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JP4920256B2 - X線ct装置 - Google Patents

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JP4920256B2
JP4920256B2 JP2006006285A JP2006006285A JP4920256B2 JP 4920256 B2 JP4920256 B2 JP 4920256B2 JP 2006006285 A JP2006006285 A JP 2006006285A JP 2006006285 A JP2006006285 A JP 2006006285A JP 4920256 B2 JP4920256 B2 JP 4920256B2
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Description

本発明は、ファンビーム(扇形状)、もしくはコーンビーム(円錐形または角錐形状)のX線を被検体に照射し、被検体を透過したX線をX線検出器により計測して、多方向からの計測データを逆投影することにより、被検体の断層像を得るシングルスライス型またはマルチスライス型のX線CT装置に関する。
従来マルチスライス型X線CT装置は、図4に示すようにコーンビーム、例えば角錐形のX線ビームをX線管6から被検体2に照射し、検出素子7aを二次元方向(チャネル方向及び、これと直交する列方向)に配列したX線検出器7によって被検体2を透過したX線を計測して、被検体2の投影データを得るように構成されている。
またシングルスライス型X線CT装置は、検出素子7aを1列すなわち一次元方向(チャネル方向)に配列したX線検出器7を用い、かつ被検体2に扇形のX線ビームをX線管6から被検体2へ照射し、被検体2を透過したX線をX線検出器7によって計測して被検体2の投影データを得るように構成されている。
何れのX線CT装置も、互いに対向するX線管6とX線検出器7を、被検体2の周囲に回転させて多方向から投影データを取得し、ぼけを補正するために再構成フィルター処理を行った上、逆投影して被検体2の断層像を再構成している。
前記投影データは、離散的なX線管位置(以下ビューと呼ぶ)において取得され、得られた投影データ(以下ビューにおける投影データと呼ぶ)の1回転あたりのビュー数は、通常数百から数千に及ぶものとなる。1枚のCT画像を再構成するために必要なビュー数の投影データを取得する動作を「スキャン」と呼んでいる。
また1ビュー分の投影データは、X線検出器7のチャネル数×列数分のデータからなる(シングルスライスX線CT装置は前述のとおり列数=1の場合として考えられる)。
ここで、再構成画像に要求される画像SD(Standard Deviation)値を満たすようなスキャンを行うため、1方向のスキャノグラム撮影によって得られたスキャノグラム投影データから被検体2の楕円断面モデルを算出し、楕円断面の投影面積と楕円断面の縦横比と、X線CT装置の操作者が入力した画像SD所望値から適切な管電流値を算出して、スキャンを実行することのできるX線CT装置が例えば特許文献1で提案されている。
なおこのように、スキャンの計画段階でスキャン範囲内での画質指標所望値を入力し、その画質指標所望値を達成するために最適な照射X線量変調を実行する機能を、以下スキャン線量最適化機能と呼ぶ。
特開2001−43993号公報
しかし前記従来のX線CT装置では、被検体2の位置がスキャナ回転軸から離れると、最適な照射X線量変調を実行できないため、スキャン計画時に想定した画質指標所望値を達成できない問題がある。
特に被検者2を載置する天板は、スキャナ回転軸と直交する水平方向に移動することはないが、鉛直方向の位置は、被検体テーブル上下動手段によって変更可能であるため、被検体2の横断面位置はスキャナ回転軸から鉛直方向にずれた状態でスキャンが行われることがあり、その結果スキャン計画時に想定した画質指標所望値を達成する断層画像が得られない等の問題がある。
本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、被検体の位置がスキャナ回転中心からずれていても、スキャン計画時に想定した画質指標所望値を達成する最適な照射X線量変調を実行することができるX線CT装置の実現を目的とするものである。
本発明のX線CT装置は、被検体の周囲を回転する回転体と、被検体を挟んで対向するよう回転体に配置されたX線管及びX線検出器と、X線検出器が検出した投影データを用いて被検体の断層像を再構成する画像再構成手段と、画像再構成手段が再構成した断層像を表示する表示手段とを備えたX線CT装置であって、画質指標所望値の入力に用いられる操作手段と、回転体を回転させずに被検体より取得したスキャノグラムデータを記憶する記憶手段とスキャノグラムデータを解析して、回転体の回転中心からの被検体の位置ずれ量を含んだ被検体三次元モデルを生成するモデル生成手段と被検体三次元モデルから被検体の撮影部位に応じた画像ノイズを算出し、質指標所望値との比較から照射X線量の変調パターンを設定するスキャン計画手段と、から構成したものである。
前記構成により、被検体がスキャナ回転中心よりずれていても、適切な被検体三次元モデルを生成し、得られた被検体三次元モデルから画質指標所望値を達成するように撮影条件を算出するようにしたことから、スキャン計画時に想定した画質指標所望値を達成する断層画像が必要最小限の被曝線量で容易に得られるようになる。
本発明のX線CT装置のモデル生成手段は、位置ずれ量の算出に、被検体が載置された天板の位置情報を用いるものである。
前記構成により、被検体がスキャナ回転中心からの被検体の位置ずれ量を、複雑な手段を使用せずに容易かつ正確に算出することができる。
本発明のX線CT装置によれば、被検体がスキャナ回転中心よりずれていても、スキャン計画時に想定した画質指標所望値を達成する断層画像が必要最小限の被曝線量で容易に得られるようになる。
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1はX線CT装置の全体的な斜視図、図2は同構成図、図3は同側面図、図4は検出手段の構成及びX線照射や被検体との関係を説明する模式図、図5は準備操作時の作用を示すフローチャート、図6ないし図9は被検体三次元モデルを生成する際の作用説明図である。
図1及び図2に示すX線CT装置は、被検体2をスキャンするスキャナ本体1と、被検体2を載置する被検体テーブル3と、スキャナ本体1を操作する操作卓4と、操作卓4上に設置されたキーボードよりなる操作手段4a及び表示手段27等からなり、スキャナ本体1を覆うカバー1aの中央部に、円形の開口部1bが開口されている。
スキャナ本体1のカバー1a内には、図示しないスキャナ回転中心を軸として回転する円板状の回転体5が設けられていて、この回転体5に、被検体2を挟んで対向するようX線管6とX線検出器7が配置されている。
X線管は図に示すように、回転体5に搭載されたX線管制御手段8により制御されて、回転体5の中央部に開口された円孔5a内をスキャナ回転軸に沿って移動する被検体2に向けてX線を照射するようになっている。
X線管6の近傍には、回転体5に搭載されたコリメータ制御手段9により制御されるコリメータ10が設置されていて、このコリメータ10により、X線管6より被検体2に向けて照射されるX線ビーム11が例えば角錐形状のコーンビームにコリメートされるようになっており、被検体2を透過したX線ビーム11は、X線検出器7により検出されるようになっている。
X線検出器7は図4に示すように、X線管6の焦点6aを中心とする円弧状に形成されていて、X線ビーム11の受光面に、被検体2の体軸と直交するチャネル方向に多数のX検出素子7aが配列され、さらにX線検出素子7aは体軸方向(列方向)へも複数列配列された二次元配列となっている。

またX線検出器7は、全体として円筒面状もしくはチャネル方向に対して折れ線状に湾曲したX線入射面を有していて、チャネル番号は例えば1〜1000程度、列番号は例えば1〜1000程度であり、例えばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成されていて、X線検出器7のチャネルの配列方向に一致するX線ビーム11のチャネル方向の広がり角度、すなわちファン角度はα、またX線検出器7の列の配列方向に一致するX線ビーム11の列方向広がり角度、すなわちコーン角度はγとなっている。
X線検出器7の背面側には、データ収集手段12が設置されていて、X線検出器7が検出した投影データを収集して操作卓4へ送るようになっており、回転体5は、回転体制御手段14により回転が制御される回転体駆動手段15により無端ベルトのような動力伝達手段16を介して回転されるようになっている。
一方被検体テーブル3は図2に示すように、天板駆動手段18によりスキャナ回転軸と平行する水平方向へ、また天板上下動駆動手段19によりスキャナ回転軸に直交する鉛直方向(上下方向)へ駆動される天板3aを有していて、被検体テーブル3内に設置された被検体テーブル制御手段17により天板駆動手段18により天板3aを前後動させて、被検体2をスキャナ本体1の開口部1bより回転体5の円孔5a内に搬入出したり、天板上下動手段19を制御することにより天板3aを適切な高さに調整できるようになっており、天板3aの移動位置は、天板位置センサ20により逐一検出され、検出された位置情報は、図2に示す操作卓4内に設けられたシステム全体を制御するシステム制御手段22へ送られるようになっている。
システム制御手段22には、スキャナ本体1内に設置されたX線管制御手段8や、コリメータ制御手段9、データ収集手段12、回転体制御手段14、被検体テーブル3内に設置された被検体テーブル制御手段17等がケーブル23により接続されており、スキャナ本体1内のデータ収集手段12で収集された投影データは、ケーブル23を介して操作卓4へと送られて、操作卓3内のシステム制御手段22より画像再構成手段24へ出力されるようになっている。
画像再構成手段24は、スキャノグラム撮影時にはデータ収集手段12が収集したスキャノグラム投影データを用いてスキャノグラム画像を作成し、スキャン時にはデータ収集手段12が収集した複数ビューの投影データを用いてCT画像再構成を行うようになっており、画像再構成手段24で作成されたスキャノグラム画像及び再構成されたCT画像や、各種データ及びX線CT装置の機能を実現するためのプログラム等は、システム制御手段22に接続されている記憶手段25に格納されるようになっている。
またシステム制御手段22には、操作者によって操作され、各種の指示や情報等をシステム制御手段22に入力する操作手段4aと、画像再構成手段24から出力される再構成画像や、システム制御手段22が取り扱う種々の情報を表示する表示手段27が接続されていて、操作者は、表示手段27を見ながら操作手段4aを操作することにより、対話的にX線CT装置を操作できるようになっている。
さらにシステム制御手段22には、スキャン計画手段28が接続されていて、操作者が操作手段4aを操作することにより入力した指示を実行し、また記憶手段25から読み出したスキャノグラム画像を用いることにより、スキャン条件の事前計画作成を行うことができるようになっている。
すなわち、記憶手段25から読み出されたスキャノグラム画像を表示手段27に表示させ、操作者は、表示された被検体スキャノグラム画像上でCT画像再構成位置(以下スライス位置という)の座標を操作手段4aにより指定することにより、スライス位置の計画を立てることができるようになっており、ここで計画したスライス位置の情報は記憶手段25に保存されるため、スキャン計画手段28によってX線量制御条件等の計画を立てる際にも用いることができる。
次に前記構成されたX線CT装置の作用を説明する。
X線CT装置で被検体2のCT画像を取得するスキャン動作前に、撮影条件を設定するために種々の準備操作を行うが、この準備操作としては、被検体2の撮影位置を設定するためのスキャノグラム画像の撮影と、そのスキャノグラムデータの解析、それに基づく撮影条件としての最適な照射X線量の変化パターンの決定などがあり、これらはシステム制御手段22の制御下で行うことになり、特にスキャノグラムデータの解析、それに基づく撮影条件としての最適な管電流の変化パターンの決定はシステム制御手段22に接続されたスキャン計画手段28により行う。
この準備操作において、先ず操作手段4aよりX線管電圧、X線管電流設定値などのX線撮影条件をシステム制御手段22に入力する。
次に回転体5を回転させずに、被検体テーブルと回転体5を被検体2の体軸に沿って相対移動させて、X線管6とX線検出器7によりスキャノグラム画像の撮影を行い、スキャノグラム投影データおよびスキャノグラム画像データを記憶手段25に保存する。
スキャン計画手段28は、天板位置センサ20からの位置情報を基に被検体テーブル制御手段17が算出する天板3aの高さ情報を考慮しつつ、スキャノグラム投影データを解析し、被検体2の体軸に沿った任意の位置における推定断面を、例えば水に等価なX線吸収係数を持つ楕円断面としてモデル化するが、このモデルは、被検体2の体軸に沿った位置(以下z位置という)に依存して楕円断面の長軸長・短軸長が変化する三次元的なモデル(以下被検体三次元モデルという)となり、被検体三次元モデルのデータは、記憶手段25に保存される。
スキャン計画手段28は、操作手段4aより入力された画像指標所望値・管電圧・管電流設定値・X線コリメーション条件・スキャナ1回転あたりの時間(以下スキャン時間という)、及びスキャン計画手段28が予め作成した被検体三次元モデルのデータを基にして、スキャン中に被検体2の撮影部位の透過X線量の変化に応じて経時的に変化する一連の管電流値、すなわち管電流の変化パターンを算出するが、この機能を持つスキャン計画手段28は、重要な構成要素である。
図5はX線CT装置によるスキャンに先立つ準備操作の一連の動作をフローチャートにしたもので、前述した準備操作をこのフローチャートで説明すると、先ずステップS1のスキャノグラム撮影工程で、被検体2のスキャノグラム画像を撮影するが、被検体2のスキャノグラム画像を撮影する手順は、CT画像を撮影する手順と基本的には同じである。
またステップS1で撮影するスキャノグラム投影データは、回転体5を回転させずに被検体2に対して一定方向、たとえば背面方向からX線を照射して、X線検出器7によって検出データを取り込むことによって得ており、このスキャノグラム投影データは、X線検出器7からシステム制御手段22を介して画像再構成手段24に送られ、画像再構成手段24によりスキャノグラム画像が作成される。
このとき得られるスキャノグラム画像は、一定方向、例えば背面から正面へ透過するX線による像を正面方向から見たものであり、このスキャノグラム画像は、スキャン時の被検体2のスライス位置(CT画像再構成位置)設定のために利用され、またスキャノグラム投影データは、スキャノグラム画像作成に用いられるだけでなく、特にスキャンにおける照射X線量制御のための照射X線量変化パターン決定のために利用される。
ステップS2からステップS4までの工程では、操作者がスキャノグラム画像を参照して、操作手段4aから撮影条件としての天板移動ピッチ、スキャン開始位置、スキャン終了位置、を入力すると、これらの入力データを用いてスキャン計画手段28が、被検体2のCT画像撮影範囲とスライス位置zとX線管6の位相角(回転体5の位相角)βが決定する。
なおスキャン開始位置、スキャン終了位置は一連のスキャンで得られる最初のCT画像のz位置、最後のCT画像のz位置を各々意味している。
ステップS5では、操作者が操作手段4aから撮影条件としての管電圧設定値、スキャン時間、X線コリメーション条件、再構成フィルター関数の種類、視野サイズ、等を入力し、ステップS6では、操作者が操作手段4aから画質目標としての画質指標所望値を入力する。
次にステップS7のスキャノグラム投影データ解析の工程及びステップS8の被検体三次元モデル生成の工程では、スキャノグラム投影データがスキャン計画手段28によって解析され、被検体2の被検体三次元モデルが生成されるが、この被検体三次元モデルは、z位置に対応する被検体2の各断面を、例えば水に等価なX線吸収係数を持つ楕円断面として近似したものとなる。
なお本実施の形態では、楕円断面算出にあたり、天板3aの高さ、すなわち被検体テーブル3の設置床面30から天板3aの上面までの距離及びスキャナ回転軸の位置(水平方向、鉛直方向)をも考慮することにより楕円の位置を算出し、被検体2が回転中心に位置していない場合にも適切な楕円断面のサイズを算出している。
ここで図6及び図7を参照して楕円断面の算出方法について説明すると、ある断面位置Aに対応するスキャノグラム投影データから、当該断面位置Aにおける被検体2の近似楕円断面の中心透過長及びX線焦点6aから近似楕円断面を見た開き角を決定する方法は、たとえば図6に示す通りである。
すなわち図6の(a)に示す被検体2の断面位置Aにおける投影データは、図6の(b)のようになり、最大値付近の投影データ値をRg、チャネル番号kのスキャノグラムデータをR(k)とし、適当なチャネル数をnとして、最大値付近の投影データ値Rgを次式の(数1)で算出する。
Figure 0004920256
そして得られた投影データ値Rgから一様な楕円断面モデルを推定すると、図6の(c)に示すようになる。
なお中心透過長D=Rg/(G*μ)、X線焦点から見た楕円の開き角度αE=αP*S/Rg
ただしRgは、最大値付近の投影データ値、Ggはlog変換時の係数、μは水のX線吸収係数、αPはX線検出器チャネルの開き角、Sは投影データの和、である。
しかし図7に示すように、スキャノグラム撮影時の投影データから楕円断面の中心透過長と(X線焦点6aから見た)開き角を算出しても、それを満たす楕円は無数に存在する(なお図7では、同一投影データに対応する3例の楕円のみを描いているが、実際には楕円の中心透過長及びX線焦点から見た開き角の値が各々等しい楕円は、回転中心からの距離に応じて無数に想定し得る
従来では被検体2がスキャナ回転中心に位置する(すなわちスキャナ回転中心と楕円の中心とが一致する)と仮定することにより、楕円の縦軸長・横軸長を一意に決定していたが、しかし現実に被検体2がスキャナ回転中心に位置していない場合、従来の方法では楕円の推定が適切でないことは明らかである。
そこで本実施の形態では図8に示すように、床面30とスキャナ回転中心との鉛直距離、X線焦点とスキャナ回転中心との鉛直距離、床面30と天板3aとの鉛直距離を考慮することにより、被検体2がスキャナ回転中心に位置していなくても楕円の位置およびサイズを適切に算出することができるようにしている。
すなわち床面30からスキャナ回転中心までの距離は既知であり、X線焦点6aからスキャナ回転中心までの距離も既知である。
また天板3aの位置は、天板位置センサ20により検出することができるため、X線焦点6aから楕円中心までの距離を、次のように算出することができる。
床面から楕円中心までの距離=床面と天板上面との鉛直距離+0.5*楕円中心透過長
X線焦点から楕円中心までの距離=X線焦点からスキャナ回転中心までの距離+(床面から楕円中心までの距離−床面からスキャナ回転中心までの距離)
従来は、スキャナ回転中心より被検体2の位置がずれていても、スキャナ回転中心に被検体2があるものと仮定して被検体モデルを推定していたため、被検体モデル推定結果は図8の破線に示す位置となっていたが、本実施の形態では、前記計算によるX線焦点6aから楕円中心までの距離を基に被検体モデルを推定しているため、被検体モデル推定結果は図8の実線に示す位置となり、正しい位置とサイズの被検体モデル推定結果が得られるようになる。
図5に戻り、ステップS9の工程では、体軸方向位置z、X線管6の位相角β毎のX線減弱指数を算出するが、ここでX線減弱指数は、被検体三次元モデルの(z、β)における楕円断面の中心を通るX線透過経路に沿ったX線吸収係数分布の積分値であり、このデータは、先に生成した被検体三次元モデルから求めることができるので、スキャン計画手段28が記憶手段25から被検体三次元モデルを呼び出して演算している。このX線減弱指数演算結果は、T=T(z,β)で表される。
次にステップS10の工程では、スキャン開始位置と、スキャン終了位置、天板移動ピッチと、スキャン時間に基づいて、X線減弱指数Tの関数を、T=T(z,β)から時間tの関数T=T(t)に変換する。
次に画質指標所望値として画像SD所望値を用いた場合のステップS11における管電流変化パターンの設定方法の一例について説明する。
ここで、スライス位置zにおけるCT画像Img(z)を再構成するために使用するビュー数をMとし、便宜的なビュー番号mをm=0〜M−1とする。1回転あたりのビュー数をNとした時、使用ビュー数Mは1回転あたりのビュー数Nと必ずしも等しくない。
また前述のX線減弱指数Tは、使用するビュー番号の関数T(m)としても表すことができ、ビュー番号m=0〜M−1におけるX線減弱指数Tの最大値をTmaX(0:M−1)とし、この時に基準管電流値i_refを対応させると仮定した場合、ビュー番号mに対する管電流値i(m)は次式のようになる。
Figure 0004920256
一方スキャナ本体1の回転体5が1回転する時間trotが基準時間trot_refに等しく、その間はX線減弱指数Tが一定値であり、管電圧としてxv、管電流値iとして基準管電流値i_refを用いたとし、1回転中のビュー数N_refに均等な重み付けをして、再構成フィルター関数gを用い、画像厚thkを基準画像厚thk_refとして再構成した場合の画像ノイズ分散値Vは、X線減弱指数Tの関数として次式のように表される。
Figure 0004920256
また前述の(数2)で表される管電流値i(m)を用いた場合の画像ノイズ分散予測値Vは次式のように表される。
Figure 0004920256
ここで(数4)のw(m)は各ビューに対して適用されるビュー方向重みであり、ビュー方向重みは再構成に使用するビュー数Mが1回転あたりのビュー数Nと異なる場合(非特許文献)や、被検体の動きによるアーチファクトを補正する場合(特許文献2)に用いられる。
非特許文献1
G.Wang 他「Half-Scan Cone-Beam X-ray Microtomography Formula」
Journal of Scanning Microscopies Vol.16,216-220(1994)
特許文献2 特開平08−280664号公報
なお使用ビュー数Mが1回転あたりのビュー数Nと等しい場合は、

Figure 0004920256

とすることにより、いわゆるフルスキャン再構成を行うこともできる。
ここで、操作者が入力した画像SD所望値SDtgtから定まる画像ノイズ分散所望値Vtgt(SDtgtの二乗値)と(数3)の画像ノイズ分散予測値Vから、実際に適用すべき管電流値i(m)は次式のように定められる。
Figure 0004920256
以上のようにして、操作者が入力した画像SD所望値を、各スライス位置のCT画像において実現するための管電流変調パターンを決定するが、この管電流変調パターンをIとすると、Iはスキャン開始後の経過時間tの関数I(t)として表すことができ、このように決定された管電流変調パターンI=I(t)は記憶手段25に保存され、スキャン時に被検体2の撮影部位に応じてシステム制御手段22によって順次呼び出されて、X線管制御手段8を介してスキャン中の管電流を制御する。
以上のようにX線による被検体2のスキャン前に画質指標所望値を入力して、それに適した照射X線量変調パターンを決定することにより、適切な画質を実現するための最適なスキャンが実行可能となる。
なお本発明は、以上に述べてきた実施の形態のみに限定されるものでなく、例えば図9に示すように、被検体2がスキャナ回転軸に対して鉛直方向のみならず水平方向にもずれていても、適切な被検体モデルは一意に定まる。
すなわちスキャナ回転中心から被検体2が例えば左斜め上方にずれている場合、従来は、スキャナ回転中心より被検体2の位置がずれていても、スキャナ回転中心に被検体があるものと仮定して被検体モデルを推定していたため、被検体モデル推定結果は図9の破線に示す位置となっていたが、本発明においては前記図8の場合と同様に、楕円中心透過長及びX線焦点6aから見た楕円の開き角を投影データより算出し、X線焦点6aを通り、楕円に接する2本の直線と天板3aの上面とに接し、かつ中心透過長が特定の値となる楕円が一意的に決まるため、被検体モデル推定結果は図9の実線に示す位置となり、正しい位置とサイズの被検体モデル推定結果が得られるようになる。
またスキャノグラム撮影時、前記実施の形態では、X線管6が天板3aの下方になる場合について説明したが、X線管6が天板3aの上方になる配置で実行するようにしてもよい。
以上説明したように本発明のX線CT装置では、スキャン計画手段28が、被検体2のスキャノグラム投影データから、被検体2の三次元モデルを生成するスキャノグラム解析・被検体三次元モデル生成機能や、被検体2の三次元モデルから被検体2の撮影部位に応じた画像ノイズを予測し、画像ノイズ予測値と操作者が入力した画質指標所望値との比較から照射X線量の適切な変調パターンを自動的に設定する照射X線量設定機能を備えており、特に被検体2がスキャナ回転中心に位置していない場合でも、適切な被検体三次元モデルを生成する機能を持つスキャン計画手段28を備えているため、最適な画質の断層画像が必要最小限の被曝線量で容易に得られるようになる。
またスキャノグラム画像を作成する際のフィルタリング処理の影響を適切に考慮することにより、スキャノグラム投影データの代わりにスキャノグラム画像を解析して被検体の三次元モデルを求め、本発明の趣旨にかなうX線CT装置を実現することも可能である。
本発明の実施の形態になるX線CT装置の全体的な斜視図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の全体的な構成図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の一部省略側面図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置及び従来のX線CT装置の検出器の構成及びX線照射や被検体との関係を説明する模式図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の準備操作時の作用を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の準備操作により被検体三次元モデルを生成する際の説明図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の準備操作により被検体三次元モデルを生成する際の説明図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の準備操作により被検体三次元モデルを生成する際の説明図図である。 本発明の実施の形態になるX線CT装置の準備操作により被検体三次元モデルを生成する際の説明図である。
符号の説明
1 スキャナ本体
2 被検体
5 回転体
6 X線管
7 X線検出器
20 天板位置センサ
24 画像再構成手段
25 記憶手段
28 スキャン計画手段

Claims (2)

  1. 被検体の周囲を回転する回転体と、前記被検体を挟んで対向するよう前記回転体に配置されたX線管及びX線検出器と、前記X線検出器が検出した投影データを用いて前記被検体の断層像を再構成する画像再構成手段と、前記画像再構成手段が再構成した断層像を表示する表示手段とを備えたX線CT装置であって、
    画質指標所望値の入力に用いられる操作手段と、
    前記回転体を回転させずに前記被検体より取得したスキャノグラムデータを記憶する記憶手段と、
    前記スキャノグラムデータを解析して前記被検体の各断面を楕円断面として近似した被検体三次元モデルを生成するモデル生成手段と、
    前記被検体三次元モデルから前記被検体の撮影部位に応じた画像ノイズを算出し、前記画質指標所望値との比較から照射X線量の変調パターンを設定するスキャン計画手段と、を具備し、
    前記モデル生成手段は、前記スキャノグラムデータから前記楕円断面の中心透過長とX線焦点から見た開き角を算出し、床面とスキャナ回転中心との鉛直距離と、X線焦点とスキャナ回転中心との鉛直距離と、床面と前記被検体を載置する天板との鉛直距離と、前記楕円断面の中心透過長とに基づいてX線焦点から前記楕円断面の中心までの距離を算出して前記楕円断面の位置及びサイズを推定することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記X線焦点から楕円断面の中心までの距離は、前記床面から楕円断面中心までの距離から前記床面からスキャナ回転中心までの距離を減算した距離に、前記X線焦点からスキャナ回転中心までの距離を加算することによって算出し、
    前記床面から楕円断面中心までの距離は、前記楕円断面の中心透過長に0.5を乗算した距離に、前記床面と天板上面との鉛直距離を加算することによって算出することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
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