JP5149359B2 - 液体充填装置及び液体充填方法 - Google Patents
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Description
しかし、液体充填装置に用いる包材を、包材のメーカが出荷前に全数検査しても、検査後から液体充填装置にセットされるまでの間において包材にピンホールが発生する可能性があり、また、液体充填装置にセットする直前に、包材におけるピンホールの有無を目視検査するようにしても、高精度にピンホールを見つけることは難しく、また、目視検査には時間が掛かるという問題があった。
前記真空引き手段による真空引き後であって前記液体充填手段による液体の充填前に、前記閉塞手段によって前記負圧領域を閉塞して負圧を閉じ込め、
閉塞した前記負圧領域の圧力が上昇変化した場合に、前記包材が漏れ部を有すると判定して、当該包材への液体の充填を停止し、
閉塞した前記負圧領域の圧力が上昇変化しない場合に、前記包材に漏れ部が無いと判定して、真空引きされた当該包材内に前記液体充填手段によって液体を充填させるようにした。
係る構成では、真空式充填ノズルを用いて、包材内の真空引き及び包材内への液体の充填を行う。
係る構成では、真空式充填ノズルを介して包材内に液体を充填した後に、真空引きを行って真空式充填ノズルから液体を回収し、真空式充填ノズルからの液ダレを防止する。
係る構成では、真空引きによって真空式充填ノズルから回収した液体を、真空式充填ノズルと真空ポンプとの間に設けた真空チャンバに一旦収容し、真空チャンバから外部に排出して衛生状態の保持を図る。
係る構成では、真空式充填ノズルと真空チャンバとの間の真空引きラインに設けた開閉バルブを閉じることで、包材内を含む負圧領域を閉塞し、負圧を閉じ込めることができ、このとき、前記開閉バルブと真空式充填ノズルとの間の真空引きラインに設けた圧力検出手段は、包材内の圧力を検出することになる。
係る構成では、包材における漏れ部の発生を判定し、当該包材への液体の充填を停止すると、警報手段が警報を発し、作業者に対し、包材の漏れ部を検知し、液体の充填作業を停止したことを認識させる。
図1は、実施形態におけるB・I・B液体充填装置の構成を示す図である。
図1に示す液体充填装置1は、B・I・Bの包材2の真空引きを行うことで、例えば、醤油、調味液、発酵乳などの発泡液体を高速に充填することが可能な装置である。
尚、スパウト(注入口)2aは、液体充填後に打栓キャップやスクリューキャップで密閉される。
真空式充填ノズル3の周面には、前記液体充填ラインFLが接続され、この液体充填ラインFLの他端には、充填液体のタンクが接続され、また、タンクと真空式充填ノズル3との間の液体充填ラインFLには、充填用バルブ及び質量流量計などが介装される。
尚、前記タンク、充填用バルブ及び質量流量計については、図示を省略してある。
真空式充填ノズル3と真空ポンプ4との間の真空引きラインVLには、真空チャンバ5を介装してあり、この真空チャンバ5の底面には、ドレン弁6を介装したドレンラインDLを接続してある。
また、真空チャンバ5と真空式充填ノズル3との間の真空引きラインVLには、真空オン・オフ弁(開閉バルブ)10を介装してある。更に、真空オン・オフ弁10と真空式充填ノズル3との間の真空引きラインVL内の圧力(真空度)を検出する真空指示設定器11を備え、また、真空オン・オフ弁10と真空チャンバ5との間の真空引きラインVLから分岐して大気解放される第2大気解放ラインAL2に、大気解放弁12を介装してある。
まず、液体充填装置1が起動されると、包材2内の真空引きを行う前に、真空チャンバ5内の圧力を予め設定された真空度(負圧)に調整するために、真空ポンプ4をオン、ドレン弁6を閉、真空発生弁8を開、真空オン・オフ弁10を閉、大気解放弁12を閉に制御する(S101)。
ここで、真空オン・オフ弁10を閉から開に切り替えることで、包材2内からエアを抜く真空引きを、予め設定された時間だけ行う(S103)。
尚、前記真空引きを行うときには、液体充填ラインFLは閉じられている。
前記設定圧SLは、大気圧よりも低く、真空チャンバ5内の圧力を調整するときの目標圧よりも高い圧力であり、包材2にピンホールなどの漏れ部が無い場合に、超えることがない圧力に設定してある。
包材2にピンホールなどの漏れ部が無い場合、包材2内を含む負圧領域は閉塞された空間であり、前記負圧領域内の圧力は、真空オン・オフ弁10を閉じた時点での圧力、即ち、設定圧SLよりも低い圧力を保持することになる。
尚、前記一定時間は、包材2にピンホールなどの漏れ部が存在する場合に、包材2の圧力が設定圧SLよりも高くなるのに要する時間よりも長い時間に設定してある。
そこで、真空指示設定器11の検出圧力(包材2内を含む負圧領域内の圧力)が設定圧SLよりも高くなった場合には、液体充填工程への移行を停止し、当該包材2への液体の充填を停止する(S108)。そして、液体充填を停止した場合には、ブザーやランプなどの警報装置7を作動させ、作業者に対して、液体を充填しようとした包材2に漏れ部が有るために、液体の充填を停止したことを知らせる(S108)。
従って、包材2の輸送中、包材2を梱包から取り出す際、包材2を液体充填装置1にセットする際のいずれかでピンホールなどの漏れ部が包材2に発生したとしても、漏れ部が発生していることを検知でき、漏れ部を有する包材2への液体の充填を未然に防止し、包材2からの液体の漏れが発生することを回避できる。
また、所定時間だけ真空引きを行っても包材2内の圧力が、設定圧SL未満に低下しない場合に、包材2に漏れ部が発生していると判断することができる。
また、液ダレ防止のために真空引きで回収した液体を、包材2への充填に用いる液体充填装置であってもよく、更に、液ダレ防止のために真空引きを行わない液体充填装置であってもよく、これらの液体充填装置においても、上記実施形態と同様にして包材2の漏れ部の検知を行うことができる。
2 包材
3 真空式充填ノズル(真空引き手段、液体充填手段)
4 真空ポンプ(真空引き手段)
5 真空チャンバ(真空引き手段)
6 ドレン弁
7 警報装置(警報手段)
8 真空発生弁(真空引き手段)
9 真空度調整バルブ(真空引き手段)
10 真空オン・オフ弁(閉塞手段)
11 真空指示設定器(圧力検出手段)
12 大気解放弁
13 制御回路(漏れ部検知手段)
VL 真空引きライン(真空引き手段)
FL 液体充填ライン(液体充填手段)
AL1 第1大気解放ライン
AL2 第2大気解放ライン
Claims (7)
- 包材内を真空引きする真空引き手段と、
前記真空引き手段が真空引きした前記包材内に液体を充填する液体充填手段と、
を備えた液体充填装置において、
前記真空引き手段が真空引きした前記包材内を含む負圧領域を閉塞する閉塞手段と、
前記負圧領域内の圧力を検出する圧力検出手段と、
を設け、
前記真空引き手段による真空引き後であって前記液体充填手段による液体の充填前に、前記閉塞手段によって前記負圧領域を閉塞して負圧を閉じ込め、
閉塞した前記負圧領域の圧力が上昇変化した場合に、前記包材が漏れ部を有すると判定して、当該包材への液体の充填を停止し、
閉塞した前記負圧領域の圧力が上昇変化しない場合に、前記包材に漏れ部が無いと判定して、真空引きされた当該包材内に前記液体充填手段によって液体を充填させる、液体充填装置。 - 前記真空引き手段及び前記液体充填手段が、真空引きラインと液体充填ラインとを一体的に有する真空式充填ノズルを、前記包材のスパウトに密着させて、真空引き及び液体の充填を行う請求項1記載の液体充填装置。
- 前記液体充填手段による液体の充填後に前記真空引き手段が真空引きを行うことで、前記真空式充填ノズルから液体を回収する請求項2記載の液体充填装置。
- 前記真空引き手段が、前記真空式充填ノズルと真空ポンプとの間に真空チャンバを備え、前記真空式充填ノズルから回収した液体を前記真空チャンバ内に収容し、前記真空チャンバから外部に排液する請求項3記載の液体充填装置。
- 前記真空式充填ノズルと前記真空チャンバとの間の真空引きラインに、前記閉塞手段としての開閉バルブを介装し、前記開閉バルブと前記真空式充填ノズルとの間の真空引きラインに、前記圧力検出手段を設けた請求項4記載の液体充填装置。
- 前記包材における漏れ部の発生を判定した場合に、警報を発する警報手段を設けた請求項1〜5のいずれか1つに記載の液体充填装置。
- 包材内を真空引きし、
前記包材内を含む負圧領域を閉塞して負圧を閉じ込め、
前記閉塞した負圧領域内の圧力を検出し、
前記負圧領域内の圧力が上昇変化したか否かを判別し、
前記負圧領域内の圧力が上昇変化した場合に、前記包材が漏れ部を有すると判定して、真空引きされた包材への液体の充填を停止し、
前記負圧領域内の圧力が上昇変化しない場合に、前記包材に漏れ部が無いと判定して、真空引きされた包材内に液体を充填する液体充填方法。
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