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JP5190103B2 - 電圧発生装置、電流発生装置 - Google Patents

電圧発生装置、電流発生装置 Download PDF

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JP5190103B2
JP5190103B2 JP2010270327A JP2010270327A JP5190103B2 JP 5190103 B2 JP5190103 B2 JP 5190103B2 JP 2010270327 A JP2010270327 A JP 2010270327A JP 2010270327 A JP2010270327 A JP 2010270327A JP 5190103 B2 JP5190103 B2 JP 5190103B2
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Description

本発明は、出力電流を制限した上で負荷に印加する電圧を制御する出力電流制限機能付きの電圧発生装置、および出力電圧を制限した上で負荷に流す電流を制御する出力電圧制限機能付きの電流発生装置に関する。
出力電流を制限した上で負荷に印加する電圧を制御する出力電流制限機能付きの電圧発生装置としては、特許文献1に記載された電圧発生装置(特許文献1では「切替制御回路付増幅器」と呼ばれている。)が、従来技術として知られている。図1に、特許文献1の電圧発生装置の構成を示す。電圧発生装置900は、入力信号によって第1、第2、第3の入力増幅部110、120、130の1つを選択し、その選択した入力増幅部の出力により、負荷に接続された制御増幅部140を制御する。電圧発生装置900は、飽和防止回路819、829、839と、ダイオードスイッチ910と、第1及び第2電圧・電流変換回路と、電圧帰還手段と、電流帰還手段とを具備する。ダイオードスイッチ910は、第1、第2、第3の入力増幅部110、120、130の出力側に設けられ、これら入力増幅部の出力電圧に応じて、第1、第2の入力増幅部110、120の出力電圧中の低い方と対応した電圧を正出力端子901に、第2、第3の入力増幅部120、130の出力電圧中の高い方と対応した電圧を負出力端子902にそれぞれ出力する。第1電圧・電流変換回路は、トランジスタ203、抵抗711、721、ツェナーダイオード981で構成される。第2電圧・電流変換回路は、トランジスタ204、抵抗712、722、ツェナーダイオード982で構成される。第1及び第2電圧・電流変換回路は、ダイオードスイッチ910の正出力端子901及び負出力端子902にそれぞれ接続され、それぞれ入力電圧を正電流及び負電流に変換し、変換された正電流と負電流の関係から生じる出力電圧を制御増幅部140へ制御入力として供給する。電圧帰還手段は、増幅部160、抵抗702で構成され、負荷758の電圧を第2の入力増幅部120の入力側に帰還する。電流帰還手段は、増幅部150、抵抗746、747、748、749、704、706で構成され、負荷758に流れる電流を、抵抗759の電圧として検出し、その検出した電圧を第1、第3の入力増幅部110、130の入力側に帰還する。
実公平07−44095号公報
しかしながら、図1に示した電圧発生装置は、出力電圧が高くなるにしたがって出力電流の制限の精度が低くなるという課題がある。本発明は、出力電流の制限の精度を劣化させないでより高い電圧を発生できる電圧発生装置を提供することである。
本発明の電圧発生装置は、出力電流を制限した上で負荷に印加する電圧を制御する。本発明の電圧発生装置は、第1、第2、第3の入力増幅部と、第1、第2、第3の入力増幅部にそれぞれ設けられた飽和防止回路と、電流帰還手段と、電圧帰還手段と、出力増幅部と、ダイオードスイッチと、出力制御部を具備する。第1の入力増幅部には、所定方向の出力電流の制限値に対応した電圧が入力される。所定方向とは、負荷のどちらから電流を流すかについてあらかじめ定めた方向である。第2の入力増幅部には、出力電圧を制御する電圧が入力される。第3の入力増幅部には、所定方向の逆方向の出力電流の制限値に対応した電圧が入力される。電流帰還手段は、電位が接地に近い方の負荷の端子に負荷と直列に接続された電流検出用抵抗の電圧を検出し、その検出した電圧を第1、第3の入力増幅部の入力側に帰還する。電圧帰還手段は、負荷に印加される電圧に応じた電圧を第2の入力増幅部の入力側に帰還する。出力増幅部は、逆方向に電流が流れるように負荷に電圧を印加する第1の出力増幅器と、所定方向に電流が流れるように負荷に電圧を印加する第2の出力増幅器とを有する。ダイオードスイッチは、第1、第2、第3の入力増幅部の出力側に設けられ、これら入力増幅部の出力電圧に応じて、第1、第2の入力増幅部の出力電圧中の低い方と対応した電圧を正出力端子に、第2、第3の入力増幅部の出力電圧中の高い方と対応した電圧を負出力端子にそれぞれ出力する。出力制御部は、正出力端子と負出力端子の出力に応じて、第1の出力増幅器または第2の出力増幅器を選択し、制御する。
そして、本発明の電圧発生装置は、正出力端子から第1の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第2の出力増幅器を用いて、所定方向の電流を第1の入力増幅部の入力に応じた電流に制限する。正出力端子と負出力端子から第2の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器または第2の出力増幅器を用いて、負荷に第2の入力増幅部の入力に応じた電圧を印加する。負出力端子から第3の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器を用いて、逆方向の電流を第3の入力増幅部の入力に応じた電流に制限する。
本発明の電流発生装置は、上述の電圧発生装置の電圧帰還手段と電流帰還手段を変更することで実現できる。本発明の電流発生装置は、出力電圧を制限した上で負荷に流す電流を制御する。本発明の電流発生装置は、第1、第2、第3の入力増幅部と、第1、第2、第3の入力増幅部にそれぞれ設けられた飽和防止回路と、電流帰還手段と、電圧帰還手段と、出力増幅部と、ダイオードスイッチと、出力制御部を具備する。第1の入力増幅部には、所定方向の出力電圧の制限値に対応した電圧が入力される。第2の入力増幅部には、出力電流を制御する電圧が入力される。第3の入力増幅部には、所定方向の逆方向の出力電圧の制限値に対応した電圧が入力される。電流帰還手段は、電位が接地に近い方の負荷の端子に負荷と直列に接続された電流検出用抵抗の電圧を検出し、その検出した電圧を第2の入力増幅部の入力側に帰還する。電圧帰還手段は、負荷に印加される電圧に応じた電圧を第1、第3の入力増幅部の入力側に帰還する。出力増幅部は、逆方向に電流が流れるように負荷に電圧を印加する第1の出力増幅器と、所定方向に電流が流れるように負荷に電圧を印加する第2の出力増幅器とを有する。ダイオードスイッチは、第1、第2、第3の入力増幅部の出力側に設けられ、これら入力増幅部の出力電圧に応じて、第1、第2の入力増幅部の出力電圧中の低い方と対応した電圧を正出力端子に、第2、第3の入力増幅部の出力電圧中の高い方と対応した電圧を負出力端子にそれぞれ出力する。出力制御部は、正出力端子と負出力端子の出力に応じて、第1の出力増幅器または第2の出力増幅器を選択し、制御する。
そして、本発明の電流発生装置は、正出力端子から第1の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第2の出力増幅器を用いて、所定方向の電圧を第1の入力増幅部の入力に応じた電圧に制限する。正出力端子と負出力端子から第2の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器または第2の出力増幅器を用いて、負荷に第2の入力増幅部の入力に応じた電流を流す。負出力端子から第3の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器を用いて、逆方向の電圧を第3の入力増幅部の入力に応じた電圧に制限する。
本発明の電圧発生装置によれば、負荷に流れる電流を検出する抵抗を、電位が接地に近い負荷の端子に接続しているので、電流検出時に負荷に印加されている電圧の影響を受けない。したがって、同相信号が影響しないため、高い電圧を負荷に発生させても出力電流を高精度に制限できる。また、本発明の電流発生装置によれば、上述の電圧発生装置と同じように出力増幅部を有し、電流検出用の抵抗を負荷の電位が接地に近い負荷の端子に接続しているので、負荷に高電圧が発生するような電流を印加しても、負荷に発生する電圧の影響を受けることなく出力電流を高精度に制御できる。
従来の電圧発生装置の構成を示す図。 実施例1の電圧発生装置の構成例を示す図。 飽和防止回路の構成例を示す図。 第1の場合の実施例1の電圧発生装置の動作を説明するための図。 第2の場合の実施例1の電圧発生装置の動作を説明するための図。 第3の場合の実施例1の電圧発生装置の動作を説明するための図。 第4の場合の実施例1の電圧発生装置の動作を説明するための図。 実施例1変形例1の電圧発生装置の構成例を示す図。 実施例1変形例2の電圧発生装置の構成例を示す図。 実施例1変形例3の電圧発生装置の構成例を示す図。 実施例2の電流発生装置の構成例を示す図。 第1の場合の実施例2の電流発生装置の動作を説明するための図。 第2の場合の実施例2の電流発生装置の動作を説明するための図。 第3の場合の実施例2の電流発生装置の動作を説明するための図。 第4の場合の実施例2の電流発生装置の動作を説明するための図。 実施例2変形例1の電流発生装置の構成例を示す図。 実施例2変形例2の電流発生装置の構成例を示す図。 実施例2変形例3の電流発生装置の構成例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
[分析]
まず、図1の従来の電圧発生装置において出力電圧Vを高くした場合に同相信号除去比が悪くなる理由を説明する。図1では、負荷758の一端は接地され、他端(端子558に接続されている側)の電位がVボルトとなっている。ここで、抵抗759、746、747、748、749の抵抗をそれぞれRオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオームとする。また、増幅部150の増幅率をA、増幅部150の出力側の電位をVボルト、抵抗759に発生する電圧をΔVボルトとする。
このとき、端子569の電位Vと端子568の電位Vは、それぞれ
Figure 0005190103
である。これらの電位の差が増幅部150に入力されるので、電位Vは以下のように求めることができる。
Figure 0005190103
式(1)より、差動電圧であるΔVの利得をA、同相電圧であるVの利得をAとすると、
Figure 0005190103
となる。
ここで、同相信号除去比(CMRR:Common-Mode Rejection Ratio)は、について検討してみる。同相信号除去比は、差動利得を同相利得で割ったものであり、大きいほど同相電圧の影響が少ないことを示す。CMRR(dB)は式(2)、(3)より、以下のように求めることができる。
Figure 0005190103
原理上はR=Rとなるように抵抗を選択すればCMRRを無限大にできるが、現実には限界がある。例えば、CMRRが100dB、Vの成分のうち電流値を帰還するための電圧であるΔVによって生じる電圧が1Vの場合を考える。出力電圧Vが10Vであれば、出力電圧Vによって生じるVの成分は0.0001Vである。しかし、出力電圧Vが1000Vであれば、出力電圧Vによって生じるVの成分は0.01Vである。このように、出力電圧が高くなるにしたがって、同相成分であるVの影響が大きくなってしまう。このことが、高電圧を発生させようとした場合に出力電流の制限の精度を下げる原因と考えられる。
[構成例]
図2に実施例1の電圧発生装置の構成例を示す。電圧発生装置100は、出力電流を制限した上で負荷752に印加する電圧を制御する。電圧発生装置100は、第1、第2、第3の入力増幅部110、120、130と、第1、第2、第3の入力増幅部にそれぞれ設けられた飽和防止回路810、820、830と、電流帰還手段と、電圧帰還手段と、出力増幅部210と、ダイオードスイッチ910と、出力制御部230を具備する。
図2の例では、第1の入力増幅部110の非反転入力側は接地されており、反転入力側には、抵抗703を介して所定方向の出力電流の制限値を設定するための電圧(−V)と電流帰還手段によって帰還された電圧と飽和防止回路810からの電圧が入力される。このように、第1の入力増幅部110には、所定方向の出力電流の制限値に対応した電圧が入力される。所定方向とは、負荷のどちらから電流を流すかについてあらかじめ定めた方向である。本実施例の場合、負荷752に対して端子553側から端子552側に流れる電流の方向を所定の方向とする。
図2の例では、第2の入力増幅部120の非反転入力側も接地されており、反転入力側には、抵抗701を介して出力電圧を制御するための電圧(±V)と電圧帰還手段によって帰還された電圧と飽和防止回路820からの電圧が入力される。このように、第2の入力増幅部120には、出力電圧を制御する電圧が入力される。
図2の例では、第3の入力増幅部130の非反転入力側も接地されており、反転入力側には、抵抗705を介して所定方向の出力電流の制限値を設定するための電圧(V)と電流帰還手段によって帰還された電圧と飽和防止回路830からの電圧が入力される。このように、第3の入力増幅部130には、所定方向の逆方向の出力電流の制限値に対応した電圧が入力される。
図2の例では、電流帰還手段は、増幅部150、抵抗751、741、742、743、744、704、706で構成される。電流検出用抵抗751は、負荷752に流れる電流Iを電圧に変換する役目を果たしており、電流帰還手段では電流Iと比例する電圧(電流検出用抵抗751の両端の電圧ΔV)を帰還している。このように、電流帰還手段は、負荷752の電位が接地に近い方の端子552に負荷752と直列に接続された電流検出用抵抗751の電圧を検出し、その検出した電圧を第1、第3の入力増幅部110、130の入力側に帰還する。
図2の例では、電圧帰還手段は、増幅部160、抵抗702で構成される。増幅部160の非反転入力側には端子553の電圧Vが入力され、反転入力側には増幅部160の出力が帰還される。このように、電圧帰還手段は、負荷752に印加される電圧Vに応じた電圧Vを第2の入力増幅部120の入力側に帰還する。なお、電圧Vは、電圧Vと電圧ΔVの和となるが、抵抗751の抵抗値Rを負荷752の抵抗値Rよりも十分小さくしておけば、V≒Vとなるので、電圧帰還手段によって、負荷752に印加する電圧Vを帰還すると考えることができる。
図2の例では、出力増幅部210は、第1の出力増幅器201、第2の出力増幅器202、電源154、155、抵抗731、732を有する。第1の出力増幅器201はnpn型のトランジスタであり、コレクタに電源154が接続され、エミッタと接地との間に抵抗731が接続されている。そして、ベースに出力制御部230からの出力が入力される。第2の出力増幅器202はpnp型のトランジスタであり、コレクタに電源155が接続され、エミッタと接地との間に抵抗732が接続されている。そして、ベースに出力制御部230からの出力が入力される。そして、第1の出力増幅器201は、逆方向に電流が流れるように負荷752に電圧を印加する。第2の出力増幅器202は、所定方向に電流が流れるように負荷752に電圧を印加する。
図2の例では、ダイオードスイッチ910は、4つのダイオード911、912、913、914で構成され、第1、第2、第3の入力増幅部110、120、130の出力側に設けられている。ダイオード911とダイオード912によって、第1の入力増幅部110の出力電圧Va1と第2の入力増幅部120の出力電圧Va2の低い方が選択される。そして、ダイオードの端子間に生じる電位差Vを加えた電位Va1+VまたはVa2+Vが正出力端子901に出力される。ダイオード913とダイオード914によって、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2と第3の入力増幅部130の出力電圧Va3の高い方が選択される。そして、ダイオードの端子間に生じる電位差Vを引いた電位Va2−VまたはVa3−Vが負出力端子902に出力される。このように、ダイオードスイッチ910は、入力増幅部110、120、130の出力電圧(Va1,Va2,Va3)に応じて、第1、第2の入力増幅部110、120の出力電圧中の低い方と対応した電圧を正出力端子901に、第2、第3の入力増幅部120、130の出力電圧中の高い方と対応した電圧を負出力端子902にそれぞれ出力する。
図2の例では、出力制御部230は、トランジスタ203、204、抵抗711、721、712、722、ツェナーダイオード981、982、ダイオード921、922で構成される。トランジスタ203はpnp型のトランジスタであり、エミッタは抵抗721を介して電源(電圧+V)に接続されている。ベースは、抵抗711を介して電源(電圧+V)と接続され、かつ、ツェナーダイオード981を介して正出力端子901と接続されている。トランジスタ204はnpn型のトランジスタであり、エミッタは抵抗722を介して電源(電圧−V)に接続されている。ベースは、抵抗712を介して電源(電圧−V)と接続され、かつ、ツェナーダイオード982を介して負出力端子902と接続されている。また、トランジスタ203のコレクタとトランジスタ204のコレクタとは、ダイオード921、922とを介して接続されている。そして、トランジスタ203のコレクタが第1の出力増幅器201へ接続される端子541と接続され、トランジスタ204のコレクタが第2の出力増幅器202へ接続される端子542と接続されている。そして、出力制御部230は、正出力端子と負出力端子の出力に応じて、第1の出力増幅器または第2の出力増幅器を選択し、制御する。
図3に、飽和防止回路の構成例を示す。飽和防止回路は、特許文献1で用いた回路でもかまわないが、図3に示した構成でもよい。必要な条件は、入力増幅部120の入力と出力の電位差の方が、入力増幅部110、130の入力と出力の電位差よりも小さく制限されていることである。図3(A)の場合も、図3(B)の場合も、飽和防止回路820の直列に接続されたダイオードの数が、飽和防止回路810、830の直列に接続されたダイオードの数よりも少ないので、入出力間の電位差はダイオード1つ分の電位差だけ小さく制限されている。このように飽和防止回路810、820、830を組み合わせればよい。
[動作]
電圧発生装置100は、上述のような構成であり、以下のように動作する。ここでは、増幅部150の出力電位Vで場合分けしながら説明する。抵抗701、702、703、704、705、706、751、741、742、743、744の抵抗値をRオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオームとする。
まず、図4を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には正の電圧(+V)が入力され、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は、第2の入力増幅部120の動作範囲内の負の電圧となる。例えば、−0.6〜0Vの電圧が出力される。また、第1の入力増幅部110の出力電圧Va1は正に飽和した状態となり、第3の入力増幅部130の出力電圧Va3は負に飽和した状態となる。したがって、正出力端子901と負出力端子902から第2の入力増幅部120の出力電圧Va2に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa2+V、負出力端子902の電位はVa2−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa2+V+V、Va2−V−Vとなる。なお、Vはツェナーダイオード981、982の端子間の電圧である。そして、出力電圧Va2が負なので、負出力端子902からの出力の絶対値の方が正出力端子901からの出力の絶対値よりも大きくなる。この場合は、端子541の電位は正となるので、第1の出力増幅器201が動作する。そして、端子553の電位Vが電圧帰還手段によって第2の入力増幅部120に帰還される。図2の例では、増幅部160の出力電圧をVa6とすると、電位Vと入力電圧Vと出力電圧Va6との関係は、
Figure 0005190103
となる。また、負荷752に印加される電圧Vと流れる電流Iは、次のように求められる。
Figure 0005190103
つまり、第1の出力増幅器201が、負荷752に第2の入力増幅部120の入力(+V)に応じた電圧Vを印加する。
次に、図5を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には負の電圧(−V)が入力され、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は、第2の入力増幅部120の動作範囲内の正の電圧となる。例えば、0〜0.6Vの電圧が出力される。また、第1の入力増幅部110の出力電圧Va1は正に飽和した状態となり、第3の入力増幅部130の出力電圧Va3は負に飽和した状態となる。したがって、正出力端子901と負出力端子902から第2の入力増幅部120の出力電圧Va2に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa2+V、負出力端子902の電位はVa2−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa2+V+V、Va2−V−Vとなる。そして、出力電圧Va2が正なので、正出力端子901からの出力の絶対値の方が負出力端子902からの出力の絶対値よりも大きくなる。この場合は、端子542の電位は負となるので、第2の出力増幅器202が動作する。そして、端子553の電位Vが電圧帰還手段によって第2の入力増幅部120に帰還される。図2の例では、電位Vと入力電圧Vと出力電圧Va6との関係は、
Figure 0005190103
となる。また、負荷752に印加される電圧Vと流れる電流Iは、次のように求められる。
Figure 0005190103
つまり、第2の出力増幅器202を用いて、負荷752に第2の入力増幅部120の入力(−V)に応じた電圧Vを印加する。
ここまでは、第2の入力増幅部120の入力に応じた電圧Vを出力する場合を説明したが、以下では負荷752に流れる電流が制限される場合について説明する。まず、図6を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には正の電圧(+V)が入力された状態で電流Iが制限に達した場合に相当し、第3の入力増幅部130に、電流Iに対応した電圧ΔVが帰還される。第1の入力増幅部110の出力電圧Va1は正に飽和した状態となり、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は負に飽和した状態(例えば、−0.6Vに固定)となる。そして、負出力端子902から第3の入力増幅部130の出力電圧Va3に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa2+V、負出力端子902の電位はVa3−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa2+V+V、Va3−V−Vとなる。この場合は、端子541の電位は正となるので、第1の出力増幅器201が動作する。そして、抵抗751の端子間の電圧ΔVが電流帰還手段によって第3の入力増幅部130に帰還される。図6の例では、増幅部150の出力電圧Vと抵抗751の端子間の電圧ΔVと入力電圧Vとの関係から、出力電流Iは以下のようになる。ただし、Aは増幅部150の増幅率である。
Figure 0005190103
また、実際の動作では、A≧1000、
Figure 0005190103
となるように設計するので、
Figure 0005190103
で動作させることができる。このように、第1の出力増幅器201を用いて、逆方向の電流を第3の入力増幅部130の入力電圧Vに応じた電流に制限する。
次に、図7を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には負の電圧(−V)が入力された状態で電流Iが制限に達した場合に相当し、第1の入力増幅部110に、電流Iに対応した電圧ΔVが帰還される。第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は正に飽和した状態(例えば、0.6Vに固定)となり、第3の入力増幅部130の出力電圧Va3は負に飽和した状態となる。そして、正出力端子901から第1の入力増幅部110の出力電圧Va1に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa1+V、負出力端子902の電位はVa2−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa1+V+V、Va2−V−Vとなる。この場合は、端子542の電位は負となるので、第2の出力増幅器202が動作する。そして、抵抗751の端子間の電圧ΔVが電流帰還手段によって第1の入力増幅部110に帰還される。図7の例では、増幅部150の出力電圧Vと抵抗751の端子間の電圧ΔVと入力電圧(−V)との関係から、出力電流Iは以下のようになる。
Figure 0005190103
また、実際の動作では、A≧1000、
Figure 0005190103
となるように設計するので、
Figure 0005190103
で動作させることができる。このように、第2の出力増幅器202を用いて、所定方向の電流を第1の入力増幅部110の入力(−V)に応じた電流に制限する。
以上の動作をダイオードスイッチ910からの出力で場合分けして再度説明すると、以下のようになる。電圧発生装置100は、正出力端子901から第1の入力増幅部110の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第2の出力増幅器202を用いて、所定方向の電流を第1の入力増幅部110の入力に応じた電流に制限する(図7参照)。正出力端子901と負出力端子902から第2の入力増幅部120の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器201または第2の出力増幅器202を用いて、負荷に第2の入力増幅部120の入力に応じた電圧を印加する(図4、図5参照)。負出力端子902から第3の入力増幅部130の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器201を用いて、逆方向の電流を第3の入力増幅部130の入力に応じた電流に制限する(図6参照)。
[効果の確認]
電圧発生装置100の電流帰還手段について、分析してみる。上述のように
Figure 0005190103
なので、理論的には、同相電圧であるVが増幅部150の出力電圧Vに影響を与えない。したがって、従来技術のように正確にR=Rと設定する必要がない。
電圧発生装置100によれば、負荷752に流れる電流Iを検出する抵抗751を、電位が接地に近い負荷752の端子552に接続しているので、電流検出時に負荷752に印加されている電圧の影響を受けない。したがって、負荷に印加される電圧が電流検出回路の同相信号ではなくなるので、高い電圧を発生させても出力電流を高精度に制限できる。
[変形例1]
図8に、実施例1変形例1の電圧発生装置の構成例を示す。電圧発生装置101は、出力制御部のみが実施例1の電圧発生装置100と異なる。具体的には、電圧発生装置101では、出力制御部に、さらに制御増幅部140、抵抗733、734、735、736を備えている。そして、トランジスタ203のコレクタとトランジスタ204のコレクタとは直接接続されており、2つのコレクタが制御増幅部140の非反転入力側に接続されている。また、出力側は抵抗735を介して反転入力側と接続されており、さらに反転入力側は抵抗736を介して接地に接続されている。また、電源(電圧+V)と電源(電圧−V)との間に、直列に抵抗733、ダイオード921、ダイオード922、抵抗734が接続されている。制御増幅部140の出力は、ダイオード921とダイオード922の間に接続されている。さらに、抵抗733とダイオード921の間が、第1の出力増幅器201へ接続される端子541と接続され、ダイオード922と抵抗734の間が第2の出力増幅器202へ接続される端子542と接続されている。
電圧発生装置101は、このような構成なので、実施例1と同じ効果が得られる。さらに、第1、第2の出力増幅器201、202への入力電圧を広い範囲で変化させることができる。また、制御増幅部140にオペアンプを用いることで入力インピーダンスを高くできるので、出力制御部230の回路の設計が容易になる。
[変形例2]
図9に実施例1変形例2の電圧発生装置の構成例を示す。電圧発生装置102は電圧帰還手段が実施例1の電圧発生装置100と異なる。電圧発生装置102の電圧帰還手段には、さらに、抵抗761、762、763、764が追加されている。端子553は抵抗761を介して増幅部の非反転入力側に接続される。また、非反転入力側は抵抗762を介して接地に接続される。増幅部160の出力側と反転入力側は抵抗764を介して接続され、さらに反転入力側は抵抗763を介して端子552と接続される。このように、この電圧帰還手段では、増幅部160に負荷752の両端の電位差を入力する。
したがって、実施例1の効果を得た上で、帰還する電圧からΔVを除くことができるので、より正確に出力電圧Vを制御できる。なお、本変形例は実施例1変形例1と組み合わせることも可能である。
[変形例3]
図10に実施例1変形例3の電圧発生装置の構成例を示す。電圧発生装置103は電流帰還手段が実施例1の電圧発生装置100と異なる。電圧発生装置103の電流帰還手段では、接地が負荷752と抵抗751との間にある。また、抵抗741、742が削除され、増幅部150の非反転入力側が接地されている。このような構成によっても電圧帰還手段で帰還される電圧からΔVを除くことができる。したがって、実施例1の効果を得た上で、より正確に出力電圧Vを制御できる。なお、本変形例は実施例1変形例1と組み合わせることも可能である。
実施例1では、出力電流を制限した上で負荷に印加する電圧を制御する電圧発生装置について説明した。実施例2では、出力電圧を制限した上で負荷に流す電流を制御する電流発生装置について説明する。実施例2の電流発生装置の構成例を図11に示す。電流発生装置300は、実施例1の電圧発生装置100と電圧帰還手段と電流帰還手段によって帰還させる入力増幅部が異なるだけであり、その他の構成は同じである。つまり、従来の電圧発生装置と実施例1の電圧発生装置との大きな違いである出力増幅部210の構成、出力制御部230の構成、負荷に流れる電流を電圧に変換する抵抗751の配置などは、電流発生装置300と電圧発生装置100は同じである。以下では、構成の異なる部分を説明した上で、動作について説明する。
図11の例では、電流帰還手段は、増幅部150、抵抗751、741、742、743、744、792で構成される。電流検出用抵抗751は、負荷752に流れる電流Iを電圧に変換する役目を果たしており、電流帰還手段では電流Iと比例する電圧(電流検出用抵抗751の両端の電圧ΔV)を帰還している。このように、電流帰還手段は、負荷752の電位が接地に近い方の端子552に負荷752と直列に接続された電流検出用抵抗751の電圧を検出し、その検出した電圧を第2の入力増幅部120の入力側に帰還する。
図11の例では、電圧帰還手段は、増幅部160、抵抗794、796で構成される。増幅部160の非反転入力側には端子553の電圧Vが入力され、反転入力側には増幅部160の出力が帰還される。このように、電圧帰還手段は、負荷752に印加される電圧Vに応じた電圧Vを第1、第3の入力増幅部110、130の入力側に帰還する。なお、電圧Vは、電圧Vと電圧ΔVの和となるが、抵抗751の抵抗値Rを負荷752の抵抗値Rよりも十分小さくしておけば、V≒Vとなるので、電圧帰還手段によって、負荷752に印加する電圧Vを帰還すると考えることができる。
[動作]
電圧発生装置100は、上述のような構成であり、以下のように動作する。ここでは、増幅部160の出力電位Va6で場合分けしながら説明する。抵抗701、792、703、794、705、796、751、741、742、743、744の抵抗値をRオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオーム、Rオームとする。
まず、図12を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には正の電圧(+V)が入力され、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は、第2の入力増幅部120の動作範囲内の負の電圧となる。例えば、−0.6〜0Vの電圧が出力される。また、第1の入力増幅部110の出力電圧Va1は正に飽和した状態となり、第3の入力増幅部130の出力電圧Va3は負に飽和した状態となる。したがって、正出力端子901と負出力端子902から第2の入力増幅部120の出力電圧Va2に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa2+V、負出力端子902の電位はVa2−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa2+V+V、Va2−V−Vとなる。なお、Vはツェナーダイオード981、982の端子間の電圧である。そして、出力電圧Va2が負なので、正出力端子901からの出力の絶対値の方が負出力端子902からの出力の絶対値よりも小さいくなる。この場合は、端子541の電位は正となるので、第1の出力増幅器201が動作する。そして、抵抗751の端子間の電圧ΔVが電流帰還手段によって第2の入力増幅部120に帰還される。図12の例では、増幅部150の出力電圧Vと抵抗751の端子間の電圧ΔVと入力電圧Vとの関係から、出力電流Iは以下のようになる。ただし、Aは増幅部150の増幅率である。
Figure 0005190103
また、実際の動作では、A≧1000、
Figure 0005190103
となるように設計するので、
Figure 0005190103
で動作させることができる。このように、第1の出力増幅器201を用いて、負荷752に第2の入力増幅部120の入力に応じた逆方向の電流を流す。
次に、図13を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には負の電圧(−V)が入力され、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は、第2の入力増幅部120の動作範囲内の正の電圧となる。例えば、0〜0.6Vの電圧が出力される。また、第1の入力増幅部110の出力電圧Va1は正に飽和した状態となり、第3の入力増幅部130の出力電圧Va3は負に飽和した状態となる。したがって、正出力端子901と負出力端子902から第2の入力増幅部120の出力電圧Va2に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa2+V、負出力端子902の電位はVa2−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa2+V+V、Va2−V−Vとなる。そして、出力電圧Va2が正なので、正出力端子901からの出力の絶対値の方が負出力端子902からの出力の絶対値よりも大きくなる。この場合は、端子542の電位は負となるので、第2の出力増幅器202が動作する。そして、抵抗751の端子間の電圧ΔVが電流帰還手段によって第2の入力増幅部120に帰還される。図13の例では、増幅部150の出力電圧Vと抵抗751の端子間の電圧ΔVと入力電圧(−V)との関係から、出力電流Iは以下のようになる。
Figure 0005190103
また、実際の動作では、A≧1000、
Figure 0005190103
となるように設計するので、
Figure 0005190103
で動作させることができる。このように、第2の出力増幅器202を用いて、負荷752に第2の入力増幅部120の入力に応じた所定方向の電流を流す。
ここまでは、第2の入力増幅部120の入力に応じた電流Iを出力する場合を説明したが、以下では負荷752に印加される電圧が制限される場合について説明する。まず、図14を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には正の電圧(+V)が入力された状態で電圧Vが制限に達した場合に相当し、第3の入力増幅部130に、電圧Vに対応した電圧が帰還される。第1の入力増幅部110の出力電圧Va1は正に飽和した状態となり、第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は負に飽和した状態(例えば、−0.6Vに固定)となる。そして、負出力端子902から第3の入力増幅部130の出力電圧Va3に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa2+V、負出力端子902の電位はVa3−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa2+V+V、Va3−V−Vとなる。この場合は、端子541の電位は正となるので、第1の出力増幅器201が動作する。そして、端子553の電位Vが電圧帰還手段によって第3の入力増幅部130に帰還される。図14の例では、増幅部160の出力電圧をVa6とすると、電位Vと入力電圧Vと出力電圧Va6との関係は、
Figure 0005190103
となる。また、負荷752に印加される電圧Vと流れる電流Iは、次のように求められる。
Figure 0005190103
つまり、第1の出力増幅器201が、負荷752に印加される逆方向の電圧を、第3の入力増幅部130の入力電圧Vに応じた電圧に制限する。
次に、図15を用いて、
Figure 0005190103
の場合の動作について説明する。この場合は、入力増幅部120には負の電圧(−V)が入力された状態で電圧Vが制限に達した場合に相当し、第1の入力増幅部110に電圧Vに対応した電圧が帰還される。第2の入力増幅部120の出力電圧Va2は正に飽和した状態(例えば、0.6Vに固定)となり、第3の入力増幅部130の出力電圧Va3は負に飽和した状態となる。そして、正出力端子901から第1の入力増幅部110の出力電圧Va1に対応した電圧が出力される。具体的には、正出力端子901の電位はVa1+V、負出力端子902の電位はVa2−Vとなる。また、トランジスタ203、204のベース電位は、それぞれVa1+V+V、Va2−V−Vとなる。この場合は、端子542の電位は負となるので、第2の出力増幅器202が動作する。そして、端子553の電位Vが電圧帰還手段によって第1の入力増幅部110に帰還される。図15の例では、電位Vと入力電圧Vと出力電圧Va6との関係は、
Figure 0005190103
となる。また、負荷752に印加される電圧Vと流れる電流Iは、次のように求められる。
Figure 0005190103
つまり、第2の出力増幅器202を用いて、負荷752に印加される所定方向の電圧を、第1の入力増幅部110の入力(−V)に応じた電圧に制限する。
以上の動作をダイオードスイッチ910からの出力で場合分けして再度説明すると、以下のようになる。電流発生装置300は、正出力端子901から第1の入力増幅部110の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第2の出力増幅器202を用いて、所定方向の電圧を第1の入力増幅部110の入力に応じた電圧に制限する(図15参照)。正出力端子901と負出力端子902から第2の入力増幅部120の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器201または第2の出力増幅器202を用いて、負荷に第2の入力増幅部120の入力に応じた電流を流す(図12、図13参照)。負出力端子902から第3の入力増幅部130の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、第1の出力増幅器201を用いて、逆方向の電圧を第3の入力増幅部130の入力に応じた電圧に制限する(図14参照)。
[効果の確認]
電流発生装置300の電流帰還手段についても、式(5)が成り立つので、理論的には、同相電圧であるVが増幅部150の出力電圧Vに影響を与えない。したがって、従来技術のように高精度に電流制御するために電圧Vを低くおさえる必要がない。
電流発生装置300によれば、負荷752に流れる電流Iを検出する抵抗751を、電位が接地に近い負荷752の端子552に接続しているので、電流検出時に負荷752に印加されている電圧の影響を受けない。したがって、電圧Vを高くとっても高精度に電流制御できる。よって、負荷752に高電圧が発生するような電流Iを流すことが可能になった。
[変形例1]
図16に、実施例2変形例1の電流発生装置の構成例を示す。電流発生装置301は、出力制御部のみが実施例2の電流発生装置300と異なる。具体的には、電流発生装置301では、出力制御部に、さらに制御増幅部140、抵抗733、734、735、736を備えている。そして、トランジスタ203のコレクタとトランジスタ204のコレクタとは直接接続されており、2つのコレクタが制御増幅部140の非反転入力側に接続されている。また、出力側は抵抗735を介して反転入力側と接続されており、さらに反転入力側は抵抗736を介して接地に接続されている。また、電源(電圧+V)と電源(電圧−V)との間に、直列に抵抗733、ダイオード921、ダイオード922、抵抗734が接続されている。制御増幅部140の出力は、ダイオード921とダイオード922の間に接続されている。さらに、抵抗733とダイオード921の間が、第1の出力増幅器201へ接続される端子541と接続され、ダイオード922と抵抗734の間が第2の出力増幅器202へ接続される端子542と接続されている。
電流発生装置301は、このような構成なので、実施例2と同じ効果が得られる。さらに、第1、第2の出力増幅器201、202への入力電圧を広い範囲で変化させることができる。また、制御増幅部140にオペアンプを用いることで入力インピーダンスを高くできるので、出力制御部230の回路の設計が容易になる。
[変形例2]
図17に実施例2変形例2の電流発生装置の構成例を示す。電流発生装置302は電圧帰還手段が実施例2の電流発生装置300と異なる。電流発生装置302の電圧帰還手段には、さらに、抵抗761、762、763、764が追加されている。端子553は抵抗761を介して増幅部の非反転入力側に接続される。また、非反転入力側は抵抗762を介して接地に接続される。増幅部160の出力側と反転入力側は抵抗764を介して接続され、さらに反転入力側は抵抗763を介して端子552と接続される。このように、この電圧帰還手段では、増幅部160に負荷752の両端の電位差を入力する。
したがって、実施例2の効果を得た上で、帰還する電圧からΔVを除くことができるので、より正確に出力電圧Vを制限できる。なお、本変形例は実施例2変形例1と組み合わせることも可能である。
[変形例3]
図18に実施例2変形例3の電流発生装置の構成例を示す。電流発生装置303は電流帰還手段が実施例2の電流発生装置300と異なる。電流発生装置303の電流帰還手段では、接地が負荷752と抵抗751との間にある。また、抵抗741、742が削除され、増幅部150の非反転入力側が接地されている。このような構成によっても電圧帰還手段で帰還される電圧からΔVを除くことができる。したがって、実施例2の効果を得た上で、より正確に出力電圧Vを制限できる。なお、本変形例は実施例2変形例1と組み合わせることも可能である。
100、101、102、103、900 電圧発生装置
110、120、130 入力増幅部
140 制御増幅部 150、160 増幅部
154、155 電源
201、202 出力増幅器 203、204 トランジスタ
210 出力増幅部 230 出力制御部
300、301、302、303 電流発生装置
541、542、552、553、558 端子
701、702、703、704、705、706、711,712、721、722、731、732、733、734、735、736、741、742、743、744、746、747、748、749、751、759、761、762、763、764、792、794、796 抵抗
752、758 負荷
810、819、820、829、830、839 飽和防止回路
901 正出力端子 902 負出力端子
910 ダイオードスイッチ
911、912、913、914、921、922 ダイオード
981、982 ツェナーダイオード

Claims (4)

  1. 出力電流を制限した上で負荷に印加する電圧を制御する出力電流制限機能付きの電圧発生装置であって、
    所定方向の出力電流の制限値に対応した電圧が入力される第1の入力増幅部と、
    出力電圧を制御する電圧が入力される第2の入力増幅部と、
    前記所定方向の逆方向の出力電流の制限値に対応した電圧が入力される第3の入力増幅部と、
    前記第1、第2、第3の入力増幅部にそれぞれ設けられた飽和防止回路と、
    前記負荷の電位が接地に近い方の端子に前記負荷と直列に接続された電流検出用抵抗の電圧を検出し、その検出した電圧を前記第1、第3の入力増幅部の入力側に帰還する電流帰還手段と、
    前記負荷に印加される電圧に応じた電圧を前記第2の入力増幅部の入力側に帰還する電圧帰還手段と、
    前記逆方向に電流が流れるように前記負荷に電圧を印加する第1の出力増幅器と、前記所定方向に電流が流れるように前記負荷に電圧を印加する第2の出力増幅器とを有する出力増幅部と、
    前記第1、第2、第3の入力増幅部の出力側に設けられ、これら入力増幅部の出力電圧に応じて、前記第1、第2の入力増幅部の出力電圧中の低い方と対応した電圧を正出力端子に、前記第2、第3の入力増幅部の出力電圧中の高い方と対応した電圧を負出力端子にそれぞれ出力するダイオードスイッチと、
    前記正出力端子と前記負出力端子の出力に応じて、前記第1の出力増幅器または前記第2の出力増幅器を選択し、制御する出力制御部と
    を具備し、
    前記負荷と前記電流検出用抵抗との接続部分は接地されており、
    前記正出力端子から前記第1の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、前記第2の出力増幅器を用いて、前記所定方向の電流を前記第1の入力増幅部の入力に応じた電流に制限し、
    前記正出力端子と前記負出力端子から前記第2の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、前記第1の出力増幅器または前記第2の出力増幅器を用いて、前記負荷に前記第2の入力増幅部の入力に応じた電圧を印加し、
    前記負出力端子から前記第3の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、前記第1の出力増幅器を用いて、前記逆方向の電流を前記第3の入力増幅部の入力に応じた電流に制限する
    ことを特徴とする電圧発生装置。
  2. 請求項1記載の電圧発生装置であって、
    前記出力制御部は、前記正出力端子と前記負出力端子からの出力に応じた電圧を増幅する制御増幅部を有する
    ことを特徴とする電圧発生装置。
  3. 出力電圧を制限した上で負荷に流す電流を制御する出力電圧制限機能付きの電流発生装置であって、
    所定方向の出力電圧の制限値に対応した電圧が入力される第1の入力増幅部と、
    出力電流を制御する電圧が入力される第2の入力増幅部と、
    前記所定方向の逆方向の出力電圧の制限値に対応した電圧が入力される第3の入力増幅部と、
    前記第1、第2、第3の入力増幅部にそれぞれ設けられた飽和防止回路と、
    前記負荷の電位が接地に近い方の端子に前記負荷と直列に接続された電流検出用抵抗の電圧を検出し、その検出した電圧を前記第2の入力増幅部の入力側に帰還する電流帰還手段と、
    前記負荷に印加される電圧に応じた電圧を前記第1、第3の入力増幅部の入力側に帰還する電圧帰還手段と、
    前記逆方向に電流が流れるように前記負荷に電圧を印加する第1の出力増幅器と、前記所定方向に電流が流れるように前記負荷に電圧を印加する第2の出力増幅器とを有する出力増幅部と、
    前記第1、第2、第3の入力増幅部の出力側に設けられ、これら入力増幅部の出力電圧に応じて、前記第1、第2の入力増幅部の出力電圧中の低い方と対応した電圧を正出力端子に、前記第2、第3の入力増幅部の出力電圧中の高い方と対応した電圧を負出力端子にそれぞれ出力するダイオードスイッチと、
    前記正出力端子と前記負出力端子の出力に応じて、前記第1の出力増幅器または前記第2の出力増幅器を選択し、制御する出力制御部と
    を具備し、
    前記負荷と前記電流検出用抵抗との接続部分は接地されており、
    前記正出力端子から前記第1の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、前記第2の出力増幅器を用いて、前記所定方向の電圧を前記第1の入力増幅部の入力に応じた電圧に制限し、
    前記正出力端子と前記負出力端子から前記第2の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、前記第1の出力増幅器または前記第2の出力増幅器を用いて、前記負荷に前記第2の入力増幅部の入力に応じた電流を流し、
    前記負出力端子から前記第3の入力増幅部の出力電圧に対応した電圧が出力された場合には、前記第1の出力増幅器を用いて、前記逆方向の電圧を前記第3の入力増幅部の入力に応じた電圧に制限する
    ことを特徴とする電流発生装置。
  4. 請求項記載の電流発生装置であって、
    前記出力制御部は、前記正出力端子と前記負出力端子からの出力に応じた電圧を増幅する制御増幅部を有する
    ことを特徴とする電流発生装置。
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