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JP4710427B2 - 光学素子保持装置、鏡筒及び露光装置並びにデバイスの製造方法 - Google Patents

光学素子保持装置、鏡筒及び露光装置並びにデバイスの製造方法 Download PDF

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JP4710427B2 JP2005175458A JP2005175458A JP4710427B2 JP 4710427 B2 JP4710427 B2 JP 4710427B2 JP 2005175458 A JP2005175458 A JP 2005175458A JP 2005175458 A JP2005175458 A JP 2005175458A JP 4710427 B2 JP4710427 B2 JP 4710427B2
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Description

本発明は、例えば、レンズ、ミラー等の光学素子を保持するための光学素子保持装置に関するものである。また、本発明は、少なくとも1つの光学素子を有する鏡筒に関するものである。さらに、本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイスの製造工程で使用される露光装置及びそのデバイスの製造方法に関するものである。
この種の露光装置における光学系では、厳密に光学調整が行われており、その光学系を構成するレンズ、ミラー等の光学素子は、精密に加工された光学素子保持装置で保持されている。また、光学系の組立時、保存時、搬送時さらに露光装置の動作時においては、温度変化と、個々の光学素子及び光学系の両方にかかる重力、衝撃等の外力の作用による個々の光学素子の歪みをできるだけ小さくする必要がある。
ここで、露光装置の重要な一部分を構成する投影光学系の各レンズは、一般的にレンズセルに取り付けられた状態で鏡筒内に収容されている。このレンズセルには、投影光学系の組立中に生じる機械的な問題(例えば鏡筒に加えられた衝撃のレンズへの伝達)、温度変化により生じることのある機械的な問題(例えばレンズの伸縮)を解消するような設計がなされていることがある。
例えば、半導体素子では、近年の著しい高集積度化要求に伴って、回路パターンがますます微細化してきている。このため、半導体製造用露光装置では、さらなる露光精度の向上及び高解像度化の要求が高まっており、光学素子の光学面を良好な状態に保つ技術はその重要性を増してきている。
このようなレンズに作用する種々の機械的な問題を解消する構造を有するレンズ保持装置としては、例えばレンズを、レンズセル内に形成されたカンチレバータイプの屈曲部の上に配置された3つの受座位置に接着したものが提案されている(特許文献1参照)。この従来構成では、温度変化により生じるレンズセル及びレンズの伸縮及び収縮を、カンチレバー屈曲部の曲がりによって吸収し、レンズが機械的応力により歪曲しないようになっている。
米国特許4,733,945号
ところが、前記従来構成においては、1つのカンチレバー屈曲部が、レンズを接着した受座を片持ち構造で支持している。このため、カンチレバー屈曲部におけるレンズの光軸方向の剛性が不足がちになりやすく、カンチレバー屈曲部は光軸方向の荷重(例えば、レンズ自身の重量等)によりねじれ応力を受けやすい。これにより、カンチレバー屈曲部の固有振動数が低くなり、場合によってはレンズの望ましくない振動と光学特性の歪みを増大させるおそれがある。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的としては、温度変化、光学素子自身の重量、外部からの衝撃等による光学素子の歪みの発生を効果的に抑制することのできる光学素子保持装置及び鏡筒を提供することにある。
また、その他の目的としては、高集積度のデバイスを効率よく、また歩留まりよく製造することのできる露光装置及びデバイスの製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光学素子を保持する光学素子保持装置において、枠体と、前記枠体に設けられる保持部とを有し、前記保持部は、前記光学素子の周縁部を載置する載置部と、前記光学素子の接線方向に、または前記光学素子交差する方向に延在し、かつ前記光学素子の半径方向に所定間隔離して設けられ、前記載置部を前記枠体に対して前記光学素子の半径方向に変位可能に接続する複数の弾性変形部とを備えることを特徴とするものである。
この請求項1に記載の発明では、光学素子が温度変化により伸縮したときには、複数の弾性変形部が光学素子の半径方向に変位することで、光学素子の伸縮または収縮が吸収される。このため、光学素子保持装置における、温度変化、光学素子自身の重量及び外部からの衝撃による光学素子の歪みの発生が、効果的に抑制される。これにより、光学素子を、使用中における状態変化に起因する影響を低減して、光学性能を安定に保つことが可能となる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記弾性変形部のそれぞれは、前記光学素子の光軸方向に延びる薄板状の弾性変形片を有するものであることを特徴とするものである。
この請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、弾性変形片における光学素子の半径方向への十分な弾性変形性を確保しつつ、光学素子の光軸方向の剛性をさらに高めることができて、一層安定に光学素子を保持することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記弾性変形部のそれぞれは、前記接線方向または前記交差する方向に関して、前記載置部の一方側と他方側とに設けられる一対の弾性変形片を有することを特徴とするものである。
この請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の発明の作用に加えて、載置部が、一対の弾性変形片により両持ち構造で支持されることになり、弾性変形部における光学素子の光軸方向の剛性が格段に高められる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記載置部は、前記光学素子の光軸方向に貫通するスリットによって前記枠体に区画形成され、前記弾性変形片は、前記光学素子の光軸方向に貫通するスリットによって前記枠体に区画形成された板バネからなることを特徴とするものである。
この請求項4に記載の発明では、簡単な構成で、請求項3に記載の発明の作用を奏させることが可能となる。また、枠体と弾性変形片と載置部とを、一体の部材で構成することができ、光学素子保持装置における部品点数及び組立工数の削減を図ることが可能となる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記載置部における前記光学素子の支持点を、前記弾性変形片の各々による前記光学素子の支持剛性がほぼ等しくなる中立軸上に形成したことを特徴とするものである。
この請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の発明の作用に加えて、光学素子を載置部に載置した際に生じる光学素子の接線方向を軸線とする回転モーメントを小さくすることができる。このため、載置部に生じる光学素子の光軸方向へのねじり応力を小さくすることが可能となり、光学素子が一層安定に保持される。
また、請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記弾性変形片の各々の前記光学素子の半径方向における厚さが均一であることを特徴とするものである。
この請求項6に記載の発明では、請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、構成が簡単で、弾性変形片の加工を容易に行うことが可能となる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記弾性変形片の各々の前記光学素子の半径方向における厚さが互いに異なることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項3〜のうちいずれか一項に記載の発明において、前記複数の弾性変形部のうち前記光学素子側の前記弾性変形部が有する前記一対の弾性変形片と、前記複数の弾性変形部のうち前記枠体側の前記弾性変形部が有する前記一対の弾性変形片とが、前記光学素子の接線方向にずれた位置で前記載置部に接続されていることを特徴とするものである。
この請求項に記載の発明では、請求項3〜のうちいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、外側の一対の弾性変形片を内側の一対の弾性変形片より間隔が狭くなるように配置することで、弾性変形部を小型化することができて、ひいては円環状の枠体であっても該枠体の小型化を図ることが可能となる。
また、請求項に記載の発明は、複数の光学素子を保持する鏡筒において、前記光学素子の少なくとも1つを請求項1〜のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置を介して保持したことを特徴とするものである。
この請求項に記載の発明では、各光学素子の光学性能が高く維持されるため、鏡筒内に収容される光学系全体の光学性能の変化が大きく低減される。
また、請求項10に記載の発明は、複数の光学素子を介した露光光で基板を露光する露光装置において、前記複数の光学素子の少なくとも1つを請求項1〜のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置を介して保持したことを特徴とするものである。
この請求項10に記載の発明では、光学素子の光学性能が高く維持されるため、露光装置の露光精度が向上される。このため、高集積度のデバイスを効率よく、また歩留まりよく製造することが可能となる。
また、請求項1に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記複数の光学素子が、マスク上に形成されたパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系を構成することを特徴とするものである。
この請求項1に記載の発明では、請求項10に記載の発明の作用に加えて、投影光学系を通過するパターンの像に予想外の歪みが生じることが抑制されるため、微細なパターンを有するマスクを用いて露光を行う場合に、特に有効である。
また、請求項1に記載の発明は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程は、請求項10または1に記載の露光装置を用いることを特徴とするものである。
この請求項1に記載の発明では、高集積度のデバイスを効率よく、また歩留まりよく製造することが可能となる。
次に、前記各請求項に記載の発明にさらに含まれる技術的思想について、それらの作用とともに以下に記載する。
(1) 前記枠体と前記保持ブロックと前記弾性変形部とを一体の部材で形成したことを特徴とする請求項1に記載の光学素子保持装置。
従って、この(1)に記載の発明によれば、光学素子保持装置における部品点数及び組立工数の削減を図ることができるという作用が奏される。
以上詳述したように、本発明によれば、温度変化、光学素子自身の重量、外部からの衝撃等による光学素子の歪みの発生を効果的に抑制することのできる光学素子保持装置及び鏡筒を提供することができる。また、高集積度のデバイスを効率よく、また歩留まりよく製造することのできる露光装置及びデバイスの製造方法を提供することができる。
(第1実施形態)
以下に、本発明の露光装置と光学素子保持装置と鏡筒とを、例えば半導体素子製造用の露光装置と、レンズ等の光学素子を保持する光学素子保持装置と、投影光学系を収容する鏡筒とに具体化した第1実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。
図1は、露光装置21の概略構成を示す図である。図1に示すように、露光装置21は、光源22と、照明光学系23と、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージ24と、投影光学系25と、基板としてのウエハWを保持するウエハステージ26とから構成されている。
前記光源22は、ArFエキシマレーザ光源からなっている。照明光学系23は、図示しないリレーレンズ、フライアイレンズ、ロッドレンズ等のオプティカルインテグレータ、コンデンサレンズ等の各種レンズ系及び開口絞り等を含んで構成されている。そして、光源22から出射される露光光ELが、この照明光学系23を通過することにより、レチクルR上のパターンを均一に照明するように調整される。
前記レチクルステージ24は、照明光学系23の下方、すなわち、後述する投影光学系25の物体面側において、そのレチクルRの載置面が投影光学系25の光軸方向とほぼ直交するように配置されている。投影光学系25は、鏡筒27内に、光学素子としての複数のレンズ28を、光学素子保持装置としてのレンズセル29を介して収容保持するように構成されている。ウエハステージ26は、投影光学系25の像面側において、ウエハWの載置面が投影光学系25の光軸方向と交差するように配置されている。そして、前記露光光ELにて照明されたレチクルR上のパターンの像が、投影光学系25を通して所定の縮小倍率に縮小された状態で、ウエハステージ26上のウエハWに投影転写されるようになっている。
次に、レンズセル29の詳細構成について説明する。
図2は、レンズセル29を示す部分破断斜視図である。図2に示すように、前記レンズ28は合成石英や蛍石等の硝材からなり、その周縁部にはフランジ部28aが形成されている。レンズセル29は、鏡筒27の一部を構成する枠体32と、その枠体32上に等角度間隔をおいて配設された3つの保持部33とから構成されている。枠体32は金属材料により円環状に形成され、この枠体32が複数積み重なって1つの鏡筒27が構成されている。そして、これらの保持部33において、レンズ28のフランジ部28aが保持されるようになっている。
図3は保持部33を示す斜視図であり、図4はその保持部33を分解して示す斜視図である。図3及び図4に示すように、保持部33は、大きく分けて載置部34とクランプ部材35を備える。
図5は、載置部34を中心とした枠体32の部分平面図である。なお、図5においては、理解を容易にするために、切り欠きバネ37a,37bの厚さTを大きくした状態で描いている。
図5に示すように、枠体32には、ワイヤ放電加工によって、レンズ28の光軸と平行な方向に貫通した複数のスリット36a〜36cが形成され、これらのスリット36a〜36cによって、平面略凸字状の載置部34が区画形成されている。この複数のスリット36a〜36cの存在により、載置部34が、枠体32に対して、薄板状をなす複数対(本実施形態では2対)の弾性変形片としての切り欠きバネ37a,37bを介して、レンズ28の半径方向に変位可能な状態で連結されている。
ここで、載置部34と切り欠きバネ37a,37bとは、ともに枠体32と一体に(一個の部材で)形成され、レンズ28と枠体32とのレンズ28の半径方向における相対変位を許容するタンジェントバー構造の弾性変形部38を構成する。各切り欠きバネ37a,37bは、レンズ28の接線方向に対する直交平面内にある載置部34の側面34a,34bから、レンズ28の接線方向に延びるように形成されている。
載置部34の内周側には、レンズ28のフランジ部28aの外周縁と干渉しないように凹部39が形成されている。この凹部39の中央には、レンズ28のフランジ部28aを支持する座面40を有する座面ブロック41が形成されている。この座面40は、その中心が切り欠きバネ37aと切り欠きバネ37bとによる載置部34の支持剛性がほぼ等しくなる中立軸NA上に位置するように形成されている。
図6は、図5の6−6線における断面図であり、保持部33を中心としたレンズセル29の部分断面図である。図6に示すように、座面40は、レンズ28の光軸方向において載置部34の高さのほぼ半分の高さとなるように形成されている。また、図5に示すように、切り欠きバネ37aと切り欠きバネ37bとは、厚さTが等しくなるように形成されているので、中立軸NAは、切り欠きバネ37aと切り欠きバネ37bとの中間においてレンズ28の接線方向に延びるとともに、レンズ28の光軸方向において載置部34の肉厚のほぼ半分の位置を通る軸線となる。
図4に示すように、クランプ部材35は、座面ブロック41の上方に対応して配置され、クランプ本体42とパッド部材43とからなっている。
クランプ本体42は、押さえ面ブロック44と、枠体32に取り付けるための取付部45と、押さえ面ブロック44と取付部45とを連結する腕部46とからなっている。これら押さえ面ブロック44と取付部45と腕部46とは、一体に形成されている。
押さえ面ブロック44の下面には、座面ブロック41の座面40に対向するように押さえ面47が形成されている。取付部45と押さえ面ブロック44とは所定の間隔をおいて離間されている。そして、この取付部45を、パッド部材43を介して枠体32に接合させた状態でボルト48により締結することにより、クランプ部材35が枠体32に対して固定されるようになっている。
また、腕部46は、押さえ面ブロック44と取付部45との両端を接続するように一対設けられている。各腕部46は、平面コ字状になし、取付部45を枠体32にパッド部材43を介して接合させた状態で弾性変形可能なだけの長さをもって形成されている。
パッド部材43は、クランプ本体42の取付部45と枠体32との間に挟持される挟持部49と、押さえ面47とレンズ28のフランジ部28aの上面との間に介装される作用部50と、それら挟持部49と作用部50とを連結するとともに弾性変形可能な薄板状の薄板部51とからなっている。作用部50の下面には、レンズ28のフランジ部28aの上面に係合する作用面52が、座面ブロック41の座面40に対応するように平面状に形成されている。
そして、このように構成されたクランプ部材35は、図6に示すように、ボルト48を締め込むことにより、クランプ本体42の腕部46が弾性変形されて、押さえ面ブロック44の押さえ面47に座面ブロック41側への押圧力を付与する。この押圧力は、パッド部材43の作用面52を介して、レンズ28のフランジ部28aの上面に作用する。これにより、レンズ28のフランジ部28aが、座面ブロック41の座面40と、押さえ面ブロック44の押さえ面47との間に挟持される。
図7は、隣り合う保持部33間において、枠体32に複数配設されている重量支持機構53の具体的構成を示す平面図である。この重量支持機構53の数は、レンズ28の重量、厚さ、直径、形状、材質及び保持部33の数の少なくとも1つに応じて設定されている。ちなみに、この実施形態では、隣り合う保持部33間に、それぞれ3つの重量支持機構53が配設されている。
図7に示すように、各重量支持機構53は、枠体32の下面側に凹設された切欠部54内に配置される支持板バネ55で構成されている。支持板バネ55には、レンズ28のフランジ部28aの下面に当接する当接部56と、一対のボルト57により枠体32に取り付け支持される一対の支持部58と、当接部56及び支持部58間を接続する一対の屈曲部59とが設けられている。そして、この支持板バネ55の弾性作用により、レンズ28の重量の一部が支持されるようになっている。
ところで、本実施形態のように、載置部34を複数対の切り欠きバネ37a,37bで支持する場合には、切り欠きバネ37a、37b全体でのレンズ28が熱変形したときに、レンズ28に作用する反力を、一対の切り欠きバネで支持する場合と同等またはそれ以下に設定する必要がある。図8は、厚さhの一対の切り欠きバネで載置部34を支持した場合と同等の反力を生じせしめる複数対の切り欠きバネ37a,37bの厚さの設定方法に関する説明図である。
ここでは、図8に示すように、載置部34にレンズ28の半径方向への所定の力が作用したときにおいて、切り欠きバネに生じる断面二次モーメントIが一定となるように設定することとする。断面二次モーメントIは、次式により求められる。

I = bh/12 ……(1)
なお、bは、切り欠きバネのレンズ28の光軸方向における長さ。
hは、切り欠きバネの径方向における厚さ。
ここで、各切り欠きバネの光軸方向における長さが一定であるので、bを定数として取り扱うことができる。そして、上記(1)より、複数対の切り欠きバネにおける各切り欠きバネの厚さを、一対の切り欠きバネの厚さhの何倍とすればよいかを求めると、次のようになる。
2対の場合では、切り欠きバネ37a,37bの厚さを、一対の場合の1/√2倍(≒0.794倍)、つまりおおよそ0.8hとすれば、レンズ28に与える反力がほとんど同等となる。この場合、2対の切り欠きバネ37a,37b合計での厚さ(総厚さ)は、1.588hでおおよそ1.6hとなる。このため、レンズ28に与える反力をほとんど同等に保ちながら、載置部34を合計1.6hの厚さの切り欠きバネ37a,37bで支持することができて、レンズ28をその光軸方向においてより安定した状態で保持することができるようになる。
以下、3対以上の切り欠きバネの厚さについて列挙すると、以下のようになる。
1枚の厚さ 総厚さ
3対の場合:1/√3倍 0.693h 2.079h
4対の場合:1/√4倍 0.630h 2.520h
5対の場合:1/√5倍 0.693h 2.925h
従って、切り欠きバネの数が多くなるほど、載置部34におけるレンズ28の光軸方向の支持剛性は大きくなることになる。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(ア) このレンズセル29では、レンズ28のフランジ部28aを載置する載置部34からレンズ28の接線方向に延在し、レンズ28の半径方向に所定間隔離して設けられ、載置部34をレンズ28の半径方向に変位可能に接続する複数の切り欠きバネ37a,37bを備えている。
このため、レンズ28が温度変化により伸縮または収縮したときには、切り欠きバネ37a,37bがレンズ28の半径方向に変位することで、レンズ28の伸縮または収縮が吸収される。ここで、載置部34が複数の切り欠きバネ37a,37bで支持されるため、弾性変形部38におけるレンズ28の光軸方向の支持剛性が高められる。これにより、レンズセル29における、温度変化、レンズ28自身の重量及び外部からの衝撃によるレンズ28の歪みの発生を効果的に抑制することができる。従って、レンズ28への使用中における状態変化に起因する影響を低減して、レンズ28の光学性能を安定に保つことができる。
(イ) このレンズセル29では、切り欠きバネ37a,37bが、薄板状をなし、レンズ28の光軸方向において、載置部34とほぼ同等の長さを有するものとなっている。
このため、切り欠きバネ37a,37bにおけるレンズ28の半径方向への十分な弾性変形性を確保しつつ、レンズ28の光軸方向の剛性をさらに高めることができて、一層安定にレンズ28を保持することができる。
(ウ) このレンズセル29では、切り欠きバネ37a,37bが、レンズ28の接線方向における載置部34の一方側の側面34aと他方側の側面34bとから、対をなすように形成されている。
このため、載置部34が、切り欠きバネ37a,37bにより、両持ち構造で支持され、しかも複数対の切り欠きバネ37a,37bで支持されている。これにより、弾性変形部38におけるレンズ28の光軸方向の支持剛性が格段に高められ、レンズセル29におけるレンズ28自身の重量及び外部からの衝撃によるレンズ28の歪みの発生を効果的に抑制することができる。
(エ) このレンズセル29では、載置部34が枠体32に対してレンズ28の光軸方向に貫通するスリット36a〜36cで区画され、切り欠きバネ37a,37bが枠体32に対してレンズ28の光軸方向に貫通するスリット36a〜36cで区画された板バネとなっている。
このため、このレンズセル29では、簡単な構成で、前記(ア)〜(ウ)に記載の効果を発揮させることができる。また、枠体32と切り欠きバネ37a,37bと載置部34とを、一体の部材で構成することができ、レンズセル29における部品点数及び組立工数の削減を図ることができる。
(オ) このレンズセル29では、載置部34におけるレンズ28を座面40の中心が、切り欠きバネ37a,37bの各々によるレンズ28の支持剛性がほぼ等しくなる中立軸NA上に形成されている。
このため、レンズ28を載置部34に載置した際に生じるレンズ28の接線方向を軸線とする回転モーメントを小さくすることができる。従って、載置部34に生じるレンズ28の光軸方向へのねじり応力を小さくすることができ、レンズ28を一層安定に保持することができる。
(カ) このレンズセル29では、切り欠きバネ37a,37bの各々のレンズ28の半径方向における厚さが、均一なものとなっている。
このため、レンズセル29の構成が簡単なものとなり、切り欠きバネ37a,37bの加工を容易に行うことができる。
(キ) このレンズセル29では、載置部34の両側に配置される切り欠きバネ37a,37bが、一方は載置部34の1つの側面34a上に接続されるとともに、他方は載置部34の側面34aと対向する側面34b上に接続されている。
このため、弾性変形部38の構成を簡素化することができて、弾性変形部38の加工を容易に行うことができる。
(ク) この鏡筒27では、複数のレンズ28が、前記(ア)〜(キ)の優れた効果を有するレンズセル29を介して保持されている。
このため、各レンズ28の光学性能を高く維持することができるため、鏡筒27内に収容される投影光学系25全体の光学性能の変化を大きく低減することができる。
(ケ) この露光装置21では、露光光の通過するレンズ28が前記(ア)〜(キ)の優れた効果を有するレンズセル29を介して保持されている。
このため、各レンズ28の光学性能を高く維持することができ、露光装置21の露光精度を向上させことができ、高集積度のデバイスを効率よく、また歩留まりよく製造することができる。
(コ) この露光装置21では、レチクルR上に形成されたパターンの像をウエハW上に投影する投影光学系25を構成するレンズ28が、前記(ア)〜(キ)の優れた効果を有するレンズセル29を介して保持されている。
このため、投影光学系25を通過するパターンの像に予想外の歪みが生じることを抑制することができる。ここで、露光装置21における露光精度は、投影光学系25の光学性能に大きく依存しているため、半導体素子製造用の露光装置21のように、極めて微細なパターンを有するレチクルRを用いて露光を行う場合に、特に有効である。
(第2実施形態)
つぎに、本発明の第2実施形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
この第2実施形態においては、図9に示すように、切り欠きバネ37a,37bの構成が前記第1実施形態とは異なっている。すなわち、各切り欠きバネ37a,37bが、レンズ28の接線方向においてずれて配置されている。
また、切り欠きバネ37aの半径方向における厚さT1と、切り欠きバネ37bのレンズ28の半径方向における厚さT2とが、異なったものとなっている。ここでは、レンズ28側の切り欠きバネ37aの厚さT1がT2に比べて厚く、外側の切り欠きバネ37bの厚さT2がT1に比べて薄くなるように形成されている。
また、この場合、切り欠きバネ37aと切り欠きバネ37bとによる載置部34の支持剛性がほぼ等しくなる中立軸NAは、切り欠きバネ37aの中心線CA1と切り欠きバネ37bの中心線CA2との中間に位置することになる。つまり、中立軸NAと切り欠きバネ37aの中心線CA1との距離dと、中立軸NAと切り欠きバネ37bの中心線CA2との距離dとが、等しいものとなる。
なお、切り欠きバネ37aの厚さT1を厚くすることにより、レンズ28が熱変形したときにレンズ28に作用する反力が増加する場合には、切り欠きバネ37aを、レンズ28の接線方向における長さL1が切り欠きバネ37bのレンズ28の接線方向における長さL2よりも長くなるように形成して、反力を減少させてもよい。
従って、本実施形態によれば、前記第1実施形態における(ア)〜(オ)、(ク)〜(コ)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(サ) このレンズセル29では、レンズ28側の切り欠きバネ37aとが、枠体32側の切り欠きバネ37bとが、レンズ28の接線方向にずれた位置で載置部34に接続されている。
このため、外側の各切り欠きバネ37bを内側の各切り欠きバネ37aより間隔が狭くなるように配置することができ、弾性変形部38を小型化することができる。ひいては、円環状の枠体32を、レンズ28の半径方向に薄肉化することも可能となり、枠体32の小型化を図ることができる。
(変形例)
なお、本発明の実施形態は、以下のように変形してもよい。
・ 前記第1実施形態において、各切り欠きバネ37a,37bのレンズ28の半径方向における厚さをそれぞれ異なるものとしてもよい。この場合、例えば2対の切り欠きバネ37a,37bを、レンズ28の接線方向に同じ長さをもって、厚さを異なるものとしたときには、切り欠きバネ37aと切り欠きバネ37bとによる載置部34の支持剛性がほぼ等しくなる中立軸NAは、厚さの大きい切り欠きバネ側に移動することになる。このため、座面40は、移動した中立軸NA上に設けることが好ましい。
また、厚さの異なる各切り欠きバネ37a,37bについて、光軸方向の長さを異ならせることにより、中立軸NAの位置を調整してもよい。
・ 前記第1実施形態において、各切り欠きバネ37a,37bを、レンズ28の接線方向にずらして配置してもよい。
・ 前記各実施形態において、各切り欠きバネ37a,37bを、レンズ28の接線方向に関して、載置部34の一方の側面34aまたは他方の側面34bのいずれかのみに、レンズ28の半径方向に所定の間隔をおいて設けるようにしてもよい。
・ 前記各実施形態において、各切り欠きバネ37a,37bをレンズ28の接線と交差するように、例えば斜めになるように形成してもよい。
・ 前記各実施形態において、切り欠きバネ37a,37bと載置部34との少なくとも1つを、枠体32とは別体の部材で形成してもよい。
・ 前記各実施形態において、載置部34を、例えば平面略半円形状、平面略半楕円形状、平面略三角形状、平面台形状等に形成してもよい。
・ 前記各実施形態において、切り欠きバネの数を、3対以上としてもよい。
・ 前記各実施形態において、切り欠きバネ37a,37bを、載置部34のレンズ28の光軸方向と同じ長さに形成したが、載置部34のレンズ28の光軸方向の長さより短くなるように形成してもよい。
・ 前記各実施形態では、本発明の光学素子保持装置を、レンズ28を保持するレンズセル29に具体化した。これに対して、本発明の光学素子保持装置は、例えばミラー、ハーフミラー、平行平板、プリズム、プリズムミラー、ロッドレンズ、フライアイレンズ、位相差板、絞り板等の他の光学素子を保持する光学素子保持装置に具体化してもよい。
・ この発明の光学素子保持装置は、前記実施形態の露光装置21の投影光学系25における横置きタイプのレンズ28の保持構成に限定されることなく、例えば露光装置21の照明光学系23における光学素子の保持構成、縦置きタイプの光学素子の保持構成に具体化してもよい。さらに、他の光学機械、例えば顕微鏡、干渉計等の光学系における光学素子の保持構成に具体化してもよい。
・ 前記各実施形態では、押さえ面ブロック44がパッド部材43を介して、レンズ28のフランジ部28aを押圧するように構成した。これに対して、パッド部材43を省略して、押さえ面ブロック44が直接フランジ部28aを押圧するようにしてもよい。
・ 前記各実施形態のクランプ本体42では、長く延長された腕部46が、押さえ面ブロック44を付勢するようになっている。これに対して、この腕部46に代えて、例えば板状の板バネ、コイルバネ等を採用して押さえ面ブロック44を付勢するようにしてもよい。
・ 前記各実施形態では、重量支持機構53が、当接部56と支持部58と屈曲部59とを備えた支持板バネ55で構成されているが、この重量支持機構53を、当接部56及び支持部58のみを備えた単純形状の板バネで構成してもよい。また、重量支持機構53は、省略してもよい。
以上のようにした場合でも、前記実施形態における効果とほぼ同様の効果が得られる。
・ また、露光装置として、投影光学系を用いることなく、マスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するコンタクト露光装置、マスクと基板とを近接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置の光学系にも適用することができる。また、投影光学系としては、全屈折タイプに限らず、反射屈折タイプ、全反射タイプであってもよい。
さらに、本発明の露光装置は、縮小露光型の露光装置に限定されるものではなく、例えば等倍露光型、拡大露光型の露光装置であってもよい。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては、石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、または水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置などでは、透過型マスク(ステンシルマスク、メンバレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
もちろん、半導体素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などにも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、マスクと基板とが相対移動した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるスキャニング・ステッパ、マスクと基板とが静止した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式のステッパとを問わず適用することができる。
・ また、露光装置の光源としては、例えばg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、F2 レーザ(157nm)、Kr2 レーザ(146nm)、Ar2 レーザ(126nm)等を用いてもよい。また、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
なお、前記実施形態の露光装置21は、例えば次のように製造される。
すなわち、まず、照明光学系23、投影光学系25を構成する複数のレンズ28またはミラー等の光学素子の少なくとも一部を本実施形態のレンズセル29等の光学素子保持装置で保持し、この照明光学系23及び投影光学系25を露光装置21の本体に組み込み、光学調整を行う。次いで、多数の機械部品からなるウエハステージ26(スキャンタイプの露光装置の場合は、レチクルステージ24も含む)を露光装置21の本体に取り付けて配線を接続する。そして、露光光の光路内にガスを供給するガス供給配管を接続した上で、さらに総合調整(電気調整、動作確認など)を行う。
ここで、光学素子保持装置を構成する各部品は、超音波洗浄などにより、加工油や、金属物質などの不純物を落としたうえで、組み上げられる。なお、露光装置21の製造は、温度、湿度や気圧が制御され、かつクリーン度が調整されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
前記実施形態における硝材として、蛍石、合成石英などを例に説明したが、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、リチウム−カルシウム−アルミニウム−フロオライド、及びリチウム−ストロンチウム−アルミニウム−フロオライド等の結晶や、ジルコニウム−バリウム−ランタン−アルミニウムからなるフッ化ガラスや、フッ素をドープした石英ガラス、フッ素に加えて水素もドープされた石英ガラス、OH基を含有させた石英ガラス、フッ素に加えてOH基を含有した石英ガラス等の改良石英を用いた場合にも、前記実施形態の光学素子保持装置を適用することができる。
次に、上述した露光装置21をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図10は、デバイス(ICやLSI等の半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。図10に示すように、まず、ステップS101(設計ステップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS102(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レクチルR等)を製作する。一方、ステップS103(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラスプレート等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハWとなる。)を製造する。
次に、ステップS104(基板処理ステップ)において、ステップS101〜S103で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS105(デバイス組立ステップ)において、ステップS104で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS105には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入等)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS106(検査ステップ)において、ステップS105で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図11は、半導体デバイスの場合における、図10のステップS104の詳細なフローの一例を示す図である。図11において、ステップS111(酸化ステップ)では、ウエハWの表面を酸化させる。ステップS112(CVDステップ)では、ウエハW表面に絶縁膜を形成する。ステップS113(電極形成ステップ)では、ウエハW上に電極を蒸着によって形成する。ステップS114(イオン打込みステップ)では、ウエハWにイオンを打ち込む。以上のステップS111〜S114のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS115(レジスト形成ステップ)において、ウエハWに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS116(露光ステップ)において、先に説明したリソグラフィシステム(露光装置21)によってマスク(レチクルR)の回路パターンをウエハW上に転写する。次に、ステップS117(現像ステップ)では露光されたウエハWを現像し、ステップS118(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS119(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハW上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS116)において上記の露光装置21が用いられ、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、しかも露光量制御を高精度に行うことができる。従って、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく生産することができる。
第1実施形態の露光装置を示す概略構成図。 図1のレンズセルを示す部分破断斜視図 図2の保持部を示す斜視図。 図2の保持部の分解斜視図 図2の載置部を中心とした枠体の部分平面図。 図5の6−6線断面図。 図2の重量支持機構を拡大して示す平面図。 一対の切り欠きバネで載置部を支持した場合と、同等の反力を生じせしめる複数対の切り欠きバネの厚さの設定方法に関する説明図。 第2実施形態の載置部を中心とした枠体の部分平面図。 デバイスの製造例のフローチャート。 半導体デバイスの場合における図10の基板処理に関する詳細なフローチャート。
符号の説明
21…露光装置、25…投影光学系、27…鏡筒、28…光学素子としてのレンズ、28a…周縁部をなすフランジ部、29…光学素子保持装置としてのレンズセル、32…枠体、33…保持部、34…載置部、36a〜36c…スリット、37a,37b…弾性変形片としての切り欠きバネ、38…弾性変形部、b…切り欠きバネのレンズの光軸方向における長さ、EL…露光光、NA…中立軸、R…マスクとしてのレチクル、h,T…厚さ、W基板としてのウエハ。

Claims (12)

  1. 光学素子を保持する光学素子保持装置において、
    枠体と、前記枠体に設けられる保持部とを有し、前記保持部は、
    前記光学素子の周縁部を載置する載置部と、
    前記光学素子の接線方向に、または前記光学素子の接線方向交差する方向に延在し、かつ前記光学素子の半径方向に所定間隔離して設けられ、前記載置部を前記枠体に対して前記光学素子の半径方向に変位可能に接続する複数の弾性変形部と
    を備えることを特徴とする光学素子保持装置。
  2. 前記弾性変形部のそれぞれは、前記光学素子の光軸方向に延びる薄板状の弾性変形片を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の光学素子保持装置。
  3. 前記弾性変形部のそれぞれは、前記接線方向または前記交差する方向に関して、前記載置部の一方側と他方側とに設けられる一対の弾性変形片を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子保持装置。
  4. 前記載置部は、前記光学素子の光軸方向に貫通するスリットによって前記枠体に区画形成され、前記弾性変形片は、前記光学素子の光軸方向に貫通するスリットによって前記枠体に区画形成された板バネからなることを特徴とする請求項3に記載の光学素子保持装置。
  5. 前記載置部における前記光学素子の支持点を、前記弾性変形片の各々による前記光学素子の支持剛性がほぼ等しくなる中立軸上に形成したことを特徴とする請求項3または4に記載の光学素子保持装置。
  6. 前記弾性変形片の各々の前記光学素子の半径方向における厚さが均一であることを特徴とする請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  7. 前記弾性変形片の各々の前記光学素子の半径方向における厚さが互いに異なることを特徴とする請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  8. 前記複数の弾性変形部のうち前記光学素子側の前記弾性変形部が有する前記一対の弾性変形片と、前記複数の弾性変形部のうち前記枠体側の前記弾性変形部が有する前記一対の弾性変形片とが、前記光学素子の接線方向にずれた位置で前記載置部に接続されていることを特徴とする請求項3〜のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  9. 複数の光学素子を保持する鏡筒において、
    前記光学素子の少なくとも1つを請求項1〜のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置を介して保持したことを特徴とする鏡筒。
  10. 複数の光学素子を介した露光光で基板を露光する露光装置において、
    前記複数の光学素子の少なくとも1つを請求項1〜のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置を介して保持したことを特徴とする露光装置。
  11. 前記複数の光学素子が、マスク上に形成されたパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系を構成することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、
    前記リソグラフィ工程は、請求項10または1に記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイスの製造方法。
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