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JP4982212B2 - 粉末化粧料 - Google Patents

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JP4982212B2 JP2007056460A JP2007056460A JP4982212B2 JP 4982212 B2 JP4982212 B2 JP 4982212B2 JP 2007056460 A JP2007056460 A JP 2007056460A JP 2007056460 A JP2007056460 A JP 2007056460A JP 4982212 B2 JP4982212 B2 JP 4982212B2
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Description

本発明は粉末化粧料粉末化粧料に関し、詳しくは化粧効果の持続性に優れ、また肌への感触、伸展性など使用感触が良好で、しかも使用時の粉っぽさもなく、さらにはしっとり感のある粉末化粧料に関する。
粉末化粧料において、紫外線遮蔽効果を付与する目的や肌の欠点を隠すなどカバー効果を付与する目的で、酸化チタン等の屈折率の高い無機白色顔料を配合した化粧料も知られているが、これら無機白色顔料を多量に配合すればするほど、紫外線遮蔽効果やカバー効果はより上がるものの、肌上でののびが重く、きしみ感、ひっかかりなど伸展性が悪くなる傾向がある。
使用感を改善するためには、球状樹脂粉末を配合するのが一般的であるが、その中でも柔らかさや滑らかさなどの使用感を付与する目的でシリコーンエラストマーなどのシリコーン粉末を配合する方法が採られている(特許文献1参照)。しかしながら、シリコーンエラストマーはその凝集性が大きいため、該粉末を化粧料中に均一に分散させることは非常に困難である。そのため、密閉多段式ズリせん段押し出し機を用いる方法(特許文献2参照)、湿式粉砕装置を用いる方法(特許文献3参照)などを利用して、化粧料に配合しやすいよう改質する技術の開発がなされているが、これら改質されたシリコーンエラストマーを配合した粉末化粧料を通常の乾式製造法にて製造した場合、伸展性や滑らかな感触あるいは固化したときの成型性は良好になるものの、シリコーンエラストマーの高い吸油性のために、使用時においては粉末化粧料特有の粉っぽさという面からの使用感は十分なものではなかった。
一方、本発明における(A)成分の結晶セルロース処理とは特許文献4または5に例示されているが、粉体の凝集強度を適度に制御し、軟凝集化させることによって、柔らかい官能特性を付与するものであり、つまり肌上でののびが重く、きしみ感、ひっかかりなど伸展性が悪い疎水化処理された無機白色顔料をさらに結晶セルロースにて複合処理すれば、使用感触上、柔らかく、滑らかで伸展性に優れた無機白色顔料となるのである。しかしながら、複合処理された疎水化処理無機白色粉体を本化粧料中に配合することで肌への感触、伸展性、粉っぽさの無さは良好になるものの、使用時においては、しっとり感という面では使用感は十分なものではなかった。
特開平8−26932号公報 特許第3126553号公報 特許第3468971号公報 特許第3766816号公報 特許第3766817号公報
本願発明は、上記事項に鑑みて行われたものであり、その目的は、化粧効果の持続性に
優れ、また肌への感触、伸展性など使用感触が良好で、しかも使用時の粉っぽさがないしっとり感のある粉末化粧料を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明者等が検討を行った結果、(A)疎水化処理された無機白色顔料をさらに結晶セルロースにより複合処理した化粧料粉体と、(B)シリコーン粉末の分散液と、(C)油剤とを均一に混合し、さらに乾燥して得られた混合粉末を配合することにより、化粧効果の持続性に優れ、使用感触が良好な化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(C)を用いて調製されることを特徴とする粉末化粧料及びその製造方法にある。
(A)疎水化処理された無機白色顔料を結晶セルロースにより複合化処理した粉体
(B)シリコーン粉末の分散液
(C)油剤
また、次の成分を含有することを特徴とする粉末化粧料にある。
・疎水化処理された無機白色顔料を結晶セルロースにより複合化処理した粉体
・シリコーン粉末
・油剤
本発明の方法によれば、酸化チタン等無機白色顔料を多量に配合した場合も、伸展性、滑らかさなどの使用感触に優れ、粉っぽさのないしっとり感のある粉末化粧料製品を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明における(A)成分の無機白色顔料としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等を挙げることが出来るが、この中でも汎用性の面から酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛が好ましい。無機白色顔料の粒子径としては特に制限がないが、好ましくは、一次粒子径が0.001μm〜2.0μmであり、その化粧料中への配合量は0.1質量%〜40質量%が好ましい。0.1%未満だと仕上がりに十分なカバー効果が得られなかったり、逆に40質量%を超えると仕上がりにかえって不自然さを生じてしまう場合がある。
また、本発明における(A)成分の疎水化処理とは無機白色顔料に対して種々の化合物を被覆して顔料表面を疎水化することであり、疎水化処理された粉体とは、イオン交換水100mLに対し、疎水化処理粉体0.5g入れ、常温にて1時間静置した後、視感評価を行い、粉体の大部分が水面上に浮遊しているものを指す。表面処理方法としては従来公知の表面処理法、例えばワックスやスクワランオイル等による油剤処理、Nε−ラウロイル−L−リジン(味の素社製アミホープLLなど)等のN−アシル化アミノ酸処理、脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用いる金属石鹸処理、ジメチルポリシロキサンまたはメチルハイドロジェンポリシロキサン等によるシリコーン処理、アルキルアルコキシシラン等のシランやチタネートによる処理、パーフルオロアルキルリン酸塩等のフッ素化合物処理などが挙げられる。表面処理方法は乾式、湿式(溶剤系、水系、混合系)、メカノケミカル等の方法にて実施可能である。その表面処理量としては、表面処理剤の種類によって異なるが一般的には質量比で0.1〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは1〜10質量%である。
本発明に用いられる結晶セルロースとは、化粧品原料基準などの公定書に規定されているものであれば特に限定されるものではなく、粒度分布や表面処理方法、結晶化度の違いにより幾つかのグレードが存在するが、いずれも使用することができる。結晶セルロースによる複合化処理とは、の特許文献4または特許文献5にあるような手法を用いることが出来る。
本発明の粉末化粧料に用いられる(B)成分のシリコーン粉末の分散液はシリコーン粉末が水や揮発性シリコーンなどの溶媒に安定で均一に分散されているものである。この分散液の性状としては、液状、クリーム状、スラリー状などが例示されるが、粉体化粧料への均一分散のし易さなどの点から液状であることが好ましい。また、シリコーン粉末の形状としては、球状、偏平状、不定形状などが例示されるが、肌への滑り性を考慮すると球状であることが好ましい。
本発明で用いられるシリコーン粉末の例としては、シリコーン樹脂粉体、シリコーンエラストマー粉体、シリコーン樹脂被覆シリコーンエラストマー粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。これらの中でもシリコーンエラストマー粉体が滑らかさ、柔らかさなどの使用感触に優れているため好適である。
斯かるシリコーン粉末の平均粒子径は0.1μm〜100μmの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは1〜20μmである。0.1μm未満では化粧料を使用した際に顕著な滑り性向上効果を付与することが不可能な場合があり、100μmを超えると化粧料を使用した際に、ザラつき感がでて、感触が悪くなる場合があり、0.1μm〜100μmの範囲内あることが好ましい。
本発明における(B)シリコーン粉末の分散液の例としてはBY29−129(固形分量63%、平均粒子径4μm、東レ・ダウコーニング社製)を挙げることができ、これに水、アルコールなどを加える等により粘度調整を行い、使用することも可能である。また、シリコーン粉末を水などの溶媒中に予め一次粒子に近い状態まで分散させて使用することも可能である。分散方法は例えばマイクロスやビーズミル等媒体型粉砕機を用いることができるが、シリコーン粉末が水などの溶媒に安定で均一に分散しているものが得られればこれらに限定はされない。シリコーン粉末の例としては、東レ・ダウコーニング社製のトレフィルシリーズ(トレフィルE505C、トレフィルE508等)や、信越化学工業社製のKSPシリーズ(KSP−100、KSP−101等)を挙げることができる。
本発明における(B)成分としてのシリコーン粉末分散液の粉体化粧料中への配合量は、化粧料の剤型、および(B)成分の分散液におけるシリコーン粉末純分量(固形分量)に応じて変えることができるが、シリコーン粉末純分量(固形分量)として、本発明組成物中0.1〜80質量%であり、好ましくは1〜50質量%である。0.1質量%未満では本発明の効果を発現することが困難な場合があり、一方、80質量%を超えると固化した場合の成形性が低下してしまう場合があり、好ましくない。
本発明における(C)成分の油剤は、通常の化粧料に用いられるものであれば、特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起原や、固形油、半固形油、液状油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類などの油剤が挙げられる。例としては、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸;グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール;ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノ
ステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類;流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ;ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂;ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フルオロアルコール等のフッ素化合物等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることが出来る。
これら油剤の配合量は特に制限されないが、一般には1〜30質量%が好ましい。成分(C)をこの範囲で配合すると滑らかで伸展性に優れ、しかも粉っぽくないしっとり感のある使用感が得られる。
本発明の化粧料には、前述の成分の他に、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される成分を配合することも可能である。粉体の例としては、例えば赤色104号、赤色102号、赤色226号、赤色201号、青色404号等有機色素;青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウムレーキ等のレーキ色素;黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青など有色顔料;タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、合成金雲母等の体質顔料;雲母チタン等のパール顔料;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等金属塩;シリカ、アルミナ等の無機粉体;ナイロンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、セルロースパウダー、テフロンパウダー、ポリエチレン末等の有機粉体;ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。粉体の大きさとしては5nm〜100μmの範囲に入るものが好ましく、さらに好ましくは10nm〜25μmである。また、これら上記粉体を、疎水化処理さらには複合処理を行った後、配合してもよい。
その他の成分としては、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線防御剤(有機系紫外線吸収剤を含む)、生理活性成分、保湿剤、塩類、酸化防止剤等の成分を使用することができる。
本発明の粉末化粧料の製造方法は、疎水化処理された無機白色顔料をさらに結晶セルロースにより複合処理した化粧料粉体、油剤、およびシリコーン粉末の分散液を常法によって均一に混合する。ここでいう常法とは例えばV型ミキサー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサーのように攪拌作用により混合し、次いでハンマーミル、ピンミルのような衝撃式粉砕機で粉砕する方法、ボールミル、擂潰機のような混合を兼ねた粉砕機を用いる方法、トレロミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー等が挙げられる。この時、混合の補助的役割で界面活性剤、アルコール、あるいは水分などを加えてもよい。
上記混合液に水分を添加する場合、水分の添加量は化粧料粉体の組成および油剤の種類、量、及び製造方法によって異なるが、本発明の効果及び乾燥の効率性を考慮すると乾燥後の粉体化粧料100部に対し、2〜30部になるようにするのが好ましい。
次いで、このように得られた混合物の水分等の溶媒除去を行う。使用する装置は水分あるいは必要により加えたアルコールなどの溶媒を除去する目的であれば特に制限されず、例えば自然乾燥、加温乾燥、熱風乾燥等によって行われる。
本発明の粉末化粧料の具体的な用途としては特に限定されないが、ファンデーション、白粉、ボディパウダー、アイシャドウ、頬紅、アイブロウ等が挙げられ、その形態は、粉末状、固形状の何れでもよい。この中でも、本発明の効果が発揮されやすい形態としては、固形粉末状のメイクアップ化粧料である。
以下、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量に関しては特に断りのない限り質量%を示す。
・皮膚有用性評価
化粧品専門パネル10名を用いて、洗顔後、実施例および比較例を塗布し、使用感触(のびの軽さ、粉っぽさの無さ、しっとり感)、仕上がりのカバー効果、3時間後の化粧持続性について下記に示す評価基準により評価した。
基 準 判定
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
10名中8名以上が良好と感じた ◎
10名中6〜7名が良好と感じた ○
10名中4〜5名が良好と感じた △
10名中3名以下が良好と感じた ×
・Nε−ラウロイル−L−リジン/結晶セルロース複合処理顔料の製造実施例1
酸化チタンについて以下の方法で処理を行った。
N−ラウロイル−L−リジン5質量部を5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液9質量部と精製水64質量部からなるアルカリ溶液に溶解した。酸化チタン92質量部を6mol/Lの塩酸6.9質量部と精製水500質量部からなる酸性溶液に加え、よく攪拌してスラリーを得た。スラリーを攪拌しながらN−ラウロイル−L−リジン溶解液を滴下し、pHの中和微調整を行い、ろ過、水洗した。ついで結晶セルロース10%水分散液(旭化成社製:セオラスクリームFP−03)100質量部を精製水600質量部に希釈分散させ、この中に水洗した粉体を投入・混合した。得られたスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥し、目的とするNε−ラウロイル−L−リジン/結晶セルロース複合処理顔料を得た。
・フッ素化合物/結晶セルロース複合処理顔料の製造実施例2
酸化チタン85質量部にパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩を5質量部処理した顔料(90質量部)を、結晶セルロース10%水分散液(旭化成:セオラスクリームFP−03)100質量部の中に徐々に混練し、顔料ペーストを得た。ついでイソプロピルアルコール200質量部を加えてさらに混練し、ろ過した後、攪拌しながら減圧下に80℃で乾燥し溶媒を除去した。送風乾燥機を用いて二次乾燥を行った後、ハンマーミルを用いて粉砕を行い、目的とするフッ素化合物/結晶セルロース複合処理顔料を得た。
・実施例1〜2、比較例1〜5(パウダーファンデーション)
表1に示す各成分からパウダーファンデーションを調製した。
Figure 0004982212
(製造方法;実施例1〜2、比較例1,2,5)
表1に示す組成のパウダーファンデーションを下記の方法により調製した。
粉体成分(1)〜(9)をヘンシェルミキサーにて均一混合し、これに防腐剤(10)と油剤成分(11)〜(13)およびシリコーンエラストマーの水分散液(14)の混合物を加えて再び均一になるまで混合した。混合物を熱風乾燥機に入れ、50℃、4時間乾燥後、これを金皿に充填しプレス成型してパウダーファンデーションを得た。
(比較例3,4)
あらかじめシリコーンエラストマー(15)を粉体成分(9)の一部を使用して密閉多段式ズリせん段押し出し機にて均一混合し、これを粉体成分(1)〜(9)と均一混合し、防腐剤(10)、油剤成分(11〜13)を加えて再び均一になるまで混合した。混合物を金皿に充填しプレス成型してパウダーファンデーションを得た。
表記載の結果から、本発明の実施例は比較例と比べて、のびの軽さ、粉っぽさの無いしっとり感のある使用感触、仕上がりのカバー効果、化粧持続性に優れていることがわかる。これに対して比較例ではいずれかの項目において評価が悪かった。
・実施例3,4、比較例6(固形白粉)
表2に示す各成分から固形白粉を調製した。
Figure 0004982212
(製造方法)
(実施例3〜4、比較例6)
表2に示す組成の固形白粉を以下の方法により調製した。
粉体成分(1)〜(9)をヘンシェルミキサーにて均一混合し、これに防腐剤(10)、油剤成分(11)〜(13)、およびシリコーンエラストマーの水分散液(14)の混合物を加えて再び均一になるまで混合した。混合物を熱風乾燥機に入れ、50℃、4時間乾燥後、これを金皿に充填しプレス成型して固形白粉を得た。
表2から明らかなように、本発明に係る粉末化粧料は、のびの軽さ、粉っぽさの無いしっとり感のある使用感触、仕上がりのカバー効果、化粧持続性、いずれの項目においても優れていた。
応用例1(パウダーファンデーション)
(成分) (配合量%)
・シリコーン処理(2%)ベンガラ 1.0
・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 2.0
・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.5
・Nε−ラウロイル−L−リジン/結晶セルロース 20.0
複合処理酸化チタン(製造実施例1)
・シリコーン処理(2%)タルク 25.0
・シリコーン処理(2%)マイカ 29.74
・ナイロン末 5.0
・防腐剤 適 量
・ワセリン 1.0
・メチルポリシロキサン 4.0
・ミリスチン酸イソセチル 3.0
・パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 2.0
・シリコーンエラストマー水分散液(*1) 6.3
・オウバクエキス(*2) 0.1
・ディオスコレアコンポジタエキス(*3) 0.1
・N―アセチルグルコサミン(*4) 0.1
・豆乳発酵液(*5) 0.1
・オレンジ果汁(*6) 0.01
・酵母エキス(*7) 0.01
・海藻エキス(*8) 0.01
・チョウジエキス(*9) 0.01
・クチナシエキス(*10) 0.01
・チンピエキス(*11) 0.01

*1;シリコンBY−129(東レ・ダウコーニング社製)
固形分63% 固形換算
*2;オウバク抽出液J(丸善製薬社製)
*3;ディオスコレアコンポジタ根エキス(三井化学社製)
*4;マリンスウィートF(焼津水産社製)
*5;豆乳発酵液(三省製薬社製)
*6;ホモフルーツ(オレンジ)N (香栄興業社製)
*7;ディスムチンBTJ(ペンタファーム社製)
*8;マリンパージ(一丸ファルコス社製)
*9;チョウジ抽出液(丸善製薬社製)
*10;サンシン抽出液BG(丸善製薬社製)
*11;チンピ抽出液BG40(丸善製薬社製)
応用例2(パウダーファンデーション)
(成分) (配合量%)
・シリコーン処理(2%)ベンガラ 1.0
・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 2.0
・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.5
・フッ素化合物/酸化チタン/結晶セルロース複合処理 20.0
酸化チタン(製造実施例2)
・シリコーン処理(2%)タルク 25.0
・シリコーン処理(2%)マイカ 29.89
・ポリアクリル酸アルキル 5.0
・防腐剤 適 量
・重質流動イソパラフィン 0.5
・イソステアリン酸硬化ヒマシ油 0.5
・メチルポリシロキサン 2.0
・メチルフェニルポリシロキサン 2.0
・α―オレフィンオリゴマー 3.8
・1,3−ブチレングリコール 1.0
・シリコーンエラストマー水分散液(*12) 6.3
・ローズ水(*13) 0.1
・ローズヒップ油(*14) 0.1
・トリポリヒドロキシステアリン酸
ジペンタエリスリチル(*15) 0.1
・ローヤルゼリーエキス(*16) 0.1
・2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・ 0.1
メタクリル酸ブチル共重合体液(*17)
・加水分解コンキオリン液(*18) 0.01

*12;シリコンBY−129(東レ・ダウコーニング社製)
固形分63% 固形換算
*13;バラ抽出液(香栄興業社製)
*14;ローズヒップ油(日光ケミカル社製)
*15;サラコスWO−6(日清オイリオ社製)
*16;ローヤルゼリー抽出液BG(アピ社製)
*17;LIPIDURE PMB(日本油脂社製)
*18;真珠たん白抽出液K(丸善製薬社製)
応用例3(固形白粉)
(成分) (配合量%)
・シリコーン処理(2%)ベンガラ 0.3
・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 0.5
・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.05
・Nε−ラウロイル−L−リジン/結晶セルロース複合処理 3.0
酸化チタン(製造実施例1)
・シリコーン処理(2%)タルク 40.0
・シリコーン処理(2%)合成金雲母 20.0
・シリコーン処理(2%)マイカ 22.43
・防腐剤 適 量
・ワセリン 1.0
・乳酸オクチルドデシル 2.0
・トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
・イソノナン酸イソノニル 2.0
・シリコーンエラストマー水分散液(*19) 6.3
・オリーブ葉エキス(*20) 0.1
・オトギリソウエキス(*21) 0.1
・ユズエキス(*22) 0.1
・アボガドエキス(*23) 0.1
・チャ実エキス(*24) 0.01
・ツバキエキス(*25) 0.01

*19;シリコンBY−129(東レ・ダウコーニング社製)
固形分63% 固形換算
*20;オリーブ葉抽出液BG(丸善製薬社製)
*21;ファルコレックスオトギリソウB(一丸ファルコス社製)
*22;ユズ抽出液(丸善製薬社製)
*23;ファルコレックス アボガドB(一丸ファルコス社製)
*24;茶の実抽出物(丸善製薬社製)
*25;ツバキ種子抽出物(丸善製薬社製)
応用例4(粉白粉)
(成分) (配合量%)
・シリコーン処理(2%)ベンガラ 0.3
・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 0.5
・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.05
・Nε−ラウロイル−L−リジン/結晶セルロース複合処理 2.0
酸化チタン(製造実施例1)
・シリコーン処理(2%)タルク 60.0
・シリコーン処理(2%)マイカ 27.63
・防腐剤 適 量
・流動パラフィン 3.0
・シリコーンエラストマー水分散液(*26) 6.3
・L−プロリン(*27) 0.01
・L−アラニン(*28) 0.01
・シルク抽出液(*29) 0.1
・酵母エキス(*30) 0.1
*26;シリコンBY−129(東レ・ダウコーニング社製)
固形分63% 固形換算
*27;L−プロリン(味の素社製)
*28;L−アラニン(味の素社製)
*29;シルクプロテインエキス(一丸ファルコス社製)
*30;TONISKIN(Silab社製)
応用例5(頬紅)
(成分) (配合量%)
・シリコーン処理(2%)ベンガラ 1.0
・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 0.5
・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.2
・赤色226号 0.08
・Nε−ラウロイル−L−リジン/結晶セルロース
複合処理酸化チタン(製造実施例1) 2.0
・シリコーン処理(2%)タルク 60.0
・シリコーン処理(2%)マイカ 22.92
・防腐剤 適 量
・ワセリン 1.5
・フェニルトリメチコン 2.5
・オクチルドデカノール 2.5
・シリコーンエラストマー水分散液(*31) 6.3
・セイヨウニワトコエキス(*32) 0.1
・カンゾウ抽出末(*33) 0.1
・コムギ胚芽エキス(*34) 0.1
・ヨクイニンエキス(*35) 0.1
・ユキノシタエキス(*36) 0.1
*31;シリコンBY−129(東レ・ダウコーニング社製)
固形分63% 固形換算
*32;ニワトコ抽出液BG90(丸善製薬社製)
*33;カンゾウ抽出液(丸善製薬社製)
*34;クラリスキン(Silab社製)
*35;ヨクイニン抽出液BG−S(丸善製薬社製)
*36;ユキノシタエキス(一丸ファルコス社製)
本発明の粉末化粧料は、化粧効果の持続性に優れ、無機白色顔料を多量に配合したときの課題であったのびの悪さ、きしみ感、ひっかかり感などの使用感触を改善し、しかも使用時の粉っぽさもなく、さらにはしっとり感のある使用感触に優れた粉末化粧料製品を得ることが出来る。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)〜(C)を少なくとも用いた原料を均一混合後、乾燥することにより得られる粉末化粧料。
    (A)疎水化処理された無機白色顔料を結晶セルロースにより複合化処理した粉体
    (B)シリコーン粉末の水及び/又は揮発性シリコーンを溶媒とする分散液
    (C)油剤
  2. 成分(A)における疎水化処理された無機白色顔料が、酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛からなる群より選ばれる一種又は二種以上である請求項1記載の粉末化粧料。
  3. 次の成分(A)〜(C)を少なくとも用いた原料を均一混合後、乾燥することにより得られる粉末化粧料の製造方法。
    (A)疎水化処理された無機白色顔料を結晶セルロースにより複合化処理した粉体
    (B)シリコーン粉末の水及び/又は揮発性シリコーンを溶媒とする分散液
    (C)油剤
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