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JP4820731B2 - 基板検査装置及び基板検査方法 - Google Patents

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JP4820731B2 JP2006282723A JP2006282723A JP4820731B2 JP 4820731 B2 JP4820731 B2 JP 4820731B2 JP 2006282723 A JP2006282723 A JP 2006282723A JP 2006282723 A JP2006282723 A JP 2006282723A JP 4820731 B2 JP4820731 B2 JP 4820731B2
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Description

本発明は、検査対象となる複数の単位基板が複数行複数列のマトリクス状に形成されてなるマザー基板内の前記単位基板に対する電気的特性に関する検査を行う基板検査装置及び基板検査方法に関する。
尚、本発明は、プリント配線基板に限らず、例えば、フレキシブル基板、多層配線基板、及び半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板の検査に適用でき、この明細書では、それら種々の基板を総称して「基板」と称する。
従来の基板検査技術として、検査対象となる複数の単位基板が複数行複数列のマトリクス状に形成されてなるマザー基板を作成し、隣接する複数の単位基板の検査点に対応して複数のプローブ群を配置し、そのマザー基板内の複数の単位基板に対して一度に検査を行うようにしたものがある(例えば、特許文献1)。
特開平8−21867号公報
しかしながら、複数の単位基板がマトリクス状に配置されたマザー基板では、複数の単位基板作製時の配線パターンの熱収縮又は熱膨張等の要因により、マザー基板内の各単位基板の検査点に設計上の理想位置からのずれが生じる場合がある。このような検査点の位置ずれがあると、プローブが検査点から外れてしまい、正確な検査ができないため、検査点の位置ずれに如何に対処するかが技術的課題となっている。そして、この課題は、配線パターンの細密化に伴いより深刻化している。
そこで、本発明の解決すべき課題は、マザー基板内の各単位基板の検査点の位置ずれに対応して確実に検査を行うことができる基板検査装置及び基板検査方法を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、検査対象となる複数の単位基板が複数行複数列のマトリクス状に形成されてなるマザー基板に対する電気的特性に関する検査を行う基板検査装置であって、前記マザー基板内の前記各単位基板の検査点の位置を検出する位置検出部と、前記マザー基板の1列分の前記単位基板の数と同数の一列に配置されたプローブ群を具備する検査治具ユニットを有し、前記位置検出部による検出結果に基づいて前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置合わせを行って、前記検査治具ユニットを前記マザー基板の各列の前記単位基板に直接接触させて前記単位基板に対する電気的特性に関する検査を行う検査部とを備え、前記位置検出部は、前記マザー基板の各列内のいずれかの前記単位基板を基準単位基板としてその基準単位基板の検査点である基準基板検査点の位置を検出するとともに、その列内の他の単位基板の検査点である他基板検査点の位置に関しては、前記基準基板検査点の位置を基準としたときの設計上の理想位置からの位置ずれ幅を検出し、前記検査部は、前記位置検出部により検出された前記マザー基板の各列内の前記基準単位基板の前記基準基板検査点の位置と、前記基準単位基板以外の単位基板の前記他基板検査点の前記理想位置からの位置ずれ幅とに基づいて前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置合わせを行って、前記マザー基板の各列内の前記単位基板に対する検査を行う。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係る基板検査装置において、前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記基準単位基板と前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にある単位基板とについては、前記基準単位基板を基準として位置合わして検査を行い、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、その位置ずれ幅に応じて位置合わせして検査を行う。
また、請求項3の発明では、請求項1又は請求項2の発明に係る基板検査装置において、前記基準単位基板には、前記マザー基板の各列の中央に位置する単位基板が設定される。
また、請求項4の発明では、請求項2の発明に係る基板検査装置において、前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、前記基準単位基板を基準として、その位置ずれ幅に応じて前記マザー基板の列方向及びその列方向に直交する行方向に前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置関係を補正して検査を行う。
また、請求項5の発明では、請求項2の発明に係る基板検査装置において、前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、前記基準単位基板を基準として、その位置ずれ幅に応じて前記マザー基板の列方向に前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置関係を補正して検査を行う。
また、請求項6の発明では、検査対象となる複数の単位基板が複数行複数列のマトリクス状に形成されてなるマザー基板に対する電気的特性に関する検査を行う基板検査装置であって、前記マザー基板内の前記各単位基板の検査点の位置を検出する位置検出部と、前記マザー基板の1列分の前記単位基板の数と同数の一列に配置されたプローブ群を具備する検査治具ユニットを有し、前記位置検出部による検出結果に基づいて前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置合わせを行って、前記検査治具ユニットを前記マザー基板の各列の前記単位基板に直接接触させて前記単位基板に対する電気的特性に関する検査を行う検査部とを備え、前記位置検出部は、前記マザー基板の各列内の各単位基板内に設定されたマークの位置を基準としたときの列内の各単位基板の検査点の設計上の理想位置からの位置ずれ幅を検出し、前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、列内のすべての前記単位基板について前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にある場合は、前記検査治具ユニットと前記マザー基板との1回の位置合わせにより、列内のすべての前記単位基板に対する検査を一度に行う一方、列内の少なくともいずれか1つの前記単位基板について前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない場合は、前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にある前記単位基板が複数あるときはその複数の単位基板について前記検査治具ユニットと前記マザー基板との位置合わせを一度に行って検査を行い、前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない前記単位基板については、前記検査治具ユニットと前記マザー基板との位置合わせを個別に行って検査を行う。
また、請求項7の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明に係る基板検査装置において、前記マザー基板に対する前記位置検出部による位置検出と、前記検査部による検査とが当該基板検査装置内の異なる場所で行われる。
請求項1に記載の発明によれば、マザー基板の各列に含まれる各単位基板の検査点の位置を検出し、その検出結果に基づいてマザー基板と検査治具ユニットとの位置合わせして検査を行うようになっているため、配線パターンが細密に形成されたマザー基板であっても、そのマザー基板内の各単位基板の検査点の位置ずれに対応して確実に検査を行うことができる。
また、位置検出部により検出されたマザー基板の各列内の基準単位基板の検査点(基準基板検査点)の位置と、基準単位基板以外の単位基板の検査点(他基板検査点)の理想位置からの位置ずれ幅とに基づいてマザー基板と検査治具ユニットとの位置合わして検査を行うようになっている。それ故、各列の基準単位基板について位置合わせを行えば、列内の他の単位基板についてはその位置ずれ幅に応じて単位基板と検査治具ユニットの位置関係を微調整すればよいため、マザー基板の各列における単位基板と検査治具ユニットの位置調節を迅速かつ効率良く行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、マザー基板の各列内の検査処理において、基準単位基板と、検査点の位置ずれ幅が許容範囲内にある単位基板とについては、基準単位基板を基準として位置合わして検査を行い、検査点の位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、その位置ずれ幅に応じて位置合わせして検査を行うようになっている。それ故、列内の基準単位基板以外のすべての単位基板の検査点の位置ずれ幅が許容範囲内である場合には、列内のすべての単位基板について検査を一度に行うことができるとともに、列内に基準単位基板の他に検査点の位置ずれ幅が許容範囲内にある単位基板が1つでも存在する場合には、マザー基板と検査治具ユニットとの位置合わせ回数及び押圧回数を減らすことができる。これによって、検査処理に要する時間を短縮できるとともに、検査治具ユニットを押し付けられることによるマザー基板の負担や劣化等を軽減できる。
請求項3に記載の発明によれば、基準単位基板としてマザー基板の各列の中央に位置する単位基板が設定されるため、その基準単位基板の列方向の両側に位置する他の単位基板の検査点の理想位置からの位置ずれ幅を小さく抑えることができる。
請求項4に記載の発明によれば、各列の単位基板の検査点の列方向及び行方向の位置ずれに的確に対応して、検査を行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、位置ずれの問題が生じやすい列方向についてのみマザー基板と検査治具ユニットとの位置調整を行う構成であるため、位置補正及び検査処理の迅速化が図れる。
請求項6に記載の発明によれば、マザー基板の各列に含まれる各単位基板の検査点の位置を検出し、その検出結果に基づいてマザー基板と検査治具ユニットとの位置合わせして検査を行うようになっているため、配線パターンが細密に形成されたマザー基板であっても、そのマザー基板内の各単位基板の検査点の位置ずれに対応して確実に検査を行うことができる。
また、マザー基板の各列内の検査処理において、列内のすべての単位基板について検査点の理想位置からの位置ずれ幅が許容範囲内にあるときは、列内のすべての単位基板について検査を一度に行うことができるとともに、列内に検査点の位置ずれ幅が許容範囲内にある単位基板が複数存在する場合には、マザー基板と検査治具ユニットとの位置合わせ回数及び押圧回数を減らすことができる。これによって、検査処理に要する時間を短縮できるとともに、検査治具ユニットを押し付けられることによるマザー基板の負担や劣化等を軽減できる。
請求項7に記載の発明によれば、マザー基板に対する位置検出部による位置検出と、検査部による検査とが基板検査装置内の異なる場所で行われるため、位置検出部による位置検出処理と、検査部による検査処理とを同時並行に行うことができ、大量のマザー基板に対する検査処理を迅速に行う行うことができる。
本発明の一実施形態に係る基板検査装置及び基板検査方法について以下に説明する。
図1は本実施形態に係る基板検査装置及び基板検査方法の検査対象であるマザー基板の平面図であり、図2は図1のマザー基板の一部分を拡大した図であり、図3は本発明の一実施形態に係る基板検査装置の位置検出部の構成を模式的に示す図であり、図4は本発明の一実施形態に係る基板検査装置の検査部の構成を模式的に示す図であり、図5は図4の検査部に備えられる検査治具ユニットの基板対向面の構成を示す図である。
まず、基板検査装置及び基板検査方法の検査対象であるマザー基板について説明する。図1に示すように、マザー基板1は検査対象となる複数の単位基板2が複数行複数列のマトリクス状に形成され、検査処理等が行われた後で、単位基板2ごとに分割されるようになっている。各単位基板2は同様な構成を有している。図1に示すマザー基板1では、単位基板2が3行、12列の構成で形成されている。行数については中央の単位基板2を決定しやすい奇数行(3行、5行等)のものが好ましい。なお、本明細書及び各図では説明の便宜のため、マザー基板1の列方向をx方向とし、列方向に直交する行方向をy方向とし、マザー基板1に対して垂直方向(法線方向)をz方向とすることとする。また、マザー基板1の各列の3つの単位基板2について、中央の単位基板を指すときは符号「2B」を用い、左側(x方向マイナス側)の単位基板を指すときは符号「2A」を用い、右側(x方向プラス側)の単位基板を指すときは符号「2C」を用いることとする。
各単位基板2には、図2に示すように、銅等の金属を用いたプリント配線や、薄い金属シートの挟み込み等により、複数の配線パターンが設けられている。そして、配線パターンにおける単位基板2の表面に設けられる端子部が検査点3となっており、この検査点3を介して各配線パターンの電気的特性(抵抗値、短絡、断線の有無等)が検査されるようになっている。このため、各単位基板2上には複数の検査点3が所定の配置形態で位置することとなる。このような各検査点3の配置形態は細密化が進んできており、検査点3の縦横のサイズは例えば数十μm(例えば、50μm)程度に設定され、検査点3間の間隔も例えば数十μm(例えば、30μm)程度に設定される。
次に、本実施形態に係る基板検査装置及び基板検査方法について説明する。本実施形態に係る基板検査装置は、図3に示される位置検出部10と、図4に示される検査部20とを備えている。位置検出部10では、図3に示されるように、位置検出のための撮像カメラ11が備えられ、基板保持機構30に保持されたマザー基板1中の各単位基板2の検査点3の位置が撮像カメラ11の撮像画像等に基づいて検出される。この位置検出部10による位置検出処理の詳細な内容については後述する。基板保持機構30は、その保持部31によりマザー基板1を保持した状態で、マザー基板1をx方向、y方向、z方向に移送するとともにz軸回りθ回転させる機能を有している。
検査部20では、図4に示されるように、位置検出部10により得られた各単位基板2の検査点3の位置情報に基づき、基板保持機構30に保持されたマザー基板1の各単位基板2に対し、配線パターンの電気的特性の検査が行われる。この検査部20には、マザー基板1に対する検査を列ごとに行うことが可能な査治具ユニット21が備えられている。検査治具ユニット21には、図5に示されるように、マザー基板1の1列分の単位基板2の数と同数(例えば3つ)のプローブ群22が一列に設けられている。各プローブ群22には、各単位基板2の検査点3の配置形態に対応して複数のプローブ23が備えられている。検査治具ユニット21は、図示しなし駆動機構によりマザー基板1の各列に対して近接、離反されるようになっている。
なお、図4の構成ではマザー基板1の上面側にのみ検査治具ユニット21を設ける構成としているが、マザー基板1の下面側にも検査点3が設けられている場合には、マザー基板1の下面側にも検査治具ユニット21が設けられる。
この検査部20による検査では、図示しない駆動機構により検査治具ユニット21がマザー基板1の各列の一列分の単位基板2に近接され、各プローブ23が各単位基板2の検査点3に直接又は間接的に電気接触され、各プローブ23を介して取り出された各検査点3からの信号に基づいて、図示しない所定の検査回路部によって各配線パターンの電気的特性が検査されるようになっている。
ところで、マザー基板1の各単位基板2に設けられる検査点3(配線パターン)は、製造過程の配線パターンの熱収縮又は熱膨張等による誤差により、設計上の理想位置からの位置ずれが生じることがある。検査点3の位置ずれが生じると、検査治具ユニット21をマザー基板1の各列に近接させた際に、プローブ23が検査点3から外れてしまい、正確な検査が行えない場合がある。
図6は検査点の位置ずれがない場合における1列分の単位基板に検査治具ユニットを対向させたときの状態を示す図であり、図7は検査点の位置ずれがある場合における1列分の単位基板に中央の単位基板を基準として検査治具ユニットを対向させたときの状態を示す図である。図6に示されるように、列内の各単位基板2の検査点3に実質的に位置ずれがない場合には、その列に検査治具ユニット21を近接させた際にその列内のすべての単位基板2のすべての検査点3にプローブ23が一度に整合(例えば、当接)可能となっている。これに対し、図7に示されるように、列内の各単位基板2の検査点3に位置ずれが生じている場合には、中央の単位基板2Bを基準として検査治具ユニット21をその列に位置合わせして近接させると、中央の単位基板2Bでは各プローブ23が対応する検査点3に整合可能となっているが、左右の単位基板2A,2においてプローブ23が検査点3が外れてしまっている。
そこで、本実施形態に係る基板検査装置及び基板検査方法では、位置検出部10により、マザー基板1の各列に含まれる各単位基板2の検査点3の位置を単位基板2ごとに検出するようにしている。より詳細には、マザー基板1の各列内の中央の単位基板2Bを基準単位基板2Bとしてその基準単位基板2Bの検査点3の位置を検出するとともに、その列内の左右の単位基板2A,2の検査点3の位置に関しては、基準単位基板2Bの検査点3の位置を基準としたときの設計上の理想位置からの位置ずれ幅を検出するようにしている。
検査点3の位置検出のための具体的手段としては、本実施形態では、撮像カメラ11により撮像したマザー基板1の撮像画像上における各単位基板2内に設定された1つ又は2つのマークの位置情報と、基板保持機構30により保持されているマザー基板1の座標情報(x、y、θ等)とに基づいて、検査点3の位置が検出されるようになっている。各単位基板2内に設定されるマークとしては、配線パターンに位置ずれが生じた場合にはそれと同様な態様で位置ずれが生じるようなものを採用するのが望ましく、例えば配線パターンの一部やいずれかの検査点3が採用される。本実施形態では、各単位基板2の隅部に設けられる配線パターンの一部がマーク40として設定されている。本実施形態では、各単位基板2の図2上における左上隅部にマーク40が1つずつ設けられている。各単位基板2内におけるマーク40と検査点3との位置関係はほぼ一定に保たれているため、マーク40の位置が検出できれば、それに基づいて、各単位基板2内の検査点3の位置が把握できるようになっている。なお、マザー基板1の各列のz軸回りのθ座標の検出は、列内のいずれか2つのマーク40の位置を検出するこにより行うことができる。
具体的な位置検出手順では、マザー基板1の各列内における2つのマーク40に基づいて各列の基準方向に対するθ角度(傾き角度)が検出されるとともに、各列の中央の基準単位基板2B内のマーク40の位置が検出される。なお、ここではθ角度の検出は各列ごとに行うようにしているが、各列間でθ角度の相違が無視できる程度である場合にはいずれかの列(又はマザー基板1全体)について1回だけ検出するようにしてもよい。
続いて、各列ごとに中央の基準単位基板2Bのマーク40(例えば、図2の基板2B上の左上隅のマーク40)の位置が検出され、続いて、その基準単位基板2Bのマーク40を基準として左右の単位基板2A,2Cの配線パターンが設計通りに形成されたと仮定した場合における左右の単位基板2A,2Cのマーク40(例えば、図2の基板2A,2C上の左上隅のマーク40)の理想位置(図8の鎖線で示す位置)からのx方向及びy方向に沿った位置ずれ幅dx,dyが検出される。なお、この位置ずれ幅の検出において、y方向(行方向)の位置ずれ幅dyについては不要な場合は検出を省略してもよい。
マザー基板1のすべての列について位置検出が終了すると、検査部20による検査処理が行われる。
検査部20では、マザー基板1の各列ごとに単位基板2に対する検査が行われる(例えば、先頭の列から順に1列ずつ検査が行われる)。より詳細には、位置検出部10によって検出されたマザー基板1の各列の単位基板20に関する位置情報に基づき、まず図6及び図7に示すように、各列の中央の基準検査基板2Bに検査治具ユニット21の中央のプローブ群22Bが整合するようにして、マザー基板1と検査治具ユニット21との位置合わせが行われる。この位置合わせは、例えば検査治具ユニット21は固定された状態で、基板保持機構30によりマザー基板1の座標位置(x、y、θ等)が調節されることにより行われる。より具体的には、まずマザー基板1の各列の向きが検査治具ユニット21の向きに一致するようにマザー基板1のz軸回りのθ角度が調節されてから、マザー基板1のx方向及びy方向の位置が検査治具ユニット21の位置に応じて調節される。
中央の基準検査基板2Bを基準としてマザー基板1と検査治具ユニット21との位置合わせが完了すると、図示しない駆動機構により検査治具ユニット21がマザー基板1の検査対象の列に近接され、検査治具ユニット21の各プローブ群22が対応する各単位基板2の検査点3に直接又は間接的に電気接触されて検査が行われる。
このとき、列内の左右の単位基板2A,2Cの検査点3の理想位置からの位置ずれ幅dx,dyが所定の許容範囲内にあり、図6に示すように、中央の単位基板2Bだけでなく左右の単位基板2A,2Cについてもプローブ群22が対応する検査点3に整合している場合には、検査治具ユニット21の1回の近接動作で列内のすべての単位基板2に対する検査が一度に行われるようになっている。
一方、列内の左右の少なくともいずれか一方の単位基板2A,2Cの検査点3の理想位置からの位置ずれ幅dx,dyが所定の許容範囲内になく、例えば図7に示すように、左右の単位基板2A,2Cについてプローブ群22が対応する検査点3に整合していない場合には、まず検査治具ユニット21の1回目の近接動作で中央の基準基板2Bに対する検査と、位置ずれ幅dx,dyが許容範囲内にある他の単位基板2に対する検査が行われる。
その後、検査治具ユニット21がマザー基板1から離反され、検出されている位置ずれ幅dx,dyに基づき、図9及び図10に示されるように、列内の未検査の単位基板2A又は2Cに対応するプローブ群22A又は22Cが整合するように、基板保持機構30によりマザー基板1の位置がx方向及びy方向に微調整され、図示しない駆動機構により検査治具ユニット21がマザー基板1の検査対象の列に近接され、対応するプローブ群22A又は22Cがその残りの単位基板2A又は2Cの検査点3に直接又は間接的に電気接触され、その残りの単位基板2A又は2Cに対する検査が行われる。
このような列内でのマザー基板1と検査治具ユニット21との再位置合わせ動作は、位置ずれ幅dx,dyが許容範囲内にない単位基板2A,2Cが左右いずれか一方の場合には1回、左右両方の場合は左右の各単位基板2A,2に対して2回行われる。なお、図9は左の単位基板2Aに検査治具ユニット21を整合された状態を示し、図10は右の単位基板2Cに検査治具ユニット21を整合させた状態を示している。
なお、本実施形態では列内でのマザー基板1と検査治具ユニット21との再位置合わせの際、マザー基板1の位置をx方向及びy方向に微調整するようにしたが、y方向については微調整を行わずに、x方向(列方向)についてのみ微調整を行うようにしてもよい。この場合、左右の単位基板3の位置ずれ幅dx,dyの検出についても、x方向の位置ずれ幅dxのみを検出するようにしてもよい。また、本実施形態では基板保持機構30によりマザー基板1の位置調節を行うなうようにしているが、マザー基板1と検査治具ユニット21との位置合わせが行えれば、検査治具ユニット21の方を移動させて位置調節するようにしてもよいし、マザー基板1及び検査治具ユニット21の両方を移動して位置調節するようにしてもよい。
また、本実施形態では、上述の如く、1回目の近接動作で検査治具ユニット21をマザー基板1の各列に位置合わせするときには、各列の中央の基準単位基板2Bのマーク40を基準にして、すなわち、検査治具ユニット21の中央のプローブ群22Bと基準単位基板2Bの検査点3とが最も整合するように位置合わせを行うようにしている。この場合、列内の左右の単位基板2A,2Cのマーク40の理想位置からの位置ずれ幅dx,dyが許容範囲外である場合には、左右の単位基板2,2Cについては位置ずれ幅dx,dyに応じて再位置合わせを行って検査を行うようになっている。
ここで、この点に関する変形例として、以下のような構成が採用可能である。すなわち、各列の左右の少なくともいずれか一方の単位基板2A,2Cのマーク40の理想位置からの位置ずれ幅dx,dyが許容範囲内にない場合には、1回目の近接動作で検査治具ユニット21を各列に位置合わせするときの位置を、左右の単位基板2A,2Cのマーク40の位置ずれ幅dx,dyに基づいて、中央の基準単位基板2Bのマーク40を基準とした位置から位置補正することにより、1回の近接動作で列内のより多くの単位基板2に対する検査を行えるようにしてもよい。そして、1回の近接動作で列内のすべての単位基板2に対する検査を行うことができなかった場合には、検出している各単位基板2のマーク40の位置に関する情報に基づいて、再位置合わせを行って未検査の単位基板2に対する検査を行うようにすればよい。なお、このように各列に対する1回目の近接動作の位置合わせ位置の調整を行っても、1回の近接動作で検査が行える単位基板2の数が増えない場合には、通常通り、中央の基準単位基板2Bのマーク40を基準に1回目の位置合わせが行われる。
ここで、各列の左右の単位基板2A,2Cの検査点3の理想位置からの位置ずれ幅dx,dyが所定の許容範囲内にあるか否かの判定手段としては、例えば以下の手段が考えられる。一つの手段としては、位置ずれ幅dx,dyに関する基準となる判定閾値を装置に予め記憶させておき、位置ずれ幅dx,dyがその判定閾値を超えたか否かに基づいて判定させるようにしてもよい。
あるいは他の手段として、中央の基準単位基板2Bを基準にマザー基板1と検査治具ユニット21とを位置合わせして、取りあえず列内の各単位基板2について検査を行ってみて、左右の単位基板2A,2Cの検査結果が所定レベル以上に悪い場合(例えば、断線と判断された配線パターンの割合が所定レベル以上など)には、その検査結果が所定レベル以上に悪い単位基板2A,2Cは検査点3に位置ずれが生じているものとして、再位置合わせの対象としてもよい。
さらに他の手段として、検査治具ユニット21の各プローブ群22に検査点3との電気接触の有無を検出可能なタイプのプローブ23が含まれている場合には、そのプローブ23が検査点23に電気接触しているか否かを判断することにより、左右の単位基板2A,2Cの検査点3の位置ずれの有無(再位置合わせの要否)を判断させるようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施形態によれば、マザー基板1の各列に含まれる各単位基板2の検査点3の位置を検出し、その検出結果に基づいてマザー基板1と検査治具ユニット21との位置合わせして検査を行うようになっているため、配線パターンが細密に形成されたマザー基板1であっても、そのマザー基板1内の各単位基板2の検査点3の位置ずれに対応して確実に検査を行うことができる。
また、本実施形態によれば、位置検出部10により検出されたマザー基板1の各列内の基準単位基板2Bの検査点3の位置と、基準単位基板2B以外の左右の単位基板2A,2Cの検査点3の理想位置からの位置ずれ幅dx,dyとに基づいてマザー基板1と検査治具ユニット21との位置合わして検査を行うようになっている。それ故、各列の基準単位基板2Bについて位置合わせを行えば、列内の左右の単位基板2A,2Cについてはその位置ずれ幅dx,dyに応じて単位基板2と検査治具ユニット21の位置関係を微調整すればよいため、マザー基板1の各列における単位基板2と検査治具ユニット21の位置調節を迅速かつ効率良く行うことができる。
また、マザー基板1の各列内の検査処理において、基準単位基板2Bと、検査点3の位置ずれ幅が許容範囲内にある単位基板2A,2Cとについては、基準単位基板2Bを基準として位置合わして検査を行い、検査点3の位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板2A,2Cについては、その位置ずれ幅dx,dyに応じた位置合わせして検査を行うようになっている。それ故、列内の基準単位基板2B以外のすべての単位基板2A,2Cの検査点3の位置ずれ幅dx,dyが許容範囲内である場合には、列内のすべての単位基板2A〜2Cについて検査治具ユニット21の1回の近接動作で検査を一度に行うことができるとともに、列内に基準単位基板2Bの他に検査点3の位置ずれ幅dx,dyが許容範囲内にある単位基板2A,2Cが1つでも存在する場合には、マザー基板1と検査治具ユニット21との位置合わせ回数及び押圧回数を減らすことができる。これによって、検査処理に要する時間を短縮できるとともに、検査治具ユニット21を押し付けられることによるマザー基板1の負担や劣化等を軽減できる。
また、基準単位基板としてマザー基板1の各列の中央に位置する単位基板2Bが設定されるため、その基準単位基板2Bの列方向の両側に位置する左右の単位基板2A,2Cの検査点3の理想位置からの位置ずれ幅を小さく抑えることができる。
また、本実施形態のように、マザー基板1の各列の左右の単位基板2A,2Cについてx方向及びy方向の位置ずれ幅dx,dyについて位置調節を行うようにした場合、各列の左右の単位基板2A,2Cの検査点3の列方向及び行方向の位置ずれに的確に対応して、検査を行うことができるという利点がある。
一方、マザー基板1の各列の左右の単位基板2A,2Cについてx方向の位置ずれ幅dxのみについて位置調節を行うようにした場合には、位置ずれの問題が生じやすい列方向についてのみマザー基板1と検査治具ユニット21との位置補正を行う構成であるため、位置補正及び検査処理の迅速化が図れる。
なお、本実施形態に係る構成の変形例として、マザー基板1の反り等の影響により、各列内において各単位基板2の検査点3のz方向の位置に違いがある場合には、中央の基準単位基板2の検査点3のz方向の高さ位置を基準に、左右の単位基板2の検査点3の高さ位置の理想位置からの位置ずれ幅dzを検出し、基板保持機構3により各単位基板2ごとに高さ調節を行うようにしてもよい。
図11は、本発明の一実施形態に係る基板検査装置の全体的な構成例を示す図である。この基端検査装置50では、図11に示すように、位置検出部10と検査部20とが装置50内の離れた場所に設けられている。これに伴って、マザー基板1を保持して搬送する基板保持機構30も複数(図11の構成では2つ)設けられている。経路51Aは、第1の基板保持機構30Aによってマザー基板1が搬送される経路を示し、経路51Bは第2の基板保持機構30Bによってマザー基板1が搬送される経路を示している。
そして、これらの基板保持機構30A,30Bが順番に交互にマザー基板1を、位置検出部10、検査部20の順に導入するようになっており、これによって位置検出部10による位置検出処理と、検査部20による検査処理とが同時並行に行うことができるようなっている。その結果、大量のマザー基板1に対する検査処理を迅速に行えるよういなっている。
なお、図11中の符号52は検査前のマザー基板1がストックされたストック部を示し、符号53は検査後のマザー基板1がストックされるストック部を示している。複数のストック部53は、検査結果に応じたマザー基板1の仕分け等に用いられる。
本発明の一実施形態に係る基板検査装置及び基板検査方法の検査対象であるマザー基板の平面図である。 図1のマザー基板の一部分を拡大した図である。 本発明の一実施形態に係る基板検査装置の位置検出部の構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る基板検査装置の検査部の構成を模式的に示す図である。 図4の検査部に備えられる検査治具ユニットの基板対向面の構成を示す図である。 検査点の位置ずれがない場合における1列分の単位基板に検査治具ユニットを対向させたときの状態を示す図である。 検査点の位置ずれがある場合における1列分の単位基板に中央の単位基板を基準として検査治具ユニットを対向させたときの状態を示す図である。 検査点の位置ずれの検出方法についての説明図である。 図7の構成において1列分の単位基板に左の単位基板を基準として検査治具ユニットを対向させたときの状態を示す図である。 図7の構成において1列分の単位基板に右の単位基板を基準として検査治具ユニットを対向させたときの状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る基板検査装置の全体的な構成例を示す図である。
符号の説明
1 マザー基板、2,2A〜2C 単位基板、3 検査点、10 位置検出部、11 撮像カメラ、20 検査部、21 検査治具ユニット、22,22A〜22C プローブ群、23 プローブ、30,30A,30B 基板保持機構、40 マーク、dx,dy 位置ずれ幅、50 基板検査装置。

Claims (7)

  1. 検査対象となる複数の単位基板が複数行複数列のマトリクス状に形成されてなるマザー基板に対する電気的特性に関する検査を行う基板検査装置であって、
    前記マザー基板内の前記各単位基板の検査点の位置を検出する位置検出部と、
    前記マザー基板の1列分の前記単位基板の数と同数の一列に配置されたプローブ群を具備する検査治具ユニットを有し、前記位置検出部による検出結果に基づいて前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置合わせを行って、前記検査治具ユニットを前記マザー基板の各列の前記単位基板に直接接触させて前記単位基板に対する電気的特性に関する検査を行う検査部と、
    を備え、
    前記位置検出部は、前記マザー基板の各列内のいずれかの前記単位基板を基準単位基板としてその基準単位基板の検査点である基準基板検査点の位置を検出するとともに、その列内の他の単位基板の検査点である他基板検査点の位置に関しては、前記基準基板検査点の位置を基準としたときの設計上の理想位置からの位置ずれ幅を検出し、
    前記検査部は、前記位置検出部により検出された前記マザー基板の各列内の前記基準単位基板の前記基準基板検査点の位置と、前記基準単位基板以外の単位基板の前記他基板検査点の前記理想位置からの位置ずれ幅とに基づいて前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置合わせを行って、前記マザー基板の各列内の前記単位基板に対する検査を行うことを特徴とする基板検査装置。
  2. 請求項1に記載の基板検査装置において、
    前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記基準単位基板と、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にある単位基板とについては、前記基準単位基板を基準として位置合わせして検査を行い、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、その位置ずれ幅に応じて位置合わせして検査を行うことを特徴とする基板検査装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の基板検査装置において、
    前記基準単位基板には、前記マザー基板の各列の中央に位置する単位基板が設定されることを特徴とする基板検査装置。
  4. 請求項2に記載の基板検査装置において、
    前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、前記基準単位基板を基準として、その位置ずれ幅に応じて前記マザー基板の列方向及びその列方向に直交する行方向に前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置関係を補正して検査を行うことを特徴とする基板検査装置。
  5. 請求項2に記載の基板検査装置において、
    前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記他基板検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない単位基板については、前記基準単位基板を基準として、その位置ずれ幅に応じて前記マザー基板の列方向に前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置関係を補正して検査を行うことを特徴とする基板検査装置。
  6. 検査対象となる複数の単位基板が複数行複数列のマトリクス状に形成されてなるマザー基板に対する電気的特性に関する検査を行う基板検査装置であって、
    前記マザー基板内の前記各単位基板の検査点の位置を検出する位置検出部と、
    前記マザー基板の1列分の前記単位基板の数と同数の一列に配置されたプローブ群を具備する検査治具ユニットを有し、前記位置検出部による検出結果に基づいて前記マザー基板と前記検査治具ユニットとの位置合わせを行って、前記検査治具ユニットを前記マザー基板の各列の前記単位基板に直接接触させて前記単位基板に対する電気的特性に関する検査を行う検査部と、
    を備え、
    前記位置検出部は、前記マザー基板の各列内の各単位基板内に設定されたマークの位置を基準としたときの列内の各単位基板の検査点の設計上の理想位置からの位置ずれ幅を検出し、
    前記検査部は、前記マザー基板の各列内の検査処理において、前記位置検出部の検出結果に基づき、列内のすべての前記単位基板について前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にある場合は、前記検査治具ユニットと前記マザー基板との1回の位置合わせにより、列内のすべての前記単位基板に対する検査を一度に行う一方、列内の少なくともいずれか1つの前記単位基板について前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない場合は、前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にある前記単位基板が複数あるときはその複数の単位基板について前記検査治具ユニットと前記マザー基板との位置合わせを一度に行って検査を行い、前記検査点の前記位置ずれ幅が許容範囲内にない前記単位基板については、前記検査治具ユニットと前記マザー基板との位置合わせを個別に行って検査を行うことを特徴とする基板検査装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の基板検査装置において、
    前記マザー基板に対する前記位置検出部による位置検出と、前記検査部による検査とが当該基板検査装置内の異なる場所で行われることを特徴とする基板検査装置。
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