JP4807420B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
(1)請求項1に記載の発明は、排気通路に設けられる触媒と、前記排気通路における前記触媒よりも上流側に設けられて前記触媒に対して添加剤を供給する添加弁と、前記排気通路における前記触媒よりも下流側に設けられて排気温度を検出する排気温度検出手段とを備え、前記排気温度検出手段がその上流側に設けられる複数の前記添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関の制御装置において、前記添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、前記添加剤供給指令の出力にともなう前記排気温度の変化度合に基づいて、前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を同添加弁毎に実行する制御手段を備え、前記制御手段は、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するための条件とし、この条件が成立したときに前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するとともに、所定の添加弁について前記制御を実行するに際して、前記所定の添加弁に対してのみ前記添加剤供給指令を出力することをその要旨としている。
一方、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを条件としてこの条件が成立したときに、複数の添加弁に対して添加剤供給指令を出力することによりこれら燃料添加弁の内部における添加剤の詰まりの発生を抑制する詰まり抑制制御を実行するものがある。
上記構成によれば、詰まり抑制制御の実行条件が整っているときに、同詰まり抑制制御に代えて、添加弁の異常診断制御及び添加弁の添加量学習制御の少なくとも一方の制御が実行されることから、同制御を、上記詰まり抑制制御の実行時期とは異なる時期に実行する構成に比べて、添加剤の消費量の悪化を抑制することができるようになる。
また、同構成によれば、所定の添加弁についての異常診断制御及び供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するに際しては、所定の添加弁以外の添加弁からの添加剤供給が禁止される。これにより、添加剤供給指令の出力にともなう排気温度の変化度合に基づいて所定の添加弁の供給状態を的確に把握することができるようになる。従って、排気温度検出手段がその上流側に設けられる複数の添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関にあって、添加弁の異常診断制御或いは供給量学習制御を的確に行うことができるようになる。
一方、所定の添加弁についての異常診断制御を実行するために、所定の添加弁以外の添加弁からの添加剤供給が禁止される構成にあっては、同所定の添加弁以外の添加弁からの添加剤供給が行われない分だけフィルタに流入する排気温度が低下することとなる。その結果、フィルタに流入する排気の温度を上昇させてフィルタに堆積している粒子状物質を燃焼除去する制御が実行されている場合には、粒子状物質を好適に燃焼除去することができなくなるおそれがある。
一方、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを条件としてこの条件が成立したときに、複数の添加弁に対して添加剤供給指令を出力することによりこれら燃料添加弁の内部における添加剤の詰まりの発生を抑制する詰まり抑制制御を実行するものがある。
一方、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを条件としてこの条件が成立したときに、複数の添加弁に対して添加剤供給指令を出力することによりこれら燃料添加弁の内部における添加剤の詰まりの発生を抑制する詰まり抑制制御を実行するものがある。
上記構成によれば、詰まり抑制制御の実行条件が整っているときに、同詰まり抑制制御に代えて、添加弁の異常診断制御及び添加弁の添加量学習制御の少なくとも一方の制御が実行されることから、同制御を、上記詰まり抑制制御の実行時期とは異なる時期に実行する構成に比べて、添加剤の消費量の悪化を抑制することができるようになる。
また、同構成によれば、所定の添加弁についての異常診断制御及び供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するに際しては、所定の添加弁以外の添加弁からの添加剤供給が禁止される。これにより、添加剤供給指令の出力にともなう排気の空燃比の変化度合に基づいて所定の添加弁の供給状態を的確に把握することができるようになる。従って、空燃比検出手段がその上流側に設けられる複数の添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関にあって、添加弁の異常診断制御或いは供給量学習制御を的確に行うことができるようになる。
一方、所定の添加弁についての異常診断制御を実行するために、所定の添加弁以外の添加弁からの添加剤供給が禁止される構成にあっては、同所定の添加弁以外の添加弁からの添加剤供給が行われない分だけフィルタに流入する排気温度が低下することとなる。その結果、フィルタに流入する排気の温度を上昇させてフィルタに堆積している粒子状物質を燃焼除去する制御が実行されている場合には、粒子状物質を好適に燃焼除去することができなくなるおそれがある。
一方、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを条件としてこの条件が成立したときに、複数の添加弁に対して添加剤供給指令を出力することによりこれら燃料添加弁の内部における添加剤の詰まりの発生を抑制する詰まり抑制制御を実行するものがある。
以下、図1及び図2を参照して、本発明に係る内燃機関の制御装置を、V型8気筒式のディーゼルエンジン(以下、「内燃機関10」)の制御装置として具体化した第1実施形態について説明する。
同図に示すように、内燃機関10は、それぞれ4つの気筒からなる2つの気筒列(図中上側の気筒列を第1気筒列11、図中下側の気筒列を第2気筒列21とする)11,21を備えている。
こうして空燃比の変化量ΔAFを読み込むと、次に、空燃比の変化量ΔAFが所定値ΔAFth以上であるか否かを判断する(ステップS104)。ここで、所定値ΔAFthは実験を通じて予め設定された値である。そして、空燃比の変化量ΔAFが所定値ΔAFth以上である場合には(ステップS104:「YES」)、上記指令にともなう排気の空燃比の変化量ΔAFが当該燃料の供給に対応したものとなっているとして、次に、燃料添加弁16(26)が正常であると診断する(ステップS105)。
(1)電子制御装置40を通じて、燃料添加弁16(26)に対して燃料供給指令を出力するとともに、同指令の出力にともなう空燃比の変化量ΔAFに基づいて、燃料添加弁16(26)の異常診断制御を同燃料添加弁16(26)毎に実行することとした。具体的には、所定の燃料添加弁16(26)について異常診断制御を実行するに際して、所定の燃料添加弁16(26)に対してのみ燃料供給指令を出力することとした。すなわち、所定の燃料添加弁16(26)についての異常診断制御を実行するに際しては、所定の燃料添加弁16(26)以外の添加弁26(16)からの燃料供給を禁止することとした。これにより、燃料供給指令の出力にともなう排気の空燃比の変化量ΔAFに基づいて所定の燃料添加弁16(26)の供給量を的確に把握することができるようになる。従って、空燃比センサ71がその上流側に設けられる2つの燃料添加弁16,26に対して共通のものとして設けられる内燃機関10にあって、燃料添加弁16,26の異常診断制御を的確に行うことができるようになる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る内燃機関の制御装置の第2実施形態について第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(1)電子制御装置40を通じて、異常診断制御を燃料添加弁16(26)毎に実行するに先立ち、2つの燃料添加弁16,26に対して燃料供給指令を出力するとともに、同指令にともなう空燃比の変化量ΔAFに基づいて2つの燃料添加弁16,26全体の異常の有無を診断することとした。そして、2つの燃料添加弁16,26全体に異常が無い旨診断された場合には、燃料添加弁16(26)毎の異常診断制御の実行を禁止することとした。これにより、燃料添加弁16(26)毎の異常診断制御を実行する必要がない場合に、同制御が不要に実行されることを抑制することができるようになる。従って、燃料添加弁16(26)毎の異常診断制御が不要に実行されることに起因して、フィルタ31に堆積しているPMを好適に燃焼除去することができなくなることを抑制することができるようになる。
<第3実施形態>
以下、図3を参照して、本発明に係る内燃機関の制御装置の第3実施形態について第1実施形態との相違点を中心に説明する。
こうして排気温度の実変化量ΔTFを読み込むと、次に、排気温度の目標変化量ΔTFtと実変化量ΔTFとの偏差に応じて供給量学習値ΔSを設定する(ステップS204)。ここで、排気温度の目標変化量ΔTFtは、燃料添加弁16(26)が正常である状態において想定される排気温度の変化量であって、実験を通じて予め設定された値である。そして、排気温度の目標変化量ΔTFtと実変化量ΔTFとの偏差が大きいほど供給量学習値ΔSを大きな値として設定する。
(1)電子制御装置40を通じて、燃料添加弁16(26)に対して燃料供給指令を出力するとともに、燃料供給指令の出力にともなう排気温度の変化量ΔTFに基づいて、燃料添加弁16(26)の供給量学習制御を同燃料添加弁16(26)毎に実行することとした。具体的には、所定の燃料添加弁16(26)について供給量学習制御を実行するに際して、所定の燃料添加弁16(26)に対してのみ燃料供給指令を出力することとした。すなわち、所定の燃料添加弁16(26)についての供給量学習制御を実行するに際しては、所定の燃料添加弁16(26)以外の燃料添加弁26(16)からの燃料供給を禁止することとした。これにより、燃料供給指令の出力にともなう排気温度の変化量ΔTFに基づいて所定の燃料添加弁16(26)の供給状態を的確に把握することができるようになる。従って、排気温度センサ51がその上流側に設けられる2つの燃料添加弁16,26に対して共通のものとして設けられる内燃機関10にあって、燃料添加弁16,26の供給量学習制御を的確に行うことができるようになる。
・上記第1実施形態によるように、詰まり抑制制御の実行条件が成立したときに、詰まり抑制制御に代えて燃料添加弁16(26)の異常診断制御を実行するようにすることが、燃料消費量の悪化を抑制する上では望ましい。しかしながら、こうした燃料消費量の悪化が無視できるのであれば、詰まり抑制制御の実行条件が成立していないときに上記異常診断制御を実行するようにしてもよい。
Claims (11)
- 排気通路に設けられる触媒と、前記排気通路における前記触媒よりも上流側に設けられて前記触媒に対して添加剤を供給する添加弁と、前記排気通路における前記触媒よりも下流側に設けられて排気温度を検出する排気温度検出手段とを備え、前記排気温度検出手段がその上流側に設けられる複数の前記添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関の制御装置において、
前記添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、前記添加剤供給指令の出力にともなう前記排気温度の変化度合に基づいて、前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を同添加弁毎に実行する制御手段を備え、
前記制御手段は、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するための条件とし、この条件が成立したときに前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するとともに、
所定の添加弁について前記制御を実行するに際して、前記所定の添加弁に対してのみ前記添加剤供給指令を出力する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 排気通路に設けられる触媒と、前記排気通路における前記触媒よりも上流側に設けられて前記触媒に対して添加剤を供給する添加弁と、前記排気通路における前記触媒よりも下流側に設けられて排気温度を検出する排気温度検出手段とを備え、前記排気温度検出手段がその上流側に設けられる複数の前記添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関の制御装置において、
前記添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、前記添加剤供給指令の出力にともなう前記排気温度の変化度合に基づいて、前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を同添加弁毎に実行する制御手段と、
前記排気通路において前記複数の添加弁の下流側に設けられて排気に含まれる粒子状物質を捕集するフィルタとを備え、
前記制御手段は、所定の添加弁について前記制御を実行するに際して、前記所定の添加弁に対してのみ前記添加剤供給指令を出力する一方、前記異常診断制御を前記添加弁毎に実行するに先立ち、前記複数の添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、前記添加剤供給指令にともなう前記排気温度の変化度合に基づいて前記複数の添加弁全体の異常の有無を診断し、前記複数の添加弁全体に異常が無い旨診断された場合には、前記添加弁毎の異常診断制御の実行を禁止する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
前記制御手段は、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するための条件とし、この条件が成立したときに前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関は複数の気筒列を備えてなり、
前記排気通路は前記気筒列毎に設けられるとともに、それらの下流側において1つに集合する態様にて構成されてなり、
前記排気温度検出手段は、前記排気通路において前記気筒列毎に設けられる部分が集合する集合部よりも下流側に設けられてなり、
前記添加弁及び前記触媒は前記排気通路において前記集合部よりも上流側に前記気筒列毎に設けられてなる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記添加弁は、前記排気通路において前記触媒よりも上流側に複数設けられてなる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 排気通路に設けられる触媒と、前記排気通路における前記触媒よりも上流側に設けられて前記触媒に対して添加剤を供給する添加弁と、前記排気通路における前記触媒よりも下流側に設けられて排気の空燃比を検出する空燃比検出手段とを備え、前記空燃比検出手段がその上流側に設けられる複数の前記添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関の制御装置において、
前記添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、同添加剤供給指令の出力にともなう前記空燃比の変化度合に基づいて、前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を同添加弁毎に実行する制御手段を備え、
前記制御手段は、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するための条件とし、この条件が成立したときに前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するとともに、
所定の添加弁について前記制御を実行するに際して、前記所定の添加弁に対してのみ前記添加剤供給指令を出力する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 排気通路に設けられる触媒と、前記排気通路における前記触媒よりも上流側に設けられて前記触媒に対して添加剤を供給する添加弁と、前記排気通路における前記触媒よりも下流側に設けられて排気の空燃比を検出する空燃比検出手段とを備え、前記空燃比検出手段がその上流側に設けられる複数の前記添加弁に対して共通のものとして設けられる内燃機関の制御装置において、
前記添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、同添加剤供給指令の出力にともなう前記空燃比の変化度合に基づいて、前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を同添加弁毎に実行する制御手段と、
前記排気通路において前記複数の添加弁の下流側に設けられて排気に含まれる粒子状物質を捕集するフィルタとを備え、
前記制御手段は、所定の添加弁について前記制御を実行するに際して、前記所定の添加弁に対してのみ前記添加剤供給指令を出力する一方、前記異常診断制御を前記添加弁毎に実行するに先立ち、前記複数の添加弁に対して添加剤供給指令を出力するとともに、前記添加剤供給指令にともなう前記空燃比の変化度合に基づいて前記複数の添加弁全体の異常の有無を診断し、前記複数の添加弁全体に異常が無い旨診断された場合には、前記添加弁毎の異常診断制御の実行を禁止する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項7に記載の内燃機関の制御装置において、
前記制御手段は、少なくとも冷却水温が所定温度以上であること及び燃料供給指令が前回出力されてから所定時間が経過したことを前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行するための条件とし、この条件が成立したときに前記添加弁の異常診断制御及び前記添加弁の供給量学習制御の少なくとも一方の制御を実行する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項6〜請求項8のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関は複数の気筒列を備えてなり、
前記排気通路は前記気筒列毎に設けられるとともに、それらの下流側において1つに集合する態様にて構成されてなり、
前記空燃比検出手段は、前記排気通路において前記気筒列毎に設けられる部分が集合する集合部よりも下流側に設けられてなり、
前記添加弁及び前記触媒は前記排気通路において前記集合部よりも上流側に前記気筒列毎に設けられてなる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項6〜請求項9のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記添加弁は、前記排気通路において前記触媒よりも上流側に複数設けられてなる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記添加剤は内燃機関の燃料である
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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