JP4774784B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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Description
また、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物を含むエポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置を高温下で保管した場合、これらの難燃剤成分から熱分解したハロゲン化物が遊離し、半導体素子の接合部を腐食し、半導体装置の信頼性を損なうことが知られており、半導体装置の信頼性という観点からも、難燃剤としてハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物を使用しなくても難燃グレードがUL−94のV−0を達成できるエポキシ樹脂組成物が要求されている。
特に自動車用に使用される半導体装置では、エンジンルーム内、或いは車体内の過酷な高温環境下での動作保証が要求され、高温保管下に加えて高温動作下での信頼性が要求される。高温保管下における信頼性低下を改善するために、エポキシ樹脂組成物中の不純物を極力低減させたり、イオンキャッチャーを添加したり、或いは臭素、酸化アンチモン類といった難燃剤を根本的に含まない樹脂系を採用したりすることなどによって高温保管下における信頼性を維持させる手法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。しかし、これらの手法ではイオン性不純物の低減化と高温保管特性(以下、HTSLとも称する。)の向上はできるものの、素子の実働状態、すなわち、高温動作時の特性(以下、HTOLとも称する。)としては必ずしも満足できる手法ではなかった。
更にパッケージの小型化に伴うワイヤー接続ピッチの矮小化、ワイヤー自体の細線化、回路の微細化により、湿度雰囲気下での回路腐食の問題が顕在化しつつある。
以上の点から、ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物を使用しないで、高温保管特性、高温動作特性、耐湿信頼性に優れたエポキシ樹脂組成物が求められている。
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)ゼオラ
イト及び(E)前記ゼオライトを除く無機充填材を必須成分として含むエポキシ樹脂組成物(赤燐の表面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にその表面をフェノール樹脂で被覆した赤燐系難燃剤を含む場合を除く)において、前記ゼオライトの平均粒径が2μm以上、30μm以下、平均細孔径が3Å以上、10Å以下であり、前記ゼオライトの全エポキシ樹脂組成物中に対する含有率が0.05重量%以上、1重量%以下であり、かつ、臭素原子及びアンチモン原子の全エポキシ樹脂組成物中に対する含有率がともに0.1重量%未満であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
[2] 前記ゼオライトが合成ゼオライト及び/又は人工ゼオライトである第[1]項に
記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[3] 前記[1]又は[2]項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導
体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
以下、本発明について詳細に説明する。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合量としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の比で0.8以上、1.3以下が好ましい。
前記合成ゼオライトとは、工業的に合成されたゼオライトであり、不純物が少なく、さまざまな粒径や細孔面積に調整することが容易であるという特徴がある。また、前記人工ゼオライトとは、火力発電で副産物として出来る、主に石灰石を主成分とするフライアッシュを原料として、アルカリ処理により合成したものである。不純物が少なく、さまざまな粒径や細孔面積に調整することが容易であるという合成ゼオライトと同様の特徴に加え、特に吸湿性に大きく影響する比表面積の小さなものが得られるという利点に、更に廃棄物の有効利用、低コストといった特徴もある。
本発明で使用するゼオライトの平均粒径は、2μm以上、30μm以下であることが好ましい。この範囲より小さいものは樹脂組成物の粘度が上昇し、加工性が低下する恐れがある。また、この範囲よりも大きいものは、HTSLやHTOL特性は十分であるが、粒子自体が吸水することで膨潤し、耐湿信頼性の低下が起こる恐れがある。
また、ゼオライトの平均細孔径は、特に限定するものではないが、3Å以上、10Å以下であることが好ましい。この範囲より小さいものでは組成物中の不純物を十分に吸着できず、耐湿性が向上しない恐れがある。また、この範囲よりも大きすぎる場合は、不純物は吸着するものの、高温化で容易に放出してしまい、HTSLやHTOLといった高温化での特性低下が起こる恐れがある。
前記ゼオライトを除く無機充填材の含有量としては、成形性と耐半田クラック性のバランスから、全エポキシ樹脂組成物中に60重量%以上、95重量%以下が好ましく、更に好ましくは70重量%以上、90重量%以下である。下限値を下回ると吸水率の上昇に伴い耐半田クラック性が低下する可能性がある。また、上限値を越えるとワイヤースィープ及びパッドシフト等の問題が生じる可能性がある。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分、及びその他の添加剤等を、ミキサー等を用いて充分に均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製 YX−4000K、エポキシ当量185、融点105℃) 5.65重量部
フェノールアラルキル樹脂2(三井化学(株)製XL−225、軟化点79℃、水酸基当量174) 5.35重量部
トリフェニルホスフィン 0.20重量部
ゼオライト1(天然ゼオライト 日東粉化工業(株)製、SP#600、平均粒径2μm、平均細孔径5Å) 0.50重量部
溶融球状シリカ(平均粒径28μm、比表面積1.2mm2/g)
87.50重量部
カーボンブラック 0.30重量部
カルナバワックス 0.20重量部
γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン 0.30重量部
上記の全成分を、ミキサーを用いて混合した後、表面温度が90℃と45℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で評価した。
結果を表1に示す。
臭素原子、アンチモン原子含有量:圧力5.9MPaで直径40mm、厚さ5〜7mmに圧縮成形し、得られた成形品を、蛍光X線分析装置を用いて、全エポキシ樹脂組成物中の臭素原子、アンチモン原子の含有量を定量した。単位は重量%。
表1、表2の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、表2に示す。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂:日本化薬(株)製、EOCN−1020−62、軟化点62℃、水酸基当量198
Br化エポキシ樹脂:日本化薬(株)製、BREN−S、軟化点84℃、水酸基当量273
フェノールノボラック型樹脂:軟化点80℃、水酸基当量104
ゼオライト2(合成ゼオライト、東ソー(株)製、トヨビルダー粉末、平均粒径3μm、平均細孔径4Å)
ゼオライト3(人工ゼオライト、前田建設工業(株)製、fAゼオライトca、平均粒径20μm、平均細孔径8Å)
ゼオライト4(合成ゼオライト、東ソー(株)製、ゼオラムF9粉末、平均粒径50μm、平均細孔径10Å)
Claims (3)
- (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)ゼオライト及び(E)前記ゼオライトを除く無機充填材を必須成分として含むエポキシ樹脂組成物(赤燐の表面を水酸化アルミニウムで被覆した後、更にその表面をフェノール樹脂で被覆した赤燐系難燃剤を含む場合を除く)において、前記ゼオライトの平均粒径が2μm以上、30μm以下、平均細孔径が3Å以上、8Å以下であり、前記ゼオライトの全エポキシ樹脂組成物中に対する含有率が0.05重量%以上、1重量%以下であり、かつ、臭素原子及びアンチモン原子の全エポキシ樹脂組成物中に対する含有率がともに0.1重量%未満であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 前記ゼオライトが合成ゼオライト及び/又は人工ゼオライトである請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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