JP4775535B2 - カラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物およびカラーフィルタ欠陥の修復方法 - Google Patents
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Description
(A)顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光ラジカル発生剤および(E)溶媒を含有する感放射線性組成物であって、(C)多官能性単量体の含有量が(B)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して350〜1,000重量部であり、(E)溶媒の20℃における平均蒸気圧が3.0mmHg未満であり、固形分濃度が25〜50重量%であることを特徴とするカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物、からなる。
以下の工程を以下に記載順で含むことを特徴とするカラーフィルタ欠陥の修復方法からなる。
(1) カラーフィルタ欠陥部を除去し、形成された穴に前記カラーフィルタ欠損修復用感放射線性樹脂組成物を充填したのち、溶媒を除去する工程;
(2) 充填部に放射線を照射する工程;
(3) 照射後の充填部を加熱する工程。
−(A)顔料−
カラーフィルタに使用される着色感放射線性樹脂組成物における着色剤としては、従来から、有機顔料、無機顔料、染料、天然色素等が使用され、これらのうち色特性や耐熱性等の観点から、顔料が好ましく、特に有機顔料が好ましいとされているが、本発明のカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物における顔料としても、欠陥が修復された部位(以下、「修復部」という。)には正常部と同等の色特性と耐熱性が必要となることから、特に有機顔料が好ましい。
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー211;
C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254;
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン136、C.I.ピグメントグリーン210;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25。
これらの有機顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、また場合により、下記する無機顔料と併用することもできる。
また、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等を挙げることができる。
さらに、本発明においては、場合により、前記顔料と共に、染料や天然色素を1種以上併用することもできる。
また、本発明において、顔料は、所望により、分散剤と共に使用することができる。
前記分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。
分散剤の使用量は、顔料100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有し、アルカリ性水溶液に可溶で、好ましくは(A)顔料に対してバインダーとして作用する樹脂を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸またはその無水物類;
3価以上の不飽和多価カルボン酸またはその無水物類;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート類
等を挙げることができる。
前記カルボキシル基含有不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の芳香族ビニル化合物;
(メタ)メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングルコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングルコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングルコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングルコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[ 5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;
グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類
等を挙げることができる。
これらの共重合性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/アリル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体
(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/ω−カルボキシポリカクロラクトンモノ(メタ)アクリレート/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体
等を挙げることができる。
また、アルカリ可溶性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、通常、3,000〜60,000、好ましくは5,000〜25,000である。
また、アルカリ可溶性樹脂のMwとMnの比(Mw/Mn)は、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜4である。
本発明においては、このような特定のMwおよびMnを有するアルカリ可溶性樹脂を使用することによって、顔料の分散性が良好となるため、保存安定性に優れた組成物を得ることができる。
本発明において、アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における多官能性単量体は、2個以上の重合性不飽和結合を有する単量体である。
このような多官能性単量体としては、例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
ジエチレングリコール以上のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール以上のポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類やそのジカルボン酸変性物;
ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴ(メタ)アクリレート類;
両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の重合体分子鎖の両末端に水酸基を有する重合体のジ(メタ)アクリレート類や、
トリス〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕フォスフェート
等を挙げることができる。
前記多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記単官能性単量体としては、例えば、前記カルボキシル基含有共重合体について例示したカルボキシル基含有不飽和単量体や共重合性不飽和単量体と同様の単量体や、N−(メタ)アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタムのほか、市販品として、M−5300、M−5400、M−5600(商品名、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
これらの単官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における光ラジカル発生剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の照射(以下、「露光」という。)により、前記(C)多官能性単量体および場合により使用される単官能性単量体の重合を開始しうるラジカルを発生する化合物である。
このような光ラジカル発生剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物等を挙げることができる。
本発明において、光ラジカル発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、本発明における光ラジカル発生剤としては、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物およびトリアジン系化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
これらのアセトフェノン系化合物のうち、特に、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等が好ましい。
前記アセトフェノン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記ビイミダゾール系化合物は、溶剤に対する溶解性に優れ、未溶解物、析出物等の異物を生じることがなく、しかも感度が高く、少ない露光量の露光により硬化反応を十分進行させることができ、硬化後の修復部の流動を有効に防止することができる。
前記ビイミダゾール系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、光ラジカル発生剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、下記する水素供与体を併用することが、感度をさらに改良することができる点で好ましい。
ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。
本発明における水素供与体としては、下記で定義するメルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好ましい。
前記メルカプタン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したメルカプト基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下、「メルカプタン系水素供与体」という。)からなる。
また、前記アミン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下、「アミン系水素供与体」という。)からなる。
なお、これらの水素供与体は、メルカプト基とアミノ基とを同時に有することもできる。
メルカプタン系水素供与体は、ベンゼン環あるいは複素環をそれぞれ1個以上有することができ、またベンゼン環と複素環との両者を有することができ、これらの環を2個以上有する場合、縮合環を形成しても形成しなくてもよい。
また、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基を2個以上有する場合、少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、残りのメルカプト基の1個以上がアルキル、アラルキルまたはアリール基で置換されていてもよく、さらには少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、2個の硫黄原子がアルキレン基等の2価の有機基を介在して結合した構造単位、あるいは2個の硫黄原子がジスルフィドの形で結合した構造単位を有することができる。
さらに、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基以外の箇所で、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、置換フェノキシカルボニル基、ニトリル基等によって置換されていてもよい。
これらのメルカプタン系水素供与体のうち、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール等が好ましく、特に2−メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
また、アミン系水素供与体は、アミノ基の1個以上がアルキル基または置換アルキル基で置換されてもよく、またアミノ基以外の箇所で、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、置換フェノキシカルボニル基、ニトリル基等によって置換されていてもよい。
これらのアミン系水素供与体のうち、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が好ましく、特に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
アミン系水素供与体は、ビイミダゾール系化合物以外の光ラジカル発生剤の場合においても、増感剤としての作用を有するものである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組み合わせの具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げることができ、さらに好ましい組み合わせは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等であり、特に好ましい組み合わせは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組み合わせにおけるメルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との重量比は、通常、1:1〜1:4、好ましくは1:1〜1:3である。
これらのトリアジン系化合物のうち、特に2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが好ましい。
前記トリアジン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明のカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて種々の添加剤を配合することもできる。
前記添加剤としては、例えば、
銅フタロシアニン誘導体等の青色顔料誘導体や黄色顔料誘導体等の分散助剤;
ガラス、アルミナ等の充填剤;
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ポリ(フロロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;
ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル・メチル・ジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル・メチル・ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピル・メチル・ジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;
2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;
2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;
ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の熱ラジカル発生剤
等を挙げることができる。
本発明における溶媒としては、感放射線性樹脂組成物を構成する(A)〜(D)成分や添加剤成分を分散または溶解し、かつこれらの成分と反応しないものが好ましい。
このような溶媒としては、例えば
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類のほか、
アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール
等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
カラーフィルタは、通常、基板上に配置された、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイからなる着色層からなるものである。したがって、ここでいう「カラーフィルタ欠陥」とは、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイからなる着色層における欠陥を意味する。
本発明のカラーフィルタ欠陥の修復方法は、以下の工程を以下に記載順で含むものである。
(1) カラーフィルタ欠陥部を除去し、形成された穴に本発明のカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物(以下、「液状樹脂組成物」ともいう。)を充填したのち、溶媒を除去する工程;
(2) 充填部に放射線を露光する工程;
(3) 露光後の充填部を加熱する工程。
先ず(1)工程において、基板上に配置された赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイからなる着色層の欠陥部を、例えばレーザービームを照射して焼き切るなどして、除去する。これにより、除去された部分には着色層が存在しない穴が形成され、下地基板表面が現れた状態となる。
その後、例えば細い針を備えた器具ないし装置の針先に液状樹脂組成物を付着させて、形成された穴に充填する。この充填操作は、穴内に必要量が充填されるまで複数回行ってもよい。また、穴に液状樹脂組成物を充填する他の方法としては、例えば、ディスペンサーにより押し出す方法、インクジェット方式により滴下する方法等を採用することもできる。
その後、充填された液状樹脂組成物をプレベークすることにより、溶媒を蒸発させて、穴内に溶媒を含有しない感放射線性樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」ともいう。)からなる層を形成する。
プレベークの処理条件は、好ましくは70〜110℃で1〜5分間程度である。
樹脂組成物からなる層の厚さは、修復部の膜厚が正常部の着色層の膜厚と同一ないしほぼ同一となるようにするのが好ましく、場合により「充填→プレベーク」の処理を繰り返してもよい。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
露光に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、好ましくは10〜10,000J/m2程度である。
ポストベークの処理条件は、好ましくは200〜250℃で20〜60分間程度である。
また、本発明においては、欠陥部がカラーフィルタの2以上の異なる色相にまたがって存在するときは、通常、各色相毎に欠陥部を除去し、前記した手順と同様にして、除去された欠陥部と同じ色相の液状樹脂組成物を用いて順次修復されるが、ある色相における欠陥部が極めて小さい場合には、カラーフィルタとしての性能上特に問題がない限りでは、隣接する異なる色相における修復時に一緒に修復してもよい。
したがって、本発明のカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物およびカラーフィルタ欠陥の修復方法は、電子工業分野におけるカラー液晶表示装置用カラーフィルタを始めとする各種のカラーフィルタの修復に適用することができる。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200部を仕込み、引き続きメタクリル酸15部、スチレン15部、ベンジルメタクリレート30部、グリセロールモノメタクリレート20部、N−フェニルマレイミド20部及び連鎖移動剤α-メチルスチレンダイマー2.5部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を保持して3時間重合する。その後100℃に昇温して2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.5部加え、更に1時間重合することにより、共重合体の溶液(固形分濃度=33.2重量%)を得た。この共重合体溶液を共重合体溶液(b1)とする。得られた共重合体のMw=14,000、Mn=6,800であった。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1部およびシクロヘキサノン200部を仕込み、引き続きメタクリル酸15部、こはく酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)15部、スチレン20部、ベンジルメタクリレート25部、N−フェニルマレイミド25部及び連鎖移動剤α-メチルスチレンダイマー2.5部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を保持して3時間重合する。その後100℃に昇温して2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.5部加え、更に1時間重合することにより、共重合体の溶液(固形分濃度=32.9重量%)を得た。この共重合体溶液を共重合体溶液(b2)とする。得られた共重合体のMw=15,000、Mn=7,400であった。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200部を仕込み、引き続きメタクリル酸15部、ω−カルボキシカプロラクトンモノメタクリレート10部、スチレン15部、ベンジルメタクリレート30部、グリセロールモノメタクリレート15部、N−フェニルマレイミド15部及び連鎖移動剤α-メチルスチレンダイマー2.5部を仕込んで窒素置換したのち、ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を保持して3時間重合する。その後100℃に昇温して2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.5部加え、更に1時間重合することにより、共重合体の溶液(固形分濃度=33.0重量%)を得た。この共重合体溶液を共重合体溶液(b3)とする。得られた共重合体のMw=12,000、Mn=5,700であった。
<正常部および穴の形成>
(A')顔料としてC.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントイエロー139との82/18(重量比)混合物90重量部、分散剤としてDisperbyk−2000(固形分濃度=40.0重量%、溶剤:メトキシプロパノールアセテートと2−ブトキシエタノールの重量比1:1の混合溶剤)を20重量部(固形分換算8重量部)、(B')アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b1)(固形分濃度=33.2重量%)210.8重量部(固形分換算70重量部)、(C')多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80重量部、(D')光ラジカル発生剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を30重量部、および(E')溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート混合溶媒(混合重量比=34.9/65.1)859.2重量部を混合して、液状樹脂組成物(CFR1)を調製した。
次いで、レーザーリペア装置(NTN(株)製)によりレーザービームを照射して赤色着色層を焼き切ることにより、基板中心部に1辺90μmの正方形の穴を形成した。
(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントイエロー139との82/18(重量比)混合物100重量部、分散剤としてDisperbyk−2000を25重量部(固形分換算10重量部)、(B)アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b1)(固形分濃度=33.2重量%)60.2重量部(固形分換算20重量部)、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート130重量部、(D)光ラジカル発生剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(E)溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート混合溶媒(重量比=59.0/9.4/31.6)759.8重量部を混合して、液状樹脂組成物(RR1)を調製した。
液状樹脂組成物(RR1)は、(C)成分の含有量が(B)成分100重量部に対して650重量部、固形分濃度が25.6重量%および平均蒸気圧が1.4mmHgであった。
次いで、修復部と正常部の色度を大塚電子製カラーアナライザーMCPD−2000により測定したところ、それぞれ(0.641,0.344,23.5)および(0.640,0.344,23.6)となり、修復部と正常部との色度差が極めて小さく、実用上問題ない結果が得られた。
<正常部および穴の形成>
実施例1と同様な方法により、正常な赤色着色層および穴を有する基板を得た。
〈欠陥修復性の評価>
(a)顔料としてC.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントイエロー139との82/18(重量比)混合物100重量部、分散剤としてDisperbyk−2000を25重量部(固形分換算10重量部)、(b)アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b1)(固形分濃度=33.2重量%)60.2重量部(固形分換算20重量部)、(c)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート130重量部、(d)光ラジカル発生剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(e)溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート混合溶媒(重量比=57.8/11.2/31.0)1259.8重量部を混合して、液状樹脂組成物(rr1)を調製した。
液状樹脂組成物(rr1)は、(c)成分の含有量が(b)成分100重量部に対して650重量部、固形分濃度が17.6重量%および平均蒸気圧が1.4mmHgであった。
次いで、液状樹脂組成物(rr1)を用いた以外は実施例1と同様にして、穴を修復し、形成された修復部と正常部の色度を測定したところ、それぞれ(0.641,0.344,23.5)および(0.632,0.344,24.4)となり、修復部と正常部との色度差が実施例1よりも大きく、修復性に劣っていた。
<正常部および穴の形成>
実施例1と同様な方法により、正常な赤色着色層および穴を有する基板を得た。
実施例1で赤色着色層の形成に用いた液状樹脂組成物(CFR1)を使用した以外は実施例1と同様にして、穴を修復した。
液状樹脂組成物(CFR1)は、多官能単量体の含有量がアルカリ可溶性樹脂100重量部に対して約114重量部、固形分濃度が21.6重量%および平均蒸気圧が2.6mmHgであった。
その結果、液状樹脂組成物(CFR1)は乾燥性が高いため、針を充填箇所に到達させる前に乾燥固化してしまい、修復には不適であった。
<正常部および穴の形成>
(A')顔料としてC.I.ピグメントグリーン36とC.I.ピグメントイエロー150との60/40(重量比)混合物90重量部、分散剤としてDisperbyk−2001(固形分濃度=46.0重量%、溶剤:メトキシプロパノールアセテート、2−ブトキシエタノールおよびメトキシプロパノールの重量比2:2:1の混合溶剤)を25重量部(固形分換算11.5重量部)、(B') アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b1)(固形分濃度=33.2重量%)180.7重量部(固形分換算60重量部)、(C')多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート90重量部、(D')光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を35重量部、および(E')溶媒として3−メトキシブチルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート混合溶媒(重量比=58.9/41.1)679.3重量部を混合して、液状樹脂組成物(CFG1)を調製した。
次いで、液状樹脂組成物(CFG1)を用いた以外は実施例1と同様にして、膜厚1.6μmの正常な緑色着色層および基板中心部に1辺90μmの正方形の穴を形成した。
(A)顔料としてC.I.ピグメントグリーン36とC.I.ピグメントイエロー150との60/40(重量比)混合物90重量部、分散剤としてDisperbyk−2001を25重量部(固形分換算11.5重量部)、(B)アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b2)(固形分濃度=32.9重量%)76.0重量部(固形分換算25重量部)、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート125重量部、(D)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(E)溶媒として3−メトキシブチルアセテート/シクロヘキサノン/ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート混合溶媒(重量比=60.4/7.2/32.4)649.0重量部を混合して、液状樹脂組成物(RG1)を調製した。
液状樹脂組成物(RG1)は、(C)成分の含有量が(B)成分100重量部に対して500重量部、固形分濃度が27.6重量%および平均蒸気圧が2.2mmHgであった。
<正常部および穴の形成>
実施例2と同様な方法により、正常な緑色着色層および穴を有する基板を得た。
<欠陥修復性の評価>
(a)顔料としてC.I.ピグメントグリーン36とC.I.ピグメントイエロー150との60/40(重量比)混合物90重量部、分散剤としてDisperbyk−2001を25重量部(固形分換算11.5重量部)、(b)アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b2)(固形分濃度=32.9重量%)76.0重量部(固形分換算25重量部)、(c)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート125重量部、(d)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(e)溶媒として3−メトキシブチルアセテート/シクロヘキサノン混合溶媒(重量比=86.3/13.7)649.0重量部を混合して、液状樹脂組成物(rg1)を調製した。
液状樹脂組成物(rg1)は、(c)成分の含有量が(b)成分100重量部に対して500重量部、固形分濃度が27.6重量%および平均蒸気圧が3.1mmHgであった。
次いで、液状樹脂組成物(rg1)を用いた以外は実施例1と同様にして、穴を修復した。しかし、液状樹脂組成物(rg1)は乾燥性が高いため、針を充填箇所に到達させる前に乾燥固化してしまい、修復には不適であった。
<正常部および穴の形成>
(A')顔料としてC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との95/5(重量比)混合物90重量部、分散剤としてDisperbyk−2001を25重量部(固形分換算11.5重量部)、(B') アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b1)(固形分濃度=33.2重量%)180.7重量部(固形分換算60重量部)、(C')多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート90重量部、(D')光ラジカル発生剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(E'))溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/混合溶媒(重量比=68.2/31.8)879.3重量部を混合して、液状樹脂組成物(CFB1)を調製した。
次いで、液状樹脂組成物(CFB1)を用いた以外は実施例1と同様にして、膜厚1.6μmの正常な青色着色層および基板中心部に1辺90μmの正方形の穴を形成した。
(A)顔料としてC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との95/5(重量比)混合物80重量部、分散剤としてDisperbyk−2001を20重量部(固形分換算9.2重量部)、(B)アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b3)(固形分濃度=33.0重量%)90.9重量部(固形分換算30重量部)、(C)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート120重量部、(D)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(E)溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート混合溶媒(混合重量比=21.9/45.2/32.9)639.1重量部を混合して、液状樹脂組成物(RB1)を調製した。
液状樹脂組成物(RB1)は、(C)成分の含有量が(B)成分100重量部に対して400重量部、固形分濃度が26.7重量%および平均蒸気圧が2.3mmHgであった。
<正常部および穴の形成>
実施例3と同様な方法により、正常な青色着色層および穴を有する基板を得た。
<欠陥修復性の評価>
(a)顔料としてC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との95/5(重量比)混合物80重量部、分散剤としてDisperbyk−2001を20重量部(固形分換算9.2重量部)、(b)アルカリ可溶性樹脂として共重合体溶液(b3)(固形分濃度=33.0重量%)227.3重量部(固形分換算75重量部)、(c)多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート75重量部、(d)光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1を20重量部、および(e)溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート混合溶媒(重量比=25.6/36.1/38.3)547.7重量部を混合して、液状樹脂組成物(rb1)を調製した。
液状樹脂組成物(rb1)は、(c)成分の含有量が(b)成分100重量部に対して100重量部、固形分濃度が26.7重量%および平均蒸気圧が2.3mmHgであった。
次いで、液状樹脂組成物(rb1)を用いた以外は実施例1と同様にして、穴を修復した。しかし、液状樹脂組成物(rb1)は(e)成分の揮発後十分硬化しないため、硬化後も流動性が残り、修復には不適であった。
Claims (2)
- (A)顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体、(D)光ラジカル発生剤および(E)溶媒を含有する感放射線性樹脂組成物であって、(C)多官能性単量体の含有量が(B)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して350〜1,000重量部であり、(E)溶媒の20℃における平均蒸気圧が3.0mmHg未満であり、固形分濃度が25〜50重量%であることを特徴とするカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物。
- 以下の工程を以下に記載順で含むことを特徴とするカラーフィルタ欠陥の修復方法。
(1) カラーフィルタ欠陥部を除去し、形成された穴に請求項1に記載のカラーフィルタ欠陥修復用感放射線性樹脂組成物を充填したのち、溶媒を除去する工程;
(2) 充填部に放射線を照射する工程;
(3) 照射後の充填部を加熱する工程。
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