JP4725560B2 - 吸着モジュールおよび吸着モジュールの製造方法 - Google Patents
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Description
前記多孔質伝熱体(23)は、粉末状、粒子状、および繊維状のいずれかの金属の焼結によって形成されるとともに、当該焼結によって熱媒体管(21)に金属的に結合され、多孔質伝熱体(23)には、被吸着媒体が流通する細孔(23a)があり、かつ細孔(23a)内には吸着剤(24)が充填されており、
多孔質伝熱体(23)内において熱媒体管(21)の間には、熱媒体管(21)の延伸方向に沿ってまっすぐに延び、かつ被吸着媒体が流れる被吸着媒体通路(25)が設けられていることを特徴とする。
筐体に備えられた被吸着媒体流入配管(36)は蒸発器と連通し、かつ筐体に備えられた被吸着媒体流出配管(37)は凝縮器と連通しているとともに、
筐体内には、被吸着媒体が封入されており、吸着時には蒸発器側より被吸着媒体が流入し、脱離時には凝縮器側へ被吸着媒体が流出することを特徴とする。
熱媒体管(21)と、被吸着媒体通路(25)を形成するための治具(61)とを筐体(3)内部に配置して組付ける組付工程と、
筐体(3)内部に金属粉(23b)と吸着剤(24)を混合して入れて、金属粉(23b)および吸着剤(24)を熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させるとともに、被吸着媒体通路(25)を形成するための治具(61)を抜き取り被吸着媒体通路(25)を形成する充填工程と、
充填工程において金属粉(23b)および吸着剤(24)を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体を形成するろう付け前の筐体形成工程と、
ろう付け前の筐体を炉内に入れて加熱することにより、金属粉(23b)を焼結して多孔質伝熱体(23)を形成するするとともに、熱媒体管(21)と筐体(3)とをろう付け結合するろう付け工程と、を備えていることを特徴とする。
熱媒体管(21)を筐体(3)内部に配置して組付ける組付工程と、
筐体(3)内部に金属粉(23b)と吸着剤(24)を混合して入れて、金属粉(23b)および吸着剤(24)を熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させる充填工程と、
充填工程の後に、金属粉(23b)と吸着剤(24)の充填表面(22s)を、加圧冶具(162)にて加圧し圧粉し、かつ加圧冶具(162)には被吸着媒体通路(25)を形成するための突起(161)が設けられており、加圧後に加圧冶具(162)を抜くときに、当該加圧と同時に形成された被吸着媒体通路(25)が現われる加圧工程と、
充填工程において金属粉(23b)および吸着剤(24)を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体を形成するろう付け前の筐体形成工程と、
ろう付け前の筐体を炉内に入れて加熱することにより、金属粉(23b)を焼結して多孔質伝熱体(23)を形成するするとともに、熱媒体管(21)と筐体(3)とをろう付け結合するろう付け工程と、
を備えていることを特徴とする。
ろう付け工程においてろう付け結合するために用いられるろう材の溶融温度は、700〜1000°Cの範囲にあることを特徴とする。
本発明の第1実施形態における吸着モジュールを、図1から図5に従って説明する。図1は本実施形態に係わる吸着熱交換器を示す図であって、図1(a)は断面図、図1(b)は図1(a)中のIBよりみた断面図である。図2は図1(a)の拡大図である。図3は図2中の吸着剤充填層を示す模式的断面図である。図4は本実施形態の吸着モジュールを示す外観図である。図5は図4中のVからみた断面図である。図6は図5中のVIからみた断面図である。図7は吸着剤充填層の厚さLと単位容積当たりの冷却性能との関係を示す特性図である。図8は吸着剤充填層の厚さLと吸着能力との関係を示す特性図である。図9は本実施形態の吸着モジュールの製造方法について、製造工程を示す流れ図である。
即ち、伝熱距離r1と浸透距離r2とが設定される上記最適範囲を、0.8mm〜4.8mmの範囲とすることが更に好ましい。これにより、上記0.5mm〜6mmの範囲内の所定値において達成される冷却性能の最大性能に対して、その最大性能の80%以上の冷却性能を確保することができる。また、上記最適範囲を、1.5mm〜3.8mmの範囲とすることが更に好ましい。これにより、上記最大性能の90%以上の冷却性能を確保することができる。
筐体3内には、水蒸気が封入されており、吸着時には蒸発器側より吸着剤充填層に水蒸気が流入し、脱離時には凝縮器側へ、吸着剤充填層から吐き出された水蒸気が流出するように構成されている。
筐体3内に焼結体として形成される金属粉23b、および吸着剤24を充填する工程前に各構成部品を組付ける工程であって、少なくとも構成部品として、熱媒体管21と、被吸着媒体通路形成用治具61とを筐体3内部に配置して組付ける組付工程と、
筐体3内に金属粉23bおよび吸着剤24を充填する工程であって、筐体3内部に金属粉23bと吸着剤24を混合して入れて、金属粉23bおよび吸着剤24を熱媒体管21の周辺部22に位置させるとともに、被吸着媒体通路形成用治具61を抜き取り被吸着媒体通路25を形成する充填工程と、
充填工程において金属粉23bおよび吸着剤24を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体3を形成する筐体形成工程と、
ろう付け前の筐体3を炉内に入れて加熱することにより、金属粉23bを焼結して多孔質伝熱体23を形成するするとともに、熱媒体管21と筐体3とをろう付け結合するろう付け工程とを備えている。
本発明の第2実施形態を図15に示す。第2実施形態は、扁平形状の熱媒体管121を有する吸着熱交換器102に適用した一例を示すものである。図15は、本実施形態における吸着熱交換器を示す図であって、図15(a)は斜視的断面図、図15(b)は図15(a)の拡大図である。
本発明の第3実施形態を図16に示す。第3実施形態は、扁平形状の熱媒体管121を有する吸着熱交換器202に適用した他の一例を示すものである。図16は、本実施形態における吸着熱交換器を示す図であって、図16(a)は斜視的断面図、図16(b)は図16(a)の拡大図である。
本発明の第4実施形態を図22に示す。第4実施形態は、熱媒体管21の周辺部822の全周に設けられ、熱媒体管21の軸方向に対して垂直な面からみた断面形状が環状である被吸着媒体通路825の一例を示すものである。図22は、本実施形態における吸着熱交換器を示す図であって、図22(a)は断面図、図22(b)は図22(a)中の熱媒体管の周辺部を拡大した断面図である。図23は、本実施形態の吸着モジュールの製造方法に使用する被吸着媒体通路形成用冶具の一例を示す平面図である。図24は、本実施形態の吸着モジュールの製造方法に使用する加圧冶具の一例を示す図であって、図24(a)は平面図、図24(b)は正面図である。図25は、本実施形態の吸着モジュールの製造方法に係わる充填工程の一例を説明する図であって、図25(a)は平面図、図25(b)は図25(a)のB−Bからみた断面図である。
(1)以上説明した本実施形態において、熱媒体管および筐体を、第1実施形態ではその径方向断面が円筒形状し、第2、第3実施形態では矩形形状としたが、熱媒体管および筐体は、その径方向断面が円筒形状、楕円形状、矩形形状等のいずれの形状であってもよい。
2 吸着熱交換器
21 熱媒体管
22 周辺部
23 多孔質伝熱体(多孔質焼結フィン、焼結体)
23a 細孔
23b 金属粉(銅粉)
24 吸着剤
25 被吸着媒体(水蒸気)通路
3 筐体
31 筐体本体
32、33 シート
32a、33a 貫通穴
34 下部タンク(タンク)
35 上部タンク(タンク)
36 被吸着媒体流入配管
37 被吸着媒体流出配管
38 熱媒体流入配管
39 熱媒体流出配管
61 被吸着媒体通路形成用冶具(冶具)
62 加圧冶具
Claims (15)
- 熱交換媒体が流れる複数の熱媒体管(21)を有し、前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に、多孔質伝熱体(23)および吸着剤(24)が設けられている吸着モジュール(1)であって、
前記多孔質伝熱体(23)は、粉末状、粒子状、および繊維状のいずれかの金属の焼結によって形成されるとともに、当該焼結によって前記熱媒体管(21)に金属的に結合され、
前記多孔質伝熱体(23)には、被吸着媒体が流通する細孔(23a)があり、かつ前記細孔(23a)内には前記吸着剤(24)が充填されており、
前記多孔質伝熱体(23)内において前記熱媒体管(21)の間には、前記熱媒体管(21)の延伸方向に沿ってまっすぐに延び、かつ前記被吸着媒体が流れる被吸着媒体通路(25)が設けられていることを特徴とする吸着モジュール。 - 前記熱媒体管(21)の外周面と、隣り合う前記熱媒体管(21)の外周面までの距離の半分の値を伝熱距離(r1)とし、前記熱媒体管(21)の外周面から、前記被吸着媒体通路(25)の内周面までの距離を浸透距離(r2)としたとき、
前記伝熱距離(r1)と前記浸透距離(r2)とが、0.5mm〜6mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の吸着モジュール。 - 前記伝熱距離(r1)と前記浸透距離(r2)とが、0.8mm〜4.8mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の吸着モジュール。
- 前記伝熱距離(r1)と前記浸透距離(r2)とが、1.5mm〜3.8mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の吸着モジュール。
- 前記熱媒体管(121)の断面形状が扁平であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吸着モジュール。
- 前記被吸着媒体通路(25)は、前記熱媒体管(21)に平行に配置され、前記被吸着媒体が少なくとも一方向から流入可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の吸着モジュール。
- 前記被吸着媒体通路(825)は、前記熱媒体管(21)の延伸方向、および前記熱媒体管(21)の延伸方向に対して交差する方向のいずれの方向にも延びており、
前記被吸着媒体通路(825)と隣り合う前記被吸着媒体通路(825)は連通していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 前記被吸着媒体通路(25)は、前記熱媒体管(21)の延伸方向に対して交差する面からみた断面形状が環状であることを特徴とすることを特徴とする請求項7に記載の吸着モジュール。
- 前記多孔質伝熱体(23)および前記被吸着媒体通路(25)を真空保持可能な筐体(3)内に備え、
前記筐体に備えられた被吸着媒体流入配管(36)は蒸発器と連通し、かつ前記筐体に備えられた被吸着媒体流出配管(37)は凝縮器と連通しているとともに、
前記筐体内には、前記被吸着媒体が封入されており、
吸着時には前記蒸発器側より前記被吸着媒体が流入し、脱離時には前記凝縮器側へ前記被吸着媒体が流出することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 前記多孔質伝熱体(23)の前記金属は、銅または銅合金であり、
前記熱媒体管(21)は、銅または銅合金からなることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の吸着モジュール。 - 熱交換媒体が流れる熱媒体管(21)と、前記熱媒体管(21)に多孔質伝熱体(23)として焼結結合された、粉末状、粒子状、および繊維状のいずれかの金属粉(23b)と、前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に存在する吸着剤(24)と、前記多孔質伝熱体(23)が配置されている空間の一部に設けられ、被吸着媒体が流通する被吸着媒体通路(25)とを筐体(3)内部に備えた吸着モジュールの製造方法において、
前記熱媒体管(21)と、前記被吸着媒体通路(25)を形成するための治具(61)とを前記筐体(3)内部に配置して組付ける組付工程と、
前記筐体(3)内部に前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)を混合して入れて、前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させるとともに、前記被吸着媒体通路(25)を形成するための前記治具(61)を抜き取り前記被吸着媒体通路(25)を形成する充填工程と、
前記充填工程において前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体を形成するろう付け前の筐体形成工程と、
ろう付け前の前記筐体を炉内に入れて加熱することにより、前記金属粉(23b)を焼結して前記多孔質伝熱体(23)を形成するするとともに、前記熱媒体管(21)と前記筐体(3)とをろう付け結合するろう付け工程と、
を備えていることを特徴とする吸着モジュールの製造方法。 - 前記充填工程において、
前記被吸着媒体通路(25)を形成するための前記治具(61)を抜く前に、前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)の充填表面(22s)を、加圧冶具(62)にて加圧し圧粉する加圧工程を備えていることを特徴とする請求項11に記載の吸着モジュールの製造方法。 - 前記加圧工程において、
前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)の充填表面(822s)を、複数の前記加圧冶具(262)にて加圧する、または一つの前記加圧冶具(262)にて複数回に分けて加圧する分割加圧工程を備えていることを特徴とする請求項12に記載の吸着モジュールの製造方法。 - 熱交換媒体が流れる熱媒体管(21)と、前記熱媒体管(21)に多孔質伝熱体(23)として焼結結合された、粉末状、粒子状、および繊維状のいずれかの金属粉(23b)と、前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に存在する吸着剤(24)と、前記多孔質伝熱体(23)が配置されている空間の一部に設けられ、被吸着媒体が流通する被吸着媒体通路(25)とを筐体(3)内部に備えた吸着モジュールの製造方法において、
前記熱媒体管(21)を前記筐体(3)内部に配置して組付ける組付工程と、
前記筐体(3)内部に前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)を混合して入れて、前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を前記熱媒体管(21)の周辺部(22)に位置させる充填工程と、
前記充填工程の後に、前記金属粉(23b)と前記吸着剤(24)の充填表面(22s)を、加圧冶具(162)にて加圧し圧粉し、かつ加圧冶具(162)には前記被吸着媒体通路(25)を形成するための突起(161)が設けられており、加圧後に前記加圧冶具(162)を抜くときに、当該加圧と同時に形成された前記被吸着媒体通路(25)が現われる加圧工程と、
前記充填工程において前記金属粉(23b)および前記吸着剤(24)を入れた充填口を閉じて、ろう付け前の筐体を形成するろう付け前の筐体形成工程と、
ろう付け前の前記筐体を炉内に入れて加熱することにより、前記金属粉(23b)を焼結して前記多孔質伝熱体(23)を形成するするとともに、前記熱媒体管(21)と前記筐体(3)とをろう付け結合するろう付け工程と、
を備えていることを特徴とする吸着モジュールの製造方法。 - 前記多孔質伝熱体(23)の前記金属粉(23b)は、銅または銅合金であり、
前記熱媒体管(21)は、銅または銅合金からなり、
前記ろう付け工程においてろう付け結合するために用いられるろう材の溶融温度は、700〜1000°Cの範囲にあることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の吸着モジュールの製造方法。
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