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JP5185634B2 - アンカーボルトセット治具およびアンカーボルトセット方法 - Google Patents

アンカーボルトセット治具およびアンカーボルトセット方法 Download PDF

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Description

本発明は、住宅等の建物の基礎用の型枠の所定の位置にアンカーボルトをセットするアンカーボルトセット治具およびアンカーボルトセット方法に関する。
住宅の基礎用の型枠の所定の位置にアンカーボルトをセットするアンカーボルトセット治具の一例として特許文献1および特許文献2に記載のものが知られている。
特許文献1に記載されているアンカーボルトセット治具は、アンカーボルトを挿通させる挿通孔を有する断面略コ字形の支持部と、該支持部の両端の立上り部に設けられて、基礎型枠に載置されるフランジとからなるプレートと、前記支持部上に設けられて、アンカーボルトを所定の高さ位置に立設させる立設部材とからなるものである。
特許文献2に記載されているアンカーボルトセット治具は、テンプレート、複数本のアンカーボルト及び補助プレートとレベル調整具を主要部品として構成されており、テンプレートの両端側を型枠の天端部間に架設する態様で型枠の天端に載置し、補助プレートを埋設して高さ調整ボルトの頭部を突出する態様で型枠内に基礎コンクリートを打設するようにしている。
特開2002−356853号公報 特開2007−211514号公報
ところが、前記特許文献1および特許文献2に記載されているアンカーボルトセット治具では、以下のような課題があった。
すなわち、特許文献1に記載されているアンカーボルトセット治具では、支持部に形成された挿通孔にアンカーボルトを挿通しているが、この挿通だけではアンカーボルトを鉛直に立てた状態で保持することが困難であるため、立設部材を使用している。この立設部材はプラスチック製の円管と、この円管に挿通されたアンカーボルトの先端部に螺合するナットから構成されているため、アンカーボルトセットに際して、円管にアンカーボルトを挿通したうえで、その先端部にナットを螺合するといった手間がかかる。
また、特許文献2に記載されているアンカーボルトセット治具では、テンプレートの両端側を型枠の天端部間に架設する態様で型枠の天端に載置しているが、このテンプレートやその下の補助プレートのいずれも対向する型枠の内面に当接していないので、アンカーボルトの型枠間における位置決めが容易でない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、対向して配置される一対の型枠の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルトを容易に位置決めしてセットできるアンカーボルトセット治具およびアンカーボルトセット方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、対向して配置される一対の型枠2,2の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルト3を位置決めしてセットするアンカーボルトセット治具1であって、
一枚の板材を折り曲げて形成されてなり、
前記一対の型枠2,2の上面に、該一対の型枠2,2に架け渡すようにして載置される載置部5と、
前記載置部5一体的に形成され、対向する前記型枠2,2の内面に両端部が当接する当接部6とを備え、
前記当接部6は、
前記載置部5の下方に該載置部5と平行に配置される水平板7と、
前記載置部5の長手方向に沿う一方の縁部から下方に延出し、前記水平板7を前記載置部5に連結する垂直板8と、から構成され、
これら水平板7と垂直板8の左右両端が、それぞれ対向する前記型枠2,2の内面に当接するようになっており、
前記当接部6には前記アンカーボルト3が挿通される挿通孔9が形成されており、
前記載置部5には、前記挿通孔9に挿通されたアンカーボルトが係合される係合孔10が前記挿通孔9と同軸に形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、アンカーボルト3を、アンカーボルトセット治具1の挿通孔9に挿通するとともに係合孔10に係合することによって、アンカーボルトセット治具1に容易に取り付けることができる。
そして、前記アンカーボルト3が取り付けられたアンカーボルトセット治具1の当接部6の両端部、すなわち当接部6を構成する水平板7と垂直板8の左右両端をそれぞれ前記一対の型枠2,2の内面に当接するとともに、前記載置部5を、前記一対の型枠2,2の上面に、該一対の型枠2,2に架け渡すようにして載置した上で、該載置部5を前記一対の型枠2,2の上面に固定することによって、アンカーボルト3の型枠2,2間における位置決めを容易に行うことができる。
さらに、アンカーボルト3を軸回りに回転させることによって、該アンカーボルト3の前記載置部5からの出寸法を調整することによって、アンカーボルト3の上下における位置決めを容易に行うことができる。
したがって、対向して配置される一対の型枠2,2の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルト3を容易に位置決めしてセットできる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンカーボルトセット治具1において、
前記載置部5の厚さは、前記アンカーボルト3のねじ部の溝幅より小さくなっており
前記載置部5に形成された係合孔10の内周縁部は、前記ねじ部の溝の外周一周分に係合することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、載置部5に形成された係合孔10の内周縁部は、アンカーボルト3のねじ部の溝部の外周一周分に係合するので、係合孔10がアンカーボルト3に確実に係合するとともに載置部5の厚さを薄くできる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のアンカーボルトセット治具1において、
前記挿通孔9は、前記当接部6にバーリング加工を施すことによって形成されており、該挿通孔9の軸方向の長さは前記アンカーボルト3のねじ部の溝幅より長いことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、挿通孔9が当接部6にバーリング加工を施すことによって形成されているので、挿通孔9を容易に形成できる。また、挿通孔9の軸方向の長さがアンカーボルト3のねじ部の溝幅より長いので、挿通孔9の内周部がねじ部の溝に嵌まることがなく、よって、アンカーボルト3を挿通孔9にスムーズに挿通できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンカーボルトセット治具1において、
前記載置部5の表面には、配置すべきアンカーボルト3の芯間の距離が表示されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、載置部5の表面に、配置すべきアンカーボルト3の芯間の距離が表示されているので、配置されるアンカーボルト3の芯間の距離を間違うことなく確実に設定できる。
請求項5に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンカーボルトセット治具1を用いて、対向して配置される一対の型枠2,2の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルト3を位置決めしてセットするアンカーボルトセット方法であって、
まず、前記アンカーボルト3を、前記アンカーボルトセット治具1の挿通孔9に挿通するとともに前記係合孔10に係合することによって、当該アンカーボルトセット治具1に取り付け、
次に、前記アンカーボルト3が取り付けられた前記アンカーボルトセット治具1の前記当接部6の両端部をそれぞれ前記一対の型枠2,2の内面に当接するとともに、前記載置部5を前記一対の型枠2,2の上面に、該一対の型枠2,2に架け渡すようにして載置した上で、該載置部5を前記一対の型枠2,2の上面に固定し、
次に、前記アンカーボルト3を軸回りに回転させることによって、該アンカーボルト3の前記載置部5からの出寸法を調整することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、対向して配置される一対の型枠2,2の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルト3を容易に位置決めしてセットできる。
本発明によれば、アンカーボルトを、アンカーボルトセット治具の挿通孔に挿通するとともに係合孔に係合することによって、アンカーボルトセット治具に取付け、次に、アンカーボルトが取り付けられたアンカーボルトセット治具の当接部の両端部をそれぞれ一対の型枠の内面に当接するとともに、前記載置部を、前記一対の型枠の上面に、該一対の型枠に架け渡すようにして載置した上で、該載置部を前記一対の型枠の上面に固定することによって、アンカーボルトの型枠間における位置決めを行い、次に、アンカーボルトを軸回りに回転させて、該アンカーボルトの前記載置部からの出寸法を調整することによって、アンカーボルトの上下における位置決めを行うので、対向して配置される一対の型枠の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルトを容易に位置決めしてセットできる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るアンカーボルトセット治具を示す斜視図、図2は同側断面図、図3は正面図である。図4は本発明に係るアンカーボルトセット治具を型枠にセットした状態を示す斜視図、図5は図4におけるA円部の拡大図である。
本発明に係るアンカーボルトセット治具1は、図4に示すように、対向して配置される一対の型枠2,2の内側、つまり型枠2,2間の所定位置に、基礎用のアンカーボルト3を位置決めしてセットする際に使用されるものである。
なお、型枠2,2は布基礎の立上部を形成する際に使用されるものであり、平行離間して配置されている。また、型枠2の上端部にはフランジ部2aが一体的に形成されている。また、型枠2,2間には鉄筋4が配筋されている。
前記アンカーボルトセット治具1は、図1〜図3に示すように、一枚の板材(例えば鉄板)を折り曲げて形成されたものであり、載置部5と当接部6とを備えている。
載置部5は前記一対の型枠2,2のフランジ2a,2aの上面に、一対の型枠2,2に架け渡すようにして載置されるものであり、平面視において長方形状に形成されている。 載置部5の長手方向に沿う縁部には下方に突出するように連続して一定の高さに折曲された折曲部5a,5aが形成されている。一方の折曲部5aは載置部5の長手方向に沿って形成されているが、他方の折曲部5aは載置部5の長手方向両端部に形成されており、中央部には後述する垂直板8が形成されている。
前記当接部6は、対向する型枠2,2の内面に両端部が当接するものであり、前記載置部5に一体的に形成されている。また、当接部6は、載置部5の下方に該載置部5と平行に配置される水平板7と、この水平板7を載置部5に連結する垂直板8とから構成されている。
垂直板8は載置部5の長手方向に沿う一方の縁部から下方に延出しており、その左右方向の長さは、載置部5の左右方向の長さより短くなっている。そして、図3に示すように、載置部5の一方の端から垂直板8の一方の端までの距離と、載置部5の他方の端から垂直板8の他方の端までの距離とは等しくなっている。
水平板7は前記垂直板8の下端から水平に前記載置部5と平行に延出しており、図2に示すように、水平板7の先端と載置部5の先端(折曲部5a)の前面とは、左右方向の位置が一致している。つまり、載置部5および水平板7は、垂直板からの延出長さが等しくなっている。
図3に示すように、水平板7と垂直板8の左右方向の長さは等しくなっており、これらの左右両端がそれぞれ対向する型枠2,2の内面に当接するようになっている。
図1および図2に示すように、前記当接部6を構成する水平板7のほぼ中央部には前記アンカーボルト3が挿通される挿通孔9が形成されている。挿通孔9は、水平板7に下面からバーリング加工を施すことによって形成されており、上面にはバーリング加工によって形成された突出筒部9aが形成されている。
挿通孔9の直径はアンカーボルト3の直径とほぼ等しいか若干大きめとなっており、また、挿通孔9の軸方向の長さ(水平板7の下面から突出筒部9aの上端までの長さ)はアンカーボルト3のねじ部の溝幅より長くなっている。したがって、挿通孔9の内周面はアンカーボルト3のねじ部の溝に嵌まり込むことはないようになっている。
前記載置部5の中央部には、挿通孔9に挿通されたアンカーボルト3が係合される係合孔10が挿通孔9と同軸に形成されている。
載置部5の厚さは、アンカーボルト3のねじ部の溝幅より小さくなっており、この載置部5にバーリング加工によって前記係合孔10が形成されている。係合孔10の内周縁部は、前記ねじ部の溝の外周一周分に係合するようになっている。
つまり、係合孔10の内周縁部は、載置部5の上面とほぼ面一の部位から周方向に延びるにしたがって、載置部5の下面側に向けて漸次傾斜しかつ、アンカーボルト3のねじ部の溝と等しく傾斜しており、また、アンカーボルト3のねじ部の溝の外周一周分とほぼ等しい長さを有している。これによって、係合孔10の内周縁部は、アンカーボルト3のねじ部の溝の外周一周分に係合するようになっている。
また、前記載置部5の表面には、図1および図5に示すように、配置すべきアンカーボルト3の芯間の距離が「芯間675」として表示されている。この表示は刻印によってなされており、「675」とは675mmのことを意味している。
次に、上記構成のアンカーボルトセット治具1を用いてアンカーボルト3を、対向して配置される一対の型枠2,2の内側の所定の位置に位置決めしてセットする方法について、図6を参照して説明する。
まず、図6(a)に示すように、アンカーボルト3を、アンカーボルトセット治具1の挿通孔9に挿通するとともに係合孔10に係合することによって、アンカーボルトセット治具1に取り付ける。また、アンカーボルト3に、上下2個のナット11,11を螺合する。
下側のナット11はアンカーボルト3の引き抜き強度を確保するものであり、上側のナット11はコンクリートの打設上端、すなわち基礎の上端を示すものである。なお、アンカーボルト3は基礎の構築に必要本数分用意しておき、各アンカーボルト3にそれぞれアンカーボルトセット治具1を上記と同様にして取り付ける。
次に、図6(b)に示すように、アンカーボルトセット治具1を取り付けたアンカーボルト3を一対の型枠2,2の内側に上方から挿入して配置し、さらに、アンカーボルトセット治具1の当接部6の両端部をそれぞれ一対の型枠2,2の内面に当接するとともに、載置部5を、一対の型2,2のフランジ部2a,2a上面に、該一対の型枠2,2に架け渡すようにして載置した上で、該載置部5を一対の型枠2,2のフランジ部2a,2aの上面に固定する。この固定は、例えば「シャコ万力」と称されるクランプ治具15を用いて行う。
クランプ治具15は略C型の本体部15aと、この本体部15aに螺合された押圧部15bとを備えており、押圧部15bをねじ込んでいくことで、押圧部15bの先端部と本体部15aとで対象物を挟持するものである。したがって、このクランプ治具15を用いて載置部5をフランジ部2aに固定する場合、フランジ部2aと、このフランジ部2aに載置された載置部5の端部とを本体部15aで挟みこんで、押圧部15bをねじ込むことによって行う。
そして、図6(c)に示すように、同様にして所定本数のアンカーボルト3を、アンカーボルトセット治具1を用いて型枠2,2の内側にセット固定していく。この場合、隣り合うアンカーボルト3,3の芯間の距離は、アンカーボルトセット治具1の載置部5に、「芯間675」として表示されているので、この表示にしたがって、675mmにセットする。なお、図6(c)ではクランプ治具15は記載を省略してあるが、実際はすべてのアンカーボルトセット治具1をクランプ治具15で固定する。
次に、図6(d)に示すように、アンカーボルト3を軸回りに回転させることによって、該アンカーボルト3の前記載置部5からの出寸法を調整するとともに、コンクリート打設上端(基礎上端)が上側のナット11の上面と面一となるように、上側のナット11を回して、該ナット11の高さ位置を調整する。
最後に、型枠2,2間にコンクリートCを、その上端面が上側のナット11の上面と面一となるまで、打設する。そして、コンクリートCが硬化した後、クランプ治具15の固定を解除したうえで、型枠2,2を脱型することによって、基礎の構築を終了する。
本実施の形態によれば、アンカーボルト3を、アンカーボルトセット治具1の挿通孔9に挿通するとともに係合孔10に係合することによって、アンカーボルトセット治具1に容易に取り付けることができる。
そして、アンカーボルト3が取り付けられたアンカーボルトセット治具1の当接部6の両端部をそれぞれ一対の型枠2,2の内面に当接するとともに、載置部5を、一対の型枠2,2の上面に、該一対の型枠2,2に架け渡すようにして載置した上で、該載置部5を一対の型枠2,2の上面にクランプ治具15によって固定することによって、アンカーボルト3の型枠2,2間における位置決めを容易に行うことができる。
さらに、アンカーボルトセット治具1によって取り付けられたアンカーボルト3を軸回りに回転させることによって、該アンカーボルト3の前記載置部5からの出寸法を調整することによって、アンカーボルト3の上下における位置決めを容易に行うことができる。
したがって、対向して配置される一対の型枠2,2の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルト3を容易に位置決めしてセットできる。
また、アンカーボルトセット治具1の載置部5に形成された係合孔10の内周縁部は、アンカーボルト3のねじ部の溝部の外周一周分に係合するので、係合孔10がアンカーボルト3に確実に係合するとともに載置部の厚さを薄くできる。
さらに、アンカーボルトセット治具1の挿通孔9が当接部6の水平板7にバーリング加工を施すことによって形成されているので、挿通孔9を容易に形成できる。また、挿通孔9の軸方向の長さはアンカーボルト3のねじ部の溝幅より長いので、挿通孔9の内周部がねじ部の溝に嵌まることがなく、よって、アンカーボルト3を挿通孔9にスムーズに挿通できる。
また、アンカーボルトセット治具1の載置部5の表面に、配置すべきアンカーボルト3の芯間の距離が表示されているので、配置されるアンカーボルト3の芯間の距離を間違うことなく確実に設定できる。
さらに、アンカーボルトセット治具1は、一枚の板材(例えば鉄板)を折り曲げて形成されたものであるので、軽量でかつ容易に製造でき、さらにアンカーボルト3のセット作業を容易に行える。
なお、本実施の形態では、本発明に係るアンカーボルトセット治具1を布基礎を形成するための型枠2,2の内側に配置する場合を例にとって説明したが、本発明に係るアンカーボルトセット治具1は、独立基礎やその他の基礎を形成するための対向する型枠の内側に配置する場合でも使用できる。
本発明に係るアンカーボルトセット治具の一例を示すもので、その斜視図である。 同、アンカーボルトセット治具の側断面図である。 同、アンカーボルトセット治具の正面図である。 同、アンカーボルトセット治具を型枠にセットした状態を示す斜視図である。 図4におけるA円部の拡大図である。 本発明に係るアンカーボルトセット方法の工程を示す工程図である。
符号の説明
1 アンカーボルトセット治具
2 型枠
3 アンカーボルト
5 載置部
6 当接部
9 挿通孔
10 係合孔

Claims (5)

  1. 対向して配置される一対の型枠の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルトを位置決めしてセットするアンカーボルトセット治具であって、
    一枚の板材を折り曲げて形成されてなり、
    前記一対の型枠の上面に、該一対の型枠に架け渡すようにして載置される載置部と、
    前記載置部一体的に形成され、対向する前記型枠の内面に両端部が当接する当接部とを備え、
    前記当接部は、
    前記載置部の下方に該載置部と平行に配置される水平板と、
    前記載置部の長手方向に沿う一方の縁部から下方に延出し、前記水平板を前記載置部に連結する垂直板と、から構成され、
    これら水平板と垂直板の左右両端が、それぞれ対向する前記型枠の内面に当接するようになっており、
    前記当接部には前記アンカーボルトが挿通される挿通孔が形成されており、
    前記載置部には、前記挿通孔に挿通されたアンカーボルトが係合される係合孔が前記挿通孔と同軸に形成されていることを特徴とするアンカーボルトセット治具。
  2. 請求項1に記載のアンカーボルトセット治具において、
    前記載置部の厚さは、前記アンカーボルトのねじ部の溝幅より小さくなっており、
    前記載置部に形成された係合孔の内周縁部は、前記ねじ部の溝の外周一周分に係合することを特徴とするアンカーボルトセット治具。
  3. 請求項1または2に記載のアンカーボルトセット治具において、
    前記挿通孔は、前記当接部にバーリング加工を施すことによって形成されており、該挿通孔の軸方向の長さは前記アンカーボルトのねじ部の溝幅より長いことを特徴とするアンカーボルトセット治具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンカーボルトセット治具において、
    前記載置部の表面には、配置すべきアンカーボルトの芯間の距離が表示されていることを特徴とするアンカーボルトセット治具。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンカーボルトセット治具を用いて、対向して配置される一対の型枠の内側の所定の位置に基礎用のアンカーボルトを位置決めしてセットするアンカーボルトセット方法であって、
    まず、前記アンカーボルトを、前記アンカーボルトセット治具の挿通孔に挿通するとともに前記係合孔に係合することによって、当該アンカーボルトセット治具に取り付け、
    次に、前記アンカーボルトが取り付けられた前記アンカーボルトセット治具の前記当接部の両端部をそれぞれ前記一対の型枠の内面に当接するとともに、前記載置部を前記一対の型枠の上面に、該一対の型枠に架け渡すようにして載置した上で、該載置部を前記一対の型枠の上面に固定し、
    次に、前記アンカーボルトを軸回りに回転させることによって、該アンカーボルトの前記載置部からの出寸法を調整することを特徴とするアンカーボルトセット方法。
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