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JP5142100B2 - 光の偏向方法及び装置 - Google Patents

光の偏向方法及び装置 Download PDF

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JP5142100B2
JP5142100B2 JP2007314434A JP2007314434A JP5142100B2 JP 5142100 B2 JP5142100 B2 JP 5142100B2 JP 2007314434 A JP2007314434 A JP 2007314434A JP 2007314434 A JP2007314434 A JP 2007314434A JP 5142100 B2 JP5142100 B2 JP 5142100B2
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

本発明は、光の進行方向を制御する方法及びその方法を実施する装置に関する。
これまで、光を偏向させるためには、光音響効果、電気光学効果、熱光学効果、そして
、機械的なミラーといった手法がとられてきた。
しかし、それらの従来技術による光の偏向角度は、ミラーを除けば10°程度と小さく
、原理的に90°には達しなかった。また、受信機側から返答される復路の光が、往路と
同一の経路となるため、混線の危惧が伴っていた。
このような光を用いたネットワークシステムでは、スイッチや、フィルタ、合分波器、
変調器など、様々な光デバイスが使用されていて、高速化や、大容量化、高信頼化、小型
化、低コスト化などを実現するための技術開発が進められている。
光デバイスの小型化に対するブレイクスルーとして、数マイクロメートルの大きさでプ
リズムやフィルタなどのデバイスを形成できるフォトニック結晶が注目されている。
フォトニック結晶とは、屈折率の異なる複数の物質を光の波長以下のサイズで規則正し
く周期的に配列させた構造体である。
フォトニック結晶中における光の伝搬は、半導体中における電子の伝導と基礎方程式が
同じタイプであり、波動性も類似している。半導体中における電子の波に、伝導帯や、価
電子帯、禁制帯があるのと同様に、フォトニック結晶中でも電磁波の伝搬が許される波長
帯域や禁制帯域が存在する。
フォトニック結晶は、ナノ構造内部における光の回折や、散乱、干渉を利用するので、
可視光帯で用いるフォトニック結晶の構造の周期は、光の波長の半分程度、すなわち、20
0 nm程度で極めて微細である。
フォトニック結晶中では、その配列周期や、形状、屈折率などに応じて、半導体等にお
ける電子のバンド構造と同様に、光のバンド構造が変調され、特異なバンド構造を形成さ
れる。例えば、ブリュアンゾーン近傍では、フォトニックバンドギャップと呼ばれる光の
禁制帯が形成され、その周波数帯域ではフォトニック結晶の内部で光が存在できなくなる
。また、フォトニックバンドギャップ近傍のバンドが大きく変調され、その周波数分散面
は通常の光学結晶とは大きく異なることになる。
フォトニック結晶は、従来の光デバイスを数ミクロンサイズまで小型化する要素技術と
して期待されている。
例えば、光導波路型光スイッチでは、高速化及び多チャネル化に対応して、光の偏向角
度を調節することが必須である。光導波路型の光スイッチにおいて、大きな偏向角度を得
るために、フォトニック結晶を用いることが着目されている。
2次元周期のフォトニック結晶の応用製品として、フォトニック結晶ファイバが知られ
ている。
非線形効果が高く、分散特性の設計自由度が高く、急峻な屈曲でも光が洩れないなどの特
性を有している。
2次元フォトニック結晶のバンド端における光の群速度零を利用して、大面積コヒーレ
ント発振するレーザも開発されつつある。
2次元フォトニック結晶を光デバイスに適用する研究として、その構造中に共振器や導
波路を作り、光を数十万サイクル蓄積したり、進行速度を真空中速度より2桁程度低くで
きることが確
かめられ、量子通信や演算、スローライト、ストッピングライトへの応用が期待されてい
る。
3次元フォトニック結晶の光デバイスに適用としては、バイアススパッタリングの特性
を利用する自己成形プロセスが開発され、撮像素子や、光ディスクの記録再生素子、計測
システム、通信デバイスなどへの応用が期待されている。
フォトニック結晶を用いた光デバイスに関する従来技術には、特許文献1〜3などがあ
る。
特開2005−49705「フォトニック結晶を用いた光学デバイス、およびフォトニック結晶に光線を入射させる際の入射角の決定方法」 特開2003−279762「光偏向素子」 特開2004−145317「光偏向装置、該光偏向装置によって構成した光スイッチ、光走査装置、および光偏向方法」
しかしながら、従来技術によるフォトニック結晶は、主に受動型素子であり、光の偏光
角や透
過帯域などの特性を自由に変化させることができなかった。
そこで、本発明は、光の進行方向を外場によって自在に制御する方法と、その方法を実
施し、
光ネットワークシステムを構成するための光スイッチや光変調器などの能動素子に寄与す
る装
置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の光の偏向装置は次の構成を備える。
すなわち、光の進行方向を制御する素子であって、光を受入する入力部と、光を射出す
る出力部と、入力部と出力部との間の光路に位置して光を誘導する誘導部材と、誘導部材
に磁場を印加する磁場印加手段とを備え、誘導部材が小片の集合体で構成され、その小片
の配置が、入力部で受入する光の波長と同程度か或いはそれ以下の所定間隔で、規則正し
く周期的に配列させた構造であり、誘導部材の素材が、屈折率テンソルの非対角成分が磁
場に応答する物質であることを特徴とする。
ここで、誘導部材の素材が誘電体であると、磁場の印加に好適である。
また、誘導部材小片の周期構造において繰り返される単位構造が、その単位構造を構成
するいずれかの誘導部材小片の間隔をdとし、光が偏向される角度をθとし、光の波長を
λとしたとき、2dsinθ=nλ(nは整数)を満たす構造であると偏向が精確である。
このような光の偏向装置は、光通信用デバイスの構成要素として有用に用いられる。
光通信用デバイスとしては、3端子を有し各端子で入力した信号を隣の端子へ誘導して
循環させるサーキュレータや光導波路型光スイッチが挙げられる。
誘導部材小片の周期的配列が、点状の欠陥を導入された配列であると、発光の制御に利
用できる。
そのようなデバイスとしては、単一モード発光ダイオードや零閾値レーザが挙げられる
本発明の光の偏向方法は次の構成を備える。
すなわち、光を受入する入力部と、光を射出する出力部と、入力部と出力部との間の光
路に位置して光を誘導する誘導部材と、誘導部材に磁場を印加する磁場印加手段とを備え
た構成で、光の進行方向を制御する方法であって、誘導部材の素材に、屈折率テンソルの
非対角成分が磁場に応答する物質を用い、誘導部材を小片の集合体で構成し、その小片の
配置を、入力部で受入する光の波長と同程度か或いはそれ以下の所定間隔で、規則正しく
周期的に配列させることで、微細構造を形成し、誘導部材に磁場を印加して、そこを通る
光の屈折率を変化させると共に、微細構造における光の干渉によって、その進行方向を変
化させることを特徴とする。
ここで、誘導部材に対する磁場の印加方向を、光の進行方向と垂直にして、偏向の効率
化に寄与させてもよい。
また、誘導部材の素材に誘電体を用いて、磁場の印加効率に寄与させてもよい。
誘導部材小片の配置を、その周期構造において繰り返される単位構造が、その単位構造
を構成するいずれかの誘導部材小片の間隔をdとし、光が偏向される角度をθとし、光の
波長をλとしたとき、2dsinθ=nλ(nは整数)を満たすように設定して、偏向の精
確化に寄与させてもよい。
誘導部材小片の屈折率または配置の調整に応じて、光の偏向角を360°までの広角度
制御可能にして、偏向の用途増大に寄与させてもよい。
誘導部材小片の周期的配列に点状の欠陥を導入し、そのバンドギャップ中に欠陥準位を
形成して、その欠陥準位で発光制御可能にして、光デバイスの多様化に寄与させてもよい
誘導部材小片の配置を円軌道状にして、光をサイクロトロン運動させて、研究用プロー
ブ等の用途に寄与させてもよい。
その場合、ランダウ準位を光の波長によって決めてもよい。
本発明は、上記構成を備えることにより次の効果を奏する。
すなわち、誘電体等の誘導部材の小片が、結晶のように配列されるので、磁場の印加に
よって屈折率を変化させられ、光の進行方向を制御することが可能になる。特に、進行方
向を広角度に曲げられるので、通信用光デバイスへの応用に寄与する。
以下、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。なお、実施形態は下記
の例示に限らず、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、前記特許文献など従来公知の技術
を用いて適宜設計変更可能である。
図1及び2は、屈折率の分布による光の偏向を示す模式図である。
屈折率は通常、図1(イ)のようにスカラー量であり、図1(ロ)のようgradで表現さ
れる。ここに、光を入射させると、図1(ハ)のように、屈折率勾配を示す矢印に逆らっ
て進む。その出射位置から再び光を入射させると、図1(ニ)のように、元の入射位置に
戻ることになり、光の往路と復路が同一になる。
それに対し、図2(イ)のようにベクトル型の屈折率分布があるとすると、図2(ロ)
のようrotで表現される。ここに、光を入射させると、図2(ハ)のように、屈折率勾配
を示す矢印に逆らって進み、その出射位置から再び光を入射させると、図2(ニ)のよう
に、元の入射位置には戻らず、光の往路と復路が異なることになる。
進行光と戻り光の経路を変えられると、通信における混線の抑止などに有用に用いられ
る。
このような屈折率の分布をもたらす手段に、外場が挙げられる。
物質に、電場や、磁場、応力、熱などの外場を印加すると、その電子状態が変化し、分
極率の変化に伴い、屈折率の変化も生じ得る。例えば、等方的な液体や固体も、外場の印
加によって異方性が現れ、異方性のある物質についても、外場の印加によって主屈折率が
変化する。
本発明者は、外場のうち磁場による影響に着目した。
磁場が光に及ぼす効果は、光磁気ディスクに代表されるような磁気記録の光による読み
出しや、通信デバイスとして光アイソレータなどに応用されている。
磁場による物質への影響としては、磁気光学効果が知られている。これは、磁場の印加
によって、電子スピンが偏極したり、電子の軌道運動が右回りと左回りで非対称になるこ
とに基づく現象である。
また、ファラデー効果や、コットンムートン効果(フォークト効果)、磁気カー効果、
ゼーマン効果等も知られている。
ファラデー効果は、磁場と平行に進む光に関して、左右円偏光に対する複素屈折率に違
いが生じるものである。これにより、旋光性や円二色性と似た現象が見られる。キラルな
物質の自然旋光性とは、磁化方向によって偏光が回転することである。光が媒質を通って
ミラーで反射されて再び媒質を通って戻ってくる場合、自然旋光性では、往路と復路でk
ベクトルが逆転するため、偏光の回転方向が打ち消されるが、ファラデー回転では回転角
が2倍になって戻ってくる。
そのため、レーザ光を光ファイバに導入する際に反射光を遮断するための光アイソレー
タ等に用いることができる。
コットンムートン効果は、磁場と垂直に進む光に関して、電場の振動方向が磁場と平行
な直線偏光と直交する直線偏光が存在することになる。これにより、複屈折や線二色性が
現れるものである。
磁気カー効果は、ファラデー効果やコットンムートン効果ともに、屈折率の磁場による
変化を光の透過で観察したものであり、屈折率の変化が反射係数にも現れるものである。
すなわち、反射光の状態が磁場によって変化する現象であり、入射光、反射光の偏光の関
係によって、極カー、縦カー、横カーと分類される。例えば、光磁気ディスクのディスク
面に垂直に記録された磁化の方向を、半導体レーザの極カー回転によって読み取ることな
どに用いられている。
図3は、光の誘導部材小片に磁場を印加する状態を示す斜視説明図であり、図4及び5
は、その際の光の進行を示す平面説明図である。
偏向対象の光を受入する端子等の入力部と、その光を射出する端子等の出力部との間の
光路に位置して光を誘導する誘導部材としての誘電体に、磁石等により磁場を印加した状
態で、光を入射する。磁場の印加方向は、入射光に垂直が好ましい。
誘導部材の素材としては、誘電体など、屈折率テンソルの非対角成分が磁場に応答する
任意の物質が利用可能である。誘電体としては、常誘電体や、圧電体、焦電体、強誘電体
のいずれも利用できる。
磁場を印加しない場合は、図4のように、電子のエネルギー準位が二重縮退したままで
、入射光は偏向されず直進する。
磁場を印加した場合は、図5のように、ゼーマン効果によって電子のエネルギー準位の
縮退が解け振動数に差が生じ、輻射寿命に関係して出射光が偏向される。
図6は、誘電体を線状に配列した場合の光の進行を示す平面説明図であり、図7は、誘
電体を格子状に配列した場合の光の進行を示す平面説明図である。
図5における出射光の偏向方向に、更に誘電体を配置すると、偏向方向を更に変えるこ
とができる。このように偏向先に、誘電体を次々と配置していくことで、偏向角度を大き
く設定することができる。
光は常に進行方向に対して垂直な偏向を受けるため、図7のように360°までの偏向
が可能である。
この広角度の偏向は、磁場中の荷電粒子の運動に相応するので、同様の設備を用いて、
磁場を印加した誘電体の所定配列によって光の進行を制御しサイクロトロン運動させるこ
とが可能である。その運動を量子化しエネルギー準位を離散化すれば、ランダウ準位が光
の波長で決められる。
また、この屈折率による偏向は、時間反転対称性が破れているため、図2に示したよう
に、入射光と戻り光は別な経路を辿り元へは戻らない。
そのため、受信機側からの返答の光は別の経路となるため、混線しにくい特徴がある。
例えば、複数の回線を順に接続していくサーキュレータなどに利用できる。サーキュレー
タは3端子の高周波部品であり、各端子に進入した信号を隣に誘導して循環させる回路素
子であり、移動体通信の基地局においては送受信信号を整流させるために必要な重要部品
である。
図8は、バルク結晶中での偏向を示す模式図である。
離散的なフォトニック結晶と異なり、バルク結晶は連続体のため、光は横へシフトする
のみで方向は変化しない。そのため、誘電体に磁場を印加して光を偏向する本発明は、コ
ットンムートン効果とは異なる。
本発明では、誘電体を所定の格子状配列にすればよいので、狭義の結晶とは異なるが、
その構造はフォトニック結晶に相応している。
図9は、誘電体の配列例を示す説明図である。
図示の例では、正方形状に4体の誘電体が配列されている。ここで、光の進行方向に垂
直な面において隣接する2体の誘電体から、光の進行方向における下流側に隣接する誘電
体への光路差(a√2−a)が、光の波長の整数倍となるように設定し、誘電体の間隔を、
光の波長と同程度か或いはそれ以下の所定間隔で、規則正しく周期的に配列させることで
、微細構造を形成する。
図10は、誘電体が三角格子状に配列された例を示す説明図である。
図示の例では、3通りの偏向形態が示されている。三角格子状に配列されるいずれかの
誘電体の間隔(d)が、
光の偏向される角度(θ)と光の波長(λ)との関係において、2dsinθ=nλを満た
すように配列して微細構造を形成すればよい。ここで、nは整数である。
図11及び12は、誘電体が四角格子状に配列された例を示す説明図である。
図11の例では、5通りの偏向形態が示されている。図12では、同じ四角格子状配列
に対して、光の入射方向が異なる。どちらの場合も、四角格子状に配列されるいずれかの
誘電体の間隔(d)が、光の偏向される角度(θ)と光の波長(λ)との関係において、
2dsinθ=nλを満たすように配列して微細構造を形成すればよい。ここで、nは整数
である。
このように、誘導部材小片の周期構造において繰り返される単位構造と、それによって
偏向される光には多様なパターンがあるが、X線結晶回折におけるブラッグ条件と同様の
条件を満たせばよい。
そのため、本発明の誘導部材には、三斜晶、単斜晶、斜方晶、六方晶、三方晶、正方晶
、立方晶の7晶系、単純三斜、単純単斜、底心単斜、単純斜方、体心斜方、面心斜方、底
心斜方、単純六方、単純菱面体、単純正方、体心正方、単純立方、体心立方、面心立方の
14種のブラベー格子を形成するいずれも利用可能である。
フォトニック結晶に相応する上記微細構造によって、その内部での光の干渉で進行方向
が変化する現象は、光の回折に類似している。回折は、光を波長毎に分ける分光技術、レ
ーザの発振波長を選択するデバイスや、ホログラフィ、光フィルタなど様々な用途に応用
されている。そのため、本発明による素子によっても同様に、様々な光機能の制御が可能
である。
上記微細構造を有する本発明による素子は、フォトニック結晶同様、3次元的な屈折率
分布をもつ構造体や、2次元的な屈折率分布をもつ構造体が製造可能である。
そのような構造では、半導体において原子核の周期ポテンシャルによって電子波がブラ
ッグ反射を受け、バンドギャップが形成されるのと同様に、周期的な屈折率分布によって
光波がブラッグ反射を受け、光に対するバンドギャップが形成される。
そのバンドギャップでは光が存在できないため、光を自在に制御可能になる。例えば、
素子中にバンドギャップと等しい波長で発光する材料を導入することで、自然放出光の抑
制が行える。
また、素子中の周期性を一部乱しバンドギャップ中に欠陥準位を形成すれば、その欠陥
準位でのみ発光が許容されることになるので、高効率の単一モード発光ダイオードや、零
閾値レーザなどに応用可能である。
本発明によると、磁場印加により光の進行方向を広角度で制御できるので、光通信用の
スイッチや、光コンピュータ用の論理ゲート、モニター用の光ビーム制御装置など、多様
な光デバイスに応用可能であり産業上利用価値が高い。
スカラーの屈折率の分布による光の偏向を示す模式図 ベクトル型の屈折率の分布による光の偏向を示す模式図 光の誘導部材小片に磁場を印加する状態を示す斜視説明図 磁場を印加しない場合の光の進行を示す平面説明図 磁場を印加した場合の光の進行を示す平面説明図 誘電体を線状に配列した場合の光の進行を示す平面説明図 誘電体を格子状に配列した場合の光の進行を示す平面説明図 バルク結晶中での偏向を示す模式図 誘電体の配列例を示す説明図 誘電体が三角格子状に配列された例を示す説明図 誘電体が四角格子状に配列された例を示す説明図 誘電体が四角格子状に配列され入射方向が異なる例を示す説明図

Claims (16)

  1. 光の進行方向を制御する素子であって、
    光を受入する入力部と、光を射出する出力部と、入力部と出力部との間の光路に位置して光を誘導する誘導部材と、誘導部材に磁場を印加する磁場印加手段とを備え、
    誘導部材が小片の集合体で構成され、その小片の配置が、入力部で受入する光の波長と同程度か或いはそれ以下の所定間隔で、規則正しく周期的に配列させた構造であり、
    誘導部材の素材が、屈折率テンソルの非対角成分が磁場に応答する物質であり、
    入力部で受入する光の方位が、誘導部材を設けた面に平行、かつ、誘導部材の側方であ
    ことを特徴とする光の偏向装置。
  2. 誘導部材の素材が、誘電体である
    請求項1に記載の光の偏向装置。
  3. 誘導部材小片の周期構造において繰り返される単位構造が、
    その単位構造を構成するいずれかの誘導部材小片の間隔をdとし、入射させる光の波長をλとし、偏向さる角度をθとしとき、2dsinθ=nλ(nは整数)を満たす構造である
    請求項1または2に記載の光の偏向装置。
  4. 請求項1ないし3に記載の偏向装置が、光通信用デバイスの構成要素である
    ことを特徴とする光の偏向装置。
  5. 光通信用デバイスが、
    3端子を有し各端子で入力した信号を隣の端子へ誘導して循環させるサーキュレータである
    請求項4に記載の光の偏向装置。
  6. 光通信用デバイスが、光導波路型光スイッチである
    請求項4に記載の光の偏向装置。
  7. 誘導部材小片の周期的配列が、点状の欠陥を導入された配列である
    請求項1ないし4に記載の光の偏向装置。
  8. 請求項7に記載の偏向装置が、単一モード発光ダイオードの構成要素である
    ことを特徴とする光の偏向装置。
  9. 光を受入する入力部と、光を射出する出力部と、入力部と出力部との間の光路に位置して光を誘導する誘導部材と、誘導部材に磁場を印加する磁場印加手段とを備えた構成で、光の進行方向を制御する方法であって、
    誘導部材の素材に、屈折率テンソルの非対角成分が磁場に応答する物質を用い、
    誘導部材を小片の集合体で構成し、その小片の配置を、入力部で受入する光の波長と同程度か或いはそれ以下の所定間隔で、規則正しく周期的に配列させることで、微細構造を形成し、
    入力部で受入する光の方位を、誘導部材を設けた面に平行、かつ、誘導部材の側方とし、
    誘導部材に磁場を印加して、そこを通る光の屈折率を変化させると共に、微細構造における光の干渉によって、その進行方向を変化させる
    ことを特徴とする光の偏向方法。
  10. 誘導部材に対する磁場の印加方向を、光の進行方向と垂直にする
    請求項9に記載の光の偏向方法。
  11. 誘導部材の素材に、誘電体を用いる
    請求項9または10に記載の光の偏向方法。
  12. 誘導部材小片の配置を、
    その周期構造において繰り返される単位構造が、その単位構造を構成するいずれかの誘導部材小片の間隔をdとし、光が偏向される角度をθとし、光の波長をλとしたとき、2dsinθ=nλ(nは整数)を満たすように設定する
    請求項9ないし11に記載の光の偏向方法。
  13. 誘導部材小片の屈折率または配置の調整に応じて、光の偏向角を360°までの広角度制御可能にする
    請求項9ないし12に記載の光の偏向方法。
  14. 誘導部材小片の周期的配列に点状の欠陥を導入し、そのバンドギャップ中に欠陥準位を形成して、その欠陥準位で発光制御可能にする
    請求項9ないし13に記載の光の偏向方法。
  15. 誘導部材小片の配置を円軌道状にして、光をサイクロトロン運動させる
    請求項9ないし14に記載の光の偏向方法。
  16. 光のサイクロトロン運動における離散エネルギー準位を光の波長によって定める
    請求項15に記載の光の偏向方法。
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