JP4866022B2 - ガラス割れ検出装置 - Google Patents
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Description
上記従来のガラス割れ検出装置は、導電層を有する透明導電フィルムをガラス窓に貼着し、導電層に微弱電流を流して、ガラス窓が割れた際における抵抗値の変化を検出することにより、ガラス割れを検出するよう構成されている。そして、上記導電層にはスリットを設けて、微弱電流の流れる経路の幅を狭くすると共に蛇行させることにより、ガラスが割れた際の抵抗値変化を検出しやすくしている。
該透明導電フィルムの端部に配設された複数の電極と、
該複数の電極のうち少なくとも一対の電極間に電圧を供給する電源と、
上記複数の電極のうち少なくとも一対の電極間に流れる電流を計測する電流計とを有し、
上記透明導電フィルムは、透明な樹脂からなる厚み20〜200μmの基材フィルムと、該基材フィルムの少なくとも一方の面に形成された表面抵抗200〜500Ω/□の透明導電膜とを有し、
該透明導電膜は、14〜40nmの厚みを有し、
かつ上記透明導電フィルムは、一方の面に、上記ガラスに貼着し衝撃吸収性を得るための、スチレン系のエラストマーをゲル状にした粘着層を有し、
上記電極は、上記透明導電膜の端部に電気的に接続されていることを特徴とするガラス割れ検出装置にある(請求項1)。
上記ガラス割れ検出装置は、上記透明導電フィルムをガラスに貼着すると共に、上記電源から上記一対の電極へ電圧を供給した状態で使用される。そのため、ガラスが割れていない状態においては、電圧に応じた一定の電流が透明導電膜に流れている。このとき、ガラスに割れが生じると、ガラスに貼着された透明導電フィルムの透明導電膜に亀裂が生ずる。すると、亀裂が生じた部分における電気抵抗が大きくなる。
このようにして、ガラスが割れたことを検出することができる。
また、上記のごとく透明導電膜の表面抵抗自体が充分に高いため、特に透明導電膜にスリットを入れることなく、検出感度を高くすることができる。それ故、透明導電膜にスリットを入れる工程が不要となり、ガラス割れ検出装置の生産性を向上させることができる。
また、本発明においては、上記透明導電膜の厚みは、14〜40nmである。
そのため、ガラス割れ検出装置の動作安定性を確保することができると共に、充分に大きな表面抵抗を確保することができる。
上記厚みが14nm未満の場合には、基材フィルムの僅かな変形によっても透明導電膜の表面抵抗が変化するおそれがあり、例えば日中の日差しが強い場合に、ガラス割れ検出装置の動作が不安定になるおそれがある。
一方、上記厚みが40nmを超える場合には、透明導電膜の表面抵抗を充分に大きくすることが困難となるおそれがある。
特に本発明においては、基材フィルムとして厚み20〜200μmという薄いフィルムを用いているので、衝撃に弱い。そこで本発明においては、上記透明導電フィルムにおける一方の面に、上記ガラスに貼着し衝撃吸収性を得るための、スチレン系のエラストマーをゲル状にした粘着層を設けている。
そのため、耐衝撃性に優れている。
該透明導電フィルムの端部に配設された複数の電極と、
該複数の電極のうち少なくとも一対の電極間に電圧を供給する電源と、
上記複数の電極のうち少なくとも他の一対の電極間に流れる電流を計測する電流計とを有し、
上記透明導電フィルムは、透明な樹脂からなる厚み20〜200μmの基材フィルムと、該基材フィルムの少なくとも一方の面に形成された透明導電膜とを有し、
該透明導電膜は1〜500Ω/□の表面抵抗を有しており、
かつ上記透明導電フィルムは、一方の面に、上記ガラスに貼着し衝撃吸収性を得るための、スチレン系のエラストマーをゲル状にした粘着層を有し、
上記電極は、上記透明導電膜の端部に電気的に接続されており、
上記電源を接続する上記一対の電極と、上記電流計を接続する上記一対の電極とは、互いに交差する位置に配設されていることを特徴とするガラス割れ検出装置にある(請求項5)。
第2の発明にかかるガラス割れ検出装置も、上記第1の発明にかかるガラス割れ検出装置と同様に、透明導電フィルムをガラスに貼着した状態で用いられ、電流計に流れる電流の変化に基づいて、ガラスが割れたことを検出することができる。
そのため、上記透明導電膜と電源と電流計とにより形成される回路は、ホイートストン・ブリッジ回路と略等価な回路を構成することとなる。
それ故、透明導電膜の一部に亀裂が生じ、亀裂部分の抵抗値が増加したとき、上記電流計に流れる電流の大きさや向きが変化する。そして、このホイートストン・ブリッジ回路と略等価な回路は、上記亀裂部分の抵抗値の僅かな変化により、電流計に流れる電流を充分に変化させることができる。
このように、上記の電極配置にすることにより、検出感度を向上させることができる。
したがって、透明導電膜の表面抵抗値を気にすることなく、本発明を適用することができる。例えば熱線反射膜の表面抵抗値はその層構成からその抵抗値が低くなりやすいが、このような場合にも本発明を応用することが可能である。
また、上記第2の発明(請求項5)においては、上記透明導電膜の表面抵抗は、1〜500Ω/□である。そのため、上記透明導電フィルムに、例えば熱線反射機能など、ガラス割れ検知以外の機能をも付与することができる。
特に本発明においては、基材フィルムとして厚み20〜200μmという薄いフィルムを用いているので、衝撃に弱い。そこで本発明においては、上記透明導電フィルムにおける一方の面に、上記ガラスに貼着し衝撃吸収性を得るための、スチレン系のエラストマーをゲル状にした粘着層を設けている。
そのため、耐衝撃性に優れている。
この場合には、ガラス割れ検出装置の動作安定性を確保することができると共に、充分に大きな表面抵抗を確保することができる。
上記厚みが14nm未満の場合には、基材フィルムの僅かな変形によっても透明導電膜の表面抵抗が変化するおそれがあり、例えば日中の日差しが強い場合に、ガラス割れ検出装置の動作が不安定になるおそれがある。
一方、上記厚みが40nmを超える場合には、透明導電膜の表面抵抗を充分に大きくすることが困難となるおそれがある。
また、上記透明導電膜の表面抵抗は、300〜400Ω/□であることが好ましい。この場合には、更なるガラス割れ検出装置の動作安定性を確保することができると共に、検出感度を向上させることができる。
また、例えば、透明導電膜が第1のITO膜とAg膜と第2のITO膜とからなる場合には、上記第1のITO膜の膜厚を5〜100nm、Ag膜の膜厚を5〜20nm、上記第2のITO膜の膜厚を5〜100nmとすることができる。
また、上記基材フィルムには、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ア−トンフィルム、ゼオノアフィルム等、光透過率の高い樹脂フィルムを用いることができる。
また、上記基材フィルムの厚さは、20〜200μmである。
この場合には、ガラス割れ検出装置における回路を単純化して、簡単な構成のガラス割れ検出装置を得ることができる。また、これにより、ガラス割れ検出装置の生産性を向上させることができる。
この場合には、透明導電膜と電源と電流計とにより形成される回路を、ホイートストン・ブリッジ回路と略等価な回路とすることができる。これにより、上記第2の発明の説明において説明したように、検出感度を一層高くすることができる。また、かかる構成にすることにより、ガラスの面積が大きくなっても、上記電極の数を増やして、容易に検出感度の高いガラス割れ検出装置を得ることができる。
この場合には、光透過性を充分に確保しつつ、検出感度の高いガラス割れ検出装置を得ることができる。
上記透明導電膜としては、ITO以外にも、例えば、酸化亜鉛系の透明導電膜やカーボンを薄くコーティングした膜を用いることもできる。
この場合には、上記透明導電フィルムに、熱線反射機能を付与することができる。即ち、優れた検出感度を有するガラス割れ検出機能に加え、熱線反射機能をも併せ持つガラス割れ検出装置を得ることができる。
この場合には、光透過性を充分に確保しつつ、検出感度の高いガラス割れ検出装置を得ることができる。
上記透明導電膜としては、ITO以外にも、例えば、酸化亜鉛系の透明導電膜やカーボンを薄くコーティングした膜を用いることもできる。
この場合には、上記透明導電フィルムを容易かつ確実に上記ガラスに貼着することができる。
この場合には、透明導電フィルムの衝撃吸収性を得ることができ、該透明導電フィルムをガラスに貼着することにより、ガラスを補強することができる。また、透明導電フィルムとガラスとの間に気泡が入ることを防ぐことができ、透明性を確保することができる。
この場合には、基材フィルムに対する密着性が高く、薄くて膜厚が均一で、かつ緻密な透明導電膜を容易に形成することができる。その結果、耐久性に優れた検出感度の高いガラス割れ検出装置を得ることができる。
本発明の実施例にかかるガラス割れ検出装置につき、図1〜図6を用いて説明する。
本例のガラス割れ検出装置1は、図1、図6に示すごとく、ガラス6に貼着される透明導電フィルム2と、該透明導電フィルム2の端部に配設された一対の電極3と、該一対の電極3間に電圧を供給する電源4と、一対の電極3間に流れる電流を計測する電流計5とを有する。
上記透明導電膜22は、ITO(錫ドープ酸化インジウム)からなる。
また、上記透明導電膜22の厚みは、14〜40nmである。
また、図1に示すごとく、上記電流計5は、一対の電極3と電源4とを接続する回路中に配設されている。即ち、上記一対の電極3には、それぞれリード線11が接続されており、各リード線11は、電源4の端子に接続されている。そして、一方の電極3と電源4との間の回路に、電流計5が直列接続されている。
上記電流計5は、信号線12を介してCPU13に接続されており、該CPU13を用いて電流をモニタリングすることができるよう構成されている。
また、基材フィルム21は、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる。なお、基材フィルム21として、ポリエチレン(PE)フィルム、ア−トンフィルム、ゼオノアフィルム等、光透過率の高い樹脂フィルムを用いることもできる。
また、上記基材フィルム21の厚さは、例えば20〜200μmである。
まず、幅1500mm、厚さ50μmからなるPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる基材フィルム21を、長さ600m巻いたロール状態にて、樹脂フィルム成膜用のスパッタ装置に設置する。
該スパッタ装置は、成膜室内に送り側ロールと巻き取りロールとを配設し、送り側ロールに巻回された基材フィルム21を、順次、巻き取りロール側へ送り、その間に、ターゲットからITOを基材フィルム21にスパッタリングする。
このように高真空にスパッタ装置を真空引きした状態で、基材フィルム21を送り出しロールから巻き取りロールへ送りつつスパッタ成膜を行なう。
なお、透明導電膜22のフィルム送りスピードを適宜調整することで、透明導電膜22の膜厚を制御して、表面抵抗並びに光透過率を調整することができる。
その後、図4に示すごとく、さらに基材フィルム21における透明導電膜22とは反対側の面に、ガラス6に貼るための粘着層23および、剥離フィルム24を施す。
粘着層23としては、スチレン系のエラストマーをゲル状にしたものをとして用いた。この場合、ゲル状のエラストマーの厚さとしては、10〜50μmとすることが、密着性・張りやすさ・透明度の点から好ましい。
なお、上記粘着層23としては、アクリル系、ウレタン系、或いはシリコン系の糊を用いることもできる。
このようにして得られた、図5に示す電極3付きの透明導電フィルム2の透明導電膜22側に、例えば厚さ50μmのPETフィルムからなる保護フィルム25を粘着膜251を介して形成する。
さらには、保護フィルム25を貼付する代わりに、透明導電膜22の表面に、シリコン系、アクリル系の樹脂によるコーティングを行うことも可能である。
このとき、例えば、表面抵抗300Ω/□の透明導電フィルム2を用いたとき、リード線11間の抵抗は500Ω程度であったが、部分的に透明導電フィルム2を部分的に除去すると、700Ωに上昇した。
これにより、抵抗の上昇から電流値が変化し、ガラスが割れたこともモニターできることがわかる。
上記ガラス割れ検出装置1は、図1、図6に示すごとく、透明導電フィルム2をガラス6に貼着すると共に、電源4から一対の電極3へ電圧を供給した状態で使用される。そのため、ガラス6が割れていない状態においては、電圧に応じた一定の電流が透明導電膜22に流れている。このとき、ガラス6に割れが生じると、ガラス6に貼着された透明導電フィルム2の透明導電膜22に亀裂が生ずる。すると、亀裂が生じた部分における電気抵抗が大きくなる。
このようにして、ガラス6が割れたことを検出することができる。
また、上記のごとく透明導電膜22の表面抵抗自体が充分に高いため、特に透明導電膜22にスリット等を入れることなく、検出感度を高くすることができる。それ故、透明導電膜22にスリット等を入れる工程が不要となり、ガラス割れ検出装置1の生産性を向上させることができる。
また、透明導電膜22は、ITOからなるため、光透過性を充分に確保しつつ、検出感度の高いガラス割れ検出装置1を得ることができる。
そして、粘着層23は、スチレン系のエラストマーをゲル状にしたものからなるため、透明導電フィルム2の衝撃吸収性を得ることができ、該透明導電フィルム2をガラス6に貼着することにより、ガラス6を補強することができる。また、透明導電フィルム2とガラス6との間に気泡が入ることを防ぐことができ、透明性を確保することができる。
本例は、図7に示すごとく、ガラス6に貼り付けるための粘着層23を有する両面粘着フィルム230を、透明導電フィルム2における透明導電膜22側に設けた例である。
即ち、実施例1においては、図2に示すごとく粘着層23を透明導電フィルム2の基材フィルム21側に施したが、図7に示すごとく本例においては、その反対側の面である透明導電膜22側に両面粘着フィルム230を施した。
なお、両面粘着フィルム230は、透明導電膜22の両端に配設した電極3をも覆うように貼着してある。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図8〜図11に示すごとく、矩形状の透明導電フィルム2の四辺に、それぞれ1個ずつ電極3を設け、電源4を接続する一対の電極3aと、電流計5を接続する一対の電極3bとを、互いに交差する位置に配設した例である。
即ち、一対の電極3aを、透明導電フィルム2における対向する一対の辺に設けると共に、上記電極3aとは独立した一対の電極3bを、透明導電フィルム2における他の一対の辺に設ける。そして、図9に示すごとく、一対の電極3aは、リード線111を介して電源4に接続され、他の一対の電極3bは、リード線112を介して電流計5に接続されている。
上記第1のITO膜221の膜厚は5〜100nmであり、上記Ag膜222の膜厚は5〜20nmであり、上記第2のITO膜223の膜厚は5〜100nmである。
また、第1のITO膜221と第2のITO膜223とは、SnO2の混入割合が互いに異なるものとすることができる。例えば、第1のITO膜221は、SnO2を3〜20%含むITOからなり、第2のITO膜223は、SnO2を3〜10%含むITOからなるものとすることができる。
基本的には、実施例1に示した方法と同様の方法で、基材フィルム21に透明導電膜22をスパッタリングにより形成する。
そして、第1のITO膜221とAg膜222と第2のITO膜223とからなる透明導電膜22を形成するに当っては、基材フィルム21にITO、Ag、ITOを順次スパッタリングする。
これにより、厚さ25nmの第1のITO膜221を成膜する。
これにより、厚さ10nmのAg膜222を成膜する。
これにより、厚さ40nmの第2のITO膜223を成膜する。
該透明導電膜22は、1〜10Ω/□と表面抵抗が低く、熱線反射膜としての機能をも有する。
そして、透明導電フィルム2を、剥離フィルム24を剥がした後、窓ガラスに貼る。そして、図9に示すごとく、電極3aにリード線111を介して電源4をつなぎ、電極3bにリード線112を介して電流計5をつなぐことにより、ガラス割れ検出装置1を得る。
このガラス割れ検出装置1において、上記電源4によって、一対の電極3a間に電圧をかける。これにより、電流計5により検出される電流の変化を、信号線12を介して接続されたCPU13を用いてモニターすることで、ガラスが割れたことの検出を行うことができる。
本例のガラス割れ検出装置1は、図9、図10に示すごとく、電源4を接続する一対の電極3aと、電流計5を接続する一対の電極3bとが、互いに交差する位置に配設されている。そのため、透明導電膜22と電源4と電流計5とにより形成される回路は、図11に示すようなホイートストン・ブリッジ回路と略等価な回路を構成することとなる。即ち、透明導電膜22を、4つの電極3a、3bの間に形成されたホイートストン・ブリッジ回路における4個の抵抗Rに見立てることができる。
このように、上記の電極配置にすることにより、検出感度を向上させることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
また、実施例1に示した高抵抗の透明導電フィルム2(図2)を用いて、実施例3に示した電極3の配置を行うことにより得られるホイートストン・ブリッジ回路と略等価な回路を形成して(図8、図9、図11参照)、ガラス割れ検出装置を構成することもできる。この場合には、一層検出感度に優れたガラス割れ検出装置を得ることができる。
本例は、図12、図13に示すごとく、電流計5を2個用い、それぞれの電流計5(5b、5c)に接続される二対の電極3b、3cを、透明導電フィルム2に形成した例である。
二対の電極3b、3cを、電源4に接続される一対の電極3aに対して交差するように、透明導電フィルム2に形成する。
その他は、実施例3と同様である。
その他、実施例3と同様の作用効果を有する。
このように、透明導電フィルム2を貼着するガラスの大きさに合わせて、適宜、電極3の数や配置を設計することで、住宅用の窓ガラスだけでなく、ビル用の大きな窓ガラスなどにも本発明を適用することができる。また、場合によっては車の窓ガラスなど非対称な形状のガラスにも容易に対応することができる。
本例は、図14に示すごとく、誘電体板71を配設することにより、電磁波ノイズによる誤動作、及び電磁波の外部への漏洩を防止することができるよう構成したガラス割れ検出装置1の例である。
例えば、本発明のガラス割れ検出装置1を設置する窓ガラスを有する部屋に、情報機器等の電子機器が多く設置される場合、ガラス割れ検出装置1に流す電流に起因する電磁波ノイズによって電子機器が誤動作したり、或いは逆に電子機器から発生する電磁波ノイズにより、ガラス割れ検出装置1が誤動作したりすることが懸念される。
誘電体板71における、上記透明導電フィルム2とは反対側の面には、透明導電フィルム72を更に貼り付ける。該透明導電フィルム72は、樹脂からなる基材フィルム721に透明導電膜722をスパッタリングにより形成し、更にその表面に粘着層723を設けたフィルムである。また、上記誘電体板71は、例えば、透明なアクリル板やガラス板とすることができる。
t=c/(4×√3×λ) ・・・(式1)
ここで、cは光速(3×1010cm/秒)である。
例えばブルートゥースで用いられる周波数λ=5GHzの電磁波への対策を考えると、誘電体板71の板厚tは、t=3×1010〔cm/秒〕/(4×√3×5×109〔Hz〕)=8.7mmとなる。
その他は、実施例3と同様である。
その他は、実施例3と同様の作用効果を有する。
2 透明導電フィルム
21 基材フィルム
22 透明導電膜
3、3a、3b、3c 電極
4、4b、4c 電流計
5 電源
6 ガラス
Claims (8)
- ガラスに貼着される透明導電フィルムと、
該透明導電フィルムの端部に配設された複数の電極と、
該複数の電極のうち少なくとも一対の電極間に電圧を供給する電源と、
上記複数の電極のうち少なくとも一対の電極間に流れる電流を計測する電流計とを有し、
上記透明導電フィルムは、透明な樹脂からなる厚み20〜200μmの基材フィルムと、該基材フィルムの少なくとも一方の面に形成された表面抵抗200〜500Ω/□の透明導電膜とを有し、
該透明導電膜は、14〜40nmの厚みを有し、
かつ上記透明導電フィルムは、一方の面に、上記ガラスに貼着し衝撃吸収性を得るための、スチレン系のエラストマーをゲル状にした粘着層を有し、
上記電極は、上記透明導電膜の端部に電気的に接続されていることを特徴とするガラス割れ検出装置。 - 請求項1において、上記電流計は、上記一対の電極と上記電源とを接続する回路中に配設されていることを特徴とするガラス割れ検出装置。
- 請求項1において、上記電源を接続する上記一対の電極と、上記電流計を接続する上記一対の電極とは、互いに独立して形成されていると共に互いに交差する位置に配設されていることを特徴とするガラス割れ検出装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記透明導電膜は、ITOからなることを特徴とするガラス割れ検出装置。
- ガラスに貼着される透明導電フィルムと、
該透明導電フィルムの端部に配設された複数の電極と、
該複数の電極のうち少なくとも一対の電極間に電圧を供給する電源と、
上記複数の電極のうち少なくとも他の一対の電極間に流れる電流を計測する電流計とを有し、
上記透明導電フィルムは、透明な樹脂からなる厚み20〜200μmの基材フィルムと、該基材フィルムの少なくとも一方の面に形成された透明導電膜とを有し、
該透明導電膜は1〜500Ω/□の表面抵抗を有しており、
かつ上記透明導電フィルムは、一方の面に、上記ガラスに貼着し衝撃吸収性を得るための、スチレン系のエラストマーをゲル状にした粘着層を有し、
上記電極は、上記透明導電膜の端部に電気的に接続されており、
上記電源を接続する上記一対の電極と、上記電流計を接続する上記一対の電極とは、互いに交差する位置に配設されていることを特徴とするガラス割れ検出装置。 - 請求項5において、上記透明導電膜は、ITO膜とAg膜との多層構造からなり、最上層と最下層とがITO膜からなることを特徴とするガラス割れ検出装置。
- 請求項5において、上記透明導電膜は、ITOからなることを特徴とするガラス割れ検出装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項において、上記透明導電膜は、スパッタリングにより形成してなることを特徴とするガラス割れ検出装置。
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