JP4855123B2 - 回転子積層鉄心の製造方法 - Google Patents
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Description
前記基準ブロックコアを前記軸孔の軸心を実質的に一致させながら複数積層し、積層した該基準ブロックコア同士を一体化して回転子積層鉄心を形成する第2工程とを有し、
前記第1工程における前記基準積層体の前記永久磁石の樹脂封止は、前記永久磁石が挿入された前記基準積層体を上型と下型の間に配置し、該上型と該下型で前記基準積層体を上下方向から押圧して、前記樹脂部材を前記磁石挿入孔に注入する。
更に、前記基準積層体は、前記鉄心片を該鉄心片の軸心回りに回転させ、しかも、前記第1、第2の開口の軸心をそれぞれ実質的に一致させながら積層して形成してもよい。
そして、請求項2記載の回転子積層鉄心の製造方法の場合は、基準ブロックコアをその軸心回りに回転させながら積層(転積)するので、回転子積層鉄心全体の高さ変動を防止でき、形状精度の高い回転子積層鉄心を製造することが可能になる。また、請求項3記載の回転子積層鉄心の製造方法の場合は、回転子積層鉄心にスキューをかけることができ、回転子積層鉄心の回転効率を向上させることが可能になる。更に、永久磁石は基準ブロックコア毎に挿入されているため、各永久磁石は回転子積層鉄心内で分散配置されることになり、磁石鉄損を更に低減できる。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心の説明図、図2(A)は同回転子積層鉄心に使用する基準積層体の説明図、図2(B)は基準積層体の磁石挿入孔に永久磁石を挿入した状態を示す説明図、図2(C)は基準積層体の磁石挿入孔に挿入した永久磁石の上部及び周囲に樹脂部材を充填した状態を示す説明図、図2(D)は基準ブロックコアを積層し連結部により一体化して形成した回転子積層鉄心の説明図、図3は本発明の他の実施の形態に係る回転子積層鉄心の説明図、図4は本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心を構成する基準積層体の磁石挿入孔に挿入した永久磁石の上部及び周囲に樹脂部材を注入する樹脂封止装置の説明図である。
また、本実施の形態では、4つの基準ブロックコア17で1回転するように90度ずつ回転位相を変えて積層することで回転子積層鉄心10を形成している。更に、図3に示すように、スキューを付けた回転子積層鉄心10aを形成する場合は、90度の回転位相にスキュー角度を加えた値を新たな回転位相として積層する。
なお、第1の開口18の側部に切り欠き21を設けて回転子積層鉄心10にキー溝29を形成したが、第1の開口18の側部に凸部を設けることで回転子積層鉄心の回転軸取付け孔に突起を形成し、回転軸取付け孔に嵌入させる回転軸の側部に突起を掛止する溝部又は凹部を形成することで、回転子積層鉄心に回転軸を固定することもできる。
図2(A)に示すように、電磁鋼板の打ち抜きにより、中央に第1の開口18、第1の開口18の周囲に複数の第2の開口19、第1の開口18の半径方向外側で第2の開口19より半径方向内側の位置に第3の開口20を備え、第1の開口18の側部には切り欠き21が設けられている鉄心片11を形成する。そして、打ち抜いて形成した鉄心片11を搬送トレイ30上で必要枚数まで積層する。ここで、搬送トレイ30は、鉄心片11が載置される、例えば、板状の載置部31と、載置部31の中央部に立設され鉄心片11の第1の開口18に嵌入するガイド部材32とを有している。なお、ガイド部材32の側部には、第1の開口18に形成された切り欠き21に嵌入する図示しない掛止部が設けられ、鉄心片11の切り欠き21がこの掛止部に嵌入するように載置部31に載置されると、第1〜第3の開口18〜20の軸心がそれぞれ実質的に一致するようになっている。その結果、搬送トレイ30上には、鉄心片11の積層により、溝部23を有する軸孔12が中央に設けられ、軸孔12の周囲に複数の磁石挿入孔13を備えた基準積層体14が形成される。
なお、得られた基準ブロックコア17は、搬送トレイ30に載置された状態で、樹脂封止装置33から排出されるので、基準ブロックコア17を冷却した後、磁石挿入孔13内からはみ出し硬化した樹脂部材16を除去し、必要に応じて表面の研磨処理を行なう。
なお、本実施の形態では、基準ブロックコア17の積層において、磁石挿入孔13の軸心位置が基準ブロックコア17の積層方向で実質的に一致するように積層したが、磁石挿入孔13の軸心位置を基準ブロックコア17の積層方向で、基準ブロックコア17の軸心回りに徐々に異ならせながら順次積層すれば、回転子積層鉄心にスキューをかけることができ、回転効率を高めることもできる。
例えば、本実施の形態では、鉄心片を積層するだけで基準積層体を形成したが、鉄心片に複数のかしめ突起を設けかしめ積層により基準積層体を形成するようにしてもよい。そして、基準ブロックコア同士を連結ピン及び溶接により一体化したが、連結ピンだけで基準ブロックコア同士を一体化しても、溶接だけで基準ブロックコア同士を一体化することもできる。また、連結ピンの替りに連結孔に樹脂部材を充填してもよい。更に、基準ブロックコアを積層する際に、組み立て基板を用いたが、基準ブロックコアを直接回転軸に取付けながら組み立てを行なってもよい。
鉄心片を転積(鉄心片をその軸心回りに回転させ、第1、第2の開口の軸心を一致させながら積層)させながら基準積層体を形成して基準ブロックコアを製造し、この基準ブロックコアを順次積層して回転子積層鉄心を形成することも、鉄心片を転積させながら基準積層体を形成して基準ブロックコアを製造し、この基準ブロックコアを更に転積して回転子積層鉄心を形成することもできる。一方、薄板材の厚み変動が小さく、薄板材の長手方向及び幅方向における磁気特性の差が小さい場合は、打ち抜いた鉄心片をそのまま積層した基準積層体から基準ブロックコアを形成し、この基準ブロックコアを順次積層するだけで回転子積層鉄心を形成することができる。
Claims (7)
- 薄板材の打ち抜きにより形成され、中央に第1の開口、該第1の開口の周囲に複数の第2の開口を備えた鉄心片を積層して、該第1、第2の開口の連通によりそれぞれ形成される軸孔及び磁石挿入孔を備えた基準積層体を形成し、該磁石挿入孔にその長さが該磁石挿入孔の深さより短い永久磁石をそれぞれ挿入し、該磁石挿入孔に挿入された該永久磁石の上部及び周囲に樹脂部材を充填し該基準積層体及び該永久磁石を一体化して基準ブロックコアを形成する第1工程と、
前記基準ブロックコアを前記軸孔の軸心を一致させながら複数積層し、積層した該基準ブロックコア同士を一体化して回転子積層鉄心を形成する第2工程とを有し、
前記第1工程における前記基準積層体の前記永久磁石の樹脂封止は、前記永久磁石が挿入された前記基準積層体を上型と下型の間に配置し、該上型と該下型で前記基準積層体を上下方向から押圧して、前記樹脂部材を前記磁石挿入孔に注入することを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。 - 請求項1記載の回転子積層鉄心の製造方法において、前記基準ブロックコアを該基準ブロックコアの軸心回りに一定角度ずつ回転させ、しかも、前記磁石挿入孔の軸心位置を該基準ブロックコアの積層方向で一致させながら順次積層していくことを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。
- 請求項1記載の回転子積層鉄心の製造方法において、前記基準ブロックコアを該基準ブロックコアの軸心回りに一定角度ずつ回転させ、しかも、前記磁石挿入孔の軸心位置を該基準ブロックコアの積層方向で、該基準ブロックコアの軸心回りに徐々に異ならせながら順次積層していくことを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心の製造方法において、前記基準積層体は、前記鉄心片を該鉄心片の軸心回りに回転させ、しかも、前記第1、第2の開口の軸心をそれぞれ一致させながら積層して形成されることを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心の製造方法において、前記基準ブロックコア同士を溶接により固着することを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心の製造方法において、前記基準ブロックコアに貫通孔を予め設け、積層した該基準ブロックコアに上下に貫通する連結孔を形成して、該連結孔に積層された該基準ブロックコア同士を連結する連結ピンを嵌入することを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心の製造方法において、前記基準ブロックコアに貫通孔を予め設け、積層した該基準ブロックコアに上下に貫通する連結孔を形成して、該連結孔に積層された該基準ブロックコア同士を連結する樹脂部材を充填することを特徴とする回転子積層鉄心の製造方法。
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