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JP5053096B2 - ブロメラインからの創傷清拭組成物及びその製造方法 - Google Patents

ブロメラインからの創傷清拭組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ブロメラインから得た創傷清拭組成物及びその製造方法に関する。特に、本発明は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、本質的にブロメライン阻害剤を含まない、ブロメラインから得た創傷清拭組成物、及びそれを含む医薬組成物に関する。この創傷清拭組成物及びそれを含む医薬組成物は、痂皮組織の創傷清拭及び創傷治癒に特に有用である。
手術を行うことなしに失活組織を除去することができる創傷清拭製剤を開発するために相当な努力がこれまでになされてきた。失活組織は、褥瘡性潰瘍、圧迫壊死、切開、火傷などの皮膚外傷に伴い、全ての疾病過程で形成される。失活組織は日和見感染の培地として好適であるため、効果的な創傷清拭は不可欠である。感染が原因の敗血症は、重度熱傷患者の大部分の主な死亡原因である。
失活組織の早期の創傷清拭を行うための蛋白質分解酵素及び化学物質の使用は、満足のいく創傷清拭とはなっていない。タンニン酸、サリチル酸、ピルビン酸などの化学試剤は、すでに傷ついた組織に更なる損傷を与える原因となることが見出された。
パパイン、ピンギナイン(pinguinain)、トリプシン、フィブリノリジン及びストレプトキナーゼを含めた蛋白質分解酵素が、創傷清拭剤として記載されてきた。米国特許第5,505,943号では、壊死組織の成分を加水分解することによって創傷を処置するための、ビブリオ属の微生物によって生成されるプロテアーゼを含有する組成物が開示されている。
しかし、精製蛋白質分解酵素は、長期間に亘り多数回の適用を必要とし、効力に乏しく、毒性の副作用があり、選択性がないため、この精製酵素による創傷清拭には、種々の不都合がある。
パイナップル植物(Ananas comosus)の茎由来の抽出物は、失活組織を選択的に除去することが見出されてきた。ブロメラインとも呼ばれるこの抽出物は、種々の蛋白質分解酵素及び加水分解酵素を含有する。
米国特許第4,197,291号には、哺乳動物宿主の失活組織の創傷清拭ができる、ブロメラインから得た酵素生成物が開示されており、この酵素生成物は、カゼイン分解活性がなく、約6のピーク等電点を有する、水溶性で熱不安定性の蛋白質を含む。この蛋白質は、少なくとも2個のサブユニットを含み、サブユニットの各々は約14.3〜15kDaの分子量を有し、スペクトルの紫外領域280nmで特徴的な吸収ピークを示す。米国特許第4,197,291号で開示されているこのような酵素生成物を調製する手順には、アセトンによる蛋白質沈殿、チオグリコール酸を含む緩衝酢酸溶液による沈殿物の抽出、分画分子量約50kDaの膜による溶液濾過、濾液のゲル濾過、等電点電気泳動が含まれる。このように調製された酵素生成物は、少なくとも2個、たいがいは3個の、14.3〜15kDaの分子量を有するサブユニットを含む。米国特許第4,226,854号には、米国特許第4,197,291号で開示された酵素生成物を使用する、失活組織の創傷清拭の方法が開示されている。
米国特許第4,329,430号には、失活組織を分解し消化するのに有用な、ブロメライン由来の蛋白質分解酵素混合物が更に開示されている。この熱不安定性で水溶性の蛋白質分解酵素混合物は、等電点が約6で、少なくとも2個のサブユニットを含み、カゼイン分解活性がない加水分解酵素であるエスカラーゼ(escharase)を含有し、このサブユニットの各々は約14.3〜15kDaの分子量を有する。蛋白質分解酵素混合物は分画分子量50kDaの膜で濾過され、分画分子量30kDaの膜で濃縮されるので、この酵素混合物の全ての成分は、約30〜50kDaの固有の分子量を有する。蛋白質分解酵素混合物から得られる再現性のある結果は、この酵素混合物が阻害剤を含有しないという事実によるとされているが、阻害剤は従前公表された蛋白質分解酵素製剤中には明らかに存在していた。しかし、この阻害剤の活性検出のための基準はない。
米国特許第4,307,081号には、失活組織を、米国特許第4,329,430号で開示された蛋白質分解酵素混合物と接触させることを含む、失活組織を分解し消化する方法が開示されている。
パイナップル植物は、種々の蛋白質分解酵素の供給源となってきた。例えば、米国特許第5,106,621号には、パイナップル植物原料由来の、約25kDaの分子量を有し、クマリルアミド基質に対する活性を示す精製システインプロテイナーゼが開示されている。特に、米国特許第5,106,621号は、茎ブロメラインとは異なる物理化学的特性を示す、システインプロテイナーゼであるアナナイン及びコモサインに関する。約17kDa〜21kDaの分子量を有する、α−ブロメラインと言われる精製チオール活性化プロテアーゼが、米国特許第5,387,517号に開示されており、創傷清拭活性を有することが示されている。更に、ブロメラインは、酸性ホスファターゼ及びペルオキシダーゼを含有し、アミラーゼ及びセルラーゼ活性を含有する場合がある。米国特許第6,335,427号では、ブロメラインからの25kDaの蛋白質の精製が教示されており、この蛋白質は、抗癌活性を有することが見出された。
Perlstein及びKezdy(J.Supramol.Struct.1:249−254,1973)は、市販のブロメラインアセトン粉末から、7種類の密接に関連したプロテアーゼ阻害剤、すなわち、ブロメライン阻害剤I〜VIIを同定した。これらの阻害剤は、5000〜6000ダルトンの分子量を有し、50個のアミノ酸残基及び5個のジスルフィド結合を含むことが示された(Perlstein及びKezdy,同上)。7種類のうちの1種類の阻害剤の一次構造解析によって、広範な微小不均一性が明らかにされた(Reddy,M.N.ら J.Biol.Chem.250:1741−1750,1975)。
米国特許第5,830,739号には、ブロメラインをアスコルビン酸の希薄溶液で抽出し、次いでエスカラーゼ及び他の蛋白質分解酵素を硫酸アンモニウムで沈殿させることを含む、エスカラーゼと他の蛋白質分解酵素との安定的な混合物のブロメラインからの調製方法が開示されている。米国特許第5,830,739号では、硫酸アンモニウム沈殿物を10kDaの限外濾過膜上で蒸留水で洗浄することができることが更に教示されている。エスカラーゼの安定的な混合物を調製する方法により、エスカラーゼをより多く生じさせることが見出されている。しかし、この混合物がブロメライン阻害剤を含まないことは示されていない。
ブロメラインから単離した個別の精製酵素は、生存不能組織の創傷清拭において、ブロメラインから得た蛋白質分解酵素混合物ほど効率的でないことが見出された。しかし、ブロメライン阻害剤を含めた、分子量が50kDaまでの蛋白質を含むブロメラインから得た蛋白質分解酵素混合物は、生存不能組織の創傷清拭において、30〜50kDaの分子量の蛋白質を含み阻害剤を含まないと推定される、ブロメラインから得た酵素混合物ほど有効ではないことが見出された。
このような酵素混合物は、ヒトの臨床用であることを意図するので、生化学的に特徴付けられた酵素混合物をブロメラインから得るという、これまでに対処されていない必要性が存在する。この酵素混合物は、明確で再現性のある生化学的特徴を有し、本質的にブロメライン阻害剤を含まず、ブロメラインの蛋白質分解酵素の大部分を含有するので、生存不能組織の効率的創傷清拭が可能となる。
本発明は、生存不能組織の創傷清拭が可能であり、明確な生化学的特徴を有する、ブロメラインから得た創傷清拭組成物を提供する。特に、本発明は、本質的にブロメライン阻害剤を含まないが、ブロメラインの蛋白質分解酵素の大部分を含有するものであると生化学的に特徴付けられた、ブロメラインから得た創傷清拭組成物を提供する。このように得た酵素組成物は、生存不能組織の創傷清拭において非常に効率的である。
ブロメラインから得た酵素組成物は、ブロメラインの蛋白質分解酵素の大部分を有するが、本質的にブロメライン阻害剤を含まず、ブロメラインの創傷清拭活性より優れた創傷清拭活性を有することを、ここで初めて開示する。ブロメラインは、HPLCサイズ排除カラムから溶出したときに、分子量が約6、約17.5、約23kDaの少なくとも3つの主要な蛋白質ピークを含むが、本発明の酵素組成物は、同じHPLCサイズ排除カラムにかけたときに、約23kDaの分子量を有する1つの蛋白質ピークを主に含むことについて、本明細書において下記で開示する。この酵素組成物は、蛋白質含量について非常に再現性があり、したがって臨床用途に有利である。
本発明による酵素組成物の調製方法は、市販のブロメライン粉末を、抗酸化剤を含んでいてもよい酸性溶液で抽出するステップと、濾過助剤を加えるステップと、懸濁液を濾過し不溶性成分を除去するステップと、硫酸アンモニウム塩をこの溶液に加えることによって蛋白質分解酵素を沈殿させるステップと、硫酸アンモニウム沈殿物を、抗酸化剤を含んでもよい酸性溶液で溶解するステップと、この溶液を濾過し、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するステップとを含む。
1つの態様によれば、本発明は、ブロメラインから得た創傷清拭組成物を提供し、この創傷清拭組成物は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、実質的にブロメライン阻害剤を含まない。「実質的に含まない」という用語は、未精製ブロメライン抽出物中に存在する量と比較して、最大でも残留量のブロメライン阻害剤を含む組成物を示す。
いくつかの実施形態によると、ブロメライン阻害剤は、創傷清拭組成物の蛋白質含量の10%w/w未満である。ブロメライン阻害剤は、創傷清拭組成物の蛋白質含量の5%w/w未満であることが好ましく、ブロメライン阻害剤は、創傷清拭組成物の蛋白質含量の2%w/w未満であることがより好ましく、ブロメライン阻害剤は、創傷清拭組成物の蛋白質含量の1%w/w未満であることが最も好ましい。
更なる実施形態によれば、創傷清拭組成物は、HPLCサイズ排除カラムTSKgel(登録商標) G3000SW XL からの溶出後に、本質的に単一の蛋白質ピークからなり、この単一の蛋白質ピークは、約23kDaの分子量を有する蛋白質を構成する。
なお更なる実施形態によれば、単一の蛋白質ピークは、HPLCサイズ排除カラムにかけた創傷清拭組成物の蛋白質含量の少なくとも50%w/wの収率で得られる。他の実施形態によれば、主要な蛋白質ピークは、創傷清拭組成物の蛋白質含量の少なくとも60%w/wの収率で得られる。更なる実施形態によれば、主要な蛋白質ピークは、カラムにかけた創傷清拭組成物の蛋白質含量の少なくとも70%w/wの収率で得られる。
追加の実施形態によれば、本発明の原理によるブロメラインから得た創傷清拭組成物は、医薬として許容される担体を更に含む。
他の態様によれば、本発明は、創傷清拭組成物をブロメラインから得る方法を提供し、この創傷清拭組成物は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、実質的にブロメライン阻害剤を含まない。この方法は、下記の
(a)ブロメラインを、抗酸化剤を含んでもよい、約2.4〜約4の範囲のpHを有する酸性溶液で懸濁させるステップと、
(b)(a)の懸濁液を、約2.4〜約4の範囲のpHに調節するステップと、
(c)(b)の懸濁液に濾過助剤を加えるステップと、
(d)(c)の懸濁液を濾過し、不溶性成分を除去するステップと、
(e)(d)の濾過溶液に硫酸アンモニウム塩を加え、約40%〜約50%の範囲の飽和硫酸アンモニウムとするステップと、
(f)(e)の懸濁液を、約2.5〜約4の範囲のpHに調節するステップと、
(g)(f)の懸濁液を、3℃〜10℃でインキュベーションするステップと、
(h)(g)の懸濁液を遠心分離し、硫酸アンモニウム沈殿物を得るステップと、
(i)該硫酸アンモニウム沈殿物を、抗酸化剤を含んでもよい、約2.4〜約4の範囲のpHを有する酸性溶液に溶解するステップと、
(j)(i)の溶液を濾過し、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するステップと、
(k)Q)の保持溶液を凍結乾燥するステップと
を含む。
現在の好ましい実施形態によれば、本発明は、創傷清拭組成物をブロメラインから得る方法を提供し、この創傷清拭組成物は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、実質的にブロメライン阻害剤を含まない。この方法は、下記の
(a)ブロメラインを、1%アスコルビン酸及びn−オクタノールを含み、約2.4〜約2.6のpHを有する0.3M酢酸で懸濁させるステップと、
(b)(a)の懸濁液を、約2.5〜約3.5の範囲のpHに調節するステップと、
(c)(b)の懸濁液にシリカを含む濾過助剤を加えるステップと、
(d)(c)の懸濁液をフィルタープレスで濾過し、不溶性成分を除去するステップと、
(e)(d)の濾過溶液に硫酸アンモニウム塩(285g/L)を加え、40%飽和硫酸アンモニウムとするステップと、
(f)(e)の懸濁液を、約2.5〜約3.5のpHに調節するステップと、
(g)(f)の懸濁液を、4℃で約12〜24時間インキュベーションするステップと、
(h)(g)の懸濁液を遠心分離し、硫酸アンモニウム沈殿物を得るステップと、
(i)該硫酸アンモニウム沈殿物を、1%アスコルビン酸を含み、約2.4〜約2.6のpHを有する0.3M酢酸中で溶解するステップと、
(j)(i)の溶液を10kDaの限外濾過膜で濾過し、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するステップと、
(k)(j)の保持溶液を濾過し、滅菌溶液を得るステップと、
(l)(k)の濾過溶液を凍結乾燥するステップと
を含む。
更なる態様によれば、本発明は、本発明の原理による創傷清拭組成物を生存不能組織に適用することを含む、生存不能組織を創傷清拭することによる創傷の治療方法を提供する。
いくつかの実施形態によれば、本発明の医薬組成物は、それだけに限らないが、全層及び部分層熱傷創、日焼け、凍傷;褥瘡性潰瘍(褥瘡)、静脈瘤性潰瘍、うっ血性潰瘍、栄養障害性潰瘍などの潰瘍性病巣;切断、切開、割礼、会陰切開などの外科手術に伴う創傷;外傷性創傷及び化膿性創傷;膣炎;子宮頚炎;毛巣嚢胞創傷;白内障瘢痕組織などが挙げられる、多種多様の創傷を処置することができる。本発明の医薬組成物は、皮膚移植部位の調製にも有用である。
本発明のこれら及び他の実施形態は、下記の図、記載内容、実施例、特許請求の範囲に照らしてより理解されよう。
本発明は、ブロメラインから得た創傷清拭組成物を提供する。この組成物は約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、実質的にブロメライン阻害剤を含まない。本発明は、前記創傷清拭組成物を得る方法及びそれを使用する方法を更に提供する。
米国特許第5,830,739号で開示されたブロメラインからの蛋白質分解混合物の調製方法に、2つの新しいステップ、すなわち、濾過助剤を加えるステップ及び濾過ステップを組み合わせることによって、改良された生化学的及び生物学的特徴を有する創傷清拭組成物を得ることが可能であることを、ここで初めて開示する。本発明の創傷清拭組成物は、ブロメラインの蛋白質分解酵素の大部分、すなわち、約10kDa超の分子量を有する酵素を含むが、低分子量蛋白質、すなわち、約5〜6kDaの分子量を有するブロメライン阻害剤を本質的に含まない。この組成物は、ブロメラインの創傷清拭活性より優れた創傷清拭活性を有し、再現性のある蛋白質含量を示す。
1つの態様によれば、本発明は、ブロメラインから得た創傷清拭組成物を提供し、この創傷清拭組成物は約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、実質的にブロメライン阻害剤を含まない。
明細書及び特許請求の範囲に亘って使用されている「ブロメライン」という用語は、現在市販されているいくつかのブロメライン粉末製剤のいずれかを示す。ブロメラインのメーカーの例としては、それだけに限らないが、Sigma and Challenge Bioproducts Co.Ltd.,Taiwanが挙げられる。ブロメラインは、パイナップル植物の茎から調製される。ブロメラインを得る典型的な手順は、下記の通りである。パイナップル植物の茎からのジュースを、まずリン酸でpH約3又は4に調節し、水素化ナトリウム又は水硫化ナトリウムを加え、スルフヒドリル酸化から保護する。不活性物質を約30%のアセトンで沈殿させ、濾過後に、清澄液を70%アセトンで沈殿させる。この沈殿物を遠心分離により回収し、リン酸で酸性化し沈殿させた水素化ナトリウム又は水硫化ナトリウムを含有する水に再溶解するか、或いは真空オーブン内で直接乾燥させる。この物質が再沈殿した場合は、70%アセトンを使用する。両方の方法からの乾燥物質は、本発明の創傷清拭組成物を得るための出発物質として適切である。
以前に公表されている、30kDaのカットオフ膜で溶液を濃縮するステップを含む、ブロメラインから蛋白質分解混合物を得るための方法では、ブロメライン阻害剤を除去することが提案されていた(米国特許第4,329,430号を参照)。しかし、米国特許第4,329,430号で開示された方法は、30kDaのカットオフ膜で溶液を濃縮するステップを含み、30kDaまでの分子量を有する他の蛋白質も、濃縮により推定上除去された。他の以前に公表された方法は、10kDaのカットオフ膜で抽出物を濾過するステップを含む(米国特許第5,830,739号を参照)が、ブロメライン阻害剤活性を含まないという指摘はされていなかった。従来技術とは対照的に、本発明は、ブロメラインから創傷清拭組成物を更に精製する方法、及びこの創傷清拭組成物を生化学的に特徴付ける方法を提供する。したがって、本発明の原理により得た創傷清拭組成物は、ブロメライン阻害剤を実質的に含まず、以前に公表された方法より生存不能組織の創傷清拭により有効であることが示される。
ブロメライン阻害剤は、約5〜6kDaの分子量を有するポリペプチドである(例えば、Perlstein,S.H.及びKezdy,FJ.,Supramol.Struct.1:249−254,1973を参照)。本明細書において下記で開示する実施例によれば、本発明の原理によるブロメラインから得た創傷清拭組成物は、約10kDa超の見掛け分子量を有する蛋白質を含み、この組成物は、本質的にブロメライン阻害剤を含まない。「約」という用語は、蛋白質の分子量に関するときは、蛋白質の分子量±2kDaを含むことを意味する。例えば、ある蛋白質が約10kDaの分子量を有するときは、その蛋白質の分子量は、8kDa〜12kDaの範囲であり得ることを意味する。
「実質的に含まない」という用語は、未精製のブロメライン抽出物、すなわち、そこから本発明の創傷清拭組成物を得る出発物質中に存在する量と比較して、最大でも残留量のブロメライン阻害剤を含む組成物を示す。本明細書で使用する場合、「残留量」という用語は、ブロメライン阻害剤が、創傷清拭組成物の蛋白質含量の10%w/w以下を構成することを示すことを意味する。ブロメライン阻害剤は、創傷清拭組成物の蛋白質含量の5%w/w以下を構成することが好ましく、創傷清拭組成物の蛋白質含量の2%w/w以下が更に好ましく、創傷清拭組成物の蛋白質含量の1%w/w以下が最も好ましい。
他の態様によれば、本発明は、創傷清拭組成物をブロメラインから得る方法を提供し、この組成物は約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、実質的にブロメライン阻害剤を含まない。この方法は、下記の
(a)ブロメラインを、約2.4〜約4の範囲のpHを有する酸性溶液で懸濁させるステップと、
(b)(a)の懸濁液を、約2.4〜約4の範囲のpHに調節するステップと、
(c)(b)の懸濁液に濾過助剤を加えるステップと、
(d)(c)の懸濁液を濾過し、不溶性成分を除去するステップと、
(e)(d)の濾過溶液に硫酸アンモニウム塩を加え、約40%〜約50%の範囲の飽和硫酸アンモニウムとするステップと、
(f)(e)の懸濁液を、約2.5〜約4の範囲のpHに調節するステップと、
(g)(f)の懸濁液を、3℃〜10℃でインキュベーションするステップと、
(h)(g)の懸濁液を遠心分離し、硫酸アンモニウム沈殿物を得るステップと、
(i)前記硫酸アンモニウム沈殿物を、抗酸化剤を含んでもよい、約2.4〜約4の範囲のpHを有する酸性溶液に溶解するステップと、
Q)(i)の溶液を濾過し、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するステップと、
(k)(j)の保持溶液を凍結乾燥するステップと
を含む。
本発明によれば、ブロメラインの懸濁は、約2.4〜4のpHを有する任意の酸性溶液中で行う。本発明により使用できる酸性溶液又は緩衝液の例としては、それだけに限らないが、酢酸水、緩衝酢酸溶液及び1%チオグリコール酸を含有する緩衝酢酸溶液が挙げられる(pH2.4〜4)。ある例示的な実施形態によれば、酸性溶液は、その内容が参照により本明細書中に全文を記載したかの如く組み込まれている米国特許第5,830,739号及び第4,197,291号で開示された緩衝液及び溶液から選択される。
この酸性溶液は、抗酸化剤を任意選択により含むことができる。抗酸化剤の例としては、それだけに限らないが、アスコルビン酸、ジヒドロキノン、ブチルヒドロキシトルエン及びジチオスレイトールが挙げられる。抗酸化剤は、約0.5%〜約2%の濃度で、好ましくは1%の濃度で加えることができる。
この酸性溶液は、湿潤剤を更に含むことができる。湿潤剤の例としては、それだけに限らないが、n−オクタノールが挙げられる。
抗酸化剤を含んでもよい酸性溶液のpHは、約2.4〜約4の範囲であるべきである。ある好ましい実施形態によれば、抗酸化剤を含んでもよい酸性溶液のpHは、約2.4〜約2.6の範囲である。「約」という用語は、溶液又は懸濁液のpHに関するときは、示されたpH±0.1pHユニットが本発明の範囲内であると示すことを意味する。
本発明によれば、濾過助剤を(a)の懸濁液に加える。一実施形態によれば、この濾過助剤は、シリカを含む。この濾過助剤は、流量がより大きくなるように焼成した天然珪藻岩であることが好ましい。
所望の蛋白質の沈殿は、ステップ(d)の濾過溶液に硫酸アンモニウム塩を加えることにより行われる。硫酸アンモニウム塩を加え、約40%〜約50%の範囲の飽和硫酸アンモニウムとすることができる。硫酸アンモニウム塩を加え、40%飽和硫酸アンモニウムとすることが好ましい。
次いで、ステップ(f)の懸濁液を3℃〜10℃の温度でインキュベーションする。ステップ(f)の懸濁液を3℃〜10℃の温度で少なくとも10時間インキュベーションすることが好ましい。ステップ(f)の懸濁液を4℃で12〜24時間インキュベーションすることが更に好ましい。
インキュベーションの終わりに、ステップ(g)の懸濁液を遠心分離し、所望の蛋白質、すなわち、蛋白質分解酵素を沈殿させる。次いで、この沈殿物を、抗酸化剤を含んでもよい酸性溶液に溶解する。例示的な実施形態によれば、この懸濁液を4℃で少なくとも10時間インキュベーションする。
ステップ(i)の溶液は、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するための濾過のステップを経る。好ましい実施形態によれば、ステップ(i)の溶液を、分画分子量約10kDaの薄膜フィルターで濾過する。ブロメライン阻害剤及び他の汚染物質を除去し、一方10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持することができる任意の濾過膜は、本発明に包含されることを理解すべきである。
創傷清拭組成物は、濾過後に凍結乾燥することができ、又は蒸留水で洗浄した後に凍結乾燥することができ、又は濾過後に凍結乾燥することができる。現在の好ましい実施形態によれば、創傷清拭組成物を少なくとも約0.5μmの孔径の濾過膜で濾過し、滅菌溶液を得て、次いで凍結乾燥し保存する。通常は、創傷清拭組成物は、水分の存在下で安定性が低下するため乾燥保存される。創傷清拭組成物は、使用直前のみに溶解する。
現在の好ましい実施形態によれば、ブロメラインから創傷清拭組成物を得る方法は、下記の
(a)ブロメラインを、1%アスコルビン酸及びn−オクタノールを含み、約2.4〜約2.6のpHを有する0.3M酢酸で懸濁させるステップと、
(b)(a)の懸濁液を、約2.5〜約3.5の範囲のpHに調節するステップと、
(c)(b)の懸濁液にシリカを含む濾過助剤を加えるステップと、
(d)(c)の懸濁液をフィルタープレスで濾過し、不溶性成分を除去するステップと、
(e)(d)の濾過溶液に硫酸アンモニウム塩(285g/L)を加え、40%飽和硫酸アンモニウムとするステップと、
(f)(e)の懸濁液を、約2.5〜約3.5のpHに調節するステップと、
(g)(f)の懸濁液を、4℃で約12〜24時間インキュベーションするステップと、
(h)(g)の懸濁液を遠心分離し、硫酸アンモニウム沈殿物を得るステップと、
(i)該硫酸アンモニウム沈殿物を、1%アスコルビン酸を含み、約2.4〜約2.6のpHを有する0.3M酢酸中で溶解するステップと、
(j)(i)の溶液を10kDaの限外濾過膜で濾過し、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するステップと、
(k)(j)の保持溶液を濾過し、滅菌溶液を得るステップと、
(l)(k)の濾過溶液を凍結乾燥するステップと
を含む。
医薬組成物
本発明は、ブロメラインから得た創傷清拭組成物を提供する。この組成物は、約10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、本質的にブロメライン阻害剤を含まない。
いくつかの実施形態によれば、本発明の創傷清拭組成物は、医薬組成物を得るために、医薬として許容される担体を更に含むことができる。
「医薬として許容される担体」という用語は、目的とする標的に活性成分を送達し、ヒト又は他の受容生物に害を及ぼさない媒体を示す。本明細書で使用する場合、「医薬品」という用語は、ヒト及び動物用医薬品を包含すると理解されよう。有用な担体には、例えば、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル又は鉱油が挙げられる。医薬組成物の配合のための方法及び成分は周知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18版,A.R.Gennaro編,Mack Publishing Co.Easton Pa.,1990において見ることができる。
医薬組成物は、患者への適用に適切な任意の形態で配合することができる。一般的に好ましい投与経路は、処置する部位への局所適用による。したがって、この医薬組成物は、例えば、溶液、懸濁液、クリーム、ローション、ゲル、泡、スプレー、乾燥粉末などの局所適用に適した形態で配合することができる。この医薬組成物は、傷ついた組織に直接適用することができ、又はガーゼパッドなどの不活性な包帯に適用した後に傷ついた組織に適用することができる。
この医薬組成物は、担体に応じて選択することができる、他の任意適用の物質を含むこともできる。追加成分には、それだけに限らないが、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベンなどの保存料;ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、カルボポール、グリセロールなどの増粘剤;抗生物質、抗真菌剤などの抗菌剤;ラクトース、マンニトールなどの増量剤が挙げられる。痂皮組織の分解を助長するために、尿素などのケラチン分解剤を加え得る。
創傷清拭組成物の治療的使用
本発明は、生存不能組織に本発明の原理による創傷清拭組成物の治療有効量を適用することを含む、生存不能組織を創傷清拭するための方法を提供する。
一実施形態によれば、生存不能組織を創傷清拭するための方法は、創傷清拭組成物の治療有効量を適用することを含み、この創傷清拭組成物は、医薬として許容される担体を更に含む。
本発明の創傷清拭組成物は、創傷の処置に有用である。特に、この創傷清拭組成物は、創傷清拭用途及び創傷治癒用途に有用である。その特性は、動物及びヒトの臨床試験を含めたいくつかの試験状態において示すことができる。最も広範に使用されるアッセイは、Mertzらにより記載されているブタの部分層熱傷創である(Journal Surgical Research (1990) 48:245−248)。
創傷清拭については、数ある徴候の中でもとりわけ、痂皮の消失、軟化若しくは分解、生存可能な組織成分の非加水分解性、及び/又は創傷への非刺激性によって、その有効性が決定される。局所的創傷治癒については、数ある徴候の中でもとりわけ、創傷拘縮、治癒度合いの向上、及び/又は治癒の向上(すなわち、触刺激に対する反応維持、瘢痕減少、血管新生の改善など)によって、その有効性が決定される。したがって、「治療有効量」という用語は、痂皮組織を除去若しくは減少させ、及び/又は創傷治癒を促進するのに必要な創傷清拭組成物の量を意味する。
本発明の医薬組成物は、それだけに限らないが、全層及び部分層熱傷創;潰瘍性病巣、特に、褥瘡性潰瘍(褥瘡)及び静脈瘤性潰瘍、うっ血性潰瘍及び栄養障害性潰瘍;切断、切開性創傷、外傷性創傷、化膿性創傷などの外傷性創傷;膣炎、子宮頚炎、割礼、会陰切開、毛巣嚢胞創傷、癰、日焼け、凍傷、白内障瘢痕組織の処置を含めた多種多様の創傷を処置することができる。
本発明の創傷清拭組成物又は医薬組成物による生存不能組織の創傷清拭は、創傷清拭が行われる限りは、痂皮組織への単回投与又は複数回投与により行うことができる。本発明による痂皮組織創傷清拭の方法は、他の公知の創傷清拭方法と組み合わせて行うことができる。
下記の実施例は、本発明についてのより完全な理解を可能にするために提示する。本発明の原理を例示するために説明した特定の技術、条件、材料、割合及び報告データは、例示であり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
(実施例1)
デブラーゼ(Debrase)の調製
ブロメラインの懸濁
ブロメラインSP(4Kg粉末、Challenge Bioproducts Co.Ltd.,Taiwan)を0.3M酢酸、1%アスコルビン酸、及び70mg/mlのn−オクタノールを含有する懸濁溶液40リットル(pH2.4〜2.6、導電率1.0〜1.2mS)に下記の通り懸濁させた。懸濁溶液を新たに調製し(使用前1日以内)、3〜5℃に予冷した。ブロメラインを徐々に、予冷した懸濁溶液に攪拌しながら加えた。10分後に懸濁液のpHを測定し、1M酢酸又は0.1M水酸化ナトリウムで2.5〜3.5に調節した。懸濁液は3〜5℃で一晩連続攪拌した(図1)。
フィルタープレスによる濾過
この懸濁液を一晩インキュベーションした後、0.3M酢酸及び1%アスコルビン酸を含有する同量の希釈液で希釈した(pH2.4〜2.6)。濾過助剤のCelite Hyflo(60g/L、Merck,Germany)を、少なくとも15分間連続攪拌しながら希釈懸濁液に徐々に加えた。次いでこの懸濁液を、濾過パッドIF350及びCRESPASTE110(Indastrialfiltro,Italy)を備えたフィルタープレス(Celatom,Difenbach,Italy)で濾過し、不溶性成分を除去した。1回目の濾過後に、蛋白質溶液(濾液)を、フィルタープレスに再循環させ、清浄な濾液を回収し、3〜5℃に予冷した。濾過の最後に、フィルタープレスを約20Lの希釈液ですすぎ、空気パージを行い、残留蛋白質をフィルターから除去した。フィルターからの残留蛋白質を含有した溶液を、濾液と合わせ、4〜6℃で連続攪拌した。
硫酸アンモニウムによる沈殿
硫酸アンモニウム(285g/L)を、攪拌した濾液に徐々に加えた。得られた溶液のpHを、1M酢酸又は0.1M水酸化ナトリウムで2.5〜3.5に調節した。10〜15分後に攪拌を止め、この溶液を3〜5℃で一晩インキュベーションした。
遠心分離
硫酸アンモニウムを含有する蛋白質溶液を、14,000gの遠心分離により分離した。上澄みを捨て、沈殿物を回収した。
蛋白質溶解
下記のように、沈殿物を0.3M酢酸及び1%アスコルビン酸を含有する調製したばかりの希釈液40L中で、攪拌しながら3〜5℃で一晩再懸濁させた(pH2.4〜2.6)。希釈液を調製し、3〜5℃に予冷した。沈殿物を、約15分間連続攪拌しながら希釈液に徐々に加えた。懸濁液を3〜5℃で一晩攪拌した。
限外濾過(濃縮及び透析)
懸濁液を、0.5μmのMilligardフィルター(Millipore,France)の前置フィルターにかけた。濾液を回収した。濾過の最後に、フィルターに空気パージを行い、残留蛋白質を除去した。次いで濾過溶液を、分画分子量10kDの4枚の膜を備える限外濾過ユニットによりダイアフィルトレーションを行った(Millipore、Pelicon−2、10KD)。組み立てた限外濾過システムを蒸留水であらかじめすすぎ、次いで0.1M酢酸及び1g/l硫酸アンモニウムを含有する透析液で平衡化した。蛋白質溶液を、まず約100g/lの蛋白質濃度に濃縮し(約10リットル)、4.5〜5容の透析緩衝液で透析し、3.8mS以下の伝導率及び3±0.2のpHを得た。溶液を15℃以下で攪拌した。ダイアフィルトレーションの最後に、保持液の体積は約5Lに減少した。次いで限外濾過膜を、最終体積が10Lとなるまで透析液ですすいだ。
除菌濾過及び凍結乾燥
ダイアフィルトレーションを行った溶液を、0.5μmのMilligard前置フィルター、次いで0.22μmのMillidisk40アブソリュートフィルター(Millipore,France)で濾過した。濾液を凍結乾燥用ステンレス鋼トレイに回収し、凍結乾燥器(USIFROID,France)内で凍結乾燥させた。このように調製した凍結乾燥創傷清拭組成物を、本明細書においてデブラーゼと称する。
充填
凍結乾燥デブラーゼ粉末の充填を、事前設定した重量に基づいて行った。デブラーゼを発熱物質を含有しないガラス製ビン(30ml、Saint−Gobain,France)に充填し、プラスチック製の蓋を閉めた。充填したビンを冷凍庫内において−20℃で保存した。4Kgのブロメラインから生成したデブラーゼ粉末の量は、1バッチあたり720〜750gであった。
(実施例2)
ブロメライン阻害剤を含まないデブラーゼ
ブロメライン阻害剤の精製
ブロメライン粉末(2.5g)を、酢酸フェニル水銀で飽和させた0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.1)10ml中で10分間懸濁させた。10分間の遠心分離(3500rpm)後に、1mlの上澄みを、同じ緩衝液で平衡化したHiLoad16/60Superdex75HPLC分取用カラムでのゲル濾過クロマトグラフィーにかけ、同じ緩衝液で溶出した。試料添加の30分後に、5mlの画分を回収した。溶出画分毎に、3種類のパラメーターを測定した。(i)280nmでの吸光度(A280)、(ii)エステル分解活性、(iii)デブラーゼのエステル分解活性阻害。
下記のように、pH4.6で、色素生産性基質p−ニトロフェニルNa−ベンジルオキシカルボニル−L−リシナート(CLN)を使用して、ブロメライン画分のエステル分解活性を分光光度法により分析した。
0.1MのKCl及び1mMのL−システインを含有する1ミリリットルの酢酸ナトリウム緩衝液(10mM)(pH4.6)を、25℃でプラスチック製キュベットに入れた。溶出画分(濃度2.5mg/ml)100μlを加えた。この溶液を2分間インキュベーションし、次いで50μlのCLN溶液(10%アセトニトリル水溶液中に2.5mM)を加えた。キュベットを混合し、317nmでの吸光度の増加を5分間モニターした。基質の自然に生じる加水分解を、溶出画分の代わりに緩衝液のみの存在下でモニターした。
デブラーゼのエステル分解活性阻害を下記の通り測定した。デブラーゼ(0.25mg/ml)20μlを、種々のHPLC画分と共にインキュベーションし、前述のようにデブラーゼのエステル分解活性を、CLNを使用してpH4.6で分光光度法により分析した。
図2に示されているように、茎ブロメラインは、画分5〜13及び14〜20に溶出された。しかし、デブラーゼのエステル分解活性阻害を示すブロメライン阻害剤は、画分22〜29に溶出された。
表1は、溶出画分#20〜30がない場合又はある場合における、デブラーゼのエステル分解活性を示す。表1において見られるように、画分22〜29は、デブラーゼのエステル分解活性を阻害した。最も顕著な阻害は画分23〜25で得られた。阻害活性の見掛け分子量は、約5〜6kDaであることが示され、それによってブロメライン阻害剤は画分23〜25に溶出することが示された。
表1:ブロメライン画分の存在下でのデブラーゼのエステル分解活性の結果
Figure 0005053096
デブラーゼのHPLC分析
デブラーゼ及びその出発物質であるブロメラインのサイズ排除クロマトグラフィーを、この2種類の酵素混合物の差異を特徴付け分析するために行った。デブラーゼ及びブロメラインを、各々TSKgel(登録商標) G3000SW XL HPLCカラムに加え、カラムに130mMのNaClを含有する40mMリン酸緩衝液を0.4ml/分の流量で流した。
図3は、デブラーゼのクロマトグラフィーでは、1つの蛋白質ピークのみが得られた(上のパネル)のに対して、ブロメラインのクロマトグラフィーでは、3つのピークが得られた(下のパネル)ことを示す。ブロメラインの主要なピークのうち2つが同定された。ピーク1は、茎ブロメラインであると同定され、一方ピーク3はブロメライン阻害剤であると同定された。図3でわかるように、ブロメライン阻害剤は、本質的にデブラーゼには存在せず、このことは、デブラーゼ調製の方法によりブロメライン阻害剤の除去が可能となり、阻害剤のない酵素組成物が生成することを示している。
デブラーゼ中、及びその内容が参照により本明細書中に全文を示すかの如く組み込まれている米国特許第5,830,739号により調製された蛋白質分解混合物中にある蛋白質の、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動とそれに続く蛋白質の質量分析によって、米国特許第5,830,739号により調製した蛋白質分解混合物は、茎ブロメライン、茎ブロメライン前駆体、アナナイン、アナンアナコ(anan anaco)前駆体、並びにブロメライン阻害剤2セグメント2を含み、一方デブラーゼは、このような酵素及び酵素前駆体の全てを含むが、ブロメライン阻害剤に欠けていることが示された。したがって、このような結果はデブラーゼを調製する方法は、ブロメライン阻害剤の除去に非常に効率的であることを示す。
(実施例3)
デブラーゼ中の蛋白質の部分同定
デブラーゼ、及び米国特許第5,830,739号により調製した蛋白質分解混合物の各々を、下記のように等電点電気泳動及びSDS−PAGEにかけた。
デブラーゼ又は蛋白質分解混合物の試料を、200μlの5%トリフルオロ酢酸(TFA)水溶液中に攪拌しながら室温で数分懸濁させた。次いでこの試料を、4℃で30分間20,000×gで遠心分離し、上澄みを回収した。蛋白質濃度をBradford法により決定した。蛋白質100μgを含む上澄み試料を凍結乾燥し、ゲル再水和溶液(8M尿素、2Mチオ尿素、5.2μl/mlのPharmalites(pH3〜10)、10mg/mlのCHAPS(Sigma Chemicals Co.)、2mg/mlのDTT)中で再可溶化し、固定化pH勾配(IPG)ストリップ(18cm、3〜10の線状pH勾配)に等電点電気泳動のために添加し、ストリップを蛋白質含有再水和溶液中で24時間のインキュベーションを行った。等電点電気泳動は、4つのステップで行った。1)1,000ボルト時間(Vh)まで0〜500の電圧勾配、2)2,500Vhまで500ボルトの定電圧、3)10,000Vhまで500〜3500の電圧勾配、4)35,000Vhまで3,500ボルトの定電圧。2次元目は、12.5%アクリルアミド、2.6%ビスアクリルアミドのSDS−PAGEゲルであった。SDS−PAGEの最後に、ゲルをコロイド状クマシーブルーで染色した。
図7は、デブラーゼのクマシーブルーで染色したSDS−PAGEを示す。
図8は、米国特許第5,830,739号によって調製した蛋白質分解混合物のクマシーブルーで染めたSDS−PAGEを示す。本明細書に前述したように、デブラーゼ及び蛋白質分解混合物を、まず等電点電気泳動に、次いでSDS−PAGEにかけた。
蛋白質同定
クマシーブルーで染色したSDS−PAGEゲルの各々からスポットを切り取り、37℃で30分間200μlの200mMのNHNCO−50%CHCN中で洗浄した。次いで、洗浄したスポットを乾燥し、消化溶液(0.02μg/mlトリプシン(Promega)、40mMのNHNCO(pH8.1)、10%CHCN)で再水和し、37℃で16時間インキュベーションした。超音波処理によりペプチドを10%CHCN中で抽出し、抽出したペプチドを脱塩のためにPOROS50R2(PerSeptive Biosystems)微小カラムに装填した。ペプチドを、直接Q−STAR(Applied Biosystems)ニードルに溶出し、測定し、AnalystQSソフトウェア(Applied Biosystems)を用いて分析した。MS/MS分析から得た配列を、NCBIデータベースの短いBLAST検索に使用した。
表5は、図7及び8で1〜4及び5〜9と各々示された蛋白質スポットの本質の一覧である。
表5 デブラーゼ中又は蛋白質分解混合物中で同定された蛋白質分解酵素及びブロメライン阻害剤
Figure 0005053096
表5に示されているように、蛋白質分解混合物中では3種類のブロメライン阻害剤(ブロメライン阻害剤−パイナップル、ブロメライン阻害剤VI及びVII)が同定されたが、デブラーゼ中では同定されなかった。このような結果は、デブラーゼが本質的に阻害剤を含まないことを示している。
(実施例4)
デブラーゼのin−vivo活性
デブラーゼの創傷清拭の有効性を評価するために、in−vivoブタ熱傷創モデルを使用した。若いブタの皮膚がヒトの皮膚に酷似しているため、in−vivoブタ熱傷創モデルは、ヒトの皮膚熱傷の許容されるモデルとして知られている。
金属製外被中に封入された改変輻射形電熱器素子からなる熱傷負荷装置を、400℃に15秒間調節して、中心(脊髄)線に沿って左右対称の皮膚節3cmに深い熱傷を与えた。熱傷の大きさは、ブタの皮膚上の熱傷予定部位に4.5×4.5cmの四角い孔を有する石綿テンプレートを置くことで調節し、熱傷負荷装置を、皮膚から標準の距離で孔に装着した。隣接皮膚は、石綿シールドによって保護した。(必要に応じて)5〜14対の同じ数の深い熱傷を、各々の側に負荷した。全ての熱傷を負荷した後、きれいな露出した真皮が現れるまで生理食塩水を浸したSkleaner(商標)スポンジでぬぐい痂皮の角質上層を除去した。次いで、約1時間食塩水を浸したガーゼスポンジを各々の熱傷に充て、熱傷部位が乾燥しないように常に食塩水を再び当てることにより、全ての熱傷部位に水分を与えた。
水分付与約1時間後に、周りの健康な皮膚上の各々の熱傷部位の周りに粘着性バリアができた。次いで、Carbomer980及び第二リン酸ナトリウム水溶液を含有する5mlのゲル媒体(pH7.4)を、デブラーゼ粉末0.5grと混合し、創傷の5×5cmの領域に及ぶ粘着性バリアの内端まで塗布した。対照部位では、ゲル5mlのみを使用した。次いで、ゲル層で覆われ粘着性バリアで囲まれた創傷全体を、粘着性バリアに接着する閉塞性フィルムで覆った。フィルムの下に空気が入らないように、閉塞性フィルムをゲルに密着させた。小型温度プローブを粘着性バリアに挿入し、加熱灯を使用して37℃〜40℃に保たれたチャンバー内のゲルの温度を測定した。種々の部位の全ての閉鎖包帯を安定化させるために、柔らかい綿(ガーゼ)の包帯(Kerlixなど)で背面全体を覆った。包帯を4時間装着した。次いで、その包帯を取り除き、溶解した痂皮を含むゲルを木製舌圧子でぬぐい、全ての緩んだ又は溶解した組織が除去されるまでSkleanerで創床を擦った。創傷の洗浄後、創傷に食塩水を浸したガーゼを更に1時間浸し、目視評価を行った。
表2:ブロメライン及びデブラーゼのin vivo活性
Figure 0005053096
表2に示されているように、デブラーゼはブロメラインより熱傷創の創傷清拭により効率的であることが見出された。例えば、0.5gのデブラーゼは、同量のブロメラインの平均視覚評価採点法(Visual Assessment Scoring)(VAS)2.25と比較して、平均VASが4.75であった(最高スコアは5)。更に、0.25gのデブラーゼは、ブロメラインより熱傷創をかなり良好に清拭した(各々、VAS4に対してVAS2)。
(実施例5)
デブラーゼのex−vivo活性
デブラーゼによるブタ皮膚組織片の分解に基づくex−vivoアッセイを行った。ブタ耳皮膚の断片(直径約1cm)に熱傷負荷し、デブラーゼ蛋白質分解に曝した。デブラーゼによる組織分解時間をモニターした。このアッセイを下記のように行った。
皮膚を軟骨から分離し、余分な脂肪を除去することにより、ブタ耳皮膚を調製した。ブタ耳皮膚の断片を20秒間煮沸し、皮膚保持器の底に置き、5mlのPD−Tipを上にして、上部皮膚保持器の上部を締めた。デブラーゼ又はブロメラインを水相(例えば、ゲル、Silverol又は緩衝液)と混合し、プラスチックチューブを付けた注射器又はピペットを使用してセルの底に添加した。耳皮膚断片の分解時間を測定した。
結果
表3:デブラーゼのex vivo創傷清拭活性
Figure 0005053096
表4:ブロメラインのex vivo創傷清拭活性
Figure 0005053096
表3及び4は、デブラーゼ及びブロメラインのex−vivo活性の差を示す。表3及び図4は、緩衝液中の12.5mg/mlの濃度のデブラーゼは、56.7±9.81分以内で熱傷負荷されたブタ耳皮膚を創傷清拭したことを示す。デブラーゼの濃度を上げても創傷清拭が早まることはなかった。デブラーゼの濃度を下げると、創傷清拭の時間が長びいた。デブラーゼ検出の限界は、3.125mg/mlであった(115.35±15.5分)。
この結果は、デブラーゼはその出発物質であるブロメラインよりも低濃度で組織創傷清拭により効率的であることも示す(図4対図5を参照)。図6に示されているように、デブラーゼ及びブロメラインは、低濃度(0〜5mg/ml)及び高濃度(20〜50mg/ml)で同様の分解時間を示す。しかし、5〜20mg/mlの濃度では、デブラーゼはブロメラインよりブタ耳皮膚の分解が2倍早いことが示された。
当業者であれば、本発明は、本明細書において上記で特に示し説明したことに限定されないことが理解されよう。むしろ、本発明の範囲は上記の特許請求の範囲により定義される。
ブロメラインからデブラーゼを調製する方法の概略図である。 ブロメライン粗抽出液のサイズ排除クロマトグラムである。ブロメライン粉末を、酢酸フェニル水銀で飽和したリン酸緩衝液(pH6.1)で抽出し、遠心分離を行った。上澄みを分取サイズ排除HPLCカラムに添加し、同じ緩衝液で溶出した。画分を回収した。四画は280nmでの吸光度を示し、丸はデブラーゼによるエステル分解活性阻害率を示す。 デブラーゼ(上のパネル)及びブロメライン(下のパネル)のサイズ排除クロマトグラムである。ブロメラインをサイズ排除クロマトグラフィーにかけ、3つの蛋白質ピーク(すなわち、1、2及び3と番号付けしたピーク)が、各々約32分、約35分及び約40分に現れた(下のパネル)。デブラーゼを同じサイズ排除クロマトグラフィーにかけ、蛋白質ピークが1つだけ約32分で現れた(上のパネル)。ブロメラインのクロマトグラムで現れたピーク2及び3は、デブラーゼのクロマトグラムでは現れなかった。ピーク3はブロメライン阻害剤であると同定され、ピーク2は、汚染物質又は阻害剤であると考えられた。 ブタ耳皮膚上におけるデブラーゼの調製物2種類の創傷清拭活性を示す。ブタ耳皮膚断片の分解時間をデブラーゼ濃度の関数として測定した。 ブタ耳皮膚上におけるブロメラインの調製物2種類の創傷清拭活性を示す。ブタ耳皮膚断片の分解時間をブロメライン濃度の関数として測定した。 ブタ耳皮膚におけるデブラーゼ及びブロメラインの創傷清拭活性を示す。ブタ耳皮膚断片の分解時間をデブラーゼ及びブロメライン濃度の関数として測定した。 ブロメラインから得たデブラーゼの二次元ゲル電気泳動を示す。デブラーゼをブロメラインから単離し(本明細書における上記の実施例1参照)、二次元ゲル電気泳動にかけた。1〜4で示される4つの蛋白質スポットをMS/MS分析により同定した。 ブロメラインから得た蛋白質分解混合物の二次元ゲル電気泳動を示す。蛋白質分解混合物は、米国特許第5,830,739号に記載の手順によりブロメラインから調製した。この混合物を二次元ゲル電気泳動にかけ、5〜9で示される5つの蛋白質スポットをMS/MS分析により同定した。

Claims (16)

  1. ブロメラインから得た創傷清拭組成物であって、該創傷清拭組成物は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、該蛋白質分解酵素は、アナナイン、茎ブロメライン、及びシステインプロテイナーゼ前駆体を含み、該組成物は、実質的にブロメライン阻害剤を含まない、上記創傷清拭組成物。
  2. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の10%w/w未満である、請求項1に記載の創傷清拭組成物。
  3. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の5%w/w未満である、請求項2に記載の創傷清拭組成物。
  4. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の2%w/w未満である、請求項3に記載の創傷清拭組成物。
  5. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の1%w/w未満である、請求項4に記載の創傷清拭組成物。
  6. HPLCサイズ排除カラムTSKgel(登録商標) G3000SW XL からの溶出後の単一の蛋白質ピークからなり、該単一の蛋白質ピークが約23kDaの分子量を有する蛋白質を構成する、請求項1に記載の創傷清拭組成物。
  7. 医薬として許容される担体を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の創傷清拭組成物。
  8. 創傷清拭組成物をブロメラインから得る方法であって、
    該創傷清拭組成物は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、該蛋白質分解酵素は、アナナイン、茎ブロメライン、及びシステインプロテイナーゼ前駆体を含み、該組成物は、実質的にブロメライン阻害剤を含まず、
    該方法は、
    (a)ブロメラインを、1%アスコルビン酸及びn−オクタノールを含み、2.4〜2.6のpHを有する0.3M酢酸で懸濁させるステップと、
    (b)(a)の懸濁液を、2.5〜3.5の範囲のpHに調節するステップと、
    (c)(b)の懸濁液にシリカを含む濾過助剤を加えるステップと、
    (d)(c)の懸濁液をフィルタープレスで濾過し、不溶性成分を除去するステップと、
    (e)(d)の濾過溶液に硫酸アンモニウム塩を285g/Lの濃度で加え、40%飽和硫酸アンモニウムとするステップと、
    (f)(e)の懸濁液を、2.5〜3.5のpHに調節するステップと、
    (g)(f)の懸濁液を、4℃で12〜24時間インキュベーションするステップと、
    (h)(g)の懸濁液を遠心分離し、硫酸アンモニウム沈殿物を得るステップと、
    (i)該硫酸アンモニウム沈殿物を、1%アスコルビン酸を含み、2.4〜2.6のpHを有する0.3M酢酸中で溶解するステップと、
    (j)(i)の溶液を10kDaの限外濾過膜で濾過し、10kDa超の分子量を有する蛋白質分解酵素を保持するステップと、
    (k)(j)の保持溶液を濾過し、滅菌溶液を得るステップと、
    (l)(k)の濾過溶液を凍結乾燥するステップと
    を含む、上記方法。
  9. 生存不能組織の創傷清拭による創傷の治療のためのブロメラインから得た創傷清拭組成物であって、該創傷清拭組成物は、約23kDaの分子量を有する蛋白質分解酵素を含み、該蛋白質分解酵素は、アナナイン、茎ブロメライン、及びシステインプロテイナーゼ前駆体を含み、該組成物は、実質的にブロメライン阻害剤を含まない、上記創傷清拭組成物。
  10. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の10%w/w未満である、請求項9に記載の創傷清拭組成物。
  11. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の5%w/w未満である、請求項10に記載の創傷清拭組成物。
  12. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の2%w/w未満である、請求項11に記載の創傷清拭組成物。
  13. 前記ブロメライン阻害剤は、前記創傷清拭組成物の蛋白質含量の1%w/w未満である、請求項12に記載の創傷清拭組成物。
  14. HPLCサイズ排除カラムTSKgel(登録商標) G3000SW XL からの溶出後に前記創傷清拭組成物が単一の蛋白質ピークからなり、該単一の蛋白質ピークが約23kDaの分子量を有する蛋白質を構成する、請求項9に記載の創傷清拭組成物。
  15. 前記創傷清拭組成物は、医薬として許容される担体を更に含む、請求項9〜14のいずれか一項に記載の創傷清拭組成物。
  16. 前記創傷は、全層及び部分層熱傷創、日焼け、凍傷、潰瘍性病巣、褥瘡性潰瘍(褥瘡)、静脈瘤性潰瘍、うっ血性潰瘍、栄養障害性潰瘍;外科手術、切断、切開、割礼及び会陰切開に伴う創傷;外傷性創傷及び化膿性創傷、膣炎、子宮頚炎、毛巣嚢胞創傷、白内障瘢痕組織、並びに皮膚移植部位からなる群から選択される、請求項9〜15のいずれか一項に記載の創傷清拭組成物。
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