JP5029419B2 - 溶接ビード検査方法、及び、溶接ビード検査装置 - Google Patents
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Description
例えば、電縫溶接管のビード部の母材面曲線を最小二乗法による近似計算から求め、ビード部断面の測定値と母材近似曲線よりビード部の形状を検出する方法が公知となっており、以下に示す特許文献1および特許文献2等において開示されている。
図1は(a)は本発明の一実施例に係る断面プロファイルの計測方法を示す模式図、(b)は断面プロファイル群を構成する断面プロファイルの一例を示す模式図である。
図2は(a)は本発明の一実施例に係る断面プロファイルの処理方法を示す概略図、(b)は断面プロファイルを示す模式図である。
図3はルーチン1での処理を示すフロー図である。
図4はルーチン2での処理を示すフロー図である。
図5は本発明の一実施例に係るビードエッジ検出手法を示す概略図である。
図6は処理0での処理を示すフロー図である。
図7は前断面プロファイルにおけるビードエッジ検出結果を、次断面プロファイルにおけるビードエッジ探索にフィードバックする手法を示す模式図である。
図8は処理1での処理を示すフロー図である。
図9は断面プロファイルを示す模式図である。
図10は断面プロファイルと母材推定曲線との関係を示す模式図である。
図11は符号付垂線長と閾値の関係を示す模式図である。
図12は処理2での処理を示すフロー図である。
図13は同じく処理2での処理を示す模式図である。
図14は処理3での処理を示すフロー図である。
図15は同じく処理3での処理を示す模式図である。
図16は処理4での処理を示すフロー図である。
図17は同じく処理4での処理を示す模式図である。
図18は処理5での処理を示すフロー図である。
図19は同じく処理5での処理を示す模式図である。
まず始めに、本発明の一実施例に係る断面プロファイルの計測方法について説明をする。
図1(a)に示す如く、本発明に係るビード検査装置1は、断面プロファイルの計測方法として、いわゆる光切断法を採用しており、レーザスキャナ2および演算装置3を備える構成としている。そして、第一母材4、第二母材5およびビード6を含む溶接部品7の表面にスリット光8を投光し、このスリット光8によって描き出される投影光9をビード6の長手方向に沿って移動しながらスキャンすることによって連続的に断面プロファイルを計測し、計測した複数の断面プロファイルを断面プロファイル群とすることで、溶接部材7の表面形状データを取得するようにしている。
次に、本発明の一実施例に係るビードエッジEの検出方法におけるメインルーチンである、ルーチン1及びルーチン2について図2から図5を用いて説明をする。
図2(a)に示す如く、本発明の一実施例に係るビードエッジEの検出方法では、前記ビードエッジEの探索は、各断面プロファイルにおいてルーチン1又はルーチン2の処理が行われる。即ち、断面プロファイル毎に、隣接エッジFの有無に応じてルーチン1又はルーチン2の処理が行われることによって、ビードエッジEが探索されるのである。
ここで、隣接エッジFとは、後述する母材推定区間内に存在する、検査対象外のビードやブラケット等の形状データのエッジのことをいう。
また、これらの処理は、図2(b)に示すように、前記断面プロファイルの前記第一母材4又は/及び前記第二母材5上に、任意の一定幅Dの母材推定区間PQと、該母材推定区間PQに対して前記ビード6側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間PRと、からなる母材区間PQRが設定されて行われる。
まず、処理0によって、母材区間PQR(母材推定区間PQ及びビードエッジ探索区間PR)の設定が行われる(設定工程・S1−01)。なお、このビードエッジ探索区間PRの区間長δは、母材推定区間PQの任意の一定幅に比して十分小さい値(即ち、δ≪D)に設定するようにしている。
次に、処理3によって、初期母材推定区間PQから、隣接エッジFが探索される(隣接エッジ探索工程・S1−02)。
次に、前記隣接エッジ探索工程において、隣接エッジFが存在するか否かが判断される(S1−03)。
前記(S1−03)の判断において、隣接エッジFが存在すると判断された場合、処理4によって、該隣接エッジFと前断面プロファイルのビードエッジE´から、ビードエッジEが探索される(第2ビードエッジ検出工程・S1−04)。
次に、ルーチン2によって次断面プロファイルの処理が行われる(S1−05)。
一方、前記(S1−03)の判断において、隣接エッジFが存在しないと判断された場合、処理2によって処理1が反復計算され、ビードエッジEが探索される(第1ビードエッジ検出工程・S1−06)。
次に、ルーチン1によって次断面プロファイルの処理が行われる(S1−07)。
まず、処理5によって、前断面プロファイルのビードエッジE´と前断面プロファイルの隣接エッジF´から、現断面プロファイルのビードエッジEと現断面プロファイルの隣接エッジFが探索される(第2ビードエッジ検出工程・S2−01)。
次に、前記(S2−01)において、隣接エッジFが存在するか否かが判断される(S2−02)。
前記(S2−02)の判断において、隣接エッジFが存在すると判断された場合、ルーチン2によって次断面プロファイルの処理が行われる(S2−03)。
一方、前記(S2−02)の判断において、隣接エッジFが存在しないと判断された場合、ルーチン1によって次断面プロファイルの処理が行われる(S2−04)。
次に、図5を用いて、本発明に係るビード検査方法の具体例について説明する。
図5は、第一母材4、第二母材5およびビード6を含む溶接部品7の表面形状データを取得して、複数の断面プロファイルを矢印Aの方向に計測していく状態を示す。また、検査対象となるビード6付近に、他のビード11が隣接するものである。
なお、Nは断面プロファイルの番号を示す。即ち、断面プロファイルN01、N02、・・・と、解析が進んでいくものとする。
また、それぞれの断面プロファイルにおいて検出されるビードエッジをEで、隣接エッジをFで示す。例えば、断面プロファイルN13で検出されるビードエッジはE13で、隣接エッジはF13として示されるものとする。
即ち、処理0によって、前記断面プロファイルN01上に、任意の一定幅の母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード6側に隣接する、任意の一定幅のビードエッジ探索区間と、からなる母材区間が設定される。断面プロファイルN01は最初の断面プロファイルであるため、後述するように初期値より母材区間が設定される。
次に、処理3によって、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、隣接エッジFが探索される。
断面プロファイルN01の母材推定区間内には隣接エッジFは存在しないため、続いて処理2による処理1の反復計算によって、母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE01が検出され、次の断面プロファイルN02へと進む。
ここで、処理0によって前記断面プロファイル上に母材区間を設定するときは、断面プロファイルN02は最初の断面プロファイルでないため、後述するように、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点と、設定値△とを用いて母材区間が設定される。
断面プロファイルN02の母材推定区間内には隣接エッジFは存在しないため、断面プロファイルN01と同様に処理0、処理3、処理1、及び処理2によって処理が進められる。
以降、断面プロファイルN11までは断面プロファイルN02と同様に隣接エッジFは存在しないため、断面プロファイルN02と同様に処理0、処理3、処理1、及び処理2によって処理が進められる。
即ち、処理5によって、前断面の隣接エッジF12と前断面のビードエッジE12から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE13が検出され、次断面プロファイルN14へと進むのである。
また、断面プロファイルN14〜N22までは、前断面プロファイルN13〜N21で隣接エッジF13〜F21が存在するため、断面プロファイルN13と同様にルーチン2、即ち処理5によって処理が進められる。
ここで、処理0によって前記断面プロファイル上に母材区間を設定するときは、断面プロファイルN23は最初の断面プロファイルでないため、断面プロファイルN02と同様に、前断面プロファイルN22のビードエッジE22と同じX座標を持つ点と、設定値△とを用いて母材区間が設定される。
断面プロファイルN23では母材推定区間内に隣接エッジF23が存在するため、処理0及び処理3に続いて処理4が行われる。即ち、該隣接エッジF23と前断面のビードエッジE22から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE23が検出され、次断面プロファイルN24へと進むのである。
即ち、処理5によって、前断面の隣接エッジF23と前断面のビードエッジE23から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE24が検出され、次断面プロファイルN25へと進む。
以下、前記ルーチン1及びルーチン2について行われる各処理について、具体的に説明する。
まず、図6及び図7を用いて、処理0である設定工程について説明する。処理0は、ルーチン1で最初に行われる処理である。
処理0においては、断面プロファイル群(断面1、2、3、・・・)における最初の断面プロファイルかどうかが判断される(S3−01)。
前記(S3−01)の判断において、最初の断面プロファイルであると判断された場合、与えられた初期値より起点P(P1・P2)が定義され(S3−02)、その後に(S3−05)へと進む。
一方、前記(S3−01)の判断において、最初の断面プロファイルでないと判断された場合、前断面のビードエッジE´(E´1・E´2)と同じX座標を持つ、現断面プロファイル上の点e´(e´1・e´2)が定義される(S3−03)。
次に、点e´からビードと反対側に△だけオフセットした点が起点P(P1・P2)と定義される(S3−04)。
次に、起点P(P1・P2)からビードと反対側に任意の一定幅Dだけオフセットした点がQ(Q1・Q2)と定義される(S3−05)。
次に、起点P(P1・P2)からビードと同じ側に任意の一定幅δ(≪D)だけオフセットした点がR(R1・R2)と定義され(S3−06)、終了する。
そこで、この形状の近似性を利用して、前断面におけるビードエッジ検出位置を基準にして、次断面の母材推定区間の初期位置を決めることにより、よりビードエッジ位置に近い適正な位置に母材推定区間を設定できるようにし、母材推定曲線の反復計算回数を軽減し、ビードエッジ推定に要する計算時間を短縮するようにしているのである。
次に、図8から図11を用いて、処理1である第1ビードエッジ検出工程について説明する。処理1は処理2内で繰り返される処理である。
処理1においては、まず、前記母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)の点群データに対して、適当な曲線(例えば2次曲線)を適当にフィッティングして(例えば、最小2乗法)、第1母材推定曲線及び第2母材推定曲線が計算される(S4−01)。
ここで求めた各母材推定曲線を、図9に示す断面プロファイルの模式図と重ね合わせると、図10のように表される。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、第1母材推定曲線及び第2母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S4−02)。ここで、図10中においてZ軸の正の方向に向けて引かれる垂線には正の符号を付し、反対に、Z軸の負の方向に向けて引かれる垂線には負の符号を付すようにしている。そして、横軸をXとし、縦軸に垂線長(又はその近似値)H(X)をとってグラフ化すると、図11の如く表すことができる。
次に、母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)の起点P(P1・P2)からビード側に向かって、垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH1(>0)を上回る、又は、−TH1を下回る点をビードエッジE(E1・E2)として探索し(S4−03)、終了する。
なお、第一母材4と第二母材5は必ずしも異なる部材である必要はなく、例えば、電縫管の溶接部のように、同一部材中の端面同士を溶接するような場合にも本発明を適用することができる。
次に、図12及び図13を用いて、処理2について説明する。処理2は、ルーチン1で隣接エッジFを検出しなかった場合に行われる処理である。
図12に示すように、処理1における第1ビードエッジ検出工程のステップによって、母材推定区間PQから符号付の垂線長(又はその近似値)H(X)の立上り/立下り点を検出する(S5−01)。
次に、前記立上り/立下り点がビードエッジ探索区間PR内に存在するか否かの判定を行う(S5−02)。
ビードエッジ探索区間PR内で立上り/立下り点が検出された場合、そのままビードエッジEとして決定し(S5−03)、終了する。
ビードエッジ探索区間PR内で立上り/立下り点が検出されなかった場合、母材推定区間PQとビードエッジ探索区間PRを更新するようにした上で(S5−04)、最初のステップ(S5−01)へ戻って繰り返すようにし、ビードエッジEの探索を行うようにしている。
尚、このビードエッジ探索方法では、無限ループを回避するために、母材推定区間PQとビードエッジ探索区間PRの更新回数に上限を設けておくことが望ましい。
なお、ここでは片側の母材推定区間(即ち、第一母材推定区間、あるいは、第二母材推定区間)のみ取り上げて説明を行うが、両側の母材推定区間に同時に適用することが可能である。本実施例における以下の説明についても、同様とする。
そして、ビード側の起点Pからさらにビード寄りに、区間長δとするように境界点Rを定めて、ビードエッジ探索区間PRを設定するようにしている。
次に、図14及び図15を用いて、処理3である隣接エッジ探索工程について説明する。処理3は、ルーチン1で処理0の後に行われる処理である。
処理3においては、まず、前記母材推定区間PQの点群データに対して、適当なロバスト推定手法(例えば、LMedS法)により、母材推定曲線が計算される(S6−01)。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、処理1と同様に、母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S6−02)。
次に、母材推定区間PQのビード6側起点Pから境界点Qに向かって、母材推定区間PQ内部で垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH2(>0)を上回る、又は、−TH2を下回る点を隣接エッジFとして探索し(S6−03)、終了する。
次に、図16及び図17を用いて、処理4である第2ビードエッジ検出工程について説明する。処理4は、ルーチン1で隣接エッジFを検出した場合に行われる処理である。
処理4においては、まず、前断面プロファイルのビードエッジE´と同じX座標をもつ、現断面プロファイル上の点e´が定義される(S7−01)。
次に、点e´から隣接エッジFと反対側に任意の一定幅δだけオフセットした点Jが定義される(S7−02)。
次に、前記区間JFの点群データに対して、適当なロバスト推定手法(例えば、LMedS法)により、母材推定曲線が計算される(S7−03)。即ち、前記のように、点Jを点e´から隣接エッジFと反対側に任意の一定幅δだけオフセットして定義することで、ビードエッジEが点e´よりも点J側に位置するときでも、より信頼性の高い母材推定曲線を得ることが可能となるのである。
次に、区間JFの点群データにおいて、区間JF間に位置する点Mが定義される(S7−04)。本実施例においては、区間JFを2等分する点を点Mとして定義するが、点Mは区間JFの略中央付近に位置する点であればよく、2等分点に限定されるものではない。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、処理1と同様に、母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S7−05)。
次に、区間JFの2等分点Mから点Jの方向に向かって、垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH1(>0)を上回る、又は、−TH1を下回る点をビードエッジEとして探索し(S7−06)、終了する。
処理5においては、まず、前断面プロファイルのビードエッジE´と同じX座標をもつ、現断面プロファイル上の点e´が定義され、点e´からビード側に任意の一定幅δだけオフセットした点Jが定義される(S8−01)。
次に、前断面プロファイルの隣接エッジF´と同じX座標をもつ、現断面プロファイル上の点f´(=K)が定義される(S8−02)。
次に、前記区間JKの点群データに対して、適当なロバスト推定手法(例えば、LMedS法)により、母材推定曲線が計算される(S8−03)。
次に、区間JKの点群データにおいて、区間JK間に位置する点Mが定義される(S8−04)。本実施例においては、前記同様に区間JKを2等分する点を点Mとして定義するが、点Mは区間JKの略中央付近に位置する点であればよく、2等分点に限定されるものではない。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、処理1と同様に、母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S8−05)。
次に、区間JKの2等分点Mから点Jの方向に向かって、垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH1(>0)を上回る、又は、−TH1を下回る点をビードエッジEとして探索する(S8−06)。
次に、区間JKの2等分点MからKに向かって、区間MK内部で垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH2(>0)を上回る、又は、−TH2を下回る点を隣接エッジFとして探索する(S8−07)。つまり、区間MK内に前記隣接エッジFが発見されなかった場合は、隣接エッジFは存在しないものとして、次断面プロファイルに進むのである。
2 レーザスキャナ
3 演算手段
4 第一母材
5 第二母材
6 ビード
11 他のビード
Claims (14)
- 第一母材と第二母材とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材又は/及び前記第二母材と、ビードと、を含む複数の断面プロファイルのデータを順次検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得し、
取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルのデータに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジを検出する溶接ビード検査方法において、
前記断面プロファイルの前記第一母材又は/及び前記第二母材上に、任意の一定幅Dの母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間と、からなる母材区間を設定する、設定工程と、
前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、検査対象となるビードエッジ以外の形状のエッジである、前記母材推定区間内における隣接エッジの有無を探索する、隣接エッジ探索工程と、
前記隣接エッジ探索工程において前記隣接エッジを検出しなかった場合、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジを検出する、第1ビードエッジ検出工程と、
前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジを検出した場合、該隣接エッジと、当該断面プロファイルの一回前に取得された、前断面プロファイルにおけるビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、若しくは、前記前断面プロファイルの隣接エッジと、前記前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、前記所定区間の一部におけるビードエッジを検出する、第2ビードエッジ検出工程と、を備える、
ことを特徴とする、溶接ビード検査方法。 - 前記設定工程では、
最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点Pを定義し、
若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点から、前記ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点Pを定義し、
前記起点Pから前記ビードと反対側に、前記母材推定区間を設定し、
前記起点Pから前記ビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間を設定する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の溶接ビード検査方法。 - 前記隣接エッジ探索工程では、
前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
該垂線の長さが立上り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジとして推定する、
ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の溶接ビード検査方法。 - 前記第1ビードエッジ検出工程では、
前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
ことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の溶接ビード検査方法。 - 前記第1ビードエッジ検出工程において、
前記境界点が検出された場合には、検出された該境界点を前記ビードエッジとして推定し、
前記境界点が検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間を前記ビード側に一定幅δだけ移動させて、
前記ビードエッジ探索区間を更新する、
ことを特徴とする、請求項4に記載の溶接ビード検査方法。 - 前記第2ビードエッジ検出工程では、
前断面で前記隣接エッジを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
若しくは、前断面で前記隣接エッジを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
ことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の溶接ビード検査方法。 - 前記母材推定曲線は、前記母材推定区間の前記断面プロファイルのデータに基づいて、ロバスト推定手法によって近似計算する、
ことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の溶接ビード検査方法。 - 第一母材と第二母材とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材又は/及び前記第二母材と、ビードと、を含む断面プロファイルのデータを複数検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得する、断面プロファイル検出手段と、
取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルのデータに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジを検出する演算手段と、
を備える溶接ビード検査装置において、
前記演算手段は、
前記断面プロファイルの前記第一母材又は/及び前記第二母材上に、任意の一定幅Dの母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間と、からなる母材区間を設定する、設定手段と、
前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、検査対象となるビードエッジ以外の形状のエッジである、前記母材推定区間内における隣接エッジの有無を探索する、隣接エッジ探索手段と、
前記隣接エッジ探索手段で前記隣接エッジを検出しなかった場合、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジを検出する、第1ビードエッジ検出手段と、
前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジを検出した場合、該隣接エッジと、当該断面プロファイルの一回前に取得された、前断面プロファイルにおけるビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、若しくは、前記前断面プロファイルの隣接エッジと、前記前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、前記所定区間の一部におけるビードエッジを検出する、第2ビードエッジ検出手段と、を備える、
ことを特徴とする、溶接ビード検査装置。 - 前記設定手段では、
最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点Pを定義し、
若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点から、前記ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点Pを定義し、
前記起点Pから前記ビードと反対側に、前記母材推定区間を設定し、
前記起点Pから前記ビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間を設定する、
ことを特徴とする、請求項8に記載の溶接ビード検査装置。 - 前記隣接エッジ探索手段では、
前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
該垂線の長さが立上り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジとして推定する、
ことを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の溶接ビード検査装置。 - 前記第1ビードエッジ検出手段では、
前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
ことを特徴とする、請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の溶接ビード検査装置。 - 前記第1ビードエッジ検出手段において、
前記境界点が検出された場合には、検出された該境界点を前記ビードエッジとして推定し、
前記境界点が検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間を前記ビード側に一定幅δだけ移動させて、
前記ビードエッジ探索区間を更新する、
ことを特徴とする、請求項11に記載の溶接ビード検査装置。 - 前記第2ビードエッジ検出手段では、
前断面で前記隣接エッジを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
若しくは、前断面で前記隣接エッジを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
ことを特徴とする、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載の溶接ビード検査装置。 - 前記母材推定曲線は、前記母材推定区間の前記断面プロファイルのデータに基づいて、ロバスト推定手法によって近似計算する、
ことを特徴とする、請求項8から請求項13のいずれか1項に記載の溶接ビード検査装置。
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