JP5055672B2 - 薄膜パターン形成用スタンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロニクス分野、バイオテクノロジー分野、オプティクス分野などで用いられる基材表面へのパターン形成技術やコーティング技術に役立つ薄膜パターン形成用スタンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パターン形成技術としてはフォトリソグラフィ法と印刷法が用いられてきた。フォトリソグラフィ法はミクロンオーダーの微細なパターンを形成するのに適した手法であるが、工程上、フォトレジストと称される感光性材料が多用される。フォトレジストは一般的に、工程中に大部分あるいは全てが除去・廃棄されるものである。また、比較的高価な感光性機能材料をフォトリソグラフィ法によりパターン形成する場合も多いが、この場合、不必要な部分の感光性機能材料は現像により除去されることから不経済であるといえる。
【0003】
一方、印刷法は必要な部分にのみ機能材料をパターン形成できるので、フォトリソグラフィ法と比較して材料の利用効率が高い。しかしながら、フォトリソグラフィ法のようにミクロンオーダーの微細なパターンを十分な精度で形成することは極めて困難である。
【0004】
近年、印刷法でありながら従来の印刷法では困難であったミクロンオーダーのパターン形成が可能な手法として、マイクロ−コンタクトプリンティング法(以下、μ−CP法と称する場合がある。)が注目されている。μ−CP法は、ポリジメチルシロキサン類に代表されるエラストマーをスタンプとして用いる手法であり、インクとしては一般的にアルカンチオール類に代表される自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer、以下、SAMとする。)形成能を有する材料が用いられる。インクとして粒子やタンパク質を用いた例も報告されている。
【0005】
このように、μ−CP法はフォトリソグラフィ法を用いずに微細なパターンを形成できるユニークで長所のある印刷法であるが、以下に示すような問題点が指摘されている。
1.アルカンチオール類などの溶液をインクとする場合、エラストマー製スタンプがインクで膨潤するので、パターン形成の繰り返し精度が良くない。
2.触媒やタンパク質などの粒子を含むインクを用いる場合、エラストマー製スタンプ内部にインクが十分に浸透しないためパターン形成が不十分になる場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、マイクロ・コンタクトプリンティングに適さないような場合であっても、フォトリソグラフィ法を用いることなく精細な薄膜パターンを形成することができる薄膜形成用スタンプを提供することを主目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、請求項1に記載するように、被転写体と接触して被転写体上に薄膜パターン形成用塗工液を転写する凸部と、上記凸部を支持する支持部とを有する凸版形状を有し、上記凸部表面は、重合性樹脂または金属酸化物からなる多孔質体であって、平均径が10nm以上1μm以下の微細孔を有する多孔質体により形成されていることを特徴とする薄膜パターン形成用スタンプを提供する。
【0008】
本発明の薄膜パターン形成用スタンプは、被転写体上に薄膜のパターンを形成する部分である、凸部表面に重合性樹脂または金属酸化物からなる多孔質体であって、平均径が10nm以上1μm以下の微細孔を有する多孔質体が用いられていることから、この凸部表面の上記多孔質体に薄膜パターン形成用塗工液を含浸させて被転写体上に転写する際に、膨潤等の問題が生じることがなく、精度の高い薄膜パターンの形成を行うことができる。
【0009】
また本発明は、請求項2に記載するように、被転写体と接触して被転写体上に薄膜パターン形成用塗工液を転写する凸部と、上記凸部を支持する支持部とを有する凸版形状を有し、上記凸部表面は、平均径が10nm以上500nm以下の微細孔を有する多孔質体により形成されていることを特徴とする薄膜パターン形成用スタンプを提供する。
【0010】
本発明の薄膜パターン形成用スタンプは、このような孔径の多孔質体を用いていることから、高精細な薄膜パターンを形成することが可能である。
【0011】
上記請求項1または請求項2に記載の発明においては、請求項3に記載するように、上記凸部および支持部が上記多孔質体により形成されているものであってもよい。多孔質体は少なくとも凸部表面に形成されていればよいのであるが、凸部および支持部の両者を多孔質体とすることにより、製造が容易であり、かつ薄膜パターン形成に際して、薄膜パターン形成用塗工液を凸部表面まで比較的容易に供給することができるからである。
【0012】
上記請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項4に記載するように、上記支持部には、凸部が形成されている側と反対側の位置に補強部が形成されていることが好ましい。支持部は通常剛性が低い場合が多いので、これに補強部を形成することにより、転写時に力が加えられた場合に、薄膜パターン形成用スタンプが歪み、結果として精度の低下を招くという不具合を解決することができる。
【0013】
上記請求項4に記載された発明においては、請求項5に記載するように、上記支持部と補強部との間には、クッション層が形成されていることが好ましい。このようにクッション層を形成することにより、被転写体と接触する凸部表面に均一に圧力を加えることが可能となり、得られる薄膜の膜厚の均一化が図れるためである。また、支持部に剛性が不足している場合等においては、このようなクッション層を補強部と支持部との間に設けることにより、薄膜パターン形成用スタンプの凸部の被転写体への密着度を挙げることが可能となり、結果的に高品質な薄膜パターンを形成することが可能となる。
【0014】
上記請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項6に記載するように、上記多孔質体に上記薄膜パターン形成用塗工液を供給する塗工液供給部を有することが好ましい。このように多孔質体に薄膜パターン形成用塗工液を供給することが可能であれば、本発明の薄膜パターン形成用スタンプを用いて薄膜パターンを形成するに際して、凸部表面にインクを供給させるために、凸部表面を薄膜パターン形成用塗工液に浸漬させる等の塗工液供給作業を省略することが可能となり、工程の簡略化を図ることができるからである。
【0015】
上記請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項7に記載するように、上記支持部の凸部が形成されている側の面に、アライメントマークが形成されていることが好ましい。被転写体である基材上に正確に薄膜パターンを形成するためには、基材上の位置決めを容易かつ高精度で行うことが可能なようにアラインメントマークが必要とされるのである。
【0016】
上記請求項8に記載された発明においては、請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の薄膜パターン形成用スタンプの凸部表面に形成されている多孔質体に、薄膜パターン形成用塗工液を供給する工程と、
上記凸部表面と、被転写体である基材表面とを接触させる工程と、
上記基材表面と上記凸部表面とを剥離することにより、基材表面に薄膜パターン形成用塗工液からなるパターンを転写する工程と
を有することを特徴とする薄膜パターンの形成方法を提供する。
【0017】
このような薄膜パターンの形成方法により、基材上に薄膜パターンを形成すれば、精度が高くかつコスト面でもメリットの多い方法により薄膜パターンを形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の薄膜パターン形成用スタンプについて詳細に説明する。本発明の薄膜パターン形成用スタンプは、被転写体と接触して被転写体上に薄膜パターン形成用塗工液を転写する凸部と、上記凸部を支持する支持部とを有する凸版形状を有し、上記凸部表面は、重合性樹脂または金属酸化物からなる多孔質体であって、平均径が10nm以上1μm以下の微細孔を有する多孔質体により形成されていることを特徴とするものである。
【0019】
本発明の薄膜パターン形成用スタンプは、このように被転写体に転写する部分である凸部表面に上述したような多孔質体を有するものであるので、被転写体に転写する際に、高精細なパターンを転写することが可能であり、かつ多孔質体を形成する材料が膨潤しにくい材料で形成されているので、複数回にわたり転写された際のパターンの精度を高精度とすることができる。
【0020】
図1は、本発明の薄膜パターン形成用スタンプの一例を示すものである。この例の薄膜パターン形成用スタンプは、被転写体に対して転写を行なう凸部1と、この凸部1を支持する支持部2とから構成される凸版形状を有するスタンプ部3を有する。この例の薄膜パターン形成用スタンプは、スタンプ部3全体が多孔質体で形成されている。
【0021】
この例においては、さらにスタンプ部3の裏面、すなわち支持部2の凸部1が形成されている側と反対側の面に、クッション層4を介して補強部5が形成されている。
【0022】
そして補強部5上には、スタンプ部3の凸部1に対して薄膜パターン形成用塗工液を供給するための塗工液供給部6が配置されている。そして、上記クッション層4および補強部5には、塗工液供給部6に保持されている薄膜パターン形成用塗工液を多孔質体であるスタンプ部3まで導くための塗工液流路7が形成されている。
【0023】
この例に示すような薄膜パターン形成用スタンプは、上記凸部1表面に薄膜パターン形成用塗工液が含浸された状態で、被転写体に対してこの凸部表面を接触させることにより、被転写体上に薄膜パターンを形成する。ここで、凸部表面には重合性樹脂または金属酸化物からなり、平均径が10nm以上1μm以下の微細孔を有する多孔質体が配置されているので、被転写体上に形成される薄膜パターンは、極めて高精細なものとすることができる。また、薄膜スタンプ形成用塗工液を含浸する多孔質体が、重合性樹脂もしくは金属酸化物から形成されているので、上記塗工液に膨潤し難く、したがって複数回にわたって転写を行なった場合でも、精度のよい転写を行なうことが可能となる。
【0024】
以下、この例に示すような薄膜パターン形成用スタンプの各構成について説明する。
【0025】
(スタンプ部)
本発明の薄膜パターン形成用スタンプは、少なくとも凸部とこの凸部を支持する支持部とを有するスタンプ部が形成されている。
【0026】
このスタンプ部は、上述した図1に示す例のように全体が多孔質体で形成されたものであってもいよいが、図2に示すように凸部1の表面1aの部分のみが多孔質体で形成されたものであってもよい。
【0027】
(多孔質体)
本発明の特徴は、上記スタンプ部の少なくとも凸部表面に多孔質体が配置されており、かつこの多孔質体が重合性樹脂または金属酸化物からなり、平均径が10nm以上1μm以下の微細孔を有する点にある。
【0028】
この多孔質体は、三次元的に連通した多孔質体であることが好ましい。このように三次元的に連通した多孔質体であれば、多孔質体内に吸蔵することができる塗工液の量を多くすることが可能であることから、転写不良等が生じるおそれがない。また、例えば後述する塗工液供給部から薄膜パターン形成用塗工液を多孔質体を介して凸部表面まで供給することが可能となり、薄膜パターンの形成を効率的に行なうことが可能となる。
【0029】
このような多孔質体を形成する材料としては、重合性材料および金属酸化物を挙げることができる。これらの材料は、後述する多孔質体の製造方法において用いることができる材料であり、また、これらの材料を膨潤させる溶媒が少ないことから、薄膜パターン形成用塗工液の選択の幅を大きく広げるものである。
【0030】
本発明に用いられる重合性材料としては、多孔質体を製造する際の有機モノマーもしくはオリゴマーとして、(メタ)アクリレート類を用いた場合のポリ(メタ)アクリレート類、イソシアネート類/アルコール類(フェノール類)を用いた場合のポリウレタン類、イソシアネート類/アミン類を用いた場合のポリウレア類、エポキシ類/アルコール類(フェノール類)を用いた場合のエポキシ樹脂類、カルボン酸類/アミン類を用いた場合のポリアミド樹脂類、カルボン酸類/アルコール類(フェノール類)を用いた場合のポリエステル類等を挙げることができる。
【0031】
また、本発明に用いられる金属酸化物とは、金属アルコキシドを用い、これらを縮合反応により重合させることにより得られる化合物であり、いわゆるゾル−ゲル法により得られる化合物である。具体的には、ケイ素アルコキシド類、チタンアルコキシド類、ジルコニウムアルコキシド類、アルミニウムアルコキシド類等を用い、縮重合反応させて得られる化合物を挙げることができる。
【0032】
このような多孔質体の微細孔の平均径は、上述したように、10nm〜1μmの範囲内であればよいのであるが、好ましくは10nm〜500nmの範囲内であり、特に20nm〜350nmの範囲内であることが好ましい。
【0033】
上記範囲より微細孔の平均径が小さい場合は、薄膜パターン形成用塗工液、特に超微粒子を含む塗工液を多孔質内に吸蔵することが困難となり、スタンプを用いた転写に際して転写不良による不具合が発生する可能性が生じることから好ましくない。一方、上記範囲を越える平均径の場合は、高精細なパターンを形成することができないため好ましくない。
【0034】
なお、本発明において、この微細孔の平均径の測定方法は、上記スタンプ部の凸部表面における微細孔の平均径を、走査型電子顕微鏡により撮影した写真を用い、実測することにより得られたものである。
【0035】
このような多孔質体の空隙率としては、20体積%以上95体積%以下、好ましくは35体積%以上85体積%以下、さらに好ましくは40体積%以上75体積%以下である。空隙率が20体積%未満だと塗工液の吸蔵量が少ないことやパターン精度が低下することなどから好ましくない。また空隙率が95体積%を超えると多孔質体の構造を保持できなくなることなどから好ましくない。空隙率は、凸部表面のSEM像をボロノイ分割法などにより空隙部と非空隙部に分割して空隙部の割合を求める方法などにより定めることができる。
【0036】
本発明において、このような多孔質体は、図2に示すように、凸部1の表面1aに配置されていればよい。この際、多孔質体の必要な厚みとしては、少なくとも1.0μm以上、特に5.0μm以上であることが好ましい。上記範囲より厚みが小さい場合は、多孔質内に吸蔵することができる薄膜パターン形成用塗工液の量が少量となり、転写に際して転写不良が生じる可能性が高くなるから好ましくない。
【0037】
本発明においては、図1に示すように、スタンプ部3全体が多孔質体で形成されていることが好ましい。スタンプ部3全体が多孔質体で形成されていれば、図1に示すように、塗工液供給部6を設けることにより、連続的に薄膜パターン形成用塗工液を供給することが可能となり、薄膜パターンの製造効率を向上させることが可能となるからである。
【0038】
(凸部)
本発明においては、図1に示すように、スタンプ部3は、凸部1と支持部2により構成されている。この凸部1は、その表面において被転写体と接触しパターンを形成する部位であり、支持部2上に所望のパターンで形成されている。
【0039】
この支持部上における凸部パターンの形成方法は、予めパターンが形成された基板上で多孔質体を形成することにより所望のパターンの凸部を形成する方法と、レーザをパターン状に照射することにより形成する方法とがある。
【0040】
この凸部の支持部上からの高さは、転写に際して、支持部が被転写体に接触しない程度の高さを有するれば特に限定されるものではないが、通常、0.5μm〜20.0μmの範囲内で形成される。上記範囲より高さが低い場合は転写に際して支持部が被転写体と接触する可能性が生じることから好ましくなく、上記範囲より高さが高い場合は、支持部および凸部の剛性にもよるが、転写に際してスタンプ部が歪むことによる精度の低下が生じる可能性があることから好ましくない。
【0041】
(支持部)
図1に示すように支持部2は、パターン状に形成された凸部1を支持するものであり、所定の強度を有するものであれば特にその厚みは制限されるものではないが、通常10.0μm〜100.0μmの膜厚で形成される。
【0042】
このような支持部は図1で示される例では多孔質体により形成されており、図2に示す例では内部に微細孔を有さない材料で形成されている。図2に示すように、凸部1の表面1aのみ上述したような多孔質体が配置されたような場合において、他の凸部および支持部を構成する材料としては、所定の強度および剛性を有する材料であれば特に限定されるものではなく、図2に示すような微細孔を有さない材料であってもよいが、例えば、上述したような多孔質体よりも微細孔の平均径の大きいような多孔質体等を形成するようにしてもよい。
【0043】
このように2種類の多孔質体を用いることにより、実際に転写の精細さに影響を及ぼす凸部表面には孔径の小さい多孔質体を用い、その他の部分には、薄膜パターン形成用塗工液の吸蔵量が多く、また後述する塗工液供給部からの塗工液の供給も容易となるような比較的孔径の大きな多孔質体を用いるといったことも可能となるからである。
【0044】
なお、支持部が多孔質体でない材料で形成されている場合は、例えば後述する塗工液供給部が形成されている場合等においては、この塗工液供給部と凸部表面の多孔質体との間に薄膜パターン形成用塗工液の流路を別途形成するようにしてもよい。
【0045】
また、本発明においては、この支持部の凸部が形成されている側の面、特にその周囲の部分にアライメントマークが形成されていることが好ましい。例えば、同一基板上に複数の薄膜パターンを形成しなければならないような場合は、スタンプと被転写体である基材との位置合わせが極めて重要となる。したがって、被転写体との位置合わせを行うためのアライメントマークが支持部の外周部分等に形成されていることが好ましいのである。
【0046】
アライメントマークの種類等は特に限定されるものではないが、一般的には光学的な手法を用いて位置合わせが行われることが多いことから、支持部が透明材料で形成されており、その透明材料上で光学的検出手段により検出可能な形状および材料で形成される。
【0047】
なお、上記図1および図2に示す例では、支持部は平板状に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、支持部が円筒状に形成されており、その外周面に凸部が形成されているような形状であってもよい。
【0048】
(補強部、クッション層)
本発明の薄膜パターン形成用スタンプにおいては、図1に示すように、支持部2の凸部1が形成されていない側の面に補強部5が形成されていてもよい。この補強部は、支持部の剛性を補強して、支持部の歪み等に起因する精度の低下を防止するために形成されるものである。このような補強部に用いられる材料としては、剛性のある材料であれば特に限定されるものではなく、金属板、セラミック板、ポリマー板等を挙げることができる。
【0049】
また、このような補強部は、支持部とクッション層を介して形成されるようにしてもよい。このクッション層は、補強部を介してスタンプ部の凸部に圧力を加え、被転写体に対して転写を行う場合、一律に凸部表面に圧力を加えることが困難な可能性があることから設けられたものである。また、支持部がある程度可撓性を有するものである場合は、このようなクッション層を用いることにより、支持部が被転写体の凹凸にフィットして、転写の品質を向上させることができるからである。クッション層の材料としては、弾性を有する材料であれば特に限定されるものはなく、エラストマー、ゴム等の材料が好適に用いられる。
【0050】
上記補強部およびクッション層には、図1に示すように必要に応じて塗工液流路7が形成されていてもよい。図1に示すように、塗工液供給部6が補強部5の外側、すなわちスタンプ部3と反対側に形成されている場合は、塗工液供給部6に収容されている薄膜パターン形成用塗工液をスタンプ部に供給するためには、このような塗工液流路7が必要となるからである。
【0051】
(塗工液供給部)
本発明においては、上記スタンプ部の凸部表面に薄膜パターン形成用塗工液を継続的に供給するための塗工液供給部が形成されていてもよい。この塗工液供給部の形成位置は特に限定されるものではなく、図1に示すように補強部5の外側、すなわち、スタンプ部3と反対側に形成されていてもよく、また補強部5とスタンプ部3との間に形成されていてもよい。
【0052】
(他の実施形態)
本発明の薄膜パターン形成用スタンプの他の実施形態として、被転写体と接触して被転写体上に薄膜パターン形成用塗工液を転写する凸部と、上記凸部を支持する支持部とを有する凸版形状を有し、上記凸部表面は、平均径が10nm以上500nm以下の微細孔を有する多孔質体により形成されていることを特徴とする薄膜パターン形成用スタンプを挙げることができる。本実施形態においては、多孔質体の材料がいかなる材料であっても良い点で上述したものとは異なるものである。
【0053】
(スタンプの製造方法)
本発明の薄膜パターン形成用スタンプを製造する方法としては、特に限定されるものではないが、微粒子の積層体を利用する方法、および微粒子含有感光性塗工液を用いる方法を挙げることができる。
【0054】
微粒子の積層体を利用する方法においては、微粒子積層体を形成し、この微粒子を一部融着・焼結等を行なうことにより、微粒子間の空隙を微細孔とする多孔質体とし、これをスタンプ部として用いる方法と、微粒子積層体の空隙に樹脂等を充填し、その後抽出等により微粒子を取り除くことにより微粒子の部分を微細孔とする多孔質を得る方法等がある。いずれの方法においても、凸部のパターンが形成された基材上に微粒子の積層体を形成することにより、パターン状の凸部および支持部を有する多孔質体からなるスタンプ部が形成される。
【0055】
一方、微粒子含有感光性塗工液を用いる方法では、微粒子含有感光性塗工液を基板上に塗布し、パターン露光・現像後、微粒子のみを抽出することによって、基材上に多孔質体の凸部を有するスタンプ部(この場合、基材が支持部となる)を形成することができる。
【0056】
以下、このような薄膜パターン形成用スタンプの製造方法について、微粒子層の積層体を利用する方法と、微粒子含有感光性塗工液を利用する方法とに分けて説明する。
【0057】
1.微粒子層積層体を利用した多孔質体の製造方法
まず、微粒子の積層体を製造する方法について説明し、次にこのような微粒子積層体を用いて本発明に用いる多孔質体を製造する方法について説明する。
【0058】
A.微粒子層積層体の製造方法
このような微粒子層積層体を製造する方法としては、主として2通りの製造方法が考えられる。以下、これらを第1の方法および第2の方法としてそれぞれ説明する。
【0059】
a.第1の方法
微粒子層積層体を製造する第1の方法は、基材上に微粒子層を交互吸着法により積層させて微粒子層積層体を形成するものである。
【0060】
この場合に用いられる微粒子の平均径は、この微粒子層積層体により得られる多孔質体の微細孔の孔径に直結するものであることから、多孔質体に要求される特性に応じて選択されて用いられる。
【0061】
本発明において、用いられる微粒子の平均径としては、10nm〜1μmの範囲内、好ましくは10nm〜500nmの範囲内である。
【0062】
この際用いる微粒子としては、微粒子を取り除いてその空隙を微細孔として用いる多孔質とする方法による場合は、除去が容易な微粒子が用いられる。具体的には、非架橋の高分子微粒子などの有機微粒子や、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、塩化ナトリウム等の無機材料が用いられる。本発明においては、上記微粒子材料の内、シリカ微粒子を用いることが好ましい。
【0063】
一方、微粒子間の空隙を微細孔として用いる多孔質とする場合は、それ自体が多孔質の材質となることから、耐膨潤性や硬度等を考慮して選択された材料の微粒子が用いられる。
【0064】
また、この際用いられる基材に関しては、その上に微粒子層を積層することが可能なものであれば特に限定されるものではないが、予め凹部のパターンが形成された基板を用いれば、その後スタンプ部の凸部のパターンを形成する必要がないので好ましい。
【0065】
第1の方法において、交互吸着法の相互作用としては静電的相互作用を始めとして、水素結合、電荷移動相互作用等の作用を利用したものを挙げることができる。しかしながら、本発明においては、静電的相互作用による交互吸着法により製造されることが好ましい。静電的相互作用による交互吸着法により微粒子層積層体を製造することにより、比較的容易に吸着強度の高い微粒子層積層体を形成することが可能であり、また市販の高分子電解質等を用いることが可能であることから、コスト面で有利であるからである。
【0066】
このように交互吸着法において、静電的相互作用により基材上に微粒子を付着させる場合は、特に限定されるものではないが、通常基材上に正負いずれかの電荷を付与し、この電荷と反対の極性を有する微粒子を用いることにより微粒子を静電的相互作用により基材上に付着させる方法が採られる。
【0067】
基材表面に電荷を付与する方法としては、単に物理的に基材表面を帯電させる場合と、物理的あるいは化学的に基材表面にイオン性官能基を付与する場合がある。本発明においては、前者は電荷の安定性に乏しいことから、後者の基材表面にイオン性官能基を付与する方法によることが好ましい。
【0068】
この基材表面にイオン性官能基を導入する手法としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ処理、加水分解処理、シランカップリング処理、高分子電解質の塗布、高分子電解質多層膜の形成などが挙げられるが、本発明においては、高分子電解質を塗布等することにより得られる高分子電解質膜を形成することが好ましい。これは、以下の理由による。
【0069】
まず、一般に基材表面の電荷密度が高い方が基材上に均一に微粒子が付着した微粒子層を形成できる。一方、基材上に高分子電解質膜を形成することにより、他の方法と比較して電荷密度を高くすることができる。したがって、高分子電解質膜を基材上に形成し、この高分子電解質膜と微粒子との静電的相互作用により微粒子を基材上、すなわち高分子電解質上に付着させることにより、微粒子が均一に付着した微粒子層とすることができ、結果として良好な特性を有する多孔質体を得ることができる微粒子層積層体とすることができるからである。
【0070】
また、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ処理、及び加水分解処理では、一般的に導入されるイオン性官能基はアニオン性基であることが多い。したがって、微粒子表面の電荷はカチオンに限定されることになる。一方、高分子電解質はアニオン性、カチオン性、それらの密度やバランスを任意に選択できるので、微粒子表面の電荷がアニオン、カチオンのいずれか一方に限定されることがない。この点からも基材表面に電荷を付与する方法としては、高分子電解質からなる高分子電解質膜を形成することが好ましい。
【0071】
なお、基材表面は、疎水性であることが多いことから、上記手法を併用することも基材表面に十分な電荷を付与する手法として効果的である。例えば、基材表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ処理、加水分解処理、シランカップリング処理の少なくとも一つを施した後、高分子電解質塗布または、高分子電解質多層膜形成を行なうことも可能であり、好ましい方法である。
【0072】
本発明において、このような高分子電解質膜としては、互いに極性の異なる2種以上の高分子電解質が積層されて形成された多層膜であることが好ましい。このような高分子電解質多層膜の形成方法としては、公知のいわゆる交互吸着膜作製法(Layer-by-Layer Assembly法)を好適に用いることができる。この方法は、基材をカチオン性高分子電解質水溶液とアニオン性高分子電解質水溶液とに交互に浸漬することによって、ナノオーダーの膜厚制御で基材上に高分子電解質多層膜を形成する手法である(例えばGero Decherら、Science、277巻、1232ページ、1997年;白鳥世明ら、信学技報、OME98-106、1998年;Joseph B. Schlenoffら、Macromolecules、32巻、8153ページ、1999年)。この方法によると、高分子電解質多層膜が微粒子の粒径以上の厚膜であっても、微粒子層は、単粒子膜で形成される。なぜなら、高分子電解質多層膜は、媒体(主に水)不溶の高分子錯体になっており、ほとんど媒体に拡散せず、微粒子は高分子電解質多層膜の、ほとんど表面とのみ相互作用するからである。
【0073】
また本発明においては、上記高分子電解質膜を形成する高分子電解質が架橋された高分子電解質であることが好ましい。架橋された高分子電解質を用いることにより、微粒子層において不必要で不都合な粒子の多層化を防止することができるからである。この架橋された高分子電解質は、高分子電解質を単層で形成する場合も、上記高分子電解質多層膜とした場合も好適に用いられ、高分子電解質多層膜とした場合は、その最上層のみ架橋された高分子電解質を用いてもよいし、全ての層を架橋された高分子電解質で形成してもよい。
【0074】
本発明において、このような高分子電解質膜を用いた静電相互作用により微粒子層を複数層形成する際には、高分子電解質膜を形成してこれに微粒子を付着させた後、さらにその上に高分子電解質膜を形成し再度微粒子を付着させる工程を繰り返すことにより行うことができる。
【0075】
本発明に用いられる高分子電解質としては、ポリエチレンイミンおよびその4級化物、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−ジメチレン−ピペリジニウムクロライド)、ポリアリルアミンおよびその4級化物、ポリジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびその4級化物、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドおよびその4級化物、ポリジメチル(メタ)アクリルアミドおよびその4級化物、ポリ(メタ)アクリル酸およびそのイオン化物、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、ポリアミック酸、ポリビニルスルホン酸カリウム、さらには上記ポリマーを構成するモノマーと(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなどのノニオン性水溶液モノマーとの共重合体などを上げることができる。
【0076】
本発明においては、中でもポリエチレンイミン4級化物、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−ジメチレン−ピペリジニウムクロライド)、ポリアリルアミン4級化物、ポリジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート4級化物、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド4級化物、ポリジメチル(メタ)アクリルアミド4級化物、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸カリウム、さらには上記ポリマーを構成するモノマーと(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなどのノニオン性水溶液モノマーとの共重合体を用いることが好ましい。
【0077】
また、架橋された高分子電解質としては、上記高分子電解質を構成するモノマーとメチレンビスアクリルアミドなどの多官能モノマーとの架橋体や上記高分子電解質とアルデヒド類との反応による架橋体、上記高分子電解質への電子線、ガンマ線照射による架橋体などを挙げることができる。
【0078】
第1の方法においては、上述したように基材自体に凹部のパターンを形成しておくことにより、得られる微粒子層積層体が凸部のパターンを有するものとすることができる。よって、最終的に得られる多孔質体が凸部のパターンを有する形状とすることができるため好ましい態様であるといえる。
【0079】
b.第2の方法
第2の方法は、基材上に高分子電解質を有する高分子含有層を形成し、上記高分子含有層を膨潤させることができる溶媒に、第1の方法で説明した微粒子と同様の微粒子を分散させた微粒子分散液を調製し、上記高分子含有層と上記微粒子分散液とを接触させることにより微粒子層を形成する微粒子層形成工程を複数回繰り返し、基材上に微粒子層積層体を形成するものである。
【0080】
以下、本発明の第2の方法について詳細に説明する。この第2の方法は、
▲1▼基材上に高分子電解質を有する高分子含有層を形成する工程
▲2▼上記高分子含有層を膨潤させることができる溶媒(媒質)に、平均粒子径が10nm〜1μmの範囲内である微粒子を分散させた微粒子分散液を調製し、上記高分子含有層と上記微粒子分散液とを接触させる工程
の少なくとも二つの工程を含むところに特徴を有するものである。このような方法により、上記高分子含有層内に微粒子が均一に充填され、これにより微粒子層を形成することが可能となる。そしてこの工程を繰り返すことにより、微粒子層が積層された微粒子層積層体を形成することができるのである。
【0081】
まず、最初の工程、すなわち高分子電解質を含有する高分子含有層を形成する工程について説明する。
【0082】
本発明において、この高分子含有層の形成方法は特に限定されるものはなく、例えば押出成形等によるシート状等の単独で形成されたものであってもよく、また基材上に形成されたものであってよい。しかしながら、薄膜状の高分子含有層を用いた場合に有用であるケースが多いことから、基材上で形成することが好ましい。このような基材上での高分子含有層の形成方法としては、スピンコーティング、スクリーンコーティング、ロールコーティング、ディップコーティング、ダイコーティングなどの種々のコーティング方法を採用することができる。また、基材上での硬化は、用いる材料により種々の方法があり、高分子物質が溶媒に溶解したものであれば、溶媒を除去する方法、基材上で反応させて形成する場合は加熱硬化させる方法、光等のエネルギーを照射する方法等を挙げることができる。
【0083】
上記基材上での高分子含有層の形成は、必要に応じてパターン状に形成しても良い。パターン状に形成する方法としては、例えば基材表面に高分子電解質インキを用いて所望のパターンを直描する方法、具体的には、ノズル吐出による方法を用いてもよい。このようなノズル吐出方法としては、例えばマイクロシリンジ、ディスペンサー、インクジェット、針先より高分子電解質インキを電界などの外部刺激により飛ばす方法、外部刺激により振動するピエゾ素子などの振動素子を用いて素子より高分子電解質インキを飛ばす方法、針先に付着させた高分子電解質インキを基材表面に付着させる方法等を用いることができる。また、濡れ性の悪い疎液性部位の中に濡れ性の良好な親液性部位のパターンを形成し、そこに液状とした高分子電解質溶液を塗布し、親水性の部分のみに高分子電解質を付着させる方法等の一般に高分子物質のパターンを形成する方法等を用いることも可能である。
【0084】
本発明に用いられる基材としては、特に限定されるものではないが、上述したように凹部のパターンが形成された基材を用いることにより、そのまま凸部のパターンを有する多孔質体とすることも可能である。
【0085】
この第2の方法において、高分子電解質は、微粒子が有する電荷と反対の電荷を有する高分子電解質であることが好ましい。これは、以下の理由による。
【0086】
すなわち、一般に微粒子が均一に分散している微粒子分散液において、微粒子表面は通常帯電しており、特に水などの極性溶媒中ではその傾向が強い。この荷電部位近傍には対イオンが存在し、粒子の周囲には電気二重層が形成されている。このため粒子間には静電的斥力が働き、微粒子は媒質中に安定に分散する。また、溶媒和層によっても微粒子間の接触は妨げられる。このことより、基材上の高分子電解質には、微粒子と静電的引力を生じる機能と微粒子を脱溶媒和させる機能とを有することが望ましい。この条件に適するのが、上記微粒子が有する電荷と反対の電荷を有する高分子電解質であり、微粒子と反対の電荷を有する高分子電解質であれば、微粒子との間に引力が生じるため、不安定化された微粒子は、周囲に高濃度で存在する高分子電解質と速やかに複合体を形成する。したがって、通常の高分子物質と比較して、より効率的に微粒子を取り込み、充填、固定させることができるのである。
【0087】
また、本発明においては、上記高分子電解質を含む高分子含有層が水溶性であることが好ましい。これは、後述する微粒子分散液において、好適に利用できる微粒子が水系の媒質に分散しているケースが多く、実際に利用する場合を考慮した場合はこのような水系の微粒子分散液に用いることができる水溶性であることが好ましいからである。さらに、高分子含有層が高分子電解質である場合であって、水系の媒質に微粒子が分散している場合は、上述したように高分子電解質表面に高塩濃度領域を形成して微粒子分散液中の微粒子の状態を不安定化させる場合、および静電的引力を用いて微粒子を高分子物質に取り込み、固定する場合のいずれの場合でも、水系で行うことにより、イオン化の度合いを高くすることが可能となり、効率的に行うことができるからである。
【0088】
このような、第2の方法に最も適した水溶性の高分子電解質としては、ポリエチレンイミンなどのイミン類、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジンなどのアミン類、ポリスチレンスルホン酸などのスルホン酸類、ポリアクリル酸などのカルボン酸類、ゼラチン、アルギン酸などの天然高分子類及びこれらイオン性高分子の塩、ポリアクリルアミドなどのアミド類などが挙げられる。用途に応じてこれらの高分子を変性したり、これらの高分子のモノマーを一成分とする共重合体も好適に用いることができる。
【0089】
次に、上記高分子含有層と微粒子分散液とを接触させる工程について説明する。
【0090】
この高分子含有層と微粒子分散液との接触方法としては、具体的には高分子含有層を微粒子分散液に浸漬する方法および高分子含有層表面に微粒子分散液を塗布する方法を挙げることができる。
【0091】
本発明に用いられる微粒子分散液は、微粒子と媒質とからなるものであり、この媒質(溶媒)が、上述した高分子電解質を含有する高分子含有層を膨潤させるものである必要がある。
【0092】
このような微粒子分散液に分散する微粒子としては、上述したものと同様のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
【0093】
第2の方法においては、溶媒中に微粒子と高分子物質とを混合し、微粒子を分散させた後、溶媒を除去して微粒子層を得るといった従来の方法では達成できないような粒径の細かい微粒子をも、高密度でかつ凝集させることなく高分子物質内に均一に分散・充填させることができる点に大きな特徴がある。
【0094】
上記微粒子分散液中の上記微粒子の濃度であるが、この濃度を調整することにより、最終的に得られる微粒子層中の微粒子密度を制御することができる。本発明では、微粒子と高分子物質との複数の引力を積極的に用いているので、一般的に分散液中の微粒子濃度よりも最終的に得られる微粒子層中の微粒子の濃度の方が高くなると考えられる。本発明においては、微粒子分散液の濃度を調整することにより、実際に微粒子が微粒子層中に最密充填された微粒子層を得ることも可能である。
【0095】
使用に適した分散液中の微粒子の濃度は、上述したように、微粒子層において必要とされる微粒子の密度により大きく異なるものであるが、一般的には1容量%〜65容量%であり、好ましくは1容量%〜55容量%、特に好ましくは3容量%〜50容量%である。
【0096】
このような微粒子分散液に用いられる媒質(溶媒)は、上述したように上記高分子電解質を膨潤させる必要があるが、この膨潤の程度としては、完全に媒質(溶媒)に可溶な程度(高分子電解質が非架橋の場合)から、初期の高分子電解質の体積の2倍膨潤する程度(高分子電解質が架橋、非架橋の場合)の範囲内であることが好ましい。
【0097】
上記媒質(溶媒)は、上述したように高分子含有層を膨潤させることができる溶媒であれば特に限定されるものではなく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、エチレングリコールなどのグリコール類、水等を挙げることができる。
【0098】
第2の方法における媒質としては、上述したように水溶性の高分子電解質が高分子含有層を構成する高分子物質としては好適であることから、このような水溶性高分子を溶解する媒質(溶媒)が好ましい。このような媒質としては、誘電率が2以上の媒質が好ましく、具体的には、水(81(20℃における比誘電率、以降特に記載しない場合は同様である。)、メタノール(33.2)、アセトン(21.4)、モルフォリン(7.42(但し25℃))、1,4−ジオキサン(2.32)等を挙げることができる。
【0099】
第2の方法においては、上述したように高分子含有層を構成するのは、高分子電解質が好ましく、特に水溶性の高分子電解質が好ましい。したがって、上記微粒子分散液の媒質も、この水溶性の高分子電解質を溶解するものであることが好ましいが、この水溶性高分子電解質は水に最もよく溶けることから、最も好ましい媒質としては、水を挙げることができる。
【0100】
このような媒質は、単独で用いてもよく、また2種以上混合して用いてもよい。さらに、微粒子の分散性を阻害しないように、イオン性不純物はなるべくすくない方が好ましい。
【0101】
このような微粒子分散液には、必要に応じて界面活性剤等を添加することができる。
【0102】
第2の方法において用いられる微粒子分散液の種類としては、微粒子が均一に分散されていれば特に限定されるものでないが、固体粒子分散系(分散コロイド)、分子会合体分散系(ミセルコロイド)、および高分子分散系(分子コロイド)である微粒子分散液が好ましい。
【0103】
第2の方法においては、上述した二つの工程を繰り返すことにより、微粒子層を積層することができ、微粒子層積層体を得ることができる。
【0104】
B.微粒子積層体を用いた多孔質体の製造方法
微粒子積層体を形成した後、これを多孔質体とする方法は、上述したように二つある。すなわち、微粒子積層体を構成する微粒子自体を部分的に融着もしくは焼結することにより、微粒子間の空間を微細孔とする多孔質体とする方法と、微粒子積層体の空隙に物質を充填した後、微粒子を除去することにより、微粒子が除去された空隙を微細孔とする多孔質体とする方法である。
【0105】
本発明においては、多孔質体においてより多くの空隙を形成することが可能であり、薄膜パターン形成用塗工液を多く吸蔵することが可能である点から、後者の微粒子を除去することにより空隙を形成する方法により得られた多孔質体が好適に用いられる。
【0106】
このような多孔質体の形成方法として、具体的には、低分子量の化合物を用い、これを微粒子間の空隙に充填させた後、重合させて高分子化することにより重合物を充填させた後、微粒子を除去する方法を挙げることができる。重合前は低粘度で微粒子間の空隙に比較的容易に充填することが可能であり、充填後にこれらを重合することにより、微粒子を取り除いた場合でも自己支持性を維持できる程度の強度を付与することができる。
【0107】
具体的には、金属アルコキシドを用い、これらを微粒子間に充填し、次いで縮合反応により重合させることにより、重合物を高分子−微粒子複合体の微粒子間の空隙に充填する、いわゆるゾル−ゲル法により行う方法と、有機モノマーもしくはオリゴマーを用い、縮合反応もしくは付加反応により重合させて重合物を高分子−微粒子複合体の微粒子間の空隙に充填する方法等を挙げることができる。上記ゾル−ゲル法を用いる場合は、ケイ素アルコキシド類、チタンアルコキシド類、ジルコニウムアルコキシド類、アルミニウムアルコキシド類等を用いることができ、一方有機モノマーもしくはオリゴマーを用いる場合は、ポリ(メタ)アクリレート類を得るための(メタ)アクリレート類、ポリウレタン類を得るためのイソシアネート類/アルコール類(フェノール類)、ポリ尿素類を得るためのイソシアネート類/アミン類、エポキシ樹脂類を得るためのエポキシ類/アルコール類(フェノール類)、ポリアミド樹脂類を得るためのカルボン酸類/アミン類、ポリエステル類を得るためのカルボン酸類/アルコール類(フェノール類)等を用いることができる。
【0108】
このようにして重合性樹脂または金属酸化物からなる物質を微粒子間に充填させた後、微粒子を熱処理または化学処理により分解または抽出除去することにより微粒子を除去する工程を行う。具体的には、微粒子が非架橋性ポリマーである場合は、か焼(カルシネーション)もしくは溶剤抽出により除去することが可能である。また、微粒子が架橋性ポリマーである場合には、か焼(カルシネーション)により除去することが可能である。さらに微粒子がシリカである場合には、フッ酸抽出により除去することが可能である。
【0109】
2.微粒子含有感光性塗工液を利用した多孔質体の製造方法
本発明に用いる多孔質体の製造方法の他の例としては、微粒子含有感光性塗工液を用いる方法がある。
【0110】
ここで微粒子含有感光性塗工液とは、ノボラック樹脂ベースのレジストに代表されるような感光性材料の溶液に、シリカなどの微粒子が分散された塗工液である。
【0111】
本発明においては、上述したようにこのような微粒子含有感光性塗工液を、基材上に塗布し、スタンプ部の凸部として必要なパターンで露光を行うことにより、そのパターン状で硬化させ、硬化させた微粒子含有感光性塗工液から微粒子を除去することにより、凸部のみ多孔質体としたスタンプ部を形成することができる。
【0112】
また、別の方法として、基材上に微粒子含有感光性塗工液を全面に塗布して硬化させた後、微粒子を除去し、その後レーザ光による直描法にて凸部を形成する方法等を挙げることができる。
【0113】
この方法の場合、微粒子含有感光性塗工液中の微粒子含有率は、乾燥後の塗膜中の微粒子が相互に接触する程度に高くなければならない。具体的には、微粒子含有率は固形分の35体積%以上が望ましく、より望ましくは固形分の40体積%である。なお、微粒子の割合が固形分の80体積%を超えると、微粒子間の空隙が3次元的に連結した構造になり得る。このような構造の場合、微粒子を抽出しなくても多孔質体として用いることが可能となる。微粒子の割合が固形分の95体積%を超えるものについては、微粒子を抽出すると多孔質体の構造を保持できなる恐れがあることから好ましくない。
【0114】
3.薄膜パターン形成用スタンプの製造方法
上述したような方法により多孔質体を形成した後、これを用いて本発明の薄膜パターン形成用スタンプを形成する。
【0115】
まず、上記微粒子層積層体により形成した多孔質体の場合は、上述したように微粒子を積層する基材に凹部状のパターンが形成されている場合は、そのまま本発明に用いるスタンプ部として用いることができる。一方、平面状の基材上に微粒子積層体を形成した場合は、種々の方法により加工を施すことにより凸部のパターンを形成してスタンプ部とする必要がある。具体的には、フォトリソグラフィー法等を挙げることができるが、本発明においては、レーザ光による直描法により形成することが好ましい。
【0116】
この際、用いることができるレーザ光は、対象となる多孔質体の材料にもよるが、通常AlGaAs半導体レーザなどの半導体レーザやNd:YAGレーザなどの固体レーザ、第2高調波の半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ等が用いられる。
【0117】
このようにして、支持部上にパターン状に凸部が形成されたスタンプ部が得られる。本発明においては、このスタンプ部のみを用いて本発明の薄膜パターン形成用スタンプとすることができるが、上述したような、クッション部、補強部、さらには塗工液供給部等を配置するようにしてもよい。
【0118】
(薄膜パターンの形成方法)
本発明の薄膜パターンの形成方法は、上述したような薄膜パターン形成用スタンプの凸部表面に形成されている多孔質体に、薄膜パターン形成用塗工液を供給する工程と、
上記凸部表面と、被転写体である基材表面を接触させる工程と、
上記基材と上記凸部表面とを剥離することにより、基材表面に薄膜パターン形成用塗工液からなるパターンを転写する工程と
を有することを特徴とする。
【0119】
本発明に用いられる薄膜パターン形成用スタンプについては、上述したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0120】
このような薄膜パターン形成用スタンプを用いて薄膜パターンを形成するのであるが、この際用いられる薄膜パターン形成用塗工液は、形成する薄膜パターンにより必要とされる塗工液が用いられる。
【0121】
このような薄膜パターン形成用塗工液としては、低粘度塗工液が適している。
具体的には、100cP以下の粘度が好ましく、さらに好ましくは30cP以下である。塗工液の粘度が100cPを超えるものでは、多孔質体内を塗工液で満たすために大きな加圧が必要となり、その圧力で多孔質体が破損してしまうので好ましくない。
【0122】
本発明で得られる薄膜パターンとしては、導電性インクを用いることにより得られる導電性パターン、半導体インクを用いた場合の半導体パターン、DNAチップ、診断用チップや細胞培地表面への親水/疎水パターンの形成、オプティクス分野においては、マイクロレンズアレイのための下地層形成等を挙げることができる。
【0123】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0124】
【実施例】
以下、本発明のパターン形成体の製造方法について、実施例を通じてさらに具体的に説明する。
【0125】
[実施例1]
シリコーン樹脂製のマスター版上に、交互吸着法により平均粒子径300nmのシリカ微粒子を10層堆積した。その後、アクリル系光重合性組成物を浸透させた。次いでこれを重合させた後、シリカ微粒子のみをフッ酸溶液で抽出除去し、多孔質体からなるスタンプを作製した。スタンプに形成されたパターンの一部の走査電子顕微鏡写真を図1(a)、(b)に示す。
【0126】
[実施例2]
シリコーン樹脂製のマスター版上に、交互吸着法によって平均粒子径110nmのシリカ微粒子を10層堆積し、次いで平均粒子径300nmのシリカ微粒子を10層堆積した。その後、アクリル/ウレタン系光重合組成物を浸透させ、次いでこれを重合させた後、シリカ微粒子のみをフッ酸溶液で抽出除去し、2層多孔質構造の多孔質体からなるスタンプを作製した。
【0127】
[実施例3]
カーボンとニトロセルロースの混合物層が設けられた基板上に、平均粒子径300nmのシリカ粒子分散液を塗布・乾燥し、微粒子層積層体を得た。この微粒子層の厚みより薄くなるよう、スチレン系重合性組成物を浸透・硬化させた後、シリカ微粒子をフッ酸溶液で除去し、多孔質体を形成した。これに波長808nmのレーザ光をパターン照射し多孔質体からなるスタンプを形成した。
【0128】
[実施例4]
シリコーン樹脂製のマスター版上に、交互吸着法によって平均粒子径620nmのポリスチレン微粒子を10層堆積した。その後、金属アルコキシド系材料を浸透させた。次いで、これをゲル化させた後、ポリスチレン微粒子のみを溶剤で抽出除去し、多孔質体からなるスタンプを作製した。
【0129】
[実施例5]
ポリカーボネート板の上に、平均粒子径110nmのシリカ微粒子が分散した紫外線硬化ペーストを塗布した。ペースト中の固形分の内のシリカ微粒子の割合は、70体積%となるように調製した。乾燥薄膜は、1.4μmであった。これをフォトマスク越しに紫外線露光し、凸部に相当する部分のみ感光・硬化させた。その後、洗浄により未硬化の部分を除去し、次いで硬化部分のシリカ微粒子をフッ酸溶液を用いて抽出除去することにより、多孔質体からなるスタンプを作製した。
【0130】
[実施例6]
実施例1で作製した薄膜パターン形成用スタンプを用い、トリアセチルセルロースフィルムのパターン加水分解を行なった。薄膜パターン形成用塗工液としては、水酸化カリウムの3N水溶液を用いた。スタンプに塗工液を浸透させた後、注意深くフィルムをスタンプに接触させた。室温で2分間接触させた後、フィルムをよく水洗した。このフィルムは加水分解された部分のみ親水性が増大し、親水/疎水パターンが表面に形成されたフィルムを得ることができた。
【0131】
[実施例7]
実施例6で作製した親水/疎水パターンフィルムを上村工業社製触媒化剤である5%S−10X(商品名)溶液に3分間浸し、その後、純水でよく洗浄した。次いで該フィルムを5%A−10X(商品名)溶液に3分間浸し、その後純水でよく洗浄することによって、親水部のみ触媒が付着したフィルムを得た。この触媒化フィルムを80℃の無電解ニッケルめっき液NPR−4(商品名)に浸したところ、親水部にのみニッケル膜が成膜されたフィルムを得ることができた。
【0132】
[実施例8]
実施例5で作製したスタンプに立体規則性ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(アルドリッチ社製)を2重量%含むクロロホルム溶液を含浸させた。このスタンプを洗浄済みシリコンウェハの上に載せた。このとき、ウェハおよびスタンプはクロロホルム蒸気で満たされたシャーレ内に保持した。その後、シャーレの蓋を取り、次いで速やかにスタンプを基板から離して半導体高分子パターンを作製した。シャーレ内でスタンプ面とウェハ表面の間には、インキ薄膜が形成されたと考えられる。半導体高分子薄膜の乾燥後の平均薄膜は、約40nmであった。
【0133】
【発明の効果】
本発明は、網目状になった微細孔を有し、その微細孔の径が10nm以上500nm以下であることを特徴とする多孔質体を用いたスタンプであり、寸法変化が小さく、機能性超微粒子を含む塗工液でも吸蔵・塗布することが可能で、ミクロンオーダーの印刷が可能な多孔質体からなる薄膜パターン形成用スタンプを提供する。本発明の薄膜パターン形成用スタンプは、エレクトロニクス分野、バイオテクノロジー分野、オプティクス分野などで用いられる基板表面へのパターン形成技術やコーティング技術における印刷版として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜パターン形成用スタンプの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の薄膜パターン形成用スタンプの他の例を示す概略断面図である。
【図3】実施例1で得た薄膜パターン形成部の凸部表面を示す走査電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 …… 凸部
2 …… 支持部
3 …… スタンプ部
4 …… クッション層
5 …… 補強部
6 …… 塗工液供給部
Claims (7)
- 被転写体と接触して被転写体上に薄膜パターン形成用塗工液を転写する凸部と、前記凸部を支持する支持部とを有する凸版形状を有し、前記凸部表面は、金属酸化物からなる多孔質体であって、平均径が10nm以上1μm以下の微細孔を有する多孔質体により形成されており、前記支持部の凸部が形成されている側の面に、アライメントマークが形成されていることを特徴とする薄膜パターン形成用スタンプ。
- 前記多孔質体が有する微細孔の平均径が10nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜パターン形成用スタンプ。
- 前記凸部および支持部が前記多孔質体により形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄膜パターン形成用スタンプ。
- 前記支持部には、凸部が形成されている側と反対側の位置に補強部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の薄膜パターン形成用スタンプ。
- 前記支持部と補強部との間には、クッション層が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の薄膜パターン形成用スタンプ。
- 前記多孔質体に前記薄膜パターン形成用塗工液を供給する塗工液供給部を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の薄膜パターン形成用スタンプ。
- 請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の薄膜パターン形成用スタンプの凸部表面に形成されている多孔質体に、薄膜パターン形成用塗工液を供給する工程と、
前記凸部表面と、被転写体である基材表面とを接触させる工程と、
前記基材表面と前記凸部表面とを剥離することにより、基材表面に薄膜パターン形成用塗工液からなるパターンを転写する工程とを有することを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
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