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JP4765714B2 - 車体側面構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体側面構造に関する。
車体の側面構造、特にドア構造では、たとえば特許文献1に示されるように、ドアチェックによってドアの開閉時に操作者に適度な節度感を与えるようにしたものがある。そして、ドア本体には、ドアチェック(飛ぶにおけるチェックアーム)が摺動する摺動部材が、ブラケット等によってドア本体に接合されている。
ところで、実際の車体側面構造においては、ドア本体の開閉時、すなわちドアチェックの摺動時に摺動力がブラケットに作用し、ドア本体への接合部にも剥離方向(斜め方向)の荷重が作用し、ドアチェックブラケットの耐久性が低下してしまうことがある。
特開平6−20118号公報
本発明は上記事実を考慮し、ドアチェックの摺動に起因するドアチェックブラケットの接合部の剥離を抑制することでドアチェックブラケットの耐久性を向上させることが可能な車体側面構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、車体とこの車体に対し回動可能なドア本体との間に配置されるドアチェックと、前記ドア本体のドアパネルに取り付けられ前記ドア本体の回動時に前記ドアチェックを摺動可能に保持するドアチェックブラケットと、前記ドアチェックブラケットに設けられ前記ドアチェックの摺動方向に対し直交する方向とされて前記ドアパネルへの接合用とされる接合部と、前記ドアチェックブラケットの、前記ドアチェックが取り付けられるドアチェック取付から前記接合部までの部位に設けられ、複数の平面を連続させることで、ドアチェックの摺動方向に見てドアチェック取付部の縁に沿う曲面形状とされた曲面形状部と、を有することを特徴とする。
ドア本体の回動時には、ドアチェックが摺動して、ドア本体の回動に適度な節度間を操作者に与える。ドアチェックの摺動力は、ドアチェックブラケットをドアパネルに接合するために接合部に作用するが、この接合部は、ドアチェックの摺動方向に対し直交する方向とされている。ドアチェックの摺動力は、ドアチェックの摺動方向に対し直交する接合部には引張方向の荷重として作用する。接合部に作用する剥離方向(すなわち斜め方向)の荷重は小さくなるので、接合部の剥離が抑制され、ドアチェックブラケットの耐久性が向上する。
なお、接合部としては、上記のような、ドアチェックの摺動方向に対し直交する接合部だけでなく、ドアチェックの摺動方向に対し平行な接合部が設けられていてもよい。ドアチェックの摺動方向に対し平行な接合部には、ドアチェックの摺動力は、剪断方向の荷重として作用し、接合部に作用する剥離方向(すなわち斜め方向)の荷重は小さくなるので、接合部の剥離が抑制され、ドアチェックブラケットの耐久性が向上する。
また、上記における「平行」及び「直交」は、いずれも厳密な平行及び直交だけでなく、接合部を剥離されるようは荷重を作用させない程度の方向であればすべて含まれる。
この車体側面構造では、ドアチェックブラケットの、ドアチェック取付から接合部までの部位に曲面形状部が設けられている。曲面形状部は、複数の平面を連続させることで、ドアチェックの摺動方向に見てドアチェック取付部の縁に沿う曲面形状とされている。
このように、ドアチェック取付から接合部までの部位に、曲面形状とされた曲面形状部を設けることで、この曲面形状部ではドアチェックブラケットが局所的に折れ曲がった箇所が無くなるので、荷重が作用した場合でも折れ変形を抑制できる。
なお、この「曲面形状」には、複数の平面がこれらの境界において所定の曲げ角度で連続して配置されているものであっても、実質的にこの曲げ角度が大きく、全体として曲面形状とみなせるものも含まれる。
本発明は上記構成としたので、ドアチェックの摺動に起因するドアチェックブラケットの接合部の剥離を抑制することでドアチェックブラケットの耐久性を向上させることが可能となる。
図1には、本発明の第1実施形態に係る車体側面構造102が部分的に示されている。本実施形態の車体側面構造102は、一端を中心として車体に対し回動可能に支持されたドア104の支持端側に適用される。図2には、このようにして回動されてドア104が開いた状態が示されている。以下、図面において車両前方を矢印FRで、上方を矢印UPで、車幅方向外側を矢印OUTでそれぞれ示す。
図1及び図2から分かるように、ドア104は、ドアアウター108とドアインナー110とを有している。ドアアウター108は、略平板状とされているが、ドアインナー110はドアアウター108よりも車幅方向内側でドアアウター108と略平行に位置する平板部110Aと、この平板部110Aからドアアウター108の端部に向かって延出された前壁部110B、および前壁部110Bからさらに斜め前方に延出された延出部110Cとで構成されている。延出部110Cは、車幅方向に見たときに、ボデーピラー106と部分的に重なっている。そして、ドアアウター108とドアインナー110とは互いの外周部で接合されており、ドア本体112を成している。
図3に示すように、延出部110Cとボデーピラー106の間にはドアヒンジ114が設けられている。このドアヒンジ114によって、ドア104は回動中心軸114A周りりに回動可能となっている。
ドアアウター108とドアインナー110の間には、インパクトビーム116が配置されている。本実施形態では、インパクトビーム116は所定の強度(剛性)を有する材料によって筒状あるいは棒状に形成されており、その軸方向が車両前後方向と略一致する(少なくとも車両前後方向の成分を有する)ように配置されている。
インパクトビーム116の先端部は、インパクトビームエクステンション118によってドアインナー110に取り付けられている。インパクトビームエクステンション118には、車幅方向の外端部及び内端部に、ドアインナー110の延出部110C及び前壁部110Bにそれぞれ接合される接合部120、122が設定されている。さらに、接合部120、122間には、ドアインナー110から離間するように車幅方向斜め外側に膨出された膨出部124が形成されている。本実施形態では、膨出部124は上方から見て略三角形状とされており、ドアアウター108と略平行な部分に、インパクトビーム固定部126が形成されている。インパクトビーム固定部126には、インパクトビーム116の前端が固定される。
また、インパクトビーム固定部126からドアインナー110へと斜めに延在する部分は、インパクトビーム116からの荷重をドアインナー110に伝達可能な荷重伝達部128とされている。荷重伝達部128は、インパクトビーム固定部126からボデーピラー106へ向かう方向に形成されており、特に、その延長線がボデーピラー106の図心C2に向かうように、その形状が決められている。
また、この荷重伝達部128によって、インパクトビーム116と接合部122、すなわちドアウエザー134の取付部分とが繋がれていることになる。したがって、インパクトビーム116からの荷重を直接的に、後述するドアウエザー134へ伝達できるようになっている。
図4又は図5に詳細に示すように、インパクトビームエクステンション118のインパクトビーム固定部126からは、荷重伝達部128へと連なる補強ビード130が形成されている。補強ビード130は、上下方向の略中央の位置で、インパクトビーム固定部126ではインパクトビーム116の外周を取り囲む形状(本実施形態では略半円筒状)とされ、荷重伝達部128では車幅方向に凸となるように形成されており、この補強ビード130が形成された部分では、インパクトビームエクステンション118がいわゆるハット状の断面となっている。補強ビード130は、インパクトビームエクステンション118、特に荷重伝達部128を補強している。
また、同様にインパクトビームエクステンション118のインパクトビーム固定部126から荷重伝達部128へと連なる部位には、インパクトビームエクステンションの上縁及び下縁から補強フランジ132が形成されている。この補強フランジ132が形成された部分では、インパクトビームエクステンション118が扁平な「U」字状の断面となっている。補強フランジ132も補強ビード130と同様に、インパクトビームエクステンション118、特に荷重伝達部128を補強している。
そして、インパクトビームエクステンション118は、少なくともインパクトビーム固定部126から荷重伝達部128までが、上記した補強ビード130及び補強フランジ132も含めて連続的に一体で構成されている。
図1に示すように、インパクトビームエクステンション118の接合部122は、後述するドアウエザー134のドアウエザー取付部136とドアインナー110を挟んで反対側でドアインナー110に接合されている。したがって、インパクトビームエクステンション118の接合部122が、ドアウエザー134の取付部としても作用している。
また、図1及び図2に示すように、インパクトビームエクステンション118の接合部120は、ボルト138及びナット140によってドアインナー110の延出部110Cに取り付けられているが、さらに、このボルト138及びナット140によって、ドアインナー110の外側には係合ブラケット142が取り付けられている。すなわち、ドアインナー110を、係合ブラケット142とインパクトビームエクステンション118とではさみ込むようにして接合している。
係合ブラケット142は、扁平な斜め円筒状に形成されており、軸方向一端の底面142Bにおいてボルト138及びナット140でドアインナー110に取り付けられている。この底面142Bと反対の面は開放されている。また、係合ブラケット142は、上方から見たときに車幅方向内側に位置する面が、インパクトビーム116の前方側延長線L2に対して鋭角的に傾斜した傾斜面144とされている。
図1及び図2に示すように、ボデーピラー106には、上方から見たときにその周囲を取り囲むようにサイドメンバ146が配設されており、このサイドメンバ146の車幅方向外端面からは、車幅方向外側に向かって係合片148が突設されている。係合片148の車両前方側の面は、係合ブラケット142の傾斜面144と対向する対向面150とされている。そして、傾斜面144を上記のように、インパクトビーム116の前方側延長線L2から鋭角的に傾斜させているので、傾斜面144が対向面150に接触した状態でさらに車幅方向内側へ移動すると、傾斜面144に対向面150から矢印F1方向の力(図6参照)が作用する。
ドアインナー110には、係合ブラケット142よりも車幅方向内側の位置に、ドアウエザー134が取り付けられている。ドアウエザー134は、ドア本体112の外周を取り囲むように配置されており、ドア104を閉めた状態で車体(ボデーピラー106等)に密着して、車室内に不用意に水分や埃等の異物が浸入しないようにする。特に本発明では、インパクトビームエクステンション118の接合部122を、ドアウエザー134のドアウエザー取付部136としても作用するようにしている。したがって、ドアウエザー134は、接合部122に対応した位置に配置され、接合部122とドアウエザー134とはドアインナー110を挟み込むように接合されていることになる。
図1に示すように、ドアウエザー134よりもさらに車幅方向内側には、ドアチェック174が配置されている。ドアチェック174の前端は、ボデーピラー106に取り付けられた支持部材176によって回動可能に支持されているが、ドアチェック174の後端は、図示しない摺動部材によって保持されており、回動中のドア104に対し摺動するようになっている。ドアチェック174の前端から中間部分にいたる位置は、ドアインナー110に形成された開口部110Hに挿通されている。
ドア104内には、ドアチェックブラケット178が配置されている。ドアチェックブラケット178には、ドアチェック174が摺動される摺動部180が形成されており、ドア104の開閉時に摺動部180をドアチェック174が摺動されることで、所定の抵抗や節度感が作用するようになっている。また、インパクトビームエクステンション118には、車幅方向内側の位置に、ドアチェックブラケット178が接合されるドアチェック取付部119が構成されている。ドアチェック取付部119にも、ドアチェック174が挿通される挿通孔119Hが形成されている。
さらにドアチェックブラケット178には、挿通孔119Hよりも車幅方向内側においてもドアインナー110と接合される接合部154が設けられている。そして、接合部122、154の間に、ドアチェック174が摺動可能に取り付けられるドアチェック取付部119が設定されていることになる。
図1及び図2から分かるように(図4及び図5にも詳細に示すように)、本発明では、ドアチェックブラケット178を接合部122を介してインパクトビームエクステンション118と連なるように一体形成しており、全体として1つのブラケットユニット156となっている。
ここで、接合部122は、ドアチェック174の摺動方向(図1及び図2に矢印SL1で示す)に対し、直交する面内に位置するように設定されている。また、接合部154は、ドアチェック174の摺動方向と平行な面内に位置するように設定されている。
また、ドアチェック取付部119は、ドアヒンジ114の回動中心軸114Aを中心とするドア本体112の回動方向(図1及び図2に矢印R1で示す)に対して斜め方向に位置する(少なくとも直交しない)ように設定されている。
図4及び図5に詳細に示すように、ドアチェックブラケット178には、ドアチェック取付部119から接合部122に至る部分に曲面形状部158が設けられている。この曲面形状部158は、複数の平面158Pを、それぞれの境界において所定の曲げ角度で上下に連続させることで、全体として、ドアチェックブラケット178を囲む曲面形状とされている。さらに、ドアチェック取付部119から接合部122までの間で、ドアチェックブラケット178の局所的な折れが無くなるように形成されている。
図4及び図5に示すように、ドアチェックブラケット178には、ドアチェック取付部119の上方及び下方に位置するようにフランジ部182が形成されている。フランジ部182はドアチェックブラケット178から車両後方側へ延出されると共に、車幅方向に沿った形状とされている。このフランジ部182により、ドアチェックブラケット178の剛性が確保されている。また、フランジ部182の一方(上側のフランジ部182)が、図7にも示すようにドアチェック取付部119を上方から覆っており、ドアチェック取付部119及びドアインナー110の開口部110Hの周囲への水滴の落下等を防止している。また、ドアインナー110のED塗装時におけるエアホールの発生を抑制し、雨等による水溜りも解消できるため、防錆性能が向上している。
図1に示すように、ドアインナー110の開口部110Hは、ドアチェック174をボデーピラー106に支持させる支持部材176と車幅方向に見て重なるように形成されている。それにより、図6に示す側突時にドアインナー110が車幅方向内側へ移動すると、ドアインナー110の開口部110Hが支持部材176に接触し、荷重を効率的にボデーピラー106に伝達できるようになっている。
また、ドアインナー110の開口部110Hは、支持部材176をボデーピラー106に取り付けるための取付ボルト176Bとは車両前後方向に見て重ならないように配置されている。このため、前突時には、ドアチェックブラケット178や取付ボルト176Bからドアインナー110へ荷重を伝達できるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るドア104は、ドアヒンジ114の回動中心軸114A回りに回動し、図1に示す閉状態と、図2に示す開状態との間を移動する。ここで、回動時には、ドアチェック174が摺動部180を摺動するため、回動途中の特定位置所定の抵抗が生じて、節度感が向上するようになっている。
ドアチェック174が摺動部180を摺動するときには、ドアチェックブラケット178に荷重が作用する。ここで、本実施形態では、ドアチェック取付部119が、ドアヒンジ114の回動中心軸114Aを中心とするドア本体112の回動方向(矢印R1方向)に対して斜め方向に位置するように設定されている。このため、上記の荷重が、ドア本体112の回動方向と同方向、及び回動方向と直交する方向の分力として作用する。しかも、本実施形態では、接合部122がドアチェック174の摺動方向(矢印SL1方向)に対し、直交する面内に位置するように設定され、さらに、接合部154は、ドアチェック174の摺動方向と平行な面内に位置するように設定されている。したがって、ドア本体112の回動時(特に、ドア本体112を閉めるとき)にドアチェックブラケット178に作用する荷重は、接合部122では引張方向に作用し、接合部154では剪断方向に作用する。いずれの接合部においても、剥離方向に作用する荷重は小さくなるので、接合部122、154での剥離が抑制され、ドアチェックブラケット178の耐久性が向上する。
また、本実施形態では、上記したようにドアチェック取付部119をドア本体112の回動方向(矢印R1方向)に対して斜め方向に設定している。このため、ドアチェック174は、その後端174Rがドア本体112内において、常にドアインナー110に近い位置(車幅方向内側に位置した状態)で摺動する。このため、ドア本体112内に、ガラス172やインパクトビーム116を配置するためのスペースを容易に確保できる。これに対し、ドアチェック取付部119がドア本体112の回動方向と直交している場合には、ドアチェック174の後端が、ドア本体112内において、車幅方向の中央部分に位置してしまうため、ガラス172やインパクトビーム116の配置スペースの確保が難しく、ドア本体112の厚みを増大させることになる。本実施形態では、ドア本体112の厚みを増大させることなく、ガラス172やインパクトビーム116の配置スペースを確保できる。
さらに本実施形態のドアチェックブラケット178では、図4及び図5にも示したように、ドアチェック取付部119から接合部122に至る部分に曲面形状部158が設けられており、この曲面形状部158では、ドアチェックブラケット178の局所的な折れ部分が存在しないようになっている。したがって、ドア本体112の回動時に、ドアチェックブラケット178への局所的な荷重が作用すること(ドアチェックブラケット178に折れ部分があると、このような局所的な荷重が折れ部分に作用してしまう)が抑制されるので、回動時の節度感を向上させることができる。
図8には、本発明の第2実施形態の車体側面構造202が示されている。また、図9には、第2実施形態に係るドアチェックブラケット204が示されている。第2実施形態では、ドアチェックブラケット204の形状のみが第1実施形態と異なっているが、それ以外は第1実施形態と同一構成とされているので、同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、インパクトビームエクステンション206とドアチェックブラケット208が一体成形されてドアチェックブラケット204が構成されているが、荷重伝達部128及び補強フランジ210が車幅方向外側に延長されてドアアウター108まで達する延長部128Lとされており、さらに、この延長部128Lの端縁128Tが、ドアアウター108に沿うように配置されている。
したがって、第2実施形態では、ドアアウター108に作用した荷重を、ドアチェックブラケット204及びドアインナー110を介して、ボデーピラー106に早期に且つ効率的に伝達することが可能になる。
図10には、本発明の第3実施形態の車体側面構造302が示されている。第3実施形態では、ガラスフレーム304の車幅方向内側部分が後方に延長されると共に、この延長部304Lに対応して、ドアチェックブラケット178から接合片306が延出されている。そして、ガラスフレーム304とドアチェックブラケット178とが、延長部304Lと接合片306とで接合されている。これ以外は、第1実施形態と同様の構成であるので、同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
したがって、第3実施形態では、ドアチェックブラケット178がガラスフレーム304にも接合されていることになるため、接合部122、154での剥離をより効果的に抑制できる。
図11には、本発明の第4実施形態の車体側面構造402が示されている。第4実施形態のドアチェックブラケット404では、第1実施形態のドアチェックブラケット178と比較して、接合部122を車幅方向内側へと延長して、ドアチェック174の支持部材176の対向部分と略平行な係合面406を形成しており、ドアチェックブラケット404が側突時等に車幅方向内側へ移動すると、支持部材176と係合するようになっている。
また、第4実施形態では、この支持部材176の、ドアチェックブラケット404が係合する被係合面176Kを、係合した接合部122がボデーピラー106に向かって案内されるように斜め方向に形成している。これら以外は、第1実施形態と同様の構成であるので、同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
したがって、第4実施形態では、側突時にドアアウター108に作用した荷重の一部を、ドアチェックブラケット404の接合部122から支持部材176を介して、ボデーピラー106に効率的に伝達することができる。
図12には、本発明の第5実施形態の車体側面構造に係るドアチェックブラケット504が示されている。第5実施形態では、ドアチェックブラケット504の形状のみが第1実施形態と異なっているが、他は同一の構成とされているので、説明を省略する。
第5実施形態のドアチェックブラケット504では、第1実施形態のドアチェックブラケット178と比較して、曲面形状部506がドアチェック174を上方及び下方から覆うように拡大されており、延出部506Lが構成されている。また、延出部506Lと荷重伝達部128の間にも、これらの間を連続させる連設部506Cが形成されている。
したがって、第5実施形態では、ドアチェックブラケット504の曲面形状部506に作用する荷重を広い範囲で緩和でき、局所的な折れをより少なくすることが可能となっている。また、第5実施形態では、延出部506Lと接合部154の間を水滴が流下するため、ドアチェックブラケット504上あるいはその近傍に不用意に水が滞留したり、ドアインナーの開口部110Hに達したりしない。
図13には、本発明の第6実施形態の車体側面構造に係るドアチェックブラケット604が示されている。第6実施形態では、ドアチェックブラケット604の形状のみが第1実施形態と異なっているが、他は同一の構成とされているので、説明を省略する。
第6実施形態のドアチェックブラケット604では、第1実施形態のドアチェックブラケット178と比較して、膨出部124、荷重伝達部128、接合部122及び接合部120から、上方又は下方へ補強片606が延出され、さらに補強片606の突端に補強フランジ610が形成されて補強されている。また、補強片606と、曲面形状部158及びドアチェック取付部119の間は、閉塞板608によって閉塞されているが、閉塞板608には、水が通る板厚方向の貫通孔608Hが形成されている。
したがって、第6実施形態では、補強片606及び閉塞板608によってドアチェックブラケット604が補強されており、インパクトビーム116からドアチェックブラケット604を経てボデーピラー106に至る荷重伝達をより効率的に行わせることができる。
また、閉塞板608に貫通孔608Hが形成されているので、ドアチェックブラケット604上あるいはその近傍に不用意に水が滞留しない。
図14には、本発明の第7実施形態の車体側面構造702が示されている。第7実施形態では、第1実施形態と略同一の構成とされているが、さらに、ドアチェック174にカバー706が装着されている点が第1実施形態と異なっている。
このカバー706は、たとえばゴム等の弾性及び水分非透過性を有する材料によって、蛇腹状に形成されている。カバー706は、ドアチェック174を部分的に取り囲むようにして、その内部にドアチェック174が摺動するように配置されており、カバー706の一端はドアインナー110の開口部110Hに取り付けられている。カバー706の他端はドアチェック174に密着している。
したがって、第7実施形態の車体側面構造702では、第1実施形態の車体側面構造102と同様の作用効果を奏するが、さらに加えて、ドアチェック174及びその近傍への水分の浸入が防止される、特に、図15に示すようにドア704の開状態でも、ドアインナー110の開口部110Hを覆うので、水分の浸入を確実に防止できる。
なお、カバー706は蛇腹状に形成されているので、図14に示すようにドア704の閉状態では、長手方向に縮む。このため、ドア704を閉める際に支障が出ることはない。
本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの開状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す図1とは異なる断面の断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造を構成するブラケットユニットを拡大して示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造を構成するブラケットユニットを拡大して示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造が適用されたドアの側突時の状態を図1と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第1実施形態の車体側面構造を構成するブラケットユニット及びその近傍を拡大して示す斜視図である。 本発明の第2実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブラケットユニットを拡大して示す斜視図である。 本発明の第3実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係るブラケットユニットを拡大して示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係るブラケットユニットを拡大して示す斜視図である。 本発明の第7実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの閉状態で部分的に示す断面図である。 本発明の第7実施形態の車体側面構造が適用されたドア及びボデーピラーをドアの開状態で部分的に示す断面図である。
符号の説明
102 車体側面構造
104 ドア
106 ボデーピラー
108 ドアアウター
110 ドアインナー
110A 平板部
110B 前壁部
110C 延出部
110H 開口部
112 ドア本体
114 ドアヒンジ
114A 回動中心軸
116 インパクトビーム
118 インパクトビームエクステンション
119 ドアチェック取付部
119H 挿通孔
120 接合部
122 接合部
124 膨出部
126 インパクトビーム固定部
128 荷重伝達部
128L 延長部
128T 端縁
130 補強ビード
132 補強フランジ
134 ドアウエザー
136 ドアウエザー取付部
138 ボルト
140 ナット
142 係合ブラケット
142B 底面
144 傾斜面
146 サイドメンバ
148 係合片
150 対向面
154 接合部
156 ブラケットユニット
158 曲面形状部
158P 平面
172 ガラス
174 ドアチェック
174R 後端
176 支持部材
176B 取付ボルト
176K 被係合面
178 ドアチェックブラケット
180 摺動部
182 フランジ部
202 車体側面構造
204 ドアチェックブラケット
206 インパクトビームエクステンション
208 ドアチェックブラケット
210 補強フランジ
302 車体側面構造
304 ガラスフレーム
304L 延長部
306 接合片
402 車体側面構造
404 ドアチェックブラケット
406 係合面
504 ドアチェックブラケット
506 曲面形状部
506L 延出部
506C 連設部
604 ドアチェックブラケット
606 補強片
608 閉塞板
608H 貫通孔
610 補強フランジ
702 車体側面構造
704 ドア
706 カバー

Claims (1)

  1. 車体とこの車体に対し回動可能なドア本体との間に配置されるドアチェックと、
    前記ドア本体のドアパネルに取り付けられ前記ドア本体の回動時に前記ドアチェックを摺動可能に保持するドアチェックブラケットと、
    前記ドアチェックブラケットに設けられ前記ドアチェックの摺動方向に対し直交する方向とされて前記ドアパネルへの接合用とされる接合部と、
    前記ドアチェックブラケットの、前記ドアチェックが取り付けられるドアチェック取付から前記接合部までの部位に設けられ、複数の平面を連続させることで、ドアチェックの摺動方向に見てドアチェック取付部の縁に沿う曲面形状とされた曲面形状部と、
    を有することを特徴とする車体側面構造。
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