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JP4963937B2 - 工作機械の回転テーブル装置 - Google Patents

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JP4963937B2 JP2006295797A JP2006295797A JP4963937B2 JP 4963937 B2 JP4963937 B2 JP 4963937B2 JP 2006295797 A JP2006295797 A JP 2006295797A JP 2006295797 A JP2006295797 A JP 2006295797A JP 4963937 B2 JP4963937 B2 JP 4963937B2
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本発明は、パレット交換装置を備えた工作機械の回転テーブル装置に関し、特に、パレット着脱用のアクチュエータに圧力流体を供給するための流体供給管路のロータリジョイントと、パレットに取付けたワークを吸引するための空気吸引管路のロータリジョイントを有する工作機械の回転テーブル装置に関する。
パレット交換装置を備えた工作機械の回転テーブル装置は、回転テーブルにパレットをクランプ、アンクランプするために油圧装置が設けられている。非回転部分から回転部分の回転テーブル内に設けられた油圧装置に圧力流体を供給するためにロータリジョイントが用いられている。パレットの着脱装置は、パレットに設けたプルスタッドを皿ばねの付勢力でクランプし、シリンダ、ピストン機構の油圧装置でアンクランプするものが知られている。ロータリジョイントは、回転部分と非回転部分との間で流体の管路を接続する装置であり、回転テーブル装置においては、ハウジングと回転軸との間で流体の管路を接続するものである。本発明は、前述の流体供給管路を接続するロータリジョイントの他に、パレットに取付けたワークを吸引するための空気吸引管路を接続するロータリジョイントを追加したものである。特許文献1は、吸引チャック式基板回転処理装置が開示され、回転軸に取付けられたスピンチャック上に載せた基板を真空ポンプで吸引して、基板に処理を行うための装置である。特許文献2は、工作機械の主軸装置のスルースピンドルクーラント装置に用いるロータリジョイントが開示され、回転軸の端部と対向する非回転部に一対のシール部材を設け、それらを当接して管路を接続する装置である。
特開平7−263324号公報 特許第2906008号公報
本願出願人は、回転テーブルにパレットを装着するためのアクチュエータに圧力流体を供給する流体供給管路とパレットに取付けたワークを吸引するための空気吸引管路を有したロータリジョイントを製作していた。そのロータリジョイントは、流体供給管路の接続管路(後述の接続管路53)と空気吸引管路の接続管路(後述の接続管路77)が隣り合せに設けられ、隣りの管路の間はシール部材(例えば、Оリング)で仕切られているものであった。そのため、パレットからワークを取外した際に、空気吸引管路の中に切粉やクーラント液が侵入して、シール部材が損傷し、シール部材の寿命が短いという問題点があった。本発明は従来技術の問題点を解決することを課題としており、本発明の目的は、パレットを着脱するためのアクチュエータに圧力流体を供給する流体供給管路のロータリジョイントと、パレットに取付けたワークを吸引するための空気吸引管路のロータリジョイントを別々に設け、パレットに取付けたワークを吸引可能にした工作機械の回転テーブル装置を提供すると共に、パレットからワークを取外した際に、切粉やクーラント液が空気吸引管路に侵入しても、流体供給管路のロータリジョイントに侵入しないようにした工作機械の回転テーブル装置を提供することである。
前述の目的を達成するために、本発明によれば、パレット交換装置を備えた工作機械の回転テーブル装置において、ハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支持された回転軸と、前記回転軸と一体的に回転可能に設けられ、パレットを着脱するアクチュエータを有する回転テーブルと、ワーク取付け面を有し、前記回転テーブルに装着可能なパレットと、前記回転軸の中心位置から半径方向に離れた位置に穿設され、前記回転軸と非回転部との間にシール部材を介在させて管路を接続するロータリジョイントを有し、前記回転テーブルのアクチュエータに圧力流体を供給する流体供給管路と、前記流体供給管路に接続され、圧力流体を吐出する圧力流体発生手段と、前記流体供給管路とは別に設けられ、前記回転軸の中心位置に穿設され、前記回転軸の端部とそれに対向する非回転部に一対のリング状のシール部材を設け、該シール部材を当接して管路を接続するロータリジョイントを有し、前記パレットに取付けたワークを吸引する空気吸引管路と、前記空気吸引管路に接続され、管路内の空気を吸引する真空ポンプ手段と、を具備し、パレットに取付けたワークを吸引可能にした工作機械の回転テーブル装置が提供される。
また、前記工作機械の回転テーブル装置において、前記流体供給管路は、前記回転軸の中心位置から半径方向に離れた位置に穿設され、前記回転テーブルのアクチュエータに連通して設けられ、前記回転軸と非回転部との間にシール部材を介在させて管路を接続するロータリジョイントを有してなり、前記空気吸引管路は、前記回転軸の中心位置に穿設され、前記パレットのワーク取付け面に開口して設けられ、前記回転軸の端部とそれに対向する非回転部に一対のリング状のシール部材を設け、該シール部材を当接して管路を接続するロータリジョイントを有してなる工作機械の回転テーブル装置が提供される。
パレットに取付けたワークを吸引するために、パレットのワーク取付け面に空気吸引管路が開口されている。そのために、パレットからワークを取外したとき、空気吸引管路に切粉やクーラント液が侵入することは防げ得ない。切粉やクーラント液が侵入するとロータリジョイントのシール部材が損傷する。そこで、流体供給管路のロータリジョイントと空気吸引管路のロータリジョイントを別々にして、空気吸引管路に切粉やクーラント液が侵入しても、流体供給管路のシール部分に侵入しないようにした。また、空気吸引管路のロータリジョイントのシール部材はすべり接触によって管路を接続する。シール部材は耐摩耗性の高い部材を用い、切粉やクーラント液がシール部分に侵入してもシール部材の損傷がないようにした。
本発明によれば、パレットを着脱するためのアクチュエータに圧力流体を供給する流体供給管路のロータリジョイントの他に、パレットに取付けたワークを吸引するための空気吸引管路のロータリジョイントを設け、パレットに取付けたワークを吸引して加工を行うことができるようにしたので、加工の際に振動によるビビリが発生しなく加工精度が良くなった。また、前述のようにロータリジョイントを別々にしたので、空気吸引管路から切粉やクーラント液が侵入しても、切粉やクーラント液が流体供給管路のシール部分に侵入することがなく、流体供給管路のシール部材が損傷することがない。空気吸引管路のロータリジョイントのシール部材は、耐摩耗性の高い部材を用いたので、切粉やクーラント液が侵入してもシール部材が損傷することがない。
以下、添付図面を参照して、本発明の工作機械の回転テーブル装置の好ましい実施の形態を説明する。図1は工作機械の回転テーブル装置の断面図である。工作機械のテーブル1は、図示せず工具主軸との間で、X、Y、Zの3軸方向に相対的に移動可能に設けられている。テーブル1はB軸の回転割出しテーブルであってもよい。回転テーブル装置のハウジング3は工作機械のテーブル1上に取付けられている。回転軸5は軸受7、9によりハウジング3に回転可能に支持されている。回転軸5は図示せず駆動モータ及び駆動機構により回転割出し駆動される。駆動機構は歯車装置などの周知の機構である。回転テーブル11は回転軸5に図示せず締結部材により一体的に取付けられている。回転テーブル11の上面13にはパレット15を装着するためのクランプ、アンクランプ手段17が設けられている。クランプ、アンクランプ手段17は周知の装置であり、例えば、パレット15に設けられたプルスタッド19をコレット21でクランプするものである。プルスタッド19のクランプは皿ばねの付勢力で行い、プルスタッド19のアンクランプは油圧装置、すなわち、シリンダ、ピストン機構により行うものが周知である。パレット15のワーク取付け面23にはワーク25が取付け具27により固定されている。ワーク25の凹部29は加工された形状を示している。
回転軸5の中心位置から半径方向に離れた位置に流体供給管路31が穿設され、流体供給管路31は、図示せず圧力流体発生手段に接続され、クランプ、アンクランプ手段17に圧力流体を供給するための管路である。流体供給管路31はアクチュエータの数に応じて適宜必要な本数が設けられる。回転軸5の中心位置に空気吸引管路33が穿設され、空気吸引管路33は、図示せず真空ポンプ手段に接続され、真空ポンプの吸引によりパレット15に取付けたワーク25の中央部分を吸引するための管路である。回転テーブル11の中央部にはパレット15との管継手手段35が設けられ、ピストン部材37がばね39によりパレット15に押圧され管路を接続する。パレット15のワーク取付け面23の中央部には流体供給管路31が開口部41を有して開口されている。開口部41の周辺はワーク25の密着を良くするために適宜の溝を設けてもよい。
次に、流体供給管路31のロータリジョイント45及び空気吸引管路33のロータリジョイント61を図2を参照して説明する。図2はロータリジョイント45及びロータリジョイント61の部分を詳細に説明した図である。ロータリジョイント45のハウジング47は、回転テーブル装置のハウジング3に取付けられている。ハウジング45の内部に回転軸5が軸受49、51により回転可能に支持されている。前述したように、回転軸5には流体供給管路31及び空気吸引管路33が設けられている。流体供給管路31はハウジング47に設けられた接続管路53に接続され、回転部と非回転部の間にシール部材55を介在させて圧力流体が漏れないようになっている。圧力流体は図示せず圧力流体発生源から接続管路53に供給される。圧力流体発生手段は周知の流体ポンプである。
ロータリジョイント61のハウジング63は、ロータリジョイント45のハウジング47に取付けられている。回転軸5の中心位置には空気吸引管路33が設けられ、回転軸5の端部にシール部材を取付けるブロック65が取付けられている。ブロック65の端部にシール部材67が固定されている。シール部材67と対向する位置の非回転部にシール部材69が設けられている。シール部材69はピストン71の先端に固定されている。ピストン71はシリンダ73内で左右に移動可能になっている。ピストン71はばね75により右側に付勢され、シール部材69をシール部材67に当接し、空気吸引管路33の回転部と非回転部を接続する。シール部材67は回転し、シール部材69は回転しないので、両者間にはすべり接触が生じる。シール部材67、69は、耐摩耗性の高いセラミックス等で作られている。空気吸引管路33は、ブロック65、シール部材67、69及びピストン71を貫通して接続管路77に接続されている。接続管路77は図示せず真空ポンプ手段に接続され、真空ポンプで管路内の空気を吸引すると、パレット15に取付けたワーク25の底面がパレット15に密着する。図1に示すように薄肉形状のワークを加工すると振動によりビビリが発生して精度良く加工できない。ワーク25の中央部を負圧で吸引するとビビリが発生せずにきれいに加工ができる。
本発明の工作機械の回転テーブル装置の実施の形態を示す断面図である。 本発明の実施の形態のロータリジョイント部分の詳細説明の断面図である。
符号の説明
3 ハウジング
5 回転軸
11 回転テーブル
15 パレット
25 ワーク
31 流体供給管路
33 空気吸引管路
45 流体供給管路のロータリジョイント
55 シール部材
61 空気吸引管路のロータリジョイント
67、69 シール部材

Claims (1)

  1. パレット交換装置を備えた工作機械の回転テーブル装置において、
    ハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に支持された回転軸と、
    前記回転軸と一体的に回転可能に設けられ、パレットを着脱するアクチュエータを有する回転テーブルと、
    ワーク取付け面を有し、前記回転テーブルに装着可能なパレットと、
    前記回転軸の中心位置から半径方向に離れた位置に穿設され、前記回転軸と非回転部との間にシール部材を介在させて管路を接続するロータリジョイントを有し、前記回転テーブルのアクチュエータに圧力流体を供給する流体供給管路と、
    前記流体供給管路に接続され、圧力流体を吐出する圧力流体発生手段と、
    前記流体供給管路とは別に設けられ、前記回転軸の中心位置に穿設され、前記回転軸の端部とそれに対向する非回転部に一対のリング状のシール部材を設け、該シール部材を当接して管路を接続するロータリジョイントを有し、前記パレットに取付けたワークを吸引する空気吸引管路と、
    前記空気吸引管路に接続され、管路内の空気を吸引する真空ポンプ手段と、
    を具備し、パレットに取付けたワークを吸引可能にしたことを特徴とする工作機械の回転テーブル装置。
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