JP5165435B2 - 気体フィルター用濾材 - Google Patents
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Description
これらの中で、膜状濾材は、均一な微小孔径を持ち、精密なろ過が可能であるが、気体中に含まれるダストなどの微粒子の付着によって圧力損失が急激に上昇するため、濾材寿命が短く、濾材の交換を頻繁に行う必要がある。
かかる点から、布帛状濾材を構成する繊維の繊維径を細くすることで孔径の微細化や均一化を図って高性能化することが試みられており、例えばメルトブローン不織布やガラス繊維不織布などが濾材として用いられている。
一方、ガラス繊維製不織布よりなる濾材では、不織布を構成するガラス繊維の繊維径を1μm以下にすることが可能で、高い捕集性能を示すが、一般にガラス繊維製濾材にはバインダー成分が含まれるため、フィルターの使用条件によってはバインダーが溶出するという問題があり、しかもガラス繊維が濾材から脱落し易いという問題がある。
本発明の目的は、高圧気体の濾過に用いた際にも、濾材の濾過性能の低下や変形、破損などが生じず、耐久性に優れる気体フィルター用濾材を提供することである。
本発明の目的は、化学物質などの溶出や濾材を構成する繊維の脱落などのない、安定性、安全性、衛生性に優れる気体フィルター用濾材を提供することである。
そして、本発明の目的は、前記した優れた特性を備える気体フィルター用濾材を用いた気体フィルターを提供することである。
また、本発明者らは、当該エアフィルター用濾材を構成する積層構造体の目付に対する引張強力を特定以上の値にすると、エアフィルター用濾材の耐久性、エアフィルター用濾材を用いてエアフィルターを作製する際の加工性などが良好になることを見出した。
更に、本発明者らは、当該エアフィルター用濾材の通気度を0.1〜100cc/cm2/secにすると、気体の通過抵抗の上昇およびそれに伴う濾材寿命の低下を防ぎながら、気体中に含まれる微粒子を高効率で長期にわたって濾過できることを見出した。
さらに、本発明者らは、前記エアフィルター用濾材を形成する積層構造体におけるナノ繊維層および/または非ナノ繊維層は、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維およびポリオレフィン繊維から選ばれる1種または2種以上の繊維から形成するのが好ましく、特にポリアミド繊維、そのうちでも、ジカルボン酸単位とジアミン単位よりなるポリアミドであって、ジカルボン酸単位の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸単位からなり、ジアミン単位の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミン単位からなるポリアミドよりなる繊維から形成すると、エアフィルター用濾材の耐熱性および耐薬品性がより優れたものになることを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
(1) 平均繊維径が10〜1000nmの有機重合体ナノ繊維の集合体よりなるナノ繊維層(A)と平均繊維径が5μmを超える非ナノ繊維よりなる非ナノ繊維層(B)が積層した積層構造体であって、ナノ繊維層(A)部分の目付が0.1〜10g/m2である積層構造体からなることを特徴とする気体フィルター用濾材である。
(2) 気体フィルター用濾材をなす積層構造体における平均ポアサイズが0.1〜10μmである前記(1)の気体フィルター用濾材であり;
(3) 気体フィルター用濾材をなす積層構造体が、下記の数式(1)を満足する引張強力を有する前記(1)または(2)の気体フィルター用濾材である。
(100×Ts)/W≧1.0 (1)
[式中、Tsは気体フィルター用濾材をなす積層構造体の縦方向の引張強力(kgf/15mm)と横方向の引張強力(kgf/15mm)の平均値、Wは積層構造体全体の目付(g/m2)である。]
である。
(4) 通気度が0.1〜100cc/cm2/secである前記(1)〜(3)のいずれかの気体フィルター用濾材;
(5) 平均粒径が1μmの石英粒子の捕集率が90質量%以上である前記(1)〜(4)のいずれかの気体フィルター用濾材;および、
(6) 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)が、有機重合体の有機溶媒溶液または溶融液を用いて静電紡糸によって形成されたものである前記(1)〜(5)のいずれかの気体フィルター用濾材;
である。
(7) 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)および/または非ナノ繊維層(B)が、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリオレフィンから選ばれる1種または2種以上の有機重合体より形成された繊維からなる前記(1)〜(6)のいずれかの気体フィルター用濾材;および、
(8) 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)および/または繊維層(B)がポリアミド繊維からなる前記(7)の気体フィルター用濾材;および、
(9) 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)および/または非ナノ繊維層(B)が、ジカルボン酸単位とジアミン単位よりなるポリアミドであって、ジカルボン酸単位の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸単位からなり、ジアミン単位の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミン単位からなるポリアミドよりなるポリアミド繊維から形成されている前記(8)の気体フィルター用濾材;
である。
さらに、本発明は、
(10) 前記(1)〜(9)のいずれかの気体フィルター用濾材を用いた気体フィルターである。
本発明のエアフィルター用濾材は、エアフィルター用濾材をなす積層構造体における非ナノ繊維層(B)が、平均繊維径が5μmを超える非ナノ繊維から形成されているために、強度および耐久性に優れており、高圧気体の濾過に用いた際にも、濾材の濾過性能の低下や変形、破損などが生じない。
本発明のエアフィルター用濾材は、化学物質などの溶出や濾材を構成する繊維の脱落などがなく、安定性、安全性、衛生性に優れている。
本発明の気体フィルター用濾材において、気体フィルター用濾材を構成する積層構造体の目付に対する引張強力が上記の数式(1)[(100×Ts)/W≧1.0]を満足するものは、耐久性により優れ、しかも当該エアフィルター用濾材を用いてエアフィルターを作製する際の加工性により優れている。
本発明の気体フィルター用濾材において、通気度が0.1〜100cc/cm2/secのものは、気体の通過抵抗の上昇およびそれに伴う濾材の寿命の低下がより少なく、気体中に含まれる微粒子をより高い効率で長期にわたって濾過することができる。
本発明の気体フィルター用濾材において、気体フィルター用濾材をなす積層構造体のナノ繊維層(A)を静電紡糸で形成したものでは、ナノ繊維層(A)の形成に当たって空気などによる加圧処理や吸引による減圧処理などを施すことなく、高電圧のみをドライビングフォースとしてナノ繊維層(A)を形成していることから、ナノ繊維層(A)は高い空隙率を有し、通気性により優れている。
本発明の気体フィルター用濾材は、前記した種々の優れた特性を活かして、様々な用途の有効に使用することができ、例えばビル空調用、産業空調用(クリーンルーム、塗装ブース他)、自動車工業用、一般家電用などの気体フィルター用の濾材として有用である。
本発明の気体フィルター用濾材は、平均繊維径が10〜1000nmの有機重合体ナノ繊維の集合体よりなるナノ繊維層(A)と、平均繊維径が5μmを超える非ナノ繊維よりなる非ナノ繊維層(B)が積層した積層構造体から形成されている。
気体フィルター用濾材の生産性および微粒子などの捕集効率の点から、ナノ繊維層(A)を構成するナノ繊維の平均繊維径は40〜800nmであることが好ましく、50〜600nmであることがより好ましく、100〜500nmであることが更に好ましい。
なお、本明細書におけるナノ繊維層(A)を構成するナノ繊維および非ナノ繊維層(B)を構成する非ナノ繊維の平均繊維径は、以下の実施例に記載した方法で求められる平均繊維径をいう。
本発明の気体フィルター用濾材では、気体中に含まれる微粒子の捕集性能は主としてナノ繊維層(A)によって確保され、気体フィルター用濾材から気体フィルターを作製する際の加工性や耐久性は主として非ナノ繊維層(B)で確保される。
気体フィルター用濾材をなす積層構造体における合計層数が多くなり過ぎると、積層構造体を製造する際の生産性の低下、気体フィルター用濾材肉厚化、気体フィルター用濾材を気体フィルターに加工する際の加工性の低下、通気抵抗の上昇などが生じ易くなる。かかる点から、気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)と非ナノ繊維層(B)の合計層数は、2〜5層であることが好ましい。
また、1つのナノ繊維層(A)には、その同一層中に、異なる繊維径のナノ繊維が混合または積層されていてもよい。同様に、非ナノ繊維層(B)においても、その同一層中に、異なる繊維径の非ナノ繊維が混合または積層されていてもよい。
本発明の気体フィルター用濾材をなす積層構造体では、ナノ繊維層(A)部分の目付が0.3〜8g/m2であることが好ましく、0.5〜6g/m2であることがより好ましい。
気体フィルター用濾材をなす積層構造体が、2層以上のナノ繊維層(A)を有している場合には、本発明における「ナノ繊維層(A)部分の目付」とは、全ナノ繊維層(A)の合計目付をいう。具体的には、積層構造体が2つのナノ繊維層(A)を有する場合[例えば図2に示すような非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)からなる5層構造を有し場合など]は、第1のナノ繊維層(A)の目付と第2のナノ繊維層(A)の目付の合計を、「ナノ繊維層(A)部分の目付」とし、2つのナノ繊維層(A)の合計目付を0.1〜10g/m2の範囲にする。また、積層構造体が3つのナノ繊維層(A)を有する場合は、第1のナノ繊維層(A)の目付と第2のナノ繊維層(A)の目付と第3のナノ繊維層(A)の目付の合計を「ナノ繊維層(A)部分の目付」とし、3つのナノ繊維層(A)の合計目付を0.1〜10g/m2にする。
本発明の気体フィルター用濾材をなす積層構造体では、気体フィルター用濾材の強度、気体フィルター用濾材を用いて気体フィルターを製造する際の加工性や取り扱い性、通気性、寿命などの点から、1つの非ナノ繊維層(B)の厚さが0.05〜1mmであることが好ましく、0.08〜0.8mmであることがより好ましく、0.1〜0.7mmであることが更に好ましい。
また、気体フィルター用濾材を用いて気体フィルターを製造する際の加工性や取り扱い性、通気性、気体に含まれる微粒子などの捕集性、寿命などの点から、本発明の気体フィルター用濾材をなす積層構造体の全体の厚さは、0.05〜5mmであることが好ましく、0.08〜4.5mmであることがより好ましく、0.1〜4mmであることが更に好ましい。
ここで、本明細書における積層構造体全体での平均ポアサイズ、ナノ繊維層(A)の平均ポアサイズおよび非ナノ繊維層(B)の平均ポアサイズとは、積層構造体全体、積層構造体を構成するナノ繊維層(A)部分または非ナノ繊維層(B)部分について、Porous Materials社製の「Automated Perm Porometer」を用いて、バブルポイント法によって孔径分布を測定し、その平均値を採ったものであり、その具体的な測定方法は以下の実施例に記載するとおりである。
ナノ繊維層(A)を構成するナノ繊維の平均繊維径、ナノ繊維層(A)の目付や厚さ、非ナノ繊維層(B)を構成する非ナノ繊維の平均繊維径、非ナノ繊維層(B)の目付や厚さなどを調整することにより、ナノ繊維層(A)における平均ポアサイズ、非ナノ繊維層(B)の平均ポアサイズおよび積層構造体全体での平均ポアサイズを上記した好ましい範囲に調整することができる。
(100×Ts)/W≧1.0 (1)
[式中、Tsは気体フィルター用濾材をなす積層構造体の縦方向の引張強力(kgf/15mm)と横方向の引張強力(kgf/15mm)の平均値、Wは積層構造体全体の目付(g/m2)である。]
本発明の気体フィルター用濾材では、気体フィルター用濾材をなす積層構造体が、(100×Ts)/W≧1.2を満足する引張強力を有することがより好ましく、(100×Ts)/W≧1.4を満足する引張強力を有することが更に好ましい。
ここで、Tsは、縦方向の引張強力(kgf/15mm)と横方向の引張強力(kgf/15mm)を合計し、その合計値を2で割ることによって求めることができる。
(100×Tsa)/W≧1.0 (1a)
(100×Tsb)/W≧1.0 (1b)
[式中、Tsaは気体フィルター用濾材をなす積層構造体の縦方向の引張強力(kgf/15mm)、Tsbは積層構造体の横方向の引張強力(kgf/15mm)、Wは積層構造体全体の目付(g/m2)である。]
積層構造体の通気度が前記範囲から外れて小さ過ぎると、通気抵抗が高くなり、濾材寿命が短くなり、一方積層構造体の通気度が前記範囲から外れて大きすぎると、気体中に含まれる微粒子などを十分に捕集できにくくなる。
非ナノ繊維層(B)が不織布からなる場合は、湿式抄造不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、エアレイド不織布、ニードルパンチ不織布などのいずれであってもよい。そのうちでも、スパンボンド不織布、湿式抄造不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布であることが、強力の点から好ましい。
また、非ナノ繊維層(B)を構成する非ナノ繊維の種類は特に制限されないが、繊維形成性の有機重合体からなる非ナノ繊維であることが、非ナノ繊維層(B)の製造の容易性、ナノ繊維層(A)と非ナノ繊維層(B)の接着性、強力などの点から好ましい。
また、非ナノ繊維層(B)を構成する非ナノ繊維も、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリオレフィンから選ばれる1種または2種以上の有機重合体より形成された非ナノ繊維であることが、気体フィルター用濾材から気体フィルターを製造する際の加工性が良好であり、しかも高強力である点から好ましい。
また、ナノ繊維層(A)および非ナノ繊維層(B)を「ジカルボン酸単位とジアミン単位よりなるポリアミドであって、ジカルボン酸単位の60モル%以上、更には80モル%以上、特に90〜100モル%が芳香族ジカルボン酸単位からなり、ジアミン単位の60モル%以上、更には75モル%以上、特に90モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミン単位からなるポリアミド」[以下これを「ポリアミド(α)」という]から形成したナノ繊維および非ナノ繊維のそれぞれから構成すると、耐熱性および耐薬品性に優れる気体フィルター用濾材を得ることができ、当該気体フィルター用濾材を用いて作製された気体フィルターは耐熱性や耐薬品性の要求される用途に用いることができる。
また、ポリアミド(α)は、必要に応じて、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸に由来する構造単位を、上記したポリアミドナノ繊維の形成が可能な範囲で有していてもよい。
末端封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基またはカルボキシル基と反応性を有する単官能性の化合物であればとくに制限はないが、反応性および封止末端の安定性などの点からモノカルボン酸、モノアミンが好ましい。取り扱いの容易さ、反応性、封止末端の安定性、価格の点でモノカルボン酸が好ましい。モノカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸などを挙げることができる。なお、末端の封止率は1H−NMRにより、各末端基に対応する特性シグナルの積分値より求めることができる。
静電紡糸によって本発明の気体フィルター用濾材をなす積層構造体を製造する方法としては、例えば、
(1) 非ナノ繊維から構成される非ナノ繊維層(B)用の繊維シート(布帛)に向けて、有機重合体の有機溶媒溶液または溶融液を用いて静電紡糸して、非ナノ繊維層(B)用の繊維シート(布帛など)上に、平均繊維径が10〜1000nmのナノ繊維よりなるナノ繊維層(A)をナノ繊維層(A)部分の目付が0.1〜10g/m2となるように堆積(積層)する方法[ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる2層構造の積層構造体を製造する場合];
(2) 前記(1)で得られたナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる2層構造の積層構造体におけるナノ繊維層(A)の上面に非ナノ繊維層(B)用の繊維シート(布帛など)を更に積層する方法[非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる3層構造の積層構造体を製造する場合];
(3) 上記(2)で得られた非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる3層構造の積層構造体における非ナノ繊維層(B)の上面に、上記(1)と同様にして有機重合体の有機溶媒溶液または溶融液を用いて静電紡糸して、平均繊維径が10〜1000nmのナノ繊維よりなるナノ繊維層(A)を堆積(積層)する方法[ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる4層構造の積層構造体を製造する場合];
製造する場合];
(4) 前記(3)で得られたナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる4層構造の積層構造体におけるナノ繊維層(A)の上面に非ナノ繊維層(B)用の繊維シート(布帛など)を更に積層する方法[非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)よりなる5層構造の積層構造体を製造する場合];
などを挙げることができる。
例えば、ポリアミドからナノ繊維層(A)を形成する場合の溶媒としては、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、フェノール、クレゾール、濃硫酸、蟻酸などのプロトン性極性溶媒、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMAc)などの非プロトン性極性溶媒などを挙げることができる。そのうちでも、ポリアミドの溶媒としては、ヘキサフルオロイソプロパノール、蟻酸が紡糸原液の安定性の点から好ましく用いられる。
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルからナノ繊維層(A)を形成する場合の溶媒としては、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、ジクロロメタンとトリフルオロ酢酸の混合溶媒、フェノールとテトラクロロエタンの混合溶媒などを挙げることができる。そのうちでも、ポリエステルの溶媒としては、ヘキサフルオロイソプロパノール、ジクロロメタンとトリフルオロ酢酸の混合溶媒が紡糸原液の安定性の点から好ましく用いられる。
ポリオレフィンからナノ繊維層(A)を形成する場合の溶媒としては、ヘプタン、ノナン、デカン、デカリンなどの沸点の高い脂肪族炭化水素、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素、オルトジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素のハロゲン化物などを挙げることができる。そのうちでも、ポリオレフィンの溶媒としては、60〜130℃程度に過熱された上記した脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素が紡糸原液の安定性の点から好ましく用いられる。
ポリビニルアルコールからナノ繊維層(A)を形成する場合の溶媒としては、水、特に温度が10〜90℃の水が、紡糸原液の安定性の点から好ましく用いられる。
ポリウレタンからナノ繊維層(A)を形成する場合は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。そのうちでも、ポリウレタンの溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドが紡糸原液の安定性の点から好ましく用いられる。
一般的には、有機重合体の融点よりも10〜150℃程度高い温度に押出機などを用いて加熱溶融して溶融液を調製し、その溶融液を紡糸原液として用いて静電紡糸を行なうとよい。
具体的には、例えば、ナイロン6、ナイロン66などの汎用のポリアミドの場合は、260〜410℃、特に270〜400℃の溶融温度が好ましく採用され、上記したポリアミド(α)の場合は260〜450℃、特に270〜440℃の溶融温度が好ましく採用され、ポリエチレンテレフタレートの場合は280〜430℃、特に290〜420℃の溶融温度が好ましく採用され、ポリプロピレンの場合は170〜310℃、特に180〜300℃の溶融温度が好ましく採用され、熱可塑性ポリウレタンの場合は140〜290℃、特に150〜280℃の溶融温度が好ましく採用される。
溶融温度が低すぎると、溶融液の粘度が高くなり過ぎて、得られるナノ繊維の平均繊維径が大きくなり、平均繊維径10〜1000nmのナノ繊維が形成されにくくなる。一方、溶融温度が高すぎると有機重合体の熱分解による劣化が生じ易い。
紡糸原液の供給部から吐出された紡糸原液は、高電圧の印加によって帯電分割され、次いで電場により液滴の一点から繊維(ナノフィラメント)が連続的に引き出され、分割された繊維が多数拡散する。紡糸原液中の溶媒は、繊維形成と細化の段階で蒸発して除かれて、また溶融液を紡糸原液として用いた場合には溶融温度以下に冷却されて、紡糸原液の供給部より数cm〜数十cm離れて設置された捕集ベルトまたは捕集シート上に配置した非ナノ繊維層(B)用の繊維シート(布帛など)上に堆積する。堆積と共に半乾燥状態にあるナノ繊維同士が微膠着し、ナノ繊維間の移動が阻止され、新たなナノ繊維が逐次堆積し、ナノ繊維よりなるナノ繊維層(A)が形成されて、ナノ繊維層(A)と非ナノ繊維層(B)が積層接着した2層構造の積層構造体が得られる。
4層以上の積層構造体を製造する場合は、上記した静電紡糸操作と積層操作を繰り返すことによって、目的とする積層構造体を製造することができる。
図3において、1は紡糸原液を供給するためのポンプ、2は分配整流ブロック、3は口金部、4は突出した口金、5は電気絶縁部、6は直流高電圧発生電源、7は無端コンベアからなる移送装置、8は導電性部材を示す。
図3の装置を使用して、本発明の気体フィルター用濾材をなす積層構造体のうちで、非ナノ繊維層(B)/ナノ繊維層(A)/非ナノ繊維層(B)からなる3層構造を有する積層構造体を製造する方法を例に挙げて説明する。
有機重合体を溶媒に溶解した溶液または有機重合体を溶融した溶融液よりなる紡糸原液は、定量ポンプ1により計量されて、分配整流ブロック2により均一な圧力と液量となるように分配されて口金部3に送られる。口金部3には中空針状の1ホール毎に突出させた口金4が取り付けられ、電気絶縁部5によって電気が口金部3全体に洩れるのを防止している。導電材料で作られた突出した口金4は無端コンベアからなる移送装置7の進行方向に直角方向に多数並列に垂直下向きに取り付けられ、直流高電圧発生電源6の一方の出力端子を該突出した口金4に取り付け、各突出口金4は導線により印加を可能にしている。
このときに、製造されるナノ繊維層(A)を構成するナノ繊維の平均繊維径は、紡糸原液をなす有機重合体の溶液中での有機重合体の濃度または有機重合体の溶融液の粘度、口金4と移送装置7との間の距離、口金4に印加される電圧などの条件を調整することによって、所定の平均繊維径に制御することができる。
また、上記により得られる気体フィルター用濾材用の積層構造体は、必要に応じて熱プレスまたは冷間プレスを行って、目的とする厚さに調整してもよい。
特に、ポリアミド(a)やポリプロピレンといった、分極性の高い重合体では、静電紡糸時に負荷される高電圧によって形成された分極状態が維持されて、あたかもエレクトレット加工を施したような性質を示すものもあり、その場合には追加のエレクトレット加工が不要になることがある。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材をなす積層構造体(ナノ繊維層と非ナノ繊維層からなる積層構造体、または不織布)を、厚さ方向に切断し、その切断断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製「S−510」)により倍率5000倍で写真撮影し、その写真の縦×横=20mm×20mmの正方形の面積部分に含まれる全ての繊維横断面について、繊維径を測定し、その平均値を採って平均繊維径とした。なお、ナノ繊維層と非ナノ繊維層からなる積層構造体については、各層ごとに層を構成する繊維の平均繊維径を求めた。
平均繊維径は、ナノ繊維層では約50個の繊維横断面の平均値であり、非ナノ繊維層および不織布では約50個の繊維横断面の平均値である。
その際に個々の繊維の繊維径は、繊維横断面の面積と同じ面積を有する円の直径をもって繊維径とした。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材をなす積層構造体(ナノ繊維層と非ナノ繊維層からなる積層構造体、または不織布)について、ナノ繊維層の目付、非ナノ繊維層(不織布)の目付を、JIS L 1906「一般長繊維不織布試験方法」の「5.2 単位面積あたりの質量」に準拠して測定した。ナノ繊維層と非ナノ繊維層からなる積層構造体においては、ナノ繊維層の目付と非ナノ繊維層の目付の合計値を積層構造体全体の目付とした。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材をなす積層構造体(ナノ繊維層と非ナノ繊維層からなる積層構造体、または不織布)の厚さを、JIS L 1906「一般長繊維不織布試験方法」の「5.1 厚さ」に準拠して測定した。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材をなす積層構造体について、Porous Materials社製の「Autometed Perm Porometer」を用いて、バブルポイント法により積層構造体の孔径分布を測定し、その平均値を平均ポアサイズ(μm)とした。
より具体的には、気体フィルター用濾材をなす積層構造体を厚さ方向に切断して縦×横=5cm×5cmの試験片3枚を採取し、当該試験片を23℃の液体(パーフルオロポリエステル溶媒;Porous Materials社製「Galwick」)中に3分間浸漬して試験片の全ての細孔が溶媒で満たされた状態にし、その状態でPorous Materials社製の「Autometed Perm Porometer」を用いて、バブルポイントまでの最低流量を2cc/分、平衡時間を30秒に設定し、圧力を増大させながら、先にウエットフローの測定を行なった後、同じ試験片でドライフローの測定を行なった。
このウエットフロー曲線と、ドライフロー曲線の1/2の傾きの曲線(ハーフドライ曲線)が交わる点(交点)の圧力を求め、これを用いて、下記の数式(2)から平均ポアサイズを求めた。
d=2860×γ/P (2)
[式中、d=平均ポアサイズ(μm)、γ=液体の表面張力(dynes/cm)、P=交点の圧力(Pa)である。]
3枚の試験片について同じ操作を行なって、その平均値を最終的な平均ポアサイズとした。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材をなす積層構造体を厚さ方向に切断して、縦×横=250mm×15mmの試験片(縦方向の引張強力測定用)および縦×横=15mm×250mmの試験片(横方向の引張強力測定用)を切り取り、JIS P8113「紙及び板紙−引張特性の試験方法」に準拠して、縦方向の引張強力(Tsa)(kgf/15mm)および横方向の引張強度(Tsb)(kgf/15mm)を測定した。
測定された縦方向の引張強力(Tsa)(kgf/15mm)および横方向の引張強度(Tsb)(kgf/15mm)の合計値を2で除した値を引張強力Ts(kgf/15mm)とし、上記した数式(1)から、(100×Ts)/Wを求めた。Wとしては、上記(3)で得られた積層構造体全体の目付の値を用いた。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材をなす積層構造体を厚さ方向に切断して、縦×横=20mm×20mmの試験片を切り取り、当該試験片を用いて、JIS L 1906「一般織物試験方法」の「8.27.1 A法(フラジール形法)」に準拠して通気度を測定した。
下記の実施例および比較例で得られた気体フィルター用濾材(積層構造体)から直径9cmの円形の試験片を切り取り、当該試験片を用いて、柴田科学製「マスクテスターAP−6310FP」を使用して、JIS T 8151「防塵マスク」の「8.1.1 粒子捕集効率試験」に準拠して1μm石英粒子の捕集率を求めた。その際に、「1μmの石英粒子」としては、粉塵源として(株)モリテック製「BCR準拠石英粒子」を使用し、平均粒径1μm、粉塵濃度3mg/m3に調整したものを使用した。
(1) 非ナノ繊維層用の布帛として、目付30.0g/m2、厚さ0.15mmのナイロンスパンボンド不織布[ユニチカ(株)製「ナイエース」]を用意した。
(2)(i) 6,6ナイロン[宇部興産(株)製「UBEナイロン66」]を10質量%となるように蟻酸に投入後、25℃で静置溶解して紡糸原液を調製した。
(ii) 上記(i)で得られた紡糸原液を使用して、図3に示す紡糸装置にて静電紡糸を行った。
具体的には、口金4として内径が0.9mmのニードルを使用し、口金4と移送装置7との間の距離を12cmとし、移送装置7に設けた導電性部材8の上面全体に上記(1)で用意した非ナノ繊維層(B)用のナイロンスパンボンド不織布を巻き付けた。次いで移送速度0.1m/分で移送しながら、上記(i)で調製した紡糸原液を所定の供給量で口金4から紡出し、口金4に25kV印加電圧を与えて、導電性部材8の上面に配置したナイロンスパンボンド不織布上に6,6ナイロンからなる平均繊維径51nmのナノ繊維を目付が1.0g/m2になるように均一な厚さに積層(堆積)させてナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)を製造した。
(3) 次に、上記(2)で得られたナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)のナノ繊維層上に上記(1)で用意したナイロンスパンボンド不織布を重ね、カレンダー処理(カレンダー条件;温度150℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表1に示す。
実施例1の(2)の(ii)において、非ナノ繊維層(ナイロンスパンボンド不織布)上へのナノ繊維層の積層量(目付)を0.5g/m2に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行なって、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表1に示す。
(1)非ナノ繊維層用の湿式不織布の製造:
(i) ジカルボン酸単位の100モル%がテレフタル酸単位からなり、ジアミン単位の50モル%が1,9−ノナンジアミン単位および50モル%が2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位からなるポリアミド(極限粘度0.8dl/g、末端封止率91%、融点265℃)(以下「ポリアミド9T」という)を300℃で溶融紡糸して、単繊維繊度2.9dtexのポリアミド9T繊維を製造した。この繊維をホットプレート温度200℃で延伸して単繊維繊度0.7dtexのポリアミド9T繊維を製造し、繊維長10mmの短繊維(主体繊維)にした。
(ii) 上記(i)の前段で製造した、延伸を行なう前の単繊維繊度2.9dtexのポリアミド9T繊維(未延伸繊維)を繊維長10mmの短繊維に切断したバインダー繊維を製造した。
(iii) 上記(i)で得られた主体繊維70質量部および上記(ii)で得られたバインダー繊維30質量部を水に分散させて抄造原料を調製し、当該抄造原料を用いて長網抄造機にて抄造し、次いでヤンキー型乾燥機にて140℃で乾燥して、目付28.5g/m2、厚さ0.13mmの非ナノ繊維層用の湿式不織布を製造した。
(i) 上記(1)の(i)で使用したのと同じポリアミド9Tをヘキサフルオロイソプロパノール溶媒に投入し、25℃で静置溶解して濃度4質量%の紡糸原液を調製した。
(ii) 上記(i)で得られた紡糸原液を使用して、図3に示す紡糸装置にて静電紡糸を行って、非ナノ繊維層上にナノ繊維層が積層した積層構造体を製造した。
具体的には、口金4として内径が0.9mmのニードルを使用し、口金4と移送装置7との間の距離を8cmとし、移送装置7に設けた導電性部材8の上面全体に上記(1)で得られた非ナノ繊維層用の湿式不織布を巻き付けて配置した。次いで、移送速度0.1m/分で移送装置7を移送しながら、紡糸原液を所定の供給量で口金4から紡出し、口金4に15kVの印加電圧を与えて、導電性部材8の上面に配置した湿式不織布上にポリアミド9Tよりなる平均繊維径260nmのナノ繊維を積層量(目付)が1.0g/m2になるように均一な厚さに積層(堆積)させてナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)を製造した。
(iii) 次いで、上記(ii)で得られた積層シート(積層構造体)のナノ繊維層の上に、上記(1)で得られた非ナノ繊維層用の湿式不織布を重ね、カレンダー処理(カレンダー条件;温度160℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表1に示す。
(1)非ナノ繊維層用のフォームボンド不織布の製造:
(i) ポリビニルアルコール繊維[(株)クラレ製「WN7」]を単独で使用して、目付28g/m2のランダムウェブを製造した。
(ii) ポリビニルアルコール樹脂[(株)クラレ製「PVA−117」]の10質量%水溶液をつくり、この水溶液を市販の泡立て機で泡立ててフォームを調製し、このフォームを上記(i)で積層したランダムウェブ上に施し、マングルで搾液してポリビニルアルコール樹脂をランダムウェブに均一に含浸させた後、130℃で乾燥して、目付30.0g/m2、厚さ0.16mmのフォームボンド不織布を製造した。
(i) ポリビニルアルコール樹脂[(株)クラレ製「PVA−117」]を濃度が10質量%となるように90℃の熱水で完全に溶解した後、常温まで冷却して紡糸原液を調製した。
(ii) 上記(i)で得られた紡糸原液を使用して、図3に示す紡糸装置にて静電紡糸を行って、非ナノ繊維層上にナノ繊維層が積層した積層構造体を製造した。
具体的には、口金4として内径が0.9mmのニードルを使用し、口金4と移送装置7との間の距離を8cmとし、移送装置7に設けた導電性部材8の上面全体に上記(1)で得られた非ナノ繊維層用のフォームボンド不織布を巻き付けて配置した。次いで、移送速度0.1m/分で移送装置7を移送しながら、紡糸原液を所定の供給量で口金4から紡出し、口金4に20kVの印加電圧を与えて、導電性部材8の上面に配置したフォームボンド不織布上にポリビニルアルコールよりなる平均繊維径250nmのナノ繊維を積層量(目付)が1.0g/m2になるように均一な厚さに積層(堆積)させてナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)を製造した。
(iii) 次いで、上記(ii)で得られた積層シート(積層構造体)のナノ繊維層の上に、上記(1)で得られた非ナノ繊維層用のフォームボンド不織布を重ね、カレンダー処理(カレンダー条件;温度170℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表1に示す。
(1) 非ナノ繊維層用の布帛として、実施例1で使用したのと同じナイロンスパンボンド不織布[ユニチカ(株)製「ナイエース」、目付30.0g/m2、厚さ0.15mm]を用意した。
(2)(i) 熱可塑性ポリウレタン[(株)クラレ製「クラミロン1195」]を濃度が16質量%となるようにジメチルホルムアミドに投入し、90℃で攪拌溶解し、完全溶解したものを常温まで冷却して紡糸原液を調製した。
(ii) 上記(i)で得られた紡糸原液を使用して、図3に示す紡糸装置にて静電紡糸を行った。
具体的には、口金4として内径が0.9mmのニードルを使用し、口金4と移送装置7との間の距離を10cmとし、移送装置7に設けた導電性部材8の上面全体に上記(1)で用意した非ナノ繊維層(B)用のナイロンスパンボンド不織布を巻き付けた。次いで移送速度0.1m/分で移送しながら、上記(i)で調製した紡糸原液を所定の供給量で口金4から紡出し、口金4に23kV印加電圧を与えて、導電性部材8の上面に配置したナイロンスパンボンド不織布上に平均繊維径が267nmの熱可塑性ポリウレタンナノ繊維を目付が1.0g/m2になるように均一な厚さに積層(堆積)させてナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)を製造した。
(3) 次に、上記(2)で得られたナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)のナノ繊維層上に上記(1)で用意したナイロンスパンボンド不織布を重ね、カレンダー処理(カレンダー条件;温度140℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表2に示す。
(1) 非ナノ繊維層用の布帛として、ポリエステルスパンボンド不織布[東洋紡(株)製「エクーレ」、目付30.0g/m2、厚さ0.16mm]を用意した。
(2)(i) ポリエステル樹脂〔(株)クラレ製「クラペットKS760K」〕を濃度が10質量%となるようにヘキサフルオロイソプロパノールに投入し、30℃で静置して完全に溶解させて紡糸原液を調製した。
(ii) 上記(i)で得られた紡糸原液を使用して、図3に示す紡糸装置にて静電紡糸を行った。
具体的には、口金4として内径が0.9mmのニードルを使用し、口金4と移送装置7との間の距離を10cmとし、移送装置7に設けた導電性部材8の上面全体に上記(1)で用意した非ナノ繊維層(B)用のポリエステルスパンボンド不織布を巻き付けた。次いで移送速度0.1m/分で移送しながら、上記(i)で調製した紡糸原液を所定の供給量で口金4から紡出し、口金4に19kV印加電圧を与えて、導電性部材8の上面に配置したポリエステルスパンボンド不織布上にポリエステルよりなる平均繊維径297nmのナノ繊維を目付が1.0g/m2になるように均一な厚さに積層(堆積)させてナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)を製造した。
(3) 次に、上記(2)で得られたナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)のナノ繊維層上に上記(1)で用意したポリエステルスパンボンド不織布を重ね、カレンダー処理(カレンダー条件;温度180℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表2に示す。
(1) 非ナノ繊維層用の布帛として、ポリプロピレンスパンボンド不織布[出光ユニテック(株)製「ストラテックPP」、目付30.0g/m2、厚さ0.16mm]を用意した。
(2) ポリプロピレン樹脂[Exxon社製「ACHIEVE6931G1」]を二軸押出機により300℃で溶融混練して得られる溶融液を紡糸原液として使用して、図3に示す紡糸装置にて静電紡糸を行った。
具体的には、口金4として内径が0.3mmのニードルを使用し、口金4と移送装置7との間の距離を6cmとし、移送装置7に設けた導電性部材8の上面全体に上記(1)で用意した非ナノ繊維層(B)用のポリプロピレンスパンボンド不織布を巻き付けた。次いで移送速度0.1m/分で移送しながら、上記で調製した紡糸原液(ポリプロピレン樹脂の溶融液)を所定の供給量で口金4から紡出し、口金4に40kV印加電圧を与えて、導電性部材8の上面に配置したポリプロピレンスパンボンド不織布上にポリプロピレンよりなる平均繊維径883nmのナノ繊維を目付が5.0g/m2になるように均一な厚さに積層(堆積)させてナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)を製造した。
(3) 次に、上記(2)で得られたナノ繊維層と非ナノ繊維層が積層した積層シート(積層構造体)のナノ繊維層上に上記(1)で用意したポリプロピレンスパンボンド不織布を重ね、カレンダー処理(カレンダー条件;温度130℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表2に示す。
実施例1の(1)で用意したのと同じナイロンスパンボンド不織布[ユニチカ(株)製「ナイエース」、目付30.0g/m2、厚さ0.15mm]を2枚重ねてカレンダー処理(カレンダー条件;温度150℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、ナノ繊維層を持たない積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表3に示す。
平均繊維径が2872nm(2.9μm)のナイロンフィラメントからなるナイロンメルトブロー不織布[(株)クラレ製、目付5.0g/m2、厚さ0.03mm]の両面に、実施例1の(1)で用意したのと同じナイロンスパンボンド不織布[ユニチカ(株)製「ナイエース」、目付30.0g/m2、厚さ0.15mm]を積層して、カレンダー処理(カレンダー条件;温度180℃、接圧0.1MPa、処理速度5m/分)を行なって貼り合わせて、ナイロンスパンボンド不織布/ナイロンメルトブロー不織布/ナイロンスパンボンド不織布からなる積層構造を有する積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表3に示す。
実施例1の(2)の(ii)において、非ナノ繊維層(ナイロンスパンボンド不織布)上へのナノ繊維層の積層量(目付)を0.05g/m2に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行なって、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表3に示す。
実施例1において、非ナノ繊維層用の布帛として、ナイロンスパンボンド不織布[ユニチカ(株)製「ナイエース」、目付30.0g/m2、厚さ0.15mm]の代わりに、比較例2で使用したのと同じ平均繊維径が2.9μmのナイロンフィラメントからなるナイロンメルトブロー不織布[(株)クラレ製、目付5.0g/m2、厚さ0.03mm]を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行なって、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表3に示す。
実施例1の(2)の(ii)において、非ナノ繊維層(ナイロンスパンボンド不織布)上へのナノ繊維層の積層量(目付)を12g/m2に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行なって、図1に示す層構造(非ナノ繊維層/ナノ繊維層/非ナノ繊維層)を有する、気体フィルター用濾材用の積層シート(積層構造体)を製造した。
得られた積層シート(積層構造体)の構造および物性を下記の表3に示す。
2 分配整流ブロック
3 口金部
4 突出した口金
5 電気絶縁部
6 直流高電圧発生電源
7 無端コンベアからなる移送装置
Claims (8)
- 有機重合体ナノ繊維の集合体よりなるナノ繊維層(A)と非ナノ繊維よりなる非ナノ繊維層(B)が積層した積層構造体からなる気体フィルター用濾材であって;
積層構造体におけるナノ繊維層(A)が、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリオレフィンから選ばれる1種または2種以上の有機重合体より形成された平均繊維径が10〜1000nmのナノ繊維よりなる、目付が0.1〜10g/m 2 および平均ポアサイズが0.1〜10μmの有機重合体ナノ繊維集合体からなり;
積層構造体における非ナノ繊維層(B)が、平均繊維径が5μmを超える非ナノ繊維よりなる湿式抄造不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布およびケミカルボンド不織布より選ばれる、平均ポアサイズが10〜200μmの不織布からなり;
積層構造体全体における平均ポアサイズが0.1〜10μmであり;且つ、
積層構造体が、下記の数式(1)を満足する引張強力を有する;
(100×Ts)/W≧1.0 (1)
[式中、Tsは気体フィルター用濾材をなす積層構造体の縦方向の引張強力(kgf/15mm)と横方向の引張強力(kgf/15mm)の平均値、Wは積層構造体全体の目付(g/m 2 )である。]
ことを特徴とする気体フィルター用濾材。 - 通気度が0.1〜100cc/cm2/secである請求項1に記載の気体フィルター用濾材。
- 平均粒径が1μmの石英粒子の捕集率が90質量%以上である請求項1または2に記載の気体フィルター用濾材。
- 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)が、有機重合体の有機溶媒溶液または溶融液を用いて静電紡糸によって形成されたものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の気体フィルター用濾材。
- 気体フィルター用濾材をなす積層構造体における非ナノ繊維層(B)が、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリオレフィンから選ばれる1種または2種以上の有機重合体より形成された繊維からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の気体フィルター用濾材。
- 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)および/または繊維層(B)が、ポリアミド繊維からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の気体フィルター用濾材。
- 気体フィルター用濾材をなす積層構造体におけるナノ繊維層(A)および/または非ナノ繊維層(B)が、ジカルボン酸単位とジアミン単位よりなるポリアミドであって、ジカルボン酸単位の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸単位からなり、ジアミン単位の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミン単位からなるポリアミドよりなるポリアミド繊維から形成されている請求項6に記載の気体フィルター用濾材。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の気体フィルター用濾材を用いた気体フィルター。
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