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JP5186818B2 - チョッパ型コンパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、A/Dコンバーターなどに用いられるチョッパ型コンパレータに関する。
アナログ値をデジタル値に変換するA/Dコンバータは、計測、制御、通信など様々な分野で広く用いられているが、近年のA/Dコンバータのビット数増加等の回路の高精度化に伴い、基準電圧との差が微小であるアナログ電圧の正確な変換が要求されている。係るA/Dコンバータの精度を決める主要構成要素として入力電圧と基準電圧との比較判定を行うコンパレータが挙げられるが、A/Dコンバータに使用されるコンパレータには、例えば、回路構成が比較的簡単なチョッパ型コンパレータがある。A/Dコンバータの主要構成要素であるチョッパ型コンパレータにも当然に比較判定精度の向上が要求されているが、チョッパ型コンパレータの比較判定精度を悪化させる要因としては、例えば、チョッパ型コンパレータを構成するインバータ中のMOSFETの寄生容量等に起因して発生するオフセット誤差などがあり、係る誤差を低減する方法として、チョッパ型コンパレータに特別なオフセット補正回路を設け、オフセット誤差を低減する方法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−235767号公報
しかるに、従来から、A/Dコンバータを構成するチョッパ型コンパレータの比較判定精度を向上させる方法は提案されていたが、十分な比較判定精度を確保できない場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、消費電流変化にともなう電源電圧の変動に起因して発生する誤差を低減し、比較判定精度を向上させたチョッパ型コンパレータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、第1の電源が供給される第1の電源供給ライン(40)と、前記第1の電源よりも電圧の低い第2の電源が供給される第2の電源供給ライン(50)と、基準電圧が入力される基準電圧入力部(Vref)と、比較対象電圧が入力される比較対象電圧入力部(Vin0)と、閾値電圧が所定の値である反転型比較増幅器(20−1)を備え、前記基準電圧入力部(Vref)から入力される前記基準電圧と前記比較対象電圧入力部(Vin0)から入力される前記比較対象電圧との大小を比較する比較部(110)と、前記比較部(110)の比較結果を出力する出力部(Vout1)と、前記第1の電源供給ライン(40)の第1抵抗値(r1)を設定する第1の抵抗値設定部(30)と、前記第2の電源供給ライン(50)の第2抵抗値(r2)を設定する第2の抵抗値設定部(30)と、を備えたチョッパ型コンパレータ(100)であって、前記第1の抵抗値設定部(30)の前記第1抵抗値(r1)と前記第2の抵抗値設定部(30)の前記第2抵抗値(r2)との比率の値は、前記反転型比較増幅器(20−1)の前記閾値電圧の変動を低減するような値に設定され、前記第1及び第2の抵抗値設定部(30)は、「r1/r2=(1−α)/α」を満たすように前記第1及び前記第2抵抗値(r1及びr2)を設定する構成であり、r1は前記第1抵抗値を示し、r2は前記第2抵抗値を示し、αは前記反転型比較増幅器(20−1)の構成により決定される固有の値を示す、ことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係るチョッパ型コンパレータ(100)において、前記比率は、前記反転型比較増幅器(20−1)に流れる電流値の変化に基づいて設定されることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係るチョッパ型コンパレータ(100)において、前記反転型比較増幅器(20−1)は、Pチャンネルトランジスタ(23)及びNチャンネルトランジスタ(24)を含む構成であり、前記比率は、前記Pチャンネルトランジスタ(23)のオン抵抗と前記Nチャンネルトランジスタ(24)のオン抵抗との比率と等しくなるように設定されることを特徴とする。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか一に記載の発明に係るチョッパ型コンパレータ(100)において、前記第1及び第2の抵抗値設定部(30)の何れか一方又は双方の抵抗値は、配線により形成された抵抗の抵抗値を含むことを特徴とする。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか一に記載の発明に係るチョッパ型コンパレータ(100)において、前記第1及び第2の抵抗値設定部(30)の何れか一方又は双方の抵抗値は、ボンディングワイヤで形成された抵抗の抵抗値を含むことを特徴とする。
第6の発明は、第1乃至第5の何れか一に記載の発明に係るチョッパ型コンパレータ(100)において、前記第1及び第2の抵抗値設定部(30)の何れか一方又は双方の抵抗値は、スルーホールで形成された抵抗の抵抗値を含むことを特徴とする。
第7の発明は、第1乃至第6の何れか一に記載の発明に係るチョッパ型コンパレータ(100)を備えたA/D変換器であることを特徴とする。
尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
本発明によれば、消費電流変化にともなう電源電圧の変動に起因して発生する誤差を低減し、比較判定精度を向上させたチョッパ型コンパレータを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
〈実施例1〉
図1は本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ100の回路構成例を示す図である。
図1に示すチョッパ型コンパレータ100は、抵抗値設定部30、第1の電源供給ライン40、第2の電源供給ライン50、比較部110から構成されている。
基準電圧入力部(Vref)は基準電圧が入力される端子である。また、比較対象電圧入力部(Vin0)は基準電圧入力部(Vref)に入力される基準電圧と比較される比較対象電圧が入力される端子である。Vout1は、前記基準電圧と前記比較対象電圧との大小を比較した結果が出力される出力端子である。
比較部110は、入力選択部10、電圧保持部15、反転型比較増幅器20−1、短絡選択部SW3から構成され、入力選択部10の出力端子(Vout0)は電圧保持部15の一端に接続され、電圧保持部15の他端は短絡選択部SW3の一端と反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)に接続されている。短絡選択部SW3の他端は反転型比較増幅器20−1の出力端子(Vout1)に接続されている。第1の電源(Vdd)は第1の電源供給ライン40を通り、抵抗値設定部30中の抵抗R1を経由して反転型比較増幅器20−1の正側電源供給部21に接続されている。第2の電源(Vss)は第2の電源供給ライン50を通り、抵抗値設定部30中の抵抗R2を経由して反転型比較増幅器20−1の負側電源供給部22に接続されている。
比較部110中の入力選択部10はスイッチSW1、SW2から構成されている。比較部110中の電圧保持部15はコンデンサC1から構成されている。
抵抗値設定部30は抵抗R1、R2から構成されている。抵抗値設定部30は、第1の電源供給ライン40と第2の電源供給ライン50の抵抗値を設定する。
スイッチ制御部60は、比較部110の入力選択部10中のスイッチSW1、SW2と短絡選択部SW3をON/OFF制御する。
Iinv1は反転型比較増幅器20−1に流れる電流である。
図1に示すチョッパ型コンパレータ100の動作について説明する。最初にサンプリング動作が行われる。すなわち、スイッチ制御部60の指令により、比較部110の入力選択部10中のスイッチSW1がOFF(開放)、SW2がON(短絡)、短絡選択部SW3がON(短絡)に設定される。この時、反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)と出力端子(Vout1)は短絡選択部SW3を介して短絡されるため、反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)の電圧と出力端子(Vout1)の電圧は等しくなる。
ここで、比較部110中の反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)と出力端子(Vout1)が短絡された場合の、反転型比較増幅器20−1の動作について考える。図2は実施例1のチョッパ型コンパレータ100を構成する反転型比較増幅器20−1の内部回路構成例を示す図である。また、図3は図1のチョッパ型コンパレータ100を構成する反転型比較増幅器20−1の入出力特性の例を示す図である。図2に示すように、反転型比較増幅器20−1はPMOS・FET23とNMOS・FET24とから構成されており、正側電源供給部21にはVdd[V]の電圧が供給され、負側電源供給部22にはVss[V]の電圧が供給されている。反転型比較増幅器20−1において、スイッチング動作時には、PMOS・FET23又はNMOS・FET24の何れか一方がONとなり、出力(Vout1)は'H'または'L'となる。反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)と出力端子(Vout1)が短絡された場合には、反転型比較増幅器20−1中のPMOS・FET23とNMOS・FET24が同時にONになるので、仮にPMOS・FET23とNMOS・FET24のON抵抗がほぼ等しい値であると仮定すると、反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)と出力端子(Vout1)の電圧は、約(Vdd+Vss)/2[V]となり、これが閾値電圧Vth[V]になる。また、図3に示すように、この時にPMOS・FET23とNMOS・FET24に流れる電流Iinv1は最大になる。尚、ここで言うON抵抗は、微少領域において、ゲートソース間電圧Vgsが変化したときのドレイン電流Iの変化の逆数(Vgs/I)を意味する(以降の説明においても同じ)。
このように、図1に示す比較部110中の反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)と出力端子(Vout1)とが短絡選択部SW3を介して短絡された場合には、反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)の電圧と出力端子(Vout1)の電圧は閾値電圧Vth[V]になり、電圧保持部15の反転型比較増幅器20−1側の一端の電圧もVth[V]となる。ここで、比較対象電圧入力部(Vin0)に比較対象電圧Vin0[V]が入力されると、サンプリング動作時には入力選択部10中のSW2が短絡されているため、電圧保持部15の他端の電圧もVin0[V]となる。従って、電圧保持部15の両端電圧は(Vth−Vin0)[V]となり、電圧保持部15に(Vth−Vin0)[V]の電圧が保持される。
次に、比較動作が行われる。すなわち、図1に示すスイッチ制御部60の指令により、比較部110の入力選択部10中のスイッチSW1がON、SW2がOFF、短絡選択部SW3がOFFに設定される。基準電圧入力部(Vref)に基準電圧Vref[V]が入力されると、電圧保持部15の両端電圧(Vth−Vin0[V])は変化しないため、反転型比較増幅器20−1の入力(Vin1)の電圧は、Vin1=(Vref+(Vth−Vin0))[V]となる。これを変形するとVin1=((Vref−Vin0)+Vth)[V]となる。ここで、Vin0>Vrefならば、反転型比較増幅器20−1の出力(Vout1)は'H'となる。また、Vin0<Vrefならば、反転型比較増幅器20−1の出力(Vout1)は'L'となる。このように、反転型比較増幅器20−1でVin0[V]とVref[V]は比較され、反転増幅されて反転型比較増幅器20−1の出力(Vout1)から比較結果が出力される。以上が、図1に示すチョッパ型コンパレータ100の基本的な動作である。
次に、上述のサンプリング動作時と比較動作時のIinv1の差について考える。図4は本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ200の回路構成例を示す図である。同図中、図1、図2と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。図1と異なる部分は、反転型比較増幅器20−1の内部構成を記載した点と、Vref=2[V]、Vin0=3[V]という条件を設定した点である。尚、この条件は説明の都合上、仮に設定したものであり、本実施例は、この条件に限定されるものではない。また、サンプリング時のIinv1をIinv1(S)、比較時のIinv1をIinv1(C)とする。図4において、反転型比較増幅器20−1の閾値電圧Vthは、PMOS・FET23のON抵抗とNMOS・FET24のON抵抗とで決まる。ここで、PMOS・FET23のON抵抗をP[オーム]とし、NMOS・FET24のON抵抗をN[オーム]とすると、Vth=((Vdd−Vss)×N)/(P+N)+Vssと表せる。
以上の条件下において、サンプリング動作時には、図4に示す反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)の電圧と出力端子(Vout1)の電圧は閾値電圧Vthとなり、この時にはIinv1(S)の電流が流れる。図5は図4のチョッパ型コンパレータ200を構成する反転型比較増幅器20−1の入出力特性の例を示す図である。図5に示すようにサンプリング動作時の電流が最大電流となり、Iinv1(S)=Iinv1(MAX)である。
次に、比較動作時は、図4に示すチョッパ型コンパレータ200中の反転型比較増幅器20−1の入力端子(Vin1)の電圧は、Vin1=((Vref−Vin0)+Vth)=(2−3)+Vth=(Vth−1)[V]となる。これは、Vin1<Vthであるから、反転型比較増幅器20−1の出力端子(Vout1)は'H'となる。ここで、図5に示すように、Vin1=(Vth−1)[V]の位置がVin1=Vthの位置から十分に離れていると仮定すれば、比較動作時の電流は、Iinv1(C)=0である。このように、サンプリング動作時の電流Iinv1(S)と比較動作時の電流Iinv1(C)は大きく異なる。
次に、抵抗値設定部30の影響について考える。抵抗値設定部30中の抵抗R1、R2が特別な抵抗値に設定されてない場合について考える。この場合は、抵抗R1、R2はゼロであることが理想であるが、実際には配線等により生じる抵抗が存在するため、固有の抵抗値を持つ。例えば、抵抗R1=r1[オーム]、抵抗R2=r2[オーム]であると仮定する。比較動作時の反転型比較増幅器20−1の正側電源供給部21の電圧変動をΔVdd(C)、負側電源供給部22の電圧変動をΔVss(C)とすれば、ΔVdd(C)=Iinv1(C)×r1、ΔVss(C)=Iinv1(C)×r2の電圧降下が生じるはずであるが、図4の条件下ではIinv1(C)=0であるから、抵抗R1、R2による電圧降下はなく、ΔVdd(C)=ΔVss(C)=0である。つまり、抵抗R1、R2の値によらず、図4の反転型比較増幅器20−1の正側電源供給部21はVdd[V]、負側電源供給部22はVss[V]となる。ここで、比較動作時の閾値電圧をVth(C)とし、α=N/(P+N)とおけば、Vth(C)=((Vdd−Vss)×N)/(P+N)+Vss=(Vdd−Vss)×α+Vss[V]・・・式(1)となる。
一方、サンプリング動作時は、Iinv1(S)=Iinv1(MAX)であるから、サンプリング動作時の反転型比較増幅器20−1の正側電源供給部21の電圧変動をΔVdd(S)、負側電源供給部22の電圧変動をΔVss(S)とすれば、抵抗R1、R2でそれぞれΔVdd(S)=Iinv1(MAX)×r1、ΔVss(S)=Iinv1(MAX)×r2の電圧降下が生じ、図4の反転型比較増幅器20−1の正側電源供給部21の電圧は(Vdd−ΔVdd(S))[V]、負側電源供給部22の電圧は(Vss+ΔVss(S))[V]となる。ここで、サンプリング動作時の閾値電圧をVth(S)とすれば、Vth(S)=((Vdd−ΔVdd(S))−(Vss+ΔVss(S)))×N/(P+N)+Vss+ΔVss(S)=((Vdd−ΔVdd(S))−(Vss+ΔVss(S)))×α+Vss+ΔVss(S)=(Vdd−ΔVdd(S))×α+(Vss+ΔVss(S))×(1−α)[V]・・・式(2)となる。式(1)と式(2)とを比較すると、ΔVdd(S)及びΔVss(S)の影響でVth(C)≠Vth(S)となり、比較動作中とサンプリング動作中の閾値電圧は同じにはならないことがわかる。この結果として、反転型比較増幅器20−1による比較動作に誤差が生じることになる。このことは、精度の良い比較動作を行う上で問題となる。
ここで、サンプリング動作中の閾値電圧Vth(S)と比較動作中の閾値電圧Vth(C)との差をΔVthとすると、式(1)、(2)より、ΔVth=Vth(S)−Vth(C)=((Vdd−ΔVdd(S))×α+(Vss+ΔVss(S))×(1−α))−((Vdd−Vss)×α+Vss)=(−α×ΔVdd(S))+(1−α)×ΔVss(S)・・・式(3)となる。さらに、ΔVdd(S)に起因する閾値変動をΔVth(Vdd)、ΔVss(S)に起因する閾値変動をΔVth(Vss)とすると、式(3)より、ΔVth(Vdd)=(−α×ΔVdd(S))・・・式(4)、ΔVth(Vss)=(1−α)×ΔVss(S)・・・式(5)となる。さらに変形すると、ΔVth(Vdd)/ΔVdd(S)=−α・・・式(6)、ΔVth(Vss)/ΔVss(S)=(1−α)・・・式(7)となる。また、当然に、ΔVth=ΔVth(Vdd)+ΔVth(Vss)・・・式(8)である。ここで、αは反転型比較増幅器20−1を構成するPMOS・FET23のON抵抗とNMOS・FET24のON抵抗とで決まる固有の値であるから、Vth(Vdd)/ΔVdd(S)、Vth(Vss)/ΔVss(S)は一定の値になる。この様子を、図6(a)、(b)に示す。図6は、電源電圧Vdd及びVssと閾値電圧Vthが比例関係にあることを示す図である。
ここで、ΔVdd(S)とIinv1(S)の関係を記述すると、ΔVdd(S)=(Iinv1(S)×r1)・・・式(9)となる。また、ΔVss(S)とIinv1(S)の関係を記述すると、ΔVss=(Iinv1(S)×r2)・・・式(10)となる。式(4)より、ΔVth(Vdd)=(−α×ΔVdd(S))=−α×(Iinv1(S)×r1)・・・式(11)となる。また、式(5)より、ΔVth(Vss)=(1−α)×ΔVdd(S)=(1−α)×Iinv1(S)×r2・・・式(12)となる。尚、前述のように、αは一定値であり、r1、r2も一定値である。また、FETの電圧と電流の関係は、よく知られているように2次曲線で表されるため、式(11)及び(12)は、図7(a)、(b)のような特性となる。図7は、電源電圧Vddと閾値電圧の変化ΔVth(Vdd)との関係、電源電圧Vssと閾値電圧の変化ΔVth(Vss)との関係を示す図である。
このように、抵抗値設定部30中の抵抗R1、R2の抵抗値r1、r2が特別な値に設定されてない場合は、図7(a)、(b)に示すように、必ずしもΔVth(Vdd)−ΔVth(Vss)=0とはならない。
ここで、ΔVth(Vdd)とΔVth(Vss)の差をΔVthとすれば、ΔVth=ΔVth(Vdd)−ΔVth(Vss)=(−α×Iinv1(S)×r1)+((1−α)×Iinv1(S)×r2)・・・式(13)となる。更に変形して整理し、式(13)=0になる条件を求めると、r1/r2=(1−α)/α・・・式(14)となる。すなわち、式(14)を満たすように、r1及び/又はr2を予め設定してやれば、消費電流変化(Iinv1(S)−Iinv1(C))にともなう電源電圧の変動に起因して発生する閾値電圧の変動を低減させることがでる。この結果、比較判定誤差を低減し、比較判定精度を向上させることができる。尚、α、Iinv1(S)、Iinv1(C)は、反転型比較増幅器20−1を構成するPMOS・FET23、NMOS・FET24などの特性で決まる回路に固有の値であり、事前に知ることができる。
また、実施例1では、比較動作中の電流Iinv1(C)=0としたが、Iinv1(C)≠0の場合には、式(13)は、ΔVth=ΔVth(Vdd)−ΔVth(Vss)=(−α×(Iinv1(S)−Iinv1(C))×r1)+((1−α)×(Iinv1(S)−Iinv1(C))×r2)=0・・・式(15)となる。更に変形して整理し、式(15)=0になる条件を求めると、式(13)の場合と同様に、r1/r2=(1−α)/αとなる。すなわち、この場合にも、式(14)を満たすように、r1及び/又はr2を予め設定してやれば、消費電流変化(Iinv1(S)−Iinv1(C))にともなう電源電圧の変動に起因して発生する閾値電圧の変動を低減させることがでる。この結果、比較判定誤差を低減し、比較判定精度を向上させることができる。
尚、半導体集積回路内で使用されるチョッパ型コンパレータの場合には、抵抗値設定部30中の抵抗R1、R2の抵抗値であるr1、r2の値は、ポリシリコンなどを使用して抵抗を形成することで所定の値に設定することができる。また、r1の抵抗値は、第1の電源供給ライン40の配線により形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよく、r2の抵抗値は、第2の電源供給ライン50の配線により形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよい。尚、配線により形成される抵抗の抵抗値は配線の幅、配線の長さ、配線の厚さにより調整することができる。
また、r1の抵抗値は、第1の電源供給ライン40がボンディングワイヤーを含む場合には、ボンディングワイヤーにより形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよく、r2の抵抗値は、第2の電源供給ライン50がボンディングワイヤーを含む場合には、ボンディングワイヤーにより形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよい。
また、r1の抵抗値は、第1の電源供給ライン40が複数の配線層を接続するスルーホールを経由している場合には、スルーホールにより形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよく、r2の抵抗値は、第2の電源供給ライン50が複数の配線層を接続するスルーホールを経由している場合には、スルーホールにより形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよい。
プリント基板上で使用されるチョッパ型コンパレータの場合には、r1、r2の抵抗値は、チップ抵抗などを使用して設定することができる。また、r1の抵抗値は、第1の電源供給ライン40の配線により形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよく、r2の抵抗値は、第2の電源供給ライン50の配線により形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよい。尚、配線により形成される抵抗の抵抗値は配線の幅、配線の長さ、配線の厚さにより調整することができる。
また、r1の抵抗値は、第1の電源供給ライン40が複数の配線層を接続するスルーホールを経由している場合には、スルーホールにより形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよく、r2の抵抗値は、第2の電源供給ライン50が複数の配線層を接続するスルーホールを経由している場合には、スルーホールにより形成された抵抗の抵抗値を含めて所定の値に設定してもよい。
〈実施例2〉
図8は本発明の実施例2のチョッパ型コンパレータ300の回路構成例を示す図である。同図中、図1と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。図1と異なる部分は、比較部310の構成である。比較部310は、電圧保持部25、35、短絡選択部SW4、SW5、反転型比較増幅器20−2、20−3が追加され、電圧保持部と反転型比較増幅器と短絡選択部が3段直列に接続された構成となっている。抵抗R3、R4、R5、R6、R7、R8は配線等によって生じる抵抗である。また、抵抗値設定部30を構成する抵抗R1、R2は、反転型比較増幅器20−1、20−2、20−3の共通インピーダンスとなる。
図8のチョッパ型コンパレータ300中の比較部310において、反転型比較増幅器20−1の出力(Vout1)が、電圧保持部25を介して反転型比較増幅器20−2の入力(Vin2)に接続され、反転型比較増幅器20−2の出力(Vout2)が、電圧保持部35を介して反転型比較増幅器20−3の入力(Vin3)に接続されている。
サンプリング動作時には、比較部310の入力選択部10中のSW2、短絡選択部SW3、短絡選択部SW4、短絡選択部SW5がON、入力選択部10中のSW1がOFFになるようにスイッチ制御部60により制御される。比較動作時には、比較部310の入力選択部10中のSW2、短絡選択部SW3、短絡選択部SW4、短絡選択部SW5がOFF、入力選択部10中のSW1がONになるようにスイッチ制御部60により制御される。比較の原理については実施例1と同様である。
反転型比較増幅器と電圧保持部を3段直列に接続することによって、チョッパ型コンパレータ300に入力される基準電圧Vref[V]と比較対象電圧Vin0[V]の差が、微少な場合であっても、反転型比較増幅器20−3の出力(Vout3)には大きな電圧を出力することができる。例えば、Vref=2.000[V]、Vin0=2.005[V]、反転型比較増幅器20−1、20−2、20−3の増幅率がいずれも10倍であると仮定すると、Vout1=(2.000−2.005)×10×−1=0.050[V]、Vout2=Vout1×10×−1=0.050×10×−1=−0.500[V]、Vout3=Vout2×10×−1=−0.500×10×−1=5.000[V]となり、入力選択部10のVref=2.000[V]とVin0=2.005[V]の差が0.005[V]であっても、Vout3には5[V]の電圧が出力される。このように、微少な電圧を扱う場合には、図8のように反転型比較増幅器と電圧保持部を多段に直列に接続する構成にする必要がある。下記は、微少な電圧を扱う場合に関しての説明である。
サンプリング動作時と比較動作時の反転型比較増幅器20−1、20−2、20−3に流れる電流の変化について考える。最初に反転型比較増幅器20−1に流れる電流Iinv1ついて考える。反転型比較増幅器20−1では、微少な電圧と閾値電圧Vthが比較される。例えば、上記例では、入力選択部10のVref=2.000[V]とVin0=2.005[V]の差が0.005[V]であり、この場合は、反転型比較増幅器20−1の入力(Vin1)の電圧は、Vin1=Vth−0.005[V]となる。実施例1と同様に、サンプリング動作時の電流が最大電流になるが、図3の入出力特性からわかるように実施例1と異なり、比較動作時にも、大きな電流が流れる。Vin1の電圧がVthと極めて近い値(Vin1=Vth−0.005[V])だからである。すなわち、サンプリング動作時の電流Iinv1(S)と比較動作時のIinv1(C)は、Iinv1(S)≒Iinv1(C)、つまり、ΔIinv1=Iinv1(S)−Iinv1(C)≒0となる。よって、ΔIinv1がVthの変動に与える影響な極めて小さい。従って、抵抗R3、R4の抵抗値については、無視してもかまわない。
次に反転型比較増幅器20−2に流れる電流Iinv2について考える。上記例では、反転型比較増幅器20−1の増幅率は10倍であるから、反転型比較増幅器20−2の入力(Vin2)の電圧は、Vin2=Vth+0.05[V]となる。Vin2の電圧がVthと極めて近い値(Vth+0.05[V])であるため、図3の入出力特性からわかるように、Iinv1と同様に、Iinv2には、比較動作時にも、大きな電流が流れる。すなわち、サンプリング動作時の電流Iinv2(S)と比較動作時のIinv2(C)は、Iinv2(S)≒Iinv2(C)、つまり、ΔIinv2=Iinv2(S)−Iinv2(C)≒0となる。よって、ΔIinv2がVthの変動に与える影響は極めて小さい。従って、抵抗R5、R6の抵抗値については、無視してもかまわない。
次に反転型比較増幅器20−3に流れる電流Iinv3について考える。上記例では、反転型比較増幅器20−2の増幅率は10倍であるから、反転型比較増幅器20−3の入力(Vin3)の電圧は、Vin3=Vth−0.5[V]となる。Vin3の電圧はVin1、Vin2の場合と比較して、Vthから離れた値(Vth−0.5[V])であるため、図3の入出力特性からわかるように、Iinv3の場合は、Iinv1、Iinv2の場合と比較すると明らかに比較動作時の電流Iinv3(C)とサンプリング動作時の電流Iinv3(S)との電流の差が大きい。すなわち、Iinv3(S)>Iinv3(C)となる。つまり、ΔIinv3がVthの変動に与える影響は大きい。
ここで、ΔIinv3=Iinv3(S)−Iinv3(C)がVthの変動に与える影響について考える。ΔIinv3は抵抗R1、R2、R7、R8を流れるときに電圧降下を生じるので、反転型比較増幅器20−3の正側電源供給部61と負側電源供給部62とに供給される電圧はサンプリング動作時と比較動作時とで差が出る。しかし、反転型比較増幅器20−3の入力(Vin3)に入力される電圧は、既に反転型比較増幅器20−1と反転型比較増幅器20−2で十分大きな値(100倍)に増幅されているため、反転型比較増幅器20−3のVthの変動が比較動作に与える影響は小さいと考えられる。従って、抵抗R7、R8の抵抗値については、無視してもかまわない。
ところで、ΔIinv3は共通インピーダンスである抵抗値設定部30を構成する抵抗R1とR2にも流れ、電圧降下を生じるので、反転型比較増幅器20−1、20−2、20−3の正側電源供給部21、51、61と負側電源供給部22、52、62とに供給される電圧はサンプリング動作時と比較動作時とで差が出る。ここで、反転型比較増幅器20−1は、最も微少な電圧の比較動作を行うので、ΔIinv3が共通インピーダンスである抵抗値設定部30を構成する抵抗R1とR2に流れ、電圧降下を生じると、反転型比較増幅器20−1のVthが変動し、比較動作に大きな影響を与える。
以上の説明をまとめると、サンプリング動作時の電流と比較動作時の電流との差が最も大きいのは、反転型比較増幅器20−3であり、そのときの電流の差はΔIinv3である。しかし、ΔIinv3が、サンプリング動作時と比較動作時の閾値電圧Vthの変動に大きな影響を与えるのは、ΔIinv3が、共通インピーダンスである抵抗値設定部30を構成する抵抗R1とR2に流れることで生じる電圧降下のみである。
すなわち、図8に示すチョッパ型コンパレータ300は、3段の反転型比較増幅器で構成されているが、図1、図4に示す、1段の反転型比較増幅器で構成されたチョッパ型コンパレータ100、200の場合と全く同様に、サンプリング動作時と比較動作時に抵抗値設定部30を構成する抵抗R1とR2に流れる電流の差のみが、閾値電圧Vthの変動に大きな影響を与える。よって、図8の場合にも、実施例1で説明した方法と同様の方法で抵抗値設定部30中の抵抗R1及び/又はR2の抵抗値r1、r2を設定してやれば良い。すなわち、式(14)を満たすように、r1及び/又はr2を予め設定してやれば、消費電流変化にともなう電源電圧の変動に起因して発生する閾値電圧の変動を低減させることがでる。この結果、比較判定誤差を低減し、比較判定精度を向上させることができる。
〈実施例3〉
図9は本発明のチョッパ型コンパレータ100を備えたA/D変換器の回路構成例を示す図である。同図中、図1と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。図9は、6ビットのA/D変換器の例である。
図9に示すA/D変換器は、チョッパ型コンパレータ100、スイッチ制御部60、D/A変換部500、レジスタ部600、変換制御部700から構成されている。
レジスタ部600は、変換制御部700の指令により、ディジタルデータを設定し、D/A変換部500に出力する。D/A変換部500はレジスタ部600から出力されるディジタルデータを対応するアナログ電圧に変換し、チョッパ型コンパレータ100の基準電圧入力部(Vref)に出力する。また、変換制御部700はスイッチ制御部60に指令を出し、チョッパ型コンパレータ100の動作を制御する。
図9に示すA/D変換器の動作について簡単に説明する。
チョッパ型コンパレータ100の比較対象電圧入力部(Vin0)には、アナログ入力電圧Aが入力されている。
変換制御部700は、スイッチ制御部60に指令を出し、チョッパ型コンパレータ100を構成する比較部110の入力選択部10中のSW1をOFF、SW2をON、短絡選択部SW3をONにし、サンプリング動作を行う。図10はA/D変換を行う際の図9中のレジスタ部600の真理値表の例を示す図である。レジスタ部600は、図10の真理値表に従い、D/A変換部500にデータを出力する。レジスタ部600は、最初に図10の1のデータ(LHHHHH)をD/A変換部500に出力する。D/A変換部500は入力されたデータを、対応するアナログ電圧に変換し、チョッパ型コンパレータ100の基準電圧入力部(Vref)に出力する。変換制御部700は、スイッチ制御部60に指令を出し、チョッパ型コンパレータ100を構成する比較部110の入力選択部10中のSW1をON、SW2をOFF、短絡選択部SW3をOFFにし、アナログ入力電圧Aと基準電圧入力部(Vref)の電圧との比較動作を行う。尚、サンプリング動作と比較動作の詳細は、実施例1及び実施例2に示したとおりである。比較結果はチョッパ型コンパレータ100の出力Vout1からレジスタ部600に出力される。このデータがDとなる。レジスタ部600は、続いて、図10の2のデータ(DLHHHH)をD/A変換部500に出力する。D/A変換部500は入力されたデータを、対応するアナログ電圧に変換し、チョッパ型コンパレータ100の基準電圧入力部(Vref)に出力する。アナログ入力電圧Aと基準電圧入力部(Vref)の電圧との比較動作が行われ、比較結果はチョッパ型コンパレータ100の出力Vout1からレジスタ部600に出力される。このデータがDとなる。同様に、レジスタ部600は、図10の真理値表に従い、図10の3乃至7のデータをD/A変換部500に逐次出力する。D/A変換部500は入力されたデータを、対応するアナログ電圧に逐次変換し、チョッパ型コンパレータ100の基準電圧入力部(Vref)に出力し、アナログ入力電圧Aと基準電圧入力部(Vref)の電圧とが逐次比較される。比較結果はチョッパ型コンパレータ100の出力Vout1からレジスタ部600に逐次出力される。このデータがD乃至Dとなる。以上で、A/D変換が終了し、D乃至Dが、アナログ入力電圧Aに対応するディジタルデータとなる。
このように、チョッパ型コンパレータ100を使用してA/D変換器を構成することができるが、実施例1及び実施例2で説明したように、比較動作時とサンプリング動作時の電流値の差によって、チョッパ型コンパレータ100の閾値電圧Vthが変動すると、アナログ入力電圧とVrefとの比較結果に誤りが生じ、誤った変換データがA/D変換器から出力されることになる。このことは、特に下位ビットの比較動作(例えば、Dを出力する場合の比較動作)を行う場合に問題となる。そこで、実施例1及び実施例2で示したように、抵抗値設定部30中の抵抗R1、R2の抵抗値r1、r2を式(14)を満たすような値に予め設定してやれば、消費電流変化にともなう電源電圧の変動に起因して発生する閾値電圧の変動を低減させることができ、下位ビットの比較動作を含めたチョッパ型コンパレータ100の比較判定誤差を低減し、A/D変換器の変換精度を向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、実施例1乃至3において、電圧保持部はコンデンサ1個で構成されているが、複数のコンデンサを直列や並列に接続した構成としても良いし、さらにそれらを組み合わせた構成としても良い。電圧を保持できれば、どのような構成であってもかまわない。
また、実施例1では比較型反転増幅器を1段使用するチョッパ型コンパレータの例を、実施例2では比較型反転増幅器を3段使用するチョッパ型コンパレータの例を示したが、比較型反転増幅器の段数を2段或はより多段に構成したチョッパ型コンパレータにも本発明を同様に適用できる。
また、実施例1乃至3において、理解を容易にするために、具体的な数値を示して説明している部分があるが、本発明は、実施例1乃至3に示した数値に限定せずに適用することができる。
また、実施例2では、消費電流変化にともなう電源電圧の変動に起因して発生する比較型反転増幅器の閾値電圧の変動に最も影響の大きい抵抗R1、R2の抵抗値のみを予め所定の値に設定することで、消費電流変化にともなう電源電圧の変動に起因して発生する閾値電圧の変動を低減させる例を示したが、より高い精度を求める場合に、抵抗R1、R2以外の抵抗についても、抵抗R1、R2と同様に実施例2で示した方法で閾値電圧の変動を低減させる抵抗値に予め設定しても良い。
また、実施例3では、チョッパ型コンパレータ100を使用するA/D変換器の例を示したが、チョッパ型コンパレータ300でも同様にA/D変換器が構成できる。また、比較型反転増幅器の段数をより多段に構成したチョッパ型コンパレータを使用してもかまわない。
また、実施例3では、6ビットのA/D変換器の例を示したが、本発明のチョッパ型コンパレータは6ビットのA/D変換器に限定せずに適用することができる。
また、実施例3では、レジスタ600の真理値表の例を図10に示したが、必ずしも図10の真理値表に従わなくてもかまわない。
また、実施例3では、チョッパ型コンパレータをA/D変換器に使用する例を説明したが、基準電圧入力部と比較対象電圧入力部に入力される電圧を比較する用途であれば、A/D変換器以外に使用してもかまわない。
本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ100の回路構成例を示す図である。 本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ100を構成する反転型比較増幅器20−1の内部回路構成例を示す図である。 本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ100を構成する反転型比較増幅器20−1の入出力特性の例を示す図である。 本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ200の回路構成例を示す図である。 本発明の実施例1のチョッパ型コンパレータ200を構成する反転型比較増幅器20−1の入出力特性の例を示す図である。 電源電圧Vdd及びVssと閾値電圧Vthが比例関係にあることを示す図である。 電源電圧Vddと閾値電圧の変化ΔVth(Vdd)との関係、電源電圧Vssと閾値電圧の変化ΔVth(Vss)との関係を示す図である。 本発明の実施例2のチョッパ型コンパレータ300の回路構成例を示す図である。 本発明のチョッパ型コンパレータ100を備えたA/D変換器の回路構成例を示す図である。 A/D変換を行う際の図9中のレジスタ部600の真理値表の例を示す図である。
符号の説明
10 入力選択部
15 電圧保持部
20−1 反転型比較増幅器
20−2 反転型比較増幅器
20−3 反転型比較増幅器
21 正側電源供給部
22 負側電源供給部
23 PMOS・FET
24 NMOS・FET
25 電圧保持部
30 抵抗値設定部
35 電圧保持部
40 第1の電源供給ライン
50 第2の電源供給ライン
51 正側電源供給部
52 負側電源供給部
60 スイッチ制御部
61 正側電源供給部
62 負側電源供給部
100 チョッパ型コンパレータ
110 比較部
200 チョッパ型コンパレータ
210 比較部
300 チョッパ型コンパレータ
310 比較部
500 D/A変換部
600 レジスタ部
700 変換制御部
R1〜R8 抵抗
C1〜C3 コンデンサ
SW1、SW2 スイッチ
SW3〜SW5 短絡選択部
Vdd 第1の電源
Vss 第2の電源
Vref 基準電圧入力部
Vin0 比較対象電圧入力部
Vin1〜Vin3 入力
Vout0〜Vout3 出力
Iinv、Iinv1〜Iinv3 電流
Vth 閾値電圧
A アナログ電圧

Claims (7)

  1. 第1の電源が供給される第1の電源供給ラインと、
    前記第1の電源よりも電圧の低い第2の電源が供給される第2の電源供給ラインと、
    基準電圧が入力される基準電圧入力部と、
    比較対象電圧が入力される比較対象電圧入力部と、
    閾値電圧が所定の値である反転型比較増幅器を備え、前記基準電圧入力部から入力される前記基準電圧と前記比較対象電圧入力部から入力される前記比較対象電圧との大小を比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果を出力する出力部と
    前記第1の電源供給ラインの第1抵抗値を設定する第1の抵抗値設定部と、
    前記第2の電源供給ラインの第2抵抗値を設定する第2の抵抗値設定部と、
    を備えたチョッパ型コンパレータであって、
    前記第1の抵抗値設定部の前記第1抵抗値と前記第2の抵抗値設定部の前記第2抵抗値との比率の値は、前記反転型比較増幅器の前記閾値電圧の変動を低減するような値に設定され、
    前記第1及び第2の抵抗値設定部は、「r1/r2=(1−α)/α」を満たすように前記第1及び前記第2抵抗値を設定する構成であり、r1は前記第1抵抗値を示し、r2は前記第2抵抗値を示し、αは前記反転型比較増幅器の構成により決定される固有の値を示す、ことを特徴とするチョッパ型コンパレータ。
  2. 前記比率は、前記反転型比較増幅器に流れる電流値の変化に基づいて設定されることを特徴とする請求項1記載のチョッパ型コンパレータ。
  3. 前記反転型比較増幅器は、Pチャンネルトランジスタ及びNチャンネルトランジスタを含む構成であり、
    前記比率は、前記Pチャンネルトランジスタのオン抵抗と前記Nチャンネルトランジスタのオン抵抗との比率と等しくなるように設定されることを特徴とする請求項1又は2記載のチョッパ型コンパレータ。
  4. 前記第1及び第2の抵抗値設定部の何れか一方又は双方の抵抗値は、配線により形成された抵抗の抵抗値を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のチョッパ型コンパレータ。
  5. 前記第1及び第2の抵抗値設定部の何れか一方又は双方の抵抗値は、ボンディングワイヤで形成された抵抗の抵抗値を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のチョッパ型コンパレータ。
  6. 前記第1及び第2の抵抗値設定部の何れか一方又は双方の抵抗値は、スルーホールで形成された抵抗の抵抗値を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のチョッパ型コンパレータ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のチョッパ型コンパレータを備えたA/D変換器。
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