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JP4931387B2 - 光共振器 - Google Patents

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JP4931387B2
JP4931387B2 JP2005258502A JP2005258502A JP4931387B2 JP 4931387 B2 JP4931387 B2 JP 4931387B2 JP 2005258502 A JP2005258502 A JP 2005258502A JP 2005258502 A JP2005258502 A JP 2005258502A JP 4931387 B2 JP4931387 B2 JP 4931387B2
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Description

本発明は、光機能素子に関し、微弱な光を検出する光機能素子に関する。
従来、微弱な光を検出する方法としては、物質の光吸収によって、この物質中に生じた自由電子を加速及び増幅し、これを電流として検出する方法がある(例えば、非特許文献1参照。)。
Jin−Wei Shi et al."Design and Analysis of Separate−Absorption−Transort−Charge−Multiplication Traveling−Wave Avalanche Photodetectors" JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY,VOL.22,NO.6,JUNE 2004
しかし、上記従来の方法では、光吸収の量子効率や暗電流及び光増倍過程における過剰雑音により検出効率が制限されている。また、検出過程において、光を吸収してしまうため、検出した光をその後の処理に利用できないという本質的な問題があった。
更に、検出できる周波数範囲(波長範囲)は、光を吸収する物質本来の物理量によってある程度制限され、検出できる周波数範囲を自由に設定できないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、検出効率が向上し、光吸収がなく、検出できる周波数範囲の設定の自由度を向上できる光機能素子を提供することを目的とする。
本発明は、高屈折率材料のスラブに格子状に低屈折材料の穴を配置した2次元フォトニック結晶に、前記穴の周期性を局所的に乱すことで構成され、λ1とλ2の2つの共鳴波長を有した光共振器を、前記スラブ表面と平行な平面で2乃至3個の複数のユニットに分割し、前記複数のユニット間にまたがって1つの光共振器が構成されるように配置し、
前記複数のユニット間にまたがって構成される光共振器に前記λ1またはλ2の共鳴波長の光を照射して閉じ込めることで前記複数のユニットのうちの1つのユニットを残りのユニットに対し空間的に変移させる輻射圧を発生させ、
前記1つのユニットの変移を検知する変移検知手段を有し、
前記変移検知手段で検知した変移量から前記共鳴波長の光を検知する光機能素子であって、
前記輻射圧は、前記複数のユニットが同位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ1の光を照射した場合は引力であり、前記複数のユニットが逆位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ2の光を照射した場合は斥力であり、
前記変移検知手段は、前記分割した1つのユニットの残りのユニットに対する前記分割した平面と垂直の方向の変移を検知することにより、検出効率が向上し、光吸収がなく、検出できる周波数範囲の設定の自由度を向上できる。
また、本発明は、高屈折率材料のスラブに格子状に低屈折材料の穴を配置した2次元フォトニック結晶に、前記穴の周期性を局所的に乱すことで構成され、λ1とλ2の2つの共鳴波長を有した光共振器を、前記スラブ表面と垂直で前記光共振器を通る平面で2個のユニットに分割し、前記2個のユニット間にまたがって1つの光共振器が構成されるように配置し、
前記2個のユニット間にまたがって構成される光共振器に前記λ1またはλ2の共鳴波長の光を照射して閉じ込めることで前記2個のユニットのうちの1つのユニットを残りのユニットに対し空間的に変移させる輻射圧を発生させ、
前記1つのユニットの変移を検知する変移検知手段を有し、
前記変移検知手段で検知した変移量から前記共鳴波長の光を検知する光機能素子であって、
前記輻射圧は、前記2個のユニットが同位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ1の光を照射した場合は引力であり、前記2個のユニットが逆位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ2の光を照射した場合は斥力であり、
前記変移検知手段は、前記分割した1つのユニットの残りのユニットに対する前記分割した平面と垂直の方向の変移を検知することにより、検出効率が向上し、光吸収がなく、検出できる周波数範囲の設定の自由度を向上できる。
また、前記光機能素子において、
前記2次元フォトニック結晶のスラブをスラブ表面と平行な平面で分割した複数のユニットのいずれかは前記光共振器構造を持たないことができる。
本発明によれば、検出効率が向上し、光吸収がなく、検出できる周波数範囲の設定の自由度を向上することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1(A),(B)は、本発明の光機能素子の第1実施形態の平面図及び側面図を示す。図1(A)の平面図において、三角格子空気穴2次元フォトニック結晶10は、エアブリッジ構造の高屈折率材料であるシリコンのスラブ12に三角格子状に配置した空気穴14を設けたものである。なお、空気孔14は空気に限らず、スラブ12の材料より低屈折率のガラスやポリマー等の材料で埋めても良く、以下、単に「空気孔」という。
フォトニック結晶10は屈折率が周期的に変調された構造を指し、これを用いることにより非常に小型で閉じ込めの強い、即ちQ(Quality Factor)の高い光共振器を実現することができる。
光共振器16は、X軸方向に延在する5点欠陥(5つの空気穴の欠損)のX軸方向の両端に隣接する空気穴を5点欠陥から離すようにX軸方向に幅寄せするとともに、径を小さくして形成されている。光共振器16は例えば2つの共鳴モード(共鳴波長λ1,λ2)を有しており、共鳴波長λ1,λ2に合致した入力光を図1(A)に示す光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から照射すると、共鳴波長の入力光は光共振器16内に蓄積される。なお、光共振器16は少なくとも共鳴波長λ1の共鳴モードを持っていればよい。
図1(B)の側面図に示すように、フォトニック結晶10は、Z軸上でスラブ12の略中央位置においてZ軸と直交する平面(XY平面)で切断され、第1ユニット10aと第2ユニット10bに2分割されている。なお、光共振器16は第1ユニット10aと第2ユニット10bにまたがって構成されている。
第2ユニット10bは図示しない基台部に固定されている。第1ユニット10aに対向して微少変移センサ18が設置されている。図1(B)では、第1ユニット10aが第2ユニット10bからZ方向に離間した状態を示している。なお、微少変移センサ18は出力レーザ光が光共振器16に入射しない位置に設置されている。
本実施形態では、フォトニック結晶10の格子定数は400nm、空気穴14の直径は210nm、第1ユニット10aと第2ユニット10bそれぞれのスラブ厚は100nmとする。
第1ユニット10aと第2ユニット10bがZ方向に離間した距離L=90nmの場合、光共振器16のQ値は約150000である。このため、光共振器16に閉じ込められた共鳴波長λ1,λ2の光は、光共振器16内部で強い電磁場強度を持ち、接近して存在する第1ユニット10aと第2ユニット10bに対する輻射圧は大きくなり、第1ユニット10aは第2ユニット10bに対し空間的変移を生じる。ここでは、距離L=90nmから距離L=0nmに変化した場合、Q値は150000から180000へと高い値を維持したまま変化する。
ここで、輻射圧から第1ユニット10aと第2ユニット10bが受ける力の方向は、光共振器16の共鳴モードに依存して引力または斥力となる。第1ユニット10aと第2ユニット10bの光共振器16に同位相で光が閉じ込められる第1の共鳴モード(共鳴波長λ1)では、輻射圧は引力となる。
図1(B)に示すように距離L=90nmの状態で、光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から共鳴波長λ1の光を照射すると、この光は共振器16に閉じ込められ、第1ユニット10aは照射された共鳴波長λ1の光の光強度に応じて第2ユニット10bに近接する向きに最大90nm変移する。
微少変移センサ18は、レーザ光を第1ユニット10aに照射し、第1ユニット10aからの反射光と照射光の干渉パターンを観測することで第1ユニット10aの変移量を検知する。この第1ユニット10aの変移量は共鳴波長λ1の光の光強度が大なるほど大きくなり、変移量から共鳴波長λ1の光及び光強度を検知することができる。
<第2実施形態>
図2(A),(B)は、本発明の光機能素子の第2実施形態の平面図及び側面図を示す。同図中、図1と同一部分には同一符号を付す。図2(A)の平面図において、三角格子空気穴2次元フォトニック結晶10は、エアブリッジ構造の高屈折率材料であるシリコンのスラブ12に三角格子状に配置した空気穴14を設けたものである。
フォトニック結晶10は屈折率が周期的に変調された構造を指し、これを用いることにより非常に小型で閉じ込めの強い、即ちQ(Quality Factor)の高い光共振器を実現することができる。
光共振器16は、X軸方向に延在する5点欠陥(5つの空気穴の欠損)のX軸方向の両端に隣接する空気穴を5点欠陥から離すようにX軸方向に幅寄せするとともに、径を小さくして構成されている。光共振器16は例えば2つの共鳴モード(共鳴波長λ1,λ2)を有しており、共鳴波長λ1,λ2に合致した入力光を図2(A)に示す光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から照射すると、共鳴波長の入力光は光共振器16内に蓄積される。なお、光共振器16は少なくとも共鳴波長λ2の共鳴モードを持っていればよい。
図2(B)の側面図に示すように、フォトニック結晶10は、Z軸上でスラブ12の略中央位置においてZ軸と直交する平面(XY平面)で切断され、第1ユニット10aと第2ユニット10bに2分割されている。なお、光共振器16は第1ユニット10aと第2ユニット10bにまたがって構成されている。
第2ユニット10bは図示しない基台部に固定されている。第1ユニット10aに対向して微少変移センサ18とレーザ光源20が設置されている。図2(B)では、第1ユニット10aが第2ユニット10bからZ方向に離間した状態を示している。なお、微少変移センサ18とレーザ光源20は、それぞれの出力レーザ光が互いに干渉することなく、かつ、光共振器16に入射しない位置に設置されている。
本実施形態では、フォトニック結晶10の格子定数は400nm、空気穴14の直径は210nm、第1ユニット10aと第2ユニット10bそれぞれのスラブ厚は100nmとする。
第1ユニット10aと第2ユニット10bのZ方向離間した距離L=90nmの場合、光共振器16のQ値は約150000である。このため、光共振器16に閉じ込められた共鳴波長λ1,λ2の光は、光共振器16内部で強い電磁場強度を持ち、接近して存在する第1ユニット10aと第2ユニット10bに対する輻射圧は大きくなり、第1ユニット10aは第2ユニット10bに対し空間的変移を生じる。ここでは、距離L=90nmから距離L=0nmに変化した場合、Q値は150000から180000へと高い値を維持したまま変化する。
ここで、輻射圧から第1ユニット10aと第2ユニット10bが受ける力の方向は、光共振器16の共鳴モードに依存して引力または斥力となる。第1ユニット10aと第2ユニット10bの光共振器16に逆位相で光が閉じ込められる第2の共鳴モード(共鳴波長λ2)では、輻射圧は斥力となる。
距離L=0nmの状態で、光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から共鳴波長λ2の光を照射すると、この光は共振器16に閉じ込められ、第1ユニット10aは照射された共鳴波長λ2の光の光強度に応じて第2ユニット10bから離間する向きに変移する。このとき、レーザ光源20から第1ユニット10aに照射して第1ユニット10aに輻射圧をかけ、このレーザ光を例えば0から順次増大させつつ、微少変移センサ18で第1ユニット10aが静止した状態であるかどうかを検知する。微少変移センサ18は、レーザ光を第1ユニット10aに照射し、第1ユニット10aからの反射光と照射光の干渉パターンを観測することで第1ユニット10aの変移量を検知する。
レーザ光源20の出力するレーザ光により第1ユニット10aが受ける輻射圧と、光共振器16に共鳴波長λ2の光が閉じ込められて発生する斥力が釣り合うと第1ユニット10は静止し、微少変移センサ18で第1ユニット10の静止を検知した時点におけるレーザ光源20の出力レーザ光の光強度から共鳴波長λ2の光及び光強度を検知することができる。
<第3実施形態>
図3(A),(B)は、本発明の光機能素子の第3実施形態の平面図及び側面図を示す。同図中、図1と同一部分には同一符号を付す。図3(A)の平面図において、三角格子空気穴2次元フォトニック結晶10は、エアブリッジ構造の高屈折率材料であるシリコンのスラブ12に三角格子状に配置した空気穴14を設けたものである。
フォトニック結晶10は屈折率が周期的に変調された構造を指し、これを用いることにより非常に小型で閉じ込めの強い、即ちQ(Quality Factor)の高い光共振器を実現することができる。
光共振器16は、X軸方向に延在する5点欠陥(5つの空気穴の欠損)のX軸方向の両端に隣接する空気穴を5点欠陥から離すようにX軸方向に幅寄せするとともに、径を小さくして構成されている。光共振器16は例えば2つの共鳴モード(共鳴波長λ1,λ2)を有しており、共鳴波長λ1,λ2に合致した入力光を図3(A)に示す光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から照射すると、共鳴波長の入力光は光共振器16内に蓄積される。なお、光共振器16は少なくとも共鳴波長λ1の共鳴モードを持っていればよい。
図3(B)の側面図に示すように、フォトニック結晶10は、Z軸と直交する平面(XY平面)で切断され、第1ユニット10cと第2ユニット10dと第3ユニット10eに3分割されている。なお、光共振器16は第1ユニット10cと第2ユニット10dと第3ユニット10eにまたがって構成されている。
第3ユニット10eは図示しない基台部に固定されている。第1ユニット10cに対向して微少変移センサ18が設置されている。図3(B)では、第1ユニット10c、第2ユニット10d、第3ユニット10eが互いにZ方向に離間した状態を示している。なお、微少変移センサ18は出力レーザ光が光共振器16に入射しない位置に設置されている。
本実施形態では、フォトニック結晶10の格子定数は400nm、空気穴14の直径は210nm、第1ユニット10cと第3ユニット10eそれぞれのスラブ厚は80nm、第2ユニット10dのスラブ厚は40nmとする。
光共振器16に閉じ込められた共鳴波長λ1,λ2の光は、光共振器16内部で強い電磁場強度を持ち、接近して存在する第1〜第3ユニット10c〜10eに対する輻射圧は大きくなり、第1ユニット10cは第3ユニット10eに対し空間的変移を生じ、Q値は150000から180000へと高い値を維持したまま変化する。
ここで、輻射圧から第1〜第3ユニット10c〜10eが受ける力の方向は、光共振器16の共鳴モードに依存して引力または斥力となる。第1〜第3ユニット10c〜10eの光共振器16に同位相で光が閉じ込められる第1の共鳴モード(共鳴波長λ1)では、輻射圧は引力となる。
図3(B)に示すように第1〜第3ユニット10c〜10eを互いに離間した状態で、光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から共鳴波長λ1の光を照射すると、この光は共振器16に閉じ込められ、第1,第2ユニット10c,10dは照射された共鳴波長λ1の光の光強度に応じて第3ユニット10eに近接する向きに変移する。
微少変移センサ18は、レーザ光を第1ユニット10cに照射し、第1ユニット10cからの反射光と照射光の干渉パターンを観測することで第1ユニット10cの変移量を検知する。この第1ユニット10cの変移量は共鳴波長λ1の光の光強度が大なるほど大きくなり、変移量から共鳴波長λ1の光及び光強度を検知することができる。
<第4実施形態>
図4(A),(B)は、本発明の光機能素子の第4実施形態の平面図及び側面図を示す。同図中、図1と同一部分には同一符号を付す。図4(A)の平面図において、三角格子空気穴2次元フォトニック結晶10は、エアブリッジ構造の高屈折率材料であるシリコンのスラブ12に三角格子状に配置した空気穴14を設けたものである。
フォトニック結晶10は屈折率が周期的に変調された構造を指し、これを用いることにより非常に小型で閉じ込めの強い、即ちQ(Quality Factor)の高い光共振器を実現することができる。
光共振器16は、X軸方向に延在する5点欠陥(5つの空気穴の欠損)のX軸方向の両端に隣接する空気穴を5点欠陥から離すようにX軸方向に幅寄せするとともに、径を小さくして構成されている。光共振器16は例えば2つの共鳴モード(共鳴波長λ1,λ2)を有しており、共鳴波長λ1,λ2に合致した入力光を図4(A)に示す光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から照射すると、共鳴波長の入力光は光共振器16内に蓄積される。なお、光共振器16は少なくとも共鳴波長λ1の共鳴モードを持っていればよい。
図4(B)の側面図に示すように、フォトニック結晶10は、Z軸上でスラブ12の略中央位置においてZ軸と直交する平面(XY平面)で切断され、第1ユニット10aと第2ユニット10fに2分割されている。なお、光共振器16は第1ユニット10aだけに形成され、第2ユニット10fには形成されていない。
第2ユニット10fは図示しない基台部に固定されている。第1ユニット10aに対向して微少変移センサ18が設置されている。図4(B)では、第1ユニット10aが第2ユニット10fからZ方向に離間した状態を示している。なお、微少変移センサ18は出力レーザ光が光共振器16に入射しない位置に設置されている。
本実施形態では、フォトニック結晶10の格子定数は400nm、空気穴14の直径は210nm、第1ユニット10aと第2ユニット10fそれぞれのスラブ厚は100nmとする。
第1ユニット10aと第2ユニット10fがZ方向に離間した距離L=90nmの場合、光共振器16のQ値は約150000である。このため、光共振器16に閉じ込められた共鳴波長λ1,λ2の光は、光共振器16内部で強い電磁場強度を持ち、接近して存在する第1ユニット10aと第2ユニット10fに対する輻射圧は大きくなり、第1ユニット10aは第2ユニット10fに対し空間的変移を生じる。ここでは、距離L=90nmから距離L=0nmに変化した場合、Q値は150000から180000へと高い値を維持したまま変化する。
ここで、輻射圧から第1ユニット10aと第2ユニット10fが受ける力の方向は、光共振器16の共鳴モードに依存して引力または斥力となる。第1の共鳴モード(共鳴波長λ1)では、輻射圧は引力となる。

図4(B)に示すように距離L=90nmの状態で、光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から共鳴波長λ1の光を照射すると、この光は共振器16に閉じ込められ、第1ユニット10aは照射された共鳴波長λ1の光の光強度に応じて第2ユニット10fに近接する向きに最大90nm変移する。
微少変移センサ18は、レーザ光を第1ユニット10aに照射し、第1ユニット10aからの反射光と照射光の干渉パターンを観測することで第1ユニット10aの変移量を検知する。この第1ユニット10aの変移量は共鳴波長λ1の光の光強度が大なるほど大きくなり、変移量から共鳴波長λ1の光及び光強度を検知することができる。
<第5実施形態>
図5(A),(B)は、本発明の光機能素子の第5実施形態の平面図及び側面図を示す。同図中、図1と同一部分には同一符号を付す。図5(A)の平面図において、三角格子空気穴2次元フォトニック結晶10は、エアブリッジ構造の高屈折率材料であるシリコンのスラブ12に三角格子状に配置した空気穴14を設けたものである。
フォトニック結晶10は屈折率が周期的に変調された構造を指し、これを用いることにより非常に小型で閉じ込めの強い、即ちQ(Quality Factor)の高い光共振器を実現することができる。
光共振器16は、X軸方向に延在する5点欠陥(5つの空気穴の欠損)のX軸方向の両端に隣接する空気穴を5点欠陥から離すようにX軸方向に幅寄せするとともに、径を小さくして形成されている。光共振器16は例えば2つの共鳴モード(共鳴波長λ1,λ2)を有しており、共鳴波長λ1,λ2に合致した入力光を図5(A)に示す光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から照射すると、共鳴波長の入力光は光共振器16内に蓄積される。なお、光共振器16は少なくとも共鳴波長λ1の共鳴モードを持っていればよい。
図5(B)の側面図に示すように、フォトニック結晶10は、X軸上で光共振器16の例えば中央位置においてX軸と直交する平面(YZ平面)で切断され、第4ユニット10gと第5ユニット10hに2分割されている。なお、光共振器16は第4ユニット10gと第5ユニット10hにまたがって構成されている。ところで、第4ユニット10gと第5ユニット10hを切断する切断面は光共振器16の例えば中央位置においてY軸と直交する平面(XZ平面)であっても良い。
第5ユニット10hは図示しない基台部に固定されている。第4ユニット10gに対向して微少変移センサ18が設置されている。図5(B)では、第4ユニット10gが第5ユニット10hからX方向に離間した状態を示している。なお、微少変移センサ18は出力レーザ光が光共振器16に入射しない位置に設置されている。
本実施形態では、フォトニック結晶10の格子定数は400nm、空気穴14の直径は210nm、第4ユニット10gと第5ユニット10hそれぞれのスラブ厚は200nmとする。
第4ユニット10gと第5ユニット10hがX方向に離間した距離L=90nmの場合、光共振器16のQ値は約150000である。このため、光共振器16に閉じ込められた共鳴波長λ1,λ2の光は、光共振器16内部で強い電磁場強度を持ち、接近して存在する第4ユニット10gと第5ユニット10hに対する輻射圧は大きくなり、第4ユニット10gは第5ユニット10hに対し空間的変移を生じる。ここでは、距離L=90nmから距離L=0nmに変化した場合、Q値は150000から180000へと高い値を維持したまま変化する。
ここで、輻射圧から第4ユニット10gと第5ユニット10hが受ける力の方向は、光共振器16の共鳴モードに依存して引力または斥力となる。第4ユニット10gと第5ユニット10hの光共振器16に同位相で光が閉じ込められる第1の共鳴モード(共鳴波長λ1)では、輻射圧は引力となる。
図5(B)に示すように距離L=90nmの状態で、光共振器16部分にスラブ12に対し垂直方向(Z軸方向)から共鳴波長λ1の光を照射すると、この光は共振器16に閉じ込められ、第4ユニット10gは照射された共鳴波長λ1の光の光強度に応じて第5ユニット10hに近接する向きに最大90nm変移する。
微少変移センサ18は、レーザ光を第4ユニット10gに照射し、第4ユニット10gからの反射光と照射光の干渉パターンを観測することで第4ユニット10gの変移量を検知する。この第4ユニット10gの変移量は共鳴波長λ1の光の光強度が大なるほど大きくなり、変移量から共鳴波長λ1の光及び光強度を検知することができる。
このように、Q値の高い光共振器16に閉じ込められた光の輻射圧を利用して光及びその光強度を検出するため、検出効率が向上し、光吸収がないので検出した光をその後の処理に利用できる。また、光共振器16は欠陥の数、欠陥に隣接する空気孔の幅寄せ量、欠陥に隣接する空気孔の径などを変化させることで共鳴モードを比較的自由に変化させることができるので、検出できる周波数範囲の設定の自由度が高くできる。
なお、上記実施形態では、共鳴波長に合致した入力光をスラブに対し垂直方向から照射する構成であるが、2次元フォトニック結晶10に共振器16と結合する光導波路を設け、入力光を光導波路から共振器16に入力する構成であっても良い。また、2次元フォトニック結晶10のスラブ12を用いて説明を行ったが、3次元フォトニック結晶に形成した光共振器においても、共振器の設計を調整することで共鳴波長をチューニングでき、一方の部分の変移により閉じ込められた光を検出することができる。
なお、上記実施形態は、シリコンフォトニック結晶のスラブを用いた場合について述べたが、GaAs等の他の材料、3次元フォトニック結晶等の他の構造を用いた場合にも同様の効果が得られる。更に、フォトニック結晶による光共振器以外の例えばウイスパリングギャラリ(Whispering Gallery)モード光共振器についても同様な効果が期待できる。
なお、微少変移センサ18が請求項記載の変移手段に相当し、レーザ光源20が逆向き力発生手段に相当し、する。
本発明の光機能素子の第1実施形態の平面図及び側面図である。 本発明の光機能素子の第2実施形態の平面図及び側面図である。 本発明の光機能素子の第3実施形態の平面図及び側面図である。 本発明の光機能素子の第4実施形態の平面図及び側面図である。 本発明の光機能素子の第5実施形態の平面図及び側面図である。
符号の説明
10 フォトニック結晶
10a,10c 第1ユニット
10b,10d,10f 第2ユニット
10e 第3ユニット
10g 第4ユニット
10h 第5ユニット
12 スラブ
14 空気穴
16 光共振器
18 微少変移センサ
20 レーザ光源

Claims (4)

  1. 高屈折率材料のスラブに格子状に低屈折材料の穴を配置した2次元フォトニック結晶に、前記穴の周期性を局所的に乱すことで構成され、λ1とλ2の2つの共鳴波長を有した光共振器を、前記スラブ表面と平行な平面で2乃至3個の複数のユニットに分割し、前記複数のユニット間にまたがって1つの光共振器が構成されるように配置し、
    前記複数のユニット間にまたがって構成される光共振器に前記λ1またはλ2の共鳴波長の光を照射して閉じ込めることで前記複数のユニットのうちの1つのユニットを残りのユニットに対し空間的に変移させる輻射圧を発生させ、
    前記1つのユニットの変移を検知する変移検知手段を有し、
    前記変移検知手段で検知した変移量から前記共鳴波長の光を検知する光機能素子であって、
    前記輻射圧は、前記複数のユニットが同位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ1の光を照射した場合は引力であり、前記複数のユニットが逆位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ2の光を照射した場合は斥力であり、
    前記変移検知手段は、前記分割した1つのユニットの残りのユニットに対する前記分割した平面と垂直の方向の変移を検知する
    ことを特徴とする光機能素子。
  2. 高屈折率材料のスラブに格子状に低屈折材料の穴を配置した2次元フォトニック結晶に、前記穴の周期性を局所的に乱すことで構成され、λ1とλ2の2つの共鳴波長を有した光共振器を、前記スラブ表面と垂直で前記光共振器を通る平面で2個のユニットに分割し、前記2個のユニット間にまたがって1つの光共振器が構成されるように配置し、
    前記2個のユニット間にまたがって構成される光共振器に前記λ1またはλ2の共鳴波長の光を照射して閉じ込めることで前記2個のユニットのうちの1つのユニットを残りのユニットに対し空間的に変移させる輻射圧を発生させ、
    前記1つのユニットの変移を検知する変移検知手段を有し、
    前記変移検知手段で検知した変移量から前記共鳴波長の光を検知する光機能素子であって、
    前記輻射圧は、前記2個のユニットが同位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ1の光を照射した場合は引力であり、前記2個のユニットが逆位相で光が閉じ込められる共鳴モードの共鳴波長λ2の光を照射した場合は斥力であり、
    前記変移検知手段は、前記分割した1つのユニットの残りのユニットに対する前記分割した平面と垂直の方向の変移を検知する
    ことを特徴とする光機能素子。
  3. 請求項1記載の光機能素子において、
    前記2次元フォトニック結晶のスラブをスラブ表面と平行な平面で分割した複数のユニットのいずれかは前記光共振器構造を持たないことを特徴とする光機能素子。
  4. 請求項1または2記載の光機能素子において、
    前記光共振器は、前記穴の、欠損または位置ずれまたは径の変化のいずれか、またはこれらの組み合わせによって、前記穴の周期性を局所的に乱して構成されていることを特徴とする光機能素子。
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