JP4899722B2 - 状態量測定装置付転がり軸受ユニット - Google Patents
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Description
このうちの転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、回転側周面に回転側軌道を有し、使用状態で回転する回転側軌道輪と、上記静止側軌道と上記回転側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備える。
又、上記状態量測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されると共に、周面に上記回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させたものである。
又、上記センサ装置は、使用時にも回転しない部分に支持されると共に、複数個のセンサを備える。そして、これら各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうち互いに異なる部分に対向させており、且つ、この被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させる。
又、上記演算器は、上記各センサの出力信号に関する情報に基づいて、上記転がり軸受ユニットの状態量を算出する機能を有する。
特に、本発明の状態量測定装置付転がり軸受ユニットに於いては、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に荷重が作用していない(これら両軌道輪が相対変位していない)、中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を均一にする事なく、これら各間隔同士の間に、使用時のこれら各間隔の減少量に対応した大小関係を与えている。そして、この大小関係を設定する事により、上記各センサの検出部と上記エンコーダの被検出面とが最も近付いた状態での、上記間隔が、上記各センサ毎にほぼ一致する様にしている。
そして、上記請求項5〜9のうち、請求項5に記載した構成を採用する場合には、センサ装置として、上記被検出面のθ=0度の位置と、θ=180度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させる。そして、上記中立状態での上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=180度の位置でδ180 とした場合に、δ0 <δ180 とする。
又、同じく上記請求項7に記載した構成を採用する場合には、センサ装置として、上記被検出面のθ=0度の位置と、θ=120度の位置と、θ=240度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させる。そして、上記中立状態での上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=120度の位置でδ120 とし、上記θ=240度の位置でδ240 とした場合に、δ0 <δ120 =δ240 とする。
又、同じく上記請求項9に記載した構成を採用する場合には、センサ装置として、上記被検出面のθ=0度の位置と、θ=90度の位置と、θ=180度の位置と、θ=270度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させる。そして、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=90度の位置でδ90とし、上記θ=180度の位置でδ180 とし、上記θ=270度の位置でδ270 とした場合に、δ90=δ270 <δ0 <δ180 とする。
図1は、請求項1、2、3、5、10に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、中立状態での、エンコーダ4aの被検出面(外周面)と各センサ6a1 、6a2 の検出部との間隔を、それぞれ所定の条件に基づいて規制する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図9に示した先発明の構造の第2例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
次に、図2は、請求項1、2、3、6、10に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。尚、本例の特徴は、中立状態での、エンコーダ4bの被検出面(外周面)と各センサ6a1 〜6a4 の検出部との間隔を、それぞれ所定の条件に基づいて規制する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図13に示した先発明の構造の第4例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
次に、図3は、請求項1、2、3、7、10に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。尚、本例の特徴は、中立状態での、エンコーダ4の被検出面(外周面)と各センサ6a1 〜6a6 の検出部との間隔を、それぞれ所定の条件に基づいて規制する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図15〜16に示した先発明の構造の第5例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
次に、図4は、請求項1、2、3、8、10に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。尚、本例の特徴は、中立状態での、エンコーダ4の被検出面(外周面)と各センサ6a1 〜6a6 の検出部との間隔を、それぞれ所定の条件に基づいて規制する点にある。その他の部分の構造及び作用は、それぞれが1対のセンサ(6a1 、6a2 )、(6a1 、6a2 )、(6a1 、6a2 )から成る、3つのセンサ組の使用状態での配置個所を、θ=60度、180度、300度の3個所に変更した点以外、前述の図15〜16に示した先発明の構造の第5例の場合と同様である。この為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
次に、図5は、請求項1、2、3、9、10に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。尚、本例の特徴は、中立状態での、エンコーダ4cの被検出面(外周面)と各センサ6a1 〜6a4 の検出部との間隔を、それぞれ所定の条件に基づいて規制する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図18に示した先発明の構造の第6例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
2 ハブ
3 転動体
4、4a〜4c エンコーダ
5 カバー
6a1 〜6a6 センサ
7、7a〜7c 透孔
8、8a〜8c 柱部
9 第一の特性変化部
10 第二の特性変化部
Claims (10)
- 転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備え、
このうちの転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、回転側周面に回転側軌道を有し、使用状態で回転する回転側軌道輪と、上記静止側軌道と上記回転側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
上記状態量測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備え、
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されると共に、周面に上記回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させたものであり、
上記センサ装置は、使用時にも回転しない部分に支持されると共に、複数個のセンサを備え、これら各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうち互いに異なる部分に対向させており、且つ、この被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
上記演算器は、上記各センサの出力信号に関する情報に基づいて、上記転がり軸受ユニットの状態量を算出する機能を有するものである、
状態量測定装置付転がり軸受ユニットに於いて、
上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を均一にする事なく、これら各間隔同士の間に、使用時のこれら各間隔の減少量に対応した大小関係を与えた事を特徴とする状態量測定装置付転がり軸受ユニット。 - エンコーダが、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この被検出面の特性が円周方向に関して変化する位相若しくはピッチを、少なくともこの被検出面の幅方向一部分で、この幅方向に関して連続的に変化させたものであり、
演算器が、センサ装置を構成する各センサの出力信号に関する情報に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する外力とのうちの、少なくとも一方の状態量を算出する機能を有するものである、請求項1に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。 - エンコーダが、被検出面のうち、この被検出面の幅方向に関して互いに外れた2個所位置に第一、第二の特性変化部を有し、これら両特性変化部の特性を円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化させると共に、これら両特性変化部のうちの少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相を上記幅方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化させたものであり、
センサ装置は、少なくとも、それぞれの検出部を上記両特性変化部に対向させた1対のセンサを備えており、
演算器は、センサ装置を構成する各センサの出力信号に関する情報として、少なくとも上記1対のセンサの出力信号同士の間の位相差を利用して、状態量を算出する、請求項2に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。 - エンコーダが、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この被検出面の特性が円周方向に関して変化するピッチを、この被検出面の幅方向に関して連続的に変化させたものであり、
演算器は、センサ装置を構成する各センサの出力信号に関する情報として、少なくとも1個のセンサの出力信号のデューティ比を利用して、状態量を算出する、請求項2に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。 - エンコーダの被検出面がこのエンコーダの外周面に設けられており、この被検出面の中心軸を中心とする角度をθとすると共に、使用時のこの被検出面の下端部の位置をθ=0度の位置とした場合に、センサ装置は、この被検出面のθ=0度の位置と、θ=180度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させており、且つ、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=180度の位置でδ180 とした場合に、δ0 <δ180 としている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。
- エンコーダの被検出面がこのエンコーダの外周面に設けられており、この被検出面の中心軸を中心とする角度をθとすると共に、使用時のこの被検出面の下端部の位置をθ=0度の位置とした場合に、センサ装置は、この被検出面のθ=0度の位置と、同じくθ=90度の位置とθ=270度の位置とのうちの少なくとも一方の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させており、且つ、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=90度の位置でδ90とし、上記θ=270度の位置でδ270 とした場合に、δ90=δ270 <δ0 としている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。
- エンコーダの被検出面がこのエンコーダの外周面に設けられており、この被検出面の中心軸を中心とする角度をθとすると共に、使用時のこの被検出面の下端部の位置をθ=0度の位置とした場合に、センサ装置は、この被検出面のθ=0度の位置と、θ=120度の位置と、θ=240度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させており、且つ、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=120度の位置でδ120 とし、上記θ=240度の位置でδ240 とした場合に、δ0 <δ120 =δ240 としている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。
- エンコーダの被検出面がこのエンコーダの外周面に設けられており、この被検出面の中心軸を中心とする角度をθとすると共に、使用時のこの被検出面の下端部の位置をθ=0度の位置とした場合に、センサ装置は、この被検出面のθ=60度の位置と、θ=180度の位置と、θ=300度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させており、且つ、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=60度の位置でδ60とし、上記θ=180度の位置でδ180 とし、上記θ=300度の位置でδ300 とした場合に、δ60=δ300 <δ180 としている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。
- エンコーダの被検出面がこのエンコーダの外周面に設けられており、この被検出面の中心軸を中心とする角度をθとすると共に、使用時のこの被検出面の下端部の位置をθ=0度の位置とした場合に、センサ装置は、この被検出面のθ=0度の位置と、θ=90度の位置と、θ=180度の位置と、θ=270度の位置とに、それぞれ少なくとも1個のセンサの検出部を対向させており、且つ、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に外力が作用していない中立状態での、上記被検出面と上記各検出部との間隔を、上記θ=0度の位置でδ0 とし、上記θ=90度の位置でδ90とし、上記θ=180度の位置でδ180 とし、上記θ=270度の位置でδ270 とした場合に、δ90=δ270 <δ0 <δ180 としている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。
- 転がり軸受ユニットが、自動車の車輪支持用ハブユニットであって、使用状態で静止側軌道輪が自動車の懸架装置に支持され、回転側軌道輪であるハブに車輪が結合固定されるものであり、エンコーダが、このハブの軸方向内端部に支持固定されている、請求項1〜9のうちの何れか1項に記載した状態量測定装置付転がり軸受ユニット。
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