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JP4756356B2 - 車両用スターリングエンジン - Google Patents

車両用スターリングエンジン Download PDF

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Description

本発明は、気体状態で封入された作動流体の加熱、冷却による状態変化を利用して、熱源の有する熱エネルギを機械的な回転エネルギに変換する熱機関、いわゆるスターリングエンジンに関し、特に、車両に搭載されたスターリングエンジンに関するものである。
スターリングエンジンは、作動室内に封入された作動流体を周期的に加熱及び冷却することにより状態変化を生じさせ、これを利用して高熱源から回転エネルギを取り出すようにした、理論的な熱効率が高い外燃機関である。ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのような内燃機関では、作動流体である空気の中で燃料を間欠的に燃焼させる。外燃機関であるスターリングエンジンでは、内燃機関とは異なり、連続燃焼によって生じた熱を作動流体に熱伝達させこれを加熱するから、燃料の燃焼状態の制御が容易で、NOx、CO等、燃焼による排気有害成分の生成量が少ないという利点がある。また、燃焼による熱に限らず、内燃機関の排熱など各種の熱源を用いることが可能であり、省エネルギ、環境対策の面でも優れた特性を有するエンジンである。
このようなスターリングエンジンの特性を活かし、これを車両に搭載し、スターリングエンジンにより車両を駆動する技術、あるいは車両を駆動する内燃機関の排熱を熱源としてスターリングエンジンを作動させ、排熱を動力として回収する技術の開発も実施されている。近年の車両用エンジンでは、排気ガス有害成分の排出量の低減が厳しく要請されるとともに、省エネルギや石油代替燃料の使用などが求められており、スターリングエンジンは、そうした要請に応える可能性を備えた有力なエンジンの一つである。
ところで、スターリングエンジンは、高熱源の熱から動力を発生させて低熱源に排熱を放熱するエンジンサイクルを実行するものであるが、逆に、外部動力によってスターリングエンジンを駆動してヒートポンプサイクルを実行させ、低熱源から熱を汲み上げ低熱源を冷却することが可能である。特開平8−219569号公報には、スターリングエンジンを構成する複数の機器と内燃機関とを組み合わせ、この機器の一方ではエンジンサイクルを行わせて内燃機関の排熱から動力を発生させるようにすると同時に、他方の機器では、内燃機関の動力と排熱から発生した動力により、冷凍機又はヒートポンプのサイクルを実行させるように構成された「スターリングサイクル機器」が開示されている。
スターリングエンジンには様々な形式があり、一般的には、作動流体を加熱空間と冷却空間との間を周期的に移動させるディスプレーサを配置するものが多いけれども、上記公報に示されるスターリングサイクル機器においては、圧縮側ピストンと膨張側ピストンの2ピストンを備えた形式のスターリングエンジンが用いられる。エンジンサイクル及びヒートポンプサイクルを実施する機器では、両ピストンの位相が可変となるよう各々のピストンは遊星歯車機構によって連結されている。各ピストンの位相は、冷凍機としての負荷や内燃機関の排熱の温度条件等に応じて、それぞれのサイクルが効率的に行われる位相となるように遊星歯車機構を調整して制御される。
特開平8−219569号公報
車両に作用する負荷は、車速や路面状況等、車両の走行状態に応じて大きく変動する。そのため、車両を駆動するスターリングエンジンは、負荷の変動に応答性良く追随できるものであることが望ましい。車両の負荷に対応させるようスターリングエンジンの出力を制御するには、加熱部に供給する燃料量を制御する方法や作動流体の平均圧力を調整する方法があるが、燃料量を制御する方法は応答性の面で劣り、平均圧力を制御する方法は、作動流体の貯蔵タンクを要するのでエンジンの重量の増加及び大型化を招く。
また、車両を駆動するエンジンでは、車両の制動時においては、車輪から逆にエンジンを駆動し、車両の運動エネルギを消費することによって車両に制動力を加えること、つまりエンジンブレーキを作用させることが望ましい。特に、車両が坂道を下るときには、エンジンブレーキを作用させてフットブレーキ等の制動力を助勢し、フットブレーキ等に掛かる負担を軽減する必要がある。エンジンブレーキは、車両の運動エネルギをエンジンにより消費するものであるから、運動エネルギを別の形のエネルギに変換するようエンジンを作動させると、エンジンブレーキを回生ブレーキとすることも可能である。
本発明は、車両に搭載したスターリングエンジンにおいて、制動時の車両の運動エネルギを効率的に吸収してこれを蓄積し、再加速時の利用を図るとともに、エンジンブレーキの制動効果を増大させることを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明は、車両の制動時にはスターリングエンジンを逆回転させることにより、その運転状態を切換えてヒートポンプとして作動させ、車両の運動エネルギをいわば「温度差エネルギ」に変換して蓄積するものである。すなわち、本発明は、
「車両に搭載され、これを駆動するスターリングエンジンであって、
前記スターリングエンジンは、作動流体を加熱する加熱部と、作動流体を冷却する冷却部とを備え、さらに、
前記スターリングエンジンは、運転状態変更装置を備えるとともに、前記加熱部と前記冷却部にはそれぞれ蓄熱器が配置されており、
前記運転状態変更装置は、前記スターリングエンジンの出力軸に配置された、変速比が連続的に変更可能であり、かつ、逆回転させることが可能な伝動装置であって、
前記車両の制動時には、前記スターリングエンジンを逆回転させて、前記スターリングエンジンをヒートポンプ運転に切換え、前記冷却部側の作動流体の温度を低下して前記冷却部の蓄熱器を低温とするとともに、前記加熱部側の作動流体の温度を上昇して前記加熱部の蓄熱器を高温とするよう構成された」
ことを特徴とするスターリングエンジンとなっている。
車両を駆動する本発明のスターリングエンジンは、車両の制動時には、運転状態変更装置によってヒートポンプ運転に切換えられる。つまり、通常走行時に加熱部からの熱によって動力を発生していたスターリングエンジンは、制動時には車両の動力伝達系を経てヒートポンプとして駆動されることとなる。制動時には、短時間の中に車両の運動エネルギを消費して車速が低下するから、スターリングエンジンをヒートポンプ運転とした際の駆動動力は非常に大きく、冷却部の作動流体の温度が急速に低下するとともに、加熱部の作動流体の温度は急速に上昇する。スターリングエンジンの加熱部と冷却部にはそれぞれ蓄熱器が配置されており、制動時のヒートポンプ運転に伴い、加熱部の蓄熱器は温度が上がり、冷却部の蓄熱器の温度は低下する。この結果、車両の運動エネルギは、それぞれの蓄熱器に温度差エネルギとして蓄積する形で回生される。
車両の制動後の再加速時には、加熱部と冷却部の蓄熱器に蓄えられた温度差エネルギを利用して、スターリングエンジンをエンジンとして作動させ車両を駆動する。このときには、通常時よりも加熱部の温度が上昇し、かつ、冷却部の温度は低下しており、スターリングエンジンは高熱源と低熱源の温度差が増大した状態で作動するから、その出力が増加し車両はスムースに加速される。また、加熱部に供給する燃料量を大幅に低減できるので燃料経済性が向上することとなる。
車両が下り勾配の路面を走行するときにも、スターリングエンジンは、運転状態変更装置によってヒートポンプ運転に切換えられる。ヒートポンプとしてスターリングエンジンを駆動するために要する動力は、単にエンジンブレーキとして作用させるときに吸収する動力よりもはるかに大きく、したがって、車両には強力な制動力が働く。つまり、スターリングエンジンを、いわゆる減速装置(リターダ)として作動させることが可能であり、下り勾配の路面を走行する際のフットブレーキ等の負担が軽減される。この効果は、車両重量の大きいトラック等の大型車両では特に有効なものとなり、ブレーキ装置の過熱によるフェード現象等を防止することができる。ヒートポンプ運転中の回生エネルギが温度差エネルギに変換されて蓄熱器に蓄えられ、その後の走行時に利用されることは、前述の制動時の作動と同様である。
スターリングエンジンには、ディスプレーサを備えたものやこれを持たないものなど種々の形式のエンジン機構がある。参考例として述べるように、スターリングエンジンの形式として、作動流体が封入された互いに連通する2個のシリンダと、それぞれのシリンダ内を往復動する2個のピストンとを有する機構を採用すると、運転状態変更装置の構成が簡易なものとなる。すなわち、2個のピストンの相対的な位相を変更することによって出力を調整し、さらに、スターリングエンジンの運転状態を、エンジンの作動からヒートポンプの作動に切換えることが可能である。
本発明では、スターリングエンジンをヒートポンプ運転に切換える際には、エンジン自体を逆回転させる。つまり、スターリングエンジンの出力軸に運転状態変更装置を配置し、スターリングエンジンをヒートポンプ運転に切換えるときは、スターリングエンジンを逆回転させるように構成しており、この方法は種々の形式のスターリングエンジンに適用できる。このときの運転状態変更装置としては、出力軸の回転数を入力軸の回転数に対して連続的に変更可能であり、逆転させることも可能な伝動装置(このような伝動装置は、例えば特開2001−124166号公報に開示されている)が好ましい。
以下、図面に基づき、まず、本発明のスターリングエンジンの作動等に関し、参考例について説明する。図1は、本発明のスターリングエンジンの参考例を示す概略図であり、図2には図1のスターリングエンジンの運転状態変更装置である位相差変更機構を示す。また、図3には図1のスターリングエンジンの運転状態を変更するための制御系統図を示し、図4にはスターリングエンジンの出力と位相との関係を表すグラフを示す。
図1の参考例のスターリングエンジンは、並列に配置された2個のシリンダ・ピストン機構を備えたエンジン形式のもので、ピストン1が膨張側ピストン、ピストン2が圧縮側ピストンとなっている。ピストン1の上部のシリンダ空間は加熱空間11であり、ピストン2の上部のシリンダ空間は冷却空間21であって、加熱空間11と冷却空間21とは連通路3を介して連通されている。両方の空間11、21はスターリングエンジンの作動室を構成し、この中には、水素、ヘリウム等の比熱の小さい気体からなる作動流体が封入される。連通路3には、両方の空間11、12の間を移動する作動流体の熱を蓄熱しサイクル効率を上昇させる再生器を設置してもよい。
加熱空間11の上部には、加熱空間11内の作動流体を加熱する加熱部12が、冷却空間21の上部には、冷却空間21内の作動流体を冷却する冷却部22がそれぞれ配置されている。加熱部12内には図示しない燃料供給装置から燃料が供給され、ここで燃焼が行われる。冷却部22は、作動流体の排熱を大気中に放熱する放熱フィンのようなものでもよい。
ピストン1は、クランク軸13のクランクピンにコンロッドによって連結され、ピストン2は、同様にしてクランク軸23に連結される。クランク軸23は、車両の動力伝達装置を経て車両の駆動輪に接続されており、通常の車両走行時においては、スターリングエンジンの出力によって車両の駆動が行われる。クランク軸13にはフライホイール4が固着されている。
本発明の参考例である図1のスターリングエンジンでは、加熱部12内に蓄熱器5Hが設置されるとともに、冷却部22内にも蓄熱器5Cが設置される。両方の蓄熱器は、金属あるいはセラミック等の、一定の熱容量を備えた塊状の物体となっている。また、ピストン1が連結されたクランク軸13とピストン2が連結されたクランク軸23とは、運転状態変更装置である位相差変更機構6を介して連結されており、ピストン1とピストン2との相互の位相差が変更可能となっている。
位相差変更機構6は、図2に示すように、傘歯車を用いた遊星歯車装置と類似する歯車伝動機構として構成される。位相差変更機構6の枠体61には貫通孔が形成され、この中に、環状のリング体62が回動可能に嵌め込まれている。リング体62は、径方向で内部に延びる2本の支持軸を備え、この支持軸には傘歯車63A、63Bがそれぞれ回転可能に取り付けてある。そして、ピストン1のクランク軸13には傘歯車14が一体的に固着され、かつ、ピストン2のクランク軸23には傘歯車24が一体的に固着されており、傘歯車14、24は、支持軸の傘歯車63A、63Bと噛み合っている。4個の傘歯車は全て同一形状で同一の歯数を有している。
ピストン1が往復動しクランク軸13が矢印1Aの方向に回転すると、リング体62の位置が固定されているときは、傘歯車14によって支持軸の傘歯車63A、63Bが支持軸の周りを回転して、これに噛み合う傘歯車24を、傘歯車14とは反対方向に回転させる。そのため、ピストン2のクランク軸23は、クランク軸13の回転方向とは逆方向となる矢印2Aの方向に、クランク軸13と同一速度で回転する。このとき、リング体62の位置を矢印Cの方向に移動させると、その移動量に応じて支持軸の傘歯車63A、63Bが僅かに回転し、クランク軸13に対するクランク軸23の位相を変更することができる。つまり、リング体62の位置をアクチュエータ等を用いて調整することによって、同一周期で往復動するピストン1及びピストン2の位相差を調整することが可能となる。
次いで、参考例のスターリングエンジンの作動について、図3及び図4も参照しながら説明する。
車両の通常走行時においては、スターリングエンジンは車両を駆動するエンジンとして作動する。ピストン1及びピストン2の間の位相差は、位相差変更機構6によってエンジンとしての作動に最適の略90°に設定される。すなわち、エンジン作動の状態では、冷却空間21の容積が加熱空間11の容積変化よりも90°遅れた位相で変化するように設定される。加熱空間11と冷却空間21で構成される作動室内の作動流体は、作動室の容積変化に応じて両方の空間を移動しながら状態変化を繰り返すスターリングサイクルを行う。これにより、加熱部12からの熱が動力に変換され、クランク軸23から車両の駆動輪が回転駆動されることとなる。エンジンとして作動させるときは、図4に示すとおり、位相差を90°よりも小さくすると、スターリングエンジンの出力が減少する。したがって、位相差変更機構6により、スターリングエンジンの出力を制御することが可能であって、位相を調整する制御は、加熱部12に供給する燃料量を調整するものと比べ、応答性の優れた制御が実現できる。
車両の制動時には、フットブレーキのブレーキペダルの操作に伴い、ブレーキ系統の油圧が上昇する。油圧の上昇を感知して、位相差変更機構6がピストン1とピストン2の位相を切換え、冷却空間21の容積が加熱空間11の容積変化よりも90°進んだ位相で変化するように設定する。この切換えにより、作動流体の状態変化は、いわゆる逆スターリングサイクルとなって、スターリングエンジンはヒートポンプとして作動する。制動時には車両の運動エネルギを短時間の中に消費するから、駆動輪からスターリングエンジンに大きな動力が供給され、冷却空間21が低温となると同時に加熱空間11が高温となる。その結果、加熱部12内の蓄熱器5Hが高温となりここに熱エネルギが蓄積され、そして、冷却部22内の蓄熱器5Cの温度は低下して「冷熱」が蓄積される。
車両の制動時に各々の蓄熱器に蓄えられた温度差エネルギは、車両の再加速時に利用される。つまり、再加速時には位相差変更機構6が切換えられ、ピストン1とピストン2の位相はエンジンサイクルを実行する位相状態となるが、このときに、加熱部と冷却部の蓄熱器5H、5Cに蓄えられた温度差エネルギでスターリングエンジンが稼動する。蓄熱器5Hと蓄熱器5Cの温度差は通常の走行時よりも増大しているので、スターリングエンジンは、車両の加速に見合う大きな出力を発生することができる。また、蓄積された温度差エネルギを使用するため、加熱部に供給する燃料量を大幅に低減できる
車両が下り勾配の路面を走行するときにも、位相差変更機構6により、スターリングエンジンをヒートポンプ運転に切換える。ヒートポンプとしてスターリングエンジンを駆動するための動力は、エンジンブレーキとして作用させるときに吸収する動力よりもはるかに大きいので、車両には強力な制動力が働き、フットブレーキ等の負担を軽減することができる。下り勾配の路面の走行中に温度差エネルギとして回生されたエネルギは、制動後の場合と同様、その後の車両走行に利用される。
図3に、このような制御を実施するときの制御系統を示す。位相差変更機構を制御する電子制御装置(ECU)には、車両のアクセルペダルの位置信号と、ブレーキ装置の圧力信号とが入力される。アクセルペダルが踏み込まれていれば、ECUは、スターリングエンジンがエンジンとして作動するように位相差変更機構のリング体の位置を調整し、両ピストンの位相をエンジン作動に最適なものとする。アクセルペダルの位置に応じて出力を変更するよう位相差変更機構を制御することもできる。また、ブレーキペダルが踏み込まれたときは、これをブレーキ系統の圧力センサで検出し、ECUは、スターリングエンジンがヒートポンプとして作動するように位相差変更機構の位置を切換える。
図5は、本発明のスターリングエンジンの実施例を示すものであって、エンジンを逆回転させてヒートポンプ運転を行わせるものである。この実施例におけるスターリングエンジンの基本的な機器の構成は、図1に示す参考例のものと同一であって、対応するものには同一の符号が付してある。ただし、ピストン1とピストン2とは一体のクランク軸に連結され、その位相は、エンジンとしての作動に最適な位相に固定される。運転状態変更装置としては、出力軸回転数が入力軸回転数に対して連続的に変更可能であり、逆回転させることも可能な伝動装置7がクランク軸の出力部分に置かれている。制動時等にヒートポンプ運転を行わせる場合は、スターリングエンジンを逆転させると、図1の参考例のものと同様な作動を実現することができる。
以上詳述したように、本発明は、車両に搭載したスターリングエンジンにおいて、車両の制動時等にはスターリングエンジンを逆回転させることにより、その運転状態を切換えてヒートポンプとして作動させ、車両の運動エネルギを温度差エネルギに変換して蓄積するものである。上記の実施例では、膨張ピストンと圧縮ピストンの2ピストンを備えたスターリングエンジンについて述べているが、本発明は、例えば、一方のピストンをディスプレーサとし他方のピストンを出力を取り出すパワーピストンとした形式のスターリングエンジンなど、多種の形式のエンジンに適用できることは明らかである。なお、参考例の傘歯車を用いる位相差変更機構に代え、他の機構の位相変更手段を使用する等、種々の変更が可能であることも言うまでもない。
本発明のスターリングエンジンの参考例を示す概略図である。 図1のスターリングエンジンの位相差変更機構を示す図である。 図1のスターリングエンジンの制御系統図である。 図1のスターリングエンジンの出力と位相との関係を表すグラフである。 本発明のスターリングエンジンの実施例を示す概略図である。
符号の説明
1 ピストン(膨張側ピストン)
11 加熱空間
12 加熱部
13 クランク軸
2 ピストン(圧縮側ピストン)
21 冷却空間
22 冷却部
23 クランク軸
3 連通路
5H 蓄熱器(加熱部用)
5C 蓄熱器(冷却部用)
6 位相差変更機構
62 リング体
63A、63B 傘歯車
7 逆転可能伝動装置

Claims (1)

  1. 車両に搭載され、これを駆動するスターリングエンジンであって、
    前記スターリングエンジンは、作動流体を加熱する加熱部と、作動流体を冷却する冷却部とを備え、さらに、
    前記スターリングエンジンは、運転状態変更装置を備えるとともに、前記加熱部と前記冷却部にはそれぞれ蓄熱器が配置されており、
    前記運転状態変更装置は、前記スターリングエンジンの出力軸に配置された、変速比が連続的に変更可能であり、かつ、逆回転させることが可能な伝動装置であって、
    前記車両の制動時には、前記スターリングエンジンを逆回転させて、前記スターリングエンジンをヒートポンプ運転に切換え、前記冷却部側の作動流体の温度を低下して前記冷却部の蓄熱器を低温とするとともに、前記加熱部側の作動流体の温度を上昇して前記加熱部の蓄熱器を高温とするよう構成されたことを特徴とするスターリングエンジン。
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