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JP4877918B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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JP4877918B2 JP2005377819A JP2005377819A JP4877918B2 JP 4877918 B2 JP4877918 B2 JP 4877918B2 JP 2005377819 A JP2005377819 A JP 2005377819A JP 2005377819 A JP2005377819 A JP 2005377819A JP 4877918 B2 JP4877918 B2 JP 4877918B2
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Description

本発明は、造泡機構を有する吐出容器で吐出した際に、緻密で豊富な泡が吐出されることで得られる使い心地や視認性、及び対象面への付着滞留性のどちらにも優れた洗浄剤組成物に関する。
従来、住居内における、台所、浴室、浴槽、配水管、トイレ等の硬質表面に付着した汚れの除去を目的として、界面活性剤を主成分とする洗浄剤組成物や、次亜塩素酸アルカリ金属塩を主成分とする漂白洗浄剤組成物が広く使用されている。上記の如き洗浄剤組成物は、適用される硬質表面が水平面に限らず垂直面、傾斜面など、様々であることから、いかなる表面に適用された場合にも優れた洗浄/漂白性能を発揮させるために、対象となる汚れへの付着滞留性が要求されている。このような要求に応えるべく、種々の方法による組成物の付着滞留性の向上が試みられている。例えば、特許文献1には組成物に粘性を付与することで付着滞留性を高めた洗浄剤製品が開示されている。特許文献2にはチキソトロピー性を有する比較的高粘度の洗浄剤をスプレーヤーを用いて適度な粗さの泡状に噴霧することで、対象物が網目構造体であっても網目を通過することなく対象物の表面を均一に覆うように付着し、優れた付着滞留性を発揮することが可能な洗浄剤及び洗浄剤製品が開示されている。また、特許文献3では特定の重合体を含有する貯蔵安定性に優れた漂白剤組成物が開示されている。
特開2003−41300 特開2003−253297 特開平7−305099
特許文献1記載の洗浄剤製品は、組成物の付着滞留性は高まるが、トリガー式のスプレーヤーで噴霧しても泡にならず、使い心地や視認性に劣る。特許文献2記載の洗浄剤及び洗浄剤製品は、洗浄剤の付着滞留性は高まるが、粗い泡のため視認性や使い心地に劣る。また、特許文献3記載の漂白剤組成物は、次亜塩素酸アルカリ金属塩の貯蔵安定性には優れるが、トリガー式スプレーヤーで噴霧した際の状態についての記載はなく、特徴的な泡特性についても具体的に示唆されていない。
すなわち、造泡機構を有する吐出容器で吐出した際に、緻密で豊富な泡が吐出でき、使い心地や視認性及び対象面への付着滞留性にも優れた洗浄剤組成物が求められている。
本発明は、(a)下記一般式(1)で表される化合物、(b)下記一般式(2)で表される化合物、及び(c)界面活性剤、を含有し、且つB型粘度計を用いて20℃、回転数60rpm、60sの条件で測定した粘度が5〜210mPa・sである洗浄剤組成物に関する。
1−O(AO)n−X2 (1)
2−O(AO)n−X2 (2)
〔式中、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基、nはアルキレンオキシ基の平均付加モル数を示し、5〜1000の数である。また、一般式(1)及び一般式(2)のAOの総モル数に対して50モル%以上がエチレンオキシ基である。X1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X2は、−SO3H、−CH2COOH、あるいはこれらのアルカリ金属塩を示す。〕
また、本発明は、上記本発明の洗浄剤組成物を収納する容器本体と、その容器本体内に収納された洗浄剤組成物を吐出させる造泡機構を有する吐出装置と、を備える洗浄剤製品に関する。
本発明によれば、造泡機構を有する吐出容器で吐出した際に、緻密で豊富な泡が吐出でき、使い心地や視認性及び対象面への付着滞留性にも優れた洗浄剤組成物が得られる。
本発明の洗浄剤組成物は、粘性を付与した組成物をトリガー等の吐出容器を用いて吐出した際に、造泡させることを目的として、(a)下記一般式(1)〔以下、(a)成分と記載する〕で表される化合物、(b)下記一般式(2)〔以下、(b)成分と記載する〕で表される化合物を含有している。
1−O(AO)n−X2 (1)
2−O(AO)n−X2 (2)
〔式中、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基、nはアルキレンオキシ基の平均付加モル数を示し、5〜1000の数である。また、一般式(1)及び一般式(2)のAOの総モル数に対して50モル%以上がエチレンオキシ基である。X1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X2は、−SO3H、−CH2COOH、あるいはこれらのアルカリ金属塩を示す。〕
上記一般式(1)、及び(2)で表される化合物のAOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を示し、具体的にはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基等が挙げられるが、一般式(1)及び(2)のAOの総モル数に対して50モル%以上、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上がエチレンオキシ基である。nはアルキレンオキシ基の平均付加モル数を示し、5〜1000の数であり、10〜100が更に好ましく、10〜40が特に好ましい。アルキレンオキシ基の平均付加モル数が5以上では良好な起泡力と付着滞留性が得られ、また1000以下では組成物の白濁を抑制できる等、良好な組成物の安定性が得られる。X1は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X2は、−SO3H、−CH2COOH、あるいはこれらのアルカリ金属塩を示す。(a)成分及び(b)成分の比率としては、(a)成分/(b)成分がモル比で1/1〜1/1000が好ましく、2/3〜1/100が更に好ましく、3/7〜1/9が特に好ましい。(a)成分及び(b)成分はそれぞれの単品を用いて、あるいは予め混合した混合品を用いて、製品中の(a)成分と(b)成分の比率が上記比率になるように調整できる。また、(a)成分及び(b)成分は、例えば溶媒中でポリエチレングリコールに無水硫酸を反応させ、水酸化ナトリウムで中和することで得られるが、このような合成をおこなう過程でポリエチレングリコールと無水硫酸のモル比を変化させて得られた(a)成分及び(b)成分の混合品を用いて製品中の(a)成分と(b)成分の比率が上記比率になるように調整することもできる。
本発明の洗浄剤組成物中における(a)成分及び(b)成分は合計で、0.05〜3.0質量%含有することが好ましく、0.05〜2.0質量%が更に好ましく、0.05〜1.0質量%が特に好ましい。(a)成分及び(b)成分の総含有量が0.05質量%以上では良好な起泡力が得られ、3.0質量%以下では良好な次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性が得られる。
本発明の洗浄剤組成物に使用される(c)界面活性剤としては特に制限されないが、下記成分(I)〔以下、(I)成分と記載する〕及び(II)〔以下、(II)成分と記載する〕からなる群から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤を使用することが好ましい。また、(I)及び(II)成分を混合して用いた場合は、それらのコンプレックスが形成され低濃度で目的の粘度が得られるため、配合コストや安定性の点で更に好ましい。
(I)下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)及び(6)で表される化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上。
1SO3M (2)
264SO3M (3)
3O(AO)mSO3M (4)
4COOM (5)
5O(AO)n6COOM (6)
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示す。Aは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基の1種又は2種以上を示し、R6は炭素数1〜4のアルキレン基を示す。m及びnは、平均付加モル数であり、それぞれ0〜100の数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を示す。)
(II)下記の一般式(7)で表される第3級アミンオキシド。
789N→O (7)
(式中、R7は炭素数8〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、R8、R9は炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。)
上記成分(I)における化合物の具体例を以下に示す。上記一般式(2)で表されるアルカンスルホネート(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルカンスルホネート)としては、ドデシルスルホン酸ナトリウム等が挙げられるが、通常、安価に入手可能な炭素数10〜14程度のアルキル基を有するアルカンスルホン酸塩(特にナトリウム塩)、又はそれらの混合物が用いられる。
上記一般式(3)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するもの)としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられるが、通常、安価に入手可能な炭素数10〜14程度のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩(特にナトリウム塩)、又はそれらの混合物が用いられる。
上記一般式(4)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその塩(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するもの)としては、R3が炭素数6〜22のアルキル基が好ましく、8〜18が更に好ましく、10〜14が特に好ましい。Aはエチレン基、プロピレン基又はブチレン基が好ましく、エチレン基が更に好ましい。mは平均付加モル数を示し、0〜100が好ましく、0〜20が更に好ましく、0〜10が特に好ましい。具体的には、デシル硫酸エステルナトリウム(m=0)、ドデシル硫酸エステルナトリウム(m=0)、ポリオキシエチレン(m=2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(m=4.0)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
上記一般式(5)で表される脂肪酸又はその塩(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するもの)としては、R4で示される炭素数6〜22の直鎖のアルキル基を有する脂肪酸のアルカリ金属塩が好ましく、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の直鎖脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。また、低温保管時の安定性の面で、アルキル基に分布があると更に好ましく、具体的には、アルキル基の炭素数が10〜16の脂肪酸の混合物であって、炭素数12のものが全脂肪酸の60%以上を占めるものを用いることが最も好ましい。
上記一般式(6)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレート(炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するもの)のR5で示される炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられ、特にドデシル基、テトラデシル基が好ましい。また、Aで示される炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基としては、炭素数2〜4のものが好ましく、例えばエチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基等が挙げられ、特にエチレン基、イソプロピレン基が好ましい。また、R6で示される炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基としては、メチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基等が挙げられ、特にメチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基が好ましい。また、Mで示されるアルカリ金属原子としては、例えばナトリウム原子、カリウム原子等が挙げられ、特にナトリウム原子が好ましく、アルカリ土類金属原子としては、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。また、nは平均付加モル数であり、1〜50、特に1〜20の範囲のものが更に好ましい。
また、上記一般式(6)で表される化合物の具体例としては、ヘキシルポリオキシエチレンオキシ酢酸ナトリウム(n=3.8)、オクチルポリオキシエチレンオキシ酢酸ナトリウム(n=4.5)、ドデシルポリオキシエチレンオキシ酢酸ナトリウム(n=10)、ドデシルポリオキシプロピレンオキシ酢酸ナトリウム(n=2)、ドデシルポリオキシエチレンオキシプロピオン酸ナトリウム(n=6.0)等が挙げられ、これらのうち、製造コストの点で特にアルキル(炭素数8〜10の直鎖又は分岐鎖)ポリオキシエチレン(n=1〜20)オキシ酢酸ナトリウムのような混合物として使用することが好ましい。
(I)成分における上記一般式(2)〜(6)で表される化合物は、単独又は2種以上の混合物として使用できる。
本発明の洗浄剤組成物中における(I)成分の含有量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%が更に好ましく、0.1〜1.0質量%が特に好ましい。(I)成分の含有量が0.1質量%以上で洗浄力が得られ、5.0質量%以下で目的の粘度が得られる。
(II)成分において一般式(7)で表される第3級アミンオキサイドの具体例を以下に示す。R7で示される炭素数8〜20のアルキル基としてはオクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられ、これらのなかでも特にデシル基、ドデシル基、テトラデシル基及びヘキサデシル基が好ましい。また(II)成分は、天然物から誘導された炭素数の異なるアルキル基を有する第3級アミンオキシドの混合物であってもよい。また、R8及びR9で示される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、これらのうちメチル基が特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中における(II)成分の含有量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%が更に好ましく、0.1〜1.0質量%が特に好ましい。(II)成分の含有量が0.1質量%以上で洗浄力が得られ、5.0質量%以下で目的の粘度が得られる。
(c)成分の界面活性剤は、合計で、好ましくは0.1〜10.0質量%、より好ましくは0.3〜5.0質量%、最も好ましくは0.5〜3.0質量%含有される。
本発明の洗浄剤組成物は、B型粘度計を用いて20℃、回転数60rpm、60sの条件で測定した粘度が5〜210mPa・sの範囲に調製される。組成物の粘度が5mPa・s以上で付着滞留性を付与でき、210mPa・s以下で緻密で豊富な泡が得られる。
本発明の洗浄剤組成物には、粘度の調整や、トリガー式のスプレーヤーで噴霧した際の起泡力、及び泡の緻密さを更に向上する成分として、(d)ベンゼン環を有するハイドロトロープ剤〔以下、(d)成分と記載する〕を配合することが出来る。(d)成分としては、例えばキシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸、安息香酸、又はこれらのアルカリ金属塩が挙げられ、これらの中でも特にメタキシレンスルホン酸又はそのアルカリ金属塩が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中における(d)成分の含有量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%が更に好ましく、0.1〜2.0質量%が特に好ましい。(d)成分の含有量が0.1質量%以上で起泡力が得られ、5.0質量%以下で組成物の粘度を目的の範囲内に調整することができる。
本発明の洗浄剤組成物には、高い漂白洗浄力を付与することを目的として、(e)次亜塩素酸アルカリ金属塩〔以下、(e)成分と記載する〕を含有することができる。(e)成分の次亜塩素酸アルカリ金属塩としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等が挙げられ、特に次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。次亜塩素酸ナトリウムは、製造上次亜塩素酸ナトリウムと当モルの塩化ナトリウムが混在するが、塩化ナトリウムが多量に存在する次亜塩素酸ナトリウムは貯蔵安定性を損なう場合があるため、予め塩化ナトリウムを低減化したものを用いることが好ましい。具体的には塩化ナトリウムを次亜塩素酸ナトリウムに対して10〜60モル%、好ましくは10〜40モル%のものが好適である。このような塩化ナトリウムを低減化した次亜塩素酸ナトリウムは、低食次亜塩素酸ナトリウムとして市販されている。本発明の洗浄剤組成物中における(e)成分の含有量は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.5〜4.0質量%が更に好ましく、1.0〜3.0質量%が特に好ましい。(e)成分の含有量が0.1質量%以上では充分な漂白力が得られ、5.0質量%以下では次亜塩素酸アルカリ金属塩の良好な安定性が得られる。
本発明の洗浄剤組成物には、次亜塩素酸アルカリ金属塩の貯蔵安定性を向上することを目的として、(f)アルカリ金属の水酸化物〔以下、(f)成分と記載する〕を配合することができる。(f)成分のアルカリ金属の水酸化物とは、液体洗浄剤組成物中に存在するアルカリ金属イオンとヒドロキシイオンとの組合せ、すなわち遊離アルカリを示し、他の対イオンとの組合せの場合はカウントされない。例えば別途有機酸を配合する場合は、アルカリ金属水酸化物として配合したとしても、有機酸の対イオンとなるため、アルカリ金属水酸化物としてカウントしない。(f)成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、これらのうち水酸化ナトリウムが好ましい。なお、本発明において、組成物中の(f)成分の量はASTM D 2022−89記載の方法により測定される。すなわち、この方法は、漂白剤中の遊離アルカリ量を水酸化ナトリウム(NaOH)として測定するものであり、本発明においてもこの方法で得られた組成物中の遊離アルカリの量を組成物中の(f)成分の量とする。
本発明の洗浄剤組成物における(f)成分の含有量は、0.1〜1.0質量%が好ましく、0.2〜0.8質量%が更に好ましく、0.3〜0.7質量%が特に好ましい。(f)成分の含有量が0.1質量%以上では良好な次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性が得られ、1.0質量%以下では良好な安定性が得られる。
また、本発明の洗浄剤組成物には、増粘助剤として無機塩を含有することができる。具体的には、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム等が挙げられ、含有量としては0.1〜5.0質量%が好ましい。無機塩の含有量が0.1質量%以上では良好な粘度が得られ、5.0質量%以下では良好な起泡性が得られる。
本発明の洗浄剤組成物は、その他の任意成分として、香料成分を含有することができる。香料成分としては特に制限されないが、組成物中に次亜塩素酸アルカリ金属塩を含有させた場合、安定性を損なう恐れがあるので、配合成分と含有量には注意を要する。次亜塩素酸塩系に配合可能な香料成分の例としては、特開昭50−74581号公報及び特開昭62−205200号公報を参考にすることができ、単体香料及びそれらを組合せた配合香料であってもよい。香料は通常、組成物中に0.001〜0.5質量%含有される。
本発明の洗浄剤組成物の残部は水であり、保存安定性の上で、微量に存在する金属イオンなどを除去したイオン交換水や蒸留水が好ましい。水の含有量は保存安定性の点から、組成物中80〜98質量%、更に90〜98質量%が好ましい。また、洗浄剤組成物のpHは特に制限されないが、組成物中に次亜塩素酸アルカリ金属塩を含有させた場合、保存安定性及び漂白効果の点から20℃における組成物のpHを12.5〜13.5に調整することが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物の製品形態としては、造泡機構を備えた吐出容器に充填してなる、容器入り洗浄剤の形態が好ましい。例えば、本発明の洗浄剤組成物を収納する容器本体と、その容器本体内に収納された洗浄剤組成物を吐出させる造泡機構を有する吐出装置と、を備える洗浄剤製品が挙げられる。吐出装置としては、本発明の洗浄剤組成物を泡状にして噴霧することができるトリガー式スプレー、具体的には1回の操作で0.5〜2mLの組成物を吐出し、泡を形成する機構を備えたトリガーが好ましく、さらに具体的には特開2002−68265号公報の図1及び特開2004−261790号公報に示される機構のトリガー式スプレーヤーを使用することが特に好ましい。また、本発明の洗浄剤組成物を使用する際には対象物1m2に対して5〜15gの割合で噴霧することが好ましい。
表1〜4に示す液体洗浄剤組成物を調製し、それらの泡の付着滞留性、泡比容、及び粘度を下記の方法で評価した。結果を表1〜4に示す。尚、試料1−1〜1−19及び2−1〜2−8は、アルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いることで25℃のpHを12.9に、また試料2−9〜2−19はpH13.0に調整した。
<泡の付着滞留性評価>
表1〜4に調製した液体洗浄剤組成物を花王(株)製カビとりハイタートリガー(噴霧量1g/回)を用いて、10cm×10cmの陶器タイルが張られた浴室壁のタイル目地に沿って10cm離れたところから、横幅10cmの範囲内に横に4回噴霧し、泡が付着した位置から1分後に泡が垂れ落ちた位置までの面積を算出した。数値が小さい程、付着滞留性が高く良好な効果感が得られる。なお、泡立ちが少なく、付着滞留性の評価を行うことができなかった組成物については表中、「−」として表示した。
<泡比容の測定>
表1〜4に調製した液体洗浄剤組成物を花王(株)製カビとりハイタートリガー(噴霧量1g/回)を用いて、200mLのメスシリンダーに10回スプレーした時に出来る泡の容量(mL)を読みとる。また、その時の噴霧量(g)を下2ケタ天秤を用いて測定し、泡比容(mL/g)=泡の容量(mL)/噴霧量(g)の計算式で算出した。数値が大きい程、良好な効果感や視認性が得られる。
<粘度の測定>
表1〜4に調製した液体洗浄剤組成物を、B型粘度計(TOKIMEC製)を使用して、組成物の温度を20℃、回転数を60rpm、測定時間を60秒の条件で測定した。
Figure 0004877918
Figure 0004877918
Figure 0004877918
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・化合物1:溶媒中でポリエチレングリコール1540(一般式(1)において、AOがエチレンオキシ基、X1、X2がともに水素原子、n=35のもの、三洋化成工業(株)製)と、上記ポリエチレングリコール1540のモル数に対して1.8倍モルの無水硫酸を反応させて、水酸化ナトリウムで中和することで化合物1を得た。〔(a)成分と(b)成分のモル比は理論値で(a)成分/(b)成分が1/4.5になると推測される。〕。
・デシル硫酸エステルナトリウム:カルコール1098(デシルアルコール、花王(株)製)を硫酸化したサンプル、花王(株)製。
・ドデシル硫酸エステルナトリウム:エマール0、花王(株)製。
・カプリン酸塩:ルナック10−98のナトリウム塩、花王(株)製。
・ラウリン酸塩:ルナックL−98のナトリウム塩、花王(株)製。
・脂肪酸塩の混合物:ルナックL−70(カプリン酸10,ラウリン酸76、ミリスチン酸14の組成質量比である脂肪酸の混合物)のナトリウム塩、花王(株)製。
・ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム:ネオペレックスG−25、花王(株)製。
・デシルジメチルアミンオキサイド:ファーミン DM1098(ジメチルデシルアミン、花王(株)製)と過酸化水素水(日本パーオキサイド社製)から合成したサンプル。
・ドデシルジメチルアミンオキサイド:アンヒトール20N、花王(株)製。
・テトラデシルジメチルアミンオキサイド:ファーミン DM4098(ジメチルミリスチルアミン、花王(株)製)と過酸化水素水(日本パーオキサイド社製)から合成したサンプル。
・ヘキサデシルジメチルアミンオキサイド:ファーミン DM6098(ジメチルパルミチルアミン、花王(株)製)と過酸化水素水(日本パーオキサイド社製)から合成したサンプル。
・次亜塩素酸ナトリウム:次亜塩素酸ナトリウム、南海化学工業(株)製。
・メタキシレンスルホン酸塩:ナトリウム塩、SXA−60、三菱瓦斯化学(株)製。
・水酸化ナトリウム:32%液体苛性ソーダ、南海化学工業(株)製。(表中の数値は、遊離した水酸化ナトリウム量を示す。)
・塩化ナトリウム:シグマアルドリッチジャパン(株)製、試薬1級。
表1の試験No.1−4、1−6、1−8、1−10、表2の試験No.1−17、1−19、表3の試験No.2−2、2−3、2−6、2−7、2−10、及び表4の試験No.2−13、2−14、2−15、2−16の組成物について、化合物1の代わりに下記化合物2及び化合物3を総配合濃度1%、モル比で化合物2/化合物3が1/1〜1/99となるように配合比率を変化させて配合した組成物でも同等の効果が得られる。
・化合物2:メタノールにエチレンオキサイドを付加させたものに無水硫酸を反応させて、水酸化ナトリウムで中和したサンプル(エチレンオキシ基が平均で23モル、方末端が全て硫酸エステル化されている)。
・化合物3:溶媒中でポリエチレングリコール1540(一般式(1)において、AOがエチレンオキシ基、X1、X2がともに水素原子、n=35のもの、三洋化成工業(株)製)と、上記ポリエチレングリコール1540のモル数に対して2.05倍モルの無水硫酸を反応させて、水酸化ナトリウムで中和したサンプル(ポリエチレングリコールの両末端は全て硫酸エステル化されている)。

Claims (5)

  1. (a)下記一般式(1)で表される化合物、(b)下記一般式(2)で表される化合物、及び(c)界面活性剤、を含有し、且つB型粘度計を用いて20℃、回転数60rpm、60sの条件で測定した粘度が5〜210mPa・sである洗浄剤組成物。
    1−O(AO)n−X2 (1)
    2−O(AO)n−X2 (2)
    〔式中、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基、nはアルキレンオキシ基の平均付加モル数を示し、5〜1000の数である。また、一般式(1)及び一般式(2)のAOの総モル数に対して50モル%以上がエチレンオキシ基である。X1は水素原子であり、X2は、−SO3、あるいはこのアルカリ金属塩を示す。〕
  2. (a)成分/(b)成分がモル比で1/1〜1/1000である請求項1記載の洗浄剤組成物
  3. 更に(d)ベンゼン環を有するハイドロトロープ剤を含有する請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。
  4. 更に(e)次亜塩素酸アルカリ金属塩、(f)アルカリ金属の水酸化物を含有する請求項1〜3何れか記載の洗浄剤組成物。
  5. 請求項1〜4何れか記載の洗浄剤組成物を収納する容器本体と、その容器本体内に収納された洗浄剤組成物を吐出させる造泡機構を有する吐出装置と、を備える洗浄剤製品。
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