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JP4751497B2 - Lithium ion secondary battery electrode manufacturing method, electrode and battery - Google Patents

Lithium ion secondary battery electrode manufacturing method, electrode and battery Download PDF

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JP4751497B2 JP36171799A JP36171799A JP4751497B2 JP 4751497 B2 JP4751497 B2 JP 4751497B2 JP 36171799 A JP36171799 A JP 36171799A JP 36171799 A JP36171799 A JP 36171799A JP 4751497 B2 JP4751497 B2 JP 4751497B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウムイオン二次電池電極の製造方法、当該方法により製造される電極及び当該電極を含有する電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パソコンや携帯電話の普及が著しい。そしてこれ等の電源に用いられている二次電池には、リチウムイオン二次電池が多用されている。
ところで、こうしたノート型パソコンや携帯電話は、小型化、うす型化、軽量化、高性能化が急速に進んでいる。これに伴いリチウムイオン二次電池に対しても、一層の電池の小型化、うす型化、軽量化、高性能化が要求されており、更に低コスト化が強く求められている。
こうしたことから、リチウムイオン二次電池(以下、単に電池ということがある)の改良ニーズに対して、電池の材料の改良、電池の製造方法の改良、電池構造の改良等、あらゆる角度からの改良が進められている。
【0003】
ところで、リチウムイオン二次電池の電極(以下、単に電極ということがある)は、通常、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレスなどの金属よりなる集電体に、粉末状の活物質、バインダー、液状物質、及び必要に応じて導電性カーボン等の各種の添加物を含有するスラリー(以下、単にスラリーということがある)を塗布し、液状物質を乾燥除去した加圧前の電極(以下、未加圧電極ということがある)をロールプレス等で圧縮して製造される。製造された電極は更にセパレーターと組み合わされて、折り曲げられたり、細く緻密に捲回されたりした後、外装缶に挿入され、電解液が加えられて電池が製造される。
電極(正極及び負極)の性能は、電池性能上、最も重要な要素の1つであり、電池の小型化、うす型化、軽量化、高性能化、及び低コスト化に、大きく影響する。
【0004】
従って、従来より電極を構成する材料、例えば集電体、活物質、バインダー、あるいは導電性カーボン等のその他の添加物等の開発や改良が活発に進められている。ところで、電極の性能は、電極を構成する材料の開発や改良によって、大きく向上することはもちろんであるが、電極を製造する工程で得られるスラリーの性状によっても電極の性能は大きく影響する。
すなわち、スラリーの性状が悪いと集電体に活物質が均一に塗布されなかったり、活物質どうしの結着性(以下、単に結着性ということがある)や、集電体と活物質との接着性(以下、単に接着性ということがある)が悪かったり、あるいは集電体にスラリーを塗布した後のスラリー中の液状物質を乾燥除去する工程(以下、単に乾燥工程ということがある)での乾燥が不均一であったり、不充分であったり、あるいは乾燥工程後にバインダーが電極表面に凝集したり、電極表面が平滑でなくなったりして、いずれの場合でも、こうした現象は電極の性能を非常に低下せしめる。
スラリーの性状が悪いとは、スラリー中の活物質の分散が不均一であったり、スラリーを数時間から数日間保存しておくと、二層分離したり、ゲル化したりして保存安定性が悪かったり、集電体にスラリーを塗布したときに均一な塗布ができなかったり、あるいは均一な塗布ができても、乾燥工程で電極の活物質層が不均一となる様な状態である。
【0005】
一方、優れた性状のスラリーとは、スラリーが均一に分散されており長期間の保存安定性に優れており、集電体への塗布が均一であり、更に乾燥後の電極の活物質層が均一であるスラリーである。
このように電極の性能向上は、電極を構成する物質の開発や改良と同時に、良好な性状のスラリーを開発することも重要である。
従来より、電極の性能向上の検討は、主に電極を構成する物質の開発や改良が中心であり、良好な性状のスラリーの開発に注目した発明は少なかった。
そこで、スラリーを含有するバインダーと液状物質との組み合わせを特定することで優れた性状の電池電極用スラリーが得られることが報告されている(特開平11−283630号公報、特開平11−283631号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、先の発明を更に改良すべく、電極製造法について鋭意検討した結果、未加圧電極の表面が特定の状態にあるものを用いると、電極及び電池の性能を大きく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、炭素質物質又は金属酸化物よりなる活物質、バインダー、及び液状物質を含有するスラリーを、集電体に塗布、乾燥し、未加圧電極を得た後、加圧圧縮する工程を含むリチウムイオン二次電池電極の製造方法において、(1)前記スラリー中のバインダーがゲル含量50%以上のポリマー粒子であり、かつ(2)前記未加圧電極の表面粗さが6μm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極の製造方法が提供され、また、当該方法により製造されたリチウムイオン二次電池電極が提供され、更に当該電極を含有するリチウムイオン二次電池が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.スラリー
本発明に用いられるスラリーは、炭素質物質又は金属酸化物よりなる活物質、バインダー及び液状物質を含有し、当該バインダーが、スラリー中でゲル含量50%以上のポリマー粒子として存在しているものである。スラリーには、必要に応じて導電性カーボン等のその他の添加物を含有させることもできる。
【0009】
1−1.活物質
本発明のスラリーに用いられる活物質は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質であればいずれでもよいが、負極活物質としては各種の炭素質物質、複合金属酸化物、等が挙げられ、正極活物質としては複合金属酸化物、特にリチウム及び鉄、コバルト、ニッケル、マンガンの少なくとも1種類以上の金属を含有する複合金属酸化物等が挙げられる。
【0010】
更に具体的に例示すれば、特に好ましい負極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、MCMB、ピッチ系炭素繊維、ポリアセンなどの炭素質材料;AxMyOp(但し、AはLi、MはCo、Ni、Al、Sn及びMnから選択された少なくとも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、zはそれぞれ1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.85、5.00≧z≧1.5の範囲の数である。)で表される複合金属酸化物やその他の金属酸化物などが例示される。
【0011】
また、特に好ましい正極活物質としては、LixMO(但し、Mは1種以上の遷移金属、好ましくはCo、Mn又はNiの少なくとも一種を表し、1.10>x>0.05である)、又は、LixM(但し、Mは1種以上の遷移金属、好ましくはMnを表し、1.10>x>0.05である)を含んだ活物質が挙げられ、例えばLiCoO、LiNiO、LixNiyCo(1−y)O(但し、1.10>x>0.05、1>y>0)、LiMnで表される複合金属酸化物等が挙げられる。
スラリー、特に正極スラリーには活物質、バインダー、及び液状物質の他に導電性カーボンを添加する場合が多い。この導電性カーボンとしては、カーボンブラック、グラファイト等が用いられる。
【0012】
1−2.バインダー
本発明のスラリーに用いられるバインダーは、少くともゲル含量が50%以上のポリマー粒子を含有するものである。スラリー中では、このポリマー粒子はスラリーを構成する液状物質に膨潤していたり、膨潤していなかったりするが、ほとんど溶解することなく、分散している。このポリマー粒子の形状は特に制限されないが、球形又は略球形であるのが好ましい。ポリマー粒子の粒径(液状物質を乾燥除去後のポリマー粒子100個の長径と短径とを電子顕微鏡を用いて測定し、その平均値をとる)は、通常0.005〜100μm、好ましくは0.01〜50μm、更に好ましくは0.05〜30μmである。粒径が大きすぎるとバインダーとして使用する場合に、活物質と接触しにくくなり、電極の内部抵抗が増加する。小さすぎると必要なバインダーの量が多くなりすぎ、活物質の表面を被覆してしまう。
本発明にかかわるゲル含量が50%以上のポリマー粒子(以下、単にポリマーということがある)は、あらかじめ以下に詳述する液状物質に分散せしめ、これを用いることが好ましい。
【0013】
本発明のバインダーとなる好ましいポリマーとしては、ジエン系ポリマー、オレフィン系ポリマー、スチレン系ポリマー、アクリレート系ポリマー、ポリアミド系あるいはポリイミド系ポリマー、エステル系ポリマー、セルロース系ポリマー等が挙げられ、具体的には、ポリブタジエン、ポリイソプレン、イソプレン−イソブチレン共重合体、天然ゴム、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、1,3−ブタジエン−イソプレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イソプレン共重合体、1,3−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−イタコン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル−フマル酸共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル−フマル酸共重合体などのジエン系ポリマー;
【0014】
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン系アイオノマー、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、クロロスルホン化ポリエチレンなどオレフィン系ポリマー;スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−プロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系ポリマー;
【0015】
ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、アクリレート−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸メチル−アクリル酸−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートなどのアクリレート系ポリマー;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、芳香族ポリアミド、ポリイミドなどのポリアミド系又はポリイミド系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのエステル縮合系ポリマー;カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース等のセルロース化合物(これらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩類を含む);
【0016】
ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−イソプレン・ブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン・ブロック共重合体等のブロック共重合体;その他メチルメタクリレート重合体などが挙げられる。また、これらのポリマーは単独でも、2種類以上を混合して用いてもよい。
分散媒に応じて、これらのポリマーの中から、粒子に分散させることのできるものを選択すればよい。
【0017】
上述した具体例の中でも、共役ジエン系モノマーや(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの単独重合体又は共重合体や、共役ジエン系モノマーや(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと各種の共重合可能なモノマーを用いた共重合体などが特に好ましいポリマーとして挙げられ、さらにこれらのポリマーの粒子形状となったものの外層に、(メタ)アクリル酸系モノマーや(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの単独重合体又は共重合体、(メタ)アクリル酸系モノマーや(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合体、などのポリマー層ができている複合ポリマー(コアシェル構造、複合構造、局在構造、だるま状構造、いいだこ状構造、ラズベリー状構造、多粒子複合構造などと言われる構造(「接着」34巻1号第13〜23頁記載、特に第17頁記載の図6)を有するもの)も特に好ましい例として挙げられる。
【0018】
本発明で用いるポリマーのゲル含量は、通常50%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上である。なお、本発明において、ゲル含量はスラリーを構成する液状物質不溶分として算出され、具体的には1gのポリマーを100℃で24時間乾燥させ、ポリマー乾燥重量を測定後、このポリマーを25℃で、スラリーに使用する液状物質100gに24時間浸漬し、200メッシュのふるいにかけ、ふるいの上に残留した固形物を乾燥させ、重量を測定し、(ふるい上の残留固形物乾燥重量/ポリマー乾燥重量)×100の計算式から算出した値である。ゲル含量が50%より少ないと、スラリーの性状が悪くなる。
【0019】
上述したポリマーのゲル含量が50%以下の場合には、ポリマーを架橋することでゲル含量を上げることができる。架橋は熱、光、放射線、電子線などによる自己架橋であってもよいし、架橋剤を用いて架橋構造を導入するものであってもよく、またこれらの組み合わせであってもよい。
【0020】
架橋剤としては、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン−3,1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシドジプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2,5−トリメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−sec−オクトエート、tert−ブチルペルピパレート、クミルペルピパレート、tert−ブチルペルジエチルアセテートなどのパーオキサイド系架橋剤やアゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレートなどのアゾ化合物;エチレンジグリコールジメタクリレート、ジエチレンジグリコールジメタクリレートなどのジメタクリレート化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレートなどのトリメタクリレート化合物;ポリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレートなどのジアクリレート化合物;トリメチロールプロパントリアクリレートなどのトリアクリレート化合物;ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物;などの架橋性モノマー等が例示されるが、エチレンジグリコールジメタクリレートなどのジメタクリレート化合物やジビニルベンゼンなどのジビニル化合物などの架橋性モノマーを用いるのが好ましい。
【0021】
架橋構造を持った塊状のポリマーとなった場合は冷却しジェットミルなどで粉砕して用いてもよい。
【0022】
本発明で使用されるポリマーは上述の如きポリマーの他、ゲル含量が50%以上のポリマーとしてフッ素ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体などの含フッ素ポリマー;などが挙げられる。
【0023】
本発明においては上述の如きゲル含量が50%以上のポリマーを単独あるいは混合に使用してもよいが、塗料性の向上を目的として、水酸基やニトリル基などの極性基を有する極性ポリマー(以下、その他のポリマーということがある)を用いることができる。
例えば、ポリビニルアルコール、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール−ビニルブチラール−酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(ナトリウム塩なども可)、ポリビニリデンフルオライド、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリル等が例示される。このほか、水系媒体を用いる場合は、セルロース類が塗料性向上に有効であり、その他のポリマーとして用いることが出きる。
この様なその他のポリマーと組合せる場合、ゲル含量が50%以上のポリマー10重量部に対して、その他のポリマーは0.1重量部〜100重量部好ましくは1重量部〜70重量部で用いると、スラリーの塗料性が向上する。
【0024】
1−3.液状物質
本発明において液状物質は、常圧、常温において液状の物質であれば特に制限されないが、水(100)の他、常圧での沸点が50〜350℃の液状物質が好ましい。特に電極製造時の操作性の観点から常圧での沸点が100℃以上の有機化合物が好ましく、特に常圧での沸点が130℃〜250℃の有機化合物が好ましい。
常圧での沸点が130〜250℃の液状物質としては、常圧での沸点が50〜350℃の有機液状物質であるn−ドデカン(216)、テトラリン(207)などの炭化水素類;2−エチル−1−ヘキサノール(184)、1−ノナノール(214)などのアルコール類;ホロン(197)、アセトフェノン(202)、イソホロン(215)などのケトン類;酢酸ベンジル(213)、酪酸イソペンチル(184)、γ−ブチロラクトン(204)、乳酸メチル(143)、乳酸エチル(154)、乳酸ブチル(185)などのエステル類;o−トルイジン(200)、m−トルイジン(204)、p−トルイジン(201)などのアミン類;N−メチルピロリドン(204)、N,N−ジメチルアセトアミド(194)、ジメチルホルムアミド(153)などのアミド類;ジメチルスルホキシド(189)、スルホラン(287)などのスルホキシド・スルホン類などの有機化合物が挙げられる。尚、化合物名の後に記載された( )内の数字は常圧での沸点(単位は℃)であり、小数点以下は四捨五入又は切り捨てされた値である。また、沸点に幅がある化合物については下限が50℃以上であることを確認して上限を記載した。
【0025】
1−4.その他の添加物
スラリーには、更に必要に応じて、液状物質に溶解又は膨潤するスラリーの粘度調整剤、バインダー補助剤、グラファイトなどの導電性カーボンや金属粉末などの導電材、等の各種添加物を添加することができる。
【0026】
1−5.スラリーの製造方法
本発明のスラリーは、上述したように、活物質、ゲル含量が50%以上のポリマー粒子を含有するバインダー、及び沸点が50℃〜350℃の液状物質を含有し、更に必要に応じて導電性カーボン等のその他の添加物を含有していればよい。
【0027】
これによって、優れた性状のスラリー、すなわち、スラリー中のバインダー、活物質やその他の添加物等が均一に分散されている、長期間の保存安定性に優れている、集電体に塗布したときに均一である、更に乾燥後の電極の活物質層が均一であるといった優れた性状の電極を与えるスラリーを得ることができる。
【0028】
本発明のスラリーの製造は、いかなる方法によってもよい。例えば、活物質とバインダーを混合した後に液状物質を加えてもよく、あるいは活物質と液状物質を混合した後に、バインダーを加えてもよく、更には、活物質、バインダー、及び液状物質を同時に加えて混合してもよいが、後述する本発明のバインダー組成物(即ち、バインダーと液状物質とからなるバインダー組成物)に活物質を添加し混合する方法が簡便である。また、バインダー組成物と活物質を混合した後、さらに前述の液状物質を連続的に又は間欠的に添加し、最終的に必要な任意の固形分濃度(通常20%〜60%程度)まで濃度を下げながら攪拌すると、表面粗さの少ない平滑な電極を得るのが容易である。
【0029】
本発明のスラリー中の活物質の量は特に制限されないが、通常、バインダーに対して重量基準で1〜1000倍、好ましくは2〜500倍、より好ましくは3〜300倍、とりわけ好ましくは5〜200倍になるように配合する。
活物質量が少なすぎると、集電体に形成された活物質層に不活性な部分が多くなり、電極としての機能が不十分になることがある。また、活物質量が多すぎると、後に詳述する未加圧電極の表面粗さが高くなってしまう傾向にある。
活物質が集電体に十分固定されず脱落しやすくなる。
【0030】
スラリーの液状物質の量も、特に制限されず最も集電体に塗布しやすい性状が得られる様な量とすればよい。通常バインダーに対して重量基準で1〜1000倍、好ましくは2〜500倍、より好ましくは3〜300倍、とりわけ好ましくは5〜200倍になるように配合する。
【0031】
スラリーの均一な混合は、上述したバインダーと液状物質とを混合することによって得られる。混合に際しては、ボールミル、サンドミル、顔料粉砕機などの分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザーなどを用いると表面粗さの少ない平滑な電極を与えることのできるスラリーを短時間に得ることができる。
【0032】
2.バインダー組成物
本発明においてポリマー粒子は、液状物質に分散されたバインダー組成物として用いることが好ましい。バインダー組成物は、少くとも、本発明にかかわるゲル含量が50%以上のポリマーを含有するバインダー、及び沸点が50℃〜350℃の液状物質を含有する。
【0033】
粒子状ポリマーと液状物質との均一な分散液の製造方法としては、例えば、塊状のポリマーをジェットミル等の粉砕機で微粉砕し、これを液状物質に分散せしめる方法、塊状のポリマーを適当に砕断して液状物質に加えた後、液状物質中でポリマーを微粉砕し、均一分散せしめる方法、あるいは塊状のポリマーを有機溶媒に溶解し、液状物質に溶媒置換して分散させる方法、あるいは水系分散媒中で製造された粒子状ポリマー・水分散液(例えばラテックスやエマルジョン)を液状物質が水の場合はそのまま、液状物質が有機化合物の場合は水系から有機分散媒系に分散媒置換して、液状物質に分散させる方法等がある。粒子状ポリマーと液状物質との分散が充分でない場合には、更にボールミル、サンドミルなどの分散機、超音波分散機、ホモジナイザーなどを用いて均一な分散液とすることが好ましい。
【0034】
本発明に関わるバインダーは、その他のポリマーと組合せて用いることもできる。その他のポリマーは本発明に関わるポリマーと液状物質の分散液に加えてもよく、あるいはその他のポリマーを溶解した液状物質溶液を粒子状ポリマーの液状物質分散液に所定量加えてもよい。
【0035】
3.リチウムイオン二次電池電極
本発明の電極は、本発明に関わるスラリーを集電体に塗布し、液状物質を乾燥・除去して集電体表面に形成されたマトリックス中に活物質を固定する。
集電体は、導電性材料からなるものであれば特に制限されないが、通常、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属製のものを用いる。形状も特に制限されないが、通常、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものを用いる。
【0036】
スラリーの集電体への塗布方法も特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、浸漬、ハケ塗りなどによって塗布される。塗布する量も特に制限されないが、液状物質を乾燥除去した後に形成される活物質層の厚さが通常0.005〜5mm、好ましくは0.02〜2mmになる程度の量である。乾燥方法も特に制限されず、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥が挙げられる。乾燥条件は、通常は応力集中が起こって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離しない程度の速度範囲の中で、できるだけ早く液状物質が揮発するように調整する。
本発明の電極は、上述してきたスラリーを集電体に塗布するため、容易に均一な塗布・乾燥ができる上に非常に均一な活物質層を形成する。また、接着性や結着性に優れているため充放電サイクル特性が良好な電池を大量に生産する場合に著効を示す。
【0037】
こうして、集電体にスラリーを塗布、乾燥せしめただけの未加圧電極の活物質層の電極密度は、活物質の種類によってかなり異なるが、通常正極で1.5〜6g/cm、負極で0.5〜4g/cm程度である。尚、密度の測定方法はJIS 0601に規定される方法である。
この未加圧電極を、平板プレス、ロールプレス、金型プレス、カレンダープレス等を用いて加圧し、正極密度を1〜4.5g/cm、負極密度を0.1〜3g/cm程度にすることにより、電池一つ当たりの容量を高めることができる。
【0038】
本発明においては、未加圧電極の表面粗さRzが、6μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは4μm以下である。表面粗さ(Rz)が高すぎると、その後の加圧工程によって得られた電極がもろく、電極表面から活物質が剥がれ落ちる傾向にある(結着力不足、接着力不足)。本発明において表面粗さは、JIS0601に準拠し、測定された値である。
未加圧電極の表面粗さが、電極の活物質剥がれに影響する正確な理由は明らかではないが、バインダーが液状物質に分散しているタイプのバインダー組成物を用いて製造したスラリーを用いる場合、溶解しないバインダーと活物質とが均一分散していないと、未加圧電極の表面粗さを高くし、加圧によって得られた電極が上述のような活物質はがれを起こし、このような電極では電池性能も十分に発揮されないと推察される。
【0039】
4.リチウムイオン二次電池
本発明の電池は、本発明の正極及び/又は負極の電極を用いたリチウムイオン二次電池である。
リチウムイオン二次電池の電解液は通常用いられるものでよく、負極活物質、正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。例えば、電解質は、従来より公知のリチウム塩がいずれも使用でき、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CHSOLi、LiCFSO、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどが挙げられる。
【0040】
また電解液溶媒は通常用いられるものであれば特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどのカーボネート類;γ−ブチルラクトンなどのラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのオキソラン類;アセトニトリルやニトロメタンなどの含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの有機酸エステル類;リン酸トリエステルや炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピルのような炭酸ジエステルなどの無機酸エステル類;ジグライム類;トリグライム類;スルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトンなどのスルトン類;等の単独もしくは二種以上の混合溶媒が使用できる。
【0041】
本発明のリチウムイオン二次電池は、上記電解液や本発明の電極を含み、セパレーター等の部品を用いて、常法に従って製造される。例えば、次の方法が挙げられる。すなわち、正極と負極とをセパレータを介して重ね合わせ、電池形状に応じて巻く、折るなどして、電池容器に入れ、電解液を注入して封口板又は安全弁を用いて封口する。更に必要に応じてエキスバンドメタルや、ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子、リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をすることもできる。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型など何れであってもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、集電体と活物質の接着性に優れた電極が得られ、この電極を用いれば、充放電容量保持率の高い電池を得ることができる。
【0043】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限るものではない。
<ゲル含量の測定>
1gのポリマーを100℃で24時間乾燥させ、ポリマー乾燥重量を測定した。ついで、このポリマーを25℃の室温中、液状物質としてNMP又は水100gに24時間浸漬し、200メッシュのふるいにかけ、ふるいの上に残留した固形物を乾燥させ、重量を測定して、下記の計算式から算出した。
(ふるい上の残留固形物乾燥重量/ポリマー乾燥重量)×100
【0044】
<粒子の測定>
液状物質であるNMP又は水を乾燥除去後、透過型電子顕微鏡で100個の粒子の長径と短径を測定し、その平均値を求めた。
【0045】
<未加圧電極の評価>
ロールプレス前の未加圧電極を1.5cm角の正方形に切り取り、スライドグラスに固定して、光学非接触式ミクロトレーサ「フォコディン」(Dr.lng.Peerthen GmnH社製)を用いて、試験片表面形状を記録し、試験片固定時などに由来する撓みなどを補正した後、基準長さ2.5mm、評価長さ12.5mmにおける十点平均の表面粗さ(Rz)を、JIS B 0601に準拠して測定した。Rz値(μm)が小さいほどその表面は均一である。
【0046】
<折り曲げ試験>
集電体の片面にスラリーを塗布して製造された未加圧電極を、2軸のロールプレスで活物質層の密度が正極は3.4g/cm、負極は1.6g/cmとなるように加圧して得られた電極を長さ100mm、幅20mmの50枚の試験片に切り、電極の活物質層を内側にして、直径2mmのステンレス棒を芯にして電極面同士が接するまで折り曲げ(内側折り曲げ)た後、同じ折り曲げ部分を、活物質層を外側にして同様に折り曲げ(外側折り曲げ)て、活物質層にヒビが入ったり、活物質層が集電体から剥離した試験片(電極)の枚数を数えた。この値が大きいほど欠陥が多い試験片となる。
【0047】
<接着性試験>
集電体と活物質層との接着性試験は、それぞれ10枚の電極試験片についてJIS K 5400に規定された碁盤目試験法に準拠し、測定した。結果は目視によって10段階評価した。値は10枚の試験片の平均値とし、小数点以下は四捨五入した。この値が8以上であれば実用上良好な結着性があると判断できる。
【0048】
<電池の評価:充放電容量保持率>
20セルの電池について、25℃雰囲気下、定電流法(電流密度0.2mA/cm)で、負極試験では0Vから1.2Vまでの、正極試験では3Vから4.2Vまでの充放電を繰り返し、電気容量を測定した。50サイクル終了時と5サイクル終了時の放電容量(単位=mAh/g)を測定し、5サイクル目の容量に対する50サイクル目の容量の比(%)で表される充放電容量保持率を求め、20セルの平均値を算出した。この値が高いほどサイクル特性に優れている。
【0049】
・ポリマー粒子Aの製造
攪拌機付きのオートクレーブに水3400g、スチレン900部、1,3−ブタジエン900gジビニルベンゼン20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム48部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物(花王社製)10部、ボウ硝4部、過硫酸カリウム8部を入れ、50℃に加熱し、攪拌しながら10時間反応させて、乳白色のラテックスを得た。
このラテックスに分散されたポリマー粒子Aの平均粒径は0.14μmであった。また、ポリマー粒子Aの水にタイするゲル含量は99.9%であった。
【0050】
上記のラテックスの未反応残留モノマーを水蒸気蒸留によって除去し、水酸化リチウムでpH7に調製した。次いで、総重量の3倍量のNMPを加え、エバポレーターで水分を蒸発させ、固形分濃度が15重量%のポリマーAのNMP分散液を得た。このポリマー粒子AのNMP分散液の水分は280ppm、ポリマーのゲル含量は94%、ポリマー粒子Aの平均粒径は0.15μmであった。
【0051】
・ポリマー粒子Bの製造
攪拌機付きのオートクレーブに、水2000部、スチレン210部、メタクリル酸メチル480部、アクリル酸2−エチルヘキシル420部、ジビニルベンゼン50部、ラウリル硫酸アンモニウム12部、炭酸ナトリウム10ぶを挿入してモノマーエマルジョンを調整した。
次いで、水2400部、エチレンジアミン四酢酸10部、ラウリル硫酸アンモニウム11部、過硫酸カリウム20部、上記のモノマーエマルジョンを10容量%加え、80℃に加熱し、攪拌しながら1時間反応させた。引き続き過硫酸カリウム2部を水20部と共に、この反応駅に加え、80℃に維持し、攪拌を続けながら、残りのモノマーエマルジョンをすべて加えた。80℃に維持したまま攪拌を続け、更に8時間反応させて、乳白色のラテックスを得た。
このラテックスに分散されたポリマー粒子Bの平均粒子径は0.13μmであった。また、ポリマー粒子Bの水に対するゲル含量は99.7%であった。
【0052】
上記のラテックスの未反応残留モノマーを水蒸気蒸留によって除去し、水酸化リチウムでpHを7に調製した。次いで、総重量の3倍量のNMPを加え、エバポレーターで水分を蒸発させ、固形分濃度が14重量%のポリマーBのNMP分散液を得た。このポリマーBのNMP分散液の水分は415ppm、ポリマー粒子BのNMPに対するゲル含量は96.7%、平均粒径は0.28μmであった。
【0053】
実施例1〜4、比較例1〜4
(正極スラリーの製造)
LiCoO(日本化学工業(株)社製;製品名「セルシードC−5」)90重量部、アセチレンブラック7重量部、ポリマー粒子A又はBを2重量部含有するNMP分散液、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン含量44%)2重量部を混合し、さらにNMPを加えて固形分濃度60%のスラリーを調整し、らい潰機(石川工場社製、商品名「石川式攪拌らい潰機」型番18号)を用いて30分間混練した。混練されたスラリーにNMPを加えて固形分濃度55%のスラリーを調整して15分間混練し、更にここにNMPを加えて固形分濃度50%のスラリーを調整して10分間混練した。
【0054】
(負極スラリーの製造)
カーボン(ロンザ社製;商品名「KS−15」)を95重量部、ポリマー粒子A又はBを3重量部含有するNMP分散液、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン含量44%)2重量部を混合し、さらにNMPを加えて固形分濃度60%のスラリーを調整した。その後正極と同じ条件でスラリーを混練した。
【0055】
正極スラリーをアルミニウム箔(厚さ20μm)に、また負極スラリーを銅箔(厚さ18μm)にそれぞれドクターブレード法によって、集電体の片面に均一に塗布した。これを120℃、15分間乾燥機で乾燥した後、さらに真空乾燥機にて5mmHg、120℃で2時間減圧乾燥し、正極及び負極の活物質層の厚みが200μmの未加圧電極1〜4を作製した。未加圧電極の表面粗さRzを表1に示す。
【0056】
【表1】

Figure 0004751497
【0057】
これらの未加圧電極1〜4を2軸のロールプレスによって、圧縮し、加圧した電極について、折り曲げ試験結果及び接着性試験を行った。結果を表2に示す。
【0058】
加圧電極を直径15mmの円形に切り抜き、直径18mm、厚さ25μmの円形ポリプロピレン製多孔膜からなるセパレーターを介在させて、互いに活物質が対向し、外装容器底面に正極のアルミニウム箔又は金属リチウムが接触するように配置し、更に負極の銅箔又は金属リチウム上にエキスパンドメタルを入れ、ポリプロピレン製パッキンを設置したステンレス鋼製のコイン型外装容器(直径20mm、高さ1.8mm、ステンレス鋼厚さ0.25mm)中に収納した。尚、電極の組み合わせは、製造した正極の試験のためには負極としてリチウム金属を使用し、製造した負極の試験のためには正極としてリチウム金属を使用した。
この容器中に電解液を、空気が入らないように注入し、ポリプロピレン製パッキンをかいさせて外装容器に厚さ0.2mmのステンレス鋼のキャップをかぶせて固定し、電池缶を封止して、直径20mm、厚さ約2mmのコイン型電池を製造した。電解液はプロピレンカーボネート/エチルカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート/メチルエチルカーボネート=20/20/20/20/20(20℃での体積比)にLiPFが1モル/リットルの濃度で溶解した溶液を用いた。
こうして製造したコイン型電池を用いて、電池の性能(充放電容量保持率)の評価を行った。結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
Figure 0004751497
【0060】
実施例5、6
ポリマー粒子AのNMP分散液の代わりにNMP置換前のポリマー粒子Aの水分散液(ラテックス;固形分濃度15%)を用いたこと、エチレン−ビニルアルコール共重合体の代わりにカルボキシメチルセルロースナトリウムを用いたこと、追加したNMPの代わりに水を用いたこと以外は、実施例1及び2との同様にして、未加圧電極の表面粗さ及び加圧した電極の性能及び電池性能を評価した。結果を表3に示す。
【0061】
【表3】
Figure 0004751497
【0062】
比較例1〜4
スラリー製造時の混練を、顔料分散機(東洋精機製作所社製、試験用分散機)で10分間混合したこと以外は同様にしてポリマー粒子Aを含む正極及び負極スラリーを得、得られたスラリーを用いて未加圧電極の表面粗さRzを測定し、また加圧電極について折り曲げ試験、接着性試験を行った。また、加圧電極を用い、実施例と同様にして電池を製造し、電池性能の評価も行った。結果を表4に示す。
【0063】
【表4】
Figure 0004751497
【0064】
充放電容量保持率の結果は、実施例では、20セルの充放電容量保持率が高く、また20セルのばらつきも非常に小さいものであったのに対し、比較例では、充放電容量保持率が本発明にかかわる電池より低く、また20セルのばらつきも大きく安定した高性能な電池とは言い難いものであった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a lithium ion secondary battery electrode, an electrode produced by the method, and a battery containing the electrode.
[0002]
[Prior art]
In recent years, notebook computers and mobile phones have become very popular. A lithium ion secondary battery is frequently used as a secondary battery used for such a power source.
By the way, such notebook computers and mobile phones are rapidly becoming smaller, lighter, lighter, and higher in performance. Along with this, lithium-ion secondary batteries are required to be further downsized, thinned, lightened, and improved in performance, and further cost reduction is strongly demanded.
For these reasons, in response to the needs for improving lithium ion secondary batteries (hereinafter sometimes referred to simply as “batteries”), improvements from all angles, such as improvement of battery materials, improvement of battery manufacturing methods, and improvement of battery structure, etc. Is underway.
[0003]
By the way, an electrode of a lithium ion secondary battery (hereinafter sometimes simply referred to as an electrode) is usually a current collector made of a metal such as aluminum, copper, nickel, titanium, stainless steel, a powdered active material, a binder, Applying a slurry containing liquid substances and various additives such as conductive carbon as needed (hereinafter sometimes simply referred to as slurry), and drying and removing the liquid substances before pressurization (hereinafter referred to as unsettled) The pressure electrode is sometimes compressed with a roll press or the like. The manufactured electrode is further combined with a separator, bent, or wound finely and densely, and then inserted into an outer can, and an electrolyte is added to manufacture a battery.
The performance of the electrodes (positive electrode and negative electrode) is one of the most important factors in terms of battery performance, and greatly affects the size reduction, thinning, weight reduction, performance enhancement, and cost reduction of the battery.
[0004]
Therefore, the development and improvement of materials that constitute electrodes, such as current collectors, active materials, binders, and other additives such as conductive carbon, have been actively promoted. By the way, the performance of the electrode is greatly improved by development and improvement of the material constituting the electrode, but the performance of the electrode is also greatly influenced by the properties of the slurry obtained in the process of manufacturing the electrode.
That is, when the properties of the slurry are poor, the active material is not uniformly applied to the current collector, the binding property between the active materials (hereinafter sometimes simply referred to as binding property), the current collector and the active material, The adhesion (hereinafter, sometimes simply referred to as “adhesiveness”) is poor, or the liquid substance in the slurry is dried and removed after the slurry is applied to the current collector (hereinafter sometimes simply referred to as the “drying process”). In any case, the phenomenon of electrode performance is not uniform or insufficiently dried, or the binder aggregates on the electrode surface after the drying process, or the electrode surface becomes non-smooth. Is greatly reduced.
The properties of the slurry are poor. The dispersion of the active material in the slurry is not uniform. If the slurry is stored for several hours to several days, it is separated into two layers or gelled, resulting in storage stability. Even when the slurry is applied to the current collector, the uniform application cannot be performed, or even if the application can be performed uniformly, the active material layer of the electrode is not uniform in the drying process.
[0005]
On the other hand, a slurry with excellent properties means that the slurry is uniformly dispersed, has excellent long-term storage stability, is uniformly applied to the current collector, and further has an electrode active material layer after drying. A slurry that is uniform.
Thus, in order to improve the performance of the electrode, it is also important to develop a slurry having good properties at the same time as the development and improvement of the material constituting the electrode.
Conventionally, studies on improving the performance of an electrode have mainly focused on the development and improvement of substances constituting the electrode, and few inventions have focused on the development of slurries with good properties.
Therefore, it has been reported that a battery electrode slurry having excellent properties can be obtained by specifying a combination of a binder containing a slurry and a liquid substance (Japanese Patent Laid-Open Nos. 11-283630 and 11-283631). Publication).
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As a result of earnestly examining the electrode manufacturing method in order to further improve the previous invention, the present inventors greatly improve the performance of the electrode and the battery when the surface of the unpressurized electrode is in a specific state. As a result, the present invention has been completed.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the present invention, a slurry containing an active material composed of a carbonaceous material or a metal oxide, a binder, and a liquid material is applied to a current collector, dried to obtain an unpressurized electrode, and then pressurized. In the method for producing a lithium ion secondary battery electrode including a compressing step, (1) the binder in the slurry is polymer particles having a gel content of 50% or more, and (2) the surface roughness of the unpressurized electrode is A method for producing a lithium ion secondary battery electrode characterized by being 6 μm or less, a lithium ion secondary battery electrode produced by the method, and a lithium ion secondary battery containing the electrode are provided. A battery is provided.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1. slurry
The slurry used in the present invention contains an active material composed of a carbonaceous material or a metal oxide, a binder, and a liquid material, and the binder exists as polymer particles having a gel content of 50% or more in the slurry. is there. The slurry can contain other additives such as conductive carbon, if necessary.
[0009]
1-1. Active material
The active material used in the slurry of the present invention may be any material as long as it can occlude and release lithium ions. Examples of the negative electrode active material include various carbonaceous materials and composite metal oxides. Examples of the positive electrode active material include composite metal oxides, particularly composite metal oxides containing at least one metal selected from lithium and iron, cobalt, nickel, and manganese.
[0010]
More specifically, as a particularly preferable negative electrode active material, a carbonaceous material such as amorphous carbon, graphite, natural graphite, MCMB, pitch-based carbon fiber, polyacene; AxMyOp (where A is Li, M is Co, At least one selected from Ni, Al, Sn and Mn, O represents an oxygen atom, and x, y and z are 1.10 ≧ x ≧ 0.05, 4.00 ≧ y ≧ 0.85, respectively. The number is in the range of 00 ≧ z ≧ 1.5.) And other metal oxides.
[0011]
Further, as a particularly preferable positive electrode active material, LixMO 2 (Where M represents one or more transition metals, preferably at least one of Co, Mn or Ni, and 1.10>x> 0.05) or LixM 2 O 4 (Wherein M represents one or more transition metals, preferably Mn, and 1.10>x> 0.05), for example, LiCoO 2 , LiNiO 2 LixNiyCo (1-y) O 2 (However, 1.10>x> 0.05, 1>y> 0), LiMn 2 O 4 The composite metal oxide etc. which are represented by these are mentioned.
In many cases, conductive carbon is added to the slurry, particularly the positive electrode slurry, in addition to the active material, the binder, and the liquid material. As the conductive carbon, carbon black, graphite or the like is used.
[0012]
1-2. binder
The binder used in the slurry of the present invention contains at least polymer particles having a gel content of 50% or more. In the slurry, the polymer particles are swollen or not swollen in the liquid material constituting the slurry, but are dispersed without being almost dissolved. The shape of the polymer particles is not particularly limited, but is preferably spherical or substantially spherical. The particle size of the polymer particles (measured by using an electron microscope to measure the long and short diameters of 100 polymer particles after drying and removing the liquid substance and taking the average value) is usually 0.005 to 100 μm, preferably 0. 0.01 to 50 μm, more preferably 0.05 to 30 μm. When the particle size is too large, when used as a binder, it becomes difficult to contact the active material, and the internal resistance of the electrode increases. If it is too small, the amount of the required binder becomes too large and the surface of the active material is covered.
Polymer particles having a gel content of 50% or more according to the present invention (hereinafter sometimes simply referred to as a polymer) are preferably dispersed in advance in a liquid substance described in detail below and used.
[0013]
Preferred polymers that serve as the binder of the present invention include diene polymers, olefin polymers, styrene polymers, acrylate polymers, polyamide or polyimide polymers, ester polymers, cellulose polymers, and the like. , Polybutadiene, polyisoprene, isoprene-isobutylene copolymer, natural rubber, styrene-1,3-butadiene copolymer, styrene-isoprene copolymer, 1,3-butadiene-isoprene-acrylonitrile copolymer, styrene-1 , 3-butadiene-isoprene copolymer, 1,3-butadiene-acrylonitrile copolymer, styrene-acrylonitrile-1,3-butadiene-methyl methacrylate copolymer, styrene-acrylonitrile-1,3-butadiene-i Conic acid copolymer, styrene-acrylonitrile-1,3-butadiene-methyl methacrylate-fumaric acid copolymer, styrene-1,3-butadiene-itaconic acid-methyl methacrylate-acrylonitrile copolymer, acrylonitrile-1, 3-butadiene-methacrylic acid-methyl methacrylate copolymer, styrene-1,3-butadiene-itaconic acid-methyl methacrylate-acrylonitrile copolymer, styrene-acrylonitrile-1,3-butadiene-methyl methacrylate-fumaric acid Diene polymers such as copolymers;
[0014]
Ethylene-propylene copolymer, ethylene-propylene-diene copolymer, polystyrene, polyethylene, polypropylene, ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene ionomer, polyvinyl alcohol, vinyl acetate polymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer, Olefin polymers such as chlorinated polyethylene, polyacrylic acid, polymethacrylic acid, chlorosulfonated polyethylene; styrene-ethylene-butadiene copolymer, styrene-butadiene-propylene copolymer, styrene-isoprene copolymer, styrene-acrylic acid Styrene polymers such as n-butyl-itaconic acid-methyl methacrylate-acrylonitrile copolymer and styrene-n-butyl acrylate-itaconic acid-methyl methacrylate-acrylonitrile copolymer Over;
[0015]
Acrylate polymers such as polymethyl methacrylate, polymethyl acrylate, polyethyl acrylate, polybutyl acrylate, acrylate-acrylonitrile copolymer, 2-ethylhexyl acrylate-methyl acrylate-acrylic acid-methoxy polyethylene glycol monomethacrylate; polyamide 6, Polyamide-based or polyimide-based polymers such as polyamide 66, polyamide 11, polyamide 12, aromatic polyamide, and polyimide; ester condensation polymers such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate; carboxymethyl cellulose, carboxyethyl cellulose, ethyl cellulose, hydroxymethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose , Carboxyethyl methylcellulose and other cells Over scan compounds (including salts such as their ammonium salts and alkali metal salts);
[0016]
Polystyrene-polybutadiene block copolymer, styrene-butadiene-styrene block copolymer, styrene-ethylene-butylene-styrene block copolymer, styrene-isoprene block copolymer, styrene-ethylene-propylene-styrene block Examples thereof include block copolymers such as copolymers; and other methyl methacrylate polymers. These polymers may be used alone or in combination of two or more.
According to the dispersion medium, a polymer that can be dispersed in particles may be selected from these polymers.
[0017]
Among the above-mentioned specific examples, homopolymers or copolymers of conjugated diene monomers and (meth) acrylate monomers, and various copolymers with conjugated diene monomers and (meth) acrylate monomers are possible. Copolymers using monomers are listed as particularly preferred polymers, and homopolymers of (meth) acrylic acid monomers and (meth) acrylic acid ester monomers are formed on the outer layer of these polymer particles. Or a composite polymer (core-shell structure, composite structure, etc.) made of a polymer layer such as a copolymer, a copolymer of a monomer that can be copolymerized with a (meth) acrylic acid monomer or a (meth) acrylic acid ester monomer, Local structures, daruma-like structures, octopus-like structures, raspberry-like structures, multi-particle composite structures, etc. "34 Vol 1 No. 13-23, pp described, particularly those with Figure 6) of the page 17 described) it is also described as particularly preferred examples.
[0018]
The gel content of the polymer used in the present invention is usually 50% or more, preferably 75% or more, more preferably 80% or more. In the present invention, the gel content is calculated as the insoluble matter of the liquid material constituting the slurry. Specifically, 1 g of polymer is dried at 100 ° C. for 24 hours, and after measuring the polymer dry weight, the polymer is heated at 25 ° C. Soaked in 100 g of liquid material used for slurry for 24 hours, passed through a 200 mesh sieve, dried solids remaining on the sieve, weighed, (residual solid dry weight on sieve / polymer dry weight ) × 100. When the gel content is less than 50%, the properties of the slurry are deteriorated.
[0019]
When the gel content of the polymer described above is 50% or less, the gel content can be increased by crosslinking the polymer. Crosslinking may be self-crosslinking by heat, light, radiation, electron beam or the like, may be one in which a crosslinking structure is introduced using a crosslinking agent, or a combination thereof.
[0020]
Examples of crosslinking agents include benzoyl peroxide, dichlorobenzoyl peroxide, dicumyl peroxide, di-tert-butyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (peroxide benzoate) hexyne-3,1,4-bis (tert -Butyl peroxide dipropyl) benzene, lauroyl peroxide, tert-butyl peracetate, 2,5-dimethyl-2,5-di (tert-butylperoxy) hexyne-3,2,5-trimethyl-2,5-di ( tert-butylperoxy) hexane, tert-butylperbenzoate, tert-butylperphenylacetate, tert-butylperisobutyrate, tert-butylper-sec-octoate, tert-butylperpiperate, cumylperpiperate Peroxide-based crosslinking agents such as tert-butylperdiethyl acetate, azo compounds such as azobisisobutyronitrile and dimethylazoisobutyrate; dimethacrylate compounds such as ethylene diglycol dimethacrylate and diethylene diglycol dimethacrylate; trimethylol Crosslinkability of trimethacrylate compounds such as propane trimethacrylate; diacrylate compounds such as polyethylene glycol diacrylate and 1,3-butylene glycol diacrylate; triacrylate compounds such as trimethylolpropane triacrylate; divinyl compounds such as divinylbenzene; Examples include monomers, but dimethacrylate compounds such as ethylene diglycol dimethacrylate and divinyl such as divinylbenzene Preferably used crosslinking monomers such compounds.
[0021]
When it becomes a block polymer having a crosslinked structure, it may be cooled and pulverized with a jet mill or the like.
[0022]
In addition to the polymers described above, the polymer used in the present invention is a fluororubber, polytetrafluoroethylene, tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer, tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl as a polymer having a gel content of 50% or more. And fluorine-containing polymers such as vinyl ether copolymers, polychlorotrifluoroethylene, polyvinyl fluoride, and ethylene-chlorotrifluoroethylene copolymers.
[0023]
In the present invention, a polymer having a gel content of 50% or more as described above may be used alone or in combination. However, for the purpose of improving paint properties, a polar polymer having a polar group such as a hydroxyl group or a nitrile group (hereinafter, Other polymers may be used).
For example, polyvinyl alcohol, vinyl alcohol-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer, vinyl alcohol-vinyl butyral-vinyl acetate copolymer, hydroxyethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose (sodium salt, etc.), polyvinylidene fluoride Ride, acrylonitrile-butadiene copolymer, polyacrylonitrile and the like are exemplified. In addition, when an aqueous medium is used, celluloses are effective for improving paint properties and can be used as other polymers.
When combined with such other polymers, the other polymer is used in an amount of 0.1 to 100 parts by weight, preferably 1 to 70 parts by weight, with respect to 10 parts by weight of the polymer having a gel content of 50% or more. And the paint property of a slurry improves.
[0024]
1-3. Liquid substance
In the present invention, the liquid substance is not particularly limited as long as it is a liquid substance at normal pressure and normal temperature, but a liquid substance having a boiling point of 50 to 350 ° C. at normal pressure in addition to water (100) is preferable. In particular, an organic compound having a boiling point of 100 ° C. or higher at normal pressure is preferable from the viewpoint of operability during electrode production, and an organic compound having a boiling point of 130 ° C. to 250 ° C. at normal pressure is particularly preferable.
Examples of liquid substances having a boiling point of 130 to 250 ° C. at normal pressure include hydrocarbons such as n-dodecane (216) and tetralin (207), which are organic liquid substances having a boiling point of 50 to 350 ° C. at normal pressure; 2 Alcohols such as ethyl-1-hexanol (184) and 1-nonanol (214); ketones such as holon (197), acetophenone (202) and isophorone (215); benzyl acetate (213) and isopentyl butyrate (184) ), Γ-butyrolactone (204), methyl lactate (143), ethyl lactate (154), butyl lactate (185), and the like; o-toluidine (200), m-toluidine (204), p-toluidine (201) Amines such as N-methylpyrrolidone (204), N, N-dimethylacetamide (194), dimethylform Amides such as bromide (153); dimethyl sulfoxide (189), and organic compounds such as sulfoxides, sulfones, such as sulfolane (287). In addition, the number in () described after the compound name is the boiling point at normal pressure (the unit is ° C.), and the value after the decimal point is rounded off or rounded down. Moreover, about the compound with a width | variety in a boiling point, it confirmed that a minimum was 50 degreeC or more, and described the upper limit.
[0025]
1-4. Other additives
If necessary, various additives such as a viscosity modifier for a slurry that dissolves or swells in a liquid material, a binder auxiliary agent, a conductive carbon such as graphite, and a conductive material such as metal powder, etc., may be added to the slurry. Can do.
[0026]
1-5. Slurry production method
As described above, the slurry of the present invention contains an active material, a binder containing polymer particles having a gel content of 50% or more, and a liquid material having a boiling point of 50 ° C. to 350 ° C., and if necessary, conductive. It only needs to contain other additives such as carbon.
[0027]
As a result, when applied to a current collector, the slurry has excellent properties, that is, the binder, the active material and other additives in the slurry are uniformly dispersed, and has excellent long-term storage stability. In addition, it is possible to obtain a slurry that provides an electrode having excellent properties such as being uniform and further having a uniform active material layer of the electrode after drying.
[0028]
The slurry of the present invention can be produced by any method. For example, the liquid material may be added after mixing the active material and the binder, or the binder may be added after mixing the active material and the liquid material. Furthermore, the active material, the binder, and the liquid material may be added simultaneously. However, a method of adding an active material to the binder composition of the present invention (that is, a binder composition composed of a binder and a liquid material) described later and mixing them is simple. Further, after mixing the binder composition and the active material, the above-mentioned liquid material is added continuously or intermittently, and finally the concentration is reached to any necessary solid content concentration (usually about 20% to 60%). When stirring with lowering, it is easy to obtain a smooth electrode with less surface roughness.
[0029]
The amount of the active material in the slurry of the present invention is not particularly limited, but is usually 1 to 1000 times, preferably 2 to 500 times, more preferably 3 to 300 times, and particularly preferably 5 to 5 times based on the weight of the binder. Mix to 200 times.
When the amount of the active material is too small, an inactive portion is increased in the active material layer formed on the current collector, and the function as an electrode may be insufficient. Moreover, when there is too much amount of active materials, it exists in the tendency for the surface roughness of the unpressurized electrode explained in full detail later to become high.
The active material is not sufficiently fixed to the current collector and easily falls off.
[0030]
The amount of the liquid substance in the slurry is not particularly limited, and may be an amount that provides the property that is most easily applied to the current collector. Usually, it is blended so as to be 1 to 1000 times, preferably 2 to 500 times, more preferably 3 to 300 times, and particularly preferably 5 to 200 times based on the weight of the binder.
[0031]
Uniform mixing of the slurry can be obtained by mixing the above-described binder and liquid material. When mixing, using a dispersing machine such as a ball mill, a sand mill, a pigment grinder, a crusher, an ultrasonic dispersing machine, a homogenizer, etc., a slurry capable of giving a smooth electrode with a small surface roughness can be obtained in a short time. Can do.
[0032]
2. Binder composition
In the present invention, the polymer particles are preferably used as a binder composition dispersed in a liquid material. The binder composition contains at least a binder containing a polymer having a gel content of 50% or more according to the present invention and a liquid substance having a boiling point of 50 ° C to 350 ° C.
[0033]
Examples of a method for producing a uniform dispersion of a particulate polymer and a liquid substance include, for example, a method in which a bulk polymer is finely pulverized with a pulverizer such as a jet mill, and this is dispersed in a liquid substance. After crushing and adding to liquid material, liquid material In this method, the polymer is finely pulverized and uniformly dispersed, or the bulk polymer is dissolved in an organic solvent, and the solvent is replaced with a liquid substance. Alternatively, the particulate polymer / water dispersion produced in an aqueous dispersion medium is used. There is a method in which a liquid (for example, latex or emulsion) is dispersed as it is when the liquid substance is water, or when the liquid substance is an organic compound, the aqueous medium is replaced with an organic dispersion medium, and the liquid substance is dispersed. If the dispersion of the particulate polymer and the liquid substance is not sufficient, use a disperser such as a ball mill or a sand mill, an ultrasonic disperser, a homogenizer, etc. dispersion It is preferable to use a liquid.
[0034]
The binder according to the present invention can also be used in combination with other polymers. The other polymer may be added to the dispersion of the polymer and liquid substance according to the present invention, or a predetermined amount of a liquid substance solution in which the other polymer is dissolved may be added to the liquid dispersion of particulate polymer.
[0035]
3. Lithium ion secondary battery electrode
In the electrode of the present invention, the slurry according to the present invention is applied to the current collector, and the liquid material is dried and removed to fix the active material in the matrix formed on the surface of the current collector.
The current collector is not particularly limited as long as it is made of a conductive material, but usually a metal such as iron, copper, aluminum, nickel, and stainless steel is used. The shape is not particularly limited, but a sheet having a thickness of about 0.001 to 0.5 mm is usually used.
[0036]
The method for applying the slurry to the current collector is not particularly limited. For example, it is applied by a doctor blade method, a dip method, a reverse roll method, a direct roll method, a gravure method, an extrusion method, dipping or brushing. The amount to be applied is not particularly limited, but is an amount such that the thickness of the active material layer formed after drying and removing the liquid material is usually 0.005 to 5 mm, preferably 0.02 to 2 mm. The drying method is not particularly limited, and examples thereof include drying with warm air, hot air, low-humidity air, vacuum drying, and drying by irradiation with (far) infrared rays or electron beams. The drying conditions are usually adjusted so that the liquid material volatilizes as soon as possible within a speed range in which stress concentration occurs and the active material layer cracks or the active material layer does not peel from the current collector.
In the electrode of the present invention, since the slurry described above is applied to the current collector, uniform application and drying can be easily performed, and a very uniform active material layer is formed. Moreover, since it is excellent in adhesiveness and binding property, it shows a remarkable effect when mass-producing batteries having good charge / discharge cycle characteristics.
[0037]
In this way, the electrode density of the active material layer of the unpressurized electrode that has just been applied to the current collector and dried is considerably different depending on the type of active material, but usually 1.5 to 6 g / cm at the positive electrode 3 0.5-4 g / cm at the negative electrode 3 Degree. In addition, the measuring method of a density is a method prescribed | regulated to JIS0601.
The unpressurized electrode is pressed using a flat plate press, roll press, mold press, calendar press, etc., and the positive electrode density is 1 to 4.5 g / cm. 3 The negative electrode density is 0.1-3 g / cm 3 By setting the degree, the capacity per battery can be increased.
[0038]
In the present invention, the surface roughness Rz of the non-pressurized electrode is 6 μm or less, preferably 5 μm or less, more preferably 4 μm or less. If the surface roughness (Rz) is too high, the electrode obtained by the subsequent pressurizing step is brittle and the active material tends to peel off from the electrode surface (insufficient binding force, insufficient adhesive force). In the present invention, the surface roughness is a value measured according to JIS0601.
The exact reason that the surface roughness of the unpressurized electrode affects the peeling of the active material of the electrode is not clear, but when using a slurry manufactured using a binder composition in which the binder is dispersed in a liquid material If the binder and the active material that do not dissolve are not uniformly dispersed, the surface roughness of the unpressurized electrode is increased, and the electrode obtained by pressurization causes the above-described active material to peel off. Therefore, it is assumed that the battery performance is not fully exhibited.
[0039]
4). Lithium ion secondary battery
The battery of the present invention is a lithium ion secondary battery using the positive electrode and / or the negative electrode of the present invention.
The electrolyte solution of the lithium ion secondary battery may be a commonly used one, and a battery that functions as a battery may be selected according to the type of the negative electrode active material and the positive electrode active material. For example, as the electrolyte, any conventionally known lithium salt can be used, and LiClO can be used. 4 , LiBF 6 , LiPF 6 , LiCF 3 SO 3 , LiCF 3 CO 2 , LiAsF 6 , LiSbF 6 , LiB 10 Cl 10 LiAlCl 4 , LiCl, LiBr, LiB (C 2 H 5 ) 4 , CF 3 SO 3 Li, CH 3 SO 3 Li, LiCF 3 SO 3 , LiC 4 F 9 SO 3 , Li (CF 3 SO 2 ) 2 N, lithium lower fatty acid carboxylate and the like.
[0040]
Further, the electrolyte solution solvent is not particularly limited as long as it is usually used, but carbonates such as propylene carbonate, ethylene carbonate, butylene carbonate, dimethyl carbonate, diethyl carbonate, and methyl ethyl carbonate; Lactones; ethers such as trimethoxymethane, 1,2-dimethoxyethane, diethyl ether, 2-ethoxyethane, tetrahydrofuran, 2-methyltetrahydrofuran; sulfoxides such as dimethyl sulfoxide; 1,3-dioxolane, 4-methyl- Oxolanes such as 1,3-dioxolane; nitrogen-containing compounds such as acetonitrile and nitromethane; methyl formate, methyl acetate, ethyl acetate, butyl acetate, methyl propionate, ethyl propionate, etc. Organic acid esters; inorganic acid esters such as phosphoric acid triesters and carbonic acid diesters such as dimethyl carbonate, diethyl carbonate and dipropyl carbonate; diglymes; triglymes; sulfolanes; oxazolidinones such as 3-methyl-2-oxazolidinone A sultone such as 1,3-propane sultone, 1,4-butane sultone, naphtha sultone, etc., or a mixture of two or more of them can be used.
[0041]
The lithium ion secondary battery of the present invention includes the above electrolytic solution and the electrode of the present invention, and is manufactured according to a conventional method using components such as a separator. For example, the following method is mentioned. That is, the positive electrode and the negative electrode are overlapped via a separator, wound or folded according to the shape of the battery, put into a battery container, injected with an electrolytic solution, and sealed using a sealing plate or a safety valve. If necessary, an extra metal, an overcurrent prevention element such as a fuse or a PTC element, a lead plate, etc. can be inserted to prevent an increase in pressure inside the battery and overcharge / discharge. The shape of the battery may be any of a coin shape, a button shape, a sheet shape, a cylindrical shape, a square shape, a flat shape, and the like.
[0042]
【The invention's effect】
According to the present invention, an electrode excellent in the adhesion between the current collector and the active material can be obtained. If this electrode is used, a battery having a high charge / discharge capacity retention rate can be obtained.
[0043]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
<Measurement of gel content>
1 g of the polymer was dried at 100 ° C. for 24 hours, and the dry weight of the polymer was measured. Next, this polymer was immersed in 100 g of NMP or water as a liquid substance at room temperature of 25 ° C. for 24 hours, passed through a 200-mesh sieve, the solid matter remaining on the sieve was dried, and the weight was measured. Calculated from the formula.
(Residual solid dry weight on sieve / polymer dry weight) × 100
[0044]
<Measurement of particles>
After removing NMP or water which is a liquid substance by drying, the major axis and minor axis of 100 particles were measured with a transmission electron microscope, and the average value was obtained.
[0045]
<Evaluation of unpressurized electrode>
The unpressurized electrode before roll press was cut into a 1.5 cm square, fixed to a slide glass, and a test piece using an optical non-contact type micro tracer “Focodine” (Dr. lng. Peerten GmnH). After the surface shape was recorded and the deflection derived from the time of fixing the test piece was corrected, the ten-point average surface roughness (Rz) at the reference length of 2.5 mm and the evaluation length of 12.5 mm was measured according to JIS B 0601. Measured according to The smaller the Rz value (μm), the more uniform the surface.
[0046]
<Bending test>
A non-pressurized electrode manufactured by applying a slurry to one side of a current collector is a biaxial roll press, and the density of the active material layer is 3.4 g / cm. 3 The negative electrode is 1.6 g / cm 3 The electrode obtained by applying pressure is cut into 50 test pieces having a length of 100 mm and a width of 20 mm, the electrode active material layer is on the inside, and a 2 mm diameter stainless steel rod is used as a core, and the electrode surfaces Bend until it touches (inward fold), then fold the same bent part with the active material layer on the outside (bend outside) in the same way, the active material layer cracks or the active material layer peels off the current collector The number of test pieces (electrodes) was counted. The larger this value is, the more the specimen has more defects.
[0047]
<Adhesion test>
The adhesion test between the current collector and the active material layer was measured for 10 electrode test pieces in accordance with the cross-cut test method defined in JIS K 5400. The results were visually evaluated on a 10-point scale. The value was an average value of 10 test pieces, and the numbers after the decimal point were rounded off. If this value is 8 or more, it can be judged that there is practically good binding property.
[0048]
<Battery evaluation: charge / discharge capacity retention>
For a 20-cell battery, the constant current method (current density: 0.2 mA / cm) at 25 ° C. 2 In the negative electrode test, charging and discharging from 0 V to 1.2 V and in the positive electrode test from 3 V to 4.2 V were repeated, and the electric capacity was measured. The discharge capacity (unit = mAh / g) at the end of the 50th cycle and the end of the 5th cycle was measured, and the charge / discharge capacity retention ratio represented by the ratio (%) of the capacity at the 50th cycle to the capacity at the 5th cycle was obtained. The average value of 20 cells was calculated. The higher this value, the better the cycle characteristics.
[0049]
・ Manufacture of polymer particles A
In an autoclave equipped with a stirrer, 3400 g of water, 900 parts of styrene, 900 g of 1,3-butadiene, 20 parts of divinylbenzene, 48 parts of sodium dodecylbenzenesulfonate, 10 parts of formalin condensate of sodium alkylnaphthalenesulfonate (manufactured by Kao), Bow nitrate 4 parts and 8 parts of potassium persulfate were added, heated to 50 ° C., and reacted for 10 hours with stirring to obtain a milky white latex.
The average particle diameter of the polymer particles A dispersed in this latex was 0.14 μm. Further, the gel content of polymer particles A tied to water was 99.9%.
[0050]
Unreacted residual monomers of the latex were removed by steam distillation and adjusted to pH 7 with lithium hydroxide. Subsequently, 3 times the total weight of NMP was added, and the water was evaporated by an evaporator to obtain an NMP dispersion of polymer A having a solid concentration of 15% by weight. The NMP dispersion of the polymer particles A had a water content of 280 ppm, the polymer gel content was 94%, and the average particle size of the polymer particles A was 0.15 μm.
[0051]
・ Manufacture of polymer particles B
A monomer emulsion was prepared by inserting 2000 parts of water, 210 parts of styrene, 480 parts of methyl methacrylate, 420 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 50 parts of divinylbenzene, 12 parts of ammonium lauryl sulfate, and 10 parts of sodium carbonate into an autoclave equipped with a stirrer. did.
Next, 2400 parts of water, 10 parts of ethylenediaminetetraacetic acid, 11 parts of ammonium lauryl sulfate, 20 parts of potassium persulfate and 10% by volume of the above monomer emulsion were added, heated to 80 ° C., and reacted for 1 hour with stirring. Subsequently, 2 parts of potassium persulfate along with 20 parts of water were added to the reaction station, maintained at 80 ° C., and all the remaining monomer emulsion was added while stirring was continued. Stirring was continued while maintaining at 80 ° C., and the reaction was further continued for 8 hours to obtain a milky white latex.
The average particle diameter of the polymer particles B dispersed in this latex was 0.13 μm. The gel content of the polymer particles B with respect to water was 99.7%.
[0052]
Unreacted residual monomer of the latex was removed by steam distillation, and the pH was adjusted to 7 with lithium hydroxide. Next, NMP in an amount 3 times the total weight was added, and water was evaporated by an evaporator to obtain an NMP dispersion of polymer B having a solid concentration of 14% by weight. The water content of the NMP dispersion of polymer B was 415 ppm, the gel content of polymer particles B with respect to NMP was 96.7%, and the average particle size was 0.28 μm.
[0053]
Examples 1-4, Comparative Examples 1-4
(Production of positive electrode slurry)
LiCoO 2 (Nippon Chemical Industry Co., Ltd .; product name “Cellseed C-5”) NMP dispersion containing 90 parts by weight, 7 parts by weight of acetylene black and 2 parts by weight of polymer particles A or B, ethylene-vinyl alcohol copolymer Mix 2 parts by weight of the coalescence (ethylene content 44%), and further add NMP to prepare a slurry with a solid content concentration of 60%. The crushed crusher (Ishikawa Factory Co., Ltd., trade name “Ishikawa Stirring Crusher”) No. 18) and kneaded for 30 minutes. NMP was added to the kneaded slurry to prepare a slurry with a solid content concentration of 55% and kneaded for 15 minutes. Further, NMP was added thereto to prepare a slurry with a solid content concentration of 50% and kneaded for 10 minutes.
[0054]
(Manufacture of negative electrode slurry)
NMP dispersion containing 95 parts by weight of carbon (made by Lonza; trade name “KS-15”) and 3 parts by weight of polymer particles A or B, 2 parts by weight of ethylene-vinyl alcohol copolymer (ethylene content 44%) And NMP was further added to prepare a slurry having a solid concentration of 60%. Thereafter, the slurry was kneaded under the same conditions as the positive electrode.
[0055]
The positive electrode slurry was uniformly applied to one side of the current collector by an aluminum foil (thickness 20 μm) and the negative electrode slurry was copper foil (thickness 18 μm) by the doctor blade method. After drying this with a dryer at 120 ° C. for 15 minutes, it was further dried under reduced pressure at 5 mmHg and 120 ° C. for 2 hours in a vacuum dryer, and unpressurized electrodes 1 to 4 having a positive electrode and negative electrode active material layer thickness of 200 μm. Was made. Table 1 shows the surface roughness Rz of the unpressurized electrode.
[0056]
[Table 1]
Figure 0004751497
[0057]
These unpressurized electrodes 1 to 4 were compressed by a biaxial roll press and subjected to a bending test result and an adhesion test on the pressurized electrodes. The results are shown in Table 2.
[0058]
The pressure electrode is cut into a circular shape with a diameter of 15 mm, and a separator made of a circular polypropylene porous film with a diameter of 18 mm and a thickness of 25 μm is interposed therebetween so that the active materials face each other. A stainless steel coin-type outer container (diameter 20 mm, height 1.8 mm, stainless steel thickness) in which expanded metal is placed on the copper foil or metallic lithium of the negative electrode and polypropylene packing is placed. 0.25 mm). The electrode combination used lithium metal as the negative electrode for the test of the manufactured positive electrode, and lithium metal as the positive electrode for the test of the manufactured negative electrode.
Inject the electrolyte into this container so that air does not enter, cover the outer container with a 0.2 mm-thick stainless steel cap, and fix the battery can. A coin-type battery having a diameter of 20 mm and a thickness of about 2 mm was manufactured. The electrolyte is LiPF in propylene carbonate / ethyl carbonate / diethyl carbonate / dimethyl carbonate / methyl ethyl carbonate = 20/20/20/20/20 (volume ratio at 20 ° C.). 6 Was used at a concentration of 1 mol / liter.
Using the coin-type battery thus manufactured, the performance (charge / discharge capacity retention rate) of the battery was evaluated. The results are shown in Table 2.
[0059]
[Table 2]
Figure 0004751497
[0060]
Examples 5 and 6
An aqueous dispersion (latex; solid content 15%) of polymer particles A before NMP substitution was used in place of the NMP dispersion of polymer particles A, and sodium carboxymethylcellulose was used in place of the ethylene-vinyl alcohol copolymer. The surface roughness of the non-pressurized electrode, the performance of the pressurized electrode, and the battery performance were evaluated in the same manner as in Examples 1 and 2, except that water was used instead of the added NMP. The results are shown in Table 3.
[0061]
[Table 3]
Figure 0004751497
[0062]
Comparative Examples 1-4
The positive and negative electrode slurries containing polymer particles A were obtained in the same manner except that the kneading at the time of slurry production was mixed for 10 minutes with a pigment disperser (manufactured by Toyo Seiki Seisakusho Co., Ltd., test disperser). The surface roughness Rz of the unpressurized electrode was measured, and a bending test and an adhesion test were performed on the pressed electrode. Moreover, the battery was manufactured similarly to the Example using the pressurization electrode, and the battery performance was also evaluated. The results are shown in Table 4.
[0063]
[Table 4]
Figure 0004751497
[0064]
In the examples, the results of the charge / discharge capacity retention rate were high in charge / discharge capacity retention of 20 cells and the variation of 20 cells was very small, whereas in the comparative example, the charge / discharge capacity retention rate was However, it was difficult to say that it was a high-performance battery that was lower than the battery according to the present invention and had a large variation of 20 cells and was stable.

Claims (1)

炭素質物質又は金属酸化物よりなる活物質、バインダー、及び液状物質を含有するスラリーを、集電体に塗布、乾燥し、未加圧電極を得た後、加圧圧縮する工程を含むリチウムイオン二次電池電極の製造方法において、
前記スラリーは、バインダーと液状物質とからなるバインダー組成物と活物質を混合した後、前記液状物質を連続的に又は間欠的に添加し、最終的に必要な任意の固形分濃度まで濃度を下げながら攪拌して得られ、
(1)前記スラリー中のバインダーがゲル含量50%以上のポリマー粒子であり、かつ(2)前記未加圧電極の十点平均表面粗さ(Rz)が6μm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極の製造方法。
Lithium ions including a step of applying a slurry containing a carbonaceous material or a metal oxide containing an active material, a binder, and a liquid material to a current collector and drying to obtain an unpressurized electrode, followed by pressure compression In the method for producing a secondary battery electrode,
The slurry is prepared by mixing a binder composition consisting of a binder and a liquid material and an active material, then adding the liquid material continuously or intermittently, and finally reducing the concentration to any required solid concentration. Obtained while stirring,
(1) The lithium in the slurry is polymer particles having a gel content of 50% or more, and (2) the ten-point average surface roughness (Rz) of the non-pressurized electrode is 6 μm or less. A method for producing an ion secondary battery electrode.
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