JP5034772B2 - 温度補償圧電発振器 - Google Patents
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Description
低温用MOS容量素子MLのバックゲートと容量C4との接続点に、低温部制御電圧VLが抵抗R4を介して供給され、高温用MOS容量素子MHのゲートには抵抗R5を介して高温部制御電圧VHが供給される。そして、低温用MOS容量素子MLのゲートと、高温用MOS容量素子MHのバックゲートとの接続点に、抵抗R6を介して基準電圧Vrefが供給される。周知のように、MOS容量素子はバックゲートBGと、ゲートGとの間に印加する電圧により、容量が変化する素子である。例えば、バックゲートBGを基準としてゲートG電圧を低い値から高い値へと変化させると、その容量がほぼ直線的に大きくなり、十分に低い、あるいは高い電圧では、容量値は飽和し、共に一定値に近づく容量素子である。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、広温度範囲で補償精度の改善と、IC化に適した温度補償圧電発振器を提供することにある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、周波数温度特性が極大値、極小値を有する三次曲線の圧電振動子を補償することが可能となり、且つ低温域、常温域、高温域を、温度に対して直線的に変化する2つの電圧を利用してそれぞれ別々に温度補償するので、広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、周波数温度特性が三次曲線を呈する圧電振動子を適切に補償することができ、且つ低温域、常温域、高温域をそれぞれ別々に温度補償するので広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、周波数温度特性が三次曲線を呈する圧電振動子を適切に補償することができ、且つ低温域、常温域、高温域をそれぞれ別々に温度補償するので広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、周波数温度特性が三次曲線を呈する圧電振動子を適切に補償することができ、且つ低温域、常温域、高温域をそれぞれ別々に温度補償するので広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、周波数温度特性が三次曲線を呈する圧電振動子を適切に補償することができ、且つ低温域、常温域、高温域をそれぞれ別々に温度補償するので広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、第3のMOS容量素子のゲート及びバックゲートに印加する電圧を、第1の増幅器及び第2の増幅器により適宜設定できるので、周波数温度特性が三次曲線を呈する圧電振動子を、特に常温域において適切に補償することができ、且つ低温域、常温域、高温域をそれぞれ別々に温度補償するので広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、第3のMOS容量素子のゲート及びバックゲートに印加する電圧を選択してそれぞれ、第1の制御電圧及び第2の制御電圧とすることができるので、周波数温度特性が三次曲線を呈する圧電振動子を適切に補償することができ、且つ低温域、常温域、高温域をそれぞれ別々に補償するので広温度範囲に亘り、精度よく補償することができるという効果がある。また、第3のMOS容量素子のゲート及びバックゲートに印加する電圧を選択して、それぞれ第1の基準電圧及び第2の基準電圧に設定することができるので、第3のMOS容量素子は固定容量となり、常温近傍が平坦な圧電振動子を補償することができるという効果がある。
このように温度補償圧電発振器を構成すると、ATカット基板を所定の精度で切断して構成される水晶振動子を効率よく利用できるという効果がある。
温度Tが低温から高温に変化するときに、図1に示す第1MOS容量素子M1の容量Cがどのように変化するかについて説明する。第1MOS容量素子M1のバックゲートには第1制御電圧VLが、ゲートには基準電圧Vrefが印加されている。第1制御電圧VLが図3に示すように変化する場合、バックゲート−ゲート間の電圧差Vdは、温度が低温から常温に変化するとき電圧差Vdは0V近傍から直線的に大きくり、常温近辺で最大となって、常温より高温までは最大値を維持する。この電圧差Vdの変動を図2の電圧差Vd−容量C特性に当てはめると、容量Cの変化は図2のαで示した領域の変動に相当する。つまり、図1に示す第1MOS容量素子M1の容量Cと温度Tとの関係は、図4(a)に示した曲線のようになる。
次に、図1に示す第3MOS容量素子M3の容量Cと温度Tとの関係について説明する。第3MOS容量素子M3のバックゲートには第2制御電圧VHが、ゲートには第1制御電圧VLが印加されている。第1及び第2制御電圧VL、VHが温度Tの変化に対し図3に示したように変化する場合、第3MOS容量素子M3のバックゲート−ゲート間の電圧差Vdは、温度Tが低温から常温まで変化すると正の値で直線的に減少し、温度Tが常温から高温まで変化すると負の値、でその絶対値は直線的に増加する。この電圧差Vdの変動を図2に当てはめると、図2の曲線の中央部(直線部分)に相当する。つまり、第3MOS容量素子M3の容量Cと温度Tとの関係は、図4(c)に示した曲線のようになる。
本発明の特徴は、電圧生成回路から供給される、温度に対して直線的に変化する2つの電圧、即ち第1制御電圧VL、第2制御電圧VHを用い、MOS容量素子の特定領域の容量変化を利用して、低温、常温、高温の3つ領域の周波数温度補償を行うところにある。従って、広い温度範囲で良好な補償が可能であり、且つ補償回路は簡素となるのでIC化が容易であるという利点がある。
図7に示す第3の周波数温度補償回路Comp3は、第1及び第2MOS容量素子M1、M2の並列接続回路に、第2容量C5を直列接続した第3MOS容量素子M3を並列接続して構成した周波数温度補償回路である。第1及び第2MOS容量素子M1、M2を含む回路は図6と同じ回路構成である。第3MOS容量素子M3のゲートには第1制御電圧VLが、バックゲートには第2制御電圧VHが印加され、温度Tと容量Cとの関係は図4(c)の温度T−容量C特性と同様になる。
即ち、第4の周波数温度補償回路Comp4は、第1MOS容量素子M1と第1容量C4との直列接続回路と、第2容量C8と第3MOS容量素子M3と第3容量C9との直列接続回路と、第1MOS容量素子と極性を逆にした第2MOS容量素子M2と、をそれぞれ並列接続した回路である。そして、第1MOS容量素子M1のゲートと第2容量C8と第2MOS容量素子M2のバックゲートとの接続点に、抵抗R4を介して電圧値が一定である基準電圧Vrefを供給する。さらに、第1MOS容量素子M1のバックゲートと第1容量C4との接続点に、抵抗R5を介して第1制御電圧VLを供給すると共に、第2容量C8と第3MOS容量素子M3のゲートとの接続点に、抵抗R9を介して第1制御電圧VLを供給する。さらに、第3MOS容量素子M3のバックゲートと第3容量C9との接続点に、抵抗R13を介して第2制御電圧VHを供給し、第1容量C4と第3容量C9と第2MOS容量素子M2のゲートとの接続点に、抵抗R7を介して第2の制御線圧VHを供給する構成の温度補償回路である。
第5の周波数温度補償回路Comp5の特徴は、常温近傍の周波数温度特性を補償する第3容量素子M3のゲートとバックゲートに、それぞれ第1及び第2増幅器A1、A2を介して第1及び第2制御電圧VL、VHが供給されるので、バックゲート−ゲート間の電圧差Vdを微細に調整することが可能となり、周波数温度特性の補償の精度が向上するという効果がある。
第6の実施例の周波数温度補償回路Comp6は、第5の実施例の周波数温度補償回路Comp5とほぼ同じであるが、第3MOS容量素子M3の両端に第1及び第2増幅器を介して、第1及び第2制御電圧VL、VHが印加されるように構成された点が異なる。第1及び第2増幅器の利得を調整することにより第3MOS容量素子M3のバックゲート−ゲート間の電圧差Vdを微細に調整することが可能となり、常温近傍の周波数温度特性の補償精度が向上するという効果がある。
第7の実施例の周波数温度補償回路Comp7は、図6に示した周波数温度補償回路Comp2と基本的には同じであるが、第3MOS容量素子M3のバックゲートに第2容量C10が直列接続され、第3MOS容量素子M3のゲートとバックゲートとに、それぞれ第1及び第2増幅器A1、A2を介して第1及び第2制御電圧VL、VHが印加される点が異なる。そのため、常温近傍の周波数温度補償が微細に行えるので補償精度が向上するという利点がある。
図12は、本発明に係る第8の実施例の温度補償圧電発振器の構成を示す回路図である。温度補償圧電発振器は、発振回路OSCと、圧電振動子Xtalと、第8の周波数温度補償回路Comp’1と、容量C3と、を直列接続して構成した温度補償圧電発振器である。図1に示した第1の実施例の温度補償圧電発振器と異なる点は、第3MOS容量素子M3の極性を逆にしたところである。図12に示す第3MOS容量素子M3の両端に第1及び第2制御電圧VL、VHを印加した場合の温度T−容量C特性は、図4(c)に示す曲線を上下逆にした特性、つまり図13(a)に示すように、温度の増加に対し容量が増大する特性となる。これを図5に示すように、周波数温度特性(温度T−周波数df/f)に変換すると、図13(b)に示すように温度Tの増加に対して右肩下がりの特性になる。既に説明したように、第3MOS容量素子M3は常温を中心とした中温部の補償に関与し、第1MOS容量素子M1、第2MOS容量素子M2は夫々低温部、高温部の補償を担う。第1MOS容量素子M1、第2MOS容量素子M2の作用については、図1で説明した通りである。従って、図12に示す周波数温度補償回路Comp’1を用いることにより、図22(c)に示すような温度増加に対し右肩上がりの水晶振動子の補償を行うことができる。
同様に、図15〜図19は、夫々第10〜第14の実施例の温度補償圧電発振器の構成を示す回路図である。図15〜図19に示す温度補償圧電発振器の周波数温度補償回路Comp’3〜 Comp’7が、図7〜図11に示す周波数温度補償回路Comp3〜 Comp7と異なる点は、夫々第3MOS容量素子M3の極性を逆にしたところである。第3MOS容量素子M3の極性を逆にすることにより、図22(c)に示すような温度の増加に対し右肩上がりの水晶振動子の補償を行うことができる。
また、第1、第2の増幅回路A1、A2の利得を調整することにより、図22(c)の右肩上がりの傾斜が急なものや、或いは傾斜が緩やかなものであっても、その傾斜の程度に応じて水晶振動子の周波数を補償することが可能になる。
図20に示すような温度補償圧電発振器を、水晶振動子を除いてIC化すると、1つのICで水晶振動子の周波数温度特性が、図22(a)、(b)、(c)に示すような、常温近傍で平坦な特性、変曲点を挟んで極大値と極小値とを有する特性、右肩上がりの特性を、有する何れの特性の水晶振動子であっても周波数補償が可能になるという効果がある。
Claims (8)
- 圧電振動子と、第1のMOS容量素子と第2のMOS容量素子と第3のMOS容量素子を有する周波数温度補償回路と、を備えた温度補償圧電発振器であって、
前記第1のMOS容量素子の一方の端子及び前記第2のMOS容量素子の一方の端子に基準電圧を供給した構成と、
前記第1のMOS容量素子の他方の端子に、温度変化に対して電圧が変化する特性を有する第1の制御電圧を供給した構成と、
前記第2のMOS容量素子の他方の端子に、温度変化に対して電圧が変化する特性を有する第2の制御電圧を供給した構成と、
前記第3のMOS容量素子の一方の端子に前記第1の制御電圧を供給し、前記第3のMOS容量素子の他方の端子に前記第2の制御電圧を供給した構成と、を備えたことを特徴とする温度補償圧電発振器。 - 前記周波数温度補償回路が、前記第1のMOS容量素子に前記第3のMOS容量素子を直列接続した構成と、該直列接続した構成に前記第2のMOS容量素子を並列接続した構成と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の温度補償圧電発振器。
- 前記周波数温度補償回路が、前記第1のMOS容量素子に第1の容量素子を直列接続した構成と、該直列接続した構成に前記第2のMOS容量素子を並列接続した構成と、該並列接続した構成に前記第3のMOS容量素子を直列接続した構成と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の温度補償圧電発振器。
- 前記周波数温度補償回路が、前記第1のMOS容量素子に第1の容量素子を直列接続した第1の構成と、前記第3のMOS容量素子に第2の容量素子を直列接続した第2の構成と、前記第1の構成と前記第2の構成と前記第2のMOS容量素子を並列接続した構成と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の温度補償圧電発振器。
- 前記第2の構成が、前記第3のMOS容量素子と前記第2の容量素子と第3の容量素子を直列接続した構成であることを特徴とする請求項4記載の温度補償圧電発振器。
- 前記第3のMOS容量素子の一方の端子に第1の増幅器を介して前記第1の制御電圧を供給した構成と、前記第3のMOS容量素子の他方の端子に第2の増幅器を介して前記第2の制御電圧を供給した構成と、を備えたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかに記載の温度補償圧電発振器。
- 前記第3のMOS容量素子の一方の端子に、第1の基準電圧または前記第1の制御電圧のいずれか一方を選択して供給した構成と、
前記第3のMOS容量素子の他方の端子に、第2の基準電圧または前記第2の制御電圧のいずれか一方を選択して供給した構成と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の温度補償圧電発振器。 - 前記圧電振動子が水晶振動子であり、該水晶振動子の周波数温度特性が常温近傍で平坦な特性、変曲点を挟んで極大値及び極小値を有する特性、あるいは温度増加に対して右肩上がりの特性の何れにも対応することを特徴とする請求項7に記載の温度補償圧電発振器。
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