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JP4803004B2 - 自動車用高周波ガラスアンテナ及び窓ガラス板 - Google Patents

自動車用高周波ガラスアンテナ及び窓ガラス板 Download PDF

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Description

本発明は、国内地上波デジタルテレビ放送(470〜770MHz)、国内UHF帯のアナログテレビ放送(470〜770MHz)又は米国のデジタルテレビ放送(698〜806MHz)の受信に適する自動車用高周波ガラスアンテナ及び窓ガラス板に関する。
従来、国内地上波デジタルテレビ放送を受信する自動車用高周波ガラスアンテナとして、窓ガラス板に略U字状のアンテナ導体を設け、アンテナ導体の2つの先端部のうちのどちらかに給電部を設けたものを使用していた。
しかし、この従来例では、アンテナ導体の構成が単純で、充分なアンテナ利得が得られず、共振周波数が1つしかなく、国内地上波デジタルテレビ放送帯の広帯域に対応することができず、平坦性を有するアンテナ利得を得ることはできない問題があった。これに相当する特許文献はない。
本発明は、従来技術の有する前述の欠点を解消し、従来知られていなかった自動車用高周波ガラスアンテナの提供を目的とする。
本発明は、アンテナ導体及び給電部が自動車用の窓ガラス板に設けられている自動車用高周波ガラスアンテナにおいて、
前記アンテナ導体が、第1のアンテナエレメント、第2のアンテナエレメント、第3のアンテナエレメント及び第1の接続導体を備え、
車内又は車外から見て、
前記第1のアンテナエレメントと前記第2のアンテナエレメントとは前記第1の接続導体で接続されており、前記第1のアンテナエレメントと前記第2のアンテナエレメントと前記第1の接続導体とでU字状、略U字状、J字状又は略J字状の導体パターンを構成しており、
前記第1のアンテナエレメントは前記給電部に直接又は第2の接続導体を介して接続されており、
前記給電部又は前記第2の接続導体には前記第3のアンテナエレメントが付設されており、
前記第3のアンテナエレメントは前記第1のアンテナエレメントから離れる方向に伸長されており、
前記第1のアンテナエレメントの導体長が、62〜204mmであり、
前記第3のアンテナエレメントの導体長が55mm以下であることを特徴とする自動車用高周波ガラスアンテナを提供する。


本発明では、第3のアンテナエレメントを備えているために、第3のエレメント10の導体長を調整することにより、所望の放送周波数帯の中心周波数より高域のアンテナ利得を調整しやすくなる。これにより、所望の放送周波数帯のアンテナ利得の平坦化がしやすくなる。
また、アース部に補助導体が付設されている場合には、さらに、アンテナ利得が飛躍的に向上する。
アンテナ導体がループ部を有している場合には、複数の共振周波数を有しているため、窓の視野及び美感を損ねることなく、所望の放送周波数帯が国内地上波デジタルテレビ放送、国内UHF帯のアナログテレビ放送又は米国のデジタルテレビ放送等のような広帯域の放送周波数帯であっても、高アンテナ利得であり、平坦性を有するアンテナ利得を得ることができる。また、アンテナ導体及び給電部によって占有する面積が小さいため、小スペース化にも寄与できる。
さらに、窓ガラス板として合せガラス板を用いる場合には、アンテナ導体を合せガラス板を構成する2枚のガラス板の間に設けることができるため、前部窓ガラス板用の自動車用高周波ガラスアンテナとして適している。
以下、本発明の自動車用高周波ガラスアンテナを添付の図面に示される好適実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の自動車用ガラス自動車用高周波ガラスアンテナの一実施形態の平面図(車内視又は車外視)である。
図1において、1は第1のアンテナエレメント、2は第2のアンテナエレメント、3は第1の接続導体、4は必要に応じて設けられる第2の接続導体、5は窓の車体開口縁(図1では上側の窓の車体開口縁を示している)、6(破線部)は必要に応じて設けられるループ形成アンテナエレメント、7(破線部)は必要に応じて設けられるアース部、8は給電部、9(破線部)は補助導体、10は第3のアンテナエレメント、12は自動車用の窓ガラス板、15は無給電導体、19は仮想直線、Dは距離である。以下の説明において、特記しない場合には、方向は図面上での方向をいうものとする。図1において、窓ガラス板12の周縁部は示されていない。以下、「アンテナエレメント」は、省略して単に「エレメント」という。
本発明において、基本的態様として、アース部7が設けられている場合と、アース部7が設けられていない場合との2態様がある。アース部7が窓ガラス板12に設けられていない場合には、単極アンテナとなり、給電部8の受信信号が受信機(不図示)に送られる。これに対して、アース部7が窓ガラス板12に設けられている場合には、双極アンテナとなり、給電部8とアース部7との間の受信信号が受信機に送られる。アース部7が設けられる場合には、アース部7が窓ガラス板12の、給電部8の近傍領域に設けられる。なお、給電部8とアース部7との間の最短間隔が、2〜30mmであることが好ましい。
以後の説明において、アンテナ導体及び給電部8についての説明は、単極アンテナ及び双極アンテナ共通の説明とし、補助導体9及びアース部7についての説明は、双極アンテナのみについての説明とする。
図1に示すとおり、本発明では、アンテナ導体及び給電部8が窓ガラス板12に設けられている。アンテナ導体は第1のエレメント1、第2のエレメント2、第3のエレメント10及び第1の接続導体3を備えている。
第1のエレメント1と第2のエレメント2とは第1の接続導体3で接続されている。第1のエレメント1と第2のエレメント2と第1の接続導体3とでU字状、略U字状、J字状又は略J字状の導体パターンを構成している。
図1に示す例では、第1のエレメント1は給電部8に第2の接続導体4を介して接続されており、アンテナ利得向上のためには、このような態様が好ましい。しかし、これに限定されず、第1のエレメント1は給電部8に直接に接続されていても使用できる。
また、第2の接続導体4には第3のエレメント10が付設されている。このような態様がアンテナ利得を向上させる点で好ましい。しかし、これに限定されず、第3のエレメント10は給電部8に直接に付設されていても使用でき、また、第3のエレメント10が後述するループ形成エレメント6に付設されていても使用できる。第3のエレメント10は第1のエレメント1から離れる方向に伸長されている。
図1に示す例では、アンテナ利得を向上させるために、アース部7に補助導体9が付設されており、補助導体9が給電部7から離れる方向に伸長されている。このように補助導体9をアース部7に付設させることにより、アンテナ利得が向上する場合には、補助導体9を設けることが好ましい。アース部7に補助導体9が付設されている場合には、アース部7及び補助導体9と、第3のエレメント10との間の最短間隔が3〜50mmであることが好ましい。この最短間隔が3mm以上である場合には、3mm未満である場合と比較してアンテナ利得が向上する。この最短間隔が50mm以下である場合には、50mm超である場合と比較して小スペース化が図られ好ましい。より好ましい範囲は、10〜30mmである。同様の理由により、アース部7に補助導体9が付設されていない場合には、アース部7と第3のエレメント10との間の最短間隔が3〜50mm、特には、10〜30mmであることが好ましい。
図1に示す例では、給電部8の中心又は重心と、アース部7の中心又は重心とを通過する直線を仮定し、仮想直線19というとき、補助導体9は仮想直線19に平行又は略平行であり、補助導体9は窓の車体開口縁5に平行又は略平行である。このような態様がアンテナ利得が向上し好ましい。しかし、これに限定されず、補助導体9が仮想直線19に平行又は略平行でなく、補助導体9が窓の車体開口縁5に平行又は略平行でなくとも使用できる。
図1に示す例では、仮想直線19を境として、給電部8に最近接している窓の車体開口縁5の側とは反対側に、アンテナ導体及び補助導体9が配されている。このような態様によりアンテナ利得が向上し、このような態様が好ましい。しかし、これに限定されず、仮想直線19を境として、給電部8に最近接している窓の車体開口縁5の側に、アンテナ導体又は補助導体9が配されていても使用できる。補助導体9はインピーダンス調整のための機能を有し、補助導体9が配される位置を変化させ、窓の車体開口縁5と補助導体9との間の間隔を変化させることで、給電部8とアース部7との間のインピーダンスを可変できる。
図1に示す例では、給電部8に最近接している窓の車体開口縁5に仮想直線19が沿って伸長されるように、給電部8及びアース部7が配されている。このような態様により実装上の便宜が図られ、アンテナ利得が向上し好ましい。しかし、これに限定されず、給電部8に最近接している窓の車体開口縁5に仮想直線19が沿って伸長されるように給電部8及びアース部7が配されていなくても使用できる。
図1に示す例では、第1のエレメント1及び第3のエレメント10が仮想直線19に平行又は略平行に配されている。また、第1のエレメント1と第3のエレメント10とで、直線を構成している。さらに、補助導体9が仮想直線19に平行又は略平行である。このような態様によりアンテナ利得が向上し、小スペース化が図られ、好ましい。しかし、これに限定されず、このような態様を採らなくとも使用できる。
図1に示す例では、アース部7に最近接している窓の車体開口縁5から最も離れたアース部7の箇所又は該箇所近傍に補助導体9が付設されている。窓の車体開口縁5の、アンテナ性能に与える影響を軽減するために、このような態様が好ましい。しかし、これに限定されず、上記箇所又は該箇所近傍に補助導体9が付設されていなくても使用できる。
図3は図1とは別の実施形態の平面図(車内視又は車外視)である。図3に示す例では、補助導体9が補助導体用接続導体20を介してアース部7に接続されており、補助導体用接続導体20がアース部7に最近接している窓の車体開口縁5から最も離れたアース部7の箇所(辺)又は該箇所近傍に付設されており、補助導体用接続導体20が該窓の車体開口縁5からから離れる方向に伸長されている。
本発明において、所望の放送周波数帯の最低周波数における空気中の波長をλといい、ガラス波長短縮率をkといい、λgL=λ・kとし、k=0.64とし、所望の放送周波数帯の最高周波数における空気中の波長をλといい、λgH=λ・kとしたとき、アース部7に補助導体9が設けられていない場合には、アース部7の最大長をLというとき、L=(λgH/8)〜(λgL/2)であることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
アース部7に補助導体9が設けられており、補助導体用接続導体20が設けられていない場合には、補助導体9の導体長をLといい、補助導体9がアース部7に付設されている箇所と該箇所から最も離間したアース部7の箇所との長さをLというとき、L≧(L+L)である場合には、L=(λgH/8)〜(λgL/2)であることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。また、L<(L+L)である場合には、(L+L)=(λgH/8)〜(λgL/2)であることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
アース部7に補助導体9及び補助導体用接続導体20が設けられており、補助導体用接続導体20の導体長をLといい、補助導体用接続導体20がアース部7に付設されている箇所と該箇所から最も離間したアース部7の箇所との長さをLというとき、L≧(L+L+L)である場合には、L=(λgH/8)〜(λgL/2)であることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。また、L<(L+L+L)である場合には、(L+L+L)=(λgH/8)〜(λgL/2)であることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
本発明において、国内地上波デジタルテレビ放送を受信する場合には、アース部7に補助導体9が設けられていない場合には、アース部の最大長をLというとき、L=31〜204mmであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。また、アース部7に補助導体9が設けられており、補助導体用接続導体20が設けられていない場合には、補助導体9の導体長をLといい、補助導体9がアース部7に付設されている箇所と該箇所から最も離間したアース部7の箇所との長さをLというとき、L≧(L+L)である場合には、L=31〜204mmであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。また、L<(L+L)である場合には、(L+L)=31〜204mmであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
また、アース部7に補助導体9及び補助導体用接続導体20が設けられており、補助導体用接続導体20の導体長をLといい、補助導体用接続導体20がアース部7に付設されている箇所と該箇所から最も離間したアース部7の箇所との長さをLというとき、L≧(L+L+L)である場合には、L=31〜204mmであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。また、L<(L+L+L)である場合には、(L+L+L)=31〜204mmであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
ここで、アース部7の形状は、特に限定されないが、図1に示すとおり、実装上の便宜、アンテナ利得向上の点より、長方形及び略長方形が好ましい。しかし、これに限定されず、正方形、略正方形、円、略円、楕円又は略楕円等が使用できる。
アース部7の最大長について説明する。アース部7の形状が四角形又は略四角形である場合には、アース部7の最大長は最大の対角線とする。アース部7の形状が円又は略円である場合には、アース部7の最大長は直径とする。アース部7の形状が楕円又は略楕円である場合には、アース部7の最大長は長軸とする。
本発明において、第1のエレメント1の導体長が、(λgH/4)〜(λgL/2)、特には、1.2・(λgH/4)〜0.8・(λgL/2)であることが、中心周波数から低域のアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
本発明において、第1のエレメント1の導体長、第1の接続導体3の導体長及び第2のエレメント2の導体長の総和が、(λgH/2)〜λgL、特には、1.2・(λgH/2)〜0.8・λgLであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
本発明において、国内地上波デジタルテレビ放送を受信する場合には、第1のエレメントの長さが、62〜204mm、特には、74〜163mmであることが、国内地上波デジタルテレビ放送帯において、中心周波数から低域のアンテナ利得を向上させる点で好ましい。第1のエレメント1の長さ、第1の接続導体3の長さ及び第2のエレメント2の長さの総和の長さが124〜408mm、特には、149〜326mmであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。
第3のエレメント10の導体長が(1/4)・λgL以下、特には、(1/5)・λgL以下であることがアンテナ利得が向上し、好ましい。第3のエレメント10の導体長は、主に所望の放送周波数帯の中心周波数より高域のアンテナ利得に影響する。この場合、第3のエレメント10の導体長が(1/4)・λgL以下の範囲で比較的短いと所望の放送周波数帯の中心周波数より高域のうち、高い方の周波数のアンテナ利得が大きくなる傾向があり、第3のエレメント10の導体長が(1/4)・λgL以下の範囲で比較的長いと所望の放送周波数帯の中心周波数より高域のうち、低い方の周波数のアンテナ利得が大きくなる傾向がある。
本発明において、国内地上波デジタルテレビ放送を受信する場合には、第3のエレメント10の導体長が102mm以下、特には、82mm以下であることがアンテナ利得が向上し、好ましい。
図1に示す例では、第1のエレメント1、第1の接続導体3及びループ形成エレメント6によりループ部が構成されている。しかし、これに限定されず、以下の態様であってもよい。
第1のエレメント1及びループ形成エレメント6のうちの少なくとも一方と、給電部8とが直接接続されている場合には、第1のエレメント1、第1の接続導体3及び給電部8から選ばれるうちの少なくとも一つと、ループ形成エレメント6とで、ループ部が構成される。
第1のエレメント1及びループ形成エレメント6のうちの少なくとも一方と、給電部8とが、第2の接続導体4を介して接続されている場合には、第1のエレメント1、第1の接続導体3、第2の接続導体4及び給電部8から選ばれるうちの少なくとも一つと、ループ形成エレメント6とで、ループ部が構成される。


図1に示す例では、第1の接続導体3とは反対側の第1のエレメント1の先端部が第2の接続導体4に接続されている。しかし、これに限定されず、該先端部近傍が第2の接続導体4に接続されていてもよい。さらに、第2の接続導体4が設けられていない場合には、第1の接続導体3とは反対側の第1のエレメント1の先端部又は先端部近傍が給電部8に直接接続されてもよい。
図1に示す例では、第1のエレメント1の中心から見て、第1の接続導体3とは反対側に給電部8が設けられている。第1の接続導体3の所定箇所を起点として、第1のエレメント1と平行又は略平行にループ形成エレメント6が給電部8側に向かって伸長されている。給電部8の近傍でループ形成エレメント6が給電部8側に向かって曲がるか、又は、曲折し、第1のエレメント1の給電部8側の先端部又は先端部近傍と接続して、この接続点が第2の接続導体4を介して給電部8に接続されている。これに限定されず、この接続点が直接に給電部8に接続されていてもよい。
図示しないが、図1に示す例とは別の例として、第1のエレメント1の中心から見て、第1の接続導体3とは反対側に給電部8が設けられている。第1の接続導体3の所定箇所を起点として、第1のエレメント1と平行又は略平行にループ形成エレメント6が給電部8側に向かって伸長されている。給電部8の近傍で第1のエレメント1とループ形成エレメント6とが合流して、直接に給電部に接続されるようにしてもよい。また、これに限定されず、給電部8の近傍で第1のエレメント1とループ形成エレメント6とが合流して、合流した後第2の接続導体3を介して給電部に接続されるようにしてもよい。
本発明において、所望の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλといい、λgc=λ・kとしたときに、第1のエレメント1がループ部を構成している要素に含まれており、第1のエレメント1とループ形成エレメント6との間の平均間隔が、0.0065λgc以上であることが、アンテナ利得を向上させる点で好ましい。この範囲のより好ましい範囲は、0.0161λgc以上であり、特に好ましい範囲は、0.0242λgc以上である。
第2のエレメント2とループ形成エレメント6との間の平均間隔が、0.0065λgc以上であることが、アンテナ利得を向上させる点で好ましい。この範囲のより好ましい範囲は、0.0161λgc以上であり、特に好ましい範囲は、0.0242λgcである。
第1のエレメント1と第2のエレメント2との間の間隔が、0.0565λgc〜0.170λgcであることがアンテナ利得を向上させる点で好ましい。より好ましい範囲は、0.0791λgc〜0.147λgcである。
図3は図1に示す実施形態とは別の実施形態の平面図(車内視又は車外視)である。図3に示す例では、第1の接続導体3の形状は扇形の弧又は略扇形の弧である。しかし、これに限定されず、第1の接続導体3の形状が半円の弧、略半円の弧、半楕円の弧又は略半楕円の弧であっても使用できる。また、ループ部内に十字状の補助エレメント21が設けられており、補助エレメント21の上下左右、それぞれの4つの先端部がループ部に接続されている。補助エレメント21の交差点とループ部の中心又は重心とが一致又は略一致することが好ましい。
本発明において、アンテナ利得を向上させるためには、ループ部の一部又は全部に導体層を設けることが好ましい。また、この導体層の一部又は全部がループ部に接続されていることがアンテナ利得を向上させるために好ましい。さらに、この導体層が少なくともループ部と一体化していてもよい。この導体層が線状導体であってもよく、この場合には、この線状導体が複数本が好ましい。しかし、これに限定されず、この線状導体が1本でもアンテナ利得が向上する。十字状の補助エレメント21はこの線状導体の一例であり、ループ部内の全部に導体層を設けることに比較して視野の確保の点で好ましい。
本発明において、第2のエレメント2から所定間隔離間して、アンテナ導体に直流的に接続されていない無給電導体15が設けられていることがアンテナ利得を向上し、好ましい。無給電導体15は第2のエレメント2と平行又は略平行に設けられていることがアンテナ利得を向上し、好ましい。
本発明において、国内地上波デジタルテレビ放送を受信する場合には、無給電導体15の導体長は、55〜165mmであることがアンテナ利得を向上し、好ましい。第2のエレメント2と無給電導体15との間の間隔は、1〜20mm、特には、2〜10mmであることがアンテナ利得を向上し、好ましい。
図4は図1に示す実施形態とは別の実施形態の平面図(車内視又は車外視)である。図4に示す例では、窓の車体開口縁5と給電部8との間にアース部7が配設されている。
本発明において、窓ガラス板12は1枚のガラス板であってもよいし、図示しないが合せガラス板あってもよい。窓ガラス板12が合せガラス板である場合には、窓ガラス板12が車内側ガラス板、車外側ガラス板、及び、車内側ガラス板と車外側ガラス板との間に介在する合成樹脂製の中間膜を備えている。車内側ガラス板と車外側ガラス板とは、この中間膜によって接着され、中間膜は接着層として機能する。
アンテナ導体及び給電部8が車内側ガラス板の中間膜側の面に設けられてもよく、このような態様が実装上の便宜上好ましい。しかし、これに限定されず、アンテナ導体及び給電部8が車外側ガラス板の中間膜側の面に設けられていてもよい。換言すれば、車内側ガラス板と車外側ガラス板との間にアンテナ導体及び給電部8が設けられている。この場合には、給電部8が設けられている箇所に対向した車内側ガラス板の車内側の面に対向電極を設けることが実装上の便宜の上で好ましい。受信機に接続されている同軸ケーブル(不図示)の内側導体はこの対向電極に通常接続される。
本発明において、アンテナ導体、第2の接地導体4、給電部8、アース部7及び補助導体9のうちの少なくとも一つに、位相調整用の導体、アンテナ性能の調整用の導体又はアンテナ性能の微調整用の導体等を付設してもよい。
窓ガラス板の車内側の面に給電部8が設けられる場合には、通常、同軸ケーブルの内部導体が、給電部8に接続される。窓ガラス板の車内側の面にアース部7が設けられる場合には、通常、同軸ケーブルの外部導体がアース部7に接続される。なお、同軸ケーブルを給電部8及びアース部7に接続する手段は、半田付け等により直接接続する手段に限定されず、コネクタを介して接続してもよい。
本発明の自動車用高周波ガラスアンテナが設けられる窓ガラス板12は、前部窓ガラス板、後部窓ガラス板、サイド窓ガラス板及びルーフ窓ガラス板等どのようなものであってもよく、特に限定されない。しかし、窓ガラス板12として、合せガラス板を用いる場合には、安全性の点から有効な前部窓ガラス板であることが好ましい。
アンテナ導体、給電部8、第2の接地導体4、補助導体9及びアース部7は、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを窓ガラス板12にプリントし、焼付けて形成されてもよい。しかし、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、窓ガラス板12に接着剤等により形成してもよい。
本発明において、窓ガラス板12の面上に隠蔽膜を形成し、この隠蔽膜の上にアンテナ導体、給電部8、第2の接続導体4、対向電極18、接地導体9及びアース部7から選ばれる少なくとも一つの一部分又は全体を設けてもよい。隠蔽膜は黒色セラミック膜等のセラミックスが挙げられる。この場合、窓ガラス板12の車外側から見た場合、隠蔽膜により、隠蔽膜上に設けられているアンテナ導体等の部分が遮蔽されるので、車外からみてアンテナ装置が見えないデザインの優れた窓ガラス板12となる。中間膜16の材質としては、ポリビニールブチラール等が挙げられる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されず、本発明の要旨を損なわない限り、各種の改良や変更も本発明に含まれる。以下、図面にしたがって、実施例を詳細に説明する。自動車の後部窓ガラス板を用い、図1、4、5、8に示すような自動車用高周波ガラスアンテナを製作した。図5、8は後部窓ガラス板12aにおけるアンテナ導体等の配置を示す平面図(車内視)である。アンテナ導体、給電点8、アース部7及び補助導体9は、銅箔を後部窓ガラス板12aの車内側面に粘着剤で貼着して形成した。
「例1(実施例)」
製作した自動車用高周波ガラスアンテナのなかで図1、5に示すようなものを用いて測定した。ここで、図5に示す例は、図1に示す自動車用高周波ガラスアンテナを後部窓ガラス板12aに設けた例である。第1のエレメント1及び第2のエレメント2は、水平面と略平行であった。無給電導体15は設けなかった。ループ形成エレメント6、アース部7及び補助導体9は設けた。図5において、30はFM放送帯用のアンテナ導体、31はその給電部、32はAM放送帯用のアンテナ導体、33はその給電部である。
後部窓ガラス板12aと水平面とのなす角の角度のうち、小さい方の角度は25°であった。各部の寸法は以下のとおりである。周波数−アンテナ利得の特性図を図6に示した。
(窓の車体開口縁5の最大横幅) 1240mm、
(窓の車体開口縁5の最大縦幅) 690mm
後部窓ガラス板12a 130(横の最大長)×750(縦の最大長)mm、
第1のエレメント1の導体長 95mm、
第2のエレメント2の導体長 150mm、
第3のエレメント10の導体長 55mm、
第2のエレメント2とループ形成エレメント6との間の間隔 20mm、
第1の接続導体3の導体長 40mm、
第2の接続導体4の導体長 20mm、
補助導体9の導体長 80mm、
第1のエレメント1の導体幅、第2のエレメント2の導体幅、第1の接続導体4の導体幅、及び、第2の接続導体3の導体幅 0.7mm。
400mm、
(アース点9と上側の窓の車体開口縁5との間の間隔) 10mm、
30mm、
135mm、
60mm、
300mm、
第3のエレメント10とアース部7との間の最短間隔 20mm、
給電点8(縦幅×横幅) 20×15mm、
アース点9(縦幅×横幅) 20×40mm、
給電部8とアース部7との間の最短間隔 10mm。
「例2(実施例、比較例)」
製作した自動車用高周波ガラスアンテナのなかで図4、8に示すようなものを実施例とした。自動車は例1と同じものを用いた。ループ形成エレメント6及びアース部7は設けた。例1と異なる、後部窓ガラス板12aの条件は、FM放送帯用のアンテナ導体30、給電部31、AM放送帯用のアンテナ導体32及び給電部33は設けず、デフォガの上側の形状が異なることである。
図4において、第3のエレメント10を設けないものも製作し、図8に示すように配して、比較例とした。実施例では、第1のエレメント1及び第2のエレメント2は、水平面と略平行であった。比較例では、第1のエレメント1は水平面と略平行であった。
例1とは異なる寸法は以下のとおりである。周波数−アンテナ利得の特性図を図7に示した。図7において、該比較例のアンテナ利得を0(ゼロ)dBiとし基準として、該実施例のアンテナ利得を表した。0dBiの横軸の黒点は、比較例の測定点であり、後述する図9、10でも同様とする。
第1のエレメント1の導体長 100mm、
第2のエレメント2の導体長 150mm、
第3のエレメント10の導体長(設けた場合) 50mm、
第2のエレメント2とループ形成エレメント6との間の間隔 20mm、
第1の接続導体3の導体長 40mm、
第2の接続導体4の導体長 20mm、
第1のエレメント1の導体幅、第2のエレメント2の導体幅、第1の接続導体4の導体幅、及び、第2の接続導体3の導体幅 0.7mm。
10 300mm、
11(アース点9と上側の窓の車体開口縁5との間の間隔) 10mm、
12 25mm、
第3のエレメント10とアース部7との間の最短間隔 35mm、
給電点8(縦幅×横幅) 10×10mm、
アース点9(縦幅×横幅) 10×105mm、
給電部8とアース部7との間の間隔 5mm。
「例3(実施例)」
無給電導体15を設けた以外は例1と同様の自動車用高周波ガラスアンテナを製作した。例1の測定値を基準(0dB)として、周波数−アンテナ利得の特性図を図9に示した。各部の寸法は以下のとおりである。
30mm、
第2のエレメント2と無給電導体15との間の間隔 5mm、
無給電導体15の導体長 110mm。
「例4(実施例)」
ループ部内に十字状の補助エレメントを設けた以外は例3と同様の自動車用高周波ガラスアンテナを製作した。なお、例1を示す図1では、十字状の補助エレメントは示されていないが、十字状の補助エレメントの交差点とループ部の中心が一致するように十字状の補助エレメントを配した。例3の測定値を基準(0dB)として、周波数−アンテナ利得の特性図を図10に示した。
本発明は、地上波デジタルテレビ放送、UHF帯のアナログテレビ放送及び米国のデジタルテレビ放送、欧州連合地域のデジタルテレビ放送又は中華人民共和国のデジタルテレビ放送を受信する自動車用ガラスアンテナに利用される。その他、日本のFM放送帯(76〜90MHz)、米国のFM放送帯(88〜108MHz)、テレビVHF帯(90〜108MHz、170〜222MHz)、自動車電話用の800MHz帯(810〜960MHz)、自動車電話用の1.5GHz帯(1.429〜1.501GHz)、UHF帯(300MHz〜3GHz)、GPS(Global Positioning System)、人工衛星のGPS信号1575.42MHz)、VICS(Vehicle Information and Communication System、ヴィークル インフォメーション アンド コミュニケーション システム:2.5GHz)にも利用できる。
さらに、ETC通信(Electronic Toll Collection System:ノンストップ自動料金収受システム、路側無線装置の送信周波数:5.795GHz又は5.805GHz、路側無線装置の受信周波数が5.835GHz又は5.845GHz)、専用狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication、915MHz帯、5.8GHz帯、60GHz帯)、マイクロ波(1GHz〜3THz)、ミリ波(30〜300GHz)、自動車用キーレスエントリィシステム(300〜450MHz)、及び、SDARS(Satellite Digital Audio Radio Service (2.34GHz、2.6GHz))の通信にも利用できる。
本発明の自動車用ガラス自動車用高周波ガラスアンテナの一実施形態の平面図。 従来例を示す平面図。 図1に示す実施形態とは別の実施形態の平面図。 図1に示す実施形態とは別の実施形態の平面図。 例1の自動車用ガラス自動車用高周波ガラスアンテナが設けられている後部窓ガラス板12aを示す平面図。 例1における、周波数−アンテナ利得特性図。 例2における、周波数−アンテナ利得特性図。 例2の自動車用ガラス自動車用高周波ガラスアンテナが設けられている後部窓ガラス板12aを示す平面図。 例3における、周波数−アンテナ利得特性図。 例4における、周波数−アンテナ利得特性図。
符号の説明
1:第1のエレメント
2:第2のエレメント
3:第1の接続導体
4:第2の接続導体
5:窓の車体開口縁
6:ループ形成エレメント
7:アース部
8:給電部
9:補助導体
10:第3のエレメント
12:窓ガラス板
12a:後部窓ガラス板

Claims (26)

  1. アンテナ導体及び給電部が自動車用の窓ガラス板に設けられている自動車用高周波ガラスアンテナにおいて、
    前記アンテナ導体が、第1のアンテナエレメント、第2のアンテナエレメント、第3のアンテナエレメント及び第1の接続導体を備え、
    車内又は車外から見て、
    前記第1のアンテナエレメントと前記第2のアンテナエレメントとは前記第1の接続導体で接続されており、前記第1のアンテナエレメントと前記第2のアンテナエレメントと前記第1の接続導体とでU字状、略U字状、J字状又は略J字状の導体パターンを構成しており、
    前記第1のアンテナエレメントは前記給電部に直接又は第2の接続導体を介して接続されており、
    前記給電部又は前記第2の接続導体には前記第3のアンテナエレメントが付設されており、
    前記第3のアンテナエレメントは前記第1のアンテナエレメントから離れる方向に伸長されており、
    前記第1のアンテナエレメントの導体長が、62〜204mmであり、
    前記第3のアンテナエレメントの導体長が55mm以下であることを特徴とする自動車用高周波ガラスアンテナ。
  2. アース部が前記窓ガラス板の、前記給電部の近傍領域に設けられており、
    前記給電部と前記アース部とで双極アンテナを構成し、前記給電部と前記アース部との間の受信信号が受信機に送られる請求項1に記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  3. 前記アース部に補助導体が付設されており、該補助導体が前記給電部から離れる方向に伸長されている請求項2記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  4. 前記給電部の中心又は重心と、前記アース部の中心又は重心とを通過する直線を仮定し、仮想直線とするとき、
    前記仮想直線を境として、前記給電部に最近接している窓の車体開口縁の側とは反対側に、前記アンテナ導体及び前記補助導体が配されている請求項3に記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  5. 前記給電部の中心又は重心と、前記アース部の中心又は重心とを通過する直線を仮定し、仮想直線とするとき、
    前記補助導体が仮想直線に平行又は略平行である請求項3又は4に記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  6. 前記アース部に最近接している窓の車体開口縁から最も離れたアース部の箇所又は該箇所近傍に前記補助導体が付設されている請求項3〜5のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  7. 前記補助導体が補助導体用接続導体を介して前記アース部に接続されており、
    補助導体用接続導体がアース部に最近接している窓の車体開口縁から最も離れたアース部の箇所又は該箇所近傍に付設されており、補助導体用接続導体が該窓の車体開口縁からから離れる方向に伸長されている請求項3〜5のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  8. 前記給電部の中心又は重心と、前記アース部の中心又は重心とを通過する直線を仮定し、仮想直線とするとき、
    前記給電部に最近接している窓の車体開口縁に前記仮想直線が沿って伸長されるように、前記給電部及び前記アース部が配されている請求項2〜7のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  9. 前記給電部の中心又は重心と、前記アース部の中心又は重心とを通過する直線を仮定し、仮想直線とするとき、
    前記第1のアンテナエレメント及び前記第3のアンテナエレメントが前記仮想直線に平行又は略平行に配されている請求項2〜6のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  10. 前記アース部に補助導体が付設されている場合には、アース部及び補助導体と、前記第3のアンテナエレメントとの間の最短間隔が3〜50mmであり、
    前記アース部に補助導体が付設されていない場合には、アース部と第3のアンテナエレメントとの間の最短間隔が3〜50mmである請求項2〜9のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  11. 所望の放送周波数帯の最低周波数における空気中の波長をλとし、ガラス波長短縮率をkとし、λgL=λ・kとし、k=0.64とし、所望の放送周波数帯の最高周波数における空気中の波長をλとし、λgH=λ・kとしたとき、
    前記アース部に前記補助導体が設けられていない場合には、前記アース部の最大長をLとしたとき、L=(λgH/8)〜(λgL/2)であり、
    前記アース部に補助導体が設けられており、前記補助導体用接続導体が設けられていない場合には、前記補助導体の導体長をLとし、該補助導体がアース部に付設されている箇所と該箇所から最も離間した該アース部の箇所との長さをLとしたとき、
    ≧(L+L)である場合には、L=(λgH/8)〜(λgL/2)であり、
    <(L+L)である場合には、(L+L)=(λgH/8)〜(λgL/2)であり、
    前記アース部に補助導体及び補助導体用接続導体が設けられており、前記補助導体用接続導体の導体長をLといい、該補助導体用接続導体がアース部に付設されている箇所と該箇所から最も離間した該アース部の箇所との長さをLというとき、
    ≧(L+L+L)である場合には、L=(λgH/8)〜(λgL/2)であり、
    <(L+L+L)である場合には、(L+L+L)=(λgH/8)〜(λgL/2)である請求項2〜10のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  12. 前記アース部に前記補助導体が設けられていない場合には、前記アース部の最大長をLとしたとき、L=31〜204mmであり、
    前記アース部に補助導体が設けられており、前記補助導体用接続導体が設けられていない場合には、前記補助導体の導体長をLとし、該補助導体が前記アース部に付設されている箇所と該箇所から最も離間した該アース部の箇所との長さをLとしたとき、
    ≧(L+L)である場合には、L=31〜204mmであり、
    <(L+L)である場合には、(L+L)=31〜204mmであり、
    前記アース部に補助導体及び補助導体用接続導体が設けられており、前記補助導体用接続導体の導体長をLとし、該補助導体用接続導体が前記アース部に付設されている箇所と該箇所から最も離間した該アース部の箇所との長さをLとしたとき、
    ≧(L+L+L)である場合には、L=31〜204mmであり、
    <(L+L+L)である場合には、(L+L+L)=31〜204mmである請求項2〜10のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  13. 前記給電部とアース部との間の最短間隔が、2〜30mmである請求項2〜12のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  14. 所望の放送周波数帯の最低周波数における空気中の波長をλとし、ガラス波長短縮率をkとし、λgL=λ・kとし、k=0.64としたとき、
    前記第1のアンテナエレメントの導体長、前記第1の接続導体の導体長及び前記第2のアンテナエレメントの導体長の総和が、(λgH/2)〜λgLである請求項1〜13のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  15. 前記第1のアンテナエレメントの導体長、前記第1の接続導体の導体長及び前記第2のアンテナエレメントの導体長の総和が、124〜408mmである請求項1〜13のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  16. 前記アンテナ導体がループ形成アンテナエレメントを備え、
    前記ループ形成アンテナエレメントは前記給電部と直接又は前記第2の接続導体を介して接続されており、
    前記第1のアンテナエレメント及び前記ループ形成アンテナエレメントのうちの少なくとも一方と、給電部とが直接に接続されている場合には、前記ループ形成アンテナエレメントが、一端で前記給電部又は前記第1のアンテナエレメントと接続し、他端で前記第1のアンテナエレメント又は前記第1の接続導体と接続することによりループ部が構成されており、
    前記第1のアンテナエレメント及び前記ループ形成アンテナエレメントのうちの少なくとも一方と、前記給電部とが、前記第2の接続導体を介して接続されている場合には、前記ループ形成アンテナエレメントが、一端で前記給電部、前記第2の接続導体又は前記第1のアンテナエレメントと接続し、他端で前記第1のアンテナエレメント又は前記第1の接続導体と接続することによりループ部が構成されている請求項1〜15のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ
  17. 前記第1のアンテナエレメントの中心から見て、前記第1の接続導体とは反対側に前記給電部が設けられており、
    前記第1の接続導体の所定箇所を起点として、前記第1のアンテナエレメントと平行又は略平行に前記ループ形成アンテナエレメントが給電部側に向かって伸長された後、給電部側に向かって曲がるか、又は、曲折し、前記第1のアンテナエレメントの給電部側の先端部又は先端部近傍と接続して、直接又は前記第2の接続導体を介して前記給電部に接続されている請求項16に記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  18. 所望の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλとし、ガラス波長短縮率をkとし、k=0.64とし、λgc=λ・kとしたとき、
    前記第1のアンテナエレメントが前記ループ部を構成している要素に含まれており、
    第1のアンテナエレメントと前記ループ形成アンテナエレメントとの間の平均間隔が、0.0065λgc以上である請求項16又は17に記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  19. 所望の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλとし、ガラス波長短縮率をkとし、k=0.64とし、λgc=λ・kとしたとき、
    前記第2のアンテナエレメントと前記ループ形成アンテナエレメントとの間の平均間隔が、0.0065λgc以上である請求項16又は17に記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  20. ループ部の一部又は全部に導体層が設けられているか、又は、ループ部内に1本又は複数本の線状導体が設けられている請求項16〜19のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  21. 前記ループ部内に十字状の補助アンテナエレメントが設けられており、補助アンテナエレメントの上下左右、それぞれの4つの先端部がループ部に接続されている請求項16〜19のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  22. 前記第1のアンテナエレメントが前記給電部に直接接続されている場合には、前記第1の接続導体とは反対側の第1のアンテナエレメントの先端部又は先端部近傍が前記給電部に接続されており、
    前記第1のアンテナエレメントが前記給電部に前記第2の接続導体を介して接続されている場合には、前記第1の接続導体とは反対側の前記第1のアンテナエレメントの先端部又は先端部近傍が前記第2の接続導体に接続されている請求項1〜21のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  23. 前記第1の接続導体の形状が、直線、扇形の弧、略扇形の弧、半円の弧、略半円の弧、半楕円の弧又は略半楕円の弧である請求項1〜22のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  24. 前記第2のアンテナエレメントから所定間隔離間して、前記アンテナ導体に直流的に接続されていない無給電導体が設けられている請求項1〜23のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  25. 前記窓ガラス板の面上に誘電体膜を形成し、該誘電体膜の上に、前記アンテナ導体、前記ループ形成アンテナエレメント、前記補助導体及び前記補助導体用接続導体から選ばれる少なくとも1つの一部分又は全体を設けた請求項1〜24のいずれかに記載の自動車用高周波ガラスアンテナ。
  26. 少なくとも、請求項1〜25に記載されているアンテナ導体が設けられている自動車用の窓ガラス板。
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