JP4736941B2 - 意匠装置 - Google Patents
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Description
このような意匠装置を例えば自動車の車内等に使用する際には、透明板の前面側に配置されて車内側に対向する遮光板が浮いて見えると、違和感を生じて好ましくない場合がある。透明板を薄くすれば、それだけ遮光板端部の影が小さくなるため、遮光板が浮いて見える現象は低減されるが、意匠装置全体として所定の強度を得ようとすると、厚い透明板を使用する必要が生じ、遮光板が大きく浮いて見えることとなる。
また、意匠層は、透明板の後面に形成された凹部と、透明板の後面側に配置され且つ所望の模様が描かれた模様板から構成することができる。この場合、模様板が遮光板の前面と同一の模様を有するように構成してもよい。例えば、遮光板として、前面にヘアライン処理が施された金属板を用い、模様板の模様をヘアライン調とすることができる。
さらに、意匠層として透光性を有するものを用い、意匠層の後面側に光源を配置してもよい。
実施の形態1
図1に実施の形態1に係る意匠装置の断面を示す。意匠装置は、開口1が形成された遮光板2を有しており、遮光板2の後面2b側で且つ少なくとも遮光板2の開口1を覆うように透明板3が配置されている。透明板3の前面3aには、遮光板2の開口1に対応する領域だけ台地状に突出した突出部3cが形成されると共に、遮光板2の開口1の端部に対向する突出部3cの周縁部分3dがR付けされている。透明板3の突出部3cは、遮光板2の厚さと同一の高さを有しており、この突出部3cを開口1に挿入して透明板3の前面3aを遮光板2の後面2bに当接させることにより、遮光板2の前面2aと突出部3cの前面3eは互いに同一平面となっている。
また、透明板3の後面3bにこの意匠装置で表示しようとする意匠に対応したパターンの凹部4が形成されると共に、この後面3b側に所望の模様が描かれた模様板5が配置されている。透明板3の凹部4と模様板5によりこの発明の意匠層が構成されている。
透明板3としては、ポリカーボネートの他、アクリル等の透明な樹脂板を用いることができるが、ガラス板を使用することもでき、凹部4の加工が可能な透明材であれば材質は限定されない。
模様板5の模様は、ヘアライン調に限るものではないが、遮光板2の前面2aと同一の模様とすれば、遮光板2の開口1の内部と外部が互いに同じ材質から形成されているように見せることができる。
外光により透明板3を通して凹部4と模様板5で表される意匠を認識することができる。遮光板2の開口1内で露出している透明板3の突出部3cの前面3eに入射し、透明板3を通って凹部4に至る外光L0は、模様板5の前面5aで反射し、再び凹部4と透明板3を通って外部へ至る。
図3に実施の形態2に係る意匠装置の断面を示す。この意匠装置は、図1に示した実施の形態1の意匠装置において、透明板3の突出部3cの周縁部分3dにR面取りを設定する代わりにC面取りを設定したものである。
図5に実施の形態3に係る意匠装置の断面を示す。この意匠装置は、図2に示した実施の形態2の意匠装置において、遮光板2の開口1の端部を透明板3側に屈曲させたものである。
このような構成とすることにより、開口1を通して遮光板2の端面が見えにくくなるので、あたかも厚い遮光板2であるように見える。したがって、高級感を向上させることが可能となる。
また、図5では、透明板3の突出部3cの周縁部分3dがC面取りされているが、実施の形態1のように透明板3の突出部3cの周縁部分3dにR面取りが設定された意匠装置において、遮光板2の開口1の端部を透明板3側に屈曲あるいは湾曲させることもできる。
図6に実施の形態4に係る意匠装置の断面を示す。この意匠装置は、図1に示した実施の形態1の意匠装置において、模様板5として透光性を有するものを用い、模様板5の後面5b側に光源6を配置したものである。
光源6の非発光時には、外光により遮光板2の開口1及び透明板3を通して凹部4と模様板5により表される意匠を認識することができる。このとき、模様板5が遮光板2の前面2aと同一の模様を有していれば、遮光板2の開口1の内部と外部が互いに同じ材質から形成されているように見せることができる。
なお、実施の形態1の意匠装置だけでなく、実施の形態2あるいは3の意匠装置に対しても、模様板5を透光性のものとし、模様板5の後面5b側に光源6を配置することができる。
上記の実施の形態1〜4において、遮光板2の前面2aと透明板3の突出部3cの表面は、必ずしも互いに同一平面とする必要はない。例えば、図7に示されるように透明板3の突出部3cの前面3eが遮光板2の前面2aより高く形成されてもよく、また、図8に示されるように透明板3の突出部3cの前面3eが遮光板2の前面2aより低く形成されてもよい。
文字に限らず、ロゴやマーク、あるいは幾何学模様等を意匠装置に表示させてもよい。また、この意匠装置を車内の照明として利用することも可能である。
スカッフプレートにこの発明の意匠装置を組み込む場合には、ドアを開いたときに意匠装置が点灯するように、意匠装置をドアの開閉に連動させて駆動することが好ましい。
なお、本明細書において、透明板の前面側部分を「R付けされていること」には、上述したR面取りやC面取りが含まれることは言うまでもないが、これに限定されず、例えば、楕円状のR面取りでもよいし、2面以上の多面取りされた形状であってもよい。さらに、これらの面取りの組み合わせであってもよい。
Claims (6)
- 開口を有する遮光板と、
前記遮光板の後面側に配置され且つ少なくとも前記遮光板の開口を覆うように前記遮光板の開口に対応する領域だけ凸状に突出した突出部が形成された透明板と、
前記透明板の後面側に配置され且つ前記遮光板の開口を通して表示しようとする意匠が形成された意匠層と
を備え、前記遮光板の開口端部に対向する前記透明板の前面側部分がR付けされていることを特徴とする意匠装置。 - 前記遮光板の開口端部が前記透明板側に屈曲あるいは湾曲されている請求項1に記載の意匠装置。
- 前記意匠層は、前記透明板の後面に形成された凹部と、前記透明板の後面側に配置され且つ所望の模様が描かれた模様板からなる請求項1または2に記載の意匠装置。
- 前記模様板は、前記遮光板の前面と同一の模様を有する請求項3に記載の意匠装置。
- 前記遮光板は前面にヘアライン処理が施された金属板からなり、前記模様板の模様はヘアライン調である請求項4に記載の意匠装置。
- 前記意匠層は透光性を有し、前記意匠層の後面側に光源が配置された請求項1〜5のいずれか一項に記載の意匠装置。
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