JP4906569B2 - 燃料ホース及びその製造方法 - Google Patents
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Description
フッ素樹脂とフッ化ビニリデン系ゴムとの混合組成物で形成された内層と、
上記内層を被覆するように設けられ第1の架橋ゴム組成物で形成された中間層と、
上記中間層を被覆するように設けられ第2の架橋ゴム組成物で形成された外層と、
が一体に構成されたことを特徴とする。
以下の内層材料1〜8、中間層材料1〜4、及び外層1〜2を準備した。なお、内層材料4及び中間層材料1〜4のそれぞれの配合は表1及び2にも示す。
−内層材料1−
エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ダイキン工業社製 以下、「ETFE」という。)とフッ化ビニリデン系ゴム(ダイキン工業社製 以下、「FKM」という。)とを前者/後者=70/30で混合した混合組成物を内層材料1とした。
ETFE/FKM=80/20で混合した混合組成物を内層材料2とした。
ETFE/FKM=90/10で混合した混合組成物を内層材料3とした。
ニトリルゴムと塩化ビニルゴムとのブレンドゴム(日本合成ゴム社製 品番:JSRNV75 NBR/PVC=70/30)をベースゴムとし、そのベースゴム123質量部に対して、FFFカーボンブラック60質量部、亜鉛華3号5質量部、ステアリン酸1質量部、加硫促進剤CZ1.5質量部、加硫促進剤TT1.5質量部、硫黄(架橋剤)0.5質量部、老化防止剤RD1質量部、及び老化防止剤MB1質量部を添加して混練した未架橋ゴム組成物を内層材料4とした。
ナイロン11(PA11)樹脂(ARKEMA社製 商品名:BESN TL)を内層材料5とした。
テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・ビニリデンフロライド三元共重合体(THV)樹脂(3M社製 商品名:Dyneon THV500)を内層材料6とした。
ポリビニリデンフロライド(PVDF)樹脂(ARKEMA社製 商品名:KYNAR710)を内層材料7とした。
フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FKM)ゴム(ダイキン工業社製 商品名:ダイエルG755)を内層材料8とした。
−中間層材料1−
エピクロルヒドリン・エチレンオキサイド共重合体ゴム(ダイソー社製 商品名:エピクロマーC)をベースゴムとし、そのベースゴム100質量部に対して、FFFカーボンブラック50質量部、可塑剤(ジ-(ブトキシ・エトキシ・エチル)アジペート)10質量部、滑剤ソルビタミンモノステアレート)1質量部、受酸剤(酸化マグネシウム)5質量部、加硫剤(2-メルカプトイミダゾリン)1.5質量部、加硫遅延剤(4,4’-ジチオモルホリン 大内新興化学社製 商品名:バルノックR)0.5質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(シェル石油化学社製 商品名:エピコート828)4質量部、老化防止剤1(ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル)1質量部、老化防止剤2(1,3-ビス(ジメチルアミノプロピル)-2-チオ尿素 大内新興化学社製 商品名:ノクラックNS−10N)1質量部、及び炭酸カルシウム5質量部を添加して混練した未架橋ゴム組成物を中間層材料1とした。
ベースゴムのエピクロルヒドリン系ゴムとして日本ゼオン社製の商品名ゼクロン3100を用いたことを除いて中間層材料1と同様にして得た未架橋ゴム組成物を中間層材料2とした。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂を添加していないことを除いて中間層材料1と同様にして得た未架橋ゴム組成物を中間層材料3とした。
ベースゴムのエピクロルヒドリン系ゴムとして日本ゼオン社製の商品名ゼクロン3100を用いたことを除いて中間層材料3と同様にして得た未架橋ゴム組成物を中間層材料4とした。
−外層材料1−
内層材料4と同一構成の未架橋ゴム組成物を外層材料1とした。
サーモプラスチックオレフィン(TPO)(三井化学社製 商品名:Milastomer 6030B)を外層材料2とした。
<実施例1>
各々、シート状の内層材料1、中間層材料1、及び外層材料1を順に積層し、それを160℃で9.8MPaの条件下で15分間保持して形成された、厚さ0.05mmの内層と厚さ0.05mmの中間層と厚さ4.90mmの外層とのシート状積層体を実施例1とした。
内層の厚さが0.50mm、中間層の厚さが0.10mm、及び外層の厚さが4.40mmであることを除いて実施例1と同様にして得たシート状積層体を実施例2とした。
内層材料1の代わりに内層材料2を用いたことを除いて実施例1と同様にして得たシート状積層体を実施例3とした。
内層の厚さが0.50mm、中間層の厚さが0.10mm、及び外層の厚さが4.40mmであることを除いて実施例3と同様にして得たシート状積層体を実施例4とした。
内層材料1の代わりに内層材料3を用いたことを除いて実施例1と同様にして得たシート状積層体を実施例5とした。
内層の厚さが0.50mm、中間層の厚さが0.10mm、及び外層の厚さが4.40mmであることを除いて実施例5と同様にして得たシート状積層体を実施例6とした。
中間層材料1の代わりに中間層材料2を用いたことを除いて実施例1と同様にして得たシート状積層体を実施例7とした。
内層の厚さが0.50mm、中間層の厚さが0.10mm、及び外層の厚さが4.40mmであることを除いて実施例7と同様にして得たシート状積層体を実施例8とした。
中間層材料1の代わりに中間層材料3を用いたことを除いて実施例1と同様にして得たシート状積層体を実施例9とした。
内層の厚さが0.50mm、中間層の厚さが0.10mm、及び外層の厚さが4.40mmであることを除いて実施例9と同様にして得たシート状積層体を実施例10とした。
中間層材料1の代わりに中間層材料4を用いたことを除いて実施例1と同様にして得たシート状積層体を実施例11とした。
内層の厚さが0.50mm、中間層の厚さが0.10mm、及び外層の厚さが4.40mmであることを除いて実施例11と同様にして得たシート状積層体を実施例12とした。
シート状の内層材料4を160℃で9.8MPaの条件下で15分間保持して形成された、厚さ0.50mmのシート体を比較例1とした。
シート状の外側材料1を160℃で9.8MPaの条件下で15分間保持したものの片面に内層材料5を静電塗装によって付着させた後、200℃で9.8MPaの条件下で15分間保持して形成された、厚さ0.50mmの内層と厚さ4.50mmの外層とのシート状積層体を比較例2とした。
シート状の内層材料6、及び外層材料2を順に単に積層して形成された、厚さ0.50mmの内層と厚さ4.50mmの外層とのシート状積層体を比較例3とした。
内層材料5の代わりに内層材料7を用いたことを除いて比較例2と同様にして得たシート状積層体を比較例4とした。
各々、シート状の内層材料8、及び外層材料1を順に積層し、それを160℃で9.8MPaの条件下で15分間保持して形成された、厚さ0.50mmの内層と厚さ4.50mmの外層とのシート状積層体を比較例5とした。
<剥離接着力>
実施例1〜13及び比較例2〜5のそれぞれについて180°剥離試験を行った。但し、比較例3は非接着である。
実施例1〜13及び比較例1〜5のそれぞれについて、アルミカップベーパー法により燃料透過性試験を行った。
実施例1〜13及び比較例1〜5のそれぞれについて、シート状の試験片を筒状に丸めたときの柔軟性を◎、○、及び△の三段階で評価した。
実施例1〜13及び比較例1〜5のそれぞれについて、JIS K6330の4.2.5に記載のB法に準じて、つまり、JIS K6301の16に準じて、オゾン劣化試験を行った。
表3及び4は試験評価結果を示す。
以上の結果によれば、内層材料1〜3及び中間層材料1〜4を組み合わせた実施例1〜12と、内層材料5〜8を用い且つ中間層を設けなかった比較例2〜5とを比較すると、前者の方が後者よりも内層と外層との層間の密着力が高いことが分かる。
フッ素樹脂の内層材料1〜3及び5〜8を用いた実施例1〜12及び比較例2〜5と、ニトリルゴムの内層材料4を用いた比較例1とを比較すると、前者の方が後者よりも燃料透過速度が著しく低いことが分かる。
実施例1〜12及び比較例1〜5は、柔軟性及び耐オゾン性については、いずれも実用可能なレベルである。
11 内層
12 中間層
13 外層
Claims (8)
- フッ素樹脂とフッ化ビニリデン系ゴムとの混合組成物で形成された内層と、
上記内層を被覆するように設けられ第1の架橋ゴム組成物で形成された中間層と、
上記中間層を被覆するように設けられ第2の架橋ゴム組成物で形成された外層と、
が一体に構成されたことを特徴とする燃料ホース。 - 請求項1に記載された燃料ホースにおいて、
上記フッ素樹脂がエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体樹脂であることを特徴とする燃料ホース。 - 請求項1又は2に記載された燃料ホースにおいて、
上記フッ素樹脂と上記フッ化ビニリデン系ゴムとの混合質量比(フッ素樹脂/フッ化ビニリデン系ゴム)が60/40〜99/1であることを特徴とする燃料ホース。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された燃料ホースにおいて、
上記中間層を形成する第1の架橋ゴム組成物がエピクロルヒドリン系ゴム組成物であることを特徴とする燃料ホース。 - 請求項4に記載された燃料ホースにおいて、
上記エピクロルヒドリン系ゴム組成物がエピクロルヒドリン・エチレンオキサイド共重合体ゴム組成物であることを特徴とする燃料ホース。 - 請求項4又は5に記載された燃料ホースにおいて、
上記中間層を形成する第1の架橋ゴム組成物がビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有することを特徴とする燃料ホース。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載された燃料ホースにおいて、
上記外層を形成する第2の架橋ゴム組成物がニトリルゴムを主成分とするゴム組成物であることを特徴とする燃料ホース。 - フッ素樹脂とフッ化ビニリデン系ゴムとの混合組成物で形成された内層を構成するための管状体を、中間層を構成するための第1の未架橋ゴム組成物で被覆し、また、それを外層を構成するための第2の未架橋ゴム組成物で被覆し、それらを加熱及び加圧して第1及び第2の未架橋ゴム組成物を架橋させて全体を一体化させることを特徴とする燃料ホースの製造方法。
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