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JP5010180B2 - 液体現像剤の濃度測定装置およびそれを有する湿式画像形成装置 - Google Patents

液体現像剤の濃度測定装置およびそれを有する湿式画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、液体現像剤の濃度測定装置、および、この液体現像剤の濃度測定装置が備えられた湿式画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、粉体トナーを用いて、感光体ドラムの静電潜像の転写を行うことが主流であるが、トナー粒子をキャリア液内に分散させた液体現像剤を用いて静電潜像を現像する液体現像装置が提案されている(たとえば特許文献1)。
感光体ドラムに与えられる液体現像剤の粒子濃度(液体現像剤全体に対するトナー粒子の比率)は、高品質の画像を得ることができるように適正範囲に維持されており、このため、液体現像剤の粒子濃度は精度よく測定される必要がある。
特許文献1では、液体現像剤が溜められた容器に、発光部および受光部が液体現像剤を挟んで互いに対向して配置されており、発光部を発光させたときの受光部の受光量に基づいて液体現像剤の粒子濃度を測定することが開示されている。
特開2005−315948号公報
かかる方法を用いる場合には、測定時には発光部と受光部とを近づけて配置する必要がある一方で、測定時以外の通常時には液体現像剤のトナー成分が1箇所に止まることのないように発光部と受光部との間隔は広く保たれている必要がある。したがって、特許文献1のように、受光部が、発光部に対してスライド可能とされた濃度測定装置を用いることが考えられる。しかしながら、液体現像剤が溜められる容器に可動型の受光部を設けると、濃度測定装置の構造が複雑化してしまう。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、簡単な構成で、正確に粒子濃度を測定することができる液体現像剤の濃度測定装置を提供することを目的とする。
さらに、この発明は、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することを他の目的とする。
請求項1記載の発明は、液体現像剤の搬送路(38)として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有する断面円形のチューブ(40)と、チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに対向する平坦かつ透明な第1押圧面(51)を有する第1部材(50)、ならびにチューブおよび第1押圧面に対向し、第1押圧面と平行に配置された平坦かつ透明な第2押圧面(61)を有する第2部材(60)とを備える押圧部材(50、60)と、第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子(52)と、第2部材に埋設され、チューブを透過して第2押圧面へと届く光を受光するための受光素子(62)と、押圧部材に連結されていて、第1押圧面と第2押圧面との間の間隔を変位させるための変位装置(70)と、上記変位装置を制御して、第1押圧面と第2押圧面との相対位置を、当該第1および第2押圧面によってチューブを挟んで押圧し、チューブにおける上記第1および第2押圧面にそれぞれ接する部分をそれぞれ平板状に変形させる測定位置と、第1押圧面と第2押圧面とによってチューブを押圧していない解放位置との間で変位させる変位制御手段(80)とを含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置(37、40)である。
なお、括弧内の数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
また、請求項2記載の発明は、液体現像剤の搬送路(38)として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有する断面円形のチューブ(40)と、
チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに対向する平坦かつ透明な第1押圧面(51)を有する第1部材(50)、ならびにチューブおよび第1押圧面に対向し、第1押圧面と平行に配置された平坦な鏡面で構成された第2押圧面(61)を有する第2部材(60)とを備える押圧部材(50、60)と、第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子(52)と、第1部材に埋設され、チューブを透過し、第2押圧面で反射されて第1部材へと戻る反射光を受光するための受光素子(62)と、押圧部材に連結されていて、第1押圧面と第2押圧面との間の間隔を変位させるための変位装置(70)と、上記変位装置を制御して、第1押圧面と第2押圧面との相対位置を、当該第1および第2押圧面によってチューブを挟んで押圧し、チューブにおける上記第1および第2押圧面にそれぞれ接する部分をそれぞれ平板状に変形させる測定位置と、第1押圧面と第2押圧面とによってチューブを押圧していない解放位置との間で変位させる変位制御手段(80)とを含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置である。
請求項3記載の発明は、上記チューブは、透明軟質チューブで構成され、その肉厚が1mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の液体現像剤の濃度測定装置である。
請求項4記載の発明は。上記測定位置では、第1押圧面と第2押圧面との間隔が上記チューブの外径の2分の1以上の間隔に保たれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置である。
請求項5記載の発明は、液体現像剤を溜めるための容器と容器とをつなぐ液体現像剤の搬送路に、請求項1ないし4のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置を備える湿式画像形成装置(1)である。
請求項1および2記載の発明によれば、測定時には、発光素子から発せられた光が押圧面に沿って変形したチューブを通るので、光の屈折による影響がほとんどない。これにより、搬送路を用いた簡単な構成で、粒子濃度を正確に測定することができる。
また、測定時以外は第1部材が解放位置にあり、測定時だけ第1部材が測定位置に位置するようにしておけば、通常時はチューブ内の液体現像剤の流通を阻害することがない。これにより、チューブ内の液体現像剤の流通を阻害することなく、液体現像剤の粒子濃度を測定することができる。
さらに、第1部材が測定位置にある状態では、チューブにおける第1および第2押圧面にそれぞれ接する部分は、それぞれ平板状に変形している。そのため、発光素子から発せられた光がチューブを通る際に、その光が屈折しない。これにより、液体現像剤の粒子濃度を正確に測定することができる。
請求項3記載の発明によれば、軟質チューブを用い、このチューブの肉厚を1mm以下とすることで、押圧部材による押圧によりチューブが適当量だけ変形する。このため、液体現像剤の粒子濃度をより正確に測定することができる。また、軟質チューブが透明であるので、受光素子に受光される光の量が多い。これにより、液体現像剤の粒子濃度の測定精度を向上させることができる。
請求項4記載の発明によれば、押圧部材の押圧により、チューブが適当量だけ変形し、チューブが変形し過ぎることはない。このため、液体現像剤の粒子濃度をより正確に測定することができる。
請求項5記載の発明では、請求項1ないし4記載の液体現像剤の濃度測定装置が採用されているから、適切な粒子濃度に調整された液体現像剤を用いて現像が行われるため、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することができる。
以下では、図面を参照して、この発明の実施形態を、具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る湿式画像形成装置の構成を示す概略図である。
湿式画像形成装置1は、カラー画像を形成するものであり、第1の画像形成機構11、第2の画像形成機構12および第3の画像形成機構13を備えている。湿式画像形成装置1は、各画像形成機構11〜13は、図1において上から順にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)用として構成され、ほぼ共通した構成のユニットからなっている。なお、図1ではブラック(BK)の画像形成機構は図示されていないが、湿式画像形成装置1にブラック(BK)の画像形成機構が含められていてもよい。
各画像形成機構11〜13は、円筒状の感光体ドラム2C,2M,2Yと、感光体ドラム2C〜2Yの表面を帯電させるための帯電器3C,3M,3Yと、帯電器3C〜3Yにより帯電された感光体ドラム2C〜2Yの表面を、作成する画像に対応して露光するための露光器4C,4M,4Yと、感光体ドラム2C〜2Yの表面に各色の液体現像剤を供給して、露光により形成された静電潜像を現像する液体現像装置6C,6M,6Yと、トナー画像が中間転写ベルト10C,10M,10Yに転写された後の感光体ドラム2C〜2Yの表面に残留する液体現像剤を除去するためのクリーニング装置7C,7M,7Yと、トナー画像が転写された後の感光体ドラム2の表面を除電するための除電器8C,8M,8Yと、を備えている。
感光体ドラム2C〜2Yの表面に現像された各色のトナー画像が無端状の中間転写ベルト10C,10M,10Yに一時的に転写され、図示しない二次転写ローラによってトナー画像が用紙に転写される。トナー画像が転写された用紙は、図示しない定着装置によって加熱および加圧され、これによって、フルカラーのトナー画像が用紙上に定着される。
各液体現像装置6C〜6Yは互いにほぼ共通した構成を有しているが、シアン用の液体現像装置6Cを例にとって説明し、他の液体現像装置6M、6Yの構成については説明を省略する。
液体現像装置6Cは、液体現像剤が貯留された供給ポット20と、供給ポット20から液体現像剤を汲み取る供給ローラ21と、供給ローラ21の周面と接触して、供給ローラ21によって汲み取られた液体現像剤を現像ローラ23の周面に塗布する塗布ローラ22と、感光体ドラム2の表面に接触して、液体現像剤を感光体ドラム2に供給する液体現像剤担持体としての現像ローラ23とを備えている。
供給ローラ21は、供給ポット20内に入り込んで、供給ポット20に貯留された液体現像剤に浸されている。供給ポット20内の液体現像剤は濡れ性が大きく、このため、液体現像剤は供給ローラ21の回転によって汲み取られ、塗布ローラ22および現像ローラ23を介して、感光体ドラム2の表面に与えられる。現像ローラ23には、感光体ドラム2の表面に画像を形成した後の現像ローラ23の表面に残留する液体現像剤を掻き取るクリーニングブレード24が配置されている。
さらに、液体現像装置6Cは、供給ポット20に供給するための液体現像剤を適正範囲の粒子濃度に調整しつつ貯留する調合ポット26と、調合ポット26に供給される液体現像剤を貯留するトナータンク27と、クリーニングブレード24によって掻き取られて回収された液体現像剤を貯留する回収ポット28とを備えている。
調合ポット26には、トナータンク27から新規現像剤搬送路29を通って液体現像剤が供給されるようになっている。液体現像剤は粉体トナーをキャリア液に分散させたものであるが、キャリア液として高粘度のものが用いられており、このため液体現像剤も粘度が高くなっている。新規現像剤搬送路29には弁30が介装されており、この弁30を開成することにより、液体現像剤がトナータンク27から調合ポット26に付与される。
この液体現像装置6Cでは、回収済みの液体現像剤は再度現像に用いられており、調合ポット26には、回収現像剤搬送路31を介して回収ポット28から液体現像剤が供給されるようになっている。回収現像剤搬送路31には弁32が介装されており、この弁32が開成されると、回収ポット28の液体現像剤は調合ポット26に付与される。
また、調合ポット26には、キャリア液搬送路33および分岐路33Cを介してキャリア液タンク34が接続されている。キャリア液タンク34には、液体現像剤を希釈するための透明のキャリア液が貯留されている。キャリア液として、流動パラフィンやシリコーンオイル等の高粘度のものが用いられている。
調合ポット26の底部には液体現像剤を攪拌する攪拌羽根36が設置されている。トナータンク27から供給された新規現像剤、回収ポット28から与えられた回収現像剤およびキャリア液タンク34から与えられたキャリア液が攪拌羽根36で攪拌され互いに混ざり合った状態で貯留されている。
調合ポット26は液体現像剤搬送路38を介して供給ポット20に接続されている。液体現像剤搬送路38の途中部には弁39が介装されている。液体現像剤搬送路38には、弁39よりも上流側に、液体現像剤搬送路38内を流通する液体現像剤の粒子濃度を測定する濃度測定器37が取り付けられている。濃度測定器37は、液体現像剤搬送路38内を流通する液体現像剤の粒子濃度を測定することで、調合ポット26内の粒子濃度を検知している。濃度測定器37によって測定された液体現像剤の粒子濃度に基づいて、フィードバック制御により弁30、35C、32が開成され、これにより、調合ポット26内の液体現像剤の濃度が適正範囲に保たれている。液体現像剤搬送路38の途中部からは、液体現像剤搬送路38から分岐路14が分岐している。この分岐路14の他端は調合ポット26に接続されているとともに、分岐路14には弁15が介装されている。弁15が開成されると、液体現像剤搬送路38の液体現像剤がこの分岐路14を通って調合ポット26に戻されるようになっている。こうして、濃度測定に用いられた液体現像剤は、調合ポット26に戻されるようになっている。この分岐路14は、液体現像剤搬送路38において、弁39よりも上流側で分岐している。
弁39が開成されることにより、適正濃度に調整された液体現像剤が供給ポット20に対して供給される。
なお、キャリア液タンク34は全ての液体現像装置6C〜6Yの調合ポット26に対してキャリア液を供給するものであり、キャリア液タンク34に接続されたキャリア液搬送路33から分岐した各色用の分岐路33C、33M、33Yを通してキャリア液が各液体現像装置6C〜6Yの調合ポット26に供給される。シアン用の分岐路33Cには弁35Cが介装され、マゼンタ用の分岐路33Mには弁35Mが介装されている。
図2は、液体現像剤搬送路に濃度測定器が取り付けられている様子を示す斜視図である。
液体現像剤搬送路38は、たとえば外径が7mmの軟質フッ素樹脂製の透明チューブ40で構成されている。このため、透明チューブ40は、可撓性および復元性を有している。また、この透明チューブ40がフッ素樹脂製であるため、透明チューブ40は赤外光を透過させ易い性質を有している。透明チューブ40は、硬度がたとえばA65、肉厚がたとえば0.8mmのものである。
濃度測定器37は、透過型の光学式センサであり、透明チューブ40を挟んで配置される第1押圧部材50および第2押圧部材60を備えている。
第1押圧部材50は、透明チューブ40に臨む平坦な第1押圧面51を有している。第1押圧部材50は、透明のたとえばポリカーボネイト樹脂製のものである。第1押圧部材50には、第1押圧面51に面した位置に発光素子52が埋設されている。第1押圧部材50が透明のポリカーボネイト樹脂製なので、発光素子52から発光された赤外光は第1押圧面51を透過する。つまり、発光素子52は、赤外光を第1押圧面51から外方に向けて照射するものである。
発光素子52は、所定の波長の赤外光を発光するものであり、たとえば発光ピーク波長が850nmの赤外ダイオードによって構成されている。発光素子52として、事前に各色の液体現像剤Tに対して測定が行われており、これに基づいて各色の液体現像剤Tに対して最も適した発光ピーク波長のものが選択される。
第2押圧部材60は、第1押圧面51と対向する平坦な第2押圧面61を有している。第2押圧面61は、第1押圧面51と平行をなしている。第2押圧部材60、透明樹脂製、たとえばポリカーボネイト樹脂製のものである。第2押圧部材60の第2押圧面61に面した位置には、たとえばフォトトランジスタからなる受光素子62が埋設されている。受光素子62は上記の発光素子52と対向して配置されている。第2押圧部材60が透明のポリカーボネイト樹脂製なので、赤外光は第2押圧面61を透過する。
発光素子52から発せられた赤外光は、第1押圧面51、透明チューブ40、液体現像剤Tおよび第2押圧面61を通じて、受光素子62に受光されるようになっている。上述のように、透明チューブ40、第1押圧面51および第2押圧面61は、赤外光を透過する性質を有しているので、発光素子52から発光された赤外光は、透明チューブ40内の液体現像剤Tだけに吸収される。したがって、受光素子62に受光される赤外光は、透明チューブ40内の液体現像剤Tの影響だけを受けている。
濃度測定器37は、さらに、第1押圧部材50を第2押圧部材60に対してスライド変位させる変位装置70を含む。第1押圧部材50は、第1押圧面51および第2押圧面61を互いに平行な状態に保ちつつ、第2押圧部材60との間隔を可変とするものである。なお、濃度測定器37と、透明チューブ40とによって濃度測定装置が構成されている。
変位装置70は、第1押圧部材50に連結固定され、第1押圧面51に対して垂直な方向に延びる棒状のスライド部材71と、このスライド部材71を駆動してスライド変位させる駆動モータ72とを備えている。駆動モータ72の出力軸73に一体回転可能に取り付けられた駆動ギア74がスライド部材71の係合面71Aと噛み合っており、駆動モータ72の回転駆動により、スライド部材71がスライド変位する。
駆動モータ70は、制御部(変位制御手段)80によって駆動制御されている。また、制御部80には、発光素子52を発光制御する図示しない発光制御回路や、受光素子62を受光制御する図示しない受光制御回路が含まれている。制御部80は、画像形成装置1の主制御部と別に設けられていてもよいし、主制御部内に含められていてもよい。
図3は、図2の矢印III方向から見た模式図である。(a)は第1押圧部材50が解放
位置にある状態、(b)は第1押圧部材50が測定位置にある状態を示している。図3(b)に示すように、第1押圧部材50により透明チューブ40を押圧し、透明チューブ40が変形した状態で液体現像剤Tの粒子濃度の濃度測定が行われる。
図3(a)に示す状態(第1押圧部材50が解放位置にある状態)では、透明チューブ40の断面形状は円形である。この状態から、駆動モータ72が駆動されると、第1押圧部材50が第2押圧部材60に対して近接する方向にスライド変位し、やがて透明チューブ40を押圧するようになる。
図3(b)に示す状態(第1押圧部材50が測定位置にある状態)では、第1押圧面51と第2押圧面61との間隔Wが4mmであり、上記透明チューブ40の外径D(7mm)の2分の1以上の間隔に保たれている。このとき、透明チューブ40の断面形状は小判形となる。透明チューブ40は、平坦面からなる第1押圧面51および第2押圧面61に挟まれるため、第1押圧部材50が測定位置にある状態では、透明チューブ40のうち第1および第2押圧面51、61に接する部分は、平板状に変形している。発光素子52から発せられた赤外光は、透明チューブ40のうち平板状に変形した部分を通る。このため、赤外光が屈折しない。これにより、液体現像剤搬送路38を用いた簡単な構成で、液体現像剤Tの粒子濃度を正確に測定することができる。
測定時の第1押圧面51と第2押圧面61との間隔は、透明チューブ40の外径Dの2分の1以上であることが好ましい。変形量がある程度なければ透明チューブ40は小判形とならず、適切な測定を行うことができないが、第1押圧面51と第2押圧面61との間隔が外径Dの2分の1未満となると、透明チューブ40がより大きく変形してしまい、ひょうたん形状となってしまうためである。
図4は、液体現像剤の粒子濃度と透過率との関係を示す図である。トナー粒子濃度と、透過率との間には図4に示す関係がある。上述のように、受光素子62が受光した赤外光は透明チューブ40内の液体現像剤Tの影響しか受けていない。このため、受光素子62の出力値は、第1押圧面51と第2押圧面61との間の透過率を反映している。このため、液体現像剤Tの粒子濃度は受光素子62の出力値と一定の関係があり、これにより、制御部80は受光素子62の出力値に基づいて液体現像剤Tの粒子濃度を算出する。
透明チューブ40の肉厚は、1mm以下であることが好ましい。透明チューブ40の肉厚が1mmを超える場合、透明チューブ40は変形しにくく、測定時に第1押圧部材50で押圧しても透明チューブ40は小判形にならないからである。
この実施形態では、通常時は透明チューブ40が変形せず、測定時にだけ透明チューブ40が変形するので、通常時には、透明チューブ40内の液体現像剤Tの流通を阻害することがない。また、透明チューブ40内に液体現像剤Tのトナー成分が滞留することもない。
また、測定時には押圧により透明チューブ40を変形させているが、透明チューブ40に液体現像剤Tのトナー成分が固着している場合、そのトナー成分をはがすこととなるので、これにより、液体現像剤搬送路38の経路詰まりをも防ぐこともできる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されない。
上述の説明では、濃度測定器37を透過型の光学センサであるとして説明したが、反射型の光学センサとすることもできる。かかる場合、第1押圧部材50に発光素子52だけでなく受光素子62も配置するとともに、第2押圧部材60の第2押圧面61を、鏡面で構成する。発光素子52から発せられた赤外光は、鏡面からなる第2押圧面61で反射して、第1押圧部材50に埋設された受光素子62に受光されるようになる。
また、上述の説明では、第1押圧部材50のみを可動とする構成したが、第2押圧部材60のみを可動とした構成としても、第1押圧部材50および第2押圧部材60の双方を可動とする構成としてもよい。
さらに濃度測定器37は液体現像剤搬送路38に配置されるものとして説明したが、回収現像剤搬送路31や新規現像剤搬送路29に配置されていてもよく、また、キャリア液搬送路33や各分岐路33C、33M、33Yに配置されていてもよい。
また、調合ポット26や回収ポット28に、容器から液体現像剤を流出させるとともにその液体現像剤をその容器に戻す循環路が設けられていて、この循環路に濃度測定器37が配置されていてもよい。
その他、請求項記載の範囲において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態に係る湿式画像形成装置の構成を示す概略図である。 液体現像剤搬送経路に濃度測定器が取り付けられている様子を示す斜視図である。 図2の矢印III方向から見た模式図である。(a)は第1押圧部材が解放位置にある状態、(b)は第1押圧部材が測定位置にある状態を示している。 液体現像剤の粒子濃度と透過率との関係を示す図である。
符号の説明
1 湿式画像形成装置
2C、2M、2Y 感光体ドラム
6C、6M、6Y 液体現像装置
11、12、13 現像形成機構
37 濃度測定器
38 液体現像剤搬送路(搬送路)
40 透明チューブ(チューブ)
50 第1押圧部材(第1部材)
51 第1押圧面
60 第2押圧部材(第2部材)
61 第2押圧面
70 変位装置
80 制御部(変位制御手段)
T 液体現像剤

Claims (5)

  1. 液体現像剤の搬送路として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有する断面円形のチューブと、
    チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに対向する平坦かつ透明な第1押圧面を有する第1部材、ならびにチューブおよび第1押圧面に対向し、第1押圧面と平行に配置された平坦かつ透明な第2押圧面を有する第2部材とを備える押圧部材と、
    第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子と、
    第2部材に埋設され、チューブを透過して第2押圧面へと届く光を受光するための受光素子と、
    押圧部材に連結されていて、第1押圧面と第2押圧面との間の間隔を変位させるための変位装置と、
    上記変位装置を制御して、第1押圧面と第2押圧面との相対位置を、当該第1および第2押圧面によってチューブを挟んで押圧し、チューブにおける上記第1および第2押圧面にそれぞれ接する部分をそれぞれ平板状に変形させる測定位置と、第1押圧面と第2押圧面とによってチューブを押圧していない解放位置との間で変位させる変位制御手段と
    を含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置。
  2. 液体現像剤の搬送路として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有する断面円形のチューブと、
    チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに対向する平坦かつ透明な第1押圧面を有する第1部材、ならびにチューブおよび第1押圧面に対向し、第1押圧面と平行に配置された平坦な鏡面で構成された第2押圧面を有する第2部材とを備える押圧部材と、
    第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子と、
    第1部材に埋設され、チューブを透過し、第2押圧面で反射されて第1部材へと戻る反射光を受光するための受光素子と、
    押圧部材に連結されていて、第1押圧面と第2押圧面との間の間隔を変位させるための変位装置と、
    上記変位装置を制御して、第1押圧面と第2押圧面との相対位置を、当該第1および第2押圧面によってチューブを挟んで押圧し、チューブにおける上記第1および第2押圧面にそれぞれ接する部分をそれぞれ平板状に変形させる測定位置と、第1押圧面と第2押圧面とによってチューブを押圧していない解放位置との間で変位させる変位制御手段と
    を含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置。
  3. 上記チューブは、透明軟質チューブで構成され、その肉厚が1mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の液体現像剤の濃度測定装置。
  4. 上記測定位置では、第1押圧面と第2押圧面との間隔が上記チューブの外径の2分の1以上の間隔に保たれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置。
  5. 液体現像剤を溜めるための容器と容器とをつなぐ液体現像剤の搬送路に、請求項1ないし4のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置を備える湿式画像形成装置。
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