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JP2003183312A - 染料含有樹脂微粒子及びその分散液 - Google Patents

染料含有樹脂微粒子及びその分散液

Info

Publication number
JP2003183312A
JP2003183312A JP2001379699A JP2001379699A JP2003183312A JP 2003183312 A JP2003183312 A JP 2003183312A JP 2001379699 A JP2001379699 A JP 2001379699A JP 2001379699 A JP2001379699 A JP 2001379699A JP 2003183312 A JP2003183312 A JP 2003183312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin fine
substituted
carbon atoms
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001379699A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyomasa Hoshino
豊正 星野
Makoto Morita
真 森田
Akihito Nemoto
明史 根本
Yukichi Murata
勇吉 村田
Yoshiori Ishida
美織 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2001379699A priority Critical patent/JP2003183312A/ja
Publication of JP2003183312A publication Critical patent/JP2003183312A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油溶性染料を含有する樹脂微粒子及びその分
散液を提供する。 【解決手段】 水または水を主体とする液中にて、特定
の構造を有するメチン系染料、界面活性剤、及び水溶性
重合開始剤の存在下にエチレン性単量体を乳化重合して
なる樹脂微粒子であって、メチン系染料が樹脂微粒子中
に0.1重量%以上含有されていることを特徴とする樹
脂微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂微粒子及びその
分散液に関する。さらに詳しくは、特定のメチン系染料
を含有する樹脂微粒子およびその分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】染料や顔料が含有した樹脂微粒子の調製
法としては、懸濁重合・乳化重合を行って着色樹脂微粒
子を得る方法や無色の樹脂微粒子を染料で染色する方法
などが提案されている。また、近年ではマイクロエマル
ション重合法またはミニエマルション重合法の利用も新
規提唱されている。これらの樹脂微粒子は、従来より、
塗料、接着剤、表面処理剤、インク、トナーその他の用
途として広く利用されている。
【0003】まず、懸濁重合法で得られた着色樹脂微粒
子は、平均粒径が約5μm以上の微粒子が得られ、塗料・
インキ用の着色剤としては大きすぎて適さない。そこで
近年、マイクロエマルション重合法またはミニエマルシ
ョン重合法による着色微粒子の調製法が提案されている
が、得られる着色樹脂微粒子径を小さくし、且つ粒径分
布を狭くする目的で、超音波等の摂動を加えるなどの煩
雑かつモノマー油滴径の調製再現性を得るには不安定要
因を抱えるモノマー滴調製工程を得る必要がある。
【0004】上記方法論に対して、乳化重合法は、ミセ
ルに順次重合物が入る形で樹脂微粒子が形成されるが、
確率的に、どのミセルにも均等に重合物が入ることとな
るので、樹脂微粒子の粒御分布は、懸濁重合法やミニエ
マルション重合法もしくはマイクロエマルション重合法
による場合より狭く、且つ平均粒子径を5nm程度から500
nm程度までの間で合目的的に調製することが容易であ
る。
【0005】しかしながら、乳化重合による染料や顔料
種の樹脂微粒子内への含有化例として、特公昭52-2933
6、特開平10-251567、特開2000-154341等の実施例が存
在するが現在まで特に利用可能な染料種の明確な指針が
存在せず、乳化重合による染料や顔料を樹脂微粒子中に
含有させる研究・開発例が少ない実状がある。つまり、
乳化重合法では調製樹脂微粒子の粒御分布が狭く、且つ
粒径制御が容易である反面、選択しうる染料範囲が限ら
れているのが実状であった。それは、乳化重合で染料を
樹脂微粒子中に含有しようとした場合、どのような構造
の染料が適しているのかが明確になっていない事情に起
因している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は乳化重
合法の特徴を十二分に生かしつつ、適切な染料を選択し
て染料含有樹脂微粒子を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記一般式
(I)で表されるメチン染料の存在下に乳化重合を行え
ば、赤から青の色相を呈する粒径分布の狭い小粒子径着
色微粒子を実用的に作製することが可能であることを見
出した。即ち、本発明の要旨は水または水を主体とする
液中にて、下記一般式(I)で表されるメチン系染料、
界面活性剤、及び水溶性重合開始剤の存在下にエチレン
性単量体を乳化重合してなる樹脂微粒子であって、メチ
ン系染料が樹脂微粒子中に0.1重量%以上含有されて
いることを特徴とする樹脂微粒子に存する。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、環Aは置換基を有してもよい芳香
環或いはヘテロ環を表し、R1、R2は水素原子、置換若
しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアル
ケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若し
くは非置換のシクロアルキル基を表すか、環Aと結合し
て5及び6員のヘテロ環を形成する基であってもよく、
更にR1、R2が結合している窒素原子と一緒に5及び6
員のヘテロ環を形成する基であってもよく、R3、R4
電子吸引基を表すか、或いは隣接する炭素原子と共に結
合して環を形成する基を表し、R0は水素原子或いは電
子吸引基を表す)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂微粒子は、下記一般式(I)で表わされる
メチン染料を含有しており、その分散液は該樹脂微粒子
を水または水を主体とする液中に分散、乳化してなるも
のである。
【0011】
【化3】
【0012】(式中、環Aは置換基を有してもよい芳香
環或いはヘテロ環を表し、R1、R2は水素原子、置換若
しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアル
ケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若し
くは非置換のシクロアルキル基を表すか、環Aと結合し
て5及び6員のヘテロ環を形成する基であってもよく、
更にR1、R2が結合している窒素原子と一緒に5及び6
員のヘテロ環を形成する基であってもよく、R3、R4
電子吸引基を表すか、或いは隣接する炭素原子と共に結
合して環を形成する基を表し、R0は水素原子或いは電
子吸引基を表す。) R1 、R2のアルキル基及びアルケニル基としてはアル
キル又はアルケニル部分の炭素数として炭素数1〜12
の直鎖状若しくは分岐鎖状で置換若しくは非置換のアル
キル基及びアルケニル基が挙げられ、R1、R2のアリー
ル基としては置換基として炭素数1〜8のアルキル基若
しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキ
ル基を有していてもよいフェニル基が挙げられ、R1
びR2のシクロアルキル基としては炭素数5〜10のシ
クロアルキル基が挙げられる。
【0013】R0、R3、R4の電子吸引基としてはシア
ノ基、COOR5基、COONR67基、COR8基、C
9=C(CN)2基等が挙げられ、R5、R6、R7、R8
は水素原子、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状
で置換されていてもよいアルキル基、炭素数1〜12の
置換されていてもよいアルケニル基、置換基として炭素
数1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン
原子、フッ素置換アルキル基を有してもよいフェニル
基、アリル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基であ
るのがよい。R9は水素原子、シアノ基、置換基として
炭素数1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロ
ゲン原子、フッ素置換アルキル基を有してもよいフェニ
ル基を表す。
【0014】R3とR4が隣接する炭素原子と共に結合し
て形成するヘテロ環としては下記のもの
【0015】
【化4】
【0016】が挙げられ、R10、R11、R13、R14は、
炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されて
いてもよいアルキル基、炭素数1〜12の置換されてい
てもよいアルケニル基、置換基として炭素数1〜8のア
ルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素
置換アルキル基を有してもよいフェニル基、アリル基、
炭素数5〜10のシクロアルキル基であるのがよい。R
12は水素原子、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖
状で置換されていてもよいアルキル基、炭素数1〜12
の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいアル
コキシ基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で
置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換基
として炭素数1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ
基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキル基を有してもよ
いフェニル基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖
状で置換されていてもよいアルキルアミノ基を表し、R
15はシアノ基、アミノカルボニル基を表し、R16は水素
原子、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状の置換さ
れていてもよいアルキル基を表す。R17はカルボニル
基、酸素原子又は硫黄原子を表し、環B及びCは置換基
として炭素数1〜8の置換されていてもよいアルキル基
もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜8の
置換されていてもよいアルコキシカルボニルアミノ基、
炭素数1〜12の置換されていてもよいアリールオキシ
カルボニルアミノ基、炭素数1〜8の置換されていても
よいシクロアルキル基を有していてもよいベンゼン環を
表し、X,Y,Zは窒素原子あるいはC−R23(但し、
23は水素原子、シアノ基、炭素数1〜12の直鎖状も
しくは分岐鎖状で置換されていてもよいアルキル基、炭
素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されてい
てもよいアルコキシ基、炭素数5〜10のシクロアルキ
ル基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基もしくは
アルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキル基を
有してもよいフェニル基もしくはフェノキシ基を表す)
基であるのがよい。R18は酸素原子もしくはC(CN)
2基を表し、R19、R20、R21、R22は水素原子、炭素
数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていて
もよいアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜12の直
鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいアルキル
カルボニルアミノ基もしくはアルコキシカルボニルアミ
ノ基、置換されていてもよいアリールカルボニルアミノ
基もしくはアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数
5〜10のシクロアルキルカルボニルアミノ基を表し、
21とR22は結合して5員環あるいは6員環の環を形成
する基であってもよい。
【0017】環Aがベンゼン環、ナフタレン環、ピリジ
ン環の場合、置換基として炭素数1〜8のアルキル基も
しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜8のア
ルコキシカルボニルアミノ基を有していてもよい。環A
が一般式(II)及び(III)
【0018】
【化5】
【0019】から選ばれるヘテロ環を表す場合、A1
水素原子、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状の置
換されてもよいアルキル基、置換基として炭素数1〜8
のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フ
ッ素置換アルキル基を有してもよいフェニル基を表し,
2は水素原子、シアノ基を表し、A3は水素原子、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状の置
換されてもよいアルキル基、置換基として炭素数1〜8
のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フ
ッ素置換アルキル基を有してもよいフェニル基を表す。
【0020】上記置換アルキル基としては、置換アルキ
ル基の全体の炭素数として、2〜25、中でも2〜20
であるのがよく、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロ
キシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒド
ロキシブチル基等のヒドロキシ置換アルキル基;ベンジ
ル基、p−クロロベンジル基、2−フェニルエチル基等
のフェニル置換アルキル基;2−メトキシエチル基、2
−エトキシエチル基、2−(n)プロポキシエチル基、
2−(iso)プロポキシエチル基、2−(2−エチル
ヘキシルオキシ)エチル基、3−メトキシプロピル基、
2−メトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、3−
メトキシブチル基、2,3−ジメトキシプロピル基、
2,2−ジメトキシエチル基等のアルコキシ置換アルキ
ル基;2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−
(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2−(n)
プロポキシエトキシ)エチル基、2−(2−(n)ブト
キシエトキシ)エチル基、2−{2−(2−エチルヘキ
シルオキシ)エトキシ}エチル基等のアルコキシアルコ
キシ置換アルキル基;2−フェネチルオキシエチル基、
2−ベンジルオキシエチル基等のアラルキルオキシ置換
アルキル基;2−アセチルオキシエチル基、2−プロピ
オニルオキシエチル基、2−トリフルオロアセチルオキ
シエチル基等のアシルオキシ置換アルキル;2−メトキ
シカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル
基等のアルコキシカルボニル置換アルキル基;フルフリ
ル基、テトラヒドロフルフリル基等のヘテロ環置換アル
キル基;2−アリルオキシエチル基等のアルケニルオキ
シ置換アルキル基;2−フェノキシエチル基、2−(p
−クロロフェノキシ)エチル基等のアリールオキシ置換
アルキル基等が挙げられる。
【0021】また、非置換のアルキル基としては、炭素
数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、具体的
には、エチル、i−プロピル、n−プロピル、n−ブチ
ル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキ
シル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル等が挙
げられる。また、アルケニル基としては、上記のアルキ
ル基と同じ炭素数のものであって少なくとも1つの2重
結合を有するものが挙げられる。
【0022】上記置換アルコキシ基としては、置換アル
コキシ基の全体の炭素数として、2〜25、中でも2〜
20であるのがよく、2−ヒドロキシエトキシ基、2−
ヒドロキシプロポキシ基、3−ヒドロキシプロポキシ
基、4−ヒドロキシブトキシ基等のヒドロキシ置換アル
コキシ基;ベンジルオキシ基、p−クロロベンジルオキ
シ基、2−フェニルエトキシ基等のフェニル置換アルコ
キシ基;2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキ
シ基、2−(n)プロポキシエトキシ基、2−(is
o)プロポキシエトキシ基、3−メトキシプロポキシ
基、4−メトキシブトキシ基、3−メトキシブトキシ
基、2,3−ジメトキシプロポキシ基、2,2−ジメト
キシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基;2−
(2−メトキシエトキシ)エトキシ基、2−(2−エト
キシエトキシ)エトキシ基、2−(2−(n)プロポキ
シエトキシ)エトキシ基、2−(2−(n)ブトキシエ
トキシ)エトキシ基、2−{2−(2−エチルヘキシル
オキシ)エトキシ}エトキシ基等のアルコキシアルコキ
シ置換アルコキシ基;2−フェネチルオキシエトキシ
基、2−ベンジルオキシエトキシ基等のアラルキルオキ
シ置換アルコキシ基;2−アセチルオキシエトキシ基、
2−プロピオニルオキシエトキシ基、2−トリフルオロ
アセチルオキシエトキシ基等のアシルオキシ置換アルコ
キシ基;2−メトキシカルボニルエトキシ基、2−エト
キシカルボニルエトキシ基等のアルコキシカルボニル置
換アルコキシ基;フルフリルオキシ基、テトラヒドロフ
ルフリルオキシ基等のヘテロ環置換アルコキシ基;2−
アリルオキシエトキシ基等のアルケニルオキシ置換アル
コキシ基;2−フェノキシエトキシ基等のアリールオキ
シ置換アルコキシ基等が挙げられる。
【0023】また、非置換のアルコキシ基としては、炭
素数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基、具
体的には、メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、n−
プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、ペンチルオ
キシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、n
−オクチルオキシ、n−デシルオキシ、n−ドデシルオ
キシ等の基が挙げられる。
【0024】上記シクロアルキル基としては、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数6以下程度の置
換基を有していてもよい炭素数5〜10のシクロアルキ
ル基等が挙げられる。上記置換フェニル基としては、炭
素数1〜8の直鎖状及び分岐鎖状のアルキル基;炭素数
1〜8の直鎖状及び分岐鎖状のアルコキシ基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;トリフルオロメチル基等のフッ原子により置換され
た炭素数1〜8のアルキル基等が挙げられる。
【0025】R1、R2で特に有利なものとしては、炭素
数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はア
ルケニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状の
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキ
シ基等で置換された炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基;テトラヒドロフリル基で置換された
炭素数1〜10のアルキル基;アリル基;シクロヘキシ
ル基;フェニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフル
オロメチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられ
る。
【0026】R1 、R2が置換フェニル基である場合、
置換基は1〜3個の範囲で任意の置換基が組み合わされ
ていてもよい。R0、R3、R4の電子吸引基で特に有利
なものとしてはシアノ基、COOR5基、CR9=(C
N)2基等が挙げられる。この場合、R5としては炭素数
1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアル
ケニル基;炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のア
ルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキシ
基等で置換された炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖
状のアルキル基;アリル基;シクロヘキシル基;フェニ
ル基;炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキ
ル基又はアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフ
ルオロメチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられ
る。R9としては水素原子、シアノ基、フェニル基等が
挙げられる。
【0027】R3、R4が隣接する炭素原子と共に結合し
て環を形成する基を表す場合、特に有利なものとして
は、
【0028】
【化6】
【0029】から選ばれる環が挙げられ、式中R12とし
ては炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル
基又はアルコキシ基;炭素数1〜8の直鎖状もしくは分
岐鎖状のアルコキシアルコキシ基;フェニル基、フェノ
キシ基、アリルオキシ基等で置換された炭素数1〜4の
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基;置換基として炭
素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又は
アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメ
チル基等を有していてもよいフェニル基;炭素数1〜8
の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいアル
キルアミノ基が挙げられる。R13、R14としては、炭素
数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はア
ルケニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状の
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキ
シ基等で置換された炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基;テトラヒドロフリル基で置換された
炭素数5〜10のアルキル基;アリル基;シクロヘキシ
ル基;フェニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフル
オロメチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられ
る。R15としてはシアノ基が特に有利である。R 16とし
ては水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状
のアルキル基が挙げられる。
【0030】X,Y,Zとしては窒素原子あるいはC−
23基(但し、R23は水素原子、シアノ基、炭素数1〜
8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルコキ
シ基、シクロヘキシル基、置換基として炭素数1〜4の
アルキル基もしくはアルコキシ基、フッ素原子、塩素原
子、トリフルオロメチル基を有してもよいフェニル基も
しくはフェノキシ基を表す)が挙げられる。
【0031】R18としては酸素原子あるいはC(CN)
2が挙げられ、R19としては炭素数1〜8の直鎖状もし
くは分岐鎖状で置換されていてもよいアルキル基、アル
キルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、シクロアルキルカルボニルアミノ基、置換されてい
てもよいフェニルカルボニルアミノ基、フェノキシカル
ボニルアミノ基が挙げられる。R20としては水素原子、
炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、
フッ素原子、塩素原子が挙げられ、R21、R22は水素原
子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜8の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基等が挙げられる。R21、R22
は結合してベンゼン環、ピリジン環を形成する基であっ
てもよい。
【0032】環Aとして特に有利なものとしては、置換
基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ
基、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素数1〜4のアル
コキシカルボニルアミノ基を有していてもよいベンゼン
環、ナフタレン環又はピリジン環;上記した一般式(I
I)及び(III)から選ばれるヘテロ環が挙げられる。こ
の場合、A1としては水素原子;炭素数1〜4の直鎖状
もしくは分岐鎖状のアルキル基;置換基として炭素数1
〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルコ
キシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基
を有してもよいフェニル基が挙げられる。A2としては
水素原子、シアノ基が挙げられ、A3としては水素原
子;塩素原子;炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状
のアルキル基;置換基として炭素数1〜4の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルキル基もしくはアルコキシ基、フッ
素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基を有してもよ
いフェニル基が挙げられる。
【0033】前記一般式(I)で示される色素として
は、下記に示されるものが具体的に挙げられるが、本発
明はこれら色素に限定されるものではない。
【0034】
【化7】
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】
【化10】
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】本発明の樹脂微粒子分散液の製造法は特に
限定されず、乳化重合法、懸濁重合法さらにはミニエマ
ルションまたはマイクロエマルション等の重合法により
製造することができるが、粒度分布の制御の容易さから
乳化重合法で製造する方が好ましい。乳化重合法で本発
明の樹脂微粒子分散液を製造するには、典型的には、水
に対する溶解度が0.0001〜10g/lであり、且つトルエン
に対する溶解度が10〜無限g/lであるアントラキノン染
料を含有したモノマー(混合物でもよい)を界面活性剤
の存在下、水または水を主体とする液中に分散し、これ
に水溶性の重合開始剤を加えて重合を行う。
【0043】本発明の樹脂粒子分散液に含有されるラテ
ックス樹脂は、従来より乳化重合で得られた樹脂が使用
でき、樹脂を構成するモノマー(エチレン性単量体)と
して、好ましくは、スチレン、パラクロロスチレン、α
−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重
合体(スチレン系樹脂);酢酸ビニル;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウ
リル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を
有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系
樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビ
ニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹
脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビ
ニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の
単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、
プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類
の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
アミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非
ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂と
ビニル系単量体とのグラフト重合体などが挙げられる。
これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。
【0044】これらの樹脂の中でも、スチレン系樹脂、
ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン系樹脂が
好ましく、スチレンとアクリル酸ブチルとの共重合体、
アクリル酸ブチル、ビスフェノールA・フマル酸共重合
体、スチレンとオレフィンとの共重合体が特に好まし
い。本発明の樹脂微粒子を製造するにあたっては、上記
樹脂を構成するモノマーとメチン系染料を、乳化剤の存
在下で乳化し、重合開始剤を添加して、定法に従って重
合する。
【0045】乳化剤は、公知のカチオン界面活性剤、ア
ニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤の中から選ば
れ、2種以上を併用してもよい。カチオン界面活性剤の
具体例としては、ドデシルアンモニウムクロライド、ド
デシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルア
ンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライ
ド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルト
リメチルアンモニウムブロマイド等があげられる。
【0046】また、アニオン界面活性剤の具体例として
は、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、
等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ム等があげられる。さらに、ノニオン界面活性剤の具体
例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘ
キサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニ
ルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエ
チレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシ
エチレンエーテル、モノデカノイルショ糖等があげられ
る。
【0047】重合開始剤は、乳化重合を行う場合には、
水溶性または油溶性のものを用いる。例えば、過硫酸カ
リウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム単独
か、もしくはそれらと鉄三価イオン含有無機塩もしくは
有機塩とのレドックス系を構築した開始剤系、他のレド
ックス系としては過酸化水素とアスコルビン酸を組み合
わせたレドックス系の重合開始剤が好ましい。
【0048】メチン染料の含有量は樹脂微粒子中0.1
重量%以上であり、用いるメチン染料の必要不可欠量に
もよるが、バインダー樹脂100重量部に対して通常1
〜100重量部、好ましくは3〜50重量部となるよう
に用いられる。これらのメチン染料は、乳化重合の工程
において乳化剤の存在下で水中に分散させたモノマーの
油滴中に溶解して用いることにより、乳化重合により生
成した樹脂微粒子に含有される。
【0049】乳化重合の工程において、メチン染料が重
合体とともにミセル内へ移動することを考慮すると、僅
かに水に対して溶解した方が良いので、着色剤の水に対
する溶解度は0.0001〜10g/lが好ましく、
0.001〜5g/lが更に好ましい。また、乳化重合
工程において、着色剤はモノマーの油滴中に溶解したほ
うが良いので、トルエンに対する溶解度は5〜無限g/
lが好ましく、20〜1000g/lが更に好ましく、
30〜300g/lが特に好ましい。
【0050】上記樹脂微粒子の体積平均粒径は、樹脂の
周りに存在する界面活性剤の層を含めて200nm以下
であり、好ましくは120nm以下、更に好ましくは8
0nm以下、特には70nm以下である。体積平均粒径
が上記範囲より大きいと自己組織化が発現しにくくな
る。樹脂微粒子の体積平均粒径の下限は、界面活性剤の
層が存在することから考えて通常5nmであるが、体積
平均粒径が著しく小さいと、分散液中の樹脂を使用する
目的の場合に樹脂の割合が少なくなりすぎるので、10
nm以上が好ましい。なお、平均粒径は、光ドップラー
式粒度分布計(日機装社製「MICROTRAC粒度分
布計」)で測定できる、もしくは樹脂微粒子を透過型電
子顕微鏡(TEM)(例えば、日立H―9000NA)
で撮影し、その写真を画像解析することにより測定する
ことができる。
【0051】また樹脂微粒子分散液の固形分濃度は、通
常10〜50%であり、用途に応じて適宜希釈して使用
できる。上記までに記載したメチン系染料含有樹脂微粒
子分散液は、 厚さ約60μmの再生紙(コクヨ(株)
品番「ヒ-501N」)の上に、樹脂微粒子分散液を0.5
mlを滴下し、5分間経過した後の透過する水分量が1
mg以下であることが好ましい。
【0052】また、自己組織化の発現を容易にするため
には、粒度分布が小さく、かつ粒子の形が同じであるこ
とが好ましいので、樹脂微粒子の体積平均粒径(DV)
と個数平均粒径(DN)との関係が、1≦DV/DN≦
1.5であることが好ましく、1≦DV/DN≦1.4
であることが更に好ましく、1≦DV/DN≦1.3で
あることが特に好ましい。
【0053】さらに詳細な実用例としては樹脂微粒子が
メチン系染料として油溶性染料であった場合、水系塗料
用インク、高解像度を達成しうるプリンター用インクな
どにも用いる事が可能な樹脂微粒子分散液となる。上記
の樹脂分散液を塗料として使用する場合、水性のバイン
ダー樹脂を添加して使用することが出来る。水性バイン
ダー樹脂としては例えば、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルアルコールなどの水溶性樹脂、アクリル系エマル
ジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレン系エマル
ジョン、エポキシ樹脂系エマルジョン、ウレタン樹脂系
エマルジョン、シリコン樹脂系エマルジョン、フッ素樹
脂系エマルジョン、ゴムラテックス、ポリオレフィン樹
脂系エマルジョンなどの樹脂のエマルジョン液などが挙
げられる。更に必要に応じて水混和性の溶媒、界面活性
剤、粘度調製剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、防黴剤、乾燥防止剤などを添加して使用することも
できる。溶剤及び界面活性剤としてはインクで示した物
と同じ物が挙げられる。
【0054】また、上記の樹脂分散液をインクとして使
用する場合、そのままでもインクとして用いることが出
来るが、更に必要に応じて水混和性の溶媒、界面活性
剤、粘度調製剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、防黴剤、乾燥防止剤などを添加して使用することも
できる。溶剤としては例えば、エタノール、イソプロパ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レンウリコールモノアリルエーテル、2−ピロリドン、
N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジ
ノン、チオジエタノール、スルホラン、ジメチルスルホ
キシドなどが挙げられ、界面活性剤としては公知のカチ
オン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活
性剤の中から選ばれ、2種以上を併用してもよい。
【0055】カチオン界面活性剤の具体例としては、ド
デシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウム
ブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジ
ニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウ
ムブロマイド等があげられる。また、アニオン界面活性
剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカ
ン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リル硫酸ナトリウム等があげられる。
【0056】さらに、ノニオン界面活性剤の具体例とし
ては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデ
シルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニルポリ
オキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレン
エーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレ
ンエーテル、モノデカノイルショ糖等があげられる。
【0057】これらのインクはインクジェット記録用、
筆記具用、印刷用などに使用できるが、特にインクジェ
ット記録用に好適である。
【0058】
【実施例】以下実施例として、メチン染料内包樹脂微粒
子分散液の作製の具体例を示すが、本発明は、その要旨
を越えない限り、これら実施例に限定されるものではな
い。なお、以下において「部」は、「重量部」を表わ
す。 [実施例1] (メチン染料内包樹脂微粒子分散液の作製)攪拌装置、
加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置
を備えたガラス製反応器に以下の量の10%N−ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液
5部、脱塩水 421部を仕込み、窒素気流下で90
℃に昇温した。
【0059】その後、下記のモノマー類に油溶性染料
(前記D−1の化合物)を溶解し、乳化剤水溶液に分散
した。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を
添加し、6.5時間乳化重合を行った。
【0060】
【表1】 (モノマー類) スチレン 79部 アクリル酸ブチル 21部 アクリル酸 3部 トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部 メルカプトエタノール(MPE) 0.01部 (油溶性染料) 前記D−1の化合物 14部 (乳化剤水溶液) ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部 脱塩水 18部 (重合開始剤) 8%過酸化水素水溶液 10.6部 8%アスコルビン酸水溶液 10.6部 重合反応終了後冷却し、黄色の重合体分散液を得た。得
られた重合体分散液の固形分濃度は19.3%であり、
収率は97%であった。
【0061】この結果、体積平均粒子径は72nm、D
V/DN=1.2であった。この樹脂微粒子分散液0.
5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ-5
01N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲む
こともなく、かつ上から2枚目の紙に黄色が着色するこ
ともなく、樹脂微粒子中の水は再生紙を透過しなかっ
た。 [実施例2] (メチン染料内包樹脂微粒子分散液の作製)攪拌装置、
加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置
を備えたガラス製反応器に以下の量の10%N−ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液
12部、脱塩水 383部を仕込み、窒素気流下で9
0℃に昇温した。
【0062】その後、下記のモノマー類に油溶性染料
(前記D−2の化合物)を溶解し、乳化剤水溶液に分散
した。そして、70℃に昇温した乳化液に重合開始剤を
添加し、5時間乳化重合を行った。
【0063】
【表2】 (モノマー類) スチレン 79部 アクリル酸ブチル 21部 アクリル酸 3部 トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部 メルカプトエタノール(MPE) 0.01部 (油溶性染料) 前記D−2の化合物 2部 (乳化剤水溶液) ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部 脱塩水 18部 (重合開始剤) 8%過酸化水素水溶液 10.6部 8%アスコルビン酸水溶液 10.6部 重合反応終了後冷却し、赤色系の重合体分散液を得た。
得られた重合体分散液の固形分濃度は17.6%であ
り、収率は88%であった。
【0064】この結果、体積平均粒子径は23nm、D
V/DN=1.2であった。この樹脂微粒子分散液0.
5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ-5
01N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲む
こともなく、かつ上から2枚目の紙に赤系色が着色する
こともなく、樹脂微粒子中の水は再生紙を透過しなかっ
た。 [実施例3] (メチン染料内包樹脂微粒子分散液の作製)攪拌装置、
加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置
を備えたガラス製反応器に以下の量の10%N−ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液
12部、脱塩水 383部を仕込み、窒素気流下で9
0℃に昇温した。
【0065】その後、下記のモノマー類に油溶性染料
(前記D−3の化合物)を溶解し、乳化剤水溶液に分散
した。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を
添加し、6.5時間乳化重合を行った。
【0066】
【表3】 (モノマー類) スチレン 79部 アクリル酸ブチル 21部 アクリル酸 3部 トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部 メルカプトエタノール(MPE) 0.01部 (油溶性染料) 前記D−3の化合物 2部 (乳化剤水溶液) ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部 脱塩水 18部 (重合開始剤) 8%過酸化水素水溶液 10.6部 8%アスコルビン酸水溶液 10.6部 重合反応終了後冷却し、赤色系の重合体分散液を得た。
得られた重合体分散液の固形分濃度は13.4%であ
り、収率は67%であった。
【0067】この結果、体積平均粒子径は19nm、D
V/DN=1.1であった。この樹脂微粒子分散液0.
5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ-5
01N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲む
こともなく、かつ上から2枚目の紙に赤系色が着色する
こともなく、樹脂微粒子中の水は再生紙を透過しなかっ
た。 [実施例4](インク製造および評価の実施例) 上記実施例1で製造した染料含有樹脂微粒子分散液に、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液および水
をそれぞれ混合し、染料含有樹脂微粒子が10重量%、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが4重量%とな
るように調製した。この着色混合水溶液を桐山No.5C
(1ミクロン)濾紙を用い、窒素ガスにより加圧ろ過し
てインクを得た。
【0068】このインクをインクジェットプリンター機
(エプソンPM-670C)のカートリッジに入れ、普通紙に
印字テストパターンを印字した。その結果、印字物は、
発色性に優れ、耐水性も顔料インク程度で優れており、
且つ耐擦性に優れた印字物が得られた。 [比較例1]攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各
原料・助剤仕込み装置を備えたガラス製反応器に以下の
量の10%N−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(S−DBS)水溶液 12部、脱塩水 383部を仕
込み、窒素気流下で90℃に昇温した。
【0069】その後、下記のモノマー類に油溶性染料
(下記化合物(A))を溶解し、乳化剤水溶液に分散し
た。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を添
加し、6.5時間乳化重合を行った。
【0070】
【表4】 (モノマー類) スチレン 79部 アクリル酸ブチル 21部 アクリル酸 3部 トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部 メルカプトエタノール(MPE) 0.01部 (油溶性染料) 下記化合物(A) 10部 (乳化剤水溶液) ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部 脱塩水 18部
【0071】
【化15】
【0072】(重合開始剤) 8%過酸化水素水溶液 10.6部 8%アスコルビン酸水溶液 10.6部 重合中、化合物Aが溶解したモノマー類相と溶媒の水溶
液相が分相していた。重合反応終了後冷却し、重合体分
散液の固形分濃度を測定したが2%以下であり乳化重合
で該染料の含有した着色微粒子を調製できなかった。
【0073】
【発明の効果】本発明により、水系塗料用インクや高解
像度を達成しうるプリンター用インクに適用することが
できる染料含有樹脂微粒子分散液を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 明史 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 (72)発明者 村田 勇吉 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 (72)発明者 石田 美織 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 Fターム(参考) 4J011 AA05 PA22 PB25 PC06 4J038 BA011 CB011 CC021 CC081 CC091 CC092 CE051 CF031 CG141 CG161 CH031 CH041 CK002 CR072 DB001 DD001 DF001 DG001 EA011 GA09 KA08 KA20 MA08 MA10 4J039 AB02 AD01 AD03 AD06 AD07 AD08 AD10 AD11 AD17 AD23 AE04 AE05 AE06 AE07 AE08 BC49 BC50 BC51 BC53 BC55 BC73 BC74 BC76 BE02 BE22 CA06 GA24 GA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水または水を主体とする液中にて、下記
    一般式(I)で表されるメチン系染料、界面活性剤、及
    び水溶性重合開始剤の存在下にエチレン性単量体を乳化
    重合してなる樹脂微粒子であって、メチン系染料が樹脂
    微粒子中に0.1重量%以上含有されていることを特徴
    とする樹脂微粒子。 【化1】 (式中、環Aは置換基を有してもよい芳香環或いはヘテ
    ロ環を表し、R1、R2は水素原子、置換若しくは非置換
    のアルキル基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置
    換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換の
    シクロアルキル基を表すか、環Aと結合して5及び6員
    のヘテロ環を形成する基であってもよく、更にR1、R2
    が結合している窒素原子と一緒に5及び6員のヘテロ環
    を形成する基であってもよく、R3、R4は電子吸引基を
    表すか、或いは隣接する炭素原子と共に結合して環を形
    成する基を表し、R0は水素原子或いは電子吸引基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 体積平均粒径(DV)が5nm以上20
    0nm以下であり、且つ、体積平均粒径(DV)と個数
    平均粒径(DN)との関係が、1≦DV/DN≦1.5
    であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂微粒子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の樹脂微粒子が水または
    水を主体とする液中に乳化分散されてなる樹脂微粒子分
    散液。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂微
    粒子分散液を用いたインク。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂微
    粒子分散液を用いた塗料。
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