JP2007322685A - 液体現像剤の濃度測定装置およびそれを有する湿式画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1押圧部材50により透明チューブ40を押圧し、透明チューブ40が変形した状態で濃度測定を行う((b)参照)。この状態では、透明チューブ40の断面形状は小判形となる。ともに平坦面からなる第1押圧面51および第2押圧面61に挟まれるため、透明チューブ40のうち第1および第2押圧面51、61に接する部分は平板状に変形する。発光素子52から発せられた赤外光は、透明チューブ40のうち、この平板状に変形した部分を通るため、赤外光が屈折しない。
【選択図】図3
Description
電子写真方式の画像形成装置においては、粉体トナーを用いて、感光体ドラムの静電潜像の転写を行うことが主流であるが、トナー粒子をキャリア液内に分散させた液体現像剤を用いて静電潜像を現像する液体現像装置が提案されている(たとえば特許文献1)。
特許文献1では、液体現像剤が溜められた容器に、発光部および受光部が液体現像剤を挟んで互いに対向して配置されており、発光部を発光させたときの受光部の受光量に基づいて液体現像剤の粒子濃度を測定することが開示されている。
さらに、この発明は、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することを他の目的とする。
また、請求項2記載の発明は、液体現像剤の搬送路(38)として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有するチューブ(40)と、チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに臨む透明な第1押圧面(51)を有する第1部材(50)、ならびにチューブおよび第1押圧面に臨み、第1押圧面と平行に配置された鏡面で構成された第2押圧面(61)を有する第2部材(60)とを備える押圧部材(50、60)と、第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子(52)と、第1部材に埋設され、チューブを透過し、第2押圧面で反射されて第1部材へと戻る反射光を受光するための受光素子(62)と、押圧部材に連結されていて、押圧部材がチューブを所定の状態に押圧している測定位置と、チューブを押圧していない解放位置とに変位させる変位装置(70)とを含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置(37、40)である。
請求項4記載の発明は。上記測定位置では、第1押圧面と第2押圧面との間隔が上記チューブの外径の2分の1以上の間隔に保たれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置である。
また、測定時以外は第1部材が解放位置にあり、測定時だけ第1部材が測定位置に位置するようにしておけば、通常時はチューブ内の液体現像剤の流通を阻害することがない。これにより、チューブ内の液体現像剤の流通を阻害することなく、液体現像剤の粒子濃度を測定することができる。
請求項5記載の発明では、請求項1ないし4記載の液体現像剤の濃度測定装置が採用されているから、適切な粒子濃度に調整された液体現像剤を用いて現像が行われるため、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る湿式画像形成装置の構成を示す概略図である。
湿式画像形成装置1は、カラー画像を形成するものであり、第1の画像形成機構11、第2の画像形成機構12および第3の画像形成機構13を備えている。湿式画像形成装置1は、各画像形成機構11〜13は、図1において上から順にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)用として構成され、ほぼ共通した構成のユニットからなっている。なお、図1ではブラック(BK)の画像形成機構は図示されていないが、湿式画像形成装置1にブラック(BK)の画像形成機構が含められていてもよい。
各液体現像装置6C〜6Yは互いにほぼ共通した構成を有しているが、シアン用の液体現像装置6Cを例にとって説明し、他の液体現像装置6M、6Yの構成については説明を省略する。
調合ポット26には、トナータンク27から新規現像剤搬送路29を通って液体現像剤が供給されるようになっている。液体現像剤は粉体トナーをキャリア液に分散させたものであるが、キャリア液として高粘度のものが用いられており、このため液体現像剤も粘度が高くなっている。新規現像剤搬送路29には弁30が介装されており、この弁30を開成することにより、液体現像剤がトナータンク27から調合ポット26に付与される。
また、調合ポット26には、キャリア液搬送路33および分岐路33Cを介してキャリア液タンク34が接続されている。キャリア液タンク34には、液体現像剤を希釈するための透明のキャリア液が貯留されている。キャリア液として、流動パラフィンやシリコーンオイル等の高粘度のものが用いられている。
調合ポット26は液体現像剤搬送路38を介して供給ポット20に接続されている。液体現像剤搬送路38の途中部には弁39が介装されている。液体現像剤搬送路38には、弁39よりも上流側に、液体現像剤搬送路38内を流通する液体現像剤の粒子濃度を測定する濃度測定器37が取り付けられている。濃度測定器37は、液体現像剤搬送路38内を流通する液体現像剤の粒子濃度を測定することで、調合ポット26内の粒子濃度を検知している。濃度測定器37によって測定された液体現像剤の粒子濃度に基づいて、フィードバック制御により弁30、35C、32が開成され、これにより、調合ポット26内の液体現像剤の濃度が適正範囲に保たれている。液体現像剤搬送路38の途中部からは、液体現像剤搬送路38から分岐路14が分岐している。この分岐路14の他端は調合ポット26に接続されているとともに、分岐路14には弁15が介装されている。弁15が開成されると、液体現像剤搬送路38の液体現像剤がこの分岐路14を通って調合ポット26に戻されるようになっている。こうして、濃度測定に用いられた液体現像剤は、調合ポット26に戻されるようになっている。この分岐路14は、液体現像剤搬送路38において、弁39よりも上流側で分岐している。
なお、キャリア液タンク34は全ての液体現像装置6C〜6Yの調合ポット26に対してキャリア液を供給するものであり、キャリア液タンク34に接続されたキャリア液搬送路33から分岐した各色用の分岐路33C、33M、33Yを通してキャリア液が各液体現像装置6C〜6Yの調合ポット26に供給される。シアン用の分岐路33Cには弁35Cが介装され、マゼンタ用の分岐路33Mには弁35Mが介装されている。
液体現像剤搬送路38は、たとえば外径が7mmの軟質フッ素樹脂製の透明チューブ40で構成されている。このため、透明チューブ40は、可撓性および復元性を有している。また、この透明チューブ40がフッ素樹脂製であるため、透明チューブ40は赤外光を透過させ易い性質を有している。透明チューブ40は、硬度がたとえばA65、肉厚がたとえば0.8mmのものである。
第1押圧部材50は、透明チューブ40に臨む平坦な第1押圧面51を有している。第1押圧部材50は、透明のたとえばポリカーボネイト樹脂製のものである。第1押圧部材50には、第1押圧面51に面した位置に発光素子52が埋設されている。第1押圧部材50が透明のポリカーボネイト樹脂製なので、発光素子52から発光された赤外光は第1押圧面51を透過する。つまり、発光素子52は、赤外光を第1押圧面51から外方に向けて照射するものである。
第2押圧部材60は、第1押圧面51と対向する平坦な第2押圧面61を有している。第2押圧面61は、第1押圧面51と平行をなしている。第2押圧部材60、透明樹脂製、たとえばポリカーボネイト樹脂製のものである。第2押圧部材60の第2押圧面61に面した位置には、たとえばフォトトランジスタからなる受光素子62が埋設されている。受光素子62は上記の発光素子52と対向して配置されている。第2押圧部材60が透明のポリカーボネイト樹脂製なので、赤外光は第2押圧面61を透過する。
変位装置70は、第1押圧部材50に連結固定され、第1押圧面51に対して垂直な方向に延びる棒状のスライド部材71と、このスライド部材71を駆動してスライド変位させる駆動モータ72とを備えている。駆動モータ72の出力軸73に一体回転可能に取り付けられた駆動ギア74がスライド部材71の係合面71Aと噛み合っており、駆動モータ72の回転駆動により、スライド部材71がスライド変位する。
第1押圧部材50は、透明チューブ40を押圧する測定位置と、透明チューブ40を押圧していない解放位置との間でスライド変位する。
位置にある状態、(b)は第1押圧部材50が測定位置にある状態を示している。図3(b)に示すように、第1押圧部材50により透明チューブ40を押圧し、透明チューブ40が変形した状態で液体現像剤Tの粒子濃度の濃度測定が行われる。
図3(b)に示す状態(第1押圧部材50が測定位置にある状態)では、第1押圧面51と第2押圧面61との間隔Wが4mmであり、上記透明チューブ40の外径D(7mm)の2分の1以上の間隔に保たれている。このとき、透明チューブ40の断面形状は小判形となる。透明チューブ40は、平坦面からなる第1押圧面51および第2押圧面61に挟まれるため、第1押圧部材50が測定位置にある状態では、透明チューブ40のうち第1および第2押圧面51、61に接する部分は、平板状に変形している。発光素子52から発せられた赤外光は、透明チューブ40のうち平板状に変形した部分を通る。このため、赤外光が屈折しない。これにより、液体現像剤搬送路38を用いた簡単な構成で、液体現像剤Tの粒子濃度を正確に測定することができる。
この実施形態では、通常時は透明チューブ40が変形せず、測定時にだけ透明チューブ40が変形するので、通常時には、透明チューブ40内の液体現像剤Tの流通を阻害することがない。また、透明チューブ40内に液体現像剤Tのトナー成分が滞留することもない。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されない。
上述の説明では、濃度測定器37を透過型の光学センサであるとして説明したが、反射型の光学センサとすることもできる。かかる場合、第1押圧部材50に発光素子52だけでなく受光素子62も配置するとともに、第2押圧部材60の第2押圧面61を、鏡面で構成する。発光素子52から発せられた赤外光は、鏡面からなる第2押圧面61で反射して、第1押圧部材50に埋設された受光素子62に受光されるようになる。
さらに濃度測定器37は液体現像剤搬送路38に配置されるものとして説明したが、回収現像剤搬送路31や新規現像剤搬送路29に配置されていてもよく、また、キャリア液搬送路33や各分岐路33C、33M、33Yに配置されていてもよい。
その他、請求項記載の範囲において種々の変更が可能である。
2C、2M、2Y 感光体ドラム
6C、6M、6Y 液体現像装置
11、12、13 現像形成機構
37 濃度測定器
38 液体現像剤搬送路(搬送路)
40 透明チューブ(チューブ)
50 第1押圧部材(第1部材)
51 第1押圧面
60 第2押圧部材(第2部材)
61 第2押圧面
70 変位装置
T 液体現像剤
Claims (5)
- 液体現像剤の搬送路として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有するチューブと、
チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに臨む透明な第1押圧面を有する第1部材、ならびにチューブおよび第1押圧面に臨み、第1押圧面と平行に配置された透明な第2押圧面を有する第2部材とを備える押圧部材と、
第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子と、
第2部材に埋設され、チューブを透過して第2押圧面へと届く光を受光するための受光素子と、
押圧部材に連結されていて、押圧部材がチューブを所定の状態に押圧している測定位置と、押圧部材がチューブを押圧していない解放位置とに変位させる変位装置と
を含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置。 - 液体現像剤の搬送路として設けられており、透光性、可撓性および復元性を有するチューブと、
チューブを挟んで配置された一対の部材であって、チューブに臨む透明な第1押圧面を有する第1部材、ならびにチューブおよび第1押圧面に臨み、第1押圧面と平行に配置された鏡面で構成された第2押圧面を有する第2部材とを備える押圧部材と、
第1部材に埋設され、予め定める波長域の光を第1押圧面から外方へ照射するための発光素子と、
第1部材に埋設され、チューブを透過し、第2押圧面で反射されて第1部材へと戻る反射光を受光するための受光素子と、
押圧部材に連結されていて、押圧部材がチューブを所定の状態に押圧している測定位置と、チューブを押圧していない解放位置とに変位させる変位装置と
を含むことを特徴とする液体現像剤の濃度測定装置。 - 上記チューブは、透明軟質チューブで構成され、その肉厚が1mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の液体現像剤の濃度測定装置。
- 上記測定位置では、第1押圧面と第2押圧面との間隔が上記チューブの外径の2分の1以上の間隔に保たれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置。
- 液体現像剤を溜めるための容器と容器とをつなぐ液体現像剤の搬送路に、請求項1ないし4のいずれかに記載の液体現像剤の濃度測定装置を備える湿式画像形成装置。
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