以下に添付図面を参照して、本発明にかかる画像形成装置、電源装置及び制御方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第1の実施の形態にかかる画像形成装置のエンジン電源部は、商用電源から出力された電圧を降圧して蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧または蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。
まず、本発明が適用される画像形成装置の一例としてのプリンタのエンジン電源部の構成例について、図1、図2を用いて説明する。本実施の形態では、画像形成装置としてプリンタを例にとって説明する。なお、プリンタ以外の複写機、ファクシミリ装置、及び複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を組み合わせた複合機(MFP:Multi Function Peripherals)などの画像形成装置に本発明を適用することができ、また何らかの負荷部に電力を供給する電源装置に本発明を適用することができる。
図1は、第1の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の回路構成を示す回路図である。図2は、第1の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。
本実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部100は、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、蓄電部9(以下、キャパシタバンク9という)と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、画像形成装置制御回路10(以下、エンジン制御部10)と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39と、第1切替回路55と、第2切替回路56とを備えている。
商用電源は、主電源スイッチ3(図2参照)を介してフィルタ1に入力され、フィルタ1の出力は全波整流回路2に接続され、全波整流される。全波整流された出力は、平滑コンデンサC2に接続され、平滑コンデンサC2によってリップル成分等は除去される。全波整流回路2の直流出力は、降圧チョッパ回路(降圧回路)50のFET(Field Effect Transistor)51のドレイン側に接続される。
降圧チョッパ回路50は、商用電源から出力を降圧するものである。降圧チョッパ回路50は、入力側に設けたFET51と、FET51の出力側、すなわちソース側に接続されたチョークコイル52と、FET51の出力とチョークコイル52との間に設けた電流帰還用ダイオード53と、チョークコイル52の出力側に設けた平滑コンデンサ54とで構成され、第1切替回路55を介して、キャパシタバンク9の端子間に並列に接続されている。
降圧チョッパ回路50は、後述する降圧出力制御及び充電制御回路7のPWM発生回路7eから出力されるPWM信号(パルス幅変調信号)によってFET51がONにされると、チョークコイル52に電流が流れる。入力電力の一部は、チョークコイル52に蓄えられる。続いて、PWM信号によってFET51がOFFにされると、ON期間にチョークコイル52に蓄積した電力が電流帰還用ダイオード53を経由して放出される。
この動作が繰り返されることによって降圧が行われ、降圧された電圧は平滑用コンデンサ54により平滑化される。平滑化された電圧は、第1切替回路55を介してキャパシタバンク9に供給され、キャパシタバンク9の個々のキャパシタセルが充電される。キャパシタバンク9の出力は、第2切替回路56を介して定電圧生成回路13の入力に供給され、定電圧化される。定電圧生成回路13によって定電圧化された出力は、負荷20及び後処理装置22に入力される。
また、降圧チョッパ回路50の出力は、FET51のON期間とOFF期間の比(デューティ比D/T)と降圧チョッパ回路50への入力電圧で決まる。デューティ比D/Tが100%のときは、出力電圧と入力電圧とは等しくなる。デューティ比D/Tが50%のときは、出力電圧は入力電圧の50%になる。FET51のデューティ比(PWM)を制御することにより、降圧チョッパ回路50の出力を制御することができる。
また、降圧チョッパ回路50によって降圧された電圧は、抵抗R4と抵抗R5により分圧された降圧電圧検出回路19によって検出され、降圧出力制御及び充電制御回路7にフィードバックされる。また、エンジン制御部10のA/Dコンバータ10bにも入力される。降圧チョッパ回路50によって降圧・平滑された電圧は、降圧出力制御及び充電制御回路7により監視され、PWM信号のONデューティを変えることにより制御される。
キャパシタバンク9は、電力を蓄電するものである。キャパシタバンク9は、満充電時に2.5Vになるキャパシタセル(電気二重層コンデンサセル)が14個直列に接続されている。従って、14個のキャパシタセルが満充電になると、35Vの電圧が蓄電される。
充電電圧検出回路16は、キャパシタバンク9の充電電圧を検出するものである。キャパシタバンク9の端子間電圧は、抵抗R2と抵抗R3により分圧回路を構成した充電電圧検出回路16によって検出される。その出力は、降圧出力制御及び充電制御回路7のA/Dコンバータ7c及びエンジン制御部10のA/Dコンバータ10bに入力される。
充電電流検出回路12は、キャパシタバンク9の充電電流を検出するものである。キャパシタバンク9の充電電流の検出は、キャパシタバンク9と直列に接続された抵抗R1を流れる電流を端子間電圧として検出する。その出力は、降圧出力制御及び充電制御回路7の充電電流検出回路7dに入力される。
均等化回路17は、キャパシタセル個々の満充電を検出し、バイパス回路17aを動作させ、各キャパシタセルの充電電圧を均等化するものである。キャパシタセル9aは、降圧出力制御及び充電制御回路7によって充電される。キャパシタセル9aが満充電の2.5Vに充電されると、均等化回路17aは充電電流をバイパスする。他のキャパシタセルに並列に接続されたバイパス回路も同様な動作を行ない、各キャパシタセルの充電電圧は均等化される。均等化回路17は、何れかのキャパシタセルの満充電を検知し、バイパス回路を動作させると、降圧出力制御及び充電制御回路7に単セル満充電信号5を出力する。また、均等化回路17は、全てのキャパシタセルの満充電を検知し、全てのバイパス回路を動作させると、降圧出力制御及び充電制御回路7に全てのキャパシタセルの満充電信号6を出力する。
降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の充電電圧の検出、充電電流の検出およびバイパス回路の動作を検出し、キャパシタバンク9に定電流充電または定電力充電を行うものである。また、降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9に定電流充電及び定電力充電を行うためのPWM信号を発生させる機能と、第1切替回路55及び第2切替回路56を介して定電圧生成回路13に降圧電圧を供給するPWM信号を発生する機能を有している。なお、降圧出力制御及び充電制御回路7は、CPU7a、シリアルコントローラ(SIC)7b、A/Dコンバータ7c、充電電流検出回路7d、PWM信号発生回路7e、ROM、RAM、タイマ、割り込み制御回路及び入出力ポートを備えている。
降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の端子間電圧を充電電圧検出回路16の出力によって検出する。降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の端子間電圧が予め設定された値より低い場合には、キャパシタバンク9と直列に接続された抵抗R1の端子間電圧を逐次検出する。降圧出力制御及び充電制御回路7は、予め設定された定電流充電を行うために、検出された端子間電圧に対応したPWM信号をFET51のゲートに出力する。なお、予め設定された定電流充電を行うためのPWM信号は、抵抗R1の端子間電圧とPWM信号のONデューティとを関係付けたテーブルを使用してもよい。また、演算により算出してもよい。また、充電電流のみを参照して予め設定された充電電流になるように、PWM信号を制御してもよい。また、キャパシタバンク9が充電されてない場合は、大きな突入電流がキャパシタバンク9に流れるのを防止しするために、降圧電圧を低くし、徐々に降圧電圧を高くするようにPWM信号を出力してもよい。
キャパシタバンク9の端子間電圧が予め設定された値以上になると、降圧出力制御及び充電制御回路7は、定電力充電を行うために、キャパシタバンク9の充電電流とキャパシタバンク9の端子間電圧の検出を逐次行なう。降圧出力制御及び充電制御回路7は、検出した充電電流と充電電圧から、予め設定された定電力充電を行うためのPWM信号をFET51のゲートに出力する。なお、降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の充電電流の検出とキャパシタバンク9の端子間電圧の検出を行い、検出された充電電流と充電電圧から予め設定された定電力充電を行うためのPWM信号を演算して決定する。
次に、降圧出力制御及び充電制御回路7は、何れかの単セル満充電信号5を検出すると、再び予め設定された定電流充電をするPWM信号を、FET51のゲートに出力する。降圧出力制御及び充電制御回路7は、全てのキャパシタセルの満充電信号6を検出すると、充電動作を停止する信号をFET50のゲートに出力する。
次に、降圧回路50が定電圧生成回路13を介して負荷20及び後処理装置22に電力を供給する場合の処理を説明する。降圧出力制御及び充電制御回路7は、CPU7aに対してエンジン制御部のCPU10aから負荷20に電力を供給する信号が出力されると、PWM信号発生回路7eによって予め設定されているPWM信号をFET50のゲートに出力する。降圧回路50は、出力されたPWM信号によって降圧電圧を生成し、第1切替回路55と第2切替回路56を介して、定電圧生成回路13の入力に供給する。降圧回路50には、固定されたデューティ比のPWM信号を出力してもよい。また、降圧電圧検出回路19によって降圧電圧を検出し、降圧出力制御及び充電制御回路7にフィードバックして一定電圧を生成するようにしてもよい。また、降圧する電圧値は、エンジン制御部10のCPU10aから降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力して決定してもよい。
図3は、他の降圧回路の回路構成を示す詳細回路図である。降圧回路50は、図3に示すような構成で降圧電圧を生成してもよい。これは、高周波トランス50aの一次コイル50bをFET50dによりスイッチングして、2次コイル50cに誘起する電圧を整流回路して降圧電圧を生成する。
エンジン制御部10は、第1切替回路、第2切替回路に対して信号を出力することによって、回路を切替えて電力の供給を制御するものである。エンジン制御部10は、本発明にかかる供電制御手段を構成する。エンジン制御部10は、CPU10aに接続されたシリアルコントローラ(SCI)10d、入出力ポート10c、A/Dコンバータ10b及びROM、RAM、タイマ、割り込み制御回路(INT)等で構成されている。
CPU10aのA/Dポート10bには、定着装置(図示せず)の定着ローラの表面温度(定着温度)を検出する温度検出回路33、34が接続されている。温度検出回路33は、ACヒータ用サーミスタ33aと直列に接続された抵抗R11とで構成され、AC定着ヒータ29に対応する測定領域の温度を検出する回路である。また、温度検出回路34は、ACヒータ用サーミスタ34aと直列に接続された抵抗R12とで構成され、AC定着ヒータ30に対応する測定領域の温度を検出する回路である。
入出力ポート10cには、温度検出回路33、温度検出回路34の温度検出結果によって、AC定着ヒータ29、30に電力を供給するACヒータ制御回路39、画像形成動作を行うために必要なモータ、ソレノイド、クラッチ等の負荷20、21、画像形成動作を行うために必要なセンサ、スイッチ回路15等が接続されている。なお、負荷21は、搬送モータ、現像モータ等の大きな電力を必要とするパワー系の負荷である。負荷20は、別電源から供給される負荷で、常時電源供給が必要な表示用LED、パルスモータの回転を保持する必要がある負荷である。勿論、充電時も負荷に電力を供給することが可能な回路構成の場合は、別電源から供給する必要はない。
また、CPU10aは、降圧出力制御及び充電制御回路7とシリアルコントローラ(SCI)10dを介して信号の送受信を行なう。CPU10aは、放電中ではない時、待機時、または省エネモード時等に、降圧出力制御及び充電制御回路7に充電許可信号、充電する為の充電電流、またはPWM信号のパターン等を送信する。また、CPU10aは、充電電圧検出回路16によってキャパシタバンク9の端子間電圧を検出し、キャパシタバンク9の電力放電が可能か否かを判断する。また、CPU10aは、降圧電圧検出回路19によって降圧電圧を検出し、降圧出力制御及び充電制御回路7に降圧電圧制御の指示を行う。
CPU10aは、温度検出回路33、温度検出回路34が予め設定された温度以下の温度を検出すると、フォトトライアックドライブ回路35、36にフォトトライアック35a、36aをONにする信号をポート1及びポート3から出力する。これにより、定着ヒータ29、30に電力が供給される。CPU10aは、温度検出回路33、温度検出回路34が予め設定された温度以上の温度を検出すると、フォトトライアックドライブ回路35、36にフォトトライアック35、36をOFFにする信号をポート1及びポート3から出力する。これにより、定着ヒータ30、29への電力供給は停止される。
次に、第1切替回路55及び第2切替回路56の動作について説明を行う。第1切替回路55は、リレー55aで構成され、第2切替回路56は、リレー56aで構成される。本実施の形態にかかる第1切替回路、第2切替回路は、リレーで構成される。勿論、FET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等を使用した開閉回路を用いてもよい。リレー55a及び56aは、ノーマルクローズ状態(コイルが通電されない状態)で商用電源(降圧回路50)側に接続されるよう設定されている。従って、主電源がOFFである場合は、キャパシタバンク9からの放電は停止する。
CPU10aは、ポート5から出力された信号によってリレー55aに通電または通電の停止を行い、第1切替回路55の切替えを制御する。また、CPU10aは、ポート6から出力された信号によってリレー56aに通電または通電の停止を行い、第2切替回路56の切替えを制御する。
CPU10aは、待機時または省エネモード時等であって電力を必要としない時に、キャパシタバンク9に充電するために、リレー55aに通電する信号をポート5から出力し、リレー56aの通電を停止にする信号をポート6から出力する。CPU10aは、商用電源のAC電力定格を超えるような場合、または画像形成装置側の急激な負荷の変動によってフリッカーが発生するような場合は、キャパシタバンク9の蓄電力を使用するために、リレー55aの通電を停止する信号をポート5から出力し、リレー56aを通電する信号をポート6から出力する。
CPU10aは、充電または放電以外の通常時はリレー55aの通電を停止する信号をポート5から出力し、リレー56aの通電を停止する信号をポート6から出力する。これにより、降圧回路50の出力は、定電圧生成回路13の入力に接続される。CPU10aは、画像形成動作が終了後、一定時間が経過すると省エネモードに入るため、DC/DCコンバータ14にポート2から一部の電源出力停止信号を出力する。省エネ解除SW24(圧版開放SW,ADFの原稿検知SW等)が通電することによって、DC/DCコンバータ14が通常の動作に復帰し、省エネモードが解除される。
次に、エンジン制御部10のROMに格納されている電力使用テーブル1および電力使用テーブルについて説明する。電力使用テーブル1は、商用電源からの供給電力では賄えない画像形成動作と、その処理を行うために必要な蓄電力使用時間を規定する。図4は、電力使用テーブル1のデータ構成の一例を示す説明図である。電力使用テーブル1は、通常の供給電力以上の電力を必要とする画像形成動作と、蓄電力使用時間とを対応付けて記憶している。通常の供給電力以上の電力を必要とする画像形成動作とは、例えば商用電源から通常の電力の供給によって複数枚の画像形成動作を行った場合に、定着装置の温度が低下するために連続して画像形成動作を行うことができなくなる用紙のサイズと枚数の組合せなどである。蓄電力使用時間とは、通常の供給電力を超える条件の画像形成処理を行うためにキャパシタバンク9から電力を供給する時間である。電力使用テーブル1を参照することによって、通常の電力で賄いきれない画像形成動作を行う前に、必要な電力をキャパシタバンク9から供給することができ、待ち時間の少ない画像形成動作を実施できる。また、定着温度の低下を防止することができるため、画像形成の品質が向上でき、フリッカーを防止することができる。
電力使用テーブル2は、電力供給が必要な後処理を規定する。図5は、電力使用テーブル2のデータ構成の一例を示す説明図である。電力使用テーブル2は、電力供給が必要な後処理種別を記憶している。電力使用テーブル2を参照することによって、これから実行する後処理に電力供給が必要であるか否かを判断することができ、後処理を行う際に電力を供給することができる。
コントロール回路8は、画像形成装置の全体を制御するものである。コントロール回路8は、画像形成装置の全体を制御するCPU8a、CPU8aに接続されたシリアルコントローラ(SCI)8d、ROM、RAM、プリンタで使用する画像展開用のワークメモリ、書き込み画像のイメージデータを一時蓄えるフレームメモリ、CPU周辺を制御する機能を搭載したASIC及びそのインタフェース回路等で構成される。CPU8aには、パネルを操作して使用者がシステム設定の入力を行う入力部と、使用者にシステムの設定内容状態を表示する表示部および入力部の制御を行う操作部制御回路、エンジン制御部10が、シリアルコントローラ(SCI)を介して接続されている。
次に、上述したように構成されている画像形成装置による動作モード制御処理、充電制御処理について説明する。図6−1〜図6−4は、画像形成装置のエンジン制御部が行う動作モード制御処理手順を示すフローチャートである。
エンジン制御部10のCPU10aは、主電源ONまたは省エネモード解除によってDC電源が供給されると、エンジン制御部10のCPU10a、その周辺回路及びメモリ関連の初期設定を行う(ステップS601)。CPU10aは、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧が35Vか否か、すなわち満充電の状態か否かを判断する(ステップS602)。満充電であると判断した場合は(ステップS602:Yes)、開閉回路制御処理1を行う(ステップS603)。これにより、商用電源からの電力供給を停止し、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力を定電圧生成回路13に供給することができる。その結果、余った電力が定着装置の加熱部に供給される(ステップS604)。なお、通常動作時は、100%ディーティで供給することはしない。また、定着ヒータ30を補助ヒータとして立ち上げ時または定着温度落ち込み時のみに供給するようにしてもよい。満充電でないと判断した場合は(ステップS602:No)、ステップS604に進む。
次に、CPU10aは、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧が28V以上か否かを判断する(ステップS605)。28V以上であると判断した場合は(ステップS605:Yes)、蓄電力が使用できると判断し、加熱部温度が予め設定された温度以上(例として175℃)か否かを判断する(ステップS606)。予め設定された温度に達してないと判断した場合は(ステップS606:No)、ステップS604に戻り、引き続き定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力を供給する。
次に、加熱部温度が予め設定された温度以上であると判断した場合は(ステップS606:Yes)、またはキャパシタバンク9の充電電圧が28V未満であると判断した場合は(ステップS605:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS607)。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。
次に、CPU10aは定着装置の定着ヒータ29、30に予め設定された通常時の電力供給を行う(ステップS608)。CPU10aは、加熱部がリロード温度(例えば180℃)か否かを判断する(ステップS609)。リロード温度でないと判断した場合は(ステップS609:No)、ステップS608に戻り、定着ヒータ29、30に予め設定された通常時の電力供給が継続される。リロード温度であると判断した場合は(ステップS609:Yes)、待機状態となり、予め設定された通常時の電力が定着ヒータに供給され、通常の温度制御が実施される(ステップS610)。
CPU10aは、再度待機状態か否かを判断する(ステップS611)。待機状態であると判断した場合は(ステップS611:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否か、すなわち満充電の状態か否かを判断する(ステップS612)。35V未満である、すなわち満充電の状態でないと判断した場合は(ステップS612:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理3を行い(ステップS613)、ステップS610に戻る。これにより、キャパシタバンク9が充電される。35V未満でない、すなわち満充電の状態であると判断した場合は(ステップS612:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行い(ステップS614)、ステップS610に戻る。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。
ステップS611において、待機状態でないと判断した場合は(ステップS611:No)、CPU10aは動作モード、画像形成動作過程毎に蓄電力を使用する電力使用テーブル1、2を参照し、蓄電力を使用する動作モードまたは動作条件を設定する(ステップS615)。例えば、連続コピー枚数により、加熱部の温度が低下するコピー枚数設定と、最大電力を定着ヒータに供給、すなわちキャパシタバンク9の蓄電力を使用する場合に加熱部の温度が回復する時間のタイマカウントと、電力供給が必要な後処理を電力使用テーブル1、2から取得し、設定する。
次に、CPU10aは、コピー動作中か否かを判断する(ステップS616)。コピー動作中であると判断した場合は(ステップS616:Yes)、CPU10aは電力使用テーブル1、2から取得したコピー枚数設定があるか否かを判断する(ステップS617)。コピー枚数設定があると判断した場合には(ステップS617:Yes)、CPU10aは複数コピー処理を行う(ステップS618)。詳細は後述する。
次に、CPU10aは、開閉回路制御処理2を行う(ステップS619)。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力を供給される。負荷は、継続して画像形成動作を行い、定着ヒータに通常の電力が供給される(ステップS620)。CPU10aは、1ジョブに対応する枚数の用紙を排出したか否かを判断する(ステップS621)。1ジョブに対応する枚数の用紙を排出していないと判断した場合には(ステップS621:No)、ステップS620に戻り、負荷は画像形成動作を継続する。1ジョブに対応する枚数の用紙を排出したと判断した場合には(ステップS621:Yes)、CPU10aは後処理に電力供給が必要か否かを判断する(ステップS622)。
後処理に電力供給が必要であると判断した場合には(ステップS622:Yes)。DC電源の出力増加をするため、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS623)。これにより、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給される。電力が供給された後処理周辺機は、後処理動作を実施し(ステップS624)、ステップS610に戻る。後処理に電力供給が必要でないと判断した場合は(ステップS622:No)、コピー動作は終了したので、ステップS610に戻る。
ステップS616において、コピー動作中でないと判断した場合は(ステップS616:No)、CPU10aは省エネモード中か否かを判断する(ステップS625)。省エネモード中でないと判断した場合は(ステップS625:No)、ステップS610に戻る。省エネモード中であると判断した場合は(ステップS625:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否か、すなわち満充電状態か否かを判断する(ステップS626)。充電電圧が35V未満である、すなわち満充電状態でないと判断した場合は(ステップS626:Yes)、キャパシタバンク9に充電するため、CPU10aは開閉回路制御処理3を行い(ステップS627)、ステップS625に戻る。なお、本フローチャートには示さないが、この充電動作が終了すると、画像形成装置制御部も省エネモードに移行する。充電電圧が35未満でない、すなわち満充電状態であると判断した場合は(ステップS626:No)、CPU10aは第1切替回路を商用電源側に切替え(ステップS628)、第2切替回路を商用電源側に切替え(ステップS629)、ステップS625に戻る。
プリンタのエンジン制御部10による複数コピー制御処理について説明する。図7は、プリンタのエンジン制御部が行う複数コピー制御処理手順を示すフローチャートである。
まず、エンジン制御部10のCPU10aは、開閉回路制御処理2を行う(ステップS701)。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電源が供給される。次に、負荷は画像形成動作を実施し、定着ヒータ29、30に通常の電力が供給される(ステップS702)。CPU10aは、電力使用テーブルから取得されたコピー枚数Nのコピーを実施したか否かを判断する(ステップS703)。コピー枚数Nのコピーを実施していないと判断した場合には(ステップS703:No)、ステップS702に戻り、負荷は画像形成動作を繰り返す。コピー枚数Nのコピーを実施したと判断した場合には(ステップS703:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS704)。これにより、商用電源からの電力供給を停止し、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、余った電力が定着装置の加熱部に供給される。その結果、定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力の供給が可能となり、加熱部の温度が定着画像保証温度より低下するのを防止することができる。
CPU10aは、定着ヒータ29、30に最大電力を供給した状態を継続し、画像形成動作を継続する(ステップS705)。CPU10aは、タイマカウンタがMか否かを判断する(ステップS706)。タイマカウンタがMでないと判断した場合には(ステップS706:No)、ステップS706に戻る。タイマカウンタがMであると判断した場合には(ステップS706:Yes)、処理を抜ける。
なお、定着装置の加熱部の温度の低下は、通紙を開始することによって定着の加圧ロータの熱が用紙に移動するために生じるものである。従ってこの加圧ローラが暖まれば、温度低下は解消される。加圧ローラが暖まるまでの時間Mは、電力使用テーブル2から取得され、タイマカウントとして設定されているので、その時間Mになるまで、定着ヒータにヒータ定格の最大電力を供給することができる。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図8は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、キャパシタバンク9から電力が供給され、定電圧生成回路13は定電圧を出力し、負荷に電力を供給する。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS801)。CPU10aは、第1切替回路を商用電源側に切替え(ステップS802)、第2切替回路を蓄電部側に切替える(ステップS803)。
このように、蓄電手段から電力を供給することができるため、商用電源から供給される電力の不足を補助することができる。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図9は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。
CPU10aは、負荷に電力を供給する信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する (ステップS901)。CPU10aは、第1切替回路を商用電源側に切替え(ステップS902)、第2切替回路を商用電源側に切替える(ステップS903)。
このように、商用電源から電力が供給される場合には蓄電手段からの電力供給を遮断することができるため、蓄電手段の蓄電力を有効に活用することができる。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図10は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理により、キャパシタバンク9に充電する。
CPU10aは、第1切替回路を蓄電部側に切替え(ステップS1001)、第2切替回路を商用電源側に切替える(ステップS1002)。CPU10aは、充電許可信号を送信する(ステップS1003)。
このように、負荷に電力が必要でないときに蓄電手段に充電することができるため、電力使用の平準化を行うことができる。
次に、降圧出力制御及び充電制御回路7による降圧電圧制御及び充電制御処理について説明する。図11−1、図11−2は、画像形成装置の降圧出力制御及び充電制御回路による降圧電圧制御及び充電制御処理手順を示すフローチャートである。この処理によってキャパシタバンク9が充電され、降圧回路50による商用電源の出力が降圧される。
降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aは、エンジン制御部10のCPU10aから充電許可信号が送信されているか否かを判断する(ステップS1101)。充電許可信号が送信されていると判断した場合は(ステップS1101:Yes)、CPU7aは充電電圧が35Vに達しているか否かを判断する(ステップS1102)。具体的には、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧を確認し、満充電状態か否かを判断する。充電電圧が35Vに達していると判断した場合は(ステップS1102:Yes)、充電する必要はないので、CPU7aは満充電電圧信号をエンジン制御部10のCPU10aに送信し(ステップS1103)、処理は終了する。
充電電圧が35Vに達していないと判断した場合は(ステップS1102:No)、充電動作を行うために、CPU7aは充電動作中信号をエンジン制御部10のCPU10aに送信する(ステップS1104)。次に、CPU7aは充電電圧が24V以下か否かを判断する(ステップS1105)。充電電圧が24V以下であると判断した場合は(ステップS1105:Yes)、CPU7aは蓄電部、すなわちキャパシタバンク9の充電電流を検出する(ステップS1106)。CPU7aは、定電流充電するため検出した充電電流に対応したPWM信号を降圧回路50のFET51ゲートに出力する(ステップS1107)。ステップS1105に戻り、CPU7aは充電電圧が24V以下か否かを判断する。充電電圧が24V以下であると判断された場合は、上述した充電動作を繰り返す。
ステップS1105において、充電電圧が24V以下でないと判断した場合(ステップS1105:No)、CPU7aは蓄電部、すなわちキャパシタバンク9の充電電流と充電電圧の検出を行う(ステップS1108)。CPU7aは、定電力充電を行うため、検出した充電電流と充電電圧に対応したPWM信号をFET51ゲートに出力する(ステップS1109)。次に、CPU7aは、何れかの単セル満充電信号があるか否かを判断する(ステップS1110)。何れも単セル満充電信号がないと判断した場合には(ステップS1110:No)、ステップS1108に戻る。
何れかの単セル満充電信号があると判断した場合には(ステップS1110:Yes)、CPU7aは定電流充電を実施する(ステップS1111)。CPU7aは、全セル満充電信号があるか否かを判断する(ステップS1112)。全セル満充電信号があると判断した場合は(ステップS1112:Yes)、CPU7aは充電動作を停止するためにPWM信号をFET51のゲートに出力する(ステップS1113)。CPU7aは、全セル満充電信号をCPU10aに送信し(ステップS1114)、処理は終了する。全セル満充電信号がないと判断した場合は(ステップS1112:No)、ステップS1111に戻り、CPU7aは定電流充電を行う。
ステップS1101において、充電許可信号が送信されていないと判断した場合は(ステップS1101:No)、CPU7aは画像形成動作中信号があるか否か、すなわちCPU10aから画像形成動作中信号が出力されているか否かを判断する(ステップS1115)。画像形成動作中信号があると判断した場合には(ステップS1115:Yes)、降圧電圧検出回路19によって降圧回路50から出力された電圧を検出する(ステップS1116)。CPU7aは、降圧回路50から出力された電圧が30Vか否かを判断する(ステップS1117)。なお、この降圧電圧は、キャパシタバンク9の充電電圧より低くなるように予め設定されている。また、個々のキャパシタセルに満充電する場合は、キャパシタバンク9の電圧が降圧電圧の30Vより高くなるセル構成を採っている。
降圧回路50から出力された電圧が30Vでないと判断した場合には(ステップS1117:No)、降圧電圧が30Vになるように、検出した降圧電圧に対応するPWM信号をPWM信号発生回路7eから出力する(ステップS1118)。なお、このPWM信号は、検出した降圧電圧に対応付けたPWM信号を予めテーブルに設定しておいてもよい。また、比較信号発生回路(三角波)と、予め設定されたアナログ電圧(30Vを出力するための電圧)とを比較してアナログ回路によってPWM信号を生成してもよい。
降圧回路50から出力された電圧が30Vであると判断した場合には(ステップS1117:No)、ステップS1116に戻る。このような動作を繰り返し、PWM信号発生回路7eによって降圧電圧を30Vに維持する。
ステップS1115において、画像形成動作中信号がないと判断した場合には(ステップS1115:No)、負荷電力供給信号があるか否か、すなわちCPU10aから負荷電力供給信号が出力されているか否かを判断する(ステップS1119)。負荷電力供給信号がないと判断した場合には(ステップS1119:No)、ステップS1116に進む。負荷電力供給信号があると判断した場合には(ステップS1119:Yes)、蓄電部の電力使用信号があるか否か、すなわちCPU10aから蓄電部の電力使用信号が出力されているか否かを判断する(ステップS1120)。蓄電部の電力使用信号がないと判断した場合には(ステップS1120:No)、処理を終了する。
蓄電部の電力使用信号があると判断した場合には(ステップS1120:Yes)、降圧電圧検出回路19によって降圧回路50から出力された電圧を検出する(ステップS1121)。CPU7aは、降圧回路50から出力された電圧が28Vか否かを判断する(ステップS1122)。なお、この降圧電圧は、キャパシタバンク9が放電を開始し、28V以下になると、自動的に降圧回路50の出力が定電圧生成回路13の入力になるように設定された電圧である。
降圧回路50から出力された電圧が28Vでないと判断した場合には(ステップS1122:No)、降圧電圧が28Vになるように、検出した降圧電圧に対応するPWM信号をPWM信号発生回路7eから降圧回路50のFET51ゲートに出力する(ステップS1123)。なお、このPWM信号は、検出した降圧電圧に対応付けたPWM信号をテーブルに予め設定しておいてもよい。また、比較信号発生回路(三角波)と、予め設定されたアナログ電圧(28Vを出力するための電圧)とを比較してアナログ回路によってPWM信号を生成してもよい。降圧回路50から出力された電圧が28Vであると判断した場合には(ステップS1122:Yes)、ステップS1121に戻る。このような動作を繰り返し、PWM信号発生回路7eによって降圧電圧を28Vに維持する。
このように、商用電源で充電されたキャパシタバンク9の出力または商用電源の出力を定電圧生成回路13によって定電圧が生成され、生成された定電圧を負荷に供給する構成を採るため、従来複数の回路によって実現されていた複数の機能を1つの定電圧生成回路13によって実現することができ、プリンタのエンジン電源部の回路構成が簡易な構成とすることができる。これにより、日本国内の一般的なオフィスの商用電源を用い、電源関連の特別な工事を施すことなく、定着装置の立上り時間を短縮することができ、蓄電部を設けた電源装置の回路構成を簡略化することができる。また、蓄電部を設けた電源装置の回路構成を簡略化されたため、画像形成装置の製造コストを低減することができる。また、電源装置の回路構成が複雑な構成を採らないため、装置の品質の向上やメンテナンスの容易性の向上を図ることができる。
また、商用電源を降圧し、降圧した電圧によってキャパシタバンク9に充電するため、直列に接続するキャパシタセルの個数を少なくすることができる。また、定着装置(ハロゲンヒータ)の電圧として問題がない蓄電量(DC30V以上)を蓄電することができる。
図12は、キャパシタバンクを用いた場合の立上げ時及びコピー時の定着装置の温度特性を示す説明図である。本実施の形態は、上述したような構成を採ることにより、画像形成装置の起動時における定着装置が所定の温度に到達するまでの立上り時間は、キャパシタがない場合よりも短くなっている。また、画像形成処理を行うことによって温度の落ち込みが小さくなっている。このように、商用電源で充電するキャパシタバンクを用いた構成を採ることによって、日本国内の一般的なオフィスで使用されている商用電源を用いて、画像形成処理が不可能な時間を短縮することができる。
また、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。他の実施の形態として、第2〜第5の実施の形態を説明する。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第2の実施の形態にかかる画像形成装置のエンジン電源部は、第1の実施の形態と同様に、商用電源から出力された電圧を降圧して蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第1の実施の形態とは、第1切替回路に代えて第1開閉回路を用い、第2切替回路に代えて第2開閉回路および第3開閉回路を用いている点が異なる。
本発明が適用されるエンジン電源部200の構成例について、第1の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第1の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。図13は、第2の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の回路構成を示す回路図である。図14は、第2の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。
本実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部200は、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39と、第1開閉回路40と、第2開閉回路41と、第3開閉回路42とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39の構成、機能は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第1開閉回路40は、降圧回路50の出力と、キャパシタバンク9の接続を開閉するものである。第2開閉回路41は、降圧回路50の出力と、定電圧生成回路13の入力とを接続するものである。第3開閉回路42は、定電圧生成回路13の入力とキャパシタバンク9の接続を開閉するものである。第2開閉回路41を閉じることにより、充電時にも定電圧生成回路13に電圧を供給することができる。また、省エネモード時等の負荷に電源供給が必要としない時に充電する場合は、第2開閉回路41を開放すれば、電力の削減が可能である。本実施の形態にかかる第1開閉回路〜第3開閉回路は、FETで構成される。勿論、リレー、IGBT等を使用した開閉回路を用いてもよい。
また、第2開閉回路41及び第3開閉回路42をリレーとした場合には、第2開閉回路41をONにする信号を出力した後、一定時間後に第3開閉回路42を開放する信号を出力すれば、定電圧生成回路13に継続して電源を供給することができる。また、第2開閉回路41をOFFにする場合に、第3開閉回路42をONにする信号を出力した後、一定時間後に第2開閉回路41を開放する信号を出力すれば、定電圧生成回路13に継続して電源を供給することができる。
第1開閉回路40は、エンジン制御部10のポート6から第1開閉回路40のFET40aのゲートに、FET40aをON/OFFにする信号を出力することによって開閉が制御される。第2開閉回路41は、エンジン制御部10のポート4からFET41aのゲートに、FET41aをON/OFFにする信号を出力することによって開閉が制御される。第3開閉回路42は、エンジン制御部10のポート5からFET42aのゲートに、FET42aをON/OFFにする信号を出力することによって開閉が制御される。また、ノーマルクローズ状態では、第1開閉回路40および第3開閉回路42は開放されるよう設定されている。従って、主電源がOFFである場合は、キャパシタバンク9からの放電は停止する。
上述ように構成されている画像形成装置による動作モード制御処理、充電制御処理について説明する。動作モード制御処理は、第1の実施の形態で説明した図6−1〜図6−4に示すフローチャートとほぼ同様であるので、異なる部分のみ説明する。
ステップS628およびステップS629に代えて、本実施の形態では、第1開閉回路に開放信号を出力し、第2開閉回路に開放信号を出力し、第3開閉回路に開放信号を出力する処理を行う。
また、図6−1〜図6−4に示すフローチャート中の開閉回路制御処理1は、図15に示す開閉回路制御処理1に代え、開閉回路制御処理2は、図16に示す開閉回路制御処理2に代え、開閉回路制御処理3は、図17に示す開閉回路制御処理3に代える。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図15は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13はキャパシタバンク9の蓄電力を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS1501)。CPU10aは、ポート6から第1開閉回路に閉鎖信号を出力し(ステップS1502)、ポート5から第3開閉回路に閉鎖信号を出力する(ステップS1503)。また、第2、第3開閉回路にリレーを使用した場合には、CPU10aはタイマカウンタで時間Nをカウントする(ステップS1504)。次に、CPU10aは、ポート4から第2開閉回路に開放信号を出力する(ステップS1505)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図16は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13は商用電源から出力された電圧を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、負荷電力供給信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS1601)。CPU10aは、ポート6から第1開閉回路に開放信号を出力し(ステップS1602)、ポート4から第2開閉回路に閉鎖信号を出力する(ステップS1603)。また、第2、第3開閉回路にリレーを使用した場合には、CPU10aはタイマカウンタで時間Nをカウントする(ステップS1604)。次に、CPU10aは、ポート5から第3開閉回路に開放信号を出力する(ステップS1605)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図17は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理により、商用電源から出力された電圧を降下し、降圧電圧によって蓄電部を充電する。
CPU10aは、ポート6から第1開閉回路に閉鎖信号を出力し(ステップS1701)、ポート4から第2開閉回路に閉鎖信号を出力する(ステップS1702)。次に、CPU10aは、ポート5から第3開閉回路に開放信号を出力する(ステップS1703)。CPU10aは、充電許可信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS1704)。
このように、本実施の形態では、第1の実施の形態で奏する効果に加え、第2開閉回路を閉じることによって充電時も負荷に電力を供給することができる。また、省エネモード時等のように負荷に電力を供給する必要がない場合は、第2開閉回路を開放することにより、電力を削減することができる。
また、本実施の形態において、第2開閉回路41及び第3開閉回路42を閉鎖した場合において、降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の電圧を放電する場合は(第3開閉回路42を介して定電圧生成回路13に供給する場合は)、定電圧生成回路13が定格電圧を生成することができる入力電圧まで電圧を降下させるPWM信号を降圧回路50のFET51のゲートに出力する。これにより、キャパシタバンク9が放電を開始し、キャパシタバンク9から定電圧生成回路13に電圧が供給される。キャパシタバンク9から供給される電圧が定電圧生成回路13において定格電圧を生成することができる入力電圧まで降下すると、定電圧生成回路13に供給される電圧は降圧回路50から出力される電圧に切替わることとなる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第3の実施の形態にかかる画像形成装置のエンジン電源部は、第1の実施の形態と同様に、商用電源から出力された電圧を降圧して蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第1の実施の形態とは、第1切替回路に代えて第1開閉回路を用い、第2切替回路に代えて第2開閉回路を用いている点が異なる。
本発明が適用されるエンジン電源部300の構成例について、第1の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第1の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。図18は、第3の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の回路構成を示す回路図である。図19は、第3の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。
本実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部300は、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39と、第1開閉回路40と、第2開閉回路43とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39の構成、機能は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第1開閉回路40は、降圧回路50の出力と、キャパシタバンク9の接続を開閉するものである。第2開閉回路43は、定電圧生成回路13の入力とキャパシタバンク9の接続を開閉するものである。本実施の形態にかかる回路は、ダイオードを介して常時定電圧生成回路13に電圧を供給していることに特徴がある。また、キャパシタバンク9から放電する時は、降圧回路50の電圧をキャパシタバンク9の電圧より低くすれば、キャパシタバンク9から定電圧生成回路13に電圧が供給されることはない。本実施の形態にかかる第1開閉回路、第2開閉回路は、FETで構成される。勿論、リレー、IGBT等を使用した開閉回路を用いてもよい。
第1開閉回路40は、エンジン制御部10のポート6から第1開閉回路40のFET40aのゲートにFET40aをON/OFFにする信号が出力することによって開閉が制御される。第2開閉回路43は、エンジン制御部10のポート5からFET43aのゲートにFET43aをON/OFFにする信号を出力することによって開閉が制御される。また、ノーマルクローズ状態では、第1開閉回路40および第2開閉回路43は開放されるよう設定されている。従って、主電源がOFFである場合は、キャパシタバンク9からの放電は停止する。
上述したように構成されている画像形成装置による動作モード制御処理、充電制御処理について説明する。図20−1、図20−2は、画像形成装置のエンジン制御部が行う動作モード制御処理手順を示すフローチャートである。動作モード制御処理は、第1の実施の形態で説明した図6−1〜図6−4に示すフローチャートと一部同様であるので、異なる部分のみ説明する。ステップS2001以前の処理は、図6−1のステップS601〜ステップS609と同様であるので図6−1での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
図6−1のステップS609において、エンジン制御部10のCPU10aがリロード温度であると判断した場合は待機状態となり、予め設定された通常時の電力が定着ヒータに供給され、通常の温度制御が実施される(ステップS2001)。
次に、CPU10aは再度待機状態か否かを判断する(ステップS2002)。待機状態であると判断した場合は(ステップS2002:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否か、すなわち満充電の状態か否かを判断する(ステップS2003)。35V未満である、すなわち満充電の状態でないと判断した場合は(ステップS2003:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理3を行う(ステップS2004)。これにより、キャパシタバンク9が充電される。その後ステップS2001に戻る。35V未満でない、すなわち充電電圧が満充電であると判断した場合は(ステップS2003:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2005)。これにより、商用電源から入力された電力が定電圧生成回路13を介して負荷に供給される。その後ステップS2001に戻る。
ステップS2002において、待機状態でないと判断した場合は(ステップS2002:No)、CPU10aはコピー動作中か否かを判断する(ステップS2006)。コピー動作中であると判断した場合は(ステップS2006:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2007)。これにより、商用電源から入力された電力が定電圧生成回路13を介して負荷に供給される。負荷は、画像形成動作を行い、定着ヒータ29、30に通常の電力が供給される(ステップS2008)。
次に、CPU10aはジョブが終了しているか否かを判断する(ステップS2009)。ジョブが終了していると判断した場合は(ステップS2009:Yes)、後述する省エネモードの処理を実施する。ジョブが終了していないと判断した場合は(ステップS2009:No)、CPU10aは電力使用テーブル1から使用電力が通常の電力以上となる現在の用紙サイズに対応するコピー枚数N及び蓄電力使用時間Mを取得する(ステップS2010)。
次に、CPU10aは現在のコピー枚数がNか否かを判断する(ステップS2011)。コピー枚数Nでないと判断した場合は(ステップS2011:No)、ステップS2008に戻り、画像形成動作が継続される。現在のコピー枚数がNであると判断した場合は(ステップS2011:Yes)、加熱部の温度が定着画像保証温度より低下するのを防止するため、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS2012)。これにより、商用電源からの電力供給が停止される。さらに、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、余った電力を定着装置の加熱部に供給することができる。その結果、定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力の供給が可能となる。
CPU10aは、定着ヒータ29、30に最大電力を供給した状態を継続し、コピー動作を継続する(ステップS2013)。なお、定着装置の加熱部の温度の低下は、通紙を開始することによって定着の加圧ローラの熱が用紙に移動したために生じるものである。従って、加圧ローラが暖まれば温度低下は解消される。CPU10aは、加圧ローラが暖まるまでの時間である蓄電力使用時間Mをタイマでカウントとする(ステップS2014)。タイマカウントがMでないと判断した場合は(ステップS2014:No)、ステップS2013に戻り、蓄電力使用時間Mが経過するまで、定着ヒータにヒータ定格の最大電力が供給される。
タイマカウントがMであると判断した場合は(ステップS2014:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2015)。これにより、商用電源から入力された電力が負荷に供給される。負荷は、継続して画像形成動作を行い、CPU10aは定着ヒータに通常の電力を供給する(ステップS2016)。CPU10aは、1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出したか否かを判断する(ステップS2017)。1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出しないと判断した場合は(ステップS2017:No)、ステップS2016に戻り、画像形成動作を継続する。1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出したと判断した場合は(ステップS2017:Yes)、CPU10aは電力使用テーブル2から電力供給が必要な後処理を取得する(ステップS2018)。
次に、CPU10aは、これから実施する後処理に電力供給が必要であるか否かを判断する(ステップS2019)。後処理に電力供給が必要であると判断した場合は(ステップS2019:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS2020)。これにより、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、DC電源の出力を増加することができる。例えば、後処理としてステープル処理の綴じ動作を行う場合などに電力供給を行う。電力を供給された後処理周辺機は、後処理動作を実施する(ステップS2021)。その後、ステップ2001に戻る。後処理に電力供給必要が必要でないと判断した場合は(ステップS2019:No)、コピー動作は終了しているので、ステップS2001に戻る。
ステップS2006において、コピー動作中でないと判断した場合は(ステップS2006:No)、またはステップS2009において、ジョブが終了していないと判断した場合は(ステップS2009:No)、その処理の手順は図6−4のステップS625〜ステップS628に示すフローチャートとほぼ同様であるので、図6−4での説明を参照し、ここでの説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
ステップS628およびステップS629に代えて、本実施の形態では降圧出力停止信号を送信する処理を行う。
また、図6−1〜図6−4に示すフローチャート中の開閉回路制御処理1は、図21に示す開閉回路制御処理1に代え、開閉回路制御処理2は、図22に示す開閉回路制御処理2に代え、開閉回路制御処理3は、図23に示す開閉回路制御処理3に代える。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図21は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13はキャパシタバンク9の蓄電力を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS2101)。CPU10aは、ポート6から第1開閉回路に開放信号を出力し(ステップS2102)、ポート5から第2開閉回路に閉鎖信号を出力する(ステップS2103)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図22は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13は商用電源から出力された電圧を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、負荷電力供給信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS2201)。CPU10aは、ポート6から第1開閉回路に開放信号を出力し(ステップS2202)、ポート5から第2開閉回路に開放信号を出力する(ステップS2203)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図23は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理により、商用電源から出力された電圧を降下し、降圧電圧によって蓄電部を充電する。
CPU10aは、ポート6から第1開閉回路に閉鎖信号を出力し(ステップS2301)、ポート5から第2開閉回路に開放信号を出力する(ステップS2302)。次に、CPU10aは、充電許可信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS2303)。
このように、本実施の形態では、開閉回路が簡略化することができ、負荷に常時電力が供給される。また、放電時に降圧回路50の出力を低下することにより、放電によりキャパシタ9の電圧が低くなると自動的に降圧回路50側に、定電圧生成回路13の入力が切り替えることができる。すなわち、本実施の形態にかかる降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の電圧を放電する場合は(第2開閉回路43を介して定電圧生成回路13に供給する場合は)、定電圧生成回路13が定格電圧を生成することができる入力電圧まで、電圧を降下させるPWM信号を降圧回路50のFET51のゲートに出力する。これにより、キャパシタバンク9が放電を開始し、定電圧生成回路13が定格電圧を生成することができる入力電圧まで降下すると、自動的に定電圧生成回路13の入力が降圧回路50側に切り替わる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第4の実施の形態にかかる画像形成装置のエンジン電源部は、商用電源から出力された電圧を、充電回路を用いて蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第1の実施の形態とは、降圧回路がなく、充電回路によって蓄電部を充電する点が異なる。
本発明が適用されるエンジン電源部400の構成例について、第1の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第1の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。図24は、第4の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の回路構成を示す回路図である。図25は、第4の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。
本実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部400は、フィルタ1と、全波整流回路2と、電圧検出回路70と、充電回路60と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39と、第1開閉回路66と、第2開閉回路66とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39の構成、機能は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
充電回路60は、キャパシタバンク9を充電するものである。充電回路60は、図25に示すように充電電圧検出回路16及び充電制御回路7を備えている。
充電回路60は、全波整流回路2から出力された直流電圧が平滑コンデンサC2と並列に配置された高周波トランス61の一次コイル61aに入力されるように接続されている。一次コイル61aには、スイッチング手段としてFET64が直列に接続されている。FET64で構成されるスイッチング回路は、充電制御回路7のPWM発生回路7eから出力されるPWM信号によってFET64がスイッチング(ON、OFF動作)すると、一次コイル61aにスイッチング電流が流れる。
この一次側のスイッチング電流によって、トランス61の二次コイル61bにスイッチング電圧が誘起する。このスイッチング周波数の導通期間を変えれば、出力電圧を制御することができる。トランス61の二次コイル61bには、整流回路としてダイオード62、65が接続されている。スイッチング電圧は、この整流回路で整流され、チュークコイル63及びコンデンサC1により平滑され、直流出力に変換される。この直流出力は、ダイオードD1を介してキャパシタバンク9に供給される。また、この平滑された直流電圧は、第1開閉回路66(FET66a)を介して、定電圧生成回路13(DC/DCコンバータ)に供給される。この充電電圧は、充電制御回路7により監視され、PWM発生回路7eによってPWM信号のONデューティを変えることにより制御される。
充電制御回路7は、キャパシタバンク9の充電電圧検出、充電電流の検出およびバイパス回路の動作を検出し、キャパシタバンク9に定電流充電または定電力充電を行うものである。また、充電制御回路7は、キャパシタバンク9に定電流充電及び定電力充電を行うためのPWM信号を発生させるものである。充電制御回路7は、CPU7a、シリアルコントローラ(SIC)7b、A/Dコンバータ7c、充電電流検出回路7d、PWM信号発生回路7e、ROM、RAM、タイマ、割り込み制御回路及び入出力ポートを備えている。
充電制御回路7は、キャパシタバンク9の端子間電圧を充電電圧検出回路16の出力によって検出する。キャパシタバンク9の端子間電圧が予め設定された値より低い場合には、キャパシタバンク9と直列に接続された抵抗R1の端子間電圧を逐次検出し、定電流充電にするために、この端子間電圧に対応して予め設定されたPWM信号をFET64のゲートに出力する。なお、定電流充電にするためのPWM信号は、抵抗R1の端子間電圧と、PWM信号のONデューティとの関係に基づいて、予め作成したテーブルを使用してもよい。また、演算により算出してもよい。
また、充電電流のみを参照し、予め設定された充電電流になるようにPWM信号を制御してもよい。キャパシタバンク9が充電されてない場合は、大きな突入電流がキャパシタバンク9に流れるのを防止しするために、充電電圧を低くし、徐々に充電電圧を高くするようにPWM信号を出力してもよい。充電制御回路7は、キャパシタバンク9の端子間電圧が予め設定された値以上になった場合は、定電力充電を行うためにキャパシタバンク9の充電電流と、キャパシタバンク9の端子間電圧の検出を逐次行なう。充電制御回路7は、検出した充電電流と充電電圧に基づいて予め設定された定電力充電を行うためのPWM信号を、FET64のゲートに出力する。なお、PWM信号は、キャパシタバンク9の充電電流の検出と、キャパシタバンク9の端子間電圧の検出を行い、この検出した充電電流と充電電圧に基づいて予め設定された定電力充電を行うためPWM信号を演算して決定する。
充電制御回路7は、何れかの単セル満充電信号5を検出すると、再び予め設定された定電流充電にするためのPWM信号を、FET64のゲートに出力する。次に、充電制御回路7は、全てのキャパシタセルの満充電信号6を検出すると、充電動作を停止する信号をFET64のゲートに出力する。
本実施の形態にかかるキャパシタバンク9は、満充電時に2.5Vになるキャパシタセル(電気二重層コンデンサセル)が直列に36個接続されている。従って、16個のキャパシタセルが満充電になると、90Vの電圧が蓄電される。このキャパシタバンク9の蓄電力は、第2開閉回路67を介して、定電圧生成回路13に供給される。
次に、第1開閉回路66及び第2開閉回路67の動作説明を行う。第1開閉回路66及び第2開閉回路67はFETで構成される。CPU10aは、ポート4からの信号によってFET66aのON/OFF制御を行う。第1開閉回路66(FET66a)は、ONにする信号を出力されると閉じられ、OFFにする信号が出力されると開放される。また、第2開閉回路(FET67a)は、CPU10aのポート5から出力される信号によってFET67aのON/OFFが制御され、閉鎖または開放が制御される。
CPU10aは、待機時または省エネモード時等の電力を必要としない時に、キャパシタバンク9に充電するために、FET67aをOFFにする信号をポート5から出力し、ポート4からFET66aをOFFにする信号、またはFET66aをONにする信号を出力する。なお、FET66aをONにした時には、負荷側にも電源が供給される。
CPU10aは、商用電源のAC電力定格を超えるような場合、または画像形成装置側の急激な負荷変動によってフリッカーが発生するような場合は、キャパシタバンク9の蓄電力を使用するために、ポート5からFET67aをONにする信号を出力し、ポート4からFET66aをOFFにする信号を出力する。
CPU10aは、充電または放電以外の通常時に放電を停止するために、ポート5からFET67aをOFFにする信号を出力し、ポート4からFET66aをONにする信号を出力する。これにより、商用電源が定電圧生成回路13の入力に接続される。
CPU10aは、画像形成動作が終了後一定時間が経過すると省エネモードに入るため、DC/DCコンバータ14に一部の電源出力停止信号をポート2から出力する。省エネ解除SW24(圧版開放SW、ADFの原稿検知SW等)がONされることによって、DC/DCコンバータ14は省エネモードが解除され、通常の動作に復帰する。なお、CPU10aは、DC化された商用電源の電圧を検出することによって商用電源の低下を検出し、第1開閉回路66を開放し、第2開閉回路67を閉鎖することによってキャパシタバンク9から蓄電力を供給し、AC電力を補充する機能も有している。
上述したように構成されている画像形成装置による動作モード制御処理、充電制御処理について説明する。図26−1〜図26−4は、画像形成装置のエンジン制御部が行う動作モード制御処理手順を示すフローチャートである。
エンジン制御部10のCPU10aは、主電源ONまたは省エネモード解除によってDC電源が供給されると、エンジン制御部10のCPU10a、その周辺回路及びメモリ関連の初期設定を行う(ステップS2601)。CPU10aは、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧が90Vか否か、すなわち満充電の状態か否かを判断する(ステップS2602)。満充電であると判断した場合は(ステップS2602:Yes)、開閉回路制御処理1を行う(ステップS2603)。これにより、商用電源からの電力供給を停止し、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力を定電圧生成回路13に供給することができる。その結果、余った電力が定着装置の加熱部に供給される(ステップS2604)。満充電でないと判断した場合は(ステップS2602:No)、ステップS2604に進む。
次に、CPU10aは、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧が60V以上か否かを判断する(ステップS2605)。60V以上であると判断した場合は(ステップS2605:Yes)、蓄電力が使用できると判断し、加熱部温度が予め設定された温度以上(例として175℃)か否かを判断する(ステップS2606)。予め設定された温度に達してないと判断した場合は(ステップS2606:No)、ステップS2604に戻り、引き続き定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力を供給する。
次に、加熱部温度が予め設定された温度以上であると判断した場合は(ステップS2606:Yes)、またはキャパシタバンク9の充電電圧が60V未満であると判断した場合は(ステップS2605:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2607)。これにより、商用電源から負荷に電力が供給される。
次に、CPU10aは定着装置の定着ヒータ29、30に予め設定された通常時の電力供給を行う(ステップS2608)。CPU10aは、加熱部がリロード温度(例えば180℃)か否かを判断する(ステップS2608)。リロード温度でないと判断した場合は(ステップS2609:No)、ステップS2608に戻り、定着ヒータ29、30に予め設定された通常時の電力供給が継続される。リロード温度であると判断した場合は(ステップS2609:Yes)、待機状態となり、予め設定された通常時の電力供給が継続される(ステップS2610)。
次に、CPU10aは再度待機状態か否かを判断する(ステップS2611)。待機状態であると判断した場合は(ステップS2611:Yes)、CPU10aは充電電圧が90V未満か否か、すなわち満充電の状態か否かを判断する(ステップS2612)。90V未満である、すなわち満充電の状態でないと判断した場合は(ステップS2612:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理3を行う(ステップS2613)。これにより、キャパシタバンク9が充電される。その後ステップS2610に戻る。90V未満でない、すなわち充電電圧が満充電であると判断した場合は(ステップS2612:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2614)。これにより、商用電源から入力された電力が定電圧生成回路13を介して負荷に供給される。その後ステップS2610に戻る。
ステップS2611において、待機状態でないと判断した場合は(ステップS2611:No)、CPU10aはコピー動作中か否かを判断する(ステップS2615)。コピー動作中であると判断した場合は(ステップS2615:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2616)。これにより、商用電源から入力された電力が定電圧生成回路13を介して負荷に供給される。負荷は、画像形成動作を行い、定着ヒータ29、30に通常の電力が供給される(ステップS2617)。
次に、CPU10aはジョブが終了しているか否かを判断する(ステップS2618)。ジョブが終了していると判断した場合は(ステップS2618:Yes)、後述する省エネモードの処理を実施する。ジョブが終了していないと判断した場合は(ステップS2618:No)、CPU10aは電力使用テーブル1から使用電力が通常の電力以上となる現在の用紙サイズに対応するコピー枚数N及び蓄電力使用時間Mを取得する(ステップS2619)。
次に、CPU10aは現在のコピー枚数がNか否かを判断する(ステップS2620)。コピー枚数がNでないと判断した場合は(ステップS2620:No)、ステップS2617に戻り、画像形成動作が継続される。現在のコピー枚数がNであると判断した場合は(ステップS2620:Yes)、加熱部の温度が定着画像保証温度より低下することを防止するため、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS2621)。これにより、商用電源からの電力供給が停止される。さらに、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、余った電力を定着装置の加熱部に供給することができる。その結果、定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力の供給が可能となる。
CPU10aは、定着ヒータ29、30に最大電力を供給した状態を継続し、コピー動作を継続する(ステップS2622)。なお、定着装置の加熱部の温度の低下は、通紙を開始することによって定着の加圧ローラの熱が用紙に移動したために生じるものである。従って、加圧ローラが暖まれば温度低下は解消される。CPU10aは、加圧ローラが暖まるまでの時間である蓄電力使用時間Mをタイマでカウントとする(ステップS2623)。タイマカウントがMでないと判断した場合は(ステップS2623:No)、ステップS2622に戻り、蓄電力使用時間Mが経過するまで、定着ヒータにヒータ定格の最大電力が供給される。
タイマカウントがMであると判断した場合は(ステップS2623:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS2624)。これにより、商用電源から入力された電力が負荷に供給される。負荷は、継続して画像形成動作を行い、CPU10aは定着ヒータに通常の電力を供給する(ステップS2625)。CPU10aは、1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出したか否かを判断する(ステップS2626)。1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出しないと判断した場合は(ステップS2626:No)、ステップS2625に戻り、画像形成動作を継続する。1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出したと判断した場合は(ステップS2626:Yes)、CPU10aは電力使用テーブル2から電力供給が必要な後処理を取得する(ステップS2627)。
次に、CPU10aは、これから実施する後処理に電力供給が必要であるか否かを判断する(ステップS2628)。後処理に電力供給が必要であると判断した場合は(ステップS2628:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS2629)。これにより、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、DC電源の出力を増加することができる。例えば、後処理としてステープル処理の綴じ動作を行う場合などに電力供給を行う。電力を供給された後処理周辺機は、後処理動作を実施する(ステップS2630)。その後、ステップS2610に戻る。後処理に電力供給必要が必要でないと判断した場合は(ステップS2628:No)、コピー動作は終了しているので、ステップS2610に戻る。
ステップS2615において、コピー動作中でないと判断した場合は(ステップS2615:No)、またはステップS2618においてジョブが終了したと判断した場合は(ステップS2618:Yes)、CPU10aは省エネモード中か否かを判断する(ステップS2631)。省エネモード中でないと判断した場合は(ステップS2631:No)、ステップS2610に戻る。省エネモード中であると判断した場合は(ステップS2631:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否か、すなわち満充電状態か否かを判断する(ステップS2632)。充電電圧が35V未満である、すなわち満充電状態でないと判断した場合は(ステップS2632:Yes)、キャパシタバンク9に充電するため、CPU10aは開閉回路制御処理3を行い(ステップS2633)、ステップS2631に戻る。なお、本フローチャートには示さないが、この充電動作が終了すると、画像形成装置制御部も省エネモードに移行する。充電電圧が35V未満でない、すなわち満充電状態であると判断した場合は(ステップS2632:No)、CPU10aは降圧出力停止信号を送信し(ステップS2634)、ステップS2631に戻る。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図27は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13はキャパシタバンク9の蓄電力を使用して定電圧出力制御を行う。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を送信する(ステップS2701)。CPU10aは、第1開閉回路を開放する信号を出力し(ステップS2702)。第2開閉回路を閉鎖する信号を出力する(ステップS2703)。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図28は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13は商用電源より負荷に電源が供給される。
CPU10aは、負荷に電力供給する信号を送信する(ステップS2801)。CPU10aは、第1開閉回路を閉鎖する信号を出力し(ステップS2802)、第2開閉回路を開放する信号を出力する(ステップS2803)。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図29は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理によってキャパシタバンク9が充電される。
CPU10aは、第1開閉回路を閉鎖する信号を出力し(ステップS2901)、第2開閉回路を開放する信号を出力する(ステップS2902)。CPU10aは、充電許可信号を送信する(ステップS2903)。
次に、充電制御回路7による充電処理について説明する。図30−1、図30−2は、画像形成装置の充電制御回路が行う充電処理手順を示すフローチャートである。この処理によってキャパシタバンク9が充電される。
充電制御回路7は、エンジン制御部10のCPU10aから充電許可信号が送信されているか否かを判断する(ステップS3001)。充電許可信号が送信されていないと判断した場合は(ステップS3001:No)、処理は終了する。充電許可信号が送信されていると判断した場合は(ステップS3001:Yes)、充電制御回路7は充電電圧が90Vに達しているか否かを判断する(ステップS3002)。具体的には、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧を確認し、満充電状態か否かを判断する。充電電圧が90Vに達していると判断した場合は(ステップS3002:Yes)、充電する必要は無いので、充電制御回路7は満充電電圧信号をエンジン制御部10のCPU10aに送信し(ステップS3003)、処理は終了する。
充電電圧が90Vに達していないと判断した場合は(ステップS3002:No)、充電動作を行うために、充電制御回路7は充電動作中信号をエンジン制御部10のCPU10aに送信する(ステップS3004)。充電制御回路7は、充電電圧が24V以下か否かを判断する(ステップS3005)。充電電圧が24V以下であると判断した場合は(ステップS3005:Yes)、充電制御回路7は蓄電部、すなわちキャパシタバンク9の充電電流を検出する(ステップS3006)。充電制御回路7は、定電流充電するため検出した充電電流に対応したPWM信号をFET64のゲートに出力する(ステップS3007)。ステップS3005に戻り、充電制御回路7は充電電圧が24V以下か否かを判断する。充電電圧が24V以下であると判断された場合は、上述した充電動作を繰り返す。
ステップS3005において、充電電圧が24V以下でないと判断した場合(ステップS3005:No)、充電制御回路7は蓄電部、すなわちキャパシタバンク9の充電電流と充電電圧の検出を行う(ステップS3008)。充電制御回路7は定電力充電を行うため、検出した充電電流と充電電圧に対応したPWM信号をFET64のゲートに出力する(ステップS3009)。次に、充電制御回路7は、何れかの単セル満充電信号があるか否かを判断する(ステップS3010)。何れも単セル満充電信号がないと判断した場合には(ステップS3010:No)、ステップS3008に戻る。
何れかの単セル満充電信号があると判断した場合には(ステップS3010:Yes)、充電制御回路7は定電流充電を実施する(ステップS3011)。充電制御回路7は、全セル満充電信号があるか否かを判断する(ステップS3012)。全セル満充電信号があると判断した場合は(ステップS3012:Yes)、充電制御回路7は充電動作を停止するためにPWM信号をFET64のゲートに出力する(ステップS3013)。充電制御回路7は、全セル満充電信号をCPU10aに送信し(ステップS3014)、処理は終了する。全セル満充電信号がないと判断した場合は(ステップS3012:No)、ステップS3011に戻り、充電制御回路7は定電流充電を行う。
このように、本実施の形態にかかる回路構成は、充電時に負荷に電源を供給することも可能であるが、省エネモード時のように電力を削減したい場合は負荷への電源を遮断することもできる。なお、キャパシタセルを直列に接続する使用個数を少なくするためには、定電圧電源の制御入力電圧範囲を広くすることによって可能となる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第5の実施の形態にかかる画像形成装置のエンジン電源部は、商用電源から出力された電圧を、充電回路を用いて蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第4の実施の形態とは、降圧回路とキャパシタバンクの間に開閉回路を設けた点が異なる。
本発明が適用されるエンジン電源部500の構成例について、第4の実施の形態を異なる部分を説明する。他の部分については第4の実施の形態と同様であるので、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。図31は、第5の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の回路構成を示す回路図である。図32は、第5の実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。
本実施の形態にかかるプリンタのエンジン電源部500は、フィルタ1と、全波整流回路2と、電圧検出回路70と、充電回路60と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39と、第1開閉回路76と、第2開閉回路77と、第3開閉回路78とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、電圧検出回路70と、充電回路60と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39の構成、機能は、第1および第4の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。第4の実施の形態とは、第1開閉回路66と、第2開閉回路67とに代えて、第1開閉回路76と、第2開閉回路77と、第3開閉回路78とを備える点が異なる。
第1開閉回路76は、商用電源と充電回路60との接続を開閉するものである。第2開閉回路77は、前記商用電源と前記定電圧電源手段との接続を開閉するものである。また、第3開閉回路78は、キャパシタバンク9と定電圧生成回路13との接続を開閉するものである。定電圧生成回路13は、第2開閉回路または第3開閉回路の出力を入力とし、定電圧を生成する。
次に、第1開閉回路76、第2開閉回路77、第3開閉回路78の動作について説明する。CPU10aは、キャパシタバンク9に充電する時は、第1開閉回路76を閉じる(FET76aをONにする)。第2開閉回路77は、開放(FET77aをOFFにする)、または閉鎖する(FET77aをONにする)。第3開閉回路78は開放する(FET78aをOFFにする)。このように、第2開閉回路77を閉じることにより、充電時にも定電圧生成回路13に電圧を供給することができる。また、省エネモード時等の負荷に電源を供給する必要がない時に充電する場合は、第2開閉回路77を開放することによって電力を削減することができる。
また、CPU10aは、キャパシタバンク9の電力を使用する場合、第1開閉回路76を開放する(FET76aをOFFにする)。第2開閉回路77は、開放し(FET77aをOFFにする)、第3開閉回路78は閉鎖する(FET78aをONにする)。
また、CPU10aは、商用電源を定電圧生成回路13に供給する場合は、第1開閉回路76を開放し(FET76aをOFFにする)、第2開閉回路77を閉鎖し(FET77aをONにする)、第3開閉回路78を開放する(FET78aをOFFにする)。また、第3開閉回路78を開放する場合に、第2開閉回路77を閉じた後に第3開閉回路78を開放すれば、定電圧生成回路13には電源が継続して供給される。第2開閉回路77を開放する場合に、第3開閉回路78を閉じた後に第2開閉回路77を開放すれば、定電圧生成回路13には電源が継続して供給される。
上述したように構成されているプリンタによる動作モード制御処理について説明する。図33−1、図33−2は、画像形成装置のエンジン制御部が行う動作モード制御処理手順を示すフローチャートである。
本実施の形態にかかる動作モード制御処理の手順は、図26−1〜図26−4に示すフローチャートの一部と同様であるので、異なる部分のみ説明する。ステップS3301以前の処理は、図26−1のステップS2601〜ステップS2609と同様であるので図26−1での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
図26−1のステップS2609において、エンジン制御部10のCPU10aがリロード温度であると判断した場合は待機状態となり、予め設定された通常時の電力が定着ヒータに供給され、通常の温度制御が実施される(ステップS3301)。
CPU10aは、再度待機状態か否かを判断する(ステップS3302)。待機状態であると判断した場合は(ステップS3302:Yes)、CPU10aは充電電圧が90V未満か否か、すなわち満充電の状態か否かを判断する(ステップS3303)。90V未満である、すなわち満充電の状態でないと判断した場合は(ステップS3303:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理3を行い(ステップS3304)、ステップS3301に戻る。これにより、キャパシタバンク9が充電される。90V未満でない、すなわち満充電の状態であると判断した場合は(ステップS3303:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行い(ステップS3305)、ステップS3301に戻る。これにより、商用電源から負荷に電力が供給される。
ステップS3302において、待機状態でないと判断した場合は(ステップS3302:No)、CPU10aは動作モード、画像形成動作過程毎に蓄電力を使用する電力使用テーブル1、2を参照し、蓄電力を使用する動作モードまたは動作条件を設定する(ステップS3306)。例えば、連続コピー枚数により、加熱部の温度が低下するコピー枚数設定と、最大電力を定着ヒータに供給、すなわちキャパシタバンク9の蓄電力を使用する場合に加熱部の温度が回復する時間のタイマカウントと、電力供給が必要な後処理を電力使用テーブル1、2から取得し、設定する。
次に、CPU10aは、コピー動作中か否かを判断する(ステップS3307)。コピー動作中であると判断した場合は(ステップS3307:Yes)、CPU10aは電力使用テーブル1、2から取得したコピー枚数設定があるか否かを判断する(ステップS3308)。コピー枚数設定があると判断した場合には(ステップS3308:Yes)、商用電源から負荷に電力を供給するために、CPU10aは複数コピー処理を行う(ステップS3309)。複数コピー処理は、第1の実施の形態での図7と同様であるため、図7とその説明を参照し、ここでの説明を省略する。
次に、CPU10aは、開閉回路制御処理2を行う(ステップS3310)。負荷は、継続して画像形成動作を行い、定着ヒータに通常の電力が供給される(ステップS3311)。CPU10aは、1ジョブに対応する枚数の用紙を排出したか否かを判断する(ステップS3312)。1ジョブに対応する枚数の用紙を排出していないと判断した場合には(ステップS3312:No)、ステップS3311に戻り、負荷は画像形成動作を継続する。1ジョブに対応する枚数の用紙を排出したと判断した場合には(ステップS3312:Yes)、CPU10aは後処理に電力供給が必要か否かを判断する(ステップS3313)。
後処理に電力供給が必要であると判断した場合には(ステップS3313:Yes)。DC電源の出力増加をするため、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS3314)。これにより、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給される。電力が供給された後処理周辺機は、後処理動作を実施し(ステップS3315)、ステップS3301に戻る。後処理に電力供給が必要でないと判断した場合は(ステップS3313:No)、コピー動作は終了したので、ステップS3301に戻る。
ステップS3307において、コピー動作中でないと判断した場合は(ステップS3307:No)、その処理の手順は図26−4のステップS2631〜ステップS2634に示すフローチャートと同様であるので、図26−4での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図34は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13はキャパシタバンク9の蓄電力を使用して定電圧出力制御を行う。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を送信する(ステップS3401)。CPU10aは、第1開閉回路を開放する信号を出力し(ステップS3402)。第3開閉回路を閉鎖する信号を出力する(ステップS3403)。また、第2、第3開閉回路にリレーを使用した場合には、CPU10aはタイマカウンタで時間Nをカウントする(ステップS3404)。次に、CPU10aは、第2開閉回路を開放する信号を出力する(ステップS3405)。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図35は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13は商用電源より負荷に電源が供給される。
CPU10aは、負荷電力供給信号を送信する(ステップS3501)。CPU10aは、第1開閉回路を開放する信号を出力し(ステップS3502)、第2開閉回路を閉鎖する信号を出力する(ステップS3503)。また、第2、第3開閉回路にリレーを使用した場合には、CPU10aはタイマカウンタで時間Nをカウントする(ステップS3504)。次に、CPU10aは第3開閉回路を開放する信号を出力する(ステップS3505)。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図36は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理によってキャパシタバンク9が充電される。
CPU10aは、第1開閉回路を閉鎖する信号を出力し(ステップS3601)、第2開閉回路を閉鎖する信号を出力する(ステップS3602)。CPU10aは、第3開閉回路を開放する信号を出力し(ステップS3603)、充電許可信号を送信する(ステップS3604)。
このように、上述した第4の実施の形態に記載した効果に加え、本実施の形態にかかる回路構成は、負荷に電源を供給している時には、第1開閉回路を開放することにより、充電回路との接続を遮断できる。また待機時のような軽負荷には場合には、第1開閉回路を閉じて、第2開閉回路を閉じることにより、充電時も負荷に電力供給が可能になる。また、省エネモード時等のように負荷に電力供給が不要な場合は、第2開閉回路を開放することにより、電力の削減が可能になる。
本発明を第1〜第5の実施の形態を用いて説明してきたが、上述した実施の形態に多様な変更または改良を加えることができる。なお、上述した第1〜第5の実施の形態において説明した構成や機能は、自由に組み合わせることができる。
また、本実施の形態において上述した各回路は、組込まれたプログラムとして構成されてもよい。本実施の形態にかかるプリンタで実行される制御プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
本実施の形態にかかるプリンタで実行される制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態にかかるプリンタで実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施の形態にかかるプリンタで実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
本実施の形態にかかるプリンタで実行される制御プログラムは、上述した各部(エンジン制御部など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、エンジン制御部などが主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、電力使用テーブル1及び電力使用テーブル2は、ROMに予め格納されていてもよく、またHDD(Hard Disk Drive)、光ディスク、メモリカードなどの一般的に利用されているあらゆる記憶媒体により構成することができる。
図37は、本実施の形態にかかるプリンタの概略構成の一例を示す説明図である。上述した第1〜第5の実施の形態にかかる画像形成装置の機構部の概要を示したものである。画像形成装置であるプリンタには、中央に中間転写ユニットがあり、該中間転写ユニットには、無端ベルトである中間転写ベルト110がある。中間転写ベルト110は、例えば伸びの少ないフッ素樹脂や伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料で構成された基層に、弾性層を設けた複層ベルトである。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの表面に、例えばフッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層を形成したものである。
中間転写ベルト110は、3つの支持ローラ114〜116に掛け廻されており、時計廻りに回動駆動される。第2の支持ローラ115の左に、画像転写後に中間転写ベルト110上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニングユニット117がある。
第1の支持ローラ114と第2の支持ローラ115との間の中間転写ベルト110には、その移動方向に沿って、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色の感光体ユニット140、チャージャユニット118、現像ユニット及びクリーニングユニットからなる作像装置120がある。作像装置120は、ICタグを備え、プリンタ本体に対して脱着可能に装着されている。作像装置120の上方には、各色感光体ユニットの各感光体ドラムに画像形成のためのレーザ光を照射する書き込みユニット121がある。
中間転写ベルト110の下方には、2次転写ユニット122がある。2次転写ユニット122は、2つのローラ123間に、無端ベルトである2次転写ベルト124を掛け渡して、中間転写ベルト110を押し上げて第3の支持ローラ116に押当てるように配置したものである。この2次転写ベルト124は、中間転写ベルト110上の画像を、用紙上に転写する。2次転写装置122の横には、用紙上の転写画像を定着する定着ユニット125があり、トナー像が転写された用紙がそこに送り込まれる。定着ユニット125は、無端ベルトである定着ベルト126に加熱、加圧ローラ127を押し当てたものである。2次転写ユニット122及び定着ユニット125の下方に、表面に画像を形成した直後の用紙を、裏面にも画像を記録するために表裏を反転して送り出すシート反転ユニット128がある。
操作部ユニット(図示せず)のスタートスイッチが押されると、原稿自動搬送装置(ADF)170の原稿給紙台130上に原稿があるときは、それをコンタクトガラス132上に搬送する。ADFに原稿が無いときにはコンタクトガラス132上の手置きの原稿を読むために、画像読み取りユニット171のスキャナを駆動し、第1キャリッジ133及び第2キャリッジ134を、読み取り走査駆動する。そして、第1キャリッジ133上の光源からコンタクトガラスに光を発射するとともに原稿面からの反射光を第1キャリッジ133上の第1ミラーで反射して第2キャリッジ134に向け、第2キャリッジ134上のミラーで反射して結像レンズ135を通して読取りセンサであるCCD136に結像する。読取りセンサ136で得た画像信号に基づいてK、Y、M、C各色記録データが生成される。
また、スタートスイッチが押されたときに、中間転写ベルト110の回動駆動が開始されるとともに、作像装置120の各ユニットの作像準備が開始され、そして各色作像の作像シーケンスが開始されて、各色用の感光体ドラムに各色記録データに基づいて変調された露光レーザが投射され、各色作像プロセスにより、各色トナー像が中間転写ベルト110上に一枚の画像として、重ね転写される。このトナー画像の先端が2次転写ユニット122に進入するときに同時に先端が2次転写ユニット122に進入するようにタイミングをはかって用紙が2次転写ユニット122に送り込まれ、これにより中間転写ベルト110上のトナー像が用紙に転写する。トナー像が移った用紙は定着ユニット125に送り込まれ、そこでトナー像が用紙に定着される。
なお、上述の用紙は、給紙テーブル172の給紙ローラ142の1つを選択回転駆動し、給紙ユニット143に多段に備える給紙トレイ144の1つからシートを繰り出し、分離ローラ145で1枚だけ分離して、搬送コロユニット146に入れ、搬送ローラ147で搬送してプリンタ100内の搬送コロユニット148に導き、搬送コロユニット148のレジストローラ149に突き当てて止めてから、前述のタイミングで2次転写ユニット122に送り出されるものである。手差しトレイ151上に用紙を差し込んで給紙することもできる。ユーザが手差しトレイ151上に用紙を差し込んでいるときには、プリンタ100が給紙ローラ150を回転駆動して手差しトレイ151上のシートの一枚を分離して手差し給紙路153に引き込み、同じくレジストローラ149に突き当てて止める。
定着ユニット125で定着処理を受けて排出される用紙は、切換爪155で排出ローラ156に案内して排紙トレイ157上にスタックする。または、切換爪155でシート反転ユニット128に案内して、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ156で排紙トレイ157上に排出する。一方、画像転写後の中間転写ベルト110上に残留する残留トナーは、中間転写体クリーニングユニット117で除去し、再度の画像形成に備える。
レジストローラ149は一般的には接地されて使用されることが多いが、用紙の紙粉除去のためにバイアス電圧を印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。直径18mmで、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で109Ωcm程度である。このようにバイアスを印加したレジストローラ149を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト110からシートへの転写では、レジストローラ149に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。中間転写ベルト110には、トナーを転写する側(表側)には−800V程度の電圧を印加し、紙裏面側には転写ローラ162によって+200V程度の電圧を印加する。
図38は、定着装置の概略構成を示す縦断側面図である。図38に示すように、定着ユニット125は、定着部材である定着ローラ129、加圧部材である加圧ローラ127、及び加圧ローラ127を一定の加圧力で定着ローラ129に押し当てる加圧手段(図示せず)を備えている。定着ローラ129及び加圧ローラ127は、駆動機構(図示せず)により回転駆動される。
また、定着装置には、主ヒータ29と補助ヒータ30の2つと、定着ローラ129の表面温度検出用サーミスタ33a、34aが設けられている。これらの定着ヒータ29、30は、定着ローラ129の内部に配置されており、その定着ローラ129を内部から加熱して定着ローラ129に熱を供給する。また、サーミスタ33a、34aは、定着ローラ129の表面にそれぞれ当接され、定着ローラ129の表面温度(定着温度)を検出する。なお、サーミスタ33aは主定着ヒータ29に対応する測定領域に配置され、サーミスタ34aは補助定着ヒータ30に対応する測定領域に配置されている。
主定着ヒータ29は、定着ローラ129の温度が目標温度に達していないときにONされて定着ローラ129を加熱するヒータである。補助定着ヒータ30は、画像形成装置の主電源投入の時や省エネのためのオフモード時からコピー可能となるまでの立上げ時等、すなわち定着装置のウォームアップ時に蓄電部の蓄電力を使用し定着装置の立上げを補助する補助的なヒータ(補助ヒータ)の機能も備える。従って、補助定着ヒータ30は、通常時はヒータの定格電力より、少なめに使用され定着装置の立上げ時または連続コピー時の温度落ち込み時に、定格電力まで使用する。
このような定着ユニット125では、トナー画像を担持したシートが定着ローラ129と加圧ローラ127とのニップ部を通過する際に定着ローラ129及び加圧ローラ127によって加熱及び加圧される。これにより、シートにはトナー画像が定着される。
図39は、後処理装置の概略構成図である。分岐部は、上分岐爪180、ステープル分岐爪182、及びプレスタック分岐爪183を用いてシフトモード1(上排紙)、シフトモード2(下排紙)、プレスタックモード、ステープルモード(下排紙)への用紙の分岐を行う。
複数部のステープルモードの場合、ステープル動作時の待機時間を減らすために、2部目の1枚目のプリントをプレスタックトレイ184に待機させておき、2枚目のプリントが来た場合に2枚一緒にステープルトレイ186に送る。
上トレイ187及び下トレイ188は、ソートモード時のトレイのサイドシフト動作と、プリント排出枚数(部数)による上昇、下降動作を行う。ステープルを行う場合には、ステープルトレイ186に用紙を寄せコロ、ジョガーフェンスによって揃え、ステープラ185によってステープルを行う。パンチユニット181は、パンチモータによって2穴のパンチ穴あけを行う。
図40は、ステープラ部分の概略構成図である。ステープルトレイ186は、用紙を集積し、集積された用紙または用紙束はステープラ185によってステープル綴じ処理が行われる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第6の実施の形態にかかる電源装置は、商用電源から出力された電圧を降圧して蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧または蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。なお、本実施の形態にかかる電源装置は、上述した第1の実施の形態にかかるエンジン電源部において電源部のみを1つの装置としたものである。
まず、本発明が適用される電源装置の構成例について、画像形成装置としてのプリンタのエンジン部に組み込んだ形で図41〜図43を用いて説明する。なお、本実施の形態にかかる電源装置は、プリンタ以外の複写機、ファクシミリ装置、及び複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を組み合わせた複合機などの画像形成装置、さらに電力を必要とする装置に搭載することができる。
図41は、第6の実施の形態にかかる電源装置の回路構成を示す回路図である。図42は、第6の実施の形態にかかる電源装置の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。なお、図41および図42に示す電源装置は、プリンタのエンジン部に搭載されたものとして示されている。
本実施の形態にかかる電源装置600は、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、第1切替回路55と、第2切替回路56とを備えている。また、電源装置600が搭載されているプリンタのエンジン部は、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、第1切替回路55と、第2切替回路56の構成、機能は、第1の実施の形態とほぼ同様であるので、上述した説明を参照し、異なる部分のみを説明する。また、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39についても、第1の実施の形態と同様であるので、異なる部分のみを説明する。
降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の充電電圧検出、充電電流の検出およびバイパス回路の動作を検出し、キャパシタバンク9に定電流充電または定電力充電を行うものである。また、降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9に定電流充電及び定電力充電を行うためのPWM信号を発生させる機能と、第1切替回路55及び第2切替回路56を介して定電圧生成回路13に降圧電圧を供給する機能を有している。降圧出力制御及び充電制御回路7は、CPU7a、シリアルコントローラ(SIC)7b、A/Dコンバータ7c、充電電流検出回路7d、PWM信号発生回路7e、ROM、RAM、タイマ、割り込み制御回路及び入出力ポート7fを備えている。なお、降圧出力制御及び充電制御回路7の動作は、第1の実施の形態と同様であるため、上述した説明を参照し、ここでの説明を省略する。
次に、降圧回路50が定電圧生成回路13を介して負荷20及び後処理装置22に電力を供給する動作について説明する。降圧出力制御及び充電制御回路7は、CPU7aにエンジン制御部10のCPU10aから負荷電力供給信号が出力されると、PWM信号発生回路7eから予め設定されたPWM信号がFET51のゲートに出力される。降圧回路50は、PWM信号によって降圧電圧が生成され、第1切替回路55、第2切替回路56を介して、電圧が定電圧生成回路13の入力として供給される。降圧回路50には、固定されたデューティ比のPWM信号を出力してもよい。また、降圧電圧検出回路19によって降圧電圧を検出し、降圧出力制御及び充電制御回路7にフィードバックして一定電圧を生成するようにしてもよい。また、この降圧する電圧値は、エンジン制御部10のCPU10aから降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力して決定してもよい。なお、降圧回路50は、図3に示すような高周波トランス50aの一次コイル50bをFET50dによりスイッチングして、2次コイル50cに誘起する電圧を整流回路し、降圧電圧を生成してもよい。また、上述した降圧チョッパ回路により生成してもよい。
次に、第1切替回路55及び第2切替回路56の動作について説明する。第1切替回路55は、リレー55aで構成され、第2切替回路56は、リレー56aで構成される。勿論、リレーに代えてFET、IGBT等を使用した開閉回路を用いてもよい。リレー55a及び56aは、ノーマルクローズ状態(コイルが通電されない状態)で商用電源(降圧回路50)側に接続されるよう設定されている。従って、主電源がOFFである場合は、キャパシタバンク9からの放電は停止する。
第1切替回路55及び第2切替回路56を切替えるタイミングは、降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに接続されたシリアルコントローラ(SIC)7bと、エンジン制御部10のCPU10aに接続されたシリアルコントローラ(SCI)との通信インタフェースを介して、エンジン制御部10のCPU10aから出力される。CPU10aから切替えるタイミングが出力されると、降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aは、入出力ポート7fからリレー55またはリレー56を切り替える信号をリレー55、56ドライブ回路26に出力する。
次に、CPU10aが第1切替回路55及び第2切替回路56を切替える動作について説明する。CPU10aは、待機時または省エネモード時等の電力を必要としない場合に、キャパシタバンク9に充電するため、リレー55aの通電をONにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に対してシリアルコントローラ(SCI)10dを介して送信する。次に、リレー56aの通電をOFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に対してシリアルコントローラ(SCI)10dを介して送信する。
CPU10aは、商用電源のAC電力定格を超えるような場合、または画像形成装置側の急激な負荷変動によってフリッカーが発生するような場合に、キャパシタバンク9の蓄電力を使用するため、リレー55aの通電をOFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に出力するとともに、リレー56aの通電をONにする信号を出力する。
また、CPU10aは、充電または放電以外の通常時は、リレー55aの通電をOFFにする信号を降圧出力制御及び充電回路7に出力するとともに、リレー56aの通電をOFFにする信号を出力する。これにより、降圧回路50の出力は、定電圧生成回路13の入力に接続される。
CPU10aは、画像形成動作が終了後、一定時間が経過すると省エネモードに入るため、DC/DCコンバータ14に対して一部の電源出力停止信号をポート2から出力する。省エネモード解除は、省エネ解除SW24(圧版開放SW、ADFの原稿検知SW等)により、DC/DCコンバータ14が通常の動作に復帰する。
次に、図43に示す均等化回路17について説明する。図43は、キャパシタセルとバイパス経路の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。図43に示す回路図では、キャパシタセル9aに並列に均等化回路17aが接続され、キャパシタセル9aが18個と、個々のキャパシタセル9aに14個の均等化回路(バランス回路)17aが直列に接続されている。キャパシタバンク9は、電力を貯蓄するために直列に接続された電気二重層キャパシタである。
バランス回路17aは、キャパシタセル9aの端子間に並列に接続される。バランス回路17aは、シャントレギュレータX1と、抵抗R1〜R5、トランジスタQ1、ダイオードD1により構成される。キャパシタセル9aの端子電圧の検出は、抵抗R1とR2からなる分圧回路とシャントレギュレータX1によって行われる。シャントレギュレータX1の制御端子に、抵抗R1とR2からなる分圧回路の分圧電圧が入力され、キャパシタセル9aの端子電圧が所定の電圧に充電されると、シャントレギュレータX1は、ONとなる。
シャントレギュレータX1がONとなると、トランジスタQ1に抵抗R3を通してベース電流が流れ、トランジスタQ1はONになる。トランジスタQ1がONになると、抵抗R5によって決まる電流で、キャパシタセル9aの充電電流が電流方向I2にバイパスされる。また、トランジスタQ1がONになると、トランジスタQ2もONになり、フォトカプラTLP1、TLP2の発光ダイオードに抵抗R7、R8を通して電流が流れる。
Bank Full端子は、他のバランス回路17aと直列に接続されているので、全てのキャパシタセル9aが所定の電圧に充電され、全てのバランス回路17aが動作することにより、全セル満充電信号として出力される。この信号により、図42に示す降圧出力制御及び充電制御回路7のPWM信号発生回路7eは、充電を停止する。
バランス回路17aのCell Full端子は、並列に接続されており、いずれかのバランス回路17aに接続されたキャパシタセル9aが所定の電圧に充電され、バランス回路17aが動作すると、セル満充電信号が出力される。セル満充電信号は、図41および図42に示す降圧出力制御及び充電制御回路7に入力され、降圧出力制御及び充電制御回路7はセル満充電信号により所定の定電流充電動作を行う。他のバランス回路17aは、上述したバランス回路17aと機能および構成は同様なので、説明は省略する。
次に、以上のように構成されている電源装置600による充電制御処理、動作モード制御処理について説明する。図44−1〜図44−3は、電源装置の降圧出力制御及び充電制御回路が行う降圧電圧制御及び充電制御処理手順を示すフローチャートである。この処理によってキャパシタバンク9が充電され、降圧回路50によって商用電源の出力が降圧される。
降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aは、エンジン制御部10のCPU10aから充電許可信号が送信されているか否かを判断する(ステップS4401)。充電許可信号が送信されていると判断した場合は(ステップS4401:Yes)、CPU7aは充電電圧が35Vに達しているか否かを判断する(ステップS4402)。具体的には、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧を確認し、満充電状態か否かを判断する。充電電圧が35Vに達していると判断した場合は(ステップS4402:Yes)、充電する必要はないので、CPU7aは満充電電圧信号をエンジン制御部10のCPU10aに送信し(ステップS4403)、処理は終了する。
充電電圧が35Vに達していないと判断した場合は(ステップS4402:No)、充電動作を行うために、CPU7aは充電動作中信号をエンジン制御部10のCPU10aに送信する(ステップS4404)。次に、CPU7aは充電電圧が24V以下か否かを判断する(ステップS4405)。充電電圧が24V以下であると判断した場合は(ステップS4405:Yes)、CPU7aは蓄電部、すなわちキャパシタバンク9の充電電流を検出する(ステップS4406)。CPU7aは、定電流充電するため検出した充電電流に対応したPWM信号をPWM信号発生回路7eから降圧回路50のFET51ゲートに出力する(ステップS4407)。ステップS4405に戻り、CPU7aは充電電圧が24V以下か否かを判断する。充電電圧が24V以下であると判断された場合は、上述した充電動作を繰り返す。
ステップS4405において、充電電圧が24V以下でないと判断した場合(ステップS4405:No)、CPU7aは蓄電部、すなわちキャパシタバンク9の充電電流と充電電圧の検出を行う(ステップS4408)。CPU7aは、定電力充電を行うため、検出した充電電流と充電電圧に対応したPWM信号をPWM信号発生回路7eからFET51ゲートに出力する(ステップS4409)。次に、CPU7aは、何れかの単セル満充電信号があるか否かを判断する(ステップS4410)。何れも単セル満充電信号がないと判断した場合には(ステップS4410:No)、ステップS4408に戻る。
何れかの単セル満充電信号があると判断した場合には(ステップS4410:Yes)、CPU7aは定電流充電を実施する(ステップS4411)。CPU7aは、全セル満充電信号があるか否かを判断する(ステップS4412)。全セル満充電信号があると判断した場合は(ステップS4412:Yes)、CPU7aは充電動作を停止するためにPWM信号をFET51のゲートに出力する(ステップS4413)。CPU7aは、全セル満充電信号をCPU10aに送信し(ステップS4414)、処理は終了する。全セル満充電信号がないと判断した場合は(ステップS4412:No)、ステップS4411に戻り、CPU7aは定電流充電を行う。
ステップS4401において、充電許可信号が送信されていないと判断した場合は(ステップS4401:No)、CPU7aは画像形成動作中信号があるか否か、すなわちCPU10aから画像形成動作中信号が出力されているか否かを判断する(ステップS4415)。画像形成動作中信号があると判断した場合には(ステップS4415:Yes)、降圧電圧検出回路19によって降圧回路50から出力された電圧を検出する(ステップS4416)。CPU7aは、降圧回路50から出力された電圧が30Vか否かを判断する(ステップS4417)。なお、この降圧電圧は、キャパシタバンク9の充電電圧より低くなるように予め設定されている。また、個々のキャパシタセルに満充電する場合は、キャパシタバンク9の電圧が降圧電圧の30Vより高くなるセル構成を採っている。
降圧回路50から出力された電圧が30Vでないと判断した場合には(ステップS4417:No)、降圧電圧が30Vになるように、検出した降圧電圧に対応するPWM信号をPWM信号発生回路7eから出力する(ステップS4418)。なお、このPWM信号は、検出した降圧電圧に対応付けたPWM信号を予めテーブルに設定しておいてもよい。また、比較信号発生回路(三角波)と、予め設定されたアナログ電圧(30Vを出力するための電圧)とを比較してアナログ回路によってPWM信号を生成してもよい。
降圧回路50から出力された電圧が30Vであると判断した場合には(ステップS4417:Yes)、ステップS4416に戻る。このような動作を繰り返し、PWM信号発生回路7eによって降圧電圧を30Vに維持する。
ステップS4415において、画像形成動作中信号がないと判断した場合には(ステップS4415:No)、負荷電力供給信号があるか否か、すなわちCPU10aから負荷電力供給信号が出力されているか否かを判断する(ステップS4419)。負荷電力供給信号がないと判断した場合には(ステップS4419:No)、ステップS4416に進む。負荷電力供給信号があると判断した場合には(ステップS4419:Yes)、蓄電部の電力使用信号があるか否か、すなわちCPU10aから蓄電部の電力使用信号が出力されているか否かを判断する(ステップS4420)。蓄電部の電力使用信号がないと判断した場合には(ステップS4420:No)、処理を終了する。
蓄電部の電力使用信号があると判断した場合には(ステップS4420:Yes)、降圧電圧検出回路19によって降圧回路50から出力された電圧を検出する(ステップS4421)。CPU7aは、降圧回路50から出力された電圧が28Vか否かを判断する(ステップS4422)。なお、この降圧電圧は、キャパシタバンク9が放電を開始し、28V以下になると、自動的に降圧回路50の出力が定電圧生成回路13の入力になるように設定された電圧である。
降圧回路50から出力された電圧が28Vでないと判断した場合には(ステップS4422:No)、降圧電圧が28Vになるように、検出した降圧電圧に対応するPWM信号をPWM信号発生回路7eから降圧回路50のFET51ゲートに出力する(ステップS4423)。なお、このPWM信号は、検出した降圧電圧に対応付けたPWM信号をテーブルに予め設定しておいてもよい。また、比較信号発生回路(三角波)と、予め設定されたアナログ電圧(28Vを出力するための電圧)とを比較してアナログ回路によってPWM信号を生成してもよい。降圧回路50から出力された電圧が28Vであると判断した場合には(ステップS4422:Yes)、ステップS4421に戻る。このような動作を繰り返し、PWM信号発生回路7eによって降圧電圧を28Vに維持する。
次に、電源装置600による動作モード制御処理、充電制御処理について説明する。図45−1〜図45−4は、画像形成装置のエンジン制御部が行う動作モード制御処理手順を示すフローチャートである。
エンジン制御部10のCPU10aは、主電源ONまたは省エネモード解除によってDC電源が供給されると、エンジン制御部10のCPU10a、その周辺回路及びメモリ関連の初期設定を行う(ステップS4501)。CPU10aは、加熱部温度検出回路33、34によって定着温度が設定温度以下か否かを判断する(ステップS4502)。設定温度は、主電源ONまたは省エネモード解除により、定着装置がリロード温度(例として180℃)になるまでの時間が予め設定された時間となる温度に設定されている。設定温度が高いほど、リロード時間が短くなる。
定着温度が設定温度以下であると判断した場合は(ステップS4502:Yes)、CPU10aは充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧が30V以上か否かを判断する(ステップS4503)。充電電圧が30V以上であると判断した場合は(ステップS4503:Yes)、開閉回路制御処理1を行う(ステップS4504)。これにより、商用電源からの電力供給を停止し、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力を定電圧生成回路13に供給することができる。その結果、余った電力が定着装置の加熱部に供給され、定着ヒータに最大電力を供給する(ステップS4505)。なお、通常動作時は、100%ディーティで供給することはしない。また、定着ヒータ30を補助ヒータとして立ち上げ時または定着温度落ち込み時のみに供給するようにしてもよい。
次に、CPU10aは、充電電圧検出回路16の検出結果から充電電圧が28V以上か否かを判断する(ステップS4506)。28V以上であると判断した場合は(ステップS4506:Yes)、蓄電力が使用できると判断し、加熱部温度が予め設定された温度以上(例として175℃)か否かを判断する(ステップS4507)。予め設定された温度に達してないと判断した場合は(ステップS4507:No)、ステップS4505に戻り、引き続き定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力を供給する。
次に、加熱部温度が予め設定された温度以上であると判断した場合は(ステップS4507:Yes)、ステップS4502において定着温度が設定温度以下でないと判断した場合は(ステップS4502:No)、ステップS4503において充電電圧が30V以上でないと判断した場合は(ステップS4503:No)、またはステップS4506においてキャパシタバンク9の充電電圧が28V以上でないと判断した場合は(ステップS4506:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS4508)。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。
次に、CPU10aは定着装置の定着ヒータ29、30に予め設定された通常時の電力供給を行う(ステップS4509)。CPU10aは、加熱部がリロード温度(例えば180℃)か否かを判断する(ステップS4510)。リロード温度でないと判断した場合は(ステップS4510:No)、ステップS4509に戻り、定着ヒータ29、30に予め設定された通常時の電力供給が継続される。リロード温度であると判断した場合は(ステップS4510:Yes)、待機状態となり、予め設定された通常時の電力が定着ヒータに供給され、通常の温度制御が実施される(ステップS4511)。
CPU10aは、再度待機状態か否かを判断する(ステップS4512)。待機状態であると判断した場合は(ステップS4512:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否かを判断する(ステップS4513)。35V未満であると判断した場合は(ステップS4513:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理3を行い(ステップS4514)、ステップS4511に戻る。これにより、キャパシタバンク9が充電される。35V未満でないと判断した場合は(ステップS4513:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行い(ステップS4515)、ステップS4511に戻る。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。
ステップS4512において、待機状態でないと判断した場合は(ステップS4512:No)、CPU10aは動作モード、画像形成動作過程毎に蓄電力を使用する電力使用テーブル1、2を参照し、蓄電力を使用する動作モードまたは動作条件を設定する(ステップS4516)。例えば、連続コピー枚数により、加熱部の温度が低下するコピー枚数設定と、最大電力を定着ヒータに供給、すなわちキャパシタバンク9の蓄電力を使用する場合に加熱部の温度が回復する時間のタイマカウントと、電力供給が必要な後処理を電力使用テーブル1、2から取得し、設定する。
次に、CPU10aは、コピー動作中か否かを判断する(ステップS4517)。コピー動作中であると判断した場合は(ステップS4517:Yes)、CPU10aは電力使用テーブル1、2から取得したコピー枚数設定があるか否かを判断する(ステップS4518)。コピー枚数設定があると判断した場合には(ステップS4518:Yes)、CPU10aは複数コピー処理を行う(ステップS4519)。詳細は後述する。
次に、CPU10aは、開閉回路制御処理2を行う(ステップS4520)。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。負荷は、継続して画像形成動作を行い、定着ヒータに通常の電力が供給される(ステップS4521)。CPU10aは、1ジョブに対応する枚数の用紙を排出したか否かを判断する(ステップS4522)。1ジョブに対応する枚数の用紙を排出していないと判断した場合には(ステップS4522:No)、ステップS4521に戻り、負荷は画像形成動作を継続する。1ジョブに対応する枚数の用紙を排出したと判断した場合には(ステップS4522:Yes)、CPU10aは後処理に電力供給が必要か否かを判断する(ステップS4523)。
後処理に電力供給が必要であると判断した場合には(ステップS4523:Yes)、DC電源の出力増加をするため、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS4524)。これにより、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給される。電力が供給された後処理周辺機は、後処理動作を実施し(ステップS4525)、ステップS4511に戻る。例えば、ステープル処理での閉じ動作等を行う。後処理に電力供給が必要でないと判断した場合は(ステップS4523:No)、コピー動作は終了したので、ステップS4511に戻る。
ステップS4517において、コピー動作中でないと判断した場合は(ステップS4517:No)、CPU10aは省エネモード中か否かを判断する(ステップS4526)。省エネモード中でないと判断した場合は(ステップS4526:No)、ステップS4511に戻る。省エネモード中であると判断した場合は(ステップS4526:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否かを判断する(ステップS4527)。充電電圧が35V未満であると判断した場合は(ステップS4527:Yes)、キャパシタバンク9に充電するため、CPU10aは開閉回路制御処理3を行い(ステップS4528)、ステップS4526に戻る。なお、本フローチャートには示さないが、この充電動作が終了すると、画像形成装置制御部も省エネモードに移行する。充電電圧が35V未満でないと判断した場合は(ステップS4527:No)、CPU10aは第1切替回路を商用電源側に切替え(ステップS4529)、第2切替回路を商用電源側に切替え(ステップS4530)、ステップS4526に戻る。
プリンタのエンジン制御部10による複数コピー制御処理について説明する。図46は、プリンタのエンジン制御部が行う複数コピー制御処理手順を示すフローチャートである。
まず、エンジン制御部10のCPU10aは、開閉回路制御処理2を行う(ステップS4601)。これにより、商用電源(降圧回路50)から負荷に電源が供給される。次に、負荷は画像形成動作を実施し、定着ヒータ29、30に通常の電力が供給される(ステップS4602)。CPU10aは、電力使用テーブルから取得されたコピー枚数Nのコピーを実施したか否かを判断する(ステップS4603)。コピー枚数Nのコピーを実施していないと判断した場合には(ステップS4603:No)、ステップS4602に戻り、負荷は画像形成動作を繰り返す。コピー枚数Nのコピーを実施したと判断した場合には(ステップS4603:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS4604)。これにより、商用電源からの電力供給を停止し、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給される。その結果、余った電力が定着装置の加熱部に供給され、定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力の供給が可能となり、加熱部の温度が定着画像保証温度より低下するのを防止することができる。
CPU10aは、定着ヒータ29、30に最大電力を供給した状態を継続し、画像形成動作を継続する(ステップS4605)。CPU10aは、タイマカウンタがMか否かを判断する(ステップS4606)。タイマカウンタがMでないと判断した場合には(ステップS4606:No)、ステップS4605に戻る。タイマカウンタがMであると判断した場合には(ステップS4606:Yes)、処理を抜ける。
なお、定着装置の加熱部の温度の低下は、通紙を開始することによって定着の加圧ロータの熱が用紙に移動するために生じるものである。従ってこの加圧ローラが暖まれば、温度低下は解消される。加圧ローラが暖まるまでの時間Mは、電力使用テーブル2から取得され、タイマカウントとして設定されているので、その時間Mになるまで、定着ヒータにヒータ定格の最大電力を供給することができる。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図47は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、キャパシタバンク9から電力が供給され、定電圧生成回路13は定電圧を出力し、負荷に電力を供給する。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS4701)。CPU10aは、第1切替回路を商用電源側に切替える信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS4702)、第2切替回路を蓄電部側に切替える信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS4703)。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図48は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、商用電源(降圧回路50)から負荷に電力が供給される。
CPU10aは、負荷に電力を供給する信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS4801)。CPU10aは、第1切替回路を商用電源側に切替える信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS4802)、第2切替回路を商用電源側に切替える信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS4803)。
次に、エンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図49は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理により、キャパシタバンク9に充電する。
CPU10aは、第1切替回路を蓄電部側に切替える信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS4901)、第2切替回路を商用電源側に切替える信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS4902)。CPU10aは、充電許可信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS4903)。
このように、本実施の形態にかかる電源装置600は、商用電源で充電されたキャパシタバンク9の出力または商用電源の出力を定電圧生成回路13によって定電圧が生成され、生成された定電圧を負荷に供給する構成を採るため、従来複数の回路によって実現されていた複数の機能を1つの定電圧生成回路13によって実現することができ、プリンタのエンジン電源部の回路構成が簡易な構成とすることができる。これにより、日本国内の一般的なオフィスの商用電源を用い、電源関連の特別な工事を施すことなく、定着装置の立上り時間を短縮することができ、蓄電部を設けた電源装置の回路構成を簡略化することができる。また、蓄電部を設けた電源装置の回路構成を簡略化されたため、画像形成装置の製造コストを低減することができる。また、電源装置の回路構成が複雑な構成を採らないため、装置の品質の向上やメンテナンスの容易性の向上を図ることができる。
また、商用電源を降圧し、降圧した電圧によってキャパシタバンク9に充電するため、直列に接続するキャパシタセルの個数を少なくすることができる。また、定着装置(ハロゲンヒータ)の電圧として問題がない蓄電量(DC30V以上)を蓄電することができる。
さらに、切替回路にノーマルクローズのリレーを使用することにより、主電源がOFFされた状態では、降圧回路50の出力を定電圧生成回路13に供給可能となるので、商用電源(降圧回路50)の出力、またはキャパシタバンク9の出力を供給する回路構成が簡単になる。
また、他の実施の形態にかかる電源装置について説明する。図50は、他の実施の形態にかかる電源装置の回路構成を示す回路図である。図50に示す電源装置700は、第6の実施の形態にかかる電源装置600のリレー55、56のドライブ回路を、画像形成装置に設け、画像形成装置側で直接切替回路55、56を制御するインタフェースを備えた回路構成である。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第7の実施の形態にかかる電源装置は、第6の実施の形態と同様に、商用電源から出力された電圧を降圧して蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第6の実施の形態とは、第1切替回路に代えて第1開閉回路を用い、第2切替回路に代えて第2開閉回路および第3開閉回路を用いている点が異なる。
図51は、第7の実施の形態にかかる電源装置の回路構成を示す回路図である。図52は、第7の実施の形態にかかる電源装置の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。なお、図51および図52に示す電源装置は、プリンタのエンジン部に搭載されたものとして示されている。
本実施の形態にかかる電源装置800は、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、第1開閉回路40と、第2開閉回路41と、第3開閉回路42とを備えている。また、電源装置800が搭載されているプリンタのエンジン部は、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、第1開閉回路40と、第2開閉回路41と、第3開閉回路42との構成、機能は、第6の実施の形態とほぼ同様であるので、上述した説明を参照し、異なる部分のみを説明する。また、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39についても、第6の実施の形態と同様であるので、異なる部分のみを説明する。
降圧出力制御及び充電制御回路7は、キャパシタバンク9の電圧を放電する場合、すなわち第3開閉回路42を介して定電圧生成回路13に供給する場合は、定電圧電源回路13が定格電圧を生成することができる入力電圧まで電圧を降下させるPWM信号をFET51のゲートに出力する。これにより、キャパシタバンク9が放電を開始し、定電圧生成回路13に入力される電圧が定格電圧を生成することができる電圧まで降下すると、自動的に定電圧生成回路13の入力が降圧回路50側に切り替わる。
第1開閉回路40は、降圧回路50の出力とキャパシタバンク9の接続を開閉するものであり、第2開閉回路41は、降圧回路50の出力と定電圧生成回路13の入力とを接続するものである。また、第3開閉回路42は、定電圧生成回路13の入力とキャパシタバンク9との接続を開閉するものである。これらの回路は、第2開閉回路41を閉じることにより、充電時にも定電圧電源回路13に電圧を供給することができる。また、省エネモード時等の負荷に電源供給が必要としないときに充電する場合は、第2開閉回路41を開放することによって、電力の削減が可能である。
また、第2開閉回路41及び第3開閉回路42をリレーとした場合は、第2開閉回路41をONにする信号を出力した後、一定時間後に第3開閉回路42を開放する信号を出力すれば、定電圧生成回路13に継続して電源供給が可能となる。第2開閉回路41をOFFにする場合に、第3開閉回路42をONにする信号を出力した後、一定時間後に第2開閉回路41を開放する信号を出力すればよい。
エンジン制御部10のシリアルコントローラ(SCI)10dは、第1開閉回路40のFET40aのゲートをON/OFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に出力することにより、第1開閉回路40の開閉を制御する。また、エンジン制御部10のシリアルコントローラ(SCI)10dは、FET41aのゲートをON/OFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に出力することにより、第2開閉回路41の開閉を制御する。エンジン制御部10のシリアルコントローラ(SCI)10dは、FET42aのゲートをON/OFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に出力することにより、第3開閉回路42の開閉を制御する。なお、かかる開閉回路の開閉動作は、後述する。
次に、以上のように構成されている電源装置800による充電制御処理、動作モード制御処理について説明する。かかる充電制御処理、動作モード制御処理は、第6の実施の形態とほぼ同様であるので、図44−1〜図46とその説明を参照する。異なる部分のみを説明する。
また、図45−1〜図45−4に示すフローチャート中の開閉回路制御処理1は、図53に示す開閉回路制御処理1に代え、開閉回路制御処理2は、図54に示す開閉回路制御処理2に代え、開閉回路制御処理3は、図55に示す開閉回路制御処理3に代える。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図53は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13はキャパシタバンク9の蓄電力を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5301)。CPU10aは、第1開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS5302)、第3開閉回路の閉鎖信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5303)。また、第2、第3開閉回路にリレーを使用した場合には、CPU10aはタイマカウンタで時間Nをカウントする(ステップS5304)。次に、CPU10aは、第2開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5305)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図54は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13は商用電源から出力された電圧を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、負荷電力供給信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5401)。CPU10aは、第1開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS5402)、第2開閉回路の閉鎖信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力する(ステップS5403)。また、第2、第3開閉回路にリレーを使用した場合には、CPU10aはタイマカウンタで時間Nをカウントする(ステップS5404)。次に、CPU10aは、第3開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力する(ステップS5405)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図55は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理により、商用電源から出力された電圧を降下し、降圧電圧によって蓄電部を充電する。
CPU10aは、第1開閉回路の閉鎖信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力し(ステップS5501)、第2開閉回路の閉鎖信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力する(ステップS5502)。次に、CPU10aは、第3開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに出力する(ステップS5503)。CPU10aは、充電許可信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5504)。
このように、第7の実施の形態にかかる電源装置800は、上述した効果に加え、第2開閉回路を閉じることにより、充電時も負荷に電力供給が可能になる。よって、充電時であっても、電源電圧がある程度変動しても問題がない負荷を接続することが可能である。また、省エネモード時等のように負荷に電力を供給することが不要な場合は、第2開閉回路を開放することによって電力の削減が可能になる。また、第2開閉回路を閉じた後に、第3開閉回路を開放、またはこの逆の動作を行うことによって負荷に供給する電源の遮断防止が可能となる。
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。第8の実施の形態にかかる電源装置は、第6の実施の形態と同様に、商用電源から出力された電圧を降圧して蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第6の実施の形態とは、第1切替回路に代えて第1開閉回路を用い、第2切替回路に代えて第2開閉回路を用いている点が異なる。
図56は、第8の実施の形態にかかる電源装置の回路構成を示す回路図である。図57は、第8の実施の形態にかかる電源装置の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。なお、図56および図57に示す電源装置は、プリンタのエンジン部に搭載されたものとして示されている。
本実施の形態にかかる電源装置900は、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、第1開閉回路40と、第2開閉回路43とを備えている。また、電源装置900が搭載されているプリンタのエンジン部は、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39とを備えている。
ここで、フィルタ1と、全波整流回路2と、降圧回路50と、降圧電圧検出回路19と、キャパシタバンク9と、充電電圧検出回路16と、定電圧生成回路13と、充電電流検出回路12と、降圧出力制御及び充電制御回路7と、第1開閉回路40と、第2開閉回路43との構成、機能は、第6の実施の形態とほぼ同様であるので、上述した説明を参照し、異なる部分のみを説明する。また、エンジン制御部10と、負荷20と、AC定着ヒータ29、30と、加熱部温度検出回路33、34と、AC定着ヒータ制御回路39についても、第6の実施の形態と同様であるので、異なる部分のみを説明する。
第1開閉回路40は、上述した実施の形態と同様に、降圧回路50の出力とキャパシタバンク9との接続を開閉するものである。第2開閉回路43は、降圧回路50の出力をダイオード44を介して定電圧生成回路13の入力と接続し、定電圧生成回路13の入力とキャパシタバンク9との接続を開閉するものである。これらの回路は、ダイオードを介して常時定電圧生成回路13に電圧を供給している。よって、キャパシタバンク9から放電する時は、降圧回路50の電圧をキャパシタバンク9の電圧より低くすれば、キャパシタバンク9から定電圧生成回路13に電圧が供給されることはない。
エンジン制御部10のシリアルコントローラ(SCI)10dは、第1開閉回路40のFET40aのゲートをON/OFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に出力することにより、第1開閉回路40の開閉を制御する。また、エンジン制御部10のシリアルコントローラ(SCI)10dは、FET43aのゲートをON/OFFにする信号を降圧出力制御及び充電制御回路7に出力することにより、第2開閉回路43の開閉を制御する。なお、かかる開閉回路の開閉動作は、後述する。
上述したように構成されている電源装置900による動作モード制御処理、充電制御処理について説明する。図58−1、図58−2は、画像形成装置のエンジン制御部が行う動作モード制御処理手順を示すフローチャートである。動作モード制御処理は、第6の実施の形態で説明した図45−1〜図45−4に示すフローチャートと一部同様であるので、異なる部分のみ説明する。ステップS5801以前の処理は、図45−1のステップS4501〜ステップS4510と同様であるので図45−1での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
図45−1のステップS4510において、エンジン制御部10のCPU10aがリロード温度であると判断した場合は待機状態となり、予め設定された通常時の電力が定着ヒータに供給され、通常の温度制御が実施される(ステップS5801)。
次に、CPU10aは再度待機状態か否かを判断する(ステップS5802)。待機状態であると判断した場合は(ステップS5802:Yes)、CPU10aは充電電圧が35V未満か否かを判断する(ステップS5803)。35V未満であると判断した場合は(ステップS5803:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理3を行う(ステップS5804)。これにより、キャパシタバンク9が充電される。その後ステップS5801に戻る。35V未満でないと判断した場合は(ステップS5803:No)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS5805)。これにより、商用電源から入力された電力が定電圧生成回路13を介して負荷に供給される。その後ステップS5801に戻る。
ステップS5802において、待機状態でないと判断した場合は(ステップS5802:No)、CPU10aはコピー動作中か否かを判断する(ステップS5806)。コピー動作中であると判断した場合は(ステップS5806:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS5807)。これにより、商用電源から入力された電力が定電圧生成回路13を介して負荷に供給される。負荷は、画像形成動作を行い、定着ヒータ29、30に通常の電力が供給される(ステップS5808)。
次に、CPU10aはジョブが終了しているか否かを判断する(ステップS5809)。ジョブが終了していると判断した場合は(ステップS5809:Yes)、後述する省エネモードの処理を実施する。ジョブが終了していないと判断した場合は(ステップS5809:No)、CPU10aは電力使用テーブル1から使用電力が通常の電力以上となる現在の用紙サイズに対応するコピー枚数N及び蓄電力使用時間Mを取得する(ステップS5810)。
次に、CPU10aは現在のコピー枚数がNか否かを判断する(ステップS5811)。コピー枚数Nでないと判断した場合は(ステップS5811:No)、ステップS5808に戻り、画像形成動作が継続される。現在のコピー枚数がNであると判断した場合は(ステップS5811:Yes)、加熱部の温度が定着画像保証温度より低下するのを防止するため、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS5812)。これにより、商用電源からの電力供給が停止される。さらに、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、余った電力を定着装置の加熱部に供給することができる。その結果、定着ヒータ29、30にヒータ定格の最大電力の供給が可能となる。
CPU10aは、定着ヒータ29、30に最大電力を供給した状態を継続し、コピー動作を継続する(ステップS5813)。なお、定着装置の加熱部の温度の低下は、通紙を開始することによって定着の加圧ローラの熱が用紙に移動したために生じるものである。従って、加圧ローラが暖まれば温度低下は解消される。CPU10aは、加圧ローラが暖まるまでの時間である蓄電力使用時間Mをタイマでカウントとする(ステップS5814)。タイマカウントがMでないと判断した場合は(ステップS5814:No)、ステップS5813に戻り、蓄電力使用時間Mが経過するまで、定着ヒータにヒータ定格の最大電力が供給される。
タイマカウントがMであると判断した場合は(ステップS5814:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理2を行う(ステップS5815)。これにより、商用電源から入力された電力が負荷に供給される。負荷は、継続して画像形成動作を行い、CPU10aは定着ヒータに通常の電力を供給する(ステップS5816)。CPU10aは、1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出したか否かを判断する(ステップS5817)。1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出しないと判断した場合は(ステップS5817:No)、ステップS5816に戻り、画像形成動作を継続する。1ジョブで排出すべき枚数の用紙を排出したと判断した場合は(ステップS5817:Yes)、CPU10aは電力使用テーブル2から電力供給が必要な後処理を取得する(ステップS5818)。
次に、CPU10aは、これから実施する後処理に電力供給が必要であるか否かを判断する(ステップS5819)。後処理に電力供給が必要であると判断した場合は(ステップS5819:Yes)、CPU10aは開閉回路制御処理1を行う(ステップS5820)。これにより、キャパシタバンク9に蓄電された蓄電力が定電圧生成回路13に供給され、DC電源の出力を増加することができる。例えば、後処理としてステープル処理の綴じ動作を行う場合などに電力供給を行う。電力を供給された後処理周辺機は、後処理動作を実施する(ステップS5821)。その後、ステップ5801に戻る。後処理に電力供給必要が必要でないと判断した場合は(ステップS5819:No)、コピー動作は終了しているので、ステップS5801に戻る。
ステップS5806において、コピー動作中でないと判断した場合は(ステップS5806:No)、またはステップS5809において、ジョブが終了したと判断した場合は(ステップS5809:Yes)、省エネモードか否かを判断して処理を行う。その処理の手順は、図45−4のステップS4526〜ステップS4530に示すフローチャートとほぼ同様であるので、図45−4での説明を参照し、ここでの説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
ステップS4529およびステップS4530に代えて、本実施の形態では降圧出力停止信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する処理を行う。
また、図58−1〜図58−2に示すフローチャート中の開閉回路制御処理1は、図59に示す開閉回路制御処理1に代え、開閉回路制御処理2は、図60に示す開閉回路制御処理2に代え、開閉回路制御処理3は、図61に示す開閉回路制御処理3に代える。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理1について説明する。図59は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理1の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13はキャパシタバンク9の蓄電力を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、蓄電部の電力を使用する信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5901)。CPU10aは、第1開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS5902)、第2開閉回路の閉鎖信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS5903)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理2について説明する。図60は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理2の手順を示すフローチャートである。この処理により、定電圧生成回路13は商用電源から出力された電圧を使用して定電圧を生成し、負荷へ電力を供給する。
CPU10aは、負荷電力供給信号を降圧出力及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS6001)。CPU10aは、第1開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS6002)、第2開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS6003)。
本実施の形態におけるエンジン制御部10による開閉回路制御処理3について説明する。図61は、画像形成装置のエンジン制御部が行う開閉回路制御処理3の手順を示すフローチャートである。この処理により、商用電源から出力された電圧を降下し、降圧電圧によって蓄電部を充電する。
CPU10aは、第1開閉回路の閉鎖信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信し(ステップS6101)、第2開閉回路の開放信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS6102)。次に、CPU10aは、充電許可信号を降圧出力制御及び充電制御回路7のCPU7aに送信する(ステップS6103)。
このように、本実施の形態にかかる電源装置900は、上述した効果に加え、第2開閉回路を閉じる時に、降圧回路の電圧をキャパシタバンク9の充電電圧より低くすることにより、開閉回路を削減している。また、放電によりキャパシタバンク9の電圧が低くなると自動的に降圧回路50側に定電圧生成回路13の入力が切り替わる。
また、他の実施の形態にかかる電源装置について説明する。図62は、他の実施の形態にかかる電源装置の回路構成を示す回路図である。図63は、他の実施の形態にかかる電源装置の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。なお、図62および図63に示す電源装置は、プリンタのエンジン部に搭載されたものとして示されている。
図62および図63に示す電源装置1000は、商用電源から出力された電圧を、充電回路を用いて蓄電部を充電するとともに、商用電源から出力された電圧および蓄電部から出力された電圧を定電圧生成回路によって定電圧化することによって負荷に供給するものである。第6の実施の形態とは、降圧回路がなく、充電及び制御回路によって蓄電部を充電し、開閉回路を制御する点が異なる。
本実施の形態にかかる電源装置1000は、従来の電源と同じように、全波整流回路2の出力を定電圧生成回路13に供給し、全波整流回路2の出力を分岐させ、この出力を充電及び制御回路60に接続し、キャパシタバンク9に充電している。よって、従来の電源の構成に簡単に補助蓄電機能を追加することができる。なお、定電圧生成回路13の制御入力電圧範囲を広くすることによってキャパシタセルの使用個数を少なくすることが可能となる。
また、待機時のように負荷が軽い場合には、第1開閉回路66を閉じることによって充電時も負荷に電力を供給することが可能になる。省エネモード時等のように負荷への電力供給が不要な場合は、開閉回路を開放することによって電力の削減が可能になる。
また、本実施の形態にかかる電源装置1000は、充電及び制御回路60に電圧変換トランスを採用することによって商用電源を充電回路に接続する開閉回路が不要になる。
さらに、他の実施の形態にかかる電源装置について説明する。図64は、他の実施の形態にかかる電源装置の回路構成を示す回路図である。図65は、他の実施の形態にかかる電源装置の詳細な回路構成を示す詳細回路図である。なお、図64および図65に示す電源装置は、プリンタのエンジン部に搭載されたものとして示されている。
図64および図65に示す電源装置1100は、上述した電源装置1000とほぼ同様の構成であり、第1開閉回路66と、第2開閉回路67とに代えて、第1開閉回路76と、第2開閉回路77と、第3開閉回路78とを備える点が異なる。
本実施の形態にかかる電源装置1100は、上述した効果に加え、待機時のように負荷が軽い場合には、第1開閉回路76と第2開閉回路77を閉じることにより、充電時も負荷に電力を供給することが可能になる。また、省エネモード時等のように負荷に電力供給が不要な場合は、開閉回路を開放することにより、電力の削減が可能になる。
また、本実施の形態にかかる電源装置1100は、商用電源を充電及び制御回路60に接続する開閉回路は要するが、降圧チョッパ回路を使用することによって充電回路の回路構成を簡略化することができる。