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JP5019220B2 - 医用画像表示装置及び医用画像表示プログラム - Google Patents

医用画像表示装置及び医用画像表示プログラム Download PDF

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JP5019220B2 JP2007262541A JP2007262541A JP5019220B2 JP 5019220 B2 JP5019220 B2 JP 5019220B2 JP 2007262541 A JP2007262541 A JP 2007262541A JP 2007262541 A JP2007262541 A JP 2007262541A JP 5019220 B2 JP5019220 B2 JP 5019220B2
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Description

本発明は、医用画像に含まれる異常陰影候補領域の診断の際に用いられる医用画像表示装置及び医用画像表示プログラムに関する。
近年、医師等の読影に対する病変部の見落とし軽減を目的として,医用画像のデジタル化に伴いX線装置やX線CT装置にて生成された医用画像データを画像処理することにより自動的に病変部を異常陰影候補領域として抽出するコンピュータ診断支援装置(Computed−Aided Diagnosis:以下CADと呼ぶ)が考案された(例えば、特許文献1参照)。このようなCADにより、従来、フィルム画像での読影時に、医師等の判断基準の違いや経験不足、臨床データの不足(一方向の画像のみでは周辺組織との区別ができない等)、人的なミス(注意力の散漫,目の錯覚等)による病変部の見落しが軽減され、一定の精度で異常陰影候補領域を抽出することが可能となった。
現在CADを用いた診断は、CADによる良悪性判定の妥当性を考慮に入れた上で、CADによって抽出された異常陰影候補領域の1つ1つを医師等が医用画像を見て追確認する方法が取られている。CT画像の場合、撮影断面(Axial断面)を断面送りしながら確認し、明らかに良性又は悪性と判断できる異常陰影候補領域については治療方針を決定する。一方、良悪性判断の難しい異常陰影候補領域に対しては、さらに医師等が手動でCT画像を回転、移動、拡大等することにより任意の断面における画像を生成し、生成した任意断面画像で陰影を確認したうえで陰影について良悪性の決定及び治療方針の決定を行う。肺癌診断のために生成されるCT画像の枚数は撮影一回につき約300〜1000枚程度であり、CADによって抽出される異常陰影候補領域の数は数個から数十個と多い。そのため、さらに読影作業の効率化や悪性陰影の見落とし削減を目的として、CADの抽出結果を所定の条件により再抽出する方法や表示方法を工夫する下記の様な技術が開示されている。
1.画像特徴量に基づいて真陽性か偽陽性かの判断が難しい異常陰影候補領域や視認性の低い異常陰影候補領域の抽出情報のみを提供し、またその過程において算出された画像特徴量(異常陰影候補領域の面積や周辺領域とのコントラスト、形状、画像端部から抽出位置までの距離のうち少なくとも一つの特徴量)に基づいて表示順序を決定し、決定した順序に従って異常陰影候補領域を順次表示する(例えば、特許文献2参照)。
2.抽出された異常陰影候補領域の位置を容易に把握可能にするため、異常陰影候補領域の位置を矢印等のマーカーで指摘し表示する。また多数の異常陰影候補領域が一箇所に密集する場合は、マーカーの重なりをなくし連結する異常陰影候補領域を1つの候補とし、その連結領域の輪郭をマーカーとして表示する(例えば、特許文献3参照)。
3.全体画像から抽出された異常陰影候補領域を画素密度変換し、全体画像と異なる表示領域に抽出し表示する(例えば、特許文献4参照)。
従来、CADによって抽出された異常陰影候補領域の追確認は、異常陰影候補領域が表示された医用画像とテキストや表で表示される異常陰影候補領域の特徴量(CADの抽出処理において算出された値)とを用いて行われる。例えば、複数の異常陰影候補領域に対して画像処理装置がそれぞれの特徴量に従って表示順序を決定し、順次Axial断面を移動して異常陰影候補領域を表示する。そのため、医師等は主にAxial断面を移動する操作によってAxial断面上で異常陰影候補領域の形状を確認することになる。つまり、異常陰影候補領域の凹凸や低輝度、高輝度領域の方向によってはAxial断面上で凹凸や、低輝度、高輝度領域等の悪性所見を見落とす可能性があった。また、医師等が任意に医用画像を回転、移動、拡大した任意断面における医用画像を作成する場合、操作が煩雑になり時間がかかるうえ、断面位置の決定に再現性がないなど、処理時間や操作面でも問題が残る。
特開2006―239005号公報 特開2006―325640号公報 特開2003―265450号公報 特開2002―028154号公報
本発明の目的は、異常陰影候補領域の追確認において、診断精度の向上及び操作負担の軽減を可能とする医用画像表示装置及び医用画像表示プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の医用画像表示装置は、ある局面において、被検体に関するボリュームデータを記憶する記憶部と、前記ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定部と、前記特定された異常陰影候補領域の凹部分と凸部分とを抽出する凹凸抽出部と、前記抽出された凹部分と凸部分との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成部と、前記生成された断面画像を表示する画像表示部と、を具備する。
本発明の医用画像表示装置は、他の局面において、被検体に関するボリュームデータを記憶する記憶部と、前記ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定部と、前記特定された異常陰影候補領域の低輝度部分と高輝度部分とを抽出する低高輝度抽出部と、前記抽出された低輝度部と高輝度部との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成部と、前記生成された断面画像を表示する画像表示部と、を具備する。
本発明の医用画像表示プログラムは、ある局面において、コンピュータの制御手段に、被検体に関するボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定機能と、前記特定された異常陰影候補領域の凹部分と凸部分とを抽出する凹凸抽出機能と、前記抽出された凹部分と凸部分との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成機能と、前記生成された断面画像を表示する画像表示機能と、を実現させる。
本発明の医用画像表示プログラムは、他の局面において、コンピュータの制御手段に、被検体に関するボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定機能と、前記特定された異常陰影候補領域の低輝度部分と高輝度部分とを抽出する低高輝度抽出機能と、前記抽出された低輝度部と高輝度部との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成機能と、前記生成された断面画像を表示する画像表示機能と、を実現させる。
本発明によれば、異常陰影候補領域の追確認において、診断精度の向上及び操作負担の軽減が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る医用画像表示装置は、被検体の胸部等に関する医用画像から異常陰影の可能性がある領域(以下、異常陰影候補領域と呼ぶ)である結節領域を特定し、特定した結節領域の凹部分や凸部分、低輝度部、高輝度部を抽出し表示する。凹部分や凸部分は、結節が癌であるかを判断する根拠となる。低輝度部分又は高輝度部分は、結節領域内に存在し、結節領域の輝度値よりも低い又は高い輝度値を有する部分である。低輝度は、結節の空洞化やエアーブロンコに起因する。高輝度部分は、結節の石灰化に起因する。つまり凹部分や凸部分、低輝度部分、高輝度部分が存在する結節領域は、医学的に悪性を示す可能性が高い。そのため、結節領域の凹部分や凸部分、低輝度部分、高輝度部分等の悪性を示す部位を抽出し、悪性を示す部位を顕著に描出する断面を決定し当該断面を表示する技術は非常に重要である。
図1は、医用画像表示装置1の構成を示す図である。図1に示すように医用画像表示装置1は、CPU及びメモリを備えた制御部10を中枢として、X線装置やX線CT装置、MRI等の医用画像生成装置によって生成された被検体のボリュームデータを記憶する記憶部11、ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定部13、異常陰影候補領域に含まれる凹部分と凸部分とを抽出する凹凸抽出部15、異常陰影候補領域に含まれる低輝度部分と高輝度部分とを抽出する低高輝度抽出部17、凹部分、凸部分、低輝度部分或いは高輝度部分に関する軸を決定する軸決定部19、決定した軸に基づいて表示断面の位置と方向とを決定する断面決定部21、決定した表示断面の方向と位置とに基づいて断面画像のデータを生成する画像生成部23と、断面画像の表示順序を決定する表示順序決定部25、生成した断面画像を表示する画像表示部27、マウスやキーボード等の操作部29、とから構成される。
医用画像表示装置1は、X線装置やX線CT装置、MRI等の医用画像生成装置と一体に組み込まれた装置として、医用画像生成装置に通信回線を介して病院内LANにネットワーク接続された装置として、又はネットワーク接続されていない装置として提供される。医用画像表示装置1は、典型的にはPC(Personal Computer)等のコンピュータ装置である。
以下、医用画像表示装置1の動作を説明する。ボリュームデータには、複数の結節領域が含まれる場合がある。医用画像表示装置1は、ボリュームデータに複数の結節領域が含まれる場合、複数の結節領域それぞれについて、凹部分、凸部分、低輝度部分及び高輝度部分等の表示対象を抽出し表示する。そこで、抽出される複数の表示対象の表示ルールが必要となる。まずは、表示ルールについて説明する。
図2に示すように、表示ルールには2つある。まず、表示ルールAは、全ての結節領域に対して後述する所定の決まりに従って表示順序が決定される。次に次階層として結節領域に含まれる表示対象に対して、表示順序が決定される。表示ルールAの場合における具体的な表示例としては、図2(a)に示すようにまず、番号1が付された結節領域全体が表示され、次に番号1の結節領域の番号1−1の表示対象、番号1−2の表示対象、…、番号1−4の表示対象が順に表示される。番号1の結節領域の表示対象が表示されると次に番号2の結節領域が表示され、順次番号に従って番号2の結節領域の表示対象が表示される。この様な表示ルールで全ての結節領域、全ての表示対象が表示される。
表示ルールBは、図2(b)に示すように、全ての結節領域及び全ての表示対象に対してそれぞれ所定の決まりに従って表示順序が決定される。まずは、結節領域が番号順に表示され、次に表示対象が表示される。
表示順序は、表示順序決定部25によって決定される。結節領域を表示する場合(表示タイプA)、表示対象が最大数描出される断面を表示する。結節領域の表示順序は、表示断面上の表示対象の数が大きい又は小さい順等である。表示対象を表示する場合(表示タイプB)、表示対象を一つ含む断面を表示する。表示対象の表示順序は、表示対象に関する特徴量の大きい順又は小さい順等である。例えば、凹凸に関する特徴量としては、凹部分或いは凸部分の表示断面上の面積、凹部分或いは凸部分の頂点の曲線距離(曲線距離については後述する)、凹部分或いは凸部分の鋭角度(表面曲率)、凹部分或いは凸部分の体積等がある。また、輝度に関する特徴量としては、低輝度部分或いは高輝度部分の表示断面上の面積、同じ輝度で連結される体積等がある。その他、形状や輝度値から得られる様な特徴量を基に表示順序を決めることができる。個々の特徴量の算出方法については、後述する。
なお本実施形態に係る結節領域や表示対象の表示ルール、表示タイプは、上記の例に留まらず、例えば、最大面積の表示対象を含み、且つ表示対象が最大数の断面を表示する等、上記の表示ルールA、B、表示タイプA、Bの様々な組み合わせが可能である。
上記の表示ルールや表示対象の特徴量は、図3に示す医用画像表示装置1の動作が行なわれる以前に設定されているものとする。
以下、図3を参照しながら、医用画像表示装置1の動作の概略手順を説明する。
まず、ステップS1において制御部10は、X線装置やX線CT装置、MRI装置等の医用画像生成装置によって生成されたボリュームデータを記憶部11から読み込む。
ステップS2において制御部10は、異常陰影候補領域特定部13に異常陰影候補領域特定処理を行なわせる。異常陰影候補領域特定処理において異常陰影候補領域特定部13は、ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域として結節領域を既知の技術によって特定できる。既知の技術としては、例えば、特開平7―299053号公報や論文:肺がん検診用CT(LSCT)の診断支援システム(奥村俊昭、三輪倫子、増藤信明、山本眞司、松本満臣、舘野之男、飯沼武、松本徹、コンピュータ支援画像診断学論文誌,Vol.2,No.3,1998)等に記載の技術が用いられる。ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域の数は、1つの場合もあり得るし、複数ある場合もある。またゼロの場合もある。従ってステップS1にて特定される結節領域の数は、1つの場合もあるし複数、又ゼロの場合もある。ゼロであれば、処理は終了する。
ステップS3において、制御部10は、画像生成部23を制御して画像生成処理を行なわせる。画像生成処理において画像生成部23は、特定した全ての結節領域が描出される表示画像のデータを生成する。例えば、表示画像は、MPR画像や3D画像等である。表示画像のデータが生成されると、制御部10は、画像表示部27に表示画像を表示させる。ステップS3において表示される画像は、特定された結節領域全体が描出される。また、結節領域を特定する際に算出された結節領域に対する各種分析結果を表やグラフ等で表示する。この場合、特開2003―265450号公報や特開2002―28154号公報、特開2004―73488号公報等に記載の従来技術を用いても良い。
ステップS4において制御部10は、操作者が操作部29を介して結節領域の凹凸部を抽出するか低高輝度部を抽出するかの選択を行なうのを待機する。凹凸部を抽出するとの選択がなされた場合、制御部10は、ステップS5へ進む。低高輝度部を抽出するとの選択がなされた場合、制御部10は、ステップS8へ進む。なお、結節領域の凹凸部を抽出するか低高輝度部を抽出するかが、事前に設定されていてもよい。この場合制御部10は、操作者による選択を待機することなく、当該設定に応じて自動的にステップS5又はステップS8に進む。以下、凹凸部が選択された場合と低高輝度部が選択された場合とを個別に説明する。まずは、凹凸部が選択された場合を説明する。
(凹凸)
ステップS5において制御部10は、凹凸抽出部15に凹部分と凸部分との抽出処理を行なわせる。凹部分と凸部分との抽出処理において凹凸抽出部15は、特定された結節領域から結節領域の凹部分と凸部分とを抽出する。凹部分と凸部分との抽出処理は、曲線距離に基づく方法と表面曲率に基づく方法との2通りある。まずは、曲線距離に基づく凹部分と凸部分との抽出処理を、図5に示す処理の流れに従って説明する。なお、曲線距離の定義については、後述する。凹部分と凸部分との抽出処理は、ステップS2にて特定された全ての結節領域について行なわれる。
ステップSA1において凹凸抽出部15は、ボリュームデータから凹部分と凸部分とを含めた結節領域を抽出する(ステップSA1)。具体的には以下の手順で行なわれる。
手順SA1−1:ステップS2では、図6に示すように、結節領域KRの中心又は重心(以下、基準点と呼ぶ)Oを中心とした略球領域R1が特定される。略球領域R1には、結節領域KRの表面に存在する全ての凸部分は含まれない。通常、結節から出る凸部分の長さは20〔mm〕未満であり,それ以上に長い場合は結節内部を通る栄養血管の可能性が高くなる。従って凹凸抽出部15は、略球領域R1の基準点を中心とし略球領域R1の半径よりも略20〔mm〕長い半径を有する略球領域R2を設定し、設定した略球領域R2を抽出する。
手順SA1−2:凹凸抽出部15は、結節領域KRの輝度値と結節領域KR以外の領域の輝度値との境となる輝度値をしきい値として、抽出された球領域R2から結節領域KRを抽出する。この際凹凸抽出部15は、例えばFlood Fill法等のフェイズアンラッピング法を用いて結節領域KR内の低輝度部分の輝度値を結節領域の輝度値と入れ替える。具体的には、結節領域KR内に存在する低輝度部分を含めて結節領域KRを抽出するために、結節領域KRの輝度値をしきい値として低輝度部分に探索点を設定し、設定した探索点に連結する領域の輝度値を結節領域の輝度値と入れ換える処理を行う。
以上でステップSA1の処理は終了する。
ステップSA2にて凹凸抽出部15は、ステップSA1にて抽出した結節領域に含まれる凹部分と凸部分との頂点を特定する。典型的には、凹凸抽出部15は、結節領域の全ての表面ボクセルそれぞれについて、隣接する結節領域のボクセルの数を計数する。隣接するボクセルの数が最大となる表面ボクセルを凹部分の頂点として、隣接するボクセルの数が最小となる表面ボクセルを凸部分の頂点として特定する。
ステップSA3において凹凸抽出部15は、ステップSA1にて特定した全ての表面ボクセルについて曲線距離を算出する。曲線距離とは、結節領域のある表面ボクセルから結節領域の内部を通り結節領域の基準点に至るまでの経路の長さである。つまり、曲線距離は、ある表面ボクセルと結節領域の基準点との間の結節領域の形状に沿った距離であり、凹凸の形状に関する1つの指標となる。
例えば,図6に示す凸部T1を有する結節領域KRの表面ボクセルP1の曲線距離は、下記の手順で算出される.
手順SA3−1:まず凹凸抽出部15は、表面ボクセルP1と結節領域の基準点Oの線分距離OP1を算出する。この表面ボクセルP1を初めの基準ボクセルとする。
手順SA3−2:基準ボクセルP1に隣接する全ての結節領域のボクセルWiに対し、凹凸抽出部15は、線分OWiの線分距離DOWiと、線分OP1と線分OWiとを含む平面上における線分OP1と線分OWiとの角度α1iを算出する。
手順SA3−3:角度α1iが0に近く、線分距離OP1と最も近い距離DOWiを有するボクセルを特定する。特定されたボクセルを次の基準ボクセルP2とする。
手順SA3−4:基準ボクセルP2に対しても手順SA−1〜手順SA−3を行い、その次の基準ボクセルP3を特定する。以後同様の処理を基準ボクセルP3、P4、…Pn−1について繰り返し、手順3にて結節領域の中心のボクセルOが基準ボクセルPnとして特定されるまで繰り返す。
手順SA3−5:特定された複数の基準ボクセルP1、P2…Pnの各線分の距離和を表面ボクセルP1の曲線距離L1とする。
手順SA3−1〜手順SA3−5は、全ての表面ボクセルについて行なわれる。なお、各表面ボクセルの曲線距離は、直交座標系で表された各表面ボクセルの座標と関連付けて記憶される。以上で、ステップSA3の処理が終了する。
ステップSA4において制御部10は、凹凸マップを生成する否かの判断を行なう。凹凸マップとは、表面ボクセルの曲線距離の分布を示す画像である。この凹凸マップを活用することによって、適切に結節領域から凹部分と凸部分とを抽出することが可能となる。凹凸マップを生成するか否かは、予め設定されていても良いし、操作者が操作部29を介して指定するとしてもよい。制御部10が、凹凸マップを生成すると判断した場合は、ステップSA5へ進み、生成しないと判断した場合はステップSA8へ進む。
ステップSA5において凹凸抽出部15は、ステップSA3にて算出された複数の曲線距離に基づいて凹凸マップを生成する。以下、凹凸マップの生成手順を説明する。なお、表面ボクセルの直交座標系での座標をf(x、y、z)と表現する。座標f(x、y、z)における表面ボクセルの曲線距離dをd=f(x、y、z)と表現する。結節領域の中心を中心とする極座標系をg(r、θ、φ)と表現する。座標g(r、θ、φ)における表面ボクセルの曲線距離dをd=g(r、θ、φ)と表現する。
手順SA5−1:図7に示すような直交座標系で表現された曲線距離d=f(x、y、z)を、凹凸抽出部15は、結節領域KRの基準点Oを中心とする極座標系から距離rに関する情報を削除した座標を有する曲線距離d=g(θ、φ)に変換する。なお、座標g(θ、φ)に複数の表面ボクセルが存在する場合、曲線距離dが大きい方を採用する。
手順SA5−2:凹凸抽出部15は、横軸を極角θ,縦軸を方位角φ,画素値を曲線距離dとした等高線図様の画像(凹凸マップ)を生成する。また、凹凸が明確になるように曲線距離の値によって色付けした画像としてもよい。
以上でステップSA5の処理が終了する。
ステップSA6において制御部10は、ステップSA5にて生成された凹凸マップを画像表示部27に表示させる。
ステップSA7において制御部10は、操作者が表示されている凹凸マップを見て結節領域の平坦部分とみなした曲線距離を、操作部29を介して、指定するのを待機する。曲線距離は、1つの値で指定しても、範囲で指定してもよい。曲線距離の値が指定されたことを契機として制御部10は、指定された曲線距離の値をしきい値に設定する。
一方、ステップSA4において凹凸マップを生成しないと判断した場合(ステップSA4:NO)、ステップSA8において凹凸抽出部15は、ステップSA3にて算出された複数の曲線距離に基づいてしきい値を設定する。例えば一つの方法として、凹凸抽出部15は、複数の曲線距離の相加平均や、曲線距離の頻度で重み付けをした重み付け平均による平均値を算出する。算出した平均値Aを中心とした所定の幅(例えば、−2〜+2mm)をしきい値とする。
ステップSA9において凹凸抽出部15は、ステップSA7又はステップSA8にて設定された曲線距離に基づいて結節領域から凹部分と凸部と分を抽出する。例えば一つの方法として、凹凸抽出部15は、設定したしきい値を半径とし、結節領域の基準点を中心とした略球領域内のボクセルを特定し2値化する。またそれとは別に、結節領域内のボクセルを2値化する。2値化した略球領域内のボクセルと結節領域内のボクセルとの差分に基づいて結節領域の凹部分と凸部分とのデータを生成する。例えば、結節領域から略球領域を減算し、正の値を有するボクセルを凸部分、負の値を有するボクセルを凹部分とする。幅を持ったしきい値が設定された場合、例えば、結節領域からしきい値の最大値を半径とする略球領域を減算し、正の値を有するボクセルを凸部分とし、しきい値の最小値を半径とする略球領域から結節領域を減算し、正の値を有するボクセルを凹部分とする。抽出された凹部分と凸部分とは、連結する領域ごとにクラスタリング(番号付け)される。なお、抽出された個々の凹部分と凸部分とには、それぞれの頂点が含まれる。
以上でステップSA9が終了し、曲線距離に基づく凹部分と凸部分との抽出処理が終了する。
次に、表面曲率に基づく凹部分と凸部分との抽出処理を、図8に示す処理の流れに従って説明する。
ステップSB1において凹凸抽出部15は、ステップSA1と同様の方法によりボリュームデータから凹部分と凸部分とを含めた結節領域を抽出する。
ステップSB2において凹凸抽出部15は、ステップSA2と同様の方法により、結節領域に含まれる凹部分と凸部分との頂点を特定する。
ステップSB3において凹凸抽出部15は、結節領域の表面ボクセルをメッシュ状に分割し、複数のメッシュ状の表面領域(以下、メッシュと呼ぶ)を生成し、生成したメッシュそれぞれについて表面曲率を算出する。
ステップSB4において凹凸抽出部15は、算出した複数の表面曲率に基づいて各メッシュが凹部分におけるメッシュか凸部分におけるメッシュかを判定する。
ステップSB5において凹凸抽出部15は、ステップSB4の判定結果に基づいて結節領域から凹部分と凸部分とを抽出する。ステップSB4及びステップSB5の具体的な手順は以下の通りである。
手順SB4and5−1:平均値との差分が大きい表面曲率を持つメッシュを凹凸部分におけるメッシュ(凹部分又は凸部分におけるメッシュではあるが、どちらかは特定されていない)として抽出する。
手順SB4and5−2:手順SB4and5−1で抽出した以外のメッシュに対し,各メッシュと結節中心の距離を算出してそれら値から結節概球形部分の半径を算出する。
手順SB4and5−3:手順1で抽出したメッシュに対して各メッシュと結節中心の距離を算出し、その距離が結節概球形部分の半径よりも大きい場合は凸部分、小さい場合は凹部分と判定する。
手順SB4and5−4:凹部分と判定されたメッシュと概球形部分表面との間の領域を凹部分として、凸部分と判定されたメッシュと概球形部分表面との間の領域を凸部分として抽出する。
以上でステップSB5が終了し、表面曲率に基づく凹部分と凸部分との抽出処理が終了する。なお、凹部分と凸部分との何れも抽出されない場合は、医用画像表示装置1の処理は終了する。
曲線距離又は表面曲率に基づく凹部分と凸部分との抽出処理(ステップS5)が終了すると、制御部10は、ステップS6の処理に進む。
ステップS6において制御部10は、軸決定部19に軸決定処理を行なわせる。軸決定処理において軸決定部19は、ステップS5にて抽出された凹部分と凸部分との表示断面の位置と方向とを決定する際の基準軸を算出する。基準軸は主に2種類あり、複数の凹部分や凸部分を1つの表示断面にて表示する場合(表示タイプA)における表示断面の基準軸である基準軸Aと、個々の凹部分又は凸部分を個別に表示する場合(表示タイプB)における表示断面の基準軸である基準軸Bとがある。以下、それぞれの基準軸の算出方法を説明する。
基準軸A:図9(a)に示すように、軸決定部19は、個々の凹部分(U1、U2)及び凸部分(T1、T2)に対し、それぞれの頂点(u1、u2、t1、t2)の曲線距離の経路(S1、S2、S3、S4)上のボクセルを特定する。図9(b)に示すように、軸決定部19は、特定したそれぞれの曲線距離(S1、S2、S3、S4)の経路上のボクセルに対して、最小2乗法により、各ボクセルとの距離を最小とする位置に存在する直線を算出し、算出された直線を基準軸Aとする。
基準軸B:図10に示すように、軸決定部19は、個々の凹部分(U1、U2)及び凸部分(T1、T2)に対し、それぞれの頂点(u1、u2、t1、t2)からの距離が最大となるボクセル(端点と呼ぶ)(uu1、uu2、tt1、tt2)を特定する。そして軸決定部19は、それぞれの頂点と端点とを通る軸を基準軸B(BU1、BU2、BT1、BT2)とする。
ステップS7において制御部10は、断面決定部21に断面決定処理を行なわせる。断面決定処理において断面決定部21は、ステップS6にて決定された基準軸に基づいて断面の方向を決定する。ステップS7の処理は、ステップS2にて特定された全ての結節領域について行なわれる。まず、表示タイプA、つまり基準軸Aに基づいて断面の方向を決定する処理を説明する。まず、断面決定部21は、結節領域を通り基準軸Aを含む断面を設定する。この段階で、表示断面の位置が決定される。次に断面決定部21は、設定した断面を基準軸A回りに所定の一定角度(例えば、1°)ずつ回転させ、一定角度おきに断面上の凹部分と凸部分との数を計数する。断面決定部21は、凹部分と凸部分との数が最大となる断面の方向を算出し、その方向における断面を表示断面とする。
次に表示タイプB、つまり基準軸Bに基づいて断面の位置と方向とを決定する処理を説明する。凸部分を例に挙げて説明するが凹部分に関しても同様の処理で行なわれる。断面決定部21は、基準軸Bを含む断面を設定する。設定した断面を基準軸B回りに所定の一定角度(例えば、1°)ずつ回転させ、一定角度おきに断面上の凸部分の面積を算出する。又は、一定角度おきに断面上の凸部分を所定位置及び向きの断面(以下、投影断面と呼ぶ)に投影させ、投影断面上の凸部分の面積を算出するとしてもよい。算出した複数の面積から最大面積を特定し、その最大面積を凸部分の面積とする。そして断面決定部21は、最大面積における断面の方向を算出し、その方向における断面を凸部分に関する表示断面とする。
なお、上記の方法では、凸部分と凹部分との面積に基づいて断面の方向を決定したが、凸部分と凹部分との頂点の曲線距離に基づいて決定しても良い。以下、その場合の断面の方向の算出処理を説明する。まず断面決定部12は、基準軸Bを含む断面を設定する。断面決定部12は、設定した断面を基準軸A回りに所定の一定角度ずつ回転させ、一定角度おきに断面上の曲線距離を算出する。又は、一定角度おきに断面上の曲線ルートを投影断面に投影させ、投影断面上の曲線ルートの曲線距離を算出するとしてもよい。断面決定部12は、算出した複数の曲線距離から最大曲線距離を特定し、その最大曲線距離を凹部分と凸部分との曲線距離とする。また、断面決定部12は、最大曲線距離における断面の方向を、凹部分と凸部分とを個別に表示する場合の断面の方向とする。
ステップS8において制御部10は、表示順序決定部25に表示順序決定処理を行なわせる。表示順序決定処理において表示順序決定部25は、ステップS7にて算出された凹部分と凸部分との最大数が大きい順に結節領域に対して番号付けを行ない、その番号順を表示順序をとする。次に表示順序決定部25は、個々の凹部分と凸部分とについて凹凸に関する特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて個々の凹部分と凸部分との表示順序を決定する。上記のように凹凸に関する特徴量としては、凹凸の断面上の面積、凹凸の頂点の曲線距離(凹凸の深さ)、凹凸の鋭角度、凹凸の体積等がある。
以下、個々の特徴量の算出方法を説明する。
凹凸の面積:凹凸の面積の算出方法に関しては、断面の方向の算出処理の説明において既に説明したので省略する。
凹凸の頂点の曲線距離:凹凸の頂点の曲線距離についても、断面の方向の算出処理の説明において既に説明したので省略する。
凹凸の鋭角度:凹凸頂点を含むメッシュの曲率を算出し、凹凸の鋭角度とする。
凹凸の体積:抽出された凹部分又は凸部分のボクセル和を凹凸の体積とする。
上記の4つの特徴量は、全て計算される必要はなく、予め設定された何れか一つの特徴量が計算されればよい。全ての凹部分と凸部分とについて特徴量を計算すると、表示順序決定部25は、凹部分と凸部分とを特徴量の大きい順又は小さい順に番号付けを行ない、その番号を個別に表示する場合の表示順序とする。ステップS8が終了すると、制御部10は、ステップS13に進む。
次にステップS4において低輝度部分と高輝度部分とを抽出する旨の選択がなされた場合の処理を説明する。
(輝度)
ステップS9において制御部10は、低輝度部分と高輝度部分とを抽出する旨の選択がされることを契機として、低高輝度抽出部17に低高輝度抽出処理を行なわせる。低高輝度抽出処理において低高輝度抽出部17は、ステップS1にて特定された結節領域から多値化処理によって結節領域内の低輝度部分と高輝度部分とを抽出する。具体的には、まず、ステップSA1と同様の処理により低高輝度抽出部17は、球領域R1と同位置の中心であり、球領域R1の半径よりも略20〔mm〕長い半径を有する球領域R2を設定し、設定した球領域R2を抽出する。次に低高輝度抽出部17は、球領域R2内の結節領域に対して多値化処理を行い、低輝度部分と高輝度部分とその他の部分とを分離する。そして低高輝度抽出部17は、連結する領域ごとにクラスタリングすることで複数の低輝度部分と高輝度部分とを抽出する。なお、低輝度部分と高輝度部分との何れも抽出されない場合は、医用画像表示装置1の処理は終了する。
ステップS10において制御部10は、軸決定部19に軸決定処理を行なわせる。軸決定処理において軸決定部19は、ステップS10にて抽出された低輝度部分と高輝度部分との基準軸を算出する。基準軸は主に2種類あり、複数の低輝度部分や高輝度部分を1つの断面で表示する場合(表示タイプA)における断面の基準軸である基準軸Aと、個々の低輝度部分又は高輝度部分を個別に表示する場合(表示タイプB)における断面の基準軸である基準軸Bとがある。以下、それぞれの基準軸の算出方法を説明する。
まず軸決定部19は、抽出した低輝度部分、高輝度部分内の長軸を算出する。算出した長軸を基準軸Bとする。軸決定部19は、最小2乗法により、算出した全ての基準軸との距離を最小とする位置に存在する直線を算出し、算出した直線を基準軸Aとする。
ステップS11において制御部10は、断面決定部21に断面決定処理を行なわせる。断面決定処理において断面決定部21は、ステップS10にて決定された基準軸に基づいて断面の位置と方向とを決定する。まず、表示タイプA、つまり基準軸Aに基づいて断面の位置と方向とを決定する処理を説明する。まず断面決定部21は、結節領域を通り、基準軸Aを含む断面を設定する。この段階で、表示断面の位置が決定されたことになる。次に断面決定部21は、設定した断面を基準軸A回りに所定の一定角度(例えば、1°)ずつ回転させ一定角度おきに断面上の低輝度部分と高輝度部分との数を計数する。断面決定部21は、低輝度部分と高輝度部分との数が最大となる断面の方向を算出し、その方向における断面を表示断面とする。
次に表示タイプB、つまり基準軸Bに基づいて断面の位置と方向とを決定する処理を説明する。低輝度部分を例に挙げて説明するが、高輝度部分についても同様である。まず断面決定部21は、基準軸Bを含む断面を設定する。断面決定部21は、設定した断面を基準軸B回りに所定の一定角度ずつ回転させ、一定角度おきに断面上の低輝度部分の面積を算出する。断面決定部21は、算出した複数の面積から最大面積を特定し、その最大面積を低輝度部分の面積とする。そして最大面積における断面の方向を算出し、その方向における断面を低輝度部分に関する表示断面とする。
ステップS12において制御部10は、表示順序決定部25に表示順序決定処理を行なわせる。表示順序決定処理において表示順序決定部25は、ステップS11にて算出された低輝度部分と高輝度部分との最大数が大きい順に結節領域に対して番号付けを行ない、その番号順を表示順序をとする。次に表示順序決定部25は、個々の低輝度部分、高輝度部分につい輝度に関する特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて個々の低輝度部分、高輝度部分の表示順序を決定する。上記のように輝度に関する特徴量としては、低輝度部分、高輝度部分の体積、断面上の面積等がある。また、低輝度部分、高輝度部分の輪郭に基づく、各輝度部分の凹凸の深さ、鋭角度、けばだち度合い等を特徴量としてもよい。
以下、個々の特徴量の算出方法を説明する。
低輝度部分と高輝度部分との面積:低高輝度部分の面積の算出方法に関しては、断面の方向の算出処理の説明において既に説明したので省略する。
低輝度部分と高輝度部分との体積:抽出された低輝度部分又は高輝度部分のボクセル和を凹凸の体積とする。
上記の2つの特徴量は、全て計算される必要はなく、予め設定された何れか一つの特徴量が計算されればよい。全ての低輝度部分と高輝度部分とについて特徴量を計算すると、表示順序決定部25は、低輝度部分と高輝度部分とを特徴量の大きい順又は小さい順に番号付けを行ない、その番号を個別に表示する場合の表示順序とする。
ステップS13において制御部10は、画像生成部23に画像生成処理を行なわせる。画像生成処理において画像生成部23は、ステップS7又はステップS11にて算出された表示断面の位置と方向とに基づいて断面画像のデータを生成する。
ステップS14において制御部10は、ステップS13にて生成された断面画像を、図11に示すように、ステップS8又はステップS12にて決定された表示順序に従って画像表示部27に表示させる。また3D画像をクリッピングした状態で表示する場合は、断面画像上に対象とするグレイスケール画像を表示させてもよい。
以上で、本実施形態における処理が終了する。
上記構成によれば、異常陰影候補領域の凹部分、凸部分、低輝度部分、高輝度部分等の悪性部位を顕著に描出する表示断面を、操作者が表示画像を回転や移動することなしに、自動で抽出し表示することが可能となる。そのため、簡便な操作のおかげで読影時間の短縮及び悪性部位の見落し確率が減少すると共に、操作者が各異常陰影候補領域の悪性部位の有無とその程度を瞬時に視覚的に確認することが可能となる。かくして本実施形態によれば、異常陰影候補領域の追確認において、診断精度の向上及び操作負担の軽減が可能となる。
なお、本実施形態に係る表示断面の決定法は、上記の例に留まらない。例えば、表示タイプBにおいて、基準軸Bと結節領域の中心とを含む断面を表示断面としても良い。また、基準軸Bを含む平面fをfi(a、b、c、d)=Tbiとし、最小2乗法によりΣfiが最小となる平面式を算出し、算出した平面式に関する断面を表示断面とするのもよい。また、表示断面を。厚みつき断面画像(厚みつきMPR画像)や厚みつき投影画像(厚みつきIP画像)でも良い。
なお、本実施形態に係る各機能は、当該処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することも可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施形態に係る医用画像表示装置の構成を示す図。 本実施形態に係る表示ルールを示す図。 本実施形態の医用画像表示装置に係る処理の概略手順を示す図。 本実施形態に係る曲線距離に基づく凹部分と凸部分との抽出処理の概略手順を示す図。 図4のステップSA1を説明するための図。 図4のステップSA3を説明するための図。 図4のステップSA5及びステップSA6を説明するための図。 本実施形態に係る表面曲率に基づく凹部分と凸部分との抽出処理の概略手順を示す図。 図3のステップS6における基準軸Aを算出する処理を説明するための図。 図3のステップS6における基準軸Bを算出するための処理を説明するための図。 図3のステップS14にて表示される表示断面の一例を示す図。
符号の説明
1…医用画像表示装置、10…制御部、11…記憶部、13…異常陰影候補領域特定部、15…凹凸抽出部、17…低高輝度抽出部、19…軸決定部、21…断面決定部、23…画像生成部、25…表示順序決定部、27…画像表示部、29…操作部。

Claims (16)

  1. 被検体に関するボリュームデータを記憶する記憶部と、
    前記ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定部と、
    前記特定された異常陰影候補領域の凹部分と凸部分とを抽出する凹凸抽出部と、
    前記抽出された凹部分と凸部分との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成部と、
    前記生成された断面画像を表示する画像表示部と、
    を具備する医用画像表示装置。
  2. 前記凹凸抽出部は、凹凸に関する特徴量に基づいて前記凹部分と凸部分とを抽出し、 前記画像生成部は、前記凹凸に関する特徴量が最大又は最小となる断面に関する断面画像のデータを発生する、
    ことを特徴とする請求項1記載の医用画像表示装置。
  3. 前記画像生成部は、前記凹部分及び前記凸部分各々の面積、又は前記凸部分及び前記凹部分各々の頂点と他の点との間の距離の値に基づいて、前記凹部分及び前記凸部分各々に関する少なくとも1つの断面画像のデータを生成し、
    前記画像表示部は、前記少なくとも1つの断面画像を所定の順序に従って表示する、
    ことを特徴とする請求項2記載の医用画像表示装置。
  4. 前記凹部分及び前記凸部分各々の頂点に基づいて、前記凹部及び前記凸部の少なくとも1つを通る基準軸を決定する軸決定部と、
    をさらに具備し、
    前記画像生成部は、前記決定された基準軸を含み、前記凹凸に関する特徴量が最大又は最小となる断面に関する前記少なくとも1つの断面画像のデータを生成する、
    前記画像表示部は、前記生成された少なくとも1つの断面画像のデータを所定の順序に従って表示する、
    ことを特徴とする請求項2記載の医用画像表示装置。
  5. 前記凹部分及び前記凸部分各々の面積と、前記凹部分及び前記凸部分各々の曲線距離と、前記凹部分及び前記凸部分各々の鋭角度と、前記凹部分及び前記凸部分各々の体積とのいずれか1つの値、又はこれらの組み合わせに従って前記順序を決定する表示順序決定部をさらに具備する、
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の医用画像表示装置。
  6. 前記凹凸抽出部は、
    前記凹凸に関する特徴量として、前記異常陰影候補領域の複数の表面ボクセル各々から前記異常陰影候補領域の内部を通り前記異常陰影候補領域に設けられた基準点に至るまでの経路の長さである曲線距離を算出し、
    前記算出された複数の曲線距離に基づいて前記異常陰影候補領域から前記凹部分と前記凸部分とを抽出する、
    ことを特徴とする請求項2記載の医用画像表示装置。
  7. 前記凹凸抽出部は、
    前記基準点を中心とした3次元極座標の極角と方位角とのうち一方を縦軸、もう一方を横軸とした座標上に、前記曲線距離をプロットすることにより曲線距離分布図を生成し、
    前記生成された曲線距離分布図に基づいて所定の曲線距離を決定し、
    前記決定された曲線距離に基づいて前記異常陰影候補領域から前記凹部分と前記凸部分とを抽出する、
    ことを特徴とする請求項4記載の医用画像表示装置。
  8. 前記凹凸抽出部は、
    前記異常陰影候補領域の表面を複数のメッシュ状の表面に分割し、
    前記分割された複数のメッシュ状の表面各々について、前記凹凸に関する特徴量として表面曲率を計算し、
    前記計算された表面曲率各々に基づいて前記異常陰影候補領域から前記凹部分と前記凸部分とを抽出する、
    ことを特徴とする請求項2記載の医用画像表示装置。
  9. 前記凹部分及び前記凸部分各々の頂点に基づいて前記凹部分及び前記凸部分の少なくとも1部分を通過する1つの基準軸を算出する軸決定部をさらに具備し、
    前記画像生成部は、前記算出された1つの基準軸を含み、前記凹部分と前記凸部分との面積又は個数が略最大となる断面に関する断面画像のデータを生成し、
    前記画像表示部は、前記生成された断面画像を表示する、
    ことを特徴とする請求項2記載の医用画像表示装置。
  10. 被検体に関するボリュームデータを記憶する記憶部と、
    前記ボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定部と、
    前記特定された異常陰影候補領域の低輝度部分と高輝度部分とを抽出する低高輝度抽出部と、
    前記抽出された低輝度部と高輝度部との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成部と、
    前記生成された断面画像を表示する画像表示部と、
    を具備する医用画像表示装置。
  11. 前記低高輝度抽出部は、輝度に関する特徴量に基づいて前記低輝度部分と前記高輝度部分とを抽出し、
    前記画像生成部は、前記輝度に関する特徴量が最大又は最小となる断面に関する断面画像のデータを生成する、
    ことを特徴とする請求項10記載の医用画像表示装置。
  12. 前記画像生成部は、前記低輝度部分及び前記高輝度部分各々の長軸の少なくとも一部を含み、前記輝度に関する特徴量が最大又は最小となる断面に関する少なくとも1つの断面画像のデータを生成し、
    前記画像表示部は、前記少なくとも1つの断面画像を所定の順序で表示する、
    ことを特徴とする請求項11記載の医用画像表示装置。
  13. 前記低輝度部分及び前記高輝度部分各々の体積又は断面上の面積の値、又はこれらの組み合わせに従って前記順序を決定する表示順序決定部をさらに具備する、
    ことを特徴とする請求項11記載の医用画像表示装置。
  14. 前記低輝度部分及び前記高輝度部分各々の長軸に基づいて前記低輝度部分及び前記高輝度部分を通る1つの基準軸を算出する軸決定部をさらに備え、
    前記画像生成部は、前記算出された1つの基準軸を含み、前記輝度に関する特徴量である前記低輝度部分及び前記高輝度部分各々の断面上の面積又は個数が最大又は最小となる断面画像のデータを発生し、
    前記画像表示部は、前記発生された断面画像を表示する、
    ことを特徴とする請求項11記載の医用画像表示装置。
  15. コンピュータの制御手段に、
    被検体に関するボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定機能と、
    前記特定された異常陰影候補領域の凹部分と凸部分とを抽出する凹凸抽出機能と、
    前記抽出された凹部分と凸部分との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成機能と、
    前記生成された断面画像を表示する画像表示機能と、
    を実現させることを特徴とする医用画像表示プログラム。
  16. コンピュータの制御手段に、
    被検体に関するボリュームデータに含まれる異常陰影候補領域を特定する異常陰影候補領域特定機能と、
    前記特定された異常陰影候補領域の低輝度部分と高輝度部分とを抽出する低高輝度抽出機能と、
    前記抽出された低輝度部と高輝度部との少なくとも1部分を含む断面に関する断面画像のデータを生成する画像生成機能と、
    前記生成された断面画像を表示する画像表示機能と、
    を実現させることを特徴とする医用画像表示プログラム。
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