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JP5015100B2 - 推進機用カッターヘッド - Google Patents

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JP5015100B2 JP2008230945A JP2008230945A JP5015100B2 JP 5015100 B2 JP5015100 B2 JP 5015100B2 JP 2008230945 A JP2008230945 A JP 2008230945A JP 2008230945 A JP2008230945 A JP 2008230945A JP 5015100 B2 JP5015100 B2 JP 5015100B2
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Description

本発明は、上下水道管を埋設したり、既設の埋設管の改修をする推進機に用いられるカッターヘッドに係り、特に、地質や掘削対象物の性質に応じたビットを使用して、効率よい推進を行えるようにした推進機用カッターヘッドに関する。
地表を開削することなく上・下水道管や電線管等の管を地中に埋設する工法には、管埋設用の推進機が従来より利用されている。推進機は、地表から掘削したピット内に設置される。推進機からはスクリューが延び、このスクリューの先端に設けられたカッタヘッドにより水平方向に地盤を掘削し、掘削した土砂はスクリューが挿通される先導管内のケーシングを通じてピットから地上へ搬出される。かくして先導管に順次埋設管を継ぎ足しながら、埋設管は地中に推進される。
また、古くなったヒューム管等を新しい管に改築する埋設改築工法にも、同じように推進機を用いた掘削が行われる。
従来の推進機で用いるカッタヘッドには、図7に示す構造のカッタヘッドが用いられていた。スクリュー10の先端には、ビット2を有するカッタヘッド3の面板4が取り付けられている。この面板4の背面には止水コーン5が取り付けられている。止水コーン5と先導管6の先端の刃口7のテーパー状内周面8との間にクリアランスCが設けられており、カッタヘッド3はこのクリアランスC部分で回転中心が保たれて回動するようになっている。
しかるに、このカッタヘッド3では、面板4の外周と刃ロ7の内周面8とのクリアランスCだけでカッタヘッド3の回転中心を保証するものであるから、カッタヘッド3の回転中心が一定せず、ふらついてきわめて不安定な回転となり、良好な掘削ができないと同時に掘削面の方向修正が効きにくいという問題点があった。
そこで、かかる問題を解決するために、本出願人は、掘削孔の最外周部を掘削する最外周掘削ビットを刃ロの先端にベアリングを介して回転可能に支持するとともに、先端にカッタヘッドを取り付けたスクリューコンベアを軸方向に可動に支持するようにしたカッタヘッドを提案している(特許文献1)
特開2001−295584号公報
埋設管を地中に推進する場合、地質にはさまざまなバラエティがあり、軟質、硬質の違いだけでなく、地質によっては推進進路上に大きな礫が存在する場合があるというように、様々である。また、地質の違いだけでなく、既設埋設管の改築工事にみられるように、しばしば、ヒューム管のコンクリート部分と鉄製カラー部分を交互に掘削しなければならないことがある。
このように掘削の条件には、地質の違い、対象物の材料の違いなど様々であるが、従来は、難掘の地層あるいは掘削対象の方に、カッタービットを合わせて掘削していた。このため、カッタビットの特性を十分に生かすことができず、カッタビットの早期摩耗や損傷などの不具合が生じていた。
この点、上記特開2001−295584号公報に係るカッタヘッドは、要するに、最外周部分のビットと、内周部分のビットを相対的に前記に移動可能にした構成になっているが、予想される異なる地層や対象物が異なる場合の掘削には対応することはできなかった。
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、埋設管の推進経路に、硬軟異なる性質の地層や、硬軟異なる材料の掘削対象物が存在することが予想される場合に、地層や掘削対象物の性質によりカッタビットを選択し、掘削効率を上げ、カッタビットの寿命を延ばすことを可能にする推進機用カッターヘッドを提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、先導管に挿通されるスクリューの先端に取り付けられたカッタヘッドにより地盤を掘削しながら地中に埋設管を推進するための推進機に用いられるカッタヘッドにおいて、第1のカッタービットが前面に取り付けられ、前記先導管先端の刃口にベアリングを介して回転自在に取り付けられた第1の面板と、 第2のカッタビットが前面に取り付けられ、前記スクリューの先端部と連結されて前記スクリューとともに軸方向に可動な第2の面板と、を具備し、前記第1の面板と前記第2の面板は、両者を組み合わせることで円形の面板前面を構成し、前記第1面板は、一対の半月形の面板前面を形成し、前記第2円板は、前記半月形の面板前面の間に整合的に嵌合する一定の幅の矩形面板前面を形成し、前記第1のカッタービットによる掘削範囲と前記第2のカッタービットによる掘削範囲が重なり合うことを特徴としている。
本発明では、前記第1カッタービットと、第2カッタービットは、それそれ掘削特性の異なるカッタービットからなることが好ましい。
本発明によれば、設管の推進経路に、硬軟異なる性質の地層や、硬軟異なる材料の掘削対象物が存在することが予想される場合に、地層や掘削対象物の性質にカッタビットを選択し、掘削効率を上げ、カッタビットの寿命を延ばすことができる。
以下、本発明による推進機用カッターヘッドの一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は本発明によるカッタヘッドの一実施形態の正面を示し、図2は、図1のA−A断面を示す。図3は、図1のB−B断面を示す。
図示しない推進機から延びる先導管6の内部には、その軸方向にケーシング6aが配設されている。この先導管6の先端の刃口7には、ベアリング11を介して第1の面板12が回転自在に取り付けられている。
また、ケーシング6aにはスクリュー10が図示しない後方の駆動手段により回転駆動および所定の距離にわたって前後動自在に挿通され、このスクリュー10の先端には、第2の面板14の中心がスクリュー10と同軸に固着されている。
第1の面板12の前面には、第1カッタービット15が4つ直線状に配列して固着されている。同様に、第2の面板14の前面には、第2カッタービット16が5つ直線配列で固着されている。この第1カッタービット15の配列と、第2カッタービット16の配列は、回転中心で交差し、第1カッタービット15による掘削範囲と第2カッタービット16による掘削範囲は重なり合うようになっている。なお、第1カッタービット15と、第2カッタービット16は、例えば前者は礫などを対象とする硬い地質用、後者は軟質の地質用というように、それぞれ掘削特性の異なるカッタービットが用いられている。
この実施形態によるカッターヘッドでは、第1の面板12と第2の面板14は、組み合わされると、面板前面は全体として円形になっている。このうち、第1面板12は、一対の半円形の面板前面12a、12bを構成している。これに対して、第2面板14の方は、半円形の前面面板12a、12bの間に整合的に嵌合する一定の幅の矩形面板前面を構成している。
図2に示すように、第1面板12の背面には、ベアリング11によって支持された円環状のボス部17が形成されている。第1面板12は、半円形の前面面板12a、12bとボス部17とが一体になっている。
第2面板14の背面には伝達キー18が形成されており、この伝達キー18は、第1面板12のボス部17と嵌合可能になっている。そして、第2面板14の伝達キー18が第1面板12のボス部17に嵌合している状態では、スクリュー10といっしょに第2面板14が回転すると、この回転は第1面板12に伝達される。
本実施形態による推進機用カッターヘッドは、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
まず、図4は、図1のA−B断面において、第1面板12と第2面板14はほぼ同一平面にある状態での断面を示す。
本実施形態のカッターヘッドでは、スクリュー10とともに第2面板14を軸方向に前進後退させることができる。図4に示すように、第1面板12と第2面板14がほぼ同一平面上にあると、掘削した土砂はスクリュー10側へは進入しない。
次に、図5は、図1のA−B断面において、第1面板12と第2面板14が互い違いになっていて、かつ第2面板14の方が第1面板12よりも突出している状態での断面を示す。
この状態で、スクリュー10が回転すると、第2面板14の第2カッタービット16は先行して地盤を掘削する。この掘削時には、第1面板12の第1カッタービット15は、第2面板14から回転トルクを伝達されて回転し、その第1カッタービット15は、第2カッタービット16に遅れて地盤を掘削する。砕かれた土砂は、第1面板12と第2面板14の間にできる開ロ部Aを通じてスクリュー10に取り込まれ、ケーシング6a内を後方へ搬送されて地上へ搬出される。
そこで、例えば、推進進路上に比較的大きな礫があることが予想される場合、本実施形態のカッターヘッドによれば、第1カッタービット15としては比較的軟質地盤用のビットを取り付け、第2カッタービット16としては礫層の掘削に適した硬質地盤用のビットを取り付ければよい。
このように異なるカッタービットを用いることで、礫の掘削に適した第2カッタービット16をより前方へ突出させた状態として、カッタービット16のみによる先行掘削を行なえば、礫を含む地盤の掘削を効率よく行なうことができる。そして、同じ掘削範囲にある礫以外の土砂は、第1面板14の第1カッタービット15で掘削できるので、軟質地盤用のカッタビット15を破損させることもなく、いずれのカッタビット15、16の寿命を延ばすことができる。
最後に、図6は、図1のA−B断面において、第1面板12と第2面板14が互い違いになっていて、かつ第1面板12の方が第2面板14よりも突出している状態での断面を示す。
既設の埋設管が老朽化したヒューム管の場合には、ヒューム管の継手部には、接続のための鉄製カラーが入っていることがある。このようなヒューム管を砕きながら掘削をするには、以下のように対応する。
第1面板12には、コンクリート材料の破砕に適した第1カッタービット15を取り付け、第2面板14には、金属材料でも破砕可能な第2カッタービット16を取り付ける。
そして、ヒューム管のコンクリート部分は、図6に示すように、第1面板12を突出させることで、コンクリートの破砕に適した第1カッタービット15で破砕する。その後遅れて、第2面板14の第2カッタービット16は、鉄製カラーを粉砕することができる。
このようにコンクリートと鉄というように、全く異なるものが掘削対象となる場合でも、カッタービットを破損させることなく効率良く掘削を進めることができる。また、第1面板12を先行させて掘削する場合には、第1面板12がベアリング11により回転中心を保持されているので、修正効果が良くなる利点もある。
なお、図5並びに図6のいずれの場合でも、スクリューコンベア10の軸方向への進退移動量を調整することにより、第1面板12と第2面板の間の土砂取り込み開口部Aの開度を調整することができ、掘削土砂の取り込み量を制御することができる。なお、本実施形態では、土砂取り込み開口部Aは、第1面板12と第2面板14の位置差による隙間から形成されているが、あらかじめ第1面板12または第2面板14に土砂取り込み開口部Aを設ける構成としてもよい。
また粘土質の地盤掘削時にスクリュー10に粘性士が付着した場合には、スクリュー10を前後勤させて振動を与えることにより剥離させることができる。
以上、本発明に係る推進機用カッターヘッドについて、好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、上述の実施形態で説明した礫を含む地層を掘削する場合や、ヒューム管の掘削に限定されないことはもちろんであり、地盤の条件に応じて第1カッタービット15、第2カッタービットを任意に組み合わせることができる。
本発明による推進機用カッターヘッドの一実施形態を示す正面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 図1におけるA−B断面図である。 図1におけるA−B断面において、第2面板が先行している状態の断面図である。 図1におけるA−B断面において、第1面板が先行している状態の断面図である。 従来の推進機用カッターヘッドを示す断面図である。
符号の説明
6 先導管
6a ケーシング
7 刃口
10 スクリュー
11 ベアリング
12 第1の面板
14 第2の面板
15 第1のカッタービット
16 第2のカッタービット

Claims (2)

  1. 先導管に挿通されるスクリューの先端に取り付けられたカッタヘッドにより地盤を掘削しながら地中に埋設管を推進するための推進機に用いられるカッタヘッドにおいて、
    第1のカッタービットが前面に取り付けられ、前記先導管先端の刃口にベアリングを介して回転自在に取り付けられた第1の面板と、
    第2のカッタビットが前面に取り付けられ、前記スクリューの先端部と連結されて前記スクリューとともに軸方向に可動な第2の面板と、を具備し、
    前記第1の面板と前記第2の面板は、両者を組み合わせることで円形の面板前面を構成し、前記第1面板は、一対の半月形の面板前面を形成し、前記第2円板は、前記半月形の面板前面の間に整合的に嵌合する一定の幅の矩形面板前面を形成し、前記第1のカッタービットによる掘削範囲と前記第2のカッタービットによる掘削範囲が重なり合うことを特徴とする推進機用カッターヘッド。
  2. 前記第1カッタービットと、第2カッタービットは、それぞれ掘削特性の異なるカッタービットからなることを特徴とする請求項1に記載の推進機用カッターヘッド。
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