JP4889316B2 - 3次元構造物の製造方法、3次元構造物、光学素子、ステンシルマスク、微細加工物の製造方法、及び微細パターン成形品の製造方法。 - Google Patents
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Takahiko Morita, Reo Kometani, Keiichiro Watanabe, Kazuhiro Kanda, and Yuichi Haruyama, J. Vac. Sci. Technol. B 21(6), pp.2737- 2741, Nov/Dec (2003) 'A three-dimensional optical photonic crystal with designed point defects' Minghao Qi, Elefterios Lidorikis, Peter T. Rakich, Steven G. Johnson,J. D. Joannopoulos, Erich P. Ippen & Henry I. Smith,(Centre for Materials Science and Engineering, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, Massachusetts 02139, USA),Nature, vol 429, 3 JUNE 2004, pp.538-542
また、本発明の第二の課題は、前記製造方法によって得られる3次元構造物及び光学素子を提供することである。
前記照射工程が、一層のレジスト層に対し、前記基体に達する加速電圧で電子線を照射する第1の照射工程と、前記基体に達しない加速電圧で電子線を照射する第2の照射工程とを有し、第1の照射工程によって現像後に形成される構造部と、第2の照射工程によって現像後に形成される構造部とが接合されるように電子線のドーズ量を調整して、第1の照射工程と第2の照射工程を行うことを特徴とする3次元構造物の製造方法。
前記第二の照射工程における電子線のドーズ量を100μC/cm2以上とすることを特徴とする前記<2>に記載の3次元構造物の製造方法。
本発明の3次元構造物の製造方法は、基体上にネガ型のレジスト層を有する被加工体の該レジスト層に電子線を照射する照射工程と、電子線を照射した後のレジスト層を現像して非照射部を除去する現像工程と、を有し、前記照射工程において、一層のレジスト層に対し、前記基体に達する加速電圧で電子線を照射する第1の照射工程と、前記基体に達しない加速電圧で電子線を照射する第2の照射工程とを有し、第1の照射工程によって現像後に形成される構造部と、第2の照射工程によって現像後に形成される構造部とが接合されるように、第1の照射工程と第2の照射工程を行うことを特徴とする。
ネガ型レジスト層が形成された基体は、電子線照射工程を行う以前に、予め別途独立に基体上にレジスト層を作製しておいたものを用いることもでき、あるいは基体に対してレジスト層形成工程、電子線照射工程、現像工程を順次行う一連の工程の中の一つのレジスト層形成工程において作製されるレジスト層を用いるものが包含される。
以下では、一連の工程の中の一つのレジスト層形成工程について説明する。
まず、基体10の上にレジストを塗布する。本発明では、ネガ型の電子線照射用のレジストを用いる。このようなレジストとして、例えば、水素化シルセスキオキサン(HSQ)、シリケート(Silicate)、水素化シロキサン(Hydrogen Siloxane)、Ladder Hydrogen Silsesquioxane、水素化アルキルシルセスキオキサン(Hydrogen Alkylsilsesquioxane:HOSP)、SiO2と有機分を含有するAccuglass 512B として知られているメチルシロキサン(Methyl Siloxane)、Ladder Methyl Silsesquioxane等を挙げることができ、有機レジストとしては、SAL601(シプレイ・ファーイースト社製)、カリックスアレーン、NEB−22(住友化学株式会社製)等を挙げることができるが、有機系レジストよりも無機系レジストの方が、酸素エッチング耐性が高く、かつ高解像度になり、加工深さ方向の制御(アナログ性)が良好であるため好ましい。
塗布液に溶媒を用いる場合には、アセトン、メタノール、エタノール、トルエン、イソプロピルアルコール、キシレン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ブタノール等の有機溶媒を適用することができ、より好ましくは、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルイソブチルケトンを用いる場合であり、更に好ましくは、メチルイソブチルケトンを用いる場合である。
ベーク後、電子ビームを照射する。本発明では、一層のレジスト層に対して、前記基体に達する加速電圧で電子線を照射する第1の照射工程と、前記基体に達しない加速電圧で電子線を照射する第2の照射工程とを有し、第1の照射工程によって現像後に形成される構造部と、第2の照射工程によって現像後に形成される構造部とが接合されるように、第1の照射工程と第2の照射工程を行うことを特徴とする。
使用するレジストはネガ型であり、電子線を照射した部分は現像液に不溶になるため、基体に達するような加速電圧で電子線を照射すると、その照射部分(照射部A)のレジストは基板まで伸びた柱状(あるいは壁状)の形状として残存する。一方、基体に到達しないような加速電圧で電子線を照射すると、その照射部分(照射部B)では電子線が届いた箇所まではレジスト層が不溶化するが、基体に達していないため不溶化部分が基体に接着せず、結局、照射部Bは現像において除去されてしまう。しかし、照射部Bが照射部Aと接合する部分があれば、照射部Bは照射部Aを介して基体に保持されるので、現像によって除去されずに残る。この様子を図2に示す。
本発明者の検討結果によると、微細線構造物を形成するにはドーズ量を低くすることが好ましいが、低くすれば前記接合力が弱くなる傾向があり、ドーズ量を高くすると逆の傾向になることが確認された。このように、本発明者は、第1の照射工程によって現像後に形成される構造部と、第2の照射工程によって現像後に形成される構造部との接合部分の強度は、第2の照射工程における電子線のドーズ量を調整することによって調節することができることを見出したのである。
また、基板面に達するような高い加速電圧をかけて、上記照射部Aを形成し、基板面に達しない低い加速電圧をかけて照射部Bを形成するように、加速電圧を制御して、レジスト表面からの照射線のもぐりこみ深さを調整することができる。
さらに、現像時間を長くすれば、微細線を形成しやすくなるが、前記接合力が弱くなって照射部Bが現像によって流れてしまう傾向がある。
例えば、図3には、網目状の3次元構造物の作製方法を示す。図3において、左右に渡るラインでは、基体まで到達しない低加速電圧で電子線を照射し、奥から手前に伸びるラインでは、基体に到達する高加速電圧で電子線を照射すると、奥から手前に伸びるラインが橋桁となり、左右に伸びるラインを橋渡しする形状の3次元構造物が得られる。
また、第1の照射工程における電子ビームのドーズ量は、所望の設計する線幅に合わせて適宜選択することができる。ドーズ量を多くすると線幅が広くなり、ドーズ量を減らすと、線幅が狭くなる傾向がある。第一の照射工程によって形成される部分は、図3では橋げたの部分(柱状又は壁状部分)となる。
第2の照射工程における電子ビームのドーズ量は、レジスト層の種類及び照射工程後のベーク工程の加熱条件によっても異なるが、第1の照射工程によって現像後に形成される構造部と、第2の照射工程によって現像後に形成される構造部との接合部分に適度な接合強度を付与するために、所定のドーズ量以上を必要とする。
具体的には、例えば、水素化スルセスキオキサン(HSQ)をレジスト材料として用い、ベーク工程が、100℃〜130℃で1分〜3分間のプリベーク工程と140℃〜200℃で1分〜10分間のポストベーク工程を有するとき(更に、材料としては、レジスト層を形成するための塗布液の塗布溶媒の主成分として、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、又はメチルイソブチルケトンを用いるとき)には、第二の照射工程における電子線のドーズ量は100μC/cm2以上とすることが好ましい。100μC/cm2未満では、接合部分の強度が不充分で、橋の部分のパターンが流れてしまう。更に、設計寸法に近い構造物を形成するには、100〜400μC/cm2であることが好ましい。400μC/cm2を超えるドーズ量の場合、電子線の染み出しにより、目的の寸法よりも大きな構造物が空中に構築され易く、場合によっては、パターン同士がくっついてしまい、第1の照射工程によって形成された橋げた部分に対して、屋根の様に覆いかぶさる構造物が形成される(図7参照。)。
同様に、レジスト層が現像後に残存する部分の幅は、ドーズ量を調整することで調節することができるが、加速電圧によっても変化するため、目的の残存の幅にするには、加速電圧との兼ね合いでドーズ量を調整することが好ましい。
具体的には、加工線幅は、100nm以下、さらには80nm以下、調整によっては10nm程度に、微細に形成することができる。電子ビーム径は、3nm程度まで集束可能であり、ナノオーダーの線幅でレジスト層を加工することができる。
電子線を照射後、レジスト層を現像する。本発明のレジストはネガ型レジストのため、非露光部が現像によって取り除かれる。現像は、現像液によって行ってもよいし、熱脱離処理で行ってもよい。
レジスト層が有機レジストであるSAL601で形成されている場合には、現像液は、MF322(シプレイ・ファーイースト社製)などを用いることができ、現像時間は、60秒〜1200秒であることが好ましく、360秒〜720秒がより好ましい。
本発明では、塗布工程、照射工程及び現像工程を複数回繰り返すことができる。例えば、図4に示すように、レジスト層を3次元に形成した後、更にレジスト層を塗布し、照射工程及び現像工程を行うことで、より複雑な3次元構造物を形成することができる。
なお、塗布工程、照射工程及び現像工程を複数回繰り返す場合の基体とは、下層のレジストを意味する。
本発明の3次元構造物は、加工深さに高低差のある複数の凹凸部を有するレジスト層を基体上に設けてなる3次元構造物であって、基体からのレジスト層の高さ階調が8.0nm以下の加工部を有することができる。さらに好ましくは、基体からのレジスト層の高さ階調が6.0nm以下の加工部を有する場合である。このような3次元構造物は、上記製造方法によって得ることができる。上記製造方法を用い、加速電圧とドーズ量を適宜調整することで、精密な階調を有する3次元構造物を形成することができる。なお、本発明では、当然に、高さ階調が8.0nmよりも大きい加工部を形成することもでき、このような高さ階調を有する3次元構造物を得ることもできる。
ダイヤモンドは、超高硬度であるために、長寿命化等が期待されている。また、ダイヤモンドは低熱膨張係数を有するため、加熱工程を有する用途に用いる場合であっても、基体を含む構造物の寸法変化が小さく精密なパターン転写が期待できる。さらに耐薬品耐性が大きいため、構造物が汚れた場合でも洗浄が行え、その洗浄工程での構造物の損傷が少ないといった様々なメリットが期待できる。
ダイヤモンドを基体として用いる場合、天然ダイヤモンド、高温高圧合成によるバルクダイヤモンド又は気相合成によるダイヤモンド膜のいずれであっても同様の微細加工が可能である。気相合成によるダイヤモンド膜である場合には、(111)又は(100)面に配向しているダイヤモンド結晶が、均一なエッチングが可能である点で好ましい。また、前記ダイヤモンドは、不純物元素がドーピングされた半導体ダイヤモンドであってもよい。半導体ダイヤモンドの場合、電子デバイスへの適用も可能となる。ダイヤモンドの高耐摩耗性を利用して、工具及びマイクロマシーン用へも適用が可能である。
接着層を設ける場合、接着層の厚みは、0.1〜1nmであることが好ましく、2〜10nmであることが好ましい。
凹凸部を有するレジスト層を基体上に設けてなる本発明の3次元構造物は、光学素子等に用いることができる。光学素子としては、例えば、フレネルゾーンプレート、回折格子、バイナリー光学素子、ホログラム光学素子、反射防止膜、CDやDVDなどのメディア等を挙げることができる。
更に、本発明の3次元構造物は、基板と接していない部分が存在する中空構造となっており、中空構造部分の基板をウエットエッチングなどで除去すれば、中空構造が残るため、ステンシルマスクに好適に用いることができる。
本発明の微細加工物の製造方法は、上記3次元構造物の製造方法によって得られた、基体上に凹凸部を有するレジスト層を設けてなる3次元構造物に、イオンビームを照射し、前記基体に凹凸部を形成する工程を有する。
本発明の微細加工物は、上記方法によって、高さ階調が8nm以下の加工部を有する。さらに好適には、高さ階調が6nm以下の加工部を有する。
微細加工物の材質は、上記3次元構造物の基体で説明したものであり、ダイヤモンド、炭化ケイ素、シリコン、ガラス、サファイア又樹脂等を用いることができる。
この微細加工物は、次に説明する微細パターン成形品の成形用の型として用いることができる。また、微細加工物は、光学素子等に用いることができ、例えば、フレネルゾーンプレート、回折格子、バイナリー光学素子、ホログラム光学素子、反射防止膜、CDやDVDなどのメディア等を挙げることができる。
本発明の微細パターン成形品の製造方法は、上記3次元構造物又は上記微細加工物を成形用の型として用いる。微細加工物に樹脂を押し付ける際、樹脂のガラス転移温度よりも高い温度に設定して樹脂を軟らかくした上で、樹脂に型を押し付けた後、樹脂を硬化し、その後、型と樹脂とを剥離する。
また、型が剥離しやすいよう、型の表面に剥離剤を付与しておくことも好ましい。剥離剤としては、シランカップリング剤を挙げることができ、剥離しやすいよう金属薄膜を設けることも好ましい。しかし、剥離剤も繰り返しインプリントすると剥がれるため、できれば剥離処理なしで行えることが好ましい。なお、基体にサファイアを用いた微細加工物を型として用いると、剥離性が良好である。
熱硬化樹脂としては、PMMA等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド等を挙げることができ、PMMA等のアクリル系樹脂が好ましい。
光硬化樹脂としては、紫外線等で硬化する樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、及びこれらの混合物を挙げることができる。
本発明の微細パターン成形品は、高さ階調が8nm以下の加工部を有する。好適には、高さ階調が6nm以下の加工部を有する。
得られた微細パターン成形品や微細パターン成形品は、上記3次元構造物と同様に、その形状と材質から、光学素子に用いることができる。例えば、フレネルゾーンプレート、回折格子、バイナリー光学素子、ホログラム光学素子、反射防止膜、CDやDVDなどのメディア等を挙げることができる。
<レジスト層の形成>
10mm×10mmのシリコン基板上に、水素化シルセスキオキサンと、メチルイソブチルケトンを主成分とする有機溶媒とを含有するFOx−14(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)を300rpmで3秒間、3000rpmで60秒間スピンコートし、100℃2分間、180℃2分間ベークして試料1を作製した。試料1の膜厚を測定したところ、約350nmであった。
上記で得られた試料1に電子線を照射した。電子線照射には、走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)をパソコン上の描画パターンを露光できるように改造したものを用いた。
電子線の照射は、加速電圧を10kV、ドーズ量を0.36mC/cm2、ビーム径3nmに固定して行った。描画パターンは、L(ライン)が100nm、S(スペース)が2000nmのL&Sのパターンであり、試料1に全面にパターニングした。この照射に要した時間は、600秒であった。
更に、加速電圧を1kV、ドーズ量を0.27mC/cm2、ビーム径20nmに固定して、先に照射したL&Sに直交するように、L&S(L:100nm、S:2000nm)のパターンを試料1の全面に電子線照射した。この照射に要した時間は、800秒であった。
なお、加速電圧が1kVの場合は、ビーム電流を80pAとし、加速電圧が10kVの場合は、ビーム電流を80pAとした。
照射後の試料1を、1〜5質量%のTMAH水溶液(商品名:TMAH(Tetra methyl ammonium hydroxide)1-5% MF CD-26、シプレイ・ファーイースト社製)の中に120秒間浸漬した後、イソプロパノールでリンスした。
形成された3次元構造物を、走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)を用いて観察した。
図5には、得られた3次元構造物の走査型電子顕微鏡写真を示す。図5に示すように、電子線を基体に到達するような加速電圧と、到達しないような加速電圧で照射することにより、3次元構造物が得られた。なお、10kVの加速電圧で照射した箇所の現像後の線幅は200nmであり、1kVの加速電圧で照射した箇所の現像後の線幅は200nmであった。
実施例1において、1kVの加速電圧で照射した際のドーズ量を0.065mC/cm2に変更した以外は実施例1と同様にして、3次元構造物を作製した。
図6に得られた3次元構造物の走査型電子顕微鏡写真を示す。図6に示すように、橋かけ部分のパターンを形成する際のドーズ量が少なすぎる場合には、橋の部分のパターンが流されてしまい、橋げた部分のパターンのみが残存している。
このように、第1照射工程と第2照射工程で形成された構造物の接合強度は、第2の照射工程におけるドーズ量の調整によって調節できることがわかる。
実施例1において、1kVの加速電圧で照射した際のドーズ量を0.52mC/cm2に変更した以外は実施例1と同様にして、3次元構造物を作製した。
図7に得られた3次元構造物の走査型電子顕微鏡写真を示す。図7に示すように、橋かけ部分のパターンを形成する際のドーズ量を多くすると、電子線の染み出しにより橋の部分のパターン同士がくっついて、空中に浮いた状態の板状構造物が形成され、この板状構造物と橋げたとが接合された3次元構造物が得られた。
なお、図7に示すように、第2の照射工程におけるドーズ量が所定量以上であるため、板状構造物と橋げた部分との接合部分の強度は充分であり、板状構造物のパターンが流れてしまうことはなかった。
<レジスト層の形成>
シリコン基板上にノボラック樹脂と有機溶媒を含有するSAL601−ER7(シプレイ・ファーイースト社製)を300rpmで3秒間、5000rpmで10秒間スピンコートし、180℃20分間ベークした試料2を作製した。試料2の膜厚は、680nmであった。
上記で得られた試料に電子線を照射した。電子線照射には、走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)をパソコン上の描画パターンを露光できるように改造したものを用いた。
電子線の照射は、加速電圧を10kV、ドーズ量を3.6μC/cm2、ビーム径3nmに固定して行った。描画パターンは、L(ライン)が100nm、S(スペース)が2000nmのL&Sのパターンであり、試料1に全面にパターニングした。この照射に要した時間は、6秒であった。
更に、加速電圧を1kV、ドーズ量を2.7μC/cm2、ビーム径20nmに固定して、先に照射したL&Sに直交するように、L&S(L:100nm、S:2000nm)のパターンを試料2の全面に電子線照射した。この照射に要した時間は、8秒であった。
なお、加速電圧が1kVの場合は、ビーム電流を80pAとし、加速電圧が10kVの場合は、ビーム電流を80pAとした。
電子線照射後の試料2は、MF322(シプレイ・ファーイースト社製)の現像液中に12分間浸漬した後、イソプロパノールでリンスした。
形成された3次元構造物を、実施例1と同様の方法で観察したところ、電子線を基体に到達するような加速電圧と、到達しないような加速電圧で照射することにより、3次元構造物が形成されていた。なお、10kVの加速電圧で照射した箇所の現像後の線幅は500nmであり、1kVの加速電圧で照射した箇所の現像後の線幅は500nmであった。
20 レジスト層
30 樹脂
40 ガラス
Claims (10)
- 基体上のネガ型のレジスト層に電子線を照射する照射工程と、電子線を照射した後のレジスト層を現像して非照射部を除去する現像工程と、を有し、
前記照射工程が、一層のレジスト層に対し、前記基体に達する加速電圧で電子線を照射する第1の照射工程と、前記基体に達しない加速電圧で電子線を照射する第2の照射工程とを有し、第1の照射工程によって現像後に形成される構造部と、第2の照射工程によって現像後に形成される構造部とが接合されるように電子線のドーズ量を調整して、第1の照射工程と第2の照射工程を行うことを特徴とする3次元構造物の製造方法。 - 前記レジスト層が、水素化シルセスキオキサンを用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の3次元構造物の製造方法。
- レジスト層を形成するための塗布液の塗布溶媒の主成分として、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、又はメチルイソブチルケトンを用い、レジスト層塗布後、前記照射工程前にベーク工程を有し、該ベーク工程が、100℃〜130℃で1分〜3分間のプリベーク工程と140℃〜200℃で1分〜10分間のポストベーク工程を有するときに、
前記第二の照射工程における電子線のドーズ量を100μC/cm2以上とすることを特徴とする請求項2に記載の3次元構造物の製造方法。 - 前記現像工程において、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて現像することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の3次元構造物の製造方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の3次元構造物の製造方法によって製造されてなり、基体からの高さ階調が8nm以下の加工部を有することを特徴とする3次元構造物。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の3次元構造物の製造方法によって製造された3次元構造物を有する光学素子。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の3次元構造物の製造方法によって製造された3次元構造物を有するステンシルマスク。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の3次元構造物の製造方法によって製造された3次元構造物の基体上のレジスト層に、イオンビームを照射し、基体に凹凸部を形成する工程を有することを特徴とする凹凸部を有する基体からなる微細加工物の製造方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の3次元構造物の製造方法によって製造された3次元構造物を成形用の型として用い、該3次元構造物に樹脂を押し付けて型を転写する工程と、押し付けた該3次元構造物と該樹脂とを剥離する工程と、を有することを特徴とする微細パターン成形品の製造方法。
- 請求項8に記載の方法によって製造された微細加工物を成形用の型として用い、該微細加工物に樹脂を押し付けて型を転写する工程と、押し付けた該微細加工物と該樹脂とを剥離する工程と、を有することを特徴とする微細パターン成形品の製造方法。
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