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JP5071120B2 - ガス遮断装置 - Google Patents

ガス遮断装置 Download PDF

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Description

本発明は、電池電源で遮断弁を駆動するガス遮断装置に関し、特に、電池電圧低下時における電源供給手段に関するものである。
従来、この種のガス遮断装置は、ガス通路にガスの遮断用に設けられたステッピングモータ遮断弁と、該ステッピングモータ遮断弁を駆動する弁駆動回路と、該弁駆動回路を制御する制御手段とを備え、電池を電源として前記ステッピングモータ遮断弁を駆動させるガス遮断装置であって、前記ステッピングモータ遮断弁を作動させた時或いは前記弁駆動回路を作動させた時の前記電池の電圧を測定する電圧測定手段をさらに備え、前記制御手段は、前記電圧測定手段で測定された電圧に基づいて前記弁駆動回路の駆動周波数を変更するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、電源用の電池と、この電池の端子電圧を測定する電池電圧検知部と、電池電圧検知部の出力に応じて作動する下記の(イ)〜(ハ)の給電々力制御手段のうち少なくとも二つを備えたしゃ断弁を開閉操作するステッピングモータの駆動方式であって、
(イ) 電池の端子電圧が一定以上のときに給電回路に電流制限抵抗を接続し、一定以下のときに電流制限抵抗を外す電流制限抵抗挿入回路からなる給電々力制御手段。
(ロ) 電池の端子電圧が一定以上のときにステッピングモータを駆動する周波数を大きくし、一定以下のときにはステッピングモータを駆動する周波数を小さくする出力周波数切換部としての給電々力制御手段。
(ハ) 電池の端子電圧が一定以上のときにステッピングモータを駆動する励磁方式を1相励磁とし、一定以下のときに2相励磁とする励磁方式切換部からなる給電々力制御手段。としたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−177903号公報 特許第3040031号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電池容量を保有して通常電圧が十分あるにもかかわらず、電池内部抵抗が増大した場合、遮断弁駆動時には駆動可能電圧以下に電圧が低下し、駆動周波数を変更しても、また制限抵抗を無くしたとしても遮断弁の動作可能電圧以下となった場合は駆動できない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、電池の内部抵抗が増大して、駆動時の電池電圧が遮断弁の駆動電圧を下回ったときでも遮断可能としたガス遮断装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のガス遮断装置は、ガス通路に設けられ双方向に駆動が可能なモータ式遮断弁と、駆動方向に応じた電流を流して遮断弁を駆動する弁駆動回路と、駆動方向に応じた信号を出力し弁駆動回路を制御する制御手段と、電池電圧を所定の電圧まで昇圧する昇圧回路と、電池電圧及び昇圧電圧を測定する電圧測定手段と、昇圧回路をバイパスし電池電圧を前記弁駆動回路へ供給するバイパス手段とを備え、前記制御手段は、遮断事象が発生したとき前記バイパス手段の動作を停止すると共に前記昇圧回路を作動させ、所定の昇圧電圧に達したのち前記弁駆動回路を作動させるようにしたことをものである。
また、制御手段は、所定のタイミングで測定した電池電圧値に応じてバイパス手段の作動を制御すると共に、昇圧回路の動作を制御するようにしたものである。
上記発明によれば、前者の制御手段にあっては、遮断事象が発生したとき昇圧回路により電池電圧をモータ式遮断弁の駆動可能電圧以上に昇圧するようにしているため、確実に駆動電圧を確保することができ、後者の制御手段にあっては、電池電圧が低下したとき昇圧回路を作動させて動作確保可能な所定電圧を確保するようにしているため、電池寿命末期時においても遮断事象発生時等において確実に遮断弁を駆動させることができ、安全性の高いガス遮断装置を提供することができる。
本発明のガス遮断装置は、遮断事象が発生したとき、または電池電圧が提起したとき、昇圧回路を作動させて動作確保可能な所定電圧を確保するようにしているため、電池寿命末期時においても遮断事象発生時等において確実に遮断弁を駆動させることができ、安全性の高いガス遮断装置を提供することができる。
第1の発明は、電池を電源としてガス通路の遮断動作を行うガス遮断装置であって、ガス通路に設けられ双方向に駆動が可能なモータ式遮断弁と、駆動方向に応じた電流を流して遮断弁を駆動する弁駆動回路と、駆動方向に応じた信号を出力し弁駆動回路を制御する制御手段と、電池電圧を所定の電圧まで昇圧する昇圧回路と、電池電圧及び昇圧電圧を測定する電圧測定手段と、昇圧回路をバイパスし電池電圧を前記弁駆動回路へ供給するバイパス手段とを備え、前記制御手段は、遮断事象が発生したとき前記バイパス手段の動作を停止すると共に前記昇圧回路を作動させ、所定の昇圧電圧に達したのち前記弁駆動回路を作動させるようにしたことを特徴とするものである。
そして、通常は昇圧回路をバイパスし電池電圧を供給するバイパス手段を作動させて電池電圧で動作を行い、遮断事象が発生したとき昇圧回路により電池電圧をモータ式遮断弁の駆動可能電圧以上に昇圧するようにしているため、確実に遮断弁の駆動電圧を確保することができ、安全性の高いガス遮断装置を提供することができる。
第2の発明は、電池を電源としてガス通路の遮断動作を行うガス遮断装置であって、ガス通路に設けられ双方向に駆動が可能なモータ式遮断弁と、駆動方向に応じた電流を流して遮断弁を駆動する弁駆動回路と、駆動方向に応じた信号を出力し弁駆動回路を制御する制御手段と、電池電圧を所定の電圧まで昇圧する昇圧回路と、電池電圧及び昇圧電圧を測定する電圧測定手段と、昇圧回路をバイパスし電池電圧を前記弁駆動回路へ供給するバイパス手段とを備え、前記制御手段は、所定のタイミングで測定した電池電圧値に応じてバイパス手段の作動を制御すると共に、昇圧回路の動作を制御するようにしたことを特徴とするものである。
そして、電池電圧が所定値以上あり正常に動作が確保できる範囲においてはバイパス手段を作動させて電池電圧を供給し、電池電圧が所定値以下に低下し正常な動作が確保できない状態になったとき、バイパス手段と昇圧回路を制御して動作確保可能な所定電圧を確保するようにしているため、電池寿命末期時においても遮断事象発生時等において確実に遮断弁を駆動させることができ、安全性の高いガス遮断装置を提供することができる。
第3の発明は、特に、第2の発明において、制御手段は、バイパス手段作動時の電池電圧が所定値以下に低下したとき、昇圧回路に信号を供給して所定の昇圧電圧に制御すると共に、バイパス手段の動作を停止するようにしたことを特徴としたものである。
そして、電池電圧が所定値以下に低下し正常な動作が確保できない状態になったとき、バイパス手段と昇圧回路を制御して動作確保可能な所定電圧を確保するようにしているため、電池寿命末期時においても遮断事象発生時等において確実に遮断弁を駆動させることができ、安全性の高いガス遮断装置を提供することができる。
第4の発明は、特に、第1、第2の発明において、制御手段は、昇圧回路作動時の電圧を、電圧測定手段で測定された電圧が予め定めた電圧になるように制御するものである。
そして、昇圧電圧を予め定めた所定値に制御することで、無駄な昇圧動作を低減でき電池寿命の延長に寄与することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態におけるガス遮断装置の回路図を示すものである。
図1において、ガス遮断装置であるマイコンメータ11は、ガス通路に設けられた双方向に駆動が可能な遮断弁であるモータ弁15と、モータ弁15の駆動方向に応じた電流を流して遮断弁を駆動する弁駆動回路13と、駆動方向に応じた信号を出力し弁駆動回路13を制御する制御手段であるマイコン回路5と、このモータ弁15を作動させるときに電池1の電圧を予め定めた所定値まで昇圧する昇圧回路8を有し、昇圧回路8で昇圧された電圧は電圧測定手段である電圧測定回路2によりモニターされる。
さらに各ブロック内の構成を詳細に説明すると、11はマイコンメータでガスは図の矢印の方に流れ、ガスメータ11を経由した後のガス配管に各種のガス器具16がせつぞくされている。電圧測定回路2は本実施の形態の場合、昇圧回路8で昇圧された昇圧電圧をモニターする。
電圧測定回路2の一例として、21は電圧検出ICで、被測定電圧、例えば昇圧電圧を抵抗3と抵抗23で分割して得られる電圧が入力され、電圧検出IC21で予め定め設定された電圧値、例えば1.8Vと比較され、その比較結果が制御手段であるマイコン回路5のマイクロコンピュータ6に入力される。このマイコン回路5は比較結果に基づいた電池電圧の昇圧動作以外に流量検出や異常検出を含む全体の制御を行う。
トランジスタ7は、昇圧回路8をバイパスして電池電圧を直接、弁駆動回路13に供給できるように接続したバイパス手段であって、電池電圧が十分高いときにオン状態として電池電圧を直接、弁駆動回路13に供給するようにしている。このバイパス手段であるトランジスタ7はマイコン回路5の信号で作動または停止状態となり、作動状態となる信号を出力する条件は、マイコン回路5が遮断事象を判定したとき、あるいは電圧測定回路2の測定電圧が正常な動作を確保することができない電圧として予め定めた所定値以下になったとき、等を設定することができる。
昇圧回路8は、マイコン回路5から供給される信号で発振するトランジスタ20と、このトランジスタ20の発振によりスパイクノイズを発生するコイル9と、このスパイクノイズを充電するダイオード10、コンデンサ12と、で構成されている。このコンデンサ12は電気二重層コンデンサとした場合に効果が大きい。また、昇圧回路8はバイパス手段であるトランジスタ7が作動していない状態で動作可能となり、予め定めた昇圧電圧、例えば1.8Vになるように制御される。
また、弁駆動回路13は、トランジスタ14とトランジスタ18の組み合わせで弁開放時にモータ弁15に通電し、トランジスタ17とトランジスタ19の組み合わせで弁閉塞時にモータ弁15に通電するように、マイコン回路5から駆動方向に応じた信号が出力される。
以上のように構成されたガス遮断装置について、以下その動作、作用を説明する。
想定外のガス流量が流れた場合、マイコンメータ11はモータ弁15を弁駆動回路13により駆動し、ガス流路を遮断する。
このような遮断事象をマイコン回路5が判断すると、マイクロコンピュータ6から昇圧回路8の発振用トランジスタ20に所定周波数の信号が出力され、トランジスタ20は発振状態となる。この発振によりコイル9は電池1の電圧より高いスパイクノイズを発生し、ダイオード10を経由してコンデンサ12に充電される。この充電電圧は電圧測定回路2で測定され、予め定めた所定値、例えば1.8V以上になると、マイクロコンピュータ6からの発振信号の供給を止め昇圧動作を停止し、別の所定値、例えば1.6V以下になると発振信号を供給し昇圧動作を開始する。この動作を繰り返すことにより昇圧電圧を一定値に確保し、無駄な昇圧動作を低減するようにしている。
そして、昇圧動作が行われると、バイパス手段であるトランジスタ7の作動を停止状態として、弁駆動回路13を介してモータ弁15に供給する。
以上のように、本実施の形態においては、通常は昇圧回路8をバイパスし電池電圧を供給するバイパス手段7を作動させて電池電圧で動作を行い、遮断事象が発生したとき昇圧回路8により電池電圧をモータ式遮断弁15の駆動可能電圧以上に昇圧するようにしているため、確実に遮断弁15の駆動電圧を確保することができ、安全性の高いガス遮断装置を提供することができる。
また、別の実施の形態によれば、所定のタイミングでマイコン回路5から出力される電圧測定信号で作動する電圧測定回路2で測定された電池電圧が予め定めた所定値以下か否かでバイパス手段であるトランジスタ7の動作と昇圧回路8の動作を制御するようにしたものであり、バイパス手段であるトランジスタ7が作動しているときの電池電圧が所定値以下に低下したとき、マイコン回路5から昇圧回路8のトランジスタ20に信号を供給して、発振動作によりコイル9で発生するスパイクノイズをコンデンサ12に充電し所定の昇圧電圧に制御すると共に、バイパス手段であるトランジスタ7の動作を停止することで、電池電圧が低下したときのモータ弁15の駆動電圧を確保するようにしたものである。
つまり、電池の新しいうちはモータ弁15を駆動するのに十分であるため昇圧せずに電池電圧をそのままモータ弁15に印加する。従って、無駄な昇圧をせずに済み、昇圧によるロスを削減できるので電池の長寿命化をはかることができる。
また、電池電圧測定手段2は、図1に示すようにバイパス手段であるトランジスタ7が作動停止状態にあっては、昇圧回路8の出力である昇圧電圧を測定する。この昇圧電圧をマイコン回路5にフィードバックすることにより昇圧回路8の昇圧動作を所定の条件で行うことが可能となり、任意の昇圧電圧を得ることができる。このように、モータ弁15を駆動するのに必要な電圧まで昇圧することが可能となり、更に無駄な昇圧を避けることができる。
さらに、モータ弁15を駆動後、その最低駆動電圧以下になれば一旦駆動を停止し、所定の電圧に昇圧後また駆動を再開する。従って、モータ弁15の動作が確実になるばかり
でなく、電池寿命が更に延長可能となる。
また、本実施の形態の電圧測定手段で得られる電圧が予め定めた電圧より低い場合、本図には記載していないが、使用者にその旨を知らせる報知手段を設けることも可能である。この報知手段としてはLED表示、LCD表示、通信による報知などがある。従って、本発明では、モータ弁15の動作を確実にするばかりでなく、使用者はそろそろ電池寿命がきていることが判明でき、電池交換やメータ交換の準備や実施が可能となる。
また、モータ弁15としてステッピングモータを用いることでモータのストロークはパルス数で決められるので、動作開始から途中停止までのパルス数を記憶しておき、その後の残りのパルス数で閉位置まで動作するので動作が確実となる。
また、昇圧回路で得られる電圧を電気二重層コンデンサに充電する。電気二重層コンデンサは容量が大きいので駆動時間が長い場合でも十分な電力が確保できるとともに、駆動していない時は僅かな電流で充電しておくことも可能であるので電池寿命の末期に内部抵抗が上昇して少ない電流しか供給できなくなってもモータ弁15の遮断が可能となり電池寿命を長くできる。
以上のように、本発明にかかるガス遮断装置は、電池寿命末期に電池の内部抵抗が直接遮断や作動ができなくなるまで上昇しても遮断や作動が可能となるので、パソコンや携帯電話やヘッドホンステレオ等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるガス遮断装置の回路図
符号の説明
1 電池
2 電圧測定回路(電圧測定手段)
5 マイコン回路(制御手段)
7 トランジスタ(パイパス手段)
8 昇圧回路
11 マイコンメータ(ガス遮断装置)
13 弁駆動回路(弁駆動手段)

Claims (4)

  1. 電池を電源としてガス通路の遮断動作を行うガス遮断装置であって、
    ガス通路に設けられ双方向に駆動が可能なモータ式遮断弁と、駆動方向に応じた電流を流して遮断弁を駆動する弁駆動回路と、駆動方向に応じた信号を出力し弁駆動回路を制御する制御手段と、電池電圧を所定の電圧まで昇圧する昇圧回路と、電池電圧及び昇圧電圧を測定する電圧測定手段と、昇圧回路をバイパスし電池電圧を前記弁駆動回路へ供給するバイパス手段とを備え、
    前記制御手段は、遮断事象が発生したとき前記バイパス手段の動作を停止すると共に前記昇圧回路を作動させ、所定の昇圧電圧に達したのち前記弁駆動回路を作動させるようにしたことを特徴とするガス遮断装置。
  2. 電池を電源としてガス通路の遮断動作を行うガス遮断装置であって、
    ガス通路に設けられ双方向に駆動が可能なモータ式遮断弁と、駆動方向に応じた電流を流して遮断弁を駆動する弁駆動回路と、駆動方向に応じた信号を出力し弁駆動回路を制御する制御手段と、電池電圧を所定の電圧まで昇圧する昇圧回路と、電池電圧及び昇圧電圧を測定する電圧測定手段と、昇圧回路をバイパスし電池電圧を前記弁駆動回路へ供給するバイパス手段とを備え、
    前記制御手段は、所定のタイミングで測定した電池電圧値に応じてバイパス手段の作動を制御すると共に、昇圧回路の動作を制御するようにしたことを特徴とするガス遮断装置。
  3. 制御手段は、バイパス手段作動時の電池電圧が所定値以下に低下したとき、昇圧回路に信号を供給して所定の昇圧電圧に制御すると共に、バイパス手段の動作を停止するようにした請求項2記載のガス遮断装置。
  4. 制御手段は、昇圧回路作動時の電圧を、電圧測定手段で測定された電圧が予め定めた電圧になるように制御する請求項1または2記載のガス遮断装置。
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