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JP5007858B2 - 流量制御弁 - Google Patents

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JP5007858B2
JP5007858B2 JP2007029225A JP2007029225A JP5007858B2 JP 5007858 B2 JP5007858 B2 JP 5007858B2 JP 2007029225 A JP2007029225 A JP 2007029225A JP 2007029225 A JP2007029225 A JP 2007029225A JP 5007858 B2 JP5007858 B2 JP 5007858B2
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Description

本発明は、弁部を有するロッドを軸線方向に変位させることにより、一組のポート間を流通する流体の流量を制御可能な流量制御弁に関する。
従来、流量制御弁として、弁ハウジング内において内周面にねじ部を有する内筒が回転自在に設けられ、この内筒の内部には、一端に弁体を固定し外周面にねじ部を有する弁軸が挿入され、内筒及び弁軸のねじ部が螺合されている構造のものが採用されている。
このような流量制御弁は、図9に示されるように、圧力流体の供給作用下に変位するピストン1を備え、該ピストン1に連結された摺動軸2の下端に制御側ベローズ弁体3が係止されると共に、この制御側ベローズ弁体3の下部に連結棒4を介して補償側ベローズ弁体5が接続される。この制御側ベローズ弁体3は、固定部3aと円柱部3bとを接続する可撓性のジャバラ部3cを有し、一方、補償側ベローズ弁体5は、固定部5aと円柱部5bとを接続する可撓性のジャバラ部5cを有している。そして、ピストン1が変位することによってジャバラ部3c、5cを伸縮変位させながら、前記制御側ベローズ弁体3及び補償側ベローズ弁体5が変位する(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−57663号公報
上述した特許文献1に係る従来技術では、制御側ベローズ弁体3と補償側ベローズ弁体5とが連結棒4を介して互いに接続され、その一端部が前記制御側ベローズ弁体3を構成する円柱部3bの凹部に半球状の面で当接して保持される共に、他端部が前記補償側ベローズ弁体5を構成する円柱部5bの凹部に挿入されて保持されている。
しかしながら、制御側ベローズ弁体3及び補償側ベローズ弁体5がそれぞれ連結棒4に対して完全に連結されていないため、前記制御側ベローズ弁体3、連結棒及4び補償側ベローズ弁体5が軸線と略直交方向にずれてしまう懸念がある。換言すれば、制御側ベローズ弁体3と連結棒4とは、単に凹部に当接した半球状の面で当接しているだけであり、その軸線と略直交方向への変位が何ら規制されていないため、前記制御側ベローズ弁体4と連結棒4とを同軸上に配置することが困難となる。
そのため、可撓性を有するジャバラ部3c、5cを介して制御側ベローズ弁体3及び補償側ベローズ弁体5が軸線に対して略直交方向に相対的にずれてしまい、前記制御側ベローズ弁体3び補償側ベローズ弁体5を軸線方向に沿って一直線上に変位させることが困難となるため、前記制御側ベローズ弁体3及び補償側ベローズ弁体4による流量制御の精度が低下してしまう。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、流体の流量制御を高精度に行うと共に、耐久性に優れた流量制御弁を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、流体が導入・導出される一組のポートと、前記ポートと連通して前記流体が流通する弁孔と、前記弁孔に臨む弁座とを有するハウジングと、
前記弁孔に沿って変位自在に配設され、前記弁座に着座自在な弁部を有するロッドと、
前記ロッドの端部に連結され、前記弁孔に臨んで前記ハウジングに対して変位自在に支持されるガイド部材と、
前記ハウジングと前記ロッドとの間に保持され、該ロッドの変位作用下に軸線方向に沿って伸縮自在なベローズと、
を備え、
前記弁座を含む弁孔と前記ガイド部材とが同軸上に配置されると共に、前記ベローズが、前記弁孔内において前記弁部及び弁座側に向かって開口することを特徴とする。
本発明によれば、弁部を有するロッドを、ハウジングの弁孔に挿通し、前記ロッドの端部に前記ハウジングに対して変位自在に支持されたガイド部材を連結すると共に、前記ロッドとハウジングとの間にベローズを設け、前記ロッドの変位に伴って伸縮変位させている。また、弁座を含む弁孔と同軸上に配置されたガイド部材とロッドとが連結されると共に、前記ベローズが前記弁孔内において前記弁座及び弁部側に向かって開口するように配設される。
従って、ガイド部材を介してロッドが該弁孔と同軸上に配設されることとなり、ハウジングの弁座とロッドの弁部とが互いの軸線が一致した状態となるため、前記ロッドの変位作用下に弁部と弁座との間を流通する流体の流量を高精度に制御することができる。
さらに、弁孔内の流体が、開口したベローズの内部に導入される構成とすることにより、前記流体の圧力が前記ベローズの内壁面側から付与されるため、ブロー成形によって厚肉に形成されたベローズの内周側で前記圧力を好適に受けることができ、前記圧力によるベローズの変形が抑制され、その耐久性を向上させることができる。
さらにまた、本発明は、流体が導入・導出される一組のポートと、前記ポートと連通して前記流体が流通する弁孔と、前記弁孔に臨む弁座とを有するハウジングと、
前記弁孔に沿って変位自在に配設され、前記弁座に着座自在な弁部を有するロッドと、
前記ロッドの端部に連結され、前記弁孔に臨んで前記ハウジングに対して変位自在に支持されるガイド部材と、
前記ハウジングと前記ロッドとの間に保持され、該ロッドの変位作用下に軸線方向に沿って伸縮自在なベローズと、
を備え、
前記弁座を含む弁孔と前記ガイド部材とが同軸上に配置されると共に、前記ベローズが、前記弁孔内において前記弁部及び弁座に対して離間する方向に向かって開口することを特徴とする。
本発明によれば、弁部を有するロッドを、ハウジングの弁孔に挿通し、前記ロッドの端部に前記ハウジングに対して変位自在に支持されたガイド部材を連結すると共に、前記ロッドとハウジングとの間にベローズを設け、前記ロッドの変位に伴って伸縮変位させている。また、弁座を含む弁孔と同軸上に配置されたガイド部材とロッドとが連結されると共に、前記ベローズが前記弁孔内において前記前記弁部及び弁座から離間する方向に向かって開口するように配設される。
従って、ガイド部材を介してロッドが該弁孔と同軸上に配設されることとなり、ハウジングの弁座とロッドの弁部とが互いの軸線が一致した状態となるため、前記ロッドの変位作用下に弁部と弁座との間を流通する流体の流量を高精度に制御することができる。
またさらに、ベローズが、弁部を中心としてロッドの両端部側に一組設けられると、前記ハウジング内からの流体の漏出を前記ベローズによってより一層確実に阻止することができると共に、前記ロッドを容易に平衡させることができるため、該ロッドを変位させる際の駆動力の低減を図ることができる。
また、ガイド部材が、ロッドの両端部側に一組設けられることにより、一組のガイド部材によって弁部を有するロッドをより高精度に弁孔と同軸上に配置することが可能となり、前記ロッドによる流量制御を一層精度よく行うことができる。
さらに、ベローズは、一端部をロッドの端部側に保持し、他端部をハウジングに保持して弁孔の内壁面に対して非接触に配設することにより、前記ベローズの一端部をロッドと共に伸縮変位させることができ、該ロッドの変位に追従して前記ハウジングからの流体の漏出を防止することができると共に、前記ベローズが伸縮する際に、該ベローズと弁孔の内壁面との接触が好適に回避されるため、前記ベローズの摩耗を抑制することが可能となる。
さらにまた、ロッドの端部に、ベローズ側に向かって突出し、該ベローズの端部を保持する鍔部を有することにより、前記ベローズの端部が鍔部を介してロッドに好適に保持され、前記ロッドと共にベローズの端部を変位させることにより伸縮変位させることができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、ハウジングに支持されたガイド部材にロッドを連結することにより、前記ハウジングの弁座とロッドの弁部とを簡便に互いの軸線が一致した同軸上に配置することができるため、前記ロッドの変位作用下に弁部と弁座との間を流通する流体の流量を高精度に制御することができる。また、ベローズの内部に流体が導入される構成とすることにより、該ベローズの内壁面に対して付与される圧力を厚肉に形成された内周側で好適に受け止めることができるため、前記圧力によるベローズの変形が抑制され、その耐久性を向上させることができる。
本発明に係る流量制御弁について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に示す。なお、図1は、流量制御弁の全体構造を示す概略縦断面図であり、また、図2は、流量制御弁の要部構造を詳細に示す要部拡大縦断面図である。
の流量制御弁50は、図1及び図2に示されるように、ハウジング52と、例えば、ステップモータからなり、前記ハウジング52に設けられる駆動部54と、前記駆動部54の回転駆動力によって駆動する弁機構56と、前記駆動部54の回転駆動力を前記弁機構56へと伝達する駆動力伝達機構58とを含む。また、流量制御弁50には、ハウジング52に形成され、流体(例えば、純水)が導入される入口ポート(ポート)60と、前記弁機構56によって流量制御された流体が導出される出口ポート(ポート)62と、前記入口ポート60内に配設され、流入される流体の流量を検出する流量センサ64と、前記入口ポート60内の前記流量センサ64に対して下流側に配置され、流体の温度を検出する温度センサ66とを備える。
このハウジング52には、鉛直方向に沿って延在する弁孔68が略中央部に形成され、該弁孔68は、半径内方向に突出した弁座70を有する小径部72と、前記小径部72の両端部に設けられ、該小径部72に対して半径外方向に拡径した第1及び第2大径部74、76とを含む。また、弁孔68には、弁機構56を構成するロッド78が変位自在に挿通されている。
弁孔68には、小径部72の上部側(矢印A方向)となる第1大径部74に円筒状の固定部材80が設けられ、前記固定部材80の下端部に形成された取付部82がリング状の台座84を介してハウジング52に固定されている。この固定部材80の上部には、円盤状のキャップ86が装着され、その内部に弁機構56を構成する第1連結部材(ガイド部材)88が変位自在に保持されている。
また、台座84の内周面にはボール90が配設され、該ボール90が固定部材80の外周面に対して係合されたラチェット機構によって前記固定部材80が所定角度(例えば、45°)だけ回転可能な角度位置に位置決め可能に立設されている。
また、固定部材80の外周面には、周方向に沿って雄ねじ92が刻設され、駆動力伝達機構58の筒体94が螺合されている。
一方、弁孔68には、小径部72の下部側(矢印B方向)となる第2大径部76に円筒状のエンドカバー96が装着され、前記エンドカバー96によって第2大径部76を含む弁孔68が閉塞される。なお、エンドカバー96には、軸線方向(矢印A、B方向)に沿って貫通した排出孔98が形成され、第2連結部材(ガイド部材)100の挿通される挿通孔102と外部とが連通している。なお、第2大径部76は、第1大径部74に対して小径で形成される。
入口ポート60は、ハウジング52に対して略水平方向に延在し、弁座70の上方で小径部72に対して接続されて連通し、出口ポート62は、前記入口ポート60とは反対側に向かって略水平方向に延在し、前記弁座70の下方となるように小径部72に対して接続されて連通している。
弁機構56は、軸線方向に沿って長尺なロッド78と、前記ロッド78の上端部に連結され、駆動力伝達機構58のメインギア104が支持される第1連結部材88と、前記ロッド78の下端部に連結され、エンドカバー96の内部に変位自在に挿通される第2連結部材100と、前記第1及び第2連結部材88、100とロッド78との間にそれぞれ保持される第1及び第2ベローズ106、108とを含む。
ロッド78は、軸線方向に沿った略中央部に弁部110を有し、前記弁部110には弁座70に着座するシート部材112が装着されている。なお、このシート部材112は、例えば、ゴム等の弾性材料から形成される。また、弁部110は、下方(矢印B方向)に向かって徐々に縮径するテーパ面114を有する略円錐形状に形成される。すなわち、弁部110を構成するテーパ面114は、ロッド78が弁座70に対して離間した状態から前記弁座70に接近する方向(矢印B方向)へと変位することにより、前記弁座70との離間距離(間隙)を徐々に少なくし、最終的には前記弁座70の内周面に密接する。これにより、シート部材112が弁座70に当接することによって弁部110と弁座70との間の間隙を通じた流体の流通の遮断された弁閉状態となる。
また、ロッド78は、弁部110を中心として両端部側に向かってる略同一直径で延在し、その両端部には拡径したフランジ116が設けられると共に、前記フランジ116に対して突出した連結軸118a、118bが形成される。連結軸118a、118bには、外周面に設けられた環状溝にシールリング120が装着されると共に、第1及び第2連結部材88、100の孔部に挿入される。そして、連結軸118a、118bの端部に形成されたねじ部124が前記第1及び第2連結部材88、100に螺合される。
これにより、ロッド78の両端部に第1及び第2連結部材88、100が連結される。この際、ロッド78、第1及び第2連結部材88、100は、それぞれの軸線が一直線上となった同軸上で連結される。
第1連結部材88は、ロッド78の上端部に連結軸118aを介して連結されると共に、上方(矢印A方向)に向かって突出した軸部126がキャップ86の孔部に挿通され、駆動力伝達機構58を構成するメインギア104が回転自在に支持している。また、第1連結部材88は、キャップ86の孔部に変位自在に挿通され、軸線方向に沿って案内される。
第2連結部材100は、ロッド78の下端部に連結軸118bを介して連結され、エンドカバー96の挿通孔102に変位自在に挿通される。
また、第1及び第2連結部材88、100の端部には、それぞれロッド78側に向かって環状に突出した鍔部128を備え、環状に突出した前記鍔部128の内周面前記ロッド78の端部の外周面との間に第1及び第2ベローズ106、108の先端部132がそれぞれ挿入されて保持される。
第1及び第2ベローズ106、108は、例えば、ポリプロピレン(PP)等の樹脂製材料から形成され、図3に示されるように、波状に折曲された筒状の蛇腹部130と、前記蛇腹部130の一端部に形成され、半径内方向に縮径した環状の先端部132と、前記蛇腹部130の他端部に形成され、該蛇腹部130に対して半径外方向に若干だけ拡径した環状の後端部134とからなる。なお、第1及び第2ベローズ106、108は、略同一形状に形成され、その先端部132及び後端部134が開口すると共に、前記先端部132が前記後端部134に対して小径で形成される。
このような第1及び第2ベローズ106、108は、一般的に、素材となる樹脂製材料を溶解させて筒状の金型に押し出し、前記金型の内部に流体を吹き込むことによって前記素材を金型の内壁面に押し付けて固化させるブロー成形によって形成される。
蛇腹部130は、半径外方向に断面略三角形状に突出した凸部136と、前記凸部136と隣接し、半径内方向に断面略三角形状に窪んだ凹部138とを有し、複数の凸部136及び凹部138が交互に連続的に設けられている。この蛇腹部130は、ブロー成形の特性上、その内部に導入された素材の一部が圧力流体によって半径外方向へと押圧されると共に、残りの素材が半径内方向に残存するように形成される。この場合、半径外側となる凸部136の肉厚T1と比較して半径内側となる凹部138の肉厚T2が若干だけ大きくなるように形成されている(図3中、T1<T2)。
この第1及び第2ベローズ106、108は、図2及び図4に示されるように、その先端部132が第1及び第2連結部材88、100側、後端部134が弁座70側となるように弁孔68の第1及び第2大径部74、76にそれぞれ配設される。この際、第1及び第2ベローズ106、108は、第1及び第2大径部74、76に設けられた固定部材80及びエンドカバー96の内周面に対して非接触に配設される。そして、円筒状の先端部132が、第1及び第2連結部材88、100の鍔部128とシールリング120が装着された第1及び第2連結部材88、100の外周面との間で保持される。
また、第1及び第2ベローズ106、108は、先端部132と蛇腹部130との接合部位がロッド78のフランジ116の端面に当接して保持される。すなわち、上述した先端部132は、第1及び第2連結部材88、100の鍔部128によって半径方向への変位が規制され、フランジ116によって軸線方向への変位が規制されている。
一方、第1及び第2ベローズ106、108の後端部134は、蛇腹部130の端部に対して軸線方向に略直角に折曲され、その内周側にはシールリング120が配設される。そして、第1ベローズ106の後端部134は、シールリング120を内部に収容した状態で固定部材80の取付部82によってハウジング52との間に挟持され、第2ベローズ108の後端部134は、シールリング120を内部に収容した状態でエンドカバー96の端部によってハウジング52との間に挟持される。
すなわち、第1及び第2ベローズ106、108は、その先端部132が第1及び第2連結部材88、100を介してロッド78に支持され、後端部134がハウジング52に対して固定されているため、前記ロッド78と共に前記先端部132のみが自在に変位し、それに伴って、蛇腹部130が伸縮するように変形する。
駆動力伝達機構58は、駆動部54の駆動軸140に固定される駆動ギア142と、該駆動ギア142に噛合される中間ギア144と、前記中間ギア144に噛合され、前記駆動部54からの回転駆動力をロッド78を含む弁機構56へと伝達するメインギア104とから構成される。中間ギア144は、駆動ギア142に噛合される大径歯部144aと、メインギア104に噛合される小径歯部144bとを有し、ハウジング52に支軸145を介して回転自在に支持される。
メインギア104は、第1連結部材88の軸部126に回転自在に保持され、その外周面に沿って設けられた歯部が中間ギア144の小径歯部144bに噛合されると共に、ハウジング52に臨む下面には、円筒状の筒体94がボルト146を介して連結されている。
この筒体94は、第1大径部74の内部に挿入され、その内周面には固定部材80の雄ねじ92に螺合されるねじ部を有する。そして、筒体94は、固定部材80に対する螺合作用下に軸線方向に沿って自在に変位する。すなわち、第1連結部材88、ロッド78、メインギア104及び筒体94が同軸上となるように設けられる。
また、筒体94の下部には、下方に向かって突出したストッパピン150が設けられ、該筒体94が駆動部54の回転作用下に回転した際、第1大径部74に設けられたストッパブロック152によって前記ストッパピン150が係止される。これにより、ストッパピン150及びストッパブロック152とからなるストッパ機構が、筒体94が第1大径部74の最下点位置において、前記筒体94の回転を阻止して該筒体94が所定の最下点位置より下方に変位することを防止している。
このように、駆動部54の駆動作用下にメインギア104が回転することにより、固定部材80に螺合された筒体94が前記メインギア104と共に軸線方向(矢印A、B方向)に沿って変位し、該メインギア104を保持している第1連結部材88が軸線方向に沿って変位する。その結果、第1連結部材88に連結されたロッド78、第2連結部材100がハウジング52の内部を軸線方向に沿って変位することとなる。
本発明の実施の形態に係る流量制御弁50は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、図2に示される流量制御弁50の弁閉時は、ロッド78に設けられた弁部110が弁座70に着座し、入口ポート60と出口ポート62との連通が遮断されることによって流体の流通が遮断されている。
この入口ポート60と出口ポート62との連通が遮断された弁閉状態から、流量制御弁50を弁開させる場合は、先ず、駆動部54を回転駆動させ、駆動軸140の回転作用下に駆動ギア142、中間ギア144を順次回転させてメインギア104へと回転駆動力を伝達させる。そして、このメインギア104と共に筒体94が回転することにより、該筒体94が螺合された固定部材80に沿って上方(矢印A方向)へと変位する。なお、メインギア104は、ロッド78に連結された第1連結部材88に対して相対変位自在に支持されているため、前記メインギア104及び筒体94が回転した場合でも前記第1連結部材88が回転することなく軸線方向に沿ってのみ変位する。
そして、筒体94の上昇に伴って第1連結部材88を介してロッド78が上昇し、弁部110が弁座70から離間することにより、入口ポート60と出口ポート62とが、前記弁部110と弁座70との間の間隙を介して連通する(図4参照)。この入口ポート60から導入された流体(例えば、純水)は、弁孔68の内部を通じて出口ポート62から導出される。
この場合、図4に示されるように、第1ベローズ106は、先端部132がロッド78と共に上方(矢印A方向)へと変位するため、後端部134に対して伸張するように変形すると共に、弁孔68を構成する小径部72と連通した前記第1ベローズ106の内部に流体が導入される。
一方、第2ベローズ108は、先端部132がロッド78と共に上方(矢印A方向)へと変位するため、その後端部134に対して縮むように変形し、前記小径部72に連通した前記第2ベローズ108の内部に流体が導入される。換言すれば、第1及び第2ベローズ106、108には、その内壁面に対して半径外方向に向かって流体の圧力が付与されている。
また、第1及び第2ベローズ106、108の後端部134には、ハウジング52との間にシールリング120が装着されているため、前記第1及び第2ベローズ106、108の外部に流体が漏出することが阻止される。
そして、駆動部54をさらに回転駆動させて筒体94を同一方向に回転させると、ロッド78の上方(矢印A方向)への変位によって、弁部110と弁座70との間隙が該弁部110のテーパ面114に沿って徐々に増大するため、該間隙を通じてより多量の流体が出口ポート62へと導出される。すなわち、テーパ面114を有する弁部110によって流体の流量制御が容易になされる。
一方、弁部110が弁座70から離間した弁開状態から流体の流量を絞る場合には、駆動部54に対する電気信号の特性を前記とは逆転させ、該駆動部54を前記とは反対方向に回転駆動させる。そして、駆動部54から駆動ギア142、中間ギア144、メインギア104へと回転駆動力が伝達され、前記メインギア104と共に筒体94が回転することにより該筒体94が固定部材80に沿って下方(矢印B方向)へと変位する。
そして、筒体94の下降に伴って第1連結部材88を介してロッド78が下降し、弁部110が弁座70に対して接近するため、前記弁部110と弁座70との間の間隙が小さくなり、入口ポート60から出口ポート62へと流通する流体の流量が減少する。この場合、第1ベローズ106は、先端部132がロッド78と共に下方(矢印B方向)へと変位するため、後端部134に対して縮むように変形すると共に、第2ベローズ108は、その先端部132がロッド78と共に下方(矢印B方向)へと変位するため、その後端部134に対して伸張するように変形する。
最後に、駆動部54をさらに回転駆動させて筒体94を同一方向に回転させると、ロッド78の下方向への変位によって、弁部110が弁座70に着座して入口ポート60と出口ポート62との連通が遮断され、流体の流通が遮断された弁閉状態となる(図2参照)。
以上のように、実施の形態では、弁機構56を構成するロッド78の両端部に、蛇腹部130を有する第1及び第2ベローズ106、108を設け、その先端部132を前記ロッド78で保持し、後端部134をハウジング52に固定することにより、前記ハウジング52の弁孔68に導入される流体が前記第1及び第2ベローズ106、108の内部へと導入され、弁孔68の外部に漏出することが防止される。この第1及び第2ベローズ106、108は、ハウジング52の弁孔68に対して非接触に配置されているため、該第1及び第2ベローズ106、108がロッド78の変位作用下に伸縮した場合にも、前記弁孔68の内周面に対して摺動変位することがなく、ロッド78を迅速且つ円滑に変位させて弁部110による流量制御を円滑に行うことができる。
また、ロッド78の両端部側に一組の第1及び第2ベローズ106、108を設けているため、ハウジング52内において前記ロッド78を軸線方向(矢印A、B方向)に沿って容易にバランスさせることができるため、該ロッド78を変位させる際の駆動部54の駆動力を低減させることができ、それに伴って、該ロッド78に駆動力を伝達する筒体94及び固定部材80のねじへの負荷を軽減することができる。
さらに、例えば、ロッド78の外周部位にパッキンを設け、該パッキンをハウジング52の弁孔68に当接させて摺動変位させてシールを行う場合、前記弁孔68との摺動抵抗によってパッキンが摩耗して塵埃等が発生する懸念があると共に、何らかの理由で流体中に異物等が混入していた場合、前記パッキンと前記弁孔68との間に前記異物が挟み込まれ、該パッキンの摩耗が促進されてシール性が低下してしまうこととなる。
これに対して、上述した流量制御弁50においては、パッキンの代わりに設けられた第1及び第2ベローズ106、108が、弁孔68に対して摺動変位することがないため、前記第1及び第2ベローズ106、108の摩耗を抑制することができると共に、摺動変位に伴う塵埃等の発生が阻止される。また、弁孔68内に流通する流体に異物等が混入していた場合でも、第1及び第2ベローズ106、108と前記弁孔68とが非接触であるため、前記異物の挟み込みが防止され、それに伴う第1及び第2ベローズ106、108の摩耗もないため、該第1及び第2ベローズ106、108によるシール性が好適に維持される。
その結果、第1及び第2ベローズ106、108を含む弁機構56の耐久性が低下することがなく長寿命化を図ることができ、上述したパッキンを用いた場合に懸念される発生した塵埃等が流体内に侵入してしまうという懸念も回避されると共に、前記流体内に異物等が混入した場合でも該流体のシール性が低下することなく維持される。
さらにまた、弁部110を有するロッド78の両端部に、第1及び第2連結部材88、100をそれぞれ螺合して連結することにより、ハウジング52の弁孔68に対して予め芯出しされている第1及び第2連結部材88、100を介して前記ロッド78を簡便に同軸上に配置することができる。そのため、ハウジング52の弁座70とロッド78との軸心が一致した状態に配置され、前記ロッド78を変位させることによって前記弁部110と弁座70との間を流通する流体の流量を高精度に制御することができる。
換言すれば、ハウジング52の内部にロッド78を配置し、第1及び第2連結部材88、100と連結させることによって、弁部110と弁座70とが同軸上に配置されるため、前記弁部110を含むロッド78と弁座70との位置決めを行う必要がなく、弁機構56を含む流量制御弁50の組付工数の削減を図ることができる。
またさらに、ロッド78は、その上部に形成された連結軸118aを介して駆動力伝達機構58のメインギア104を支持した第1連結部材88に連結されているため、前記駆動力伝達機構58を通じて伝達される駆動力によって前記ロッド78を迅速に変位させることができる。そのため、ロッド78に設けられた弁部110を変位させることによる流量制御の応答性を向上させることができる。
さらに、ハウジング52の弁孔68に導入された流体が、第1及び第2ベローズ106、108の内部に導入される構成としているため、前記流体の圧力が前記第1及び第2ベローズ106、108の内壁面に対して付与され、ブロー成形によって形成された蛇腹部130を構成する凸部136に対して肉厚の大きな凹部138で前記圧力を好適に受圧することができる。その結果、流体の圧力によって第1及び第2ベローズ106、108の蛇腹部130が変形することが抑制され、該蛇腹部130に対する負荷が軽減されるため前記第1及び第2ベローズ106、108の耐久性を向上させることが可能となる。
また、上述した実施の形態に係る流量制御弁50においては、ロッド78に対して弁部110を中心として一組の第1及び第2ベローズ106、108を設ける構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、図5に示されるように、流量制御弁170において、ロッド172の上端部側のみに単一のベローズ174を設けるようにしてもよい。なお、この場合、ロッド172の下端部は、ハウジング176に設けられたガイド孔178に対して軸線方向に沿って変位自在に支持される。
このような構成を採用することにより、ベローズ174を含む弁機構180の構造を簡素化して部品点数の削減を図ることができると共に、前記弁機構180における組付工数の削減を図ることが可能となる。
次に、参考例に係る流量制御弁200を図6及び図7に示す。なお、上述した実施の形態に係る流量制御弁50と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この参考例に係る流量制御弁200では、ロッド202に保持される第1及び第2ベローズ204、206が、その先端部208を互いに対向するように前記ロッド202の弁部110側に配置されると共に、その後端部210が互いに離間するように弁孔212の両端部側に配置される点で、実施の形態に係る流量制御弁50と相違している。
この流量制御弁200では、ハウジング52の内部に挿通されるロッド202が、弁部110を有するメインロッド214と、前記メインロッド214の上部に連結され、駆動力伝達機構58を構成するメインギア104を支持する第1サブロッド216と、前記メインロッド214の下部に連結され、エンドカバー96の挿通孔102に保持される第2サブロッド218とからなる。
メインロッド214の外周面には、弁部110から下方に向かって徐々に縮径するようにテーパ面114が形成され、第1サブロッド216の臨むメインロッド214の上部には、半径外方向に拡径したフランジ116を介して突出した連結軸220が形成される。この連結軸220には、第1サブロッド216が連結される。また、第2サブロッド218に臨むメインロッド214の下部には、該第2サブロッド218側(矢印B方向)に向かって開口した孔部222が形成される。
このフランジ116の端面には、第1ベローズ204の先端部208が挿入されて保持される。
第1サブロッド216は、略同一直径からなる軸状に形成され、その下端部が孔部に螺合されるメインロッド214の連結軸220に連結される。これにより、第1サブロッド216とメインロッド214とが同軸上に連結されることとなる。また、第1サブロッド216は、固定部材80に装着されたキャップ224の孔部に変位自在に保持され、その上端部には、メインギア104が回転自在に支持される軸部126が形成される。
第2サブロッド218は、略同一直径からなる軸状に形成され、その上端部にはメインロッド214の孔部222に螺合される連結軸226を有する。すなわち、第2サブロッド218は、連結軸226を介してメインロッド214と同軸で連結され、第1及び第2サブロッド218とメインロッド214とが同軸となるように連結される。
一方、ハウジング52を貫通する弁孔212は略同一直径からなり、その内部に円筒状のガイド体228が装着される。このガイド体228は、軸線方向に沿った略中央部に半径内方向に突出した弁座230と、前記弁座230に対して上部側(矢印A方向)に設けられ、入口ポート60から導入された流体を前記ガイド体228の内部に導入する導入口232と、前記弁座230に対して下部側(矢印B方向)に設けられ、前記ガイド体228に導入された流体を外部に導出する導出口234とを有する。
また、ガイド体228の外周面には、軸線方向に沿って所定間隔離間して複数のシール部材236が設けられ、前記シール部材236が弁孔212の内周面に当接することにより、前記ガイド体228とハウジング52との間からの流体の漏出を防止している。すなわち、メインロッド214、第1及び第2サブロッド216、218からなるロッド202は、ハウジング52の内部に配設されたガイド体228の内部を軸線方向に沿って変位自在に設けられている。
弁機構56を構成する第1ベローズ204は、第1サブロッド216の外周側に配設され、その先端部208がメインロッド214の連結軸220に保持され、後端部210がハウジング52の上部に設けられた固定部材80の端部と、該固定部材80の内部に設けられたキャップ224との間に挟持されている。
第2ベローズ206は、第2サブロッド218の外周側に配設され、その先端部208が前記第2サブロッド218の連結軸226に挿通され、外周側がメインロッド214の下端部に形成されたフランジ116に挿入されて保持される。 また、第2ベローズ206の後端部210は、ハウジング52の下部に装着されたエンドカバー96とガイド体228の端部との間に挟持されている。
このように構成される流量制御弁200では、駆動部54の駆動作用下にメインロッド214の弁部110が弁座230から離間することによって入口ポート60から導入された流体が導入口232を通じてガイド体228の内部に導入され、前記弁部110と弁座230との間の間隙を通じて導出口234へと流通する。この際、流体は、第1及び第2ベローズ204、206の外周面とガイド体228の内周面との間に流入し、該第1及び第2ベローズ204、206に対して半径内方向に向かって流体の圧力が付与される。そして、ガイド体228の導出口234から導出された流体が出口ポート62を通じて導出される。
また、上述した参考例に係る流量制御弁200においては、ロッド202に対して弁部110を中心として一組の第1及び第2ベローズ204、206を設ける構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、図8に示されるように、流量制御弁240において、上方に配置されるサブロッド242側のみに単一のベローズ244を設けるようにしてもよい。なお、この場合、サブロッド242の連結されたメインロッド246の下端部は、ハウジング248のガイド孔250に対して軸線方向に沿って変位自在に支持される。
このような構成を採用することにより、ベローズ244を含む弁機構252の構造を簡素化して部品点数の削減を図ることができると共に、流量制御弁240の組付工数の削減を図ることが可能となる。
本発明に係る流量制御弁は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本発明の実施の形態に係る流量制御弁を示す一部省略概略構成図である。 図1の流量制御弁における要部拡大縦断面図である。 図2の流量制御弁における弁機構を構成する第1及び第2ベローズの単体縦断面図である。 図2の流量制御弁の弁開状態を示す要部拡大縦断面図である。 図2に示す流量制御弁の変形例を示す要部拡大縦断面図である。 参考例に係る流量制御弁を示す一部省略概略構成図である。 図6の流量制御弁における要部拡大縦断面図である。 図7に示す流量制御弁の変形例を示す要部拡大縦断面図である。 従来技術に係る流量制御弁の全体断面図である。
符号の説明
50、170、200、240…流量制御弁
52、176、248…ハウジング 54…駆動部
56…弁機構 58…駆動力伝達機構
60…入口ポート 62…出口ポート
68、212…弁孔 70、230…弁座
78、172、202…ロッド 80…固定部材
88…第1連結部材 94…筒体
100…第2連結部材 104…メインギア
106、204…第1ベローズ 108、206…第2ベローズ
110…弁部 128…鍔部
130…蛇腹部 142…駆動ギア
144…中間ギア 174、244…ベローズ
178、250…ガイド孔 214、246…メインロッド
216…第1サブロッド 218…第2サブロッド
228…ガイド体 242…サブロッド

Claims (3)

  1. 流体が導入・導出される一組のポートと、前記ポートと連通して前記流体が流通する弁孔と、前記弁孔に臨む弁座とを有するハウジングと、
    前記弁孔に沿って変位自在に配設され、前記弁座に着座自在な弁部を有するロッドと、
    前記ロッドの端部に連結され、前記弁孔に臨んで前記ハウジングに対して変位自在に支持されるガイド部材と、
    前記弁部を中心として前記ロッドの両端部側に一組設けられ、且つ、前記ハウジングと前記ロッドとの間に保持され、該ロッドの変位作用下に軸線方向に沿って伸縮自在なベローズと、
    を備え、
    前記弁部が前記ロッドの軸線方向に沿った略中央部に設けられ、前記ガイド部材の端部には、前記ロッド側に向かって環状に突出した鍔部を備え、環状に突出した前記鍔部の内周面前記ロッドの端部の外周面との間に前記ベローズの端部が挿入され保持されると共に、前記弁座を含む弁孔と前記ガイド部材とが同軸上に配置され、前記ベローズが、前記弁孔内において前記弁部及び弁座側に向かって開口することを特徴とする流量制御弁。
  2. 請求項1記載の流量制御弁において、
    前記ガイド部材は、前記ロッドの両端部側に一組設けられることを特徴とする流量制御弁。
  3. 請求項1又は2記載の流量制御弁において、
    前記ベローズは、一端部が前記ロッドの端部側に保持され、他端部が前記ハウジングに保持され、前記弁孔の内壁面に対して非接触に配置されることを特徴とする流量制御弁。
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