JP4843949B2 - 照明装置及びプロジェクタ - Google Patents
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Description
本発明の照明装置は、光を射出する光源と、該光源から射出された光の照度分布を均一化する導光素子と、前記導光素子から射出された光のうち特定の振動方向の偏光光を透過させ、前記特定の振動方向とは異なる他の振動方向の偏光光を反射する反射型偏光素子と、 前記光源に設けられ、前記反射型偏光素子で反射され前記光源の方向へ進行する光を前記導光素子の方向へ反射させる反射部とを備え、前記反射型偏光素子が前記導光素子の前記出射端面に配され、前記導光素子の少なくとも一部が前記反射型偏光素子に向かって徐々に拡径されたテーパ状に形成され、前記導光素子の出射端面と前記反射型偏光素子の入射端面との間に、位相板を備え、前記光源が複数設けられ、前記導光素子が、複数の前記光源に対応して複数設けられ、前記導光素子には、前記複数の光源に対応した複数の入射端面が設けられ、前記複数の導光素子の出射端面に配され、複数の前記導光素子から射出された光を前記反射型偏光素子に入射させる光学素子を備え、前記反射型偏光素子を透過した偏光光を集光させる集光光学系を備え、前記集光光学系が、一対のフライアイレンズからなるフライアイ光学系であり、前記一対のフライアイレンズのうち、一方のフライアイレンズが前記反射型偏光素子の出射端面に配置されていることを特徴とする。
本発明に係る照明装置では、導光素子の少なくとも光源に近接する部分が、テーパ形状に形成されることで、光源から射出された光をできるだけ平行化してから導光素子内を進行することができる。したがって、導光素子内での反射回数が不必要に増加することによる反射ロスを少なくすることができ、光利用効率の高い照明光を得ることが可能となる。
本発明に係る照明装置では、導光素子の入射端面に、光源の出射端面を配置することで、光源から射出された光を無駄にすることなく、導光素子に入射させることができる。したがって、光利用効率を高めることができるため、消光比の高い照明光を得ることが可能となる。
本発明に係る照明装置では、位相板により、反射型偏光素子で反射された、例えば直線偏光を円偏光に変換する。光源の方向へ進行した円偏光は、光源に設けられた反射部で導光素子の方向へ反射された後、再度位相板を透過することにより、直線偏光に変換される。例えばλ/4位相板を用いると、反射型偏光素子で反射された直線偏光は、2回位相板を透過することにより、位相がλ/2変化することになる。このため、反射型偏光素子で反射された直線偏光のうち一部の直線偏光を、再度反射型偏光素子に入射させるまでに特定の振動方向の直線偏光に変換する。したがって、特定の振動方向の直線偏光に変換された光は、反射型偏光素子を透過することができる。これに対して、再度、位相板を透過することにより特定の振動方向とは異なる他の振動方向に変換された直線偏光は、反射型偏光素子で反射され、上述の再循環を繰り返す。このように、位相板を設けることにより、直線偏光と円偏光との変換を効率良く行うことができるため、容易に所望の直線偏光成分を取り出すことができる。
本発明に係る照明装置では、複数の光源に対応して複数の導光素子を設けることにより、複数の光源から射出された光を効率良く導光素子に供給することができる。これにより、大容量の光を導光素子の出射端面から射出させることが可能となる。
本発明に係る照明装置では、光学素子を設けることにより、複数の導光素子から射出された光を一括して反射型偏光素子に導くとともに、複数の導光素子間の光を均一化することができる。
本発明に係る照明装置では、集光光学系を用いて偏光光を集光させることにより、特定の領域に効率良く偏光光を進行させることができる。したがって、例えば、複数の光源をアレイ状に設けた場合にも、効率良く特定の領域に光を進行させることができる。
本発明に係る照明装置では、反射型偏光素子を透過した光は、テレセントリック光学系により、均一で安定した照明光となる。
本発明に係る照明装置では、反射型偏光素子を透過した光は、フライアイ光学系により、極めて均一な波面分割と結像を低損失で行われることになる。すなわち、輝度ムラを抑えるとともに、消光比の高い照明光を得ることが可能となる。
例えば、上記集光光学系を備えた照明装置をプロジェクタに用いることにより、画面の各領域における画像コントラストが略同一となり、良好な画像表示品質を有するプロジェクタを提供することができる。
本実施形態のプロジェクタ1は、図1に示すように、光源から射出されたR(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色光を、空間光変調装置によりそれぞれ空間変調して、ダイクロイックプリズム30により合成して、カラー画像を表示する三板式のカラープロジェクタである。
プロジェクタ1は、図1に示すように、それぞれR、G、Bの異なる色光を射出する照明装置10r、10g、10bと、それぞれの照明装置10r、10g、10bから射出されたR、G、Bの輝度を画像信号に応じて変調する透過型液晶ライトバルブ(空間光変調装置)20r、20g、20bと、変調された各色光を合成してカラー画像とするダイクロイックプリズム30と、ダイクロイックプリズム30から射出されたカラー画像をスクリーン50に投射する投射レンズ40とを備えている。
反射部15は、高い光反射率を有する部材、例えば、アルミニウムや銀等の金属部材によって構成されている。この反射部15を金属部材で構成すると、反射部15を耐熱性に優れた構成となる。なお、LEDを駆動する電極が反射部15として機能しても良い。
また、テーパロッド12の入射端面12aが、図3に示すように、LED11r,11g,11bの出射端面16に直接接触し、出射端面12bがλ/4板13の入射端面13aに直接接触している。
なお、テーパロッド12は、例えば、ガラスや樹脂などの光透過性を有する材料から構成されている。
なお、反射型偏光素子14として、上述したワイヤグリッド型偏光フィルタに限らず、複屈折性を有する薄膜と複屈折性を有さない薄膜とを複数積層した多層積層型偏光板を用いても良い。
なお、LED11r,11g,11bから射出された各色光についての作用は同一であるので、LED11rから射出された赤色光についての作用を説明し、その他の緑色光、青色光についての作用は説明を省略する。
テーパロッド12の入射端面12aから内部に入射した赤色光は、図4に示すように、テーパロッド12内で全反射を繰り返すことにより、その照度分布が均一化され出射端面12bに向けて伝搬する。また、赤色光が出射端面12bに向けて伝搬しながら、テーパロッド12内で全反射するたびにコリメート化(平行光化)される。その後、赤色光は、出射端面12bからλ/4板13に入射される。
このように、反射型偏光素子14を透過しないs偏光は、反射型偏光素子14と反射部15との間のテーパロッド12内を行き来するが、2回λ/4板13を透過することにより、位相がλ/2変化することになる。このため、反射型偏光素子14で反射された直線偏光のうち一部の直線偏光を再度反射型偏光素子14に入射させるまでに偏光軸が90度回転して、p偏光に変換することになる。このようにしてp偏光に変換された光は、反射型偏光素子14を透過することになる。
ダイクロイックプリズム30には、同様に、映像信号に基づいて変調された緑色光のp偏光及び青色光のp偏光も入射される。これらの色光が、青色光を反射する青色光反射ダイクロイック膜31と赤色光を反射するR光反射ダイクロイック膜32とによって合成されてカラー画像を表す光が形成され、投射レンズ40に向けて射出される。投射レンズ40は、カラー画像を表す光をスクリーン50に向けて拡大投射して、カラー画像を表示する。
また、LED11r,11g,11bに近接する部分がテーパ状に形成されているため、LED11r,11g,11bから射出された光をできるだけ平行化してからテーパロッド12内を進行することができるため、テーパロッド12内での反射回数が不必要に増加することによる反射ロスを少なくすることができ、光利用効率の高い照明光を得ることが可能となる。
また、λ/4板13を用いることにより、テーパロッド12内を循環する光の所望の直線偏光成分を、さらに効率良く取り出すことができるという効果を奏する。なお、本実施形態ではLED11r,11g,11bは、各色2つずつ並列に配置されている例を示したが、LED11r,11g,11bを各色1つずつ配置し、テーパロッド12は各LEDに対応するように設けても良い。また、テーパロッド12は、入射端面12aから順にテーパ部12cと平行ロッド部12dからなっている例を示したが、テーパロッド12の少なくとも一部にテーパ部12cを有していればよい。さらに、テーパロッド12はテーパ部12cのみからなっていても良い。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図5を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係るプロジェクタ1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係るプロジェクタ60において、第1実施形態と異なる点は、第2実施形態では、反射型偏光素子14を透過した偏光光を集光させる集光光学系61を備えている点である。
図5は、本実施形態の集光光学系61の構成を示す側面図である。集光光学系61は、各色変調用の透過型液晶ライトバルブ20r、20g、20bの画素面に結像するものであって、開口絞り62に対向して配置された前段レンズ群63及び後段レンズ群64からなる結像レンズである。前段レンズ群63及び後段レンズ群64は、複数の凸レンズ及び凹レンズを含んで構成され、両側テレセントリック性を有している。ただし、レンズの形状、大きさ、配置間隔及び枚数、テレセントリック性、倍率その他のレンズ特性は、要求される特性によって適宜変更され得るものであり、図5の例に限定されるものではない。
本実施形態に係るプロジェクタ60によれば、集光光学系61は、多数枚のレンズから構成されるので、収差補正が良く、各色変調用の透過型液晶ライトバルブ20r、20g、20bに均一で安定した照明光を伝達することができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について、図6を参照して説明する。
本実施形態に係るプロジェクタ70において、第1実施形態と異なる点は、第2実施形態では、反射型偏光素子14を透過した偏光光を集光させる集光光学系71を備えている点である。
図6は、本実施形態の集光光学系71の構成を示す側面図である。集光光学系71は、反射型偏光素子14の出射端面14bに配された第1のフライアイレンズ72と、この第1のフライアイレンズ72に離間して配された第2のフライアイレンズ73とを備えている。
照明装置10r、10g、10bから射出された照明光は、第1のフライアイレンズ72及び第2のフライアイレンズ73を通過することにより照度分布が均一化されて、透過型液晶ライトバルブ20r、20g、20bに結像する。
また、上記第2,第3実施形態の集光光学系61,71を用いることにより、反射型偏光素子14の出射端面14bから射出された出射光が拡散にしないように、その出射方向を規制し集光するため、画面の各領域における画像コントラストが略同一となり、良好な画像表示品質を有するプロジェクタ60,70を提供することができる。
例えば、λ/4板13を用いなくても、反射型偏光素子14と反射部15との間の光路を偏光光が循環(リサイクル)する工程を繰り返すことにより、特定の振動方向の偏光光を取り出すことができる。
また、各色のLED11r,11g,11bを2つ設けて説明したが、LED11r,11g,11bは1つであっても良く、また、3つ以上であっても良い。LED11r,11g,11bが並列またはマトリックス状に複数ある照明装置80の場合、これら複数のLED11r,11g,11bに対応してテーパロッド81が設けられている。そして、複数のテーパロッド81の出射端面81bには、図7に示すように、導光ロッド(光学素子)82が配され、複数のテーパロッド81から射出された光の照度分布を均一化しつつ一括して反射型偏光素子14に入射させるようになっている。
また、テーパロッド12の入射端面12aに、LED11r,11g,11bの出射端面16が直接接触するように配置させたが離間させても良く、この構成の場合、LED11r,11g,11bの出射端面16とテーパロッド12の入射端面12aとの間に、テーパロッド12と同等の屈折率を有するシリコン樹脂等を充填すれば良い。
Claims (4)
- 光を射出する光源と、
該光源から射出された光の照度分布を均一化する導光素子と、
前記導光素子から射出された光のうち特定の振動方向の偏光光を透過させ、前記特定の振動方向とは異なる他の振動方向の偏光光を反射する反射型偏光素子と、
前記光源に設けられ、前記反射型偏光素子で反射され前記光源の方向へ進行する光を前記導光素子の方向へ反射させる反射部と、を備え、
前記反射型偏光素子が前記導光素子の前記出射端面に配され、前記導光素子の少なくとも一部が前記反射型偏光素子に向かって徐々に拡径されたテーパ状に形成され、
前記導光素子の出射端面と前記反射型偏光素子の入射端面との間に、位相板を備え、
前記光源が複数設けられ、
前記導光素子が、複数の前記光源に対応して複数設けられ、前記導光素子には、前記複数の光源に対応した複数の入射端面が設けられ、
前記複数の導光素子の出射端面に配され、複数の前記導光素子から射出された光を前記反射型偏光素子に入射させる光学素子を備え、
前記反射型偏光素子を透過した偏光光を集光させる集光光学系を備え、
前記集光光学系が、一対のフライアイレンズからなるフライアイ光学系であり、
前記一対のフライアイレンズのうち、一方のフライアイレンズが前記反射型偏光素子の出射端面に配置されていることを特徴とする照明装置。 - 前記導光素子の少なくとも前記光源に近接する部分が、前記反射型偏光素子に向かって徐々に拡径されたテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記導光素子の入射端面に、前記光源の出射端面が直接接触するように配されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置と、
該照明装置から射出された光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、
該空間光変調装置により変調された光を投射する投射レンズとを備えることを特徴とするプロジェクタ。
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