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JP4846733B2 - 化学組成物および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱的に膨張可能な微小球体を含む水性スラリ、その調製方法、紙材もしくは不織布を製造するための該水性スラリの使用、および、紙材もしくは不織布を製造する方法に関する。
熱可塑性ポリマ・シェルと、その内部に捕捉された推進剤とを含む膨張可能な熱可塑性微小球体は、商標EXPANCEL(登録商標)の名称で市販されると共に、多くの異なる用途において発泡剤として使用される。
斯かる微小球体において、前記推進剤は通常は、熱可塑性ポリマ・シェルの軟化温度以下の沸点を有する液体である。加熱時に上記推進剤は蒸発することで、シェルが軟化するのと同時に内部圧力を増大し、微小球体の著しい膨張に帰着する。この膨張が開始する温度はTstartと称される一方、最大膨張に到達する温度はTmaxと称される。膨張可能微小球体は、たとえば、乾燥した自由流動粒子として、水性スラリとして、または、部分的に脱水された湿潤ケーキとして、種々の形態で販売されている。
膨張可能微小球体は、推進剤の存在下でエチレン性不飽和モノマを重合させることにより製造され得る。種々の膨張可能微小球体およびその製造方法の詳細な記載は、たとえば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6および特許文献7に見られる。
膨張可能微小球体に対するひとつ重要な用途は、たとえば特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11および非特許文献1に記述された如く、製紙である。
米国特許第3,615,972号 米国特許第3,945,956号 米国特許第5,536,756号 米国特許第6,235,800号 米国特許第6,235,394号 米国特許第6,509,384号 欧州特許第486080号 米国特許第3,556,934号 米国特許第4,133,688号 日本特許第2,689,787号 国際特許出願PCT/2004/000835号 パルプおよび紙材産業に対する国際評論誌、第143〜145頁におけるエー・ゼーデルベルクの"世界におけるパルプおよび紙材技術1995/96"(Oe. Soederberg, "World Pulp & Paper Technology 1995/96, The international Review for the Pulp & Paper Industry", p. 143−145)
製紙または不織布製造などの一定の用途においては、微小球体を水性スラリとして加えることが好適である。しかし、特に保存または輸送の一定時間後において容認できない程度まで微小球体が沈降することはないという安定的なスラリを提供することは困難であることが見出されている。
故に、本発明の目的は、膨張可能微小球体を含む高安定性の水性スラリを提供するに在る。
本発明の別の側面は、低い嵩密度を有する紙材または不織布を製造する方法を提供するに在る。
本発明のひとつの見地は、増粘剤と、熱可塑性ポリマ・シェルおよび該シェル内に捕捉された推進剤を含む熱的に膨張可能な微小球体とを含む水性スラリであって、該スラリは少なくとも約2.5、好適には少なくとも約3のpHを有し、且つ、該スラリは、実際のpHの約±1pH単位以内、好適には少なくとも約±0.5pH単位のpKを有する緩衝液を含む水性スラリに関する。上記緩衝液がひとつ以上のpKを有する場合、それらの内の少なくともひとつは上記に特定された範囲内とされるべきである。前記pHは、たとえば約2.5〜約10または約3〜約6の如く、最も好適には約10までであり、特に最も好適には約6までである。
多くの種類の増粘剤の効率はpHに依存し、且つ、スラリのpHが所望範囲を超えたなら、特にpHが過剰に低下したならば多くの種類の特に高分子の増粘剤は劣化することが見出されている。また、膨張可能な熱可塑性微小球体を含む水性スラリにおいて、そのpHは常に安定的ではなく、残存モノマまたはその分解生成物の如き微小球体からの物質の放出に依り変化し得ることも見出されている。今や、スラリのpHに近いpKを有する緩衝液を含めることによりこの問題が克服され得ることが見出されており、これは、別の緩衝液を含めること、上記に特定された如き適切なpKを有する緩衝液としても作用する高分子の増粘剤、または、各々の一種類以上同士の組み合わせを選択することにより達成され得る。必要であれば上記スラリのpHは、塩化水素、酢酸、アルカリ金属水素化物、アンモニアなどの如き任意の適切な酸またはアルカリ物質の添加により所望値へと調整され得る。
上記緩衝液は好適には、上記スラリを少なくとも約±1pH単位、更に好適には少なくとも約±0.5pH単位、最も好適には少なくとも約±0.2pH単位以内のpHにて安定化させるに十分な量で存在する。前記緩衝液の厳密な量は使用される物質に依存すると共に、たとえば、約0.5〜約5重量%、最も好適には約1%〜約3重量%とされ得る。
適切なpKを有する任意の無機または有機緩衝液が使用され得る。全ての緩衝液は、酸、塩基、または、アルカリ金属もしくは他の任意の金属の塩の如き塩の形態とされ得る。
有用な緩衝液の例としては、炭酸水素塩、二水素リン酸塩、炭酸水素塩およびリン酸水素の無機誘導体およびそれらの混合物が挙げられ、その内では炭酸水素塩および二水素リン酸塩が特に好適である。
緩衝液の他の例としては、酢酸塩および誘導体などの有機物質、他のカルボン酸塩、電子放出基を含むアミン類、カルボン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩またはアミンの如き官能基を有すると共に好適には増粘剤としても作用するポリマ、および、それらの混合物が挙げられる。酢酸塩誘導体の例としては、酢酸フェニル、2−ニトロベンゼンアセテート、アセトアセテート、ニトリロトリアセテートおよびそれらの混合物が挙げられる。他のカルボン酸塩の例としては、ギ酸塩、プロピオン酸塩およびその誘導体、ブタン酸およびその誘導体の共役イオン、ペンタン酸およびその誘導体の共役イオン、アジピン酸の共役イオン、シュウ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、琥珀酸塩、グリシルグリシン、安息香酸塩、フタル酸塩、bis−tris、2−ナフタレンカルボン酸塩およびそれらの混合物が挙げられる。殆どの場合、たとえばアルカリ金属塩などの金属塩が好適である。特に好適な有機緩衝液は、酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、琥珀酸塩または酢酸フェニルを含む。
増粘剤としては例えば、無機粒子、または、(微小球体と相互作用してネットワークを形成する)会合性もしくは(水相の粘度を増大することによりスラリを安定化させる)非会合性とされ得る少なくとも部分的に水溶性のポリマ、または、これらの物質の組み合わせなどの、粘度を増大する任意の物質が使用され得る。上記ポリマは、選択的に両親媒性とされ、直鎖状、分岐状または架橋状とされ、且つ、正に帯電、負に帯電もしくは中性とされ得る。この平均分子量は、ポリマの種類に依存して広い範囲内で変化し得る。殆どの場合、好適な平均分子量は、少なくとも約500、更に好適には少なくとも約2,000、最も好適には少なくとも約5,000である。その上限値は重要でなく、殆どの場合において平均分子量は好適には約50,000,000まで、更に好適には約10,000,000まで、最も好適には約1,000,000までである。
増粘剤として使用され得る無機粒子の例としては、コロイド状シリカ、チョーク、ベントナイト、ラポナイト、カオリナイト、他のコロイド状粘土、および/または、たとえばリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、シュウ酸カルシウム、および、アルミニウム、鉄、亜鉛、ニッケルまたはマンガンの水酸化物の内の一種類以上などの、Al、Ca、Mg、Ba、Fe、Zn、NiおよびMnなどの金属の一種類以上の塩、酸化物または水酸化物が挙げられる。無機酸化物の粒子は、単独で、または、任意の種類の高分子の増粘剤と組み合わせて使用され得る。
増粘剤として使用され得るポリマの例としては、たとえば澱粉、ゴム類、セルロース類、キチン類、キトサン類、グリカン類、ガラクタン類、ペクチン類、マンナン類、デキストリン類、およびそれらの混合物などの当該分野で公知である多糖類の内の任意の多糖類から誘導された多糖類が挙げられ、その内では澱粉、ゴム類およびセルロース類およびそれらの混合物が特に好適である。澱粉類は陰イオン性もしくは陽イオン性とされ得ると共に、適切な澱粉の例としてはジャガイモ、トウモロコシ、小麦、タピオカ、米、蝋様トウモロコシなど及びそれらの混合物が挙げられ、その内ではジャガイモ、トウモロコシからの澱粉およびそれらの混合物が特に好適である。適切なゴム類の例としては、グアルゴム、タマリンドゴム、イナゴマメゴム、カラスノエンドウゴム、カラヤ、オクラ、アカシア、キサンタンゴムなど、および、それらの混合物が挙げられ、その内ではグアルゴムが特に好適である。適切なセルロースの例としては、選択的に化学修飾されたCMC(カルボキシメチル・セルロース)、および、EHEC(エチル・ヒドロキシエチル・セルロース)およびHEC(ヒドロキシエチル・セルロース)などのセルロース・エーテル、および、それらの混合物の如き誘導体が挙げられる。使用され得る他のポリマとしては、ポリアクリル酸、そのエステルおよびアミドおよび共重合体、ポリメタクリル酸、そのエステルおよびアミドおよび共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体の如きゴムラテックス、ポリ(塩化ビニル)および共重合体、ポリ(酢酸ビニル)の如きポリ(ビニルエステル)および(例えばエチレンとの)共重合体、ポリ(ビニル・アルコール)、ポリアミン、ポリエチレンイミン、ポリエチレン/ポリプロピレン・オキサイド、ポリウレタン、および、尿素/ホルムアルデヒド、尿素/メラミン/ホルムアルデヒドもしくはフェノール/ホルムアルデヒドの如きアミノ樹脂およびフェノール樹脂の事前縮合物、および、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂が挙げられる。
適切なpKを有する緩衝液としても作用する高分子の増粘剤の例としては、カルボン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩およびアミンの如き一種類以上の官能基により好適に置換されたポリマが挙げられる。上記ポリマは好適には、反復単位毎に例えば約0.1〜約2個、最も好適には約0.3〜約1.5個の様に多数個の官能基を含む。有用なポリマの例としては、CMCの如き化学修飾セルロース、ポリアクリル酸などの合成ポリマ、ポリアミンおよびその共重合体が挙げられる。
一種類以上の増粘剤は好適には、微小球体が再分散され得ないほどの相当な沈降に抗してスラリを安定化させる量にて添加される。多くの場合においてこれは、25℃にて約150〜約1000mPas、最も好適には25℃にて約200〜約600mPasのスラリの好適な粘度を実現する十分な増粘剤を添加することにより達成され得る(各実施例に関して記述されるスピンドルL3を備えたアントンパールDV−1P粘度計による測定を指している)。スラリを安定化するために必要な量は、増粘剤、および、pHおよび塩濃度の如き他の状況に依存する。多くの場合においてスラリ中における増粘剤の好適な含有量は、約0.1〜約15重量%、最も好適には約0.5〜約10重量%である。上記スラリは、少なくとも約5週間、最も好適には少なくとも約10週間だけ保存され乍らも依然として上記に特定された範囲内に粘度を維持することが好適である。
熱可塑性ポリマ・シェルと該シェル内に捕捉された推進剤とを含む一切の熱的に膨張可能な微小球体は、好適には約5〜約55重量%、最も好適には約20〜約55重量%、特に最も好適には約40〜約55重量%の量で上記スラリ内に含まれ得る。有用な膨張可能微小球体の例は以下に記述される。
上記膨張可能微小球体の熱可塑性ポリマ・シェルは好適には、エチレン性不飽和モノマを重合することにより得られる単独または共重合体から作成される。これらのモノマはたとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリルまたはクロトニトリルの如きモノマを含有するニトリル類;アクリル酸メチルまたはアクリル酸エチルの如きアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートまたはエチルメタクリレートの如きメタクリル酸エステル類;塩化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;ビニルピリジンの如き他のビニルモノマとの、酢酸ビニルの如きビニルエステル類;塩化ビニリデンの如きハロゲン化ビニリデン類;スチレン、ハロゲン化スチレンまたはα−メチルスチレンの如きスチレン類;または、ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレンの如きジエン類とされ得る。上述のモノマの任意の混合物も使用され得る。
好適には上記モノマは、少なくとも一種類のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルのモノマ、最も好適にはメタクリル酸メチルの如きメタクリル酸エステル・モノマを含む。前記ポリマ・シェルにおけるそれの量は好適には、モノマの総量の約0.1〜約80重量%、最も好適には約1〜約25重量%である。
好適には上記モノマは、少なくとも一種類のハロゲン化ビニリデン・モノマ、最も好適には塩化ビニリデンを含む。前記ポリマ・シェル内におけるそれの量は好適には、モノマの総量の約1〜約90重量%、最も好適には約20〜約80重量%である。
好適には上記モノマは、少なくとも一種類のニトリル含有モノマ、最も好適には、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルの少なくとも一方、特に最も好適には少なくともアクリロニトリルを含む。前記ポリマ・シェル内におけるそれの量は好適には、モノマの総量の約1〜約80重量%、最も好適には約20重量%〜約70重量%である。
1つの実施態様において上記モノマは、少なくとも一種類のアクリル酸エステル・モノマ、少なくとも一種類のハロゲン化ビニリデン、および、少なくとも一種類のニトリル含有モノマを含む。その場合に前記ポリマ・シェルはたとえば、モノマの総量の約0.1〜約80重量%、最も好適には約1〜約25重量%の好適量のメチルメタクリレートと、モノマの総量の約1〜約90重量%、最も好適には約20〜約80重量%の好適量の塩化ビニリデンと、モノマの総量の約1〜約80重量%、最も好適には約20〜約70重量%の好適量のアクリロニトリルとを含むモノマから得られた共重合体とされ得る。
一定の場合には、前記ポリマ・シェルに対する上記モノマは、ジビニルベンゼン、エチレングリコール・ジ(メタ)アクリレート、ジ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール・ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール・ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール・ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール・ジ(メタ)アクリレート、グリセロール・ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール・ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール・ジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオール・ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール・トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール・テトラ(メタ)アクリレート、トリアリルホルマル・トリ(メタ)アクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロール・プロパン・トリ(メタ)アクリレート、トリブタンジオール・ジ(メタ)アクリレート、PEG#200ジ(メタ)アクリレート、PEG#400ジ(メタ)アクリレート、PEG#600ジ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルグリコール・モノアクリレート、トリアクリルホルマルもしくはトリアリルイソシアネート、トリアリルイソシアヌレートなどの内の少なくともひとつのモノマの如き架橋性多官能モノマも含むことが好適であり得る。前記ポリマ・シェルにおけるそれの量は、好適にはモノマの総量の約0.1〜10重量%、最も好適には約0.1〜約1重量%、特に最も好適には約0.2〜約0.5重量%である。
上記推進剤は、通常は熱可塑性ポリマ・シェルの軟化温度以下の沸点を有する液体であり、且つ、プロパン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、イソヘキサン、ネオヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタンもしくはイソオクタン、または、それらの混合物の如き炭化水素を含んでも良い。それらに加え、石油エーテル、或いは、塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、トリクロロフルオロメタン、過フッ化炭化水素の如き塩化もしくはフッ化炭化水素の如き他の炭化水素種も使用され得る。好適な推進剤は、イソブタンのみを、または、一種類以上の他の炭化水素との混合物を含む。大気圧における沸点は好適には、約−50〜約100℃、最も好適には約−20〜約50℃、特に最も好適には約−20〜約30℃の範囲内である。
上記ポリマ・シェルおよび推進剤に加え、上記微小球体は、その製造の間に添加された更なる物質であって、通常は約1〜約20重量%、好適には約2〜約10重量%の量である物質を含んでも良い。斯かる物質の例は、シリカ、チョーク、ベントナイト、澱粉、架橋ポリマ、メチルセルロース、ゴム寒天、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、カルボキシメチル・セルロース、コロイド状粘土の内の一種類以上、および/または、たとえばリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、シュウ酸カルシウム、および、アルミニウム、鉄、亜鉛、ニッケルまたはマンガンの水酸化物などの、Al、Ca、Mg、Ba、Fe、Zn、NiおよびMnなどの金属の一種類以上の塩、酸化物または水酸化物の如き、固体懸濁化剤である。もし存在するならこれらの固体懸濁化剤は通常は主として、前記ポリマ・シェルの外側面に対して配置される。但し、微小球体の製造の間において懸濁化剤が添加されたとしても、これは後の段階にて洗浄除去されていることから、最終製品には実質的に存在しない。
上記膨張可能微小球体は好適には、約1〜約500μm、更に好適には約5〜約50μm、最も好適には約15〜約35μmの体積平均直径を有する。前記膨張可能微小球体における推進剤の量は好適には、約5〜約40重量%、更に好適には約10〜約40重量%、最も好適には約15〜約40重量%、特に最も好適には約20〜約35重量%である。
本明細書中で使用される膨張可能微小球体という語句は、それまでは膨張されていない膨張可能微小球体、すなわち、未膨張の膨張可能微小球体を指している。
本明細書で体積平均直径に対して与えられる全ての数値はISO13320、“粒子サイズ分析−レーザ回折方法−パート1:原則”に従い測定することで得られた値を指している。この測定方法の詳細な説明は、たとえばストックホルムのスウェーデン規格研究所から入手され得る。
上記スラリはまた、紙材または不織布の製造に適合する更なる成分も含んでも良い。たとえば塩化ナトリウムの如き無機塩は、スラリの安定性を高めるべく含まれ得るが、実質的に除外することが好適なこともある、と言うのも、それは紙材または不織布の製造において使用されるときに不都合な汚染物とも見做され得るからである。
前記スラリ内の固体総含有量は好適には、約5〜約55重量%、最も好適には約20〜約55重量%、特に最も好適には約40〜約55重量%である。たとえば塩化ナトリウムまたは他の塩は、スラリ内に約0.1〜約20重量%、好適には約1〜約15重量%の量で存在し得る。
本発明の別の側面は、高分子の増粘剤および緩衝液、または、組み合わされた増粘剤および緩衝液を、熱可塑性ポリマ・シェルと該シェル内に捕捉された推進剤とを含む熱的に膨張可能な微小球体の水性スラリに対して添加する段階と、pHを、約2.5を超える値であって上記緩衝液の又は組み合わされた増粘剤および緩衝液のpKの約±1pH単位以内である値へと調節する段階とを含む、上述のスラリを調製する方法に関する。
故に、たとえばpH、粘度、各成分、または、各成分の組み合わせに関する種々の実施態様に対しては、上記スラリの上記説明が参照される。
本発明の別の側面は、紙材または不織布のバルクを増大するための、紙材または不織布の製造における上述のスラリの使用に関する。故に、スラリに関する種々の実施態様に対しては、上記スラリの上記説明が参照される。
本発明の更に別の側面は、上述の熱的に膨張可能な微小球体を含むスラリを、繊維を含む原料に対し、または、繊維のウェブに対して添加する段階と、上記原料または上記ウェブから紙材または不織布を形成する段階と、熱を付与することにより、上記微小球体が膨張することで上記紙材または不織布のバルクを増大するに十分な様に上記微小球体の温度を上昇させる段階とを含む、繊維から紙材または不織布を製造する方法に関する。
本発明の1つの実施態様は、上述の熱的に膨張可能な微小球体を含むスラリを、セルロース繊維を含有する原料に対して添加する段階と、上記原料を網体上で脱水して紙材を得る段階と、熱を付与することにより、上記紙材を乾燥すると共に、上記微小球体が膨張することで上記紙材のバルクを増大するに十分な様に上記微小球体の温度も上昇させる段階とを含む、紙材を製造する方法に関する。
上記スラリと共に原料に対して添加される膨張可能微小球体の量は、上記原料における乾燥含有量で、好適には約0.1〜約20重量%、最も好適には約0.2〜約10重量%の乾燥微小球体である。当該分野で公知の任意の種類の製紙機械が使用され得る。
本明細書中で用いられる“紙材”という語句は、たとえば板材、厚紙および板紙などのシートもしくはウェブ形態の全ての種類のセルロース系製品を包含することが意味される。本発明は、特に約50〜約1000g/m、好適には約150〜約800g/mの坪量を有する板材、厚紙および板紙の製造に対して特に好適であることが見出されている。
上記紙材は、単一層もしくは多層の紙材として製造され得る。もしこの紙材が3層以上の層を含むなら、2つの外側層の夫々を形成する原料部分に対し、上記膨張可能微小球体は添加しないのが好適である。
上記原料は好適には、乾燥材料に基づき、約50〜約100重量%、最も好適には約70〜約100重量%のセルロース系繊維を含有する。脱水の前に、上記原料は膨張可能微小球体に加え、たとえばカオリン、陶土、二酸化チタン、石膏、タルク、チョーク、粉砕大理石または沈降炭酸カルシウムなどの無機充填剤などの一種類以上の充填剤、および、選択的に、保持剤、糊付け剤、アルミニウム化合物、染料、湿潤強力樹脂、光学的光沢剤の如き一般的に使用される添加剤を含有し得る。アルミニウム化合物の例としては、明礬、アルミン酸塩、および、たとえば塩化ポリアルミニウムもしくは硫酸ポリアルミニウムなどのポリアルミニウム化合物が挙げられる。保持剤の例としては、陽イオン性ポリマ、たとえば、陽イオン性ポリマと組み合わされたベントナイト、もしくは、陽イオン性ポリマと組み合わされたシリカ系ゾルなどの、有機ポリマと組み合わされた陰イオン性無機材料、または、陽イオン性および陰イオン性ポリマが挙げられる。糊付け剤の例としては、アルキルケテン二量体およびアルケニル琥珀酸無水物の如きセルロース反応性糊付け剤、ロジン、澱粉の如きセルロース非反応性糊付け剤、および、マレイン酸無水物、アクリル酸およびそのエステル、アクリルアミドの如きビニルモノマとスチレンとの共重合体などの他の高分子の糊付け剤が挙げられる。
乾燥時において、前記紙材は、故に微小球体もまた好適には約50〜約150℃、最も好適には約60〜約110℃の温度まで加熱される。この結果、微小球体は膨張することから、紙材のバルクも増大する。このバルク増大の程度は原料におけるセルロース系繊維および他の成分の由来の如き種々の要因に依存するが、殆どの場合、膨張可能微小球体または他の一切の膨張剤の添加なしで製造された同一種類の紙材と比較して、乾燥紙材において保持された約5〜約50重量%割合の微小球体である。(たとえば加熱シリンダによる)接触乾燥、(たとえば高温空気による)強制対流乾燥、赤外線技術、または、それらの組み合わせの如く、紙材に対して熱を伝達する段階を包含するいずれの従来の乾燥手段が適用され得る。接触乾燥の場合、たとえばシリンダなどの接触表面の温度は、好適には約20〜約150℃、最も好適には約30〜約130℃である。前記紙材は、20個以上までの一連の数個のシリンダであって温度が次第に上昇するという数個のシリンダを通過し得る。
原料におけるセルロース系繊維はたとえば、任意の種類の植物、好適には硬木および軟木の如き木材から作成されたパルプに由来し得る。セルロース系繊維はまた部分的にまたは完全に再利用紙材から由来し得るものであり、その場合に本発明は望外に良好な結果を与えることが見出されている。
本発明の他の実施態様は、繊維のウェブを形成する段階と、結合剤と、上述された如き膨張可能微小球体を含むスラリとを上記ウェブに対して添加する段階と、不織布を形成する段階と、熱を付与することにより、上記微小球体が膨張することで上記不織布のバルクを増大するに十分な様に上記微小球体の温度を上昇させる段階とを含む、不織布を製造する方法に関する。膨張可能微小球体と結合剤とを含む上記スラリは、別個にまたは混合物として添加され得る。添加される膨張可能微小球体の量は、好適には乾燥生成物の約0.1〜約30重量%、最も好適には乾燥生成物の約0.5〜約15重量%である。添加される結合剤の量は、好適には乾燥生成物の約10〜約90重量%、最も好適には乾燥生成物の約20〜約80重量%である。
本明細書中で用いられる如き“不織布”という語句は、結合剤により一緒に結合された繊維から作成された織物を包含することが意味される。
繊維のウェブは、機械的もしくは空気力学的な乾燥方法、流体力学的(湿潤)方法、または、スパンボンドプロセスなどのいずれの従来の手法で形成され得る。次に、好適には膨張可能微小球体を含むスラリと事前混合された上記結合剤は、結合剤の容器内にウェブを浸漬し又はキスロール塗付によりウェブに塗付し又はドクターブレードもしくは浮遊ナイフによるナイフ塗付を行う如きいずれの種類の含浸方法によるなどのいずれの従来の手法によってもウェブに対して付加され得る。
次に、結合剤と膨張可能微小球体とを含む上記ウェブは、上記微小球体を膨張させるに十分である好適には約70〜約200℃、最も好適には約120〜約160℃の温度まで加熱され得る。好適には、上記結合剤の硬化も同時に行われる。上記加熱は、(たとえば加熱シリンダによる)接触乾燥、(たとえば高温空気による)強制対流、赤外線技術、または、それらの組み合わせの如きいずれの適切な手段により行われ得る。
上記繊維は、いずれの種類の市販の繊維、天然繊維、無機繊維、ならびに、合成された無機および有機の繊維とされ得る。有用な繊維の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ビスコースレーヨンおよびポリアミドの各繊維、ならびに、上記ポリマの内の2種類以上から作成された繊維が挙げられる。
上記結合剤は、ポリアクリレートおよびその共重合体、ポリメタクリレートおよびその共重合体の樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体の如きゴムラテックス、ポリ(塩化ビニル)および共重合体、ポリ(酢酸ビニル)の如きポリ(ビニルエステル)および例えばエチレンとの共重合体、ポリ(ビニル・アルコール)、ポリウレタン、および、尿素/ホルムアルデヒド、尿素/メラミン/ホルムアルデヒドまたはフェノール/ホルムアルデヒドの如きアミノ樹脂およびフェノール樹脂の事前縮合物の如き、いずれの種類の天然もしくは合成の接着樹脂とされ得る。
故に、スラリに関する種々の実施態様に対しては、スラリの上記説明が参照される。
本発明は以下の実施例に関して更に記述されるが、該実施例が本発明の有効範囲を制限することは意図されない。特に明記しない限り、全ての部および百分率は重量部および重量百分率を指している。
全ての実施例において、使用された膨張可能微小球体は塩化ビニリデンおよびアクリロニトリルのポリマ・シェルと、推進剤としての約14重量%のイソブタンとを有していた。この体積平均直径は約13μmであった。
粘度測定は、スピンドルL3(測定範囲=180〜1200mPas)を備えたアントンパール社(Anton Paar)のDV−1P粘度計により行われた。均一なサンプルを獲得するためにスラリは十分に震盪されてから、200mlのスラリが250mlガラス・ビーカ内に注入された。上記サンプルは、水浴内で25℃まで調節され、プロペラ(水平に45°傾斜された4枚のブレード)により3分間攪拌されてから、調節された上記水浴内で10分に亙り静置された。次に、厳密に10分後に100rpmにて粘度が測定された。
pH測定は、pH電極が組み合わされたMeterLab PHM210標準pHメータにより行われ、飽和KCl溶液により充填され、且つ、使用前にてはpH4.00および7.00にて(ジェー・ティー・ベーカー社(JT Baker)からの)緩衝溶液により較正された。
実施例1(参考):40.4重量%の微小球体と0.5重量%の酢酸とを含有するスラリに対し、増粘剤として1.0重量%の澱粉(アベベスターチ・ノースヨーロッパ社(Avebe Starches North Europe)からのSolvitose(登録商標)C5)が添加され、プロペラによる攪拌の間において溶解された。50%NaOH溶液によりpHを2.83から(酢酸の緩衝範囲外である)3.50へと調節するために、50重量%のNaOHが添加された。1日間の保存の後、22℃にてこの粘度は660mPasと測定された。このスラリは次に35℃にて保存され、9週間後にpHは2.98および粘度は110mPasであった。その様に低い粘度は、完全には再分散され得ない沈殿物へと微小球体が沈殿するという大きなリスクを伴う。
実施例2:39.6重量%の微小球体と0.5重量%の酢酸とを含有するスラリに対し、増粘剤として1.0重量%の澱粉(実施例1と同一のSolvitose(登録商標)C5)が添加され、プロペラによる攪拌の間において溶解された。次に0.67重量%のシュウ酸ナトリウムが添加され、pHは(シュウ酸塩の第2のpKに近い)3.52へと調節された。4日間の保存の後、22℃にてpHは3.54であり且つ粘度は560mPasであった。更なる3日間(合計で7日間)の後、22℃にてpHは3.50であり且つ粘度は520mPasであった。このスラリは次に35℃にて保存され、5週間後にpHは3.37および粘度は520mPasであった。斯かる粘度は容認可能である、と言うのも、微小球体が或る程度まで沈殿したとしても、それらは容易に再分散され得るからである。
実施例3:39.6重量%の微小球体と0.5重量%の酢酸とを含有するスラリに対し、ポリアクリルアミド/ポリアクリル酸の共重合体(エカケミカルズ社[Eka Chemicals AB]からの22重量%水溶液Eka DS84(登録商標))が増粘剤として添加され、4.4重量%のポリマ含有量が提供された。上記増粘剤は攪拌の間に溶解された。このpHは、酢酸および上記増粘剤の両方のpKに近い4.70に調節された。4日間の保存の後、22℃にてpHは4.68であり且つ粘度は420mPasであった。更なる3日間(合計で7日間)の後、22℃にてpHは4.68であり且つ粘度は430mPasであった。このスラリは次に35℃にて保存されると共に、3週間後にpHは4.58であり且つ粘度は380mPasであった。斯かる粘度は容認可能である、と言うのも、微小球体が或る程度まで沈殿したとしても、それらは容易に再分散され得るからである。

Claims (13)

  1. 増粘剤と、熱可塑性ポリマ・シェルおよび該シェル内に捕捉された推進剤を含む熱的に膨張可能な微小球体とを含む水性スラリであって、
    該スラリは2.5以上のpHを有し、且つ、該スラリは、実際のpHの±1pH単位以内のpKaを有する緩衝液を含むことを特徴とする、水性スラリ。
  2. 前記スラリは3以上のpHを有する、請求項1記載の水性スラリ。
  3. 前記緩衝液は、炭酸、炭酸水素塩、リン酸、リン酸二水素塩、および、それらの混合物から成る群から選択される、請求項1または2に記載の水性スラリ。
  4. 前記緩衝液は、カルボン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩又はアミンのうちの任意の官能基を有するポリマ、カルボン酸、カルボン酸塩、および、それらの混合物から成る群から選択される、請求項1または2に記載の水性スラリ。
  5. 前記増粘剤は、少なくとも500の平均分子量を有する少なくとも部分的に水溶性のポリマから成る群から選択される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水性スラリ。
  6. 前記微小球体の熱可塑性ポリマ・シェルは、ハロゲン化ビニリデン・モノマを含むエチレン性不飽和モノマからの共重合体から作成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水性スラリ。
  7. 2055重量%の膨張可能微小球体を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水性スラリ。
  8. 0.115重量%の増粘剤を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の水性スラリ。
  9. 粘度は25℃にて1501000mPasである、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の水性スラリ。
  10. 高分子の増粘剤および緩衝液、または、組み合わされた増粘剤および緩衝液を、熱可塑性ポリマ・シェルと該シェル内に捕捉された推進剤とを含む熱的に膨張可能な微小球体の水性スラリに対して添加する段階と、
    pHを、2.5を超える値であって上記緩衝液の又は組み合わされた増粘剤および緩衝液のpKaの±1pH単位以内である値へと調節する段階とを含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のスラリを調製する方法。
  11. 紙材または不織布の製造においてそのを増大するための、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のスラリの使用法。
  12. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱的に膨張可能な微小球体を含むスラリを、繊維から成る原料に対し、または、繊維のウェブに対して添加する段階と、
    上記原料または上記ウェブから紙材または不織布を形成する段階と、
    熱を付与することにより、上記微小球体が膨張することで上記紙材または不織布のを増大するに十分な様に上記微小球体の温度を上昇させる段階とを含む、繊維から紙材または不織布を製造する方法。
  13. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱的に膨張可能な微小球体を含むスラリを、セルロース繊維を含有する原料に対して添加する段階と、
    上記原料を網体上で脱水して紙材を得る段階と、
    熱を付与することにより、上記紙材を乾燥すると共に、上記微小球体が膨張することで上記紙材のを増大するに十分な様に上記微小球体の温度も上昇させる段階とを含む、紙材を製造する方法。
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