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JP5036399B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、例えば、チャネル抵抗の低減を図った大電力用のMOSFETなどの炭化珪素半導体装置の製造方法及びこの製造方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置に関する。
近年、大電力用の半導体装置として、高耐圧化、低オン抵抗化が可能な炭化珪素を用いた半導体装置が注目されている。このような大電力用の炭化珪素半導体装置に、チャネル抵抗の低減を目的とした炭化珪素半導体装置があり、例えば、特許文献1に示されるような蓄積型チャネル構造のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が挙げられる。このMOSFETの断面構造を図12に示す。
図12に基づいて、従来のMOSFETの製造工程の概要について説明する。
まず、炭化珪素基板101上にエピタキシャル気相成長によりn型の第1の炭化珪素層102を形成する。次に、第1の炭化珪素層102の選択された領域にp型の不純物をイオン注入して、第1のイオン注入領域を形成する。
次に、第1のイオン注入領域の選択された領域に、n型の不純物をイオン注入して第2のイオン注入領域を形成すると共に、第2のイオン注入領域に隣接して第2のイオン注入領域より高濃度にn型の不純物をイオン注入して第3のイオン注入領域を形成し、さらに第3のイオン注入領域に隣接して第1のイオン注入領域より高濃度にp型の不純物をイオン注入して第4のイオン注入領域を形成する。
次に、第1の半導体層102に対して活性化アニ−ル処理を行い、第1から第4のイオン注入領域から、それぞれウェル領域103、補助ソース領域104、ソース領域105及びコンタクト領域106を形成する。
次に、第1の炭化珪素層102上にエピタキシャル気相成長によりn型の炭化珪素層を、さらにその上に熱酸化により熱酸化膜を形成する。
次に、コンタクト領域106及びソース領域105の表面が露出するように、炭化珪素層及び熱酸化膜をRIE(Reactive Ion Etching)法でエッチングして、第2の炭化珪素層107及びゲート絶縁膜108を形成する。
最後に、ゲート絶縁膜108上にチャネル領域を覆うようにしてゲート電極109を形成し、コンタクト領域106及びソース領域105上にソース電極110を形成し、炭化珪素基板101の裏面上にドレイン電極111をそれぞれ形成して、図12に示すMOSFETが完成する。
特開2006−66438号公報(第1図)
上述した従来のMOSFETの製造方法においては、第1の炭化珪素層102上に形成された炭化珪素層をエッチングして第2の炭化珪素層107を形成している。
しかしながら、第2の炭化珪素層107、ソース領域105及びコンタクト領域106をエッチングする際のエッチングレートは、第2の炭化珪素層107、ソース領域105及びコンタクト領域106に含まれる不純物の種類及び濃度に差異を有するものの、共に主となる材料は炭化珪素であるので、その差は極めて小さいものである。
またエッチングレートは、ウエハ面内でばらつきを有する。そのため、ウエハ面内に形成される複数の炭化珪素半導体装置に対して、第1の炭化珪素層102上に形成された炭化珪素層をエッチングして第2の炭化珪素層107を形成する際に、ソース領域105及びコンタクト領域106を極力エッチングしないように、ソース領域105及びコンタクト領域106の表面が露出した時点でエッチングをストップさせることは難しい。
結局、ウエハ面内で、ソース領域105及びコンタクト領域106がオーバエッチングされたMOSFETやアンダーエッチングによりソース領域105及びコンタクト領域106上に炭化珪素層が残存したMOSFETが形成されることになる。
ここで、オーバエッチングとは、被エッチング材料である炭化珪素層の膜厚より多くエッチングすることであり、またアンダーエッチングとは、被エッチング材料である炭化珪素層が残存した状態でエッチングを止めることである。
このようなMOSFETにおいて、特に、コンタクト領域106は、過度にオーバエッチングされると、コンタクト領域106が著しく減少してコンタクト不良を生じさせる。そしてソース電極110とウェル領域103との電気抵抗を増大させることになる。また、アンダーエッチングの場合も、ソース電極110とコンタクト領域106の間に残存する炭化珪素層により、電気抵抗が増大することになる。従って、オーバエッチング又はアンダーエッチングのいずれの場合も、ソース電極110とウェル領域103の間の電気抵抗が増大することにより、スイッチング特性の劣化を招くことになる。
この発明は、このような課題を解消するためになされたもので、チャネルとなる第2の炭化珪素層107を形成するための炭化珪素層のエッチングが、オーバエッチング又はアンダーエッチングのいずれの場合であっても、ソース電極とウェル領域間の電気抵抗の増大が無い、安定した低抵抗のコンタクト領域を得ることができる炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1導電型の第1の炭化珪素層の表面内に選択的に第2導電型のコンタクト領域を形成する工程と、前記第1の炭化珪素層の表面上に第1導電型の第2の炭化珪素層を形成する工程と、前記コンタクト領域の表面上に形成された前記第2の炭化珪素層をエッチングする工程と、前記第2の炭化珪素層のエッチング後に、前記コンタクト領域の表面上に残存する前記第2の炭化珪素層に向けて第2導電型の不純物をイオン注入する工程を含むことを特徴とするものである。
この発明に係る製造方法によれば、コンタクト領域の表面上に形成された第2の炭化珪素膜のエッチング後に、コンタクト領域に向けて第2導電型の不純物をイオン注入する工程を含むようにしたので、コンタクト領域の表面上に形成された第2の炭化珪素層をエッチングする際に生じるエッチングのばらつきにより、オーバエッチング又はアンダーエッチングのいずれの場合においても、ソース電極とウェル領域間の電気抵抗を増大させない低抵抗のコンタクト領域が確保可能な炭化珪素半導体装置を得ることができる。
実施の形態1
この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法として、MOSFETの製造方法を例として、図1〜図6を参照して説明する。図1〜図6において、図1〜図5は、MOSFETの製造工程の説明図であり、図5は、このMOSFETの製造工程から得られるMOSFETの断面構造図である。
まず、エピタキシャル結晶成長法により、n型(第1導電型)の半導体基板1の主面上に、例えば、キャリア濃度が1×1016cm−3のドリフト層2Aとなるn型(第1導電型)の第1の炭化珪素層2を形成する(図1)。半導体基板1としては、例えば、n型の炭化珪素基板が好適である。
次に、第1の炭化珪素層2の表面内に、レジスト3をマスクとして、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入(図1中、矢印Aとして示す。)して、p型のウェル領域4を選択的に形成する(図1)。図1において、ウェル領域4は、所定の間隔に離間した部位に選択的に形成されている。第1の炭化珪素層2内でp型となる不純物としては、例えばアルミニウム(Al)が挙げられる。ここではアルミニウムイオンを2×1018cm−3になるようにイオン注入する。イオン注入後、レジスト3は除去される。なお、イオン注入により形成されるウェル領域4の深さは、注入されるイオンの加速電圧によって制御されるので、所定の深さになるように加速電圧が設定される。
次に、ウェル領域4の表面内に、レジスト5をマスクとして、n型(第1導電型)の不純物をイオン注入(図2中、矢印Bとして示す。)して、n型(第1導電型)のソース領域6を選択的に形成する(図2)。ウェル領域4内でn型となる不純物としては、例えば窒素(N)が挙げられる。ここでは窒素イオンを3×1019cm−3になるようにイオン注入する。イオン注入後、レジスト5は除去される。なお、イオン注入により形成されるソース領域6の深さは、注入されるイオンの加速電圧によって制御される。ここでは、ソース領域6の深さがウェル領域4の深さよりも浅くなるように加速電圧が設定される。
次に、ウェル領域4の表面内にレジスト7をマスクとして、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入(図3中、矢印Cとして示す。)して、ソース領域6に隣接して、p型(第2導電型)のコンタクト領域8を形成する(図3)。図3において、コンタクト領域8は、ソース領域6の周囲に、ソース領域6に接するように形成されている。ここではコンタクト領域8の不純物濃度は、ウェル領域4の不純物濃度より相対的に濃くなるように設定される。p型となる不純物としては、例えばアルミニウム(Al)が挙げられる。ここではアルミニウムイオンを2×1020cm−3になるようにイオン注入する。イオン注入後、レジスト7は除去される。なお、イオン注入により形成されるコンタクト領域8の深さは、注入されるイオンの加速電圧によって制御される。この場合、コンタクト領域8の深さは、ウェル領域4の深さより浅くなるように加速電圧が設定される。
次に、活性化アニ−ル処理(例えば、アルゴン(Ar)雰囲気で1500℃,30分)を行う。これにより注入イオンが電気的に活性化され、かつイオン注入より形成された結晶欠陥が回復する。
次に、CVD(Chemical Vapor Deposition)などの化学気相成長法又はエピタキシャル結晶成長法により、第1の炭化珪素層2の表面上に、例えば、キャリア濃度が2×1016cm−3のn型(第1導電型)の炭化珪素層9を形成する(図4)。
次に、レジスト10をマスクとして、RIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチング法により、コンタクト領域8及び一部のソース領域6が露出するようにして、炭化珪素層9を除去する。即ち、炭化珪素層9をオーバエッチングにより除去する。その後、レジスト10を除去することにより、ウェル領域4、ドリフト層2A及び一部のソース領域6の表面上に、蓄積チャネル領域を含むようにして第2の炭化珪素層9Aが形成される(図5)。なお、図5は、炭化珪素層9をエッチングして第2の炭化珪素層9Aを形成する際に、コンタクト領域8及び一部のソース領域6がオーバエッチングされた状態のものを示している。
次に、レジスト11をマスクとして、コンタクト領域8に向けてp型(第2導電型)の不純物をイオン注入(図6中、矢印Dとして示す。)する(図6)。p型となる不純物としては、例えばアルミニウム(Al)が挙げられる。ここではアルミニウムイオンを2×1020cm−3になるようにイオン注入する。これは、最初にコンタクト領域8を形成した際に、このコンタクト領域8に含まれる不純物の量と同じである。イオン注入後、レジスト11は除去される。なお、このイオン注入により形成されるコンタクト領域8の深さは、注入されるイオンの加速電圧によって制御される。この場合、コンタクト領域8の深さは、ウェル領域4の深さより浅くなるように加速電圧が設定される。望ましくは最初に形成されたコンタクト領域8の深さが得られるように加速電圧を設定する。またイオン濃度は、ビーム電流及び注入時間により設定される。
次に、活性化アニ−ル処理(例えば、アルゴン(Ar)雰囲気で1500℃,30分)を行う。これにより注入イオンが電気的に活性化され、かつイオン注入より形成された結晶欠陥が回復する。
次に、高温の酸素(O)雰囲気中で、第1の炭化珪素層2及び第2の炭化珪素層9Aの表面上に二酸化珪素(SiO)からなるゲート酸化膜(無図示)を形成する。
次に、ゲート酸化膜上に、化学気相成長法によりポリシリコン膜を形成した後、不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットあるいはRIEなどによるドライエッチング法により除去して、第2の炭化珪素層9Aの表面上にゲート酸化膜を介してゲート電極12を形成する(図7)。
次に、ゲート酸化膜及びゲート電極12の表面上に、TEOS(Tetraethoxysilane)ガスを用いた化学気相成長法により、二酸化珪素(SiO)からなる層間絶縁膜(無図示)を形成する。その後、レジストをマスクとして、RIEなどによるドライエッチング法により、コンタクト領域8及び一部のソース領域6が露出するようにして、層間絶縁膜及びゲート酸化膜を除去する。その後、レジストも除去される。図7では、コンタクト領域8及び一部のソース領域6が露出するようにして除去された後の層間絶縁膜及びゲート酸化膜を、一括して絶縁膜13として示している。
次に、絶縁膜13及び絶縁膜13が除去され露出したコンタクト領域8及び一部のソース領域6上に、例えばスパッタリングなどの物理気相成長法(PVD(Physical Vapor Deposition)法)により導電膜を形成する。その後、絶縁膜13の表面上に形成された導電膜の不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットエッチング法あるいはRIEなどによるドライエッチング法により除去して、コンタクト領域8及び一部のソース領域6上に、ソース電極(第1の主電極)14を形成する。ソース電極14は、コンタクト領域8及びソース領域6に電気的に接続されている。ソース電極14となる材料としてはニッケル(Ni)やアルミニウム(Al)が挙げられる。
最後に、半導体基板1の裏面上にスパッタリングなどの物理気相成長法により、導電膜からなるドレイン電極(第2の主電極)15を形成する。ドレイン電極15となる材料としてはニッケル(Ni)やアルミニウム(Al)が挙げられる。
以上により、この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETが完成する。
このようにして形成された炭化珪素半導体装置であるMOSFETでは、ソース領域6は、MOSFETの通電時に、ウェル領域4のチャネル領域及び第2の炭化珪素層9Aの蓄積チャネル領域を介して流れるドレイン電流の経路となり、コンタクト領域8は、ウェル領域4の電位とソース電極14の電位を同電位に保つものとして作用する。
この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、第2の炭化珪素層9Aを形成するために炭化珪素層9の不要部分をエッチング除去する際に生じるエッチングレートのばらつきによって、コンタクト領域8がオーバエッチングされて、コンタクト領域8の深さが必要以上に減少、更にはコンタクト領域8が無くなった場合であっても、コンタクト領域8の形成領域に向けてp型の不純物を再度イオン注入する工程を加えることにより、安定した所定の深さを有するコンタクト領域8を得ることができる。このため、ソース電極14とウェル領域4の間の電気抵抗が増大することがなくなり、低抵抗のコンタクト領域8が確保できる。よって、スイッチング特性の劣化を招くことがなくなり、品質の安定した炭化珪素半導体装置を得ることができる。
実施の形態2
実施の形態1では、第2の炭化珪素層9Aを形成する際に、コンタクト領域8がオーバエッチングされた炭化珪素半導体装置の製造方法について示した。しかしながら、前述したように、ウエハ面内のエッチングレートのばらつきにより、炭化珪素層9をエッチングして第2の炭化珪素層9Aを形成する際に、アンダーエッチングとなり、コンタクト領域8の表面上に第2の炭化珪素層9Aが残存する場合がある。このように、コンタクト領域8の表面上に第2の炭化珪素層9Aが残存する場合であっても、実施の形態1で示した、コンタクト領域8に向けて、再度のp型の不純物をイオン注入する工程を加えることにより、安定した所定の深さを有するコンタクト領域8を得ることが可能となる。
以下、コンタクト領域8の表面上に第2の炭化珪素層9Aが残存する場合における炭化珪素半導体装置の製造方法について、図8〜図10を参照して説明する。図8〜図10において、図8及び図9は、MOSFETの製造工程の説明図であり、図10は、このMOSFETの製造工程から得られるMOSFETの断面構造図である。なお図8は、実施の形態1で示した図5の状態に相当するものである。実施の形態1で示した図1から図4の工程は、この実施の形態2においても同じであるため、ここでの説明は省略する。なお、図8から図10において、実施の形態1の図1から図7で示したものと同等又は相当するものについては同じ符号を付してある。
前述した通り、この実施の形態2においては、実施の形態1の図1から図4で示した工程は同じである。具体的には、図4で説明した、第1の炭化珪素層2の表面上に炭化珪素層9を形成するまでは、実施の形態1と同じである。
次に、レジスト10をマスクとして、RIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチング法により、コンタクト領域8及び一部のソース領域6が露出するようにして、第2の半導体層9を除去するのであるが、ここでは、アンダーエッチングにより、本来なら除去されるべきコンタクト領域8及び一部のソース領域6の表面上に、第2の半導体層9Aが残存している(図8)。レジスト10は、エッチング後除去される。
次に、レジスト11をマスクとして、コンタクト領域8上に残存する第2の炭化珪素層9Aを介して、コンタクト領域8に向けてp型(第2導電型)の不純物をイオン注入(図9中、矢印Eとして示す。)する。これにより、コンタクト領域8の表面上に残存する第2の炭化珪素層9Aは、n型の不純物を含んだままで、導電型がn型からp型に反転する。図9に、第2の炭化珪素層9Aにおいて導電型がn型からp型に反転した領域を反転領域9Bとして示す。p型となる不純物としては、例えばアルミニウム(Al)が挙げられる。望ましくは、アルミニウムイオンを2×1020cm−3になるようにイオン注入する。これは、最初にコンタクト領域8を形成した際の不純物の量と同じである。イオン注入後、レジスト11は除去される。なお、イオン注入により形成されるコンタクト領域8の深さは、注入されるイオンの加速電圧によって制御される。この場合、少なくともコンタクト領域8上に残存する第2半導体層9A、即ち反転領域9Bの深さとなるように加速電圧が設定される。またイオン濃度は、ビーム電流及び注入時間により設定される。
次に、活性化アニ−ル処理(例えば、アルゴン(Ar)雰囲気で1500℃,30分)を行う。これにより注入イオンが電気的に活性化され、かつイオン注入より形成された結晶欠陥が回復する。
次に、高温の酸素(O)雰囲気中で、反転領域9B及び第2の炭化珪素層9Aの表面上に二酸化珪素(SiO)からなるゲート酸化膜(無図示)を形成する。
次に、ゲート酸化膜の表面上に、化学気相成長法によりポリシリコン膜を形成した後、不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットあるいはRIEなどによるドライエッチング法により除去して、第2の炭化珪素層9Aの表面上にゲート酸化膜を介してゲート電極12を形成する(図10)。
次に、ゲート酸化膜及びゲート電極12上に、TEOSガスを用いた化学気相成長法により、二酸化珪素(SiO)からなる層間絶縁膜(無図示)を形成する。その後、レジストをマスクとして、ウェットあるいはRIEなどのドライエッチング法により、反転領域9B及び第2の炭化珪素層9Aの一部が露出するようにして、層間絶縁膜及びゲート酸化膜を除去する。その後、レジストも除去される。図10では、反転領域9B及び一部の第2の炭化珪素層9Aが露出するようにして除去された後の層間絶縁膜及びゲート酸化膜を、一括して絶縁膜13としている。
次に、絶縁膜13及び絶縁膜13が除去され露出した反転領域9B及び一部の第2の炭化珪素層9Aの表面上に、スパッタリングなどの物理気相成長法(PVD(Physical Vapor Deposition)法)により導電膜を形成する。その後、絶縁膜13上に形成された導電膜の不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットエッチング法あるいはRIEなどのドライエッチング法により除去して、反転領域9B及び一部の第2の炭化珪素層9Aの表面上にソース電極(第1の主電極)14を形成する。ソース電極(第1の主電極)14は、反転領域9Bを介してコンタクト領域8と、また第2の炭化珪素層9Aを介してソース領域6と電気的に接続されている。ソース電極14となる材料としてはニッケル(Ni)やアルミニウム(Al)が挙げられる。
最後に、半導体基板1の裏面上にスパッタリングなどの物理気相成長法により、導電膜からなるドレイン電極(第2の主電極)15を形成する。ドレイン電極15となる材料としてはニッケル(Ni)やアルミニウム(Al)が挙げられる。
以上により、この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETが完成する。
このようにして形成された炭化珪素半導体装置であるMOSFETでは、ソース領域6は、MOSFETの通電時に、ウェル領域4のチャネル領域及び第2の炭化珪素層9Aの蓄積チャネル領域を介して流れるドレイン電流の経路となり、反転領域9B及びコンタクト領域8は、ウェル領域4の電位とソース電極14の電位を同電位に保つものとして作用する。
この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、第2の炭化珪素層9Aを形成するために炭化珪素層9の不要部分をエッチング除去する際のエッチングレートのばらつきによって、アンダーエッチングによりコンタクト領域8の表面上に第2の炭化珪素層2が残存した場合であっても、コンタクト領域8に向けてp型の不純物を再度イオン注入する工程を加えることにより、ソース電極14とコンタクト領域8の間に残存した第2の炭化珪素層9Aは、反転領域9Bとして、導電型がn型からp型に反転するので、ソース電極14とウェル領域4の間の電気抵抗が増大することがなくなる。よって、スイッチング特性の劣化を招くことがなくなり、品質の安定した炭化珪素半導体装置を得ることができる。
さらに、この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、第2の炭化珪素層9Aを形成するために炭化珪素層9の不要部分をエッチング除去する際に、例えば、全くエッチングされなかった場合であっても、上述したコンタクト領域8の形成領域に向けてp型の不純物のイオン注入を行うことにより、ソース電極14とコンタクト領域8の間に残存した第2の炭化珪素層9Aは、反転領域9Bとして、導電型がn型からp型に反転するので、ソース電極14とウェル領域4の間の電気抵抗が増大することがなくなる。よって、前述したように、スイッチング特性の劣化を招くことがなくなり、品質の安定した炭化珪素半導体装置を得ることができる。
なお、実施の形態2においては、図10に示すように、ソース領域6とソース電極14の間には第2の炭化珪素層9Aが介在する。この第2の炭化珪素層9Aの不純物濃度(約2×1016cm−3)は、ソース領域6の不純物濃度(約3×1019cm−3)より薄いため、ソース領域6とソース電極14の間の電気抵抗が大きくなる可能性がある。
このため、例えば、図11のMOSFETの断面構造図に示すように、アンダーエッチング或いは未エッチングによりソース領域6及びコンタクト領域8の表面上に残存した第2の炭化珪素層9Aのうち、少なくともソース電極14とソース領域6の間に挟まれた領域に対して、n型の不純物をイオン注入することにより、n型の不純物濃度を濃くする(図11に、高濃度化領域9Cとして示す)。望ましくは、この第2の炭化珪素層9Aにイオン注入する際のn型の不純物の濃度は、ソース領域6と同程度とし、具体的には、窒素イオンを3×1019cm−3になるようにイオン注入する。
これにより、第2の炭化珪素層9Aにおけるソース領域6とソース電極14に挟まれた領域(高濃度化領域9C)の電気抵抗が小さくなり、しいてはソース領域6とソース電極14の間の電気抵抗を低く抑えることが可能となるため、より品質の安定した炭化珪素半導体装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの断面構造図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの製造方法の一工程を説明する説明図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの断面構造図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置であるMOSFETの他の構造を示す断面構造図である。 従来の炭化珪素半導体装置であるMOSFETの断面構造図である。
符号の説明
1 n型(第1導電型)の半導体基板、2 n型(第1導電型)の第1の炭化珪素層、2A ドリフト層、3 レジスト、4 p型(第2導電型)のウェル領域、5 レジスト、6 n型(第1導電型)のソース領域、7 レジスト、8 p型(第2導電型)のコンタクト領域、9 n型(第1導電型)の炭化珪素層、9A n型(第1導電型)の第2の炭化珪素層、9B 反転領域、9C 高濃度化領域、10 レジスト、11 レジスト、12 ゲート電極、13 絶縁膜、14 ソース電極(第1の主電極)、15 ドレイン電極(第2の主電極)

Claims (1)

  1. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の第1の炭化珪素層の表面内に選択的に第2導電型のコンタクト領域を形成する工程と、
    前記第1の炭化珪素層の表面上に第1導電型の第2の炭化珪素層を形成する工程と、
    前記コンタクト領域の表面上に形成された前記第2の炭化珪素層をエッチングする工程と、
    前記第2の炭化珪素層のエッチング後に、前記コンタクト領域の表面上に残存する前記第2の炭化珪素層に向けて第2導電型の不純物をイオン注入する工程と、
    を含んでなる炭化珪素半導体装置の製造方法。
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