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JP4875324B2 - 加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物および低比重シリコーンゴム成形物 - Google Patents

加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物および低比重シリコーンゴム成形物 Download PDF

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JP4875324B2 JP2005250588A JP2005250588A JP4875324B2 JP 4875324 B2 JP4875324 B2 JP 4875324B2 JP 2005250588 A JP2005250588 A JP 2005250588A JP 2005250588 A JP2005250588 A JP 2005250588A JP 4875324 B2 JP4875324 B2 JP 4875324B2
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Description

本発明はヒドロシリル化反応によって加熱硬化する低比重液状シリコーンゴム組成物に関し、より詳しくは、貯蔵安定性に優れ、硬化後には、加熱後の硬さ変化が小さく、圧縮永久ひずみの小さいシリコーンゴム成形物となり得る加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物、および、これを硬化させてなる低比重シリコーンゴム成形物に関する。
低比重のシリコーンゴムは、熱伝導率が低く、耐熱性、耐侯性に優れ、軽量であるので、その特性を生かして、シール材;パッキング;ガスケット;O−リング;複写機、プリンター、ファックス等に使用されているロールの被覆材など幅広い用途に使用されている。特に、金型等を用いた加熱成形における寸法精度が要求され、なおかつ加熱あるいは冷却した際の成形物の寸法安定性が要求される用途、例えば、複写機、プリンター、ファックス等に使用されているロールの被覆材や自動車用ガスケット用の低比重シリコーンゴム材料として、ガラス製中空微小粉体を配合したシリコーンゴム組成物が知られている(特開2003−147207号公報参照)。
しかし、ヒドロシリル化反応により硬化するシリコーンゴム組成物にガラス製中空微小粉体を配合した場合、シリコーンゴム組成物の貯蔵安定性が損なわれたり、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴム成形物の熱安定性や圧縮永久歪が十分でなかったりするという不都合があった。
特開2002−296940号公報には、メチルトリエトキシシランで表面処理した真密度が0.05〜0.2g/cmのガラス製中空微小球を配合してなる熱硬化性シリコーンゴム組成物が記載されている。しかし、真密度が低いガラス製中空微小球はシリコーンゴム組成物製造時および成形時に破壊されやすいという不都合があった。また、表面処理剤によるガラス製中空微小球の表面処理にもかかわらず、シリコーンゴム組成物の貯蔵安定性や成形物の高温加熱後の硬さの変化の抑制は、不十分であった。
特開2003−147207号公報 特開2002−296940号公報
本発明の目的は、貯蔵安定性に優れ、硬化後には、熱による硬さ変化が小さく、圧縮永久ひずみの小さいシリコーンゴム成形物となり得る加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物、および、これを硬化させてなる低比重シリコーンゴム成形物を提供することにある。
本発明の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物は、
(A)平均単位式:
aSiO(4-a)/2
(式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキル基であり、aは1.8〜2.3の数である。)で示され1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有し、粘度が100〜100,000mPa・sである液状ジオルガノポリシロキサン 100重量部、
(B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサン{本成分中のケイ素原子結合水素原子と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数比が(0.3:1)〜(5:1)となる量}、
(C)ヒドロシリル化反応触媒{(A)成分100万重量部に対して、金属原子換算で0.1〜500重量部となる量}、
(D)ガラス製中空微小粉末 0.1〜100重量部
(E)一般式1;
Figure 0004875324

[式中、R1は炭素原子数1〜4の非置換またはハロゲン置換のアルキル基、炭素原子数6〜8のアリール基および炭素原子数7〜12のアラルキル基からなる群から選択される基、R2は炭素原子数5〜18のアルキル基、Aは式:−RSiR 3−nで表されるアルコキシシリル基含有有機基(式中Rは前記と同様であり、Rは、炭素原子数2〜8のアルキレン基、Rはアルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)、rは5〜140の整数であり、sは1〜15の整数であり、tは1〜10の整数であり、r>s+tである。]で表されるオルガノポリシロキサンオリゴマー{(D)成分100重量部に対して1〜30重量部となる量}、
および
(F)一般式2;
Figure 0004875324
[式中Rは前記と同様であり、mは0〜20の整数]で示されるオルガノポリシロキサンオリゴマー{(D)成分100重量部に対して1〜20重量部となる量}
からなることを特徴とする。
本発明の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物は、さらに(G)酸化セリウム微粉末、水酸化セリウム微粉末およびセリウム原子含有へテロオルガノシロキサンからなる群から選ばれる化合物を含むことが好ましく、定着ロール被覆用であることが好ましい。
本発明の低比重液状シリコーンゴム成形物は、上記加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物を加熱硬化してなることを特徴とする。
本発明の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の製造方法は、上記(A)成分〜(F)成分もしくは(A)成分〜(G)成分を均一に混合することを特徴とする。
本発明の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物は、(F)成分を含んでいるので貯蔵安定性に優れ、(E)成分を含んでいるので、硬化して加熱後の硬さの変化が小さく、圧縮永久歪の小さい低比重シリコーンゴム成形物となり得る。本発明の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の製造方法は、上記加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の効率のよい製造方法を提供できる。本発明の低比重シリコーンゴム成形物は、(D)成分を含んでいるので、熱伝導率が低く、金型等を用いた加熱成形時の寸法精度に優れ、加熱あるいは冷却した際の寸法安定性にも優れ、(E)成分を含んでいるので、加熱後の硬さの変化が小さく、圧縮永久歪が小さい。
(A)成分は、本発明組成物が硬化してゴムとなるための主成分である。このような液状ジオルガノポリシロキサンは、平均単位式:
aSiO(4-a)/2
で表わされる。式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキル基であり、一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;β−フェニルエチル基等のアラルキル基;フェニル基等のアリール基が例示さる。ハロゲン化アルキル基としては、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が例示される。中でもメチル基であることが好ましい。aは1.8〜2.3の数である。このようなオルガノポリシロキサンは、通常、25℃における粘度が100〜100,000mPa・sの範囲内にある。また、その分子構造は実質的に直鎖状であるが、分子鎖の一部が分岐していてもよい。
このようなジオルガノポリシロキサンとしては分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体およびこれらの2種以上からなる混合物が例示される。
(B)成分は架橋剤であり、後述する(C)ヒドロシリル化反応触媒の存在下に本成分のケイ素原子結合水素原子が(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に付加反応し硬化するものである。本成分は1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要である。ここで、ケイ素原子結合水素原子以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基で例示されるアルキル基;フェニル基、トリル基で例示されるアリール基が例示される。中でも、メチル基であることが好ましい。本成分の分子構造は、直鎖状、分岐を含む直鎖状、環状、網目状のいずれであってもよい。
このようなオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルハイドロジェンシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状ポリメチルハイドロジェンシロキサン、式:(CH33SiO1/2単位で表されるシロキサン単位、式:(CH32HSiO1/2単位で表されるシロキサン単位および式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、式:(CH32HSiO1/2単位で表されるシロキサン単位および式:CH3SiO3/2単位で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、式:(CH32HSiO1/2単位で表されるシロキサン単位、式:(CH32SiO2/2単位および式:CH3SiO3/2単位で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体およびこれらのオルガノポリシロキサンの2種以上の混合物が例示される。本オルガノポリシロキサンの25℃における粘度は特に限定されないが2〜100,000mPa・sの範囲であることが好ましい。
本成分の配合量は、本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル数と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が(0.3:1)〜(5:1)となる量である。これは、このモル数の比が(0.3:1)より小さいと架橋密度が低すぎて硬化物がゴム状弾性体とならず、(5:1)を超えると脱水素反応により不均一な発泡セルが発生したり、硬化後のシリコーンゴムの耐熱性が低下したりするからである。
(C)ヒドロシリル化反応触媒は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(B)成分中のケイ素原子結合水素原子との付加反応、すなわち、ヒドロシリル化反応の触媒であって、具体的には、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、四塩化白金、アルコール変性塩化白金酸、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体、これらの白金系触媒を含むメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂等の熱可塑性有機樹脂粉末等の白金系触媒;式:[Rh(O2CCH3)2]2、Rh(O2CCH3)3、Rh2(C8152)4、Rh(C572)3、Rh(C572)(CO)2、Rh(CO)[Ph3P](C572)、RhX3[(R5)2S]3、(R6 3P)2Rh(CO)X、(R6 3P)2Rh(CO)H、Rh224、Rh[O(CO)R5]3-c(OH)c、またはHdRhp(En)qClzで表されるロジウム系触媒(式中、Xは水素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子であり、Yはメチル基、エチル基等のアルキル基、CO、C14、または0.5C12であり、Rはアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基であり、Rはアルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、またはアリールオキシ基であり、Enはオレフィンであり、cは0または1であり、dは0または1であり、pは1または2であり、qは1〜4の整数であり、zは2、3、または4である。);式:Ir(OOCCH3)3、Ir(C572)3、[Ir(Z)(En)2]2、または[Ir(Z)(Dien)]2で表されるイリジウム系触媒(式中、Zは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、またはアルコキシ基であり、Enはオレフィンであり、Dienはシクロオクタジエンである。)が例示される。中でも、白金系触媒が好ましい。
特に、白金−アルケニルシロキサン錯体が好ましく。このアルケニルシロキサンとしては、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのメチル基の一部をエチル基、フェニル基等の基で置換したアルケニルシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのビニル基をアリル基、ヘキセニル基等の基で置換したアルケニルシロキサンが例示される。特に、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性が良好であることから、1,3−ジビニル−1,1,3,3−トテラメチルジシロキサンであることが好ましい。また、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性を向上させることができることから、この錯体に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジアリル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等のアルケニルシロキサンやジメチルシロキサンオリゴマー等のオルガノシロキサンオリゴマーを添加することが好ましく、特に、アルケニルシロキサンを添加することが好ましい。
(C)ヒドロシリル化反応触媒はいわゆる触媒量で用いられ、(A)成分100万重量部に対して、金属原子換算で0.1〜500重量部となる量、好ましくは金属原子換算で2〜100重量部となる量である。
(D)成分は、シリコーンゴム成形物を発泡体の如く低比重化し、熱伝導率を低くするために必須の成分である。ガラス製中空微小粉末の平均粒子系は、1〜200μmの範囲であり、5〜150μmの範囲であることが好ましく、5〜100μmの範囲であることがより好ましい。これは、ガラス製中空微小粉末の平均粒子径が上記範囲の下限未満であると、本発明組成物を硬化して得られる成形物の密度や熱伝導率が十分低下しないことがあるからである。また、ガラス製中空微小粉末の平均粒子径が上記範囲の上限を超えると、ガラス製中空微小粉末の強度が低くなり、本発明組成物の調製時や成形時に破壊したり、本発明組成物を硬化してなる成形物の表面が平滑でなくなったりすることがあるからである。
(D)成分はホウケイ酸ガラスからなることが好ましく、本発明組成物の流動性が向上することから球状であることが好ましい。
(D)成分は、0.05〜0.60g/cmの真密度を有することが好ましく、0.10〜0.50g/cmの真密度を有することがより好ましく、0.21〜0.50g/cmの真密度を有することが最も好ましい。これは、ガラス製中空微小粉末の真密度が上記範囲の下限未満であると、ガラス製中空微小粉末の強度が低くなり、本発明組成物の調製時や成形時に破壊したり、本発明組成物を硬化してなる成形物の表面が平滑でなくなったりすることがあるからである。また、ガラス製中空微小粉末の真密度が上記範囲の上限を超えると、本発明組成物を硬化して得られる成形物の密度や熱伝導率が十分低下しないことがあるからである。
(D)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.5〜100重量部、好ましくは1〜80重量部である。
(E)成分は、本発明組成物を硬化してなる成形物の加熱後の硬さ変化を抑制し、圧縮永久歪を低減するために必須とされる成分である。かかる(E)成分は、一般式1;
Figure 0004875324
で表されるオルガノポリシロキサンオリゴマーである。R1はメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の炭素原子数1〜4のハロゲン置換アルキル基;フェニル基、トリル基等の炭素原子数6〜8のアリール基;およびベンジル基、β−フェニルエチル基等炭素原子数7〜12のアラルキル基からなる群から選択される基である。R1はメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。R2は炭素原子数5〜18のアルキル基である。Aは式:− RSiR 3−nで表されるアルコキシシリル基含有有機基であり、式中Rは前記と同様であり、Rは、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの炭素原子数2〜18のアルキレン基であり、Rはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基であり、nは1〜3の整数である。
式中rは5〜140の整数であり、5〜80の整数であることが好ましく、5〜30の整数であることが最も好ましい。sは1〜20の整数であり、2〜10の整数であることが好ましい。これは、前記範囲下限未満であると本発明組成物を硬化させてなる成形物の高温加熱後の硬さの変化の抑制が不十分となる場合があるからであり、前記範囲上限を超えると(A)成分との相溶性が低下するからである。tは1〜10の整数であり、1〜5の整数であることが好ましい。これは、前記範囲下限未満であると本発明組成物を硬化させてなる成形物の高温加熱後の硬さの変化の抑制が不十分となる場合があるからであり、前記範囲上限を超えると本発明組成物の硬化特性が低下したり、本発明組成物を硬化させてなる成形物中にボイドが発生したりする場合があるからである。また、r>s+tであり、さらにs≧tであることが好ましい。
好ましい(E)成分としては、
Figure 0004875324
Figure 0004875324
Figure 0004875324
Figure 0004875324
で示されるものが例示される。なお、式中OEtはエトキシ基を表し、OMeはメトキシ基を表す。
(E)成分は、公知の方法で製造することができる。例えば、分子鎖両末端トリオルガノシリル基封鎖オルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン共重合体に、アルケニル基含有飽和炭化水素化合物とケイ素原子結合アルケニル基含有アルコキシシランとをヒドロキシ化反応触媒の存在下付加反応させることで製造することができる。
(E)成分の配合量は(D)成分100重量部に対して1〜30重量部であり、3〜20重量部であることが好ましく、5〜15重量部であることがさらに好ましい。(E)成分の配合量が上記範囲下限未満であると、本発明組成物の硬化物の圧縮永久歪みを十分低くすることができず、(E)成分の配合量が上記範囲上限を超えると、本発明組成物の硬化物の硬さが低下する場合があるからである。
(E)成分は本発明組成物に独立して添加しても良いが、あらかじめ(D)成分と混合してから配合してもよい。(E)成分が均一に分散されるとともに、本発明組成物の製造時に(D)成分の飛散を防止してその取り扱いを容易にするからである。
(F)成分は、本発明組成物の貯蔵安定性を向上するための成分であり、一般式2;
Figure 0004875324
で示されるオルガノポリシロキサンオリゴマーである。式中Rは前記と同様であり、mは0〜20の整数である。好ましい(F)成分としては、分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー、分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖メチルフェニルシロキサンオリゴマー、分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖メチルビニルシロキサンオリゴマーが例示される。中でも一般式2中Rがメチル基でありmが6〜12の範囲である分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマーであることが好ましい。

(F)成分の配合量は(A)成分との100重量部に対して1〜20重量部であり、2〜10重量部であることが好ましい。
本発明組成物は、この他に (G)酸化セリウム微粉末、水酸化セリウム微粉末またはセリウム原子含有へテロオルガノシロキサンからなる群から選択される化合物を含むことが好ましい。本発明組成物の硬化物の圧縮永久歪をさらに低減することができるからである。(G)成分の配合量は、0.5部未満であると本発明組成物を硬化してなる成形物の圧縮永久歪が改善されない場合があり、4.0重量部を超えても特性の更なる改良にならないため、経済的な理由から(A)成分100重量部に対して0.5〜4.0重量部の範囲が好ましい。
酸化セリウム微粉末、水酸化セリウム微粉末は平均粒子径0.01〜10μmであることが好ましい。酸化セリウム微粉末と水酸化セリウム微粉末は、あらかじめ(A)成分の一部に微分散させたペースト状物であることが、取扱い作業性や分散性の点で好ましい。ペースト状物中での(G)成分の含有量は特に限定されないが、取扱い作業性の点で10〜80重量%の範囲であることが好ましい。このようなペースト状物は、(G)成分を所定量の(A)成分に配合し、例えば3本ロールを用いて均一に微分散させることで容易に得られる。
セリウム原子含有へテロオルガノシロキサンは、セリウム原子が酸素原子を介してケイ素原子と結合した単位を少なくとも1個有するオルガノシロキサンである。該オルガノシロキサンはオリゴマーであることが好ましい。ケイ素原子結合有機基は、(A)成分のRと同様な一価炭化水素基が好ましい。このようなセリウム原子含有へテロオルガノシロキサンとしては、例えば特公昭61−24377号公報に記載されているような有機カルボン酸セリウム塩とオルガノシロキサン単位を有するアルカリ金属シラノレートとの反応生成物、特公昭53−980号公報に記載されているような塩化セリウムとオルガノシロキサン単位を有するアルカリ金属シラノレートとの反応生成物、特公昭53−12541号公報に記載されているような有機カルボン酸セリウム塩とアルカリ金属シラノレートとの反応生成物にチタンの有機カルボン酸塩もしくはアルコキシ化合物を配合してなる組成物が例示される。
中でも、酸化セリウム微粉末が、入手が容易でありコスト的に有利であること、また、本発明組成物の粘度に与える影響が少ないので好ましい。
また、本発明組成物は任意成分として、外殻が40〜200℃の軟化点を有するシリコーン樹脂からなり、空気、二酸化炭素、窒素ガスまたはヘリウムガスなどの不活性ガスを内包し、平均粒子径が0.1〜500μmの範囲の中空シリコーン樹脂粉末を含有しても良い。かかる中空シリコーン樹脂粉末は、例えば、溶剤に溶解したシリコーン樹脂と水との分散液をスプレーノズルから熱気流中に噴霧して、有機溶剤を飛散させるとともにシリコーン樹脂を粉末化させることにより製造される。中空シリコーン樹脂粉末の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.01〜20重量部であることが好ましい。
本発明組成物を硬化して得られる低比重シリコーンゴム成形物の物理的強度を向上させるために、補強性シリカ微粉末を配合してもよい。本発明組成物の流動性を保ち、また(A)成分への配合を容易にするため、補強性シリカ微粉末の表面は疎水化されていることが好ましい。このような疎水化補強性微粉末状シリカ充填剤としては、オルガノクロロシラン、オルガノアルコキシシラン、ヘキサオルガノジシラザン、シクロジオルガノポリシロキサン等の有機ケイ素化合物で疎水化処理されたヒュームドシリカ等の乾式法シリカ、沈澱シリカ等の湿式法シリカが例示される。これらの疎水化補強性微粉末状シリカ充填剤は単独で用いても組み合わせて使用してもよい。また、本発明組成物を調製する際、(A)成分と未処理の補強性微粉末状シリカ充填剤と上記の表面処理剤を混練しながら、該シリカ充填剤表面を疎水化処理してもよい。本成分は、BET法比表面積が50m2/g以上であることが好ましく、さらに100m2/g以上であることがより好ましい。本成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して1〜50重量部の範囲であり、1〜25重量部であることが好ましく、特に5〜25重量部であることがより好ましい。これは、上記範囲の下限未満であると本発明組成物を硬化させて得られる成形物の機械的強度が不足し、上記範囲の上限を超えると(A)成分への配合が困難になるとともに本発明組成物の粘度が過大となって取扱い作業性が悪化する場合があるためである。
その他任意の成分として、焼成シリカ、炭酸マンガン、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、石英粉末、けいそう土、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム等の無機質充填剤;酸化鉄、二酸化チタンなどの顔料;カーボンブラック、銀粉末等の金属粉、導電性酸化亜鉛、導電性酸化アルミニウム等の導電性付与剤;シリコーンゴム粉、シリコーン樹脂粉などのシリコーン粉状添加剤;ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛などのカルボン酸もしくはカルボン酸金属塩を含有してもよい。上記の無機質充填剤は未処理のものを使用してもよく、また予め、これらの表面をオルガノアルコキシシラン、オルガノクロロシラン、ヘキサオルガノシラザン、ポリオルガノシロキサン等の表面処理剤により処理したものを用いてもよい。さらに、本発明組成物を調製する際、上記(A)成分と未処理の無機質充填剤と上記の表面処理剤を混錬しながら、この無機質充填剤を処理してもよい。
また、本発明組成物には、取扱作業性や貯蔵安定性を向上させるために、2−メチル−3−ブチン−2−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、1,5−ヘキサジイン、1,6−ヘプタジイン等のアセチレン系化合物;3,5−ジメチル−1−ヘキセン−1−イン、3−エチル−3−ブテン−1−イン、3−フェニル−3−ブテン−1−イン等のエン・イン化合物;1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジフェニルジメチルジシロキサン等のアルケニルシロキサンオリゴマー;メチルトリス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)シラン等のエチニル基含有ケイ素化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の窒素含有化合物;トリフェニルホスフィン等のリン含有化合物;その他、硫黄含有化合物、ハイドロパーオキシ化合物、マレイン酸誘導体およびこれらの2種以上の混合物等の硬化抑制剤を配合することが好ましい。
これらの硬化抑制剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して、0〜3重量部でよく、通常0.001〜3重量部であり、好ましくは0.01〜1重量部である。好ましい硬化抑制剤は上記で特定したアセチレン系化合物であり、これらは前記した(D)成分との組み合わせで十分な保存性と迅速な硬化性とをバランスよく発揮させる。
本発明組成物は上記(A)成分〜(F)成分または、(A)成分〜(G)成分さらには必要に応じてその他の成分を加えて均一に混合することにより製造される。このときの製造装置としては、シリコーンゴム組成物の製造に通常使用されている各種混合装置、例えば、ニーダーミキサー、加圧ニーダーミキサー、ロスミキサー、連続混練押出機等の混合装置が例示される。
(A)成分に、(D)成分および(E)成分を配合するには、室温で均一に混合するだけでもよいが、(A)成分、(D)成分および(E)成分を混合後80〜250℃の範囲で加熱し、この混合物を冷却した後、残余の成分および必要に応じて各種の任意成分を配合することが好ましい。加熱した場合にはより粘度が下がり流れ性が良好となるからである。また、(A)成分、(D)成分、(E)成分および(F)成分を混合後80〜250℃の範囲で加熱し、この混合物を冷却した後、残余の成分および必要に応じて各種の任意成分を配合することも好ましい。加熱した場合には流れ性が良好となるからである。
本発明組成物は、上記(A)成分〜(F)成分または(A)成分〜(G)成分、および必要に応じてその他任意の成分を均一に混合することにより得られるが、本発明組成物の室温付近での貯蔵安定性を向上させ、貯蔵後に多色成形方法等に適用した場合に優れた硬化性を保持するために、(A)成分および(B)成分を少なくとも含み、(C)成分を含まない組成物と、(A)成分および(C)成分を少なくとも含み、(B)成分を含まない組成物とに分けてなる2液型のシリコーンゴム組成物であることが好ましい。
本発明組成物は、これを硬化させれば低比重シリコーンゴムになる。成形時の加熱温度は、通常、80℃以上であり、100〜180℃の範囲内が好ましい。ヒドロシリル化反応を利用したシリコーンゴムの付加硬化反応は上記温度範囲の下限未満でも進行するが、その場合、成形に長時間を要したり他部品と接着させて複合部品を作製する際に接着力が十分発現しなくなったりする場合がある。また、硬化後の物理特性を安定させるために、さらに150〜300℃で数時間の後加硫を行うことが好ましい。
本発明組成物の成形方法は、通常液状シリコーンゴムの成形に用いられる成形機および成形方法が使用でき、特に金型を用いた射出成形、圧縮成形、トランスファー成形およびディスペンサー等を用いた注型などが適している。
本発明組成物を硬化してなる低比重シリコーンゴム成形物が複写機、プリンター、ファックス等に使用されているロールの被覆材、中でも定着用ロールの被覆材である場合は、その熱伝導率は、5.0×10−4cal/cm・sec・℃以下であることが好ましく、0.5〜4.0×10−4cal/cm・sec・℃であることがより好ましく、1.5〜3.5×10−4cal/cm・sec・℃であることが特に好ましい。
次に本発明を実施例によって説明する。実施例中、部とあるのは重量部のことであり、粘度は25℃における値である。各種試験片は、組成物を120℃で10分間プレス硬化後、200℃のオーブン中4時間加熱処理を行い24時間室温に放置して得た。硬さは、上記方方法で厚さ6mmの試験片を作製し、Asker C硬度計を用いて測定した。加熱後の硬さ変化は、厚さ6mmの硬さ測定用試験片を230℃のオーブン中に72時間放置後取り出して室温で24時間放置した後Asker C硬度計を用いて硬さを測定し、加熱前の硬さと加熱後の硬さの差を求めた。圧縮永久歪みは、上記の方法で作製した厚さ12mm、直径29mmの直円柱形の試験片を用い、JISK6262に従って、180℃、22時間、25%圧縮の条件で測定した。熱伝導率は、上記の方法で厚さ12mmの熱伝導率測定用シリコーンゴム試験片を作製し、この試験片の熱伝導率を京都電子工業製「迅速熱伝導率計QTM−500」を用いて測定した。
[実施例1]
粘度40,000mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体(ビニル基含有量0.12重量%)92部、粘度40mPa・sの分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー2部、下式(3);
Figure 0004875324
で表されるオルガノシロキサンオリゴマー2部、ヘキサメチルジシラザンで処理されたBET法比表面積200m/gのヒュームドシリカ3部、ガラス製中空微小粉末(住友スリーエム株式会社製;商品名“グラスバブルズS38” 平均粒子径40μm、真比重0.38g/cm)30部をロスミキサーに入れて均一になるまで混合し、170℃/60分間加熱減圧下攪拌した後30分間冷却し、流動性がある液状シリコーンゴムベースコンパウンドを調製した。続いて、この液状シリコーンゴムベースコンパウンドに、ジメチルハイドロジェンシロキサン単位40モル%とジメチルシロキサン単位60モル%とからなる、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子含有量0.39重量%)0.95部、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体を白金原子としてオルガノポリシロキサンの重量の20ppmとなるような量および硬化抑制剤として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1部を加え均一に混合して液状シリコーンゴム組成物を調製した。液状シリコーンゴム組成物を硬化してなる試験片は、密度0.75g/cm、硬さ{Asker C(以降単に硬さと称す)}36、圧縮永久歪み13%、加熱後の硬さ変化は2、熱伝導率は3.8×10−4cal/cm・sec・℃であった。結果を表1に示す。
また、本液状シリコーンゴム組成物を50℃で1ヶ月間放置後、硬さを測定したところ、硬さは36であった。
[比較例1]
実施例1において式(3)で表されるオルガノシロキサンを配合しなかった以外は実施例1と同様にし、液状シリコーンゴム組成物を調製した。次いで、実施例1と同様に各種特性を測定した。このシリコーンゴムシートの密度は0.75g/cm、硬さは29、圧縮永久歪み16%、加熱後の硬さ変化は9であった。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、液状シリコーンゴムベースコンパウンド製造時に加熱混合せず、さらに酸化セリウム微粉末0.025部を配合した以外は実施例1と同様にして液状シリコーンゴム組成物を調製した。次いで、実施例1と同様に各種特性を測定した。結果を表1に示す。
[表1]
Figure 0004875324
[比較例2]
実施例1において、粘度40mPa・sの分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマーを配合しなかった以外は実施例1と同様にし、液状シリコーンゴム組成物を調製した。次いで、次いで、実施例1と同様に各種特性を測定した。本液状シリコーンゴム組成物の成形物の密度は0.75g/cm、硬さは37、圧縮永久歪み13%、加熱後の硬さ変化は2であった。また、本組成物を室温で50℃で1ヶ月間放置後上記と同様にして硬さを測定したところ、硬さは32であり、5度低下していた。
本発明の液状シリコーンゴム組成物は、低比重で熱伝導率が低く、加熱後の硬さ変化や圧縮永久歪が小さいシリコーンゴム成形物を形成できるので、複写機、プリンター、ファックス等に使用されているロールの被覆材、中でも定着用ロールの被覆材;電子・電気部品、精密部品、携帯機器用の定形ガスケットやパッキン;自動車、船舶、航空機用ガスケット用途に好適に用いることができる。




Claims (10)

  1. (A)平均単位式:
    aSiO(4-a)/2
    (式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキル基であり、aは1.8〜2.3の数である。)で示され1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有し、粘度が100〜100,000mPa・sである液状ジオルガノポリシロキサン 100重量部、
    (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサン{本成分中のケイ素原子結合水素原子と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数比が(0.3:1)〜(5:1)となる量}、
    (C)ヒドロシリル化反応触媒{(A)成分100万重量部に対して、金属原子換算で0.1〜500重量部となる量}、
    (D)ガラス製中空微小粉末 0.1〜100重量部
    (E)一般式1;
    Figure 0004875324
    [式中、R1は炭素原子数1〜4の非置換またはハロゲン置換のアルキル基、炭素原子数6〜8のアリール基および炭素原子数7〜12のアラルキル基からなる群から選択される基、R2は炭素原子数5〜18のアルキル基、Aは式:−RSiR 3−nで表されるアルコキシシリル基含有有機基(式中Rは前記と同様であり、Rは、炭素原子数2〜8のアルキレン基、Rはアルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)、rは5〜140の整数であり、sは1〜15の整数であり、tは1〜10の整数であり、r>s+tである。]で表されるオルガノポリシロキサンオリゴマー{(D)成分100重量部に対して1〜30重量部となる量}、
    および
    (F)一般式2;
    Figure 0004875324
    [式中Rは前記と同様であり、mは0〜20の整数]で示されるオルガノポリシロキサンオリゴマー{(D)成分100重量部に対して1〜20重量部となる量}
    からなることを特徴とする加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物。
  2. さらに(G)酸化セリウム微粉末、水酸化セリウム微粉末およびセリウム原子含有へテロオルガノシロキサンからなる群から選ばれる化合物を含む請求項1記載の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物。
  3. (D)成分の真密度が0.21〜0.50g/cmであることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物。
  4. (D)成分が(E)成分により表面処理されていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の低比重液状シリコーンゴム組成物
  5. 定着ロール被覆用である請求項1〜4のいずれか1項記載の低比重液状シリコーンゴム組成物。
  6. (A)平均単位式:
    aSiO(4-a)/2
    (式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキル基であり、aは1.8〜2.3の数である。)で示され1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有し、粘度が100〜100,000mPa・sである液状ジオルガノポリシロキサン 100重量部、
    (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサン{本成分中のケイ素原子結合水素原子と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数比が(0.3:1)〜(5:1)となる量}、
    (C)ヒドロシリル化反応触媒{(A)成分100万重量部に対して白金系触媒として、0.1〜500重量部となる量}、
    (D)ガラス製中空微小粉末 0.1〜100重量部、
    (E)一般式1;
    Figure 0004875324

    [式中、R1は炭素原子数1〜4の非置換またはハロゲン置換のアルキル基、炭素原子数6〜8のアリール基および炭素原子数7〜12のアラルキル基からなる群から選択される基、R2は炭素原子数5〜18のアルキル基、Aは式:−RSiR 3−nで表されるアルコキシシリル基含有有機基(式中Rは前記と同様であり、Rは、炭素原子数2〜8のアルキレン基、Rはアルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)、rは5〜140の整数であり、sは1〜15の整数であり、tは1〜10の整数であり、r>s+tである。]で表されるオルガノポリシロキサンオリゴマー{(D)成分100重量部に対して1〜30重量部となる量}、
    および
    (F)一般式2;
    Figure 0004875324
    [式中Rは前記と同様であり、mは0〜20の整数]で示されるオルガノポリシロキサンオリゴマー{(D)成分100重量部に対して1〜20重量部となる量}
    を均一に混合することを特徴とする加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の製造方法。
  7. (A)成分、(D)成分および(E)成分を均一に混合し25〜250℃で加熱し、冷却後、この混合物に、(B)成分、(C)成分および(F)成分を配合することを特徴とする請求項6に記載の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の製造方法。
  8. (A)成分、(D)成分、(E)成分および(F)成分を均一に混合し25〜250℃で加熱し、冷却後、この混合物に、(B)成分および(C)成分を配合することを特徴とする請求項6に記載の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の製造方法。
  9. さらに、(G)酸化セリウム微粉末、水酸化セリウム微粉末およびセリウム原子含有へテロオルガノシロキサンからなる群から選ばれる化合物を(B)成分および(C)成分と同時に配合することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜4のいずれか1項記載の加熱硬化性低比重液状シリコーンゴム組成物を加熱硬化して得られる低比重シリコーンゴム成形物。



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