JP4848549B2 - 食品ゴミの乾燥方法及び装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2にはプラスチックフィルム、木屑、紙などを含む残飯、生ゴミを分別することなく、高温高圧蒸気で加熱、加圧、及び攪拌して汚泥状にした後、常温の乾燥空気を吹き付け、攪拌、乾燥そして冷却して、微細滅菌肥料にする生ゴミの処理方法及び装置が提案されている。
そこで、本発明者は生ゴミに含まれる可食性の部分を取り出し、家畜の飼料の一部に加えれば付加価値の高い製品を得ることができると考えた。ここで、通常の熱源から乾燥用空気(熱風)を作り、この熱風を用いて可食性生ゴミを乾燥すれば、家畜の飼料の一部となる製品ができることを確認したが、燃料費がかかり効率が悪いという問題が発生した。
前記食品ゴミを高温蒸気で乾燥する第1工程と、前記第1工程で乾燥した食品ゴミを、高温蒸気を熱源とする熱風で乾燥する第2工程と、前記第2工程で乾燥した食品ゴミを105℃以上500℃以下の過熱蒸気で乾燥する第3工程とを有し、前記第3工程で使用済みの蒸気を、前記第1工程で使用する高温蒸気、及び前記第2工程で使用する熱風の熱源とする。従って、第3工程で使用済みの蒸気の温度が90℃以上(より好ましくは100℃以上、更に好ましくは105℃以上)の温度となるように、第3工程で供給する過熱蒸気の温度及び量を制御する。
105℃以上500℃以下の高温過熱蒸気を供給する過熱蒸気供給源と、
前記第3の乾燥室にあって、前記過熱蒸気供給源からの高温過熱蒸気を噴出して該第3の乾燥室内にある前記食品ゴミに吹き付ける過熱蒸気噴出ノズルと、
前記第2の乾燥室にあって、前記第3の乾燥室から排出される高温蒸気を熱源として空気を加熱するヒータによって加熱された熱風を該第2の乾燥室内にある前記食品ゴミに吹き付ける送風手段と、
前記第1の乾燥室内にあって、前記第3の乾燥室から排出される高温蒸気を該第1の乾燥室内の前記食品ゴミに吹き付ける蒸気噴出ノズルを有する。
ここで、搬送手段は、例えば、ベルトコンベア、ネットコンベア、網状物の矩形板を多数使用したスラットコンベア、スクリューコンベア、リボンコンベア、チェーンコンベア、回転駆動される螺旋羽根(掻板)等をいう。
そして、第2の発明に係る食品ゴミの乾燥装置において、前記第1の乾燥室にある前記蒸気噴出ノズルは、前記搬送手段に載った食品ゴミに対して上下から高温蒸気を吹き付けるのが好ましい。
更には、各第1〜第3の乾燥室に個別の搬送手段を設ける場合もあり得る。
なお、以上の発明において、原料となる食品ゴミにプラスチック、紙、金属、木あるいはセラミック等の非可食性物が含まれている場合は、予め選別しておくのが好ましい。
更には、第1工程で食品ゴミのある程度の乾燥が行われる他、高温加熱によって殺菌され、腐敗の促進を止めることが可能となる。
また、高温の過熱蒸気で乾燥するので、蒸気分は最終的に水となり、排ガス処理が最少限で済む。更には、食品ゴミの殺菌も行え、かつ加熱処理(でんぷん、たんぱく質の変性化)も行える。
特に、第1の乾燥室では生の蒸気を当てて食品ゴミの予備乾燥、殺菌及び予熱を図り、第2室では乾燥した空気(熱風)で食品ゴミを乾燥しているので第2の乾燥室では蒸気が加湿されない。また、第3の乾燥室で使用する過熱蒸気は、105℃以上500℃以下であるので、食品ゴミに含まれる水分は気化されて、十分に乾燥される。
そして、請求項5記載の食品ゴミの乾燥装置は、少なくとも2つの乾燥室に同一の搬送手段を挿通しているので、装置の簡略化を行うことができる。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る食品ゴミの乾燥装置の説明図、図2は本発明の第2の実施の形態に係る食品ゴミの乾燥装置の説明図である。
第1〜第3の乾燥室11〜13の長さは、同一であってもよいが、スクリーンコンベア15の速度はどの乾燥室においても同じであるので、必要とする乾燥時間に合わせて長短を設けるのが好ましい。この実施の形態では、例えば、第3の乾燥室13>第2の乾燥室12>第1の乾燥室11としている。
このホッパー35の投入口37から第1の乾燥室11の入り口側にかけて、食品ゴミ14を載せた無端スクリーン19の下部には水受け38が設けられ、食品ゴミ14に水が含まれていた場合、除去できる構造となっている。なお、食品ゴミ14に水物が含まれていない場合は、この水受け38は省略することができる。
ホッパー35に貯留している食品ゴミ14をロータリバルブ36で切り出して、スクリーンコンベア15の無端スクリーン19の上に載せる。なお、食品ゴミ14は予め食べられない容器、包装材等は除去されている。食品ゴミ14に水が含まれている場合は、この水は無端スクリーン19を通過して水受け38で回収され、食品ゴミ14にできるだけ水を含ませないようにしている。
第2の実施の形態に係る食品ゴミの乾燥装置48は、第1〜第3の乾燥室49〜51と、第3の乾燥室51に105〜500℃の高温の過熱蒸気を供給する過熱蒸気供給源52と、第3の乾燥室51から集塵機53を介して送られた蒸気で、第2の乾燥室50へ熱風(高温の空気)を発生させるスチームヒータ54と、第2の乾燥室50内の熱風を循環させて湿度を下げるコンデンサ(凝縮器、即ち除湿器)55とを有している。
第2の乾燥室50の熱源はスチームヒータ54によって生成される100〜150℃の熱風であり、熱風は噴出ノズルを介して食品ゴミに吹き付けられる。この熱風は低湿度かつ高温であるので、食品ゴミの乾燥が促進される。乾燥を行うと熱風の湿度が上がり、乾燥効率が下がるので、コンデンサ55で除湿し、除湿された熱風(又は温風)を再度第2の乾燥室50に供給している。コンデンサ55に供給する水は温度が上昇するので、クーリングタワー61で冷却している。また、スチームヒータ54で生成した熱風を第2の乾燥室50に順次送ると余分の空気が発生するので、排気搭を介して外部に放出している。62は貯水槽を示す。
更に、第1の実施の形態の食品ゴミの乾燥装置10の一部に第2の実施の形態に係る食品ゴミの乾燥装置48の構成要素の一部を使用する場合、第2の実施の形態の食品ゴミの乾燥装置48の一部に第1の実施の形態に係る食品ゴミの乾燥装置10の構成要素の一部を使用する場合も本発明は適用される。
また、上記実施の形態においては、具体的数値を用いて説明したが、この数値に本発明は限定されるものではない。
Claims (5)
- 家庭又は企業から排出される食品ゴミの乾燥方法であって、
前記食品ゴミを高温蒸気で乾燥する第1工程と、前記第1工程で乾燥した食品ゴミを、高温蒸気を熱源とする熱風で乾燥する第2工程と、前記第2工程で乾燥した食品ゴミを105℃以上500℃以下の過熱蒸気で乾燥する第3工程とを有し、前記第3工程で使用済みの蒸気を、前記第1工程で使用する高温蒸気、及び前記第2工程で使用する熱風の熱源とすることを特徴とする食品ゴミの乾燥方法。 - 搬送手段によって食品ゴミをそれぞれ通過させる第1〜第3の乾燥室を有する家庭又は企業から排出される食品ゴミの乾燥装置であって、
105℃以上500℃以下の高温過熱蒸気を供給する過熱蒸気供給源と、
前記第3の乾燥室にあって、前記過熱蒸気供給源からの高温過熱蒸気を噴出して該第3の乾燥室内にある前記食品ゴミに吹き付ける過熱蒸気噴出ノズルと、
前記第2の乾燥室にあって、前記第3の乾燥室から排出される高温蒸気を熱源として空気を加熱するヒータによって加熱された熱風を該第2の乾燥室内にある前記食品ゴミに吹き付ける送風手段と、
前記第1の乾燥室内にあって、前記第3の乾燥室から排出される高温蒸気を該第1の乾燥室内の前記食品ゴミに吹き付ける蒸気噴出ノズルを有することを特徴とする食品ゴミの乾燥装置。 - 請求項2記載の食品ゴミの乾燥装置において、前記第3の乾燥室にある前記過熱蒸気噴出ノズルは、前記搬送手段によって徐々に搬送される食品ゴミに対して上下から過熱蒸気を吹き付けることを特徴とする食品ゴミの乾燥装置。
- 請求項2及び3のいずれか1項に記載の食品ゴミの乾燥装置において、前記第1の乾燥室にある前記蒸気噴出ノズルは、前記搬送手段に載った食品ゴミに対して上下から高温蒸気を吹き付けることを特徴とする食品ゴミの乾燥装置。
- 請求項2〜4のいずれか1項に記載の食品ゴミの乾燥装置において、前記搬送手段は、前記第1〜第3の乾燥室内の少なくとも2つを挿通していることを特徴とする食品ゴミの乾燥装置。
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