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JP4784614B2 - 化学機械研磨用水系分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、化学機械研磨用水系分散体に関する。更に詳しくは、半導体装置の製造工程における絶縁膜の化学機械研磨において特に有用な化学機械研磨用水系分散体に関する。
半導体装置の集積度の向上、多層配線化などにともない、メモリデバイスの記憶容量は飛躍的に増大している。これは、加工技術の微細化の進歩に支えられたものであるが、多層配線化等にもかかわらず、チップサイズは大きくなり、微細化にともない工程は増え、チップのコスト高を招いている。このような状況下、被加工膜等の研磨に化学機械研磨の技術が導入され、注目を集めている。この化学機械研磨の技術を適用することにより、平坦化等、多くの微細化技術が具体化されている。
そのような微細化技術としては、例えば、微細化素子分離(Shallow Trench Isolation)、所謂、STI技術が知られている。このSTI技術においては、ストッパ膜として使用される窒化ケイ素膜と、酸化ケイ素膜との研磨速度の比、即ち、選択性が重要であり、最適な研磨剤を用いる必要がある。
本発明は、上記のSTI技術の状況に鑑み、酸化ケイ素膜を研磨する速度が大きく、窒化ケイ素膜を研磨する速度が小さい、即ち、選択性の高い化学機械研磨用水系分散体を提供することを目的とする。
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、無機砥粒と、アニオン基を有する有機粒子とを含有し、
前記有機粒子の1種が、ポリスチレン、スチレン系共重合体、(メタ)アクリル樹脂及び(メタ)アクリル系共重合体から選ばれ、
前記無機砥粒の1種が、セリアであり、
pHが5〜12であり、
半導体装置の製造における微細化素子分離工程に用いられることを特徴とする。
本発明によれば、酸化ケイ素膜を十分な速度で研磨することができ、窒化ケイ素膜を研磨する速度との比である選択性が十分に大きく、且つスクラッチ及びディッシング等を生ずることのないSTI工程において有用な化学機械研磨用水系分散体とすることができる。
「無機砥粒」としては、シリカ、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア等が挙げられるが、本発明では、その1種としてセリアが用いられる。
シリカとしては、〔1〕塩化ケイ素を水素と酸素の存在下に反応させて得られるヒュームド法シリカ、〔2〕ケイ酸塩をイオン交換して得られるコロイダルシリカ、及び〔3〕金属アルコキシドから加水分解及び縮合を経て得られるコロイダルシリカ、等を使用することができる。また、セリアとしては、炭酸セリウム、水酸化セリウム、或いはシュウ酸セリウム等を焼成してなるものを用いることができ、炭酸セリウムを焼成して得られるセリアが特に好ましい。無機砥粒は1種のみを使用してもよいが、シリカとセリア、シリカとアルミナ、或いはセリアとアルミナ等、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
アニオン基を有する上記「有機粒子」としては、分子鎖にアニオン基が導入された樹脂からなるものを使用することができる。
分子鎖にアニオン基が導入された樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン及びスチレン系共重合体、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィン及びオレフィン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂及び(メタ)アクリル系共重合体などの熱可塑性樹脂が挙げられるが、本発明では、有機粒子の1種として、ポリスチレン、スチレン系共重合体、(メタ)アクリル樹脂及び(メタ)アクリル系共重合体から選ばれる樹脂が用いられる
また、スチレン、メチルメタクリレート等と、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等とを共重合させて得られる架橋構造を有する共重合樹脂が挙げられる。
これらの有機粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、乳化分散法、粉砕法等、各種の方法により製造することができる。尚、これらの有機粒子は1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。
上記「アニオン基」は、水系分散体において有機粒子のゼータ電位を負にすることができる官能基であればよく、特に限定はされない。具体的には、カルボキシル基、ヒドロキシル基、硫酸エステル基、スルホン酸基、リン酸基及びエポキシ基等が挙げられる。尚、カチオン基を有する有機粒子の場合は、酸化ケイ素膜を研磨する速度が著しく小さくなり、選択性が大きく低下するため、STI工程において使用することができない。
更に、無機砥粒と有機粒子とは、必ずしも各々が独立した状態で分散している必要はない。例えば、無機砥粒と有機粒子とが混在する状態でアルコキシシランを重縮合させ、有機粒子の少なくとも表面にポリシロキサン等が結合され、更にシリカ、セリア等の無機砥粒が静電力等により結合された形態等であってもよい。尚、生成するポリシロキサン等は有機粒子が有するアニオン基に直接結合されていてもよいし、シランカップリング剤等を介して間接的に結合されていてもよい。
無機砥粒の平均粒子径は0.01〜3μmであることが好ましく、この平均粒子径が0.01μm未満であると、十分に研磨速度の大きい水系分散体とすることができない。一方、平均粒子径が3μmを超える場合は、無機砥粒が沈降し、分離し易くなり、安定な水系分散体とすることが容易ではない。この平均粒子径は、特に0.02〜1.0μm、更には0.04〜0.7μmであることが好ましい。この範囲の平均粒子径を有する無機砥粒であれば、研磨速度が大きく、且つ砥粒の沈降、分離も抑えられ、安定な化学機械研磨用水系分散体とすることができる。尚、この平均粒子径は、動的光散乱法測定機、レーザー散乱回折型測定機等により測定することができ、透過型電子顕微鏡による観察によって計測することもできる。また、乾燥し、粉体化した無機砥粒の比表面積を測定し、それに基づいて算出することもできる。
有機粒子の平均粒子径は0.01〜3μmであることが好ましい。この平均粒子径が0.01μm未満であると、酸化ケイ素膜を研磨する速度の、窒化ケイ素膜を研磨する速度に対する比が小さく、選択性が十分に向上しないことがある。一方、平均粒子径が3μmを超える場合は、有機粒子が沈降し、分離し易く、安定な水系分散体とすることが容易ではない。この平均粒子径は、特に0.02〜1.0μm、更には0.04〜0.7μmであることが好ましい。この範囲の平均粒子径を有する有機粒子であれば、選択性が高く、且つ粒子の沈降、分離も抑えられ、安定な化学機械研磨用水系分散体とすることができる。尚、この平均粒子径は無機砥粒の場合と同様にして測定することができる。
水系分散体における無機砥粒の含有量は、本発明のようにセリアの場合は、水系分散体を100質量(以下、「部」と略記する。)とした場合に、0.02〜5部とすることができ、特に0.05〜2部、更には0.1〜1部とすることが好ましい。セリアの含有量が下限値未満、或いは上限値を超える場合は、シリカと同様の問題を生ずるため好ましくない。すなわち、下限値未満であると、研磨速度が十分に向上せず、上限値を超える場合は、水系分散体の安定性が低下する傾向にあり、コスト高にもなるため好ましくない。
水系分散体における有機粒子の含有量は、無機砥粒が本発明のようにセリアの場合は、水系分散体を100部とした場合に、0.02〜5部とすることができ、特に0.05〜2部、更には0.1〜1部とすることが好ましい。有機粒子の含有量が下限値未満、或いは上限値を超える場合は、無機砥粒がシリカである場合と同様の問題を生ずるため好ましくない。すなわち、有機粒子の含有量が下限値未満であると、選択性が十分に向上せず、上限値を超える場合は、水系分散体の安定性が低下する傾向にあり、コスト高にもなるため好ましくない。
水系分散体の媒体としては、水、及び水とメタノール等、水を主成分とする混合媒体を使用することができるが、水のみを用いることが特に好ましい。
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、無機砥粒、有機粒子及び水を含有するのみで、第発明のように、半導体装置の製造におけるSTI工程において用いることができ、選択性の高い優れた性能を有する研磨剤とすることができる。従来より用いられているシリカでは、選択性は2〜3程度であるが、本発明においては、アニオン基を有する有機粒子を、セリアと組み合わせて使用することにより、条件を最適化した場合は、選択性を10以上とすることができ、20以上、更には30以上とすることもできる。
本発明の水系分散体には種々の添加剤を配合し、その性能を更に向上させることができる。
酸を含有させることによって、水系分散体を安定させることができ、選択性を向上させることができる場合もある。この酸は特に限定されず、有機酸、無機酸のいずれも使用することができる。有機酸としては、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸及びフタル酸等が挙げられる。また、無機酸としては、硝酸、塩酸及び硫酸等が挙げられる。これら有機酸及び無機酸は各々1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもでき、有機酸と無機酸とを併用することもできる。これらの酸は、水系分散体を100部とした場合に、0.02〜2部、特に0.05〜1部含有させることができる。
水系分散体に更に塩基を含有させ、pHを調整することによって、分散性、研磨速度及び選択性をより向上させることができる。この塩基は特に限定されず、有機塩基、無機塩基のいずれも使用することができる。有機塩基としては、エチレンジアミン、エタノールアミン等の窒素含有有機化合物などが挙げられる。更に、無機塩基としては、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等が挙げられ、これらの塩は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。塩基の含有量はpHを調整するうえで重要であるが、水系分散体を100部とした場合に、0.01〜1部、特に0.02〜0.5部含有させることができる。また、pHは5〜12であ、このpH範囲であれば研磨速度及び選択性がともに向上するため好ましい。
水系分散体には、その他の添加剤として、過酸化水素、過硫酸塩、ヘテロポリ酸等の酸化剤、或いはアルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、鉄等の多価金属イオンなどを含有させることもできる。更に、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシル硫酸アンモニウム等の界面活性剤、高分子量のポリアクリル酸等の分散剤、及びポリアクリルアミド等の粘度調整剤などを含有させることもできる。
本発明の水系分散体では、無機砥粒と、アニオン基を有する有機粒子に、必要に応じて上記の各種の添加剤を組み合わせ、含有させることにより、STI工程における選択性を更に向上させることができる。
また、本発明の化学機械研磨用水系分散体を用いて、被研磨面を化学機械研磨する場合は、市販の化学機械研磨装置(株式会社荏原製作所製、型式「EPO−112」、「EPO−222」等、ラップマスターSFT社製、型式「LGP−510」、「LGP−552」等、アプライドマテリアル社製、品名「Mirra」、ラム・リサーチ社製、品名「Teres」、Speed Fam−IPEC社製、型式「AVANTI 472」等)を用いて所定の条件で研磨することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
(1)有機粒子の合成
合成例1[有機粒子であるアニオンポリメチルメタクリレート(アニオンPMMA)粒子の合成]
メチルメタクリレート96部、メタクリル酸4部、ラウリル硫酸アンモニウム0.1部、過硫酸アンモニウム0.5部、及びイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温させ、6時間重合させた。これによりカルボキシル基及び硫酸エステル基を有する平均粒子径0.2μmのアニオンPMMA粒子を含む水分散体を得た。尚、重合収率は95%であり、電導度滴定法により測定したカルボキシル基の分布は、粒子内部が40%、粒子表面が50%、水相部が10%であった。また、レーザードップラー電気泳動光散乱法ゼータ電位測定器(COULTER社製、形式「DELSA440」)により測定したゼータ電位は−25mVであった。
合成例2[有機粒子であるアニオンポリスチレン(アニオンPS)粒子の合成]
スチレン96部、メタクリル酸4部、ラウリル硫酸アンモニウム0.1部、過硫酸アンモニウム0.5部、及びイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら80℃に昇温させ、12時間重合させた。これによりカルボキシル基及び硫酸エステル基を有する平均粒子径0.2μmのアニオンPS粒子を含む水分散体を得た。尚、重合収率は95%であり、電導度滴定法により測定したカルボキシル基の分布は、粒子内部が40%、粒子表面が50%、水相部が10%であった。また、合成例1の場合と同様にして測定したゼータ電位は−36mVであった。
比較合成例1[カチオンPMMA粒子の合成]
メチルメタクリレ−ト95部、4−ビニルピリジン5部、アゾ系重合開始剤(和光純薬株式会社製、商品名「V50」)2部、及びイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温させ、8時間重合させた。これによりアミノ基を有する平均粒子径0.2μmのカチオンPMMA粒子を得た。尚、重合収率は96%であった。
比較合成例2[カチオンPS粒子の合成]
スチレン95部、4−ビニルピリジン5部、アゾ系重合開始剤(和光純薬株式会社製、商品名「V50」)2部、及びイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら75℃に昇温させ、14時間重合させた。これによりアミノ基を有する平均粒子径0.2μmのカチオンPS粒子を得た。尚、重合収率は94%であった。
(2)無機砥粒としてシリカを含有する水系分散体及びそれを用いた化学機械研磨
例l(参考例)
ヒュームド法シリカ(日本アエロジル株式会社製、商品名「#90アエロジル」)を10質量%、KOHを0.2質量%の含有量となるように配合した水分散体に、合成例1のアニオンPMMA粒子を2質量%の含有量となるように配合し、水系分散体を調製した。
この水系分散体を使用し、以下の条件により化学機械研磨を行った。
膜厚1000nmの熱酸化ケイ素膜と、膜厚200nmの窒化ケイ素のブランケットウェハとを化学機械研磨装置(株式会社荏原製作所製、型式「EPO−112」)にセットした。多孔質ポリウレタン製の研磨パッド(ロデールニッタ社製、商品名「ICl000」)を使用し、このウレタンパッド表面に上記の水系分散体を200cc/分の速度で供給しながら、加重;300g/cm、テーブル回転数;50rpm、ヘッド回転数;50rpmでそれぞれ3分間研磨した。その結果、酸化ケイ素膜の研磨速度は144nm/分であり、窒化ケイ素のブランケットウェハの研磨速度は28.2nm/分であった。従って、選択性は5.1であって十分に高く、スクラッチもなく、STI工程において十分な性能を有する水系分散体であることが分かった。
スクラッチの個数は、8インチ熱酸化膜ウェハを同様にして2分間研磨した後、パターンなしウェハ表面異物検査装置(ケーエルエー・テンコール社製、型式「サーフスキャン6420」)により測定した。以下の実施例及び比較例におけるスクラッチの個数も同様にして測定した。
例2〜7(参考例)及び比較例1〜4
シリカの種類、有機粒子の種類、添加剤の種類を表1のようにし、実例1と同様にして熱酸化ケイ素膜及び窒化ケイ素のブランケットウェハの研磨速度及びスクラッチの個数を評価した。
尚、表1において、DBS−Kはドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、PAA−Kはポリアクリル酸カリウム塩(分子量;25000)、IPS−Kはポリイソプレンスルホン酸カリウム塩(分子量;8000)である。また、コロイダルシリカは、J,of Colloid and Interface Science 25,62−69(1968)に記載されているように、テトラエトキシシランを、エタノールと水とを媒体とし、アンモニアを触媒として縮合させたものを水に溶媒置換させたものを使用した。粒子径の制御はエタノールと水の組成を調整することにより行った。
結果を実施例1の場合も併せて表1に併記する。
Figure 0004784614
表1によれば、実例1〜7では、研磨速度は101nm/分以上と十分であり、選択性も5.1以上であって、STI工程における水系分散体として有用であることが分かる。また、スクラッチもまったく検出されておらず、優れている。一方、比較例1、4では選択性が各々2.8及び2.6と低く、STI工程における水系分散体としては使用することができず、比較例2、3では選択性が更に低く、研磨速度も小さく、実用に供し得ないものであることが分かる。
(3)無機砥粒としてセリアを含有する水系分散体及びそれを用いた化学機械研磨
例8
バストネサイトを原料とし、これをアルカリ処理した後、硝酸に溶解させ、有機溶媒により抽出して不純物を除去し、硝酸に溶解させた後、炭酸塩として再結晶を3回繰り返し、高純度化されたセリウムの炭酸塩を得た。これを900℃で焼成しセリアを得た。このセリアをイオン交換水に0.3質量%の含有量となるように分散させ、アンモニアによりpHを6.5に調整して、平均粒子径0.24μmのセリアを含有する水分散体を得た。次いで、合成例1のアニオンPMMA粒子を0.7質量%の含有量となるように配合し、水系分散体を調製した。
この水系分散体を使用し、加重を250g/cmとし、研磨時間を3分間とした他は、実例1と同様にして、熱酸化ケイ素膜及び窒化ケイ素のブランケットウェハの研磨速度を評価した。その結果、酸化ケイ素膜の研磨速度は299nm/分であり、窒化ケイ素のブランケットウェハの研磨速度は13.6nm/分であった。従って、選択性は22と十分に高く、スクラッチもなく、STI用として十分な性能を有する水系分散体であることが分かった。
例9〜16(実施例)及び比較例5〜10
セリアの濃度、有機粒子の種類と濃度、添加剤の種類を表2のようにし、実例8と同様にして熱酸化ケイ膜及び窒化ケイ素のブランケットウェハの研磨速度及びスクラッチの個数を評価した。
尚、表2におけるDBS−K、PAA−K及びIPS−Kは表1の場合と同様である。
結果を実例8の場合も併せて表2に併記する。
Figure 0004784614
表2によれば、実例8〜16では、研磨速度は245nm/分以上と十分に大きく、選択性は22以上と十分に高いことが分かる。また、スクラッチは観察されず、優れている。一方、比較例5、8、9及び10では、選択性が低く、且つスクラッチも多く、STI用として使用することは困難であることが分かる。また、比較例6及び7では、酸化ケイ素膜を研磨する速度が不十分であり、スクラッチも多く、問題である。

Claims (3)

  1. 無機砥粒と、アニオン基を有する有機粒子とを含有し、
    前記有機粒子の1種が、ポリスチレン、スチレン系共重合体、(メタ)アクリル樹脂及び(メタ)アクリル系共重合体から選ばれ、
    前記無機砥粒の1種が、セリアであり、
    pHが5〜12であり、
    半導体装置の製造における微細化素子分離工程に用いられることを特徴とする化学機械研磨用水系分散体。
  2. 前記無機砥粒の平均粒子径は0.01〜3μmである請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  3. 前記有機粒子の平均粒子径は0.01〜3μmである請求項1又は2に記載の化学機械研磨用水系分散体。
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