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JP5020511B2 - 通信装置、通信システム及び通信方法 - Google Patents

通信装置、通信システム及び通信方法 Download PDF

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JP5020511B2 JP2005375600A JP2005375600A JP5020511B2 JP 5020511 B2 JP5020511 B2 JP 5020511B2 JP 2005375600 A JP2005375600 A JP 2005375600A JP 2005375600 A JP2005375600 A JP 2005375600A JP 5020511 B2 JP5020511 B2 JP 5020511B2
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Description

本発明は、1対多のグループ通信を行う携帯電話機等の通信装置とその1対多の通信システムに関するものである。
近年、携帯電話機等の通信端末による通信の態様が多様化しており、回線交換による従来の音声通話に加え、IP(internet protocol)網を利用したパケット通信など新たな態様の通信が行われている。例えば、通信端末間でリアルタイムに文字をやり取りすることで会話を行う「チャットメール」がある(特許文献1参照)。チャットメールは、予め登録しておいたメンバ間でグループを形成し、このグループ内でリアルタイムに文字などのデータの通信を行う「グループ通信」と呼ばれる通信態様の1つである。
また、昨今注目を集めているグループ通信の1つに、PTT(push to talk)やPoC(push to talk over cellular)と呼ばれるものがある。PTTでは、グループを形成する複数の通信端末同士がVoIP(voice over internet protocol)によるリアルタイムの音声通話を行う(特許文献2参照)。
PTTのグループ通信では、発言を希望するユーザが通信端末に設けられた所定のボタン(PTTボタン)を押下することにより、ユーザの発言要求が管理装置へ送信される。管理装置は、各通信端末からの発言要求を受けて、1の通信端末に発言権を与える。発言権を与えられた通信端末は、ユーザの音声データを管理装置に送信し、管理装置はその音声データを他の通信端末へ一斉に送信する。これにより、1対多のリアルタイムの音声通話が行われる。
特開2003−174520号公報 特表2005−522067号公報
一般にPTTのグループ通信では、主催者の通信端末から提供される参加者の情報(電話番号や電子メールアドレス)に基づいて、主催者以外の通信端末の呼出しが行われる。そのため、参加者の人数が比較的少ない場合には、参加者の情報を主催者の通信端末内のみで管理することが可能となる。ところがこの場合、主催者以外の端末が通信を終了してもグループ通信を継続できるが、システムの組み方によっては、主催者の端末が通信を終了すると参加者の管理が行えなくなるためグループ通信を終了せざるを得なくなったり、たとえグループ通信を継続できても、参加者の管理を主催者の端末で行うようなシステムの場合には、参加者の管理が行えなくなるため、それ以降の通信において、現在参加していない他の通信端末の追加参加などの管理が行えなくなるという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、主催者がグループ通信を終了しても他の参加者がグループ通信を続けたり、現在参加していない他の通信端末を追加参加させるなどの参加者管理を続けることができる通信装置、通信システム及び通信方法を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る通信装置は、通信部と、複数の通信装置のアドレス情報を記憶する記憶部と、操作部と、前記複数の通信装置から少なくとも2以上の通信装置を指定してグループ通信を開始する指示が前記操作部により入力されると、当該指定された通信装置それぞれの前記アドレス情報が示すアドレスへ、自らを主催者とするグループ通信の開始通知を前記通信部により送信し、当該開始通知に対して応答を返した通信装置との間で前記通信部によりグループ通信を行うグループ通信制御部と、前記グループ通信制御部によるグループ通信中に、当該グループ通信の主催者の権限を他の通信装置に移譲する指示が前記操作部により入力されると、当該グループ通信に参加中の通信装置の中から一の新主催者を決定し、当該グループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を当該新主催者へ前記通信部により送信する主催者移譲制御部とを備え、前記グループ通信制御部は、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了する。
好適には、前記主催者移譲制御部は、前記グループ通信に参加中の通信装置の中から新主催者の候補を選択し、当該選択した通信装置へ前記通信部により主催者移譲の問い合わせを送信し、当該問い合わせに対して通信装置から受諾の応答が返されたならば、当該選択した通信装置を新主催者として決定してよい
前記主催者移譲制御部は、前記問い合わせに対して受諾の応答が返されなかった場合、前記グループ通信に参加中の他の通信装置の中から主催者の候補を更に選択し、当該選択した通信装置へ前記通信部により前記問い合わせを送信してよい。
前記主催者移譲制御部は、前記グループ通信に参加中の各通信装置の通信時間及び発言回数の少なくとも一方に応じて、当該通信装置の中から新主催者候補を選択する際の順番を設定してよい。
前記グループ通信制御部は、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了してよい。
前記グループ通信制御部は、他の主催者によるグループ通信を前記通信部により行っているときに、前記グループ通信に参加中の通信装置のアドレス情報を当該主催者から前記通信部にて受信すると、当該受信したアドレス情報を前記記憶部に格納し、当該主催者を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする新たなグループ通信を開始してよい。
本発明の第の観点に係る通信装置は、通信部と、記憶部と、操作部と、他の通信装置を主催者とするグループ通信の開始通知を前記通信部により受信した場合に、当該グループ通信に参加する指示が前記操作部により入力されると、当該開始通知に対する応答を前記通信部により前記主催者へ送信し、前記通信部により当該グループ通信を行うグループ通信制御部とを備える。前記グループ通信制御部は、グループ通信中に当該グループ通信の主催者から当該グループ通信に参加する各通信装置のアドレス情報を前記通信部にて受信すると、当該受信したアドレス情報を前記記憶部に格納し、前記グループ通信を終了すると共に、前記主催者を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする新たなグループ通信を開始する。
前記第2の観点に係る通信装置は、前記グループ通信に参加する各通信装置に関する情報を表示可能な表示部を更に備えよい。この場合、前記グループ通信制御部は、グループ通信の主催者から前記通信部にて受信した前記アドレス情報に基づいて自らを主催者とする新たなグループ通信を開始した場合、前記アドレス情報に含まれる通信装置の利用者を特定し得る所定の情報については、前記表示部において表示されることを禁止してよい。
前記グループ通信制御部は、グループ通信中に当該グループ通信の主催者の権限移譲に関する問い合わせを前記通信部にて受信した場合、前記操作部の入力に応じて、前記権限移譲に対する受諾の応答を前記通信部から当該問い合わせの発信元に送信してよい。
前記グループ通信制御部は、グループ通信の主催者から前記通信部にて受信した前記アドレス情報に基づいて開始した自らを主催者とするグループ通信を終了する場合、前記記憶部から前記アドレス情報を削除してよい。
本発明の第の観点は、第1通信装置と第2通信装置を含む複数の通信装置によりグループ通信を行う通信システムに関する。この通信システムにおいて、前記第1通信装置は、第1通信部と、前記第2通信装置を含む複数の通信装置のアドレス情報を記憶する第1記憶部と、第1操作部と、前記複数の通信装置から少なくとも前記第2通信装置を含む2以上の通信装置を選択してグループ通信を開始する指示が前記第1操作部により入力されると、当該選択された通信装置それぞれのアドレス情報が示すアドレスへ、自らを主催者とする第1のグループ通信の開始通知を前記第1通信部により送信し、当該開始通知に対して応答を返した通信装置との間で前記第1通信部により前記第1のグループ通信を行う第1グループ通信制御部と、前記第1グループ通信制御部による前記第1のグループ通信を行っているときに、当該第1のグループ通信の主催者の権限を他の通信装置に移譲する指示が前記第1操作部により入力されると、当該第1のグループ通信に参加中の通信装置の中から一の新主催者を決定し、当該第1のグループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を当該新主催者へ前記通信部により送信する主催者移譲制御部とを備える。前記第2通信装置は、第2通信部と、第2記憶部と、第2操作部と、前記第1のグループ通信の開始通知を前記第2通信部により受信した場合に、当該第1のグループ通信に参加する指示が前記第2操作部により入力されると、当該開始通知に対する応答を前記第2通信部により前記第1通信装置へ送信して当該第1のグループ通信を行い、当該第1のグループ通信中に前記第1通信装置からの前記アドレス情報を前記第2通信部にて受信すると、当該受信したアドレス情報を前記第2記憶部に格納し、前記第1のグループ通信を終了すると共に、前記第1通信装置を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする第2のグループ通信を開始する第2グループ通信制御部とを備える。そして、前記第1通信装置の前記第1グループ通信制御部は、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了する。
本発明の第の観点は、第1通信装置と第2通信装置を含む複数の通信装置によりグループ通信を行う通信方法に関する。この通信方法は、前記第1通信装置が、その記憶部に格納される少なくとも前記第2通信装置を含んだ2以上の通信装置のアドレス情報が示すアドレスへ、自らを主催者とする第1のグループ通信の開始通知を送信する第1のステップと、前記第2通信装置が、前記第1のグループ通信の開始通知を受信した場合に、当該開始通知に対する応答を前記第1通信装置へ送信する第2のステップと、前記応答を送信した第2通信装置と前記第1通信装置とが前記第1のグループ通信を行う第3のステップと、前記第1通信装置が、前記第1のグループ通信を行っているときに、当該第1のグループ通信に参加中の通信装置の中から一の新主催者を決定し、当該第1のグループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を当該新主催者へ送信する第4のステップと、前記第2通信装置が、前記第1のグループ通信を行っているときに、前記第1通信装置からの前記アドレス情報を受信すると、前記第1のグループ通信を終了すると共に、前記第1通信装置を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする第2のグループ通信を開始する第5のステップと、前記第1通信装置が、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了する第6のステップと、を有する。
本発明の第の観点に係る通信装置は、通信部と、複数の通信装置のアドレス情報を記憶する記憶部と、前記複数の通信装置から少なくとも2以上の通信装置との間で前記通信部によりグループ通信を行うグループ通信制御部と、前記グループ通信制御部によるグループ通信中に、当該グループ通信の主催者の権限を当該グループ通信に参加中の通信装置のうちの一の通信装置に移譲する場合、当該グループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を前記一の通信装置へ前記通信部により送信する主催者移譲制御部とを備え、前記グループ通信制御部は、前記グループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を前記一の通信装置へ前記通信部により送信後、実行中のグループ通信を終了する
本発明によれば、グループ通信の主催者の通信装置に保持される当該グループ通信に参加中の各通信装置のアドレス情報を、新たに決定した当該グループ通信の主催者の通信装置へ提供することにより、主催者がグループ通信を終了しても他の参加者によってグループ通信を続けたり、現在参加していない他の通信端末を追加参加させるなどの参加者管理を続けることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る通信システムは、例えば図1に示すように、通信端末(通信装置)100−1〜100−4と、通信管理装置200とを有する。
通信端末100−i(iは1から4までの整数を示す)は、例えば携帯電話機等の無線通信端末であり、基地局(300−1,300−2,300−3)を介して通信網300に接続される。また、通信端末100−iは、通信網300に接続される通信管理装置200の制御に従ってデータ通信を行う。本実施形態では、一例としてPTT(push to talk)によるグループ通信(以下、PTT通信と呼ぶことがある)を行うものとする。PTT通信において伝送されるデータには、例えば通話の音声や、画像、文字、楽曲などのデータなどが含まれる。
通信端末100−iは、PTT通信を行う場合、PTT通信を開始する主催者の端末(以下、主催者端末と呼ぶことがある)になるか、又は、主催者端末からの通知を受けてPTT通信に参加する端末(以下、参加者端末と呼ぶことがある)になる。
自らが主催者端末となってPTT通信を開始する場合、まず通信端末100−iは通信管理装置200にアクセスし、自らの記憶部に格納されているアドレス帳などから複数の相手先を選択して、PTT通信の開始を要求する。この要求を受けた通信管理装置200がPTT通信管理用のサイトを設置すると、通信端末100−iは、このサイトのネットワークアドレスやログイン用IDなどの情報を通信管理装置200から取得する。
次に通信端末100−iは、相手先の通信端末に対して、PTT通信の開始通知をそれぞれ送信する。
PTT通信開始通知には、PTT通信に参加するために必要な各種の情報が含まれる。例えば、PTT通信の主催者の情報(電話番号、電子メールアドレスなど)や、通信管理装置200から取得したPTT通信管理用サイトのネットワークアドレス、ログイン用IDなどが含まれる。通信端末100−iは、このPTT通信開始通知を例えば電子メールによって相手先の通信端末に送信する。
その後、通信端末100−iは、PTT通信開始通知に対する相手先の通信端末からの応答を監視し、少なくとも1つの通信端末からPTT通信に参加する旨の応答を受信すると、通信管理装置200を介してこの通信端末とPTT通信を開始する。
通信端末100−iは、自らが主催者となるPTT通信を行っているとき、例えばユーザによって所定のキー操作がなされると、現在の主催者の権限を他の参加者に移譲してPTT通信を終了する。この場合、通信端末100−iは、PTT通信に参加中の他の通信端末の中から一の新主催者を決定する。そして、この決定した新主催者に対して、PTT通信に参加する通信端末のアドレス情報(電話番号、電子メールアドレス、参加者の名前などを含んだ情報)を送信し、現在のPTT通信を終了する。
他方、通信端末100−iは、主催者端末からのPTT通信開始通知を受信すると、例えば画像や光、音、振動などを発生する報知部により、PTT通信開始通知の受信をユーザに報知する。この報知の際、例えばユーザのキー操作などによってPTT通信への参加指示が入力されると、通信端末100−iはPTT通信に参加する旨の応答(電子メール等)を主催者端末に送信する。そして、PTT通信開始通知に含まれる情報に基づいて、通信管理装置200が設置したサイトにアクセスし、参加者端末としてPTT通信を開始する。
参加者端末としてPTT通信を行っているとき、通信端末100−iは、主催者端末から主催者の権限を移譲されることがある。この場合、通信端末100−iは、現在の主催者端末からPTT通信の参加者のアドレス情報を取得し、これを内部の記憶部に格納する。その後、通信管理装置200からの通信終了通知を受信すると、現在のPTT通信を一旦終了する。
PTT通信の終了後、通信端末100−iは、前の主催者端末より取得したアドレス情報に含まれる通信端末(前の主催者端末を除く)に基づいて、自らを主催者とする新たなPTT通信を開始する。すなわち、通信管理装置200にPTT通信の開始要求を送信し、当該要求に応じて通信管理装置200が設置したPTT通信管理用サイトの情報を取得し、当該取得した情報に基づいてPTT通信開始通知を作成し、当該作成したPTT通信開始通知をアドレス情報に含まれる各通信端末へ送信する。この通知に対して参加者端末が応答を返すことにより、元の主催者が抜けた状態でPTT通信が実質的に再開される。
なお、主催者権限の移譲によりPTT通信の終了と再開が発生する場合、参加者端末としてPTT通信を行う通信端末100−iは、この終了と再開に係わる処理を自動的に実行してもよい。
例えば、通信を終了する主催者端末は、主催者の移譲によってPTT通信が終了されることを各参加者端末に通知する。この通知を受けた参加者端末は、PTT通信中の表示を保持したまま、現在のPTT通信の終了及び新たなPTT通信への参加に係わる処理(PTT通信開始通知に対する応答の送信など)を自動的に実行する。これによりPTT通信に参加する各端末のユーザは、主催者端末の通信が終了しても、それを特別に意識することなく円滑にPTT通信を続行することができる。
また、PTT通信を行うためのアプリケーションプログラムやその画面表示も、終了させずに保持していれば、よりシームレスな通信を保持できる。
通信管理装置200は、通信端末(100−1〜100−4)によって行われるPTTのグループ通信を管理する。
通信管理装置200は、主催者端末により発せられたPTT通信の開始要求を受けると、通信管理装置200上(あるいはネットワーク上の他のサーバ装置でもよい)に、PTT通信管理用のサイトを設ける。このサイトでは、PTT通信に参加する各通信端末の情報(電話番号、電子メールアドレスなど)の管理や、各通信端末のPTT通信への参加と退場、通信端末間のデータの送受信、発言を要求する通信端末への発言権の付与など、PTT通信に関わる種々の管理や制御が行われる。
また通信管理装置200は、主催者端末に対して、PTT通信を開始するために必要な情報(サイトのネットワークアドレスやログイン用IDなど)を送信する。
主催者端末からのPTT通信開始通知を受けて、参加者端末が上記のサイトにアクセスすると、通信管理装置200は参加者端末より提供されるログイン用IDなどに基づいて、参加者端末のログインを許可する。そして、新たな参加者が加わったことを主催者端末や参加者端末に通知する。
PTT通信に参加する1の通信端末において、例えば通話ボタンが押下される等により発言要求(データ送信要求)が発せられると、通信管理装置200は、他に発言中(データ送信中)の通信端末がいなければ、当該1の通信端末に対して発言権(データ送信権)を付与する。すなわち、当該1の通信端末から送られてくる通話音声のデータを受信し、これを他の参加中の通信端末へ送信する。発言中の通信端末が他にあれば、当該1の通信端末に対して拒否の応答を返す。幾つかの通信端末の発言要求が重なった場合には、所定のルールにより各通信端末の優先順位を決定し(例えば発言回数が少ない端末ほど順位を高くする等)、これに基づいて各通信端末へ順番に発言権を付与する。
図2は、本発明の実施形態に係る通信端末(100−1〜100−4)の構成の一例を示す図である。以下では、図2に示す構成を有する通信端末をまとめて「通信端末100」と呼ぶことがある。
図2に示す通信端末100は、アンテナ101と、通信部102と、キー入力部103と、音声処理部104と、スピーカ105と、マイクロフォン106と、表示部107と、記憶部108と、制御部110とを有する。
通信部102は、通信網300に接続される基地局(300−1,300−2,200−3)と無線通信を行う。例えば通信部102は、制御部110から供給される送信データに所定の変調処理を施して無線信号に変換し、アンテナ101から送出する。また、アンテナ101において受信される基地局からの無線信号に所定の復調処理を施して受信データに変換し、通信端末100の制御部110に出力する。
キー入力部103は、例えば電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キーなど、各種の機能が割り当てられたキーを有しており、これらのキーがユーザによって操作された場合に、その操作内容に対応する信号を発生し、これをユーザの指示として制御部110に入力する。
音声処理部104は、スピーカ105において出力される音声信号やマイクロフォン106において入力される音声信号の処理を行う。すなわち、マイクロフォン106から入力される音声信号に増幅、アナログ−デジタル変換、符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して端末の制御部110に出力する。また、制御部110から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカ105に出力する。
表示部107は、例えば液晶表示パネルや有機ELパネルなどの表示デバイスを用いて構成されており、制御部110から供給される映像信号に応じた画像を表示する。例えば、発信時における発信先の電話番号、着信時における着信相手の電話番号、受信メールや送信メールの内容、日付、時刻、バッテリ残量、待ち受け画面などの各種の情報や画像を表示する。
また表示部107は、PTT通信の参加者(通信端末)のリストや、通信管理装置200からの通知など、PTT通信に関連する各種の情報をPTT通信実行中に表示する。
記憶部108は、制御部110において処理に利用される各種のデータを記憶する。例えば、制御部110に備わるコンピュータのプログラム、通信相手の電話番号や電子メールアドレス等の個人情報を管理するアドレス帳、着信音やアラーム音を再生するための音声ファイル、各種の設定データ、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータなどを保持する。
また記憶部108は、通信端末100が主催者端末となってPTT通信を行う場合に、PTT通信の参加者のアドレス情報109を記憶する。
記憶部108は、例えば不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
制御部110は、通信端末100の全体的な動作を統括的に制御する。すなわち、通信端末100の各種の処理(回線交換網を介して行われる音声通話、PTTによるグループ通信、電子メールの作成と送受信、インターネットのWebサイトの閲覧など)がキー入力部103の操作に応じて適切な手順で実行されるように、上述した各ユニットの動作(通信部102における信号の送受信、音声処理部104における音声の入出力、表示部107における画像の表示など)を制御する。
例えば制御部110は、記憶部108に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーション等)に基づいて処理を実行するコンピュータを備えており、プログラムが指示する手順に従って上述した処理を実行する。
制御部110は、PTT通信に関連するブロックとして、グループ通信制御部111と主催者移譲制御部112を有する。
グループ通信制御部111は、グループ通信の実行に係わる各種の処理や制御を行う。
通信端末100が主催者端末として動作する場合、グループ通信制御部110は例えば次のような処理を行う。
まずグループ通信制御部111は、記憶部108のアドレス帳に登録される通信相手のリストなどを表示部107に表示し、この表示した通信相手の中からPTT通信への参加を呼び掛ける相手先を選択するようにユーザを促す。キー入力部103の操作によって相手先が選択されると、グループ通信制御部111は、その相手先の情報(電話番号やメールアドレスなど)をアドレス情報109として記憶部108に格納し、通信管理装置200に対するPTT通信の開始要求を通信部102から送信する。この開始要求には、例えばPTT通信への参加を呼び掛ける相手先の情報(電話番号等)が含まれる。
なおPTT通信への参加を呼び掛ける相手先は、上述のように記憶部108のアドレス帳などの情報から任意に選択してもよいし、あるいは、キー入力部103の数字キーや文字キーによって相手先の情報(電話番号や電子メールアドレスなど)を直接入力してもよい。何れの場合も、グループ通信制御部111は、PTT通信への参加を呼び掛ける通信端末の情報を、記憶部108にアドレス情報109として記憶する。
次にグループ通信制御部111は、PTT通信の開始要求に応答して通信管理装置200から送られてくる情報を通信部102により受信する。この情報には、PTT通信を開始するための情報が含まれており、例えばPTT通信管理用サイトのネットワークアドレスや、そのログイン用IDなどが含まれる。グループ通信制御部111は、通信管理装置200から取得したこれらの情報を用いて自らを主催者とするPTT通信の開始通知を作成し、これをアドレス情報109に含まれる各相手先のアドレスに宛てて通信部102から送信する。
このPTT通信開始通知に対して少なくとも1つの通信端末からPTT通信への参加の応答が返ってきた場合、グループ通信制御部111は、この通信端末とのPTT通信を実行する。
キー入力部102の通話キーが押下されると、グループ通信制御部111は通信部102から通信管理装置200に対して発言要求を送信する。この発言要求に対する許可の通知が通信部102において受信されると、グループ通信制御部110はマイクロフォン106より入力されるユーザの音声を音声処理部104において音声データに変換し、通信部102から通信管理装置200へ送信する。また、通話キーが押下されていない場合には、通信部102において受信される発言中の通信端末からの音声データを音声処理部104において音声信号に変換し、スピーカ105から通話音声として出力する。通話音声のデータの他、画像データや楽曲データなど各種のデータの送受信も同様に行う。
グループ通信制御部111は、主催者端末としてPTT通信を実行中に、キー入力部103からPTT通信の終了指示が入力されたり、後述する主権者移譲制御部113によって新たな主催者が決定されたりした場合、実行中のPTT通信を終了する。例えばグループ通信制御部111は、通信管理装置200に対してPTT通信の終了要求を送信し、これに応答した通信管理装置200からPTT通信の終了通知を受信すると、通信管理装置200との通信を終了する。なお、このときグループ通信制御部111は、アドレス情報109に含まれる各参加者端末に対して、通信管理装置200の代わりに自らPTT通信の終了通知を送信してもよい。
他方、通信端末100が参加者端末として動作する場合、グループ通信制御部111は次のような処理を行う。
まず通信部102において主催者端末からのPTT通信開始通知が受信されると、グループ通信制御部111は表示部107にPTT通信開始通知の受信を知らせる画面を表示する。この場合、スピーカ105から報知音を発生したり、不図示の振動部によって通信端末100の筐体を振動させたり、不図示の発光部によって光を発生してもよい。
この報知動作を行っているとき、キー入力部103の操作によってPTT通信への参加を示す情報が入力されると、グループ通信制御部111は、この入力情報を含んだ応答(電子メールなど)を通信部102により主催者端末へ送信するとともに、PTT通信開始通知に含まれる情報に基づいて、通信管理装置200が設置したサイトにアクセスする処理を行う。通信管理装置200からログインを許可されると、グループ通信制御部111は、上述した主催者端末の場合と同様なPTT通信の処理を開始する。
参加者端末としてPTT通信を実行中に主催者端末から主催者の権限を移譲されると、グループ通信制御部111は、自端末を主催者とする新たなPTT通信を開始する。
グループ通信制御部111は、PTT通信中に主催者の権限の移譲に関する問い合わせを通信部102において受信した場合、この問い合わせを表示部107に表示して、権限の移譲を受諾するか否か選択するようにユーザを促す。キー入力部103において受諾の指示が入力されると、グループ通信制御部111は、権限の移譲に対する受諾の応答を通信部102から当該問い合わせの発信元に送信する。
受諾応答の送信後、PTT通信に参加する各通信端末のアドレス情報が主催者端末によって送信され、これが通信部102において受信されると、グループ通信制御部111は受信されたアドレス情報を記憶部108に格納する。そして、通信管理装置200(若しくは主催者端末)からの通信終了通知にしたがって、現在のPTT通信を一旦終了する。
PTT通信を一旦終了すると、次にグループ通信制御部111は、権限を移譲された主催者端末として、前の主催者端末から取得したアドレス情報に基づき、新たなPTT通信を開始する。
PTT通信の開始に関する処理は、自らが主催者端末になる場合と同様である。まず通信管理装置200に対するPTT通信の開始要求を通信部102から送信し、この開始要求に応答して通信管理装置200から送られてくる新たなPTT通信管理用サイトの情報を通信部102により受信する。そして、この受信した情報を用いて自らを主催者とするPTT通信の開始通知を作成し、これを前の主催者から取得したアドレス情報に含まれる各相手先のアドレス(前の主催者を除く)に宛てて通信部102から送信する。このPTT通信開始通知に対して少なくとも1つの通信端末からPTT通信への参加の応答が返ってくると、グループ通信制御部111は、この通信端末とのPTT通信を実行する。
権限を移譲された主催者端末としてPTT通信を行う場合、グループ通信制御部111は、前の主催者端末より取得したアドレス情報に含まれる個人情報の表示を禁止する。すなわちグループ通信制御部111は、アドレス情報に含まれる通信端末のユーザを特定し得る情報(通信端末の電話番号やメールアドレス)については、表示部107において表示されることを禁止する。
元の主催者端末から提供される参加者のアドレス情報は、本来主催者が保有する個人的な情報であり、権限の移譲を伴わない通常のPTT通信では、他の通信端末のユーザに公開されることはない。権限の移譲によってこのアドレス情報が公開されると、PTT通信の原主催者や参加者にとって望ましくない場合がある。そのため、本実施形態では、グループ通信制御部111においてアドレス情報の表示を制限することにより、原主催者以外にアドレス情報が知られることを防止している。
なお、アドレス情報の中でも個人の特定につながらない情報(例えば参加者の名称やニックネームなど)については、表示部107の表示を許可してもよい。
またグループ通信制御部111は、権限を移譲された主催者端末として開始したPTT通信を終了する場合(別の端末へ主催者権限を移譲する場合も含む)、記憶部108からアドレス情報を削除してもよい。これにより、アドレス情報の漏洩をより確実に防止することができる。
主権者移譲制御部112は、主催者端末としてPTT通信を実行中に、主催者の権限を他の通信端末に移譲する指示がキー入力部103において入力されると、現在PTT通信に参加中の通信端末の中から一の新主催者を決定し、PTT通信に参加中の他の通信端末のアドレス情報をこの新主催者へ通信部102により送信する。
例えば主権者移譲制御部112は、現在通信に参加中の通信端末から新主催者の候補を選択し、当該選択した通信端末に対して主催者移譲の問い合わせを通信部102より送信する。この問い合わせに対し通信端末が受諾の応答を返した場合、主権者移譲制御部112は、この通信端末を新主催者として決定する。問い合わせに対して通信端末が拒否の応答を返した場合は、この通信端末を除く他の通信参加中の通信端末の中から別の新主催者の候補を選択し、当該選択した通信端末に対して同様に通信部102から問い合わせを送信する。
なお、主催者移譲制御部112は、例えばPTT通信に参加中の各通信端末の通信時間や発言回数などに応じて、新主催者の候補を選択する際の順番を設定してもよい。
例えば主催者移譲制御部112は、各参加者の通信開始時間のリストを記憶部108に作成する。新主催者の候補を選択する場合には、このリストに基づいて各参加者の通信時間(現在時刻と通信開始時間との差)を算出し、例えば通信時間が長い端末ほど順位が高くなるように新主催者候補の順番を設定する。
また、例えば主催者移譲制御部113は、各参加者の発言回数のリストを記憶部108に作成し、参加者が発言を行う度にリストを更新する。新主催者の候補を選択する場合には、例えば発言回数が多い端末ほど順位が高くなるように新主催者候補の順番を設定する。
ここで、上述した構成を有する通信端末100のPTT通信に関わる動作について、図3〜図5に示すフローチャートを参照して説明する。
キー入力部103の電源キーが操作されて電源がオンすると(ステップST100)、グループ通信制御部111はPTT通信に関わるイベントの発生を監視する。すなわち、キー入力部103においてPTT通信を開始する指示が入力されたか否か(ステップST105)や、通信部102においてPTT通信開始通知が受信されたか否か(ステップST115)を監視する。
主催者端末としてPTT通信を開始するようにキー入力部103から指示が入力されると(ステップST105)、グループ通信制御部111は主催者端末としてPTT通信を実行する(ステップST110)。
また、主催者端末から送られてきたPTT通信開始通知が通信部102において受信されると(ステップST115)、グループ通信制御部111は報知動作を実行する(ステップST120)。例えば表示部107において通知を表示したり、スピーカ105から報知音を発生したりする。この報知動作中に、キー入力部103からPTT通信へ参加するように指示が入力されると(ステップST125)、グループ通信制御部111は、参加者端末としてPTT通信を実行する(ステップST130)。
電源をオフするようにキー入力部103の電源キーが操作されると、通信端末100は動作を停止する(ステップST135)。
図4は、図3に示すステップST110において主催者端末としてPTT通信を実行するときの通信端末100の動作例を示すフローチャートである。
まずグループ通信制御部111は、キー入力部103から入力される指示などに応じて、PTT通信への参加を呼び掛ける相手先を決定し、そのアドレス情報を記憶部108に格納する(ステップST200)。ただし、主催者の権限移譲により取得されたアドレス情報が記憶部108に記憶されている場合には、そのアドレス情報に含まれる通信端末(前回の主催者端末を除く)を今回のPTT通信の参加者とする。
次にグループ通信制御部111は、通信管理装置200にアクセスしてログインし、自らを主催者としたPTT通信の開始を要求する(ステップST205)。この開始要求に応答して通信管理装置200からPTT通信管理用サイトの情報が送信され、これが通信部102において受信されると、グループ通信制御部111はこの情報に基づいてPTT通信開始通知を作成する。そして、この作成したPTT通信開始通知を、記憶部108のアドレス情報に含まれる各通信端末のアドレスに宛てて通信部102から送信する(ステップST210)。
PTT通信開始通知に対して相手先の通信端末が参加の応答を返すと、グループ通信制御部111はこの応答を返した参加者の端末とPTT通信を行う(ステップST215)。
PTT通信が始まると、グループ通信制御部111は、PTT通信の終了を指示するイベントの発生を監視する(ステップST220)。
PTT通信中に、キー入力部103からPTT通信の終了指示が入力されると、グループ通信制御部111は、実行中のPTT通信を終了するための処理を実行する(ステップST220〜ST260)。
キー入力部103からPTT通信の終了指示が入力され(ステップST220)それが主催者の権限の移譲を指示するものでない場合(すなわち通常の通信終了を指示する場合)、グループ通信制御部111は通信管理装置200に対してグループ通信の終了要求を通信部102から送信する。この要求に応答して通信管理装置200からグループ通信の終了通知が送信され、これが通信部102において受信されると、グループ通信制御部111は通信管理装置200との通信を終了する(ステップST260)。
他方、主催者の権限を移譲してPTT通信を終了するようにキー入力部103から指示が入力されると(ステップST230)、主催者移譲制御部112は、現在PTT通信に参加中の通信端末の中に新たな主催者の候補となり得る端末が存在するか判定する(ステップST230)。新たな主催者の候補となり得る端末は、現在の主催者端末(すなわち自端末)と後述のステップST245において主催者候補から除外された端末を除く、現在PTT通信に参加中の全ての通信端末である。主催者端末の候補が存在しないか、あるいは参加者端末が1台のみの場合(すなわち1対1の通信を行っている場合)、グループ通信制御部111は、ステップST260に移行してPTT通信を終了する。
主催者の候補となりうる端末が存在する場合、主催者移譲制御部112は、その端末の中から1つの端末を選択し、新主催者の候補とする(ステップST235)。主催者移譲制御部112は、新主催者の候補として選択する際の順番を、例えば通信時間の長さや発言回数の多さなどに応じて設定する。
主催者の候補を選択すると、主催者移譲制御部112は、その選択した主催者候補の通信端末に対して、主催者権限の移譲に同意するか否かの問い合わせを通信部102から送信する。
この問い合わせに対し、相手先の通信端末が拒否の応答を返した場合(ステップST245)、主催者移譲制御部112はその通信端末を主催者の候補から除外し(ステップST250)、再びステップST230以降の処理を繰り返す。なお、相手先から一定時間以上応答がない場合、受諾を拒否されたと判断して、その通信端末を主催者の候補から除外してもよい。
一方、相手先の通信端末が受諾の応答を返した場合(ステップST245)、主催者移譲制御部112は、この通信端末を新たな主催者端末として決定する。そして、現在PTT通信に参加中の通信端末のアドレス情報を記憶部108から読み出し、通信部102によって新たな主催者端末に送信し(ステップST255)、PTT通信を終了する(ステップST260)。
図5は、図3に示すステップST130において参加者端末としてPTT通信を実行するときの通信端末100の動作例を示すフローチャートである。
まずグループ通信制御部111は、主催者端末から受信したPTT通信開始通知に含まれるPTT通信管理用サイトの情報に基づいて通信管理装置200にログインし(ステップST300)、PTT通信を行う(ステップST305)。
PTT通信を開始すると、グループ通信制御部111は、PTT通信の終了を指示するイベントの発生を監視する(ステップST310)。
PTT通信の実行中に、キー入力部103からPTT通信への参加を終了するように指示が入力されると(ステップST310)、グループ通信制御部111は通信管理装置200に対して、グループ通信への参加の終了要求を通信部102から送信する。この要求に対する通信管理装置200からの応答が通信部102において受信されると、グループ通信制御部111は通信管理装置200との通信を終了する(ステップST340)。また、通信管理装置200からPTT通信の終了通知を受信した場合にも、ステップST340へ移行して通信を終了する。
またグループ通信制御部111は、PTT通信を行っているとき、通信部102において主催者端末からの主催者移譲の問い合わせが受信されているか監視する(ステップST315)。この問い合わせが受信されると、グループ通信制御部111は、この問い合わせを表示部107に表示して、権限の移譲を受諾するか否か選択するようにユーザを促す(ステップST320)。権限の移譲を拒否するようにキー入力部103から指示が入力されると、グループ通信制御部111は、主催者端末に対して権限移譲を拒否する旨の応答を通信部102から送信する(ステップST325)。
他方、キー入力部103において受諾の指示が入力されると、グループ通信制御部111は、その受諾応答を通信部102から主催者端末に送信する(ステップST330)。この受諾応答の送信後、PTT通信に参加する各通信端末のアドレス情報が主催者端末によって送信され、これが通信部102において受信されると(ステップST335)、グループ通信制御部111は受信されたアドレス情報を記憶部108に格納する。そして、通信管理装置200(若しくは主催者端末)からの通信終了通知にしたがって、現在のPTT通信を終了する(ステップST340)。
次に、主催者の権限移譲が行われる場合の通信システムの動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
通信端末100−1は、通信管理装置200にログインして、自らを主催者とするPTT通信の開始を要求する(ステップST400)。この要求を受けた通信管理装置200はPTT通信管理用のサイトを設置し、その情報を通信端末100−1に送信する(ステップST405)。通信端末100−1は、通信管理装置200から受信した情報(ネットワークアドレスやログイン用IDなど)を含んだPTT通信の開始通知を作成し、これを通信端末100−2〜100−4へ送信する(ステップST410)。
通信端末100−1からPTT通信開始通知を受信した通信端末100−2〜100−4は、それぞれPTT通信に参加する旨の応答を通信端末100−1へ送信する(ステップST415)。また通信端末100−2〜100−4は、PTT通信開始通知に含まれる情報に基づいてPTT通信管理用のサイトにアクセスし、ログイン処理を行う。これにより、通信管理装置200を介して通信端末100−1〜100−4がPTT通信を開始する(ステップST420,ST425,ST430,ST435)。
PTT通信中に、主催者権限を移譲してPTT通信を終了するように通信端末100−1のキー入力部103へユーザの指示が入力されると、通信端末100−1は現在の参加者端末(100−2〜100−4)の中から新主催者の候補として通信端末100−4を選択し、通信端末100−4に対して主催者の権限移譲の問い合わせを送信する(ステップST440)。ところが、通信端末100−4はこの問い合わせに対して拒否の応答を返す(ステップST445)。
そこで通信端末100−1は、次の新主催者の候補として通信端末100−2を選択し、通信端末100−2に対して問い合わせを送信すると(ステップST450)、通信端末100−2はこの問い合わせに対して受諾の応答を返す(ステップST460)。これにより通信端末100−1は、通信端末100−2を新主催者として決定し、現在PTT通信に参加する通信端末(100−2〜100−4)のアドレス情報を通信端末100−2に送信する。
新主催者を決定すると、通信端末100−1は通信管理装置200に対してPTT通信の終了要求を送信する(ステップST465)。通信管理装置200は、この終了要求に応答して、各通信端末にPTT通信の終了通知を送信する(ステップST470)。この終了通知を受信した各通信端末は、通信管理装置200との通信を終了する(ステップST475,ST480,ST485,ST490)。
PTT通信の終了後、新主催者となった通信端末100−2は、通信管理装置200にログインして、自らを主催者とするPTT通信の開始を要求する(ステップST495)。この要求を受けた通信管理装置200はPTT通信管理用のサイトを設置し、その情報を通信端末100−2に送信する(ステップST500)。通信端末100−2は、通信管理装置200から受信した情報(ネットワークアドレスやログイン用IDなど)を含んだPTT通信の開始通知を作成する。そして、ステップST460において通信端末100−1から取得したアドレス情報に含まれる通信端末100−3,100−4に対して、PTT通信開始通知を送信する(ステップST505)。
通信端末100−2からPTT通信開始通知を受信した通信端末100−3,100−4は、それぞれPTT通信に参加する旨の応答を通信端末100−2へ送信する(ステップST510)。また通信端末100−3,100−4は、PTT通信開始通知に含まれる情報に基づいてPTT通信管理用のサイトにアクセスし、ログイン処理を行う。これにより、通信端末100−2を新たな主催者とするPTT通信が開始される(ステップST515,ST520,ST525)。
なお、当初の主催者がグループ通信から抜けても、グループ通信自体は継続できるようなシステムであった場合、主催者は新主催者に主催者権限を移譲してからグループ通信を抜ければよく、グループ通信を終了させなくてもよい。この場合、新主催者の通信端末は、主催者権限の移譲に伴って旧主催者から渡されるデータに含まれた当該グループ通信の参加者や開催通知送付先のリストに基づいてグループ通信を管理する。これにより、グループ通信開始時に開催通知を送付したが、その時には参加の応答を返さずに参加しようとしなかった通信端末が、しばらく経過した後に、受け取っていた開催通知をもとにグループ通信に参加しようとしたとしても、主催者権限に含まれるリストを新主催者端末の制御部が更新することにより、この通信端末の参加を許可することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1のグループ通信を実行しているとき、その主催者端末によって、第1のグループ通信に参加する複数の参加者端末の中から新たな主催者端末が決定される。新たな主催者端末が決定されると、第1のグループ通信の主催者端末に保持される第1のグループ通信の各参加者端末のアドレス情報が、当該決定された通信端末に提供される。そして、このアドレス情報を取得した通信端末により、当該アドレス情報に含まれる各通信端末(第1のグループ通信の主催者端末を除く)を参加者端末とし、自らを主催者端末とする第2のグループ通信が開始される。
このように、たとえ主催者端末がグループ通信を終了したとしても、他の参加者端末の1つが新たな主催者端末となってグループ通信を開始することにより、元の主催者端末が抜けた状態でのグループ通信を実質的に続行できる。したがって、例えば主催者端末のユーザに急な用事が生じた場合や、主催者端末の電波受信状態が悪化した場合でも、実行中のグループ通信を安定に続けることができる。
もしくは、当初の主催者がグループ通信から抜けても参加者の管理を主催者権が移譲された通信端末にて行えることから、新たに他の通信端末をグループ通信に加えたりすることもできる。
また、本実施形態によれば、新主催者の候補の通信端末に対して主催者権限の移譲に同意するか否かの問い合わせが送信され、この問い合わせに対して受諾の応答を返した通信端末が新主催者として決定されるため、移譲先の通信端末の状態を考慮して適切な新主催者を決定することができる。
更に、本実施形態によれば、新主催者の候補として選択した通信端末が主催者権限の移譲を拒否した場合、グループ通信に参加する他の通信端末の中から次の候補が選択されるため、移譲先の同意を求める方法であっても、主催者権限の移譲を行いやすくすることができる。
しかも、新主催者の候補を選択する順番を、PTT通信に参加している時間や発言回数などに基づいて設定することにより、例えばPTT通信へ積極的に参加している通信端末を優先的に新主催者とすることが可能になるため、PTT通信をより安定に継続することができる。
ここまで、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の形態のみに限定されるものではなく、更に種々の改変が可能である。
上述の実施形態では、主催者権限を移譲する場合に、主催者端末が移譲先の通信端末に対して移譲の可否を問い合わせる例が挙げられているが、本発明はこれに限定されない。例えば上述のような問い合わせを省略して、主催者端末が決定した通信端末へ自動的に参加者のアドレス情報を送信してもよい。またこの場合、参加者のアドレス情報を受信した通信端末が自動的に主催者端末となり、新たなグループ通信を開始してもよい。
上述の実施形態では、主催者権限の移譲の問い合わせに対する応答をキー入力部103から入力されるユーザの指示に応じて決定する例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、主催者権限の移譲の問い合わせに対して受諾するか否かを定めたフラグデータを予め記憶部108に記憶させておき、問い合わせが受信されたら、このフラグデータに応じた応答を問い合わせの発信元へ自動的に送信してもよい。
また、現在の電波受信状態に基づいて主催者権限の移譲の問い合わせに受諾するか否かを判定する判定部を設けておき、問い合わせが受信されたら、この判定部の判定結果に応じた応答を問い合わせの発信元へ自動的に送信してもよい。
上述した実施形態では、新主催者の候補を順番に選択する例が挙げられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、新主催者の候補となり得るグループ通信の全ての参加者端末に対して主催者権限の移譲の問い合わせを一斉に送信し、この問い合わせに対して最も早く受諾の応答を返した参加者端末を新主催者として決定してもよい。
あるいは、キー入力部103(操作部)から入力される指示により、任意の参加者端末を新主催者として決定してもよい。
上述の実施形態では、PTTによるグループ通信に本発明を適用する例を説明しているが、本発明はこれに限定されない。1対多のデータ通信を行う他の種々のグループ通信にも本発明は適用可能である。
通信端末100における制御部110の処理は、全てをコンピュータによってプログラムに基づいて実行しても良いし、その少なくとも一部をハードウェアで実行しても良い。
本発明の通信装置は携帯電話機等の通信端末に限定されない。例えば、パーソナルコンピュータやPDA(personal digital assistants)、ゲーム機など、通信機能を有する装置に本発明は広く適用可能である。
本発明の実施形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る通信端末(通信装置)の構成の一例を示す図である。 図2に示す通信端末におけるPTT通信の全体的な動作の一例を示すフローチャートである。 主催者端末としてPTT通信を実行する場合の動作の一例を示すフローチャートである。 参加者端末としてPTT通信を実行する場合の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る通信システムにおいてPTT通信中に主催者権限の移譲が行われる場合の動作の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
101…アンテナ、102…通信部、103…キー入力部、104…音声処理部、105…スピーカ、106…マイクロフォン、107…表示部、108…記憶部、110…制御部、111…グループ通信制御部、112…主催者移譲制御部、100,100−1〜100−4…通信端末、200…通信管理装置、300…通信網

Claims (12)

  1. 通信部と、
    複数の通信装置のアドレス情報を記憶する記憶部と、
    操作部と、
    前記複数の通信装置から少なくとも2以上の通信装置を指定してグループ通信を開始する指示が前記操作部により入力されると、当該指定された通信装置それぞれの前記アドレス情報が示すアドレスへ、自らを主催者とするグループ通信の開始通知を前記通信部により送信し、当該開始通知に対して応答を返した通信装置との間で前記通信部によりグループ通信を行うグループ通信制御部と、
    前記グループ通信制御部によるグループ通信中に、当該グループ通信の主催者の権限を他の通信装置に移譲する指示が前記操作部により入力されると、当該グループ通信に参加中の通信装置の中から一の新主催者を決定し、当該グループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を当該新主催者へ前記通信部により送信する主催者移譲制御部と
    を備え、
    前記グループ通信制御部は、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了する
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 前記主催者移譲制御部は、前記グループ通信に参加中の通信装置の中から新主催者の候補を選択し、当該選択した通信装置へ前記通信部により主催者移譲の問い合わせを送信し、当該問い合わせに対して通信装置から受諾の応答が返されたならば、当該選択した通信装置を新主催者として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記主催者移譲制御部は、前記問い合わせに対して受諾の応答が返されなかった場合、前記グループ通信に参加中の他の通信装置の中から主催者の候補を更に選択し、当該選択した通信装置へ前記通信部により前記問い合わせを送信する
    ことを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  4. 前記主催者移譲制御部は、前記グループ通信に参加中の各通信装置の通信時間及び発言回数の少なくとも一方に応じて、当該通信装置の中から新主催者候補を選択する際の順番を設定する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の通信装置。
  5. 前記グループ通信制御部は、他の主催者によるグループ通信を前記通信部により行っているときに、前記グループ通信に参加中の通信装置のアドレス情報を当該主催者から前記通信部にて受信すると、当該受信したアドレス情報を前記記憶部に格納し、当該主催者を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする新たなグループ通信を開始する
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の通信装置。
  6. 通信部と、
    記憶部と、
    操作部と、
    他の通信装置を主催者とするグループ通信の開始通知を前記通信部により受信した場合に、当該グループ通信に参加する指示が前記操作部により入力されると、当該開始通知に対する応答を前記通信部により前記主催者へ送信し、前記通信部により当該グループ通信を行うグループ通信制御部と
    を備え、
    前記グループ通信制御部は、グループ通信中に当該グループ通信の主催者から当該グループ通信に参加する各通信装置のアドレス情報を前記通信部にて受信すると、当該受信したアドレス情報を前記記憶部に格納し、前記グループ通信を終了すると共に、前記主催者を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする新たなグループ通信を開始する
    ことを特徴とする通信装置。
  7. 前記グループ通信に参加する各通信装置に関する情報を表示可能な表示部を更に備えており、
    前記グループ通信制御部は、グループ通信の主催者から前記通信部にて受信した前記アドレス情報に基づいて自らを主催者とする新たなグループ通信を開始した場合、前記アドレス情報に含まれる通信装置の利用者を特定し得る所定の情報については、前記表示部において表示されることを禁止する
    ことを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  8. 前記グループ通信制御部は、グループ通信中に当該グループ通信の主催者の権限移譲に関する問い合わせを前記通信部にて受信した場合、前記操作部の入力に応じて、前記権限移譲に対する受諾の応答を前記通信部から当該問い合わせの発信元に送信する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の通信装置。
  9. 前記グループ通信制御部は、グループ通信の主催者から前記通信部にて受信した前記アドレス情報に基づいて開始した自らを主催者とするグループ通信を終了する場合、前記記憶部から前記アドレス情報を削除する
    ことを特徴とする請求項6乃至の何れか一項に記載の通信装置。
  10. 第1通信装置と第2通信装置を含む複数の通信装置によりグループ通信を行う通信システムであって、
    前記第1通信装置は、
    第1通信部と、
    前記第2通信装置を含む複数の通信装置のアドレス情報を記憶する第1記憶部と、
    第1操作部と、
    前記複数の通信装置から少なくとも前記第2通信装置を含む2以上の通信装置を選択してグループ通信を開始する指示が前記第1操作部により入力されると、当該選択された通信装置それぞれのアドレス情報が示すアドレスへ、自らを主催者とする第1のグループ通信の開始通知を前記第1通信部により送信し、当該開始通知に対して応答を返した通信装置との間で前記第1通信部により前記第1のグループ通信を行う第1グループ通信制御部と、
    前記第1グループ通信制御部による前記第1のグループ通信を行っているときに、当該第1のグループ通信の主催者の権限を他の通信装置に移譲する指示が前記第1操作部により入力されると、当該第1のグループ通信に参加中の通信装置の中から一の新主催者を決定し、当該第1のグループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を当該新主催者へ前記通信部により送信する主催者移譲制御部と
    を備え、
    前記第2通信装置は、
    第2通信部と、
    第2記憶部と、
    第2操作部と、
    前記第1のグループ通信の開始通知を前記第2通信部により受信した場合に、当該第1のグループ通信に参加する指示が前記第2操作部により入力されると、当該開始通知に対する応答を前記第2通信部により前記第1通信装置へ送信して当該第1のグループ通信を行い、当該第1のグループ通信中に前記第1通信装置からの前記アドレス情報を前記第2通信部にて受信すると、当該受信したアドレス情報を前記第2記憶部に格納し、前記第1のグループ通信を終了すると共に、前記第1通信装置を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする第2のグループ通信を開始する第2グループ通信制御部と
    を備え、
    前記第1通信装置の前記第1グループ通信制御部は、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了する
    ことを特徴とする通信システム。
  11. 第1通信装置と第2通信装置を含む複数の通信装置によりグループ通信を行う通信方法であって、
    前記第1通信装置が、その記憶部に格納される少なくとも前記第2通信装置を含んだ2以上の通信装置のアドレス情報が示すアドレスへ、自らを主催者とする第1のグループ通信の開始通知を送信する第1のステップと、
    前記第2通信装置が、前記第1のグループ通信の開始通知を受信した場合に、当該開始通知に対する応答を前記第1通信装置へ送信する第2のステップと、
    前記応答を送信した第2通信装置と前記第1通信装置とが前記第1のグループ通信を行う第3のステップと、
    前記第1通信装置が、前記第1のグループ通信を行っているときに、当該第1のグループ通信に参加中の通信装置の中から一の新主催者を決定し、当該第1のグループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を当該新主催者へ送信する第4のステップと、
    前記第2通信装置が、前記第1のグループ通信を行っているときに、前記第1通信装置からの前記アドレス情報を受信すると、前記第1のグループ通信を終了すると共に、前記第1通信装置を除く当該アドレス情報に含まれる通信装置との間で自らを主催者とする第2のグループ通信を開始する第5のステップと、
    前記第1通信装置が、前記新主催者が決定された場合、実行中のグループ通信を終了する第6のステップと、
    を有する通信方法。
  12. 通信部と、
    複数の通信装置のアドレス情報を記憶する記憶部と、
    前記複数の通信装置から少なくとも2以上の通信装置との間で前記通信部によりグループ通信を行うグループ通信制御部と、
    前記グループ通信制御部によるグループ通信中に、当該グループ通信の主催者の権限を当該グループ通信に参加中の通信装置のうちの一の通信装置に移譲する場合、当該グループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を前記一の通信装置へ前記通信部により送信する主催者移譲制御部と
    を備え、
    前記グループ通信制御部は、前記グループ通信に参加中の他の通信装置のアドレス情報を前記一の通信装置へ前記通信部により送信後、実行中のグループ通信を終了する
    ることを特徴とする通信装置。
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