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JP4744059B2 - 半導体薄膜、半導体薄膜の形成方法、半導体装置およびディスプレイ装置。 - Google Patents

半導体薄膜、半導体薄膜の形成方法、半導体装置およびディスプレイ装置。 Download PDF

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JP4744059B2
JP4744059B2 JP2002340099A JP2002340099A JP4744059B2 JP 4744059 B2 JP4744059 B2 JP 4744059B2 JP 2002340099 A JP2002340099 A JP 2002340099A JP 2002340099 A JP2002340099 A JP 2002340099A JP 4744059 B2 JP4744059 B2 JP 4744059B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁膜上または絶縁性基板上に形成された非晶質半導体膜に、熱エネルギーおよび光エネルギーを加えることによって、非晶質半導体膜を結晶化させた半導体薄膜、その半導体薄膜の形成方法、その半導体薄膜を用いた半導体装置およびディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、絶縁膜上または絶縁性基板上にシリコン等の非晶質半導体膜を形成し、その非晶質半導体膜に結晶化を助長するニッケル(Ni)等の金属元素を導入し、低温での加熱処理、例えば、温度550℃、4時間の熱処理を施すことによって結晶性シリコン膜を結晶成長させる方法が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2)。
【0003】
上記方法で作成された多結晶半導体膜の配向性については、横成長させた結晶の結晶成長面が概略(111)面であることが確認されている(例えば、特許文献3)。多結晶半導体膜の結晶成長面が概略(111)面であることは、(111)面、(220)面、(311)面の各面のX線回折ピークの積分強度を測定し、(111)配向比率を下記の式のように定義し、この式に基づいて求められたものである。
【0004】
【数1】
Figure 0004744059
【0005】
【特許文献1】
特開平7−130652号公報
【特許文献2】
特開平8−78329号公報
【特許文献3】
特開平10−64819号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、測定精度の高いX線in−plane回折測定によって、多結晶半導体膜の基板表面に対する垂直方向の配向は、(111)面、(220)面、(311)面以外に(400)面、(331)面および(422)面も存在することが確認された。したがって、上記の式による(111)配向比率の定義では、多結晶半導体膜の基板表面に対する垂直方向の配向を正確に規定することがむずかしい。
【0007】
また、多結晶半導体膜の(111)面は、結晶方位の分布を求める反射電子回折パターン(Electron Back Scatter diffraction Pattern:EBSP)測定によると、完全な基板表面に対する垂直方向から±数度(°)の範囲に広く分布した状態を示している(図示せず)。
【0008】
これにより、多結晶半導体膜の基板表面に対する垂直方向の配向性は、基板表面に対する垂直方向の(111)配向比率のみでは正確に規定することができないため、基板表面に対する垂直方向の[111]晶帯面配向比率を用いて規定する必要がある。
【0009】
ところが、基板表面に対する垂直方向の[111]晶帯面配向比率によって、多結晶半導体膜の基板表面に対する垂直方向の配向性を規定することは、これまで行われていない。このため、結晶性シリコン膜を用いたTFTの電気的特性等を向上させる場合、結晶性シリコン膜を結晶成長させるプロセス条件の最適化を図るための目標となる多結晶半導体膜の基板表面に対する垂直方向の配向性が明確になっていない。
【0010】
絶縁膜上または絶縁性基板上に結晶性シリコン膜を結晶成長させ、この結晶性シリコン膜を用いてTFTを形成する場合、結晶性シリコン膜を結晶成長させるプロセス条件が最適化されていないと、結晶成長後の結晶性シリコン膜の結晶方位がランダムとなり、特定の結晶方位に対する配向率が低くなる。特定の結晶方位に対する配向率が低くなると、異なる結晶方位の結晶粒の境界である結晶粒界において結晶格子の連続性を保持することがほとんど不可能になり、不対結合手が多く形成されることが推定できる。結晶粒界にできる不対結合手は、結晶性シリコン膜内を移動するキャリア(電子またはホール)の捕獲中心となり、キャリアの散乱およびキャリアのトラップに起因し、キャリアの輸送特性を低下させている。
【0011】
このような結晶性シリコン膜を用いてTFTを形成しても、高い電界効果移動度を有するTFTは得られない。また、結晶粒界は、結晶性シリコン膜内でランダムに存在するため、TFTのチャネル形成領域を特定の結晶方位を持つ結晶粒で形成することが不可能となり、TFTの電気的特性のバラツキの要因となる。
【0012】
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的は、結晶成長を行う基板表面の垂直方向に特定の結晶方位の配向性を有し、結晶性が改善された半導体薄膜、その半導体薄膜の形成方法、その半導体薄膜を用いた半導体装置およびディスプレイ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体薄膜の形成方法は、絶縁性基板または絶縁膜上に全面にわたって非晶質シリコン膜を形成する工程と、該非晶質シリコン膜上の全面にわたって、結晶化を促進する触媒物質としてのNiを、1×1013atoms/cm以上、5×1013atoms/cm以下の範囲の表面濃度で添加する工程と、該触媒物質が添加された該非晶質シリコン膜に熱エネルギーを加えることによって、該非晶質シリコン膜を結晶性シリコン薄膜に結晶成長させる工程と、該結晶性シリコン薄膜に、300〜320mj/cmの範囲のエネルギー密度のエキシマレーザー光を照射することによって、該結晶性シリコン薄膜の結晶性をさらに向上させた多結晶シリコン膜を形成する工程とを包含し、前記絶縁性基板または絶縁膜の表面に対する垂直方向の前記多結晶シリコン膜の結晶方位が、反射電子回折パターン法による、多結晶シリコン膜の複数の測定点それぞれについての結晶方位解析により求めた[111]晶帯面に優先的に配向し、[111]晶帯面配向比率が、垂直方向を基準にして±5°の範囲内で52%を保持しており、該[111]晶帯面配向比率が、反射電子回折パターン法による結晶方位解析の結果、上記多結晶シリコン膜表面と<111>軸がなす角度が±5°以内の結晶方位を示す上記多結晶シリコン膜の測定点の数と、反射電子回折パターン法による結晶方位解析が行われた上記多結晶シリコン膜の測定点の全数との割合で求められることを特徴とし、そのことにより上記目的が達成される。
【0014】
好ましくは、前記非晶質シリコン膜は、前記基板上に50nmの膜厚で形成される。
【0015】
好ましくは、前記非晶質シリコン膜には、550℃の温度で4時間にわたる熱処理によって熱エネルギーが加えられる。
【0020】
本発明の半導体薄膜は、前記の半導体薄膜の形成方法によって形成されており、そのことにより上記目的が達成される。
【0023】
本発明の半導体装置は、前記半導体薄膜を用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0024】
本発明のディスプレイ装置は、前記半導体装置を用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、絶縁性基板上に非晶質シリコン膜を形成し、形成された非晶質シリコン膜に結晶化を促進する触媒物質を導入(添加)して加熱処理を行うことによって結晶化させ、さらにその結晶性を向上させるために、エキシマレーザーのレーザー光を照射し、レーザー光を照射された多結晶シリコン膜の基板表面に垂直な方向の結晶方位が概略(111)面に優先的に配向されることに着目したものである。 そして、本願発明者は、上記レーザー光を照射し、基板表面に垂直な方向の結晶方位が概略(111)面に優先的に配向された多結晶シリコン膜を結晶成長させ、その結晶成長した多結晶シリコン膜において、結晶欠陥が少なく、良好な結晶性が得られることを実験によって明確にした。
【0026】
以下、このような結果が得られた実験について詳細に説明する。
【0027】
まず、SiHガスを用いたプラズマCVD(化学気相成長)法によって、成膜温度300℃にて、ガラス基板上に膜厚50nmの非晶質シリコン膜を形成する。
【0028】
次に、スパッタリング法を用いて、非晶質シリコン膜上にニッケル(Ni)薄膜を形成する。ニッケル薄膜表面のニッケル原子濃度は、1×1013〜5×1013個/cmに設定する。
【0029】
次に、電気炉を用いて温度550℃、4時間の加熱処理を行う。この加熱処理により、ニッケル薄膜から非晶質シリコン膜に導入されたニッケルが、非晶質シリコン膜内のシリコンと反応して、非晶質シリコン膜の表面の全面にランダムにニッケルシリサイドを形成する。さらに、このニッケルシリサイドが結晶核となって、非晶質シリコン膜の結晶化が促進される。ニッケルシリサイドは、非晶質シリコンを結晶化しながら横方向に移動し、ニッケルシリサイドが通過した後には、結晶性シリコン膜が形成される。
【0030】
次に、ニッケルシリサイドによって結晶化された結晶性シリコン膜の結晶性をさらに向上させるために、XeClエキシマレーザーを結晶性シリコン膜に照射し、多結晶シリコン膜を結晶成長させる。
【0031】
そして、反射電子回折パターン法によって、測定ピッチ0.5μm毎に電子線を、電気炉の加熱処理によって得られる結晶性シリコン膜およびエキシマレーザーのレーザー光の照射によって得られる多結晶シリコン膜にそれぞれ照射して、結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜のそれぞれ隣接する各測定点間の結晶方位を測定する。
【0032】
結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜における結晶方位の分布を求める反射電子回折パターン法(以下、EBSP法と記述する)について説明する。
EBSP法は、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)に専用の検出器を設け、試料の結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜に電子線をそれぞれ照射することによって生じる一次電子の後方散乱から結晶方位を分析する手法である。
【0033】
所定の結晶構造を有する結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜の結晶内に電子線が入射すると、電子線の後方にも非弾性散乱が生じ、その非弾性散乱から球面波電子線が発生する。球面波電子線の一部は、ブラッグの回折条件を満たす結晶面で弾性散乱されて、所定の結晶方位に特有の線状パターン(一般に菊池パターンと呼ばれる)が形成される。菊地パターンは、結晶構造および結晶方位を鋭敏に反映するために、後者の性質を利用して結晶方位解析を行うことができる。
EBSP法は、試料である結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜上の、電子線が照射される位置を移動させながら、結晶方位解析を繰り返す(マッピング測定)ことで、試料表面の結晶方位または配向の情報を得ることができる。マッピング測定により各結晶粒の結晶方位がすべて求まると、結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜に対するそれぞれの結晶方向の状態を統計的に表示できる。
【0034】
図6(a)〜(c)は、それぞれEBSP法により求められる逆極点図の一例である。図6(a)〜(c)に示す逆極点図は、試料の特定の面(ここでは膜表面)を、指定された方向から見たときに、その方向を向く結晶粒の結晶方位をプロットし、結晶方位の分布を示すものである。図6(a)〜(c)の各逆極点図の左上のそれぞれの数値は、試料の[001]、[010]、[100]の方位を示し、図6(a)〜(c)は、それぞれ[001]、[010]、[100]の方位から見た逆極点図である。例えば、図6(a)では、{101}付近でプロットされた点の密度が高くなっており、{101}付近の結晶方位が(101)面に優先的に配向していることを示す。ここで、{101}は、(101)面に等価な面の全てを含んだものを示す記号である。
【0035】
図7は、上記の実験にて成膜した結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜をEBSP法によって測定した逆極点図の一例である。
【0036】
図7に示す逆極点図は、結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜が成膜された基板表面の垂直方向の結晶の方位を0.5μmピッチで測定しプロットしたものである。図7に示すように、{112}、{7 3 10}(図示せず)、{101}の各面を結ぶ領域でプロットされた点の密度が高くなっている。これらの面方位は、[111]晶帯面と言われており、図8に示すように、[111]晶帯面は、基板表面に平行な方向の結晶軸が〈111〉軸となる面である。
【0037】
図9は、[111]晶帯面の配向比率を求めるための所定の格子面を示す図である。図9に示すように、[111]晶帯における所定の面方位{112}、{325}、{7 3 10}、{729}、{819}、{101}を選択し、それぞれの面方位を中心に±5°の範囲内の結晶方位を示す測定点を数えた。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004744059
【0039】
表1より、[111]晶帯面の配向比率は52%である。この配向比率の値は、次式から求める[111]晶帯面配向比率と略同じである。
【0040】
【数2】
Figure 0004744059
【0041】
また、ニッケルシリサイドを結晶核として結晶化した多結晶シリコン膜は、[111]晶帯面配向比率が高くなり、ニッケルシリサイドを結晶核とする結晶成長は、非晶質シリコン膜内おいて、針状あるいは柱状に結晶粒が伸びるようにして成長し、その結晶成長の途中で、結晶粒の結晶方位が徐々に変化すると考えられる。このような結晶方位の変化は、多結晶シリコン膜内のストレスを緩和するように変化し、ストレスの緩和により多結晶シリコン膜内の欠陥が少なくなる。
【0045】
以下、本発明の多結晶シリコン膜の形成方法の具体的な形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明の多結晶シリコン膜の形成方法は、以下の実施形態1〜4に限定されるものではない。
【0046】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1の結晶性シリコン膜の形成方法を説明する断面図である。
【0047】
まず、PE−CVD法によって、ガラス基板11上の全面にわたって、膜厚50nmの非晶質シリコン膜12を形成する。成膜用の材料ガスは、SiHガスを用い、基板温度は、300℃とする。
【0048】
次に、スパッタリング法を用いて、非晶質シリコン膜12上に全面にわたってニッケル(Ni)を蒸着してニッケル薄膜13を形成する。ここでは、ニッケル薄膜13におけるニッケルの表面原子濃度は、1×1013個/cmとする。
【0049】
次に、電気炉を用いて加熱処理を実施する。この加熱処理の条件は、例えば、温度550℃、4時間とする。この加熱処理により、最初に、ニッケル薄膜13内のニッケルと非晶質シリコン膜12内のシリコンとが反応してニッケルシリサイドが形成され、このニッケルシリサイドを結晶核として結晶化が進行する。
【0050】
次に、XeClエキシマレーザーのレーザー光を照射して、上記加熱処理により結晶化されたシリコン膜の結晶性をさらに向上させる。このエキシマレーザーの照射におけるエキシマレーザー光のエネルギー密度は、300〜320mJ/cmの範囲内に設定する。
【0051】
以上の工程により、ガラス基板11の表面に対して垂直方向の結晶方位が、[111]晶帯面に優先的に配向し、[111]晶帯面配向比率が、垂直方向を基準として±5°の範囲内で40%以上に制御された多結晶シリコン膜が形成される。
【0052】
参考形態1
図2(a)および(b)は、それぞれ本発明の参考形態1の結晶性シリコン膜の形成方法を説明する断面図である。
【0053】
まず、図2(a)に示すように、SiHガスを用いたプラズマCVD法によって、ガラス基板11上の全面にわたって、非晶質シリコン膜12を50nmの膜厚に形成する。
【0054】
次に、図2(b)に示すように、非晶質シリコン膜12上の全面にわたって膜厚100nmのSiO膜14を形成した後、RIE(反応性イオンエッチング)法によって、SiO膜14の所定部分をエッチングにより除去し、触媒元素導入領域15とする。この触媒元素導入領域15は、例えば、幅10μmの線状に形成する。
【0055】
次に、スパッタリング法を用いて、SiO膜14および触媒元素導入領域15上にニッケル薄膜13を形成する。ここでは、ニッケル薄膜13におけるニッケルの表面原子濃度は、5×1013個/cmとする。
【0056】
次に、電気炉を用いて加熱処理を実施する。この加熱処理の条件は、温度550℃、4時間とする。この加熱処理により、触媒元素導入領域15のニッケルとシリコンとが反応してニッケルシリサイドが形成され、このニッケルシリサイドを結晶核として結晶化が進行する。ニッケルシリサイドは、非晶質シリコン膜12のシリコンを結晶化させながら、基板面に対して横方向に移動し、移動方向の後ろ側に、結晶性シリコン膜を形成する。
【0057】
次に、加熱処理により結晶性シリコン膜になった非晶質シリコン膜12上に形成されたSiO膜14をエッチングにより除去する。
【0058】
次に、XeClエキシマレーザーのレーザー光を照射して、加熱処理により結晶化された結晶性シリコン膜12の結晶性をさらに向上させる。このエキシマレーザーの照射におけるエキシマレーザー光のエネルギー密度は、300〜320mJ/cmの範囲内に設定する。
【0059】
以上の工程により、ガラス基板11の表面に対して垂直方向の結晶方位が、[111]晶帯面に優先的に配向し、[111]晶帯面配向比率が、垂直方向を基準として±5°の範囲内で40%以上に制御された多結晶シリコン膜が形成される。
【0060】
参考形態2
図3は、本発明の参考形態2の結晶性半導体膜の形成方法を説明する断面図である。
【0061】
まず、プラズマCVD法によって、石英基板16上の全面にわたって、膜厚50nmの非晶質シリコン膜12を形成する。成膜用の材料ガスは、SiHガスを用い、基板温度は、300℃とする。
【0062】
次に、スパッタリング法を用いて、非晶質シリコン膜12上の全面にわたってニッケル(Ni)を蒸着してニッケル薄膜13を形成する。ここでは、ニッケル薄膜13におけるニッケルの表面原子濃度は、1×1013個/cmとする。
【0063】
次に、電気炉を用いて加熱処理を実施する。この加熱処理の条件は、例えば、温度550℃、4時間とする。この加熱処理により、最初に、ニッケル薄膜13内のニッケルと非晶質シリコン膜12内のシリコンとが反応してニッケルシリサイドが形成され、このニッケルシリサイドを結晶核として結晶化が進行する。
【0064】
続いて、温度900〜1000℃の高温加熱処理を実施して、結晶性シリコン膜12の結晶性をさらに向上させる。
【0065】
次に、XeClエキシマレーザーのレーザー光を照射して、上記高温加熱処理により結晶化されたシリコン膜の結晶性をさらに向上させる。このエキシマレーザーの照射におけるエキシマレーザー光のエネルギー密度は、300〜320mJ/cmの範囲内に設定する。
【0066】
以上の工程により、石英基板16の表面に対して垂直方向の結晶方位が、[111]晶帯面に優先的に配向し、[111]晶帯面配向比率が、垂直方向を基準として±5°の範囲内で40%以上に制御された多結晶シリコン膜が形成される。
【0067】
(実施形態
図4は、実施形態によって形成された多結晶シリコン膜を用いた実施形態の半導体装置の要部の断面図である。
【0068】
本実施形態では、上述した実施形態1において説明した結晶性シリコン膜によって形成された薄膜トランジスタ等の半導体装置およびその製造方法について説明する。本実施形態4の半導体装置は、液晶ドライバー、半導体メモリー、半導体論理回路等に用いることが可能である。
図4に示す半導体装置は、図1に示す結晶性半導体薄膜の形成方法によって形成された多結晶シリコン膜に薄膜トランジスタ等が形成され、その薄膜トランジスタを用いた液晶ドライバー、半導体メモリーおよび半導体論理回路の要部を表している。
【0069】
図4に示す半導体装置は、ガラス基板等の絶縁性基板21上の所定の領域に、図1〜3に示す結晶性半導体薄膜の形成方法によって、多結晶シリコン膜22が形成されている。多結晶シリコン膜22の中央部は、チャネル領域22aが形成されており、このチャネル領域22a上には、ゲートSiO膜23を介してWSiから成るゲート電極24が形成されている。チャネル領域22aの両側には、それぞれドレイン領域22bおよびソース領域22cが形成されている。多結晶シリコン膜22の端部および絶縁性基板21上には、ゲートSiO膜23および層間絶縁膜であるSiO膜25が順番に形成されており、チャンネル領域22a上のゲートSiO膜23およびゲート電極24の周囲もSiO膜25によって被覆されている。ドレイン領域22bおよびソース領域22c上には、ゲートSiO膜23およびSiO膜25に設けられたコンタクトホール26が形成されており、それらのコンタクトホール26、および、チャンネル領域上のSiO膜25を除いたSiO膜25上にAl配線27が形成されている。Al配線27は、ドレイン領域22bおよびソース領域22cに接続されている。Al配線27およびチャンネル領域22c上のSiO膜25を被覆するようにSiN保護膜28が形成され、SiN保護膜28の所定の領域には、Al配線27が露出するようにスルーホール29が形成されている。
【0070】
続いて、図4に示す半導体装置の製造方法を説明する。
【0071】
ガラス基板等の絶縁性基板21上に、図1〜3に示す結晶性半導体薄膜の形成方法によって多結晶シリコン膜22を形成し、CFガスおよびOガスを用いたRIE法によって、多結晶シリコン膜22を所定の形状にパターニングし、島状の多結晶シリコン膜22を形成する。その後、絶縁性基板21および多結晶シリコン膜22上には、TEOSガスおよびOガスを用いたプラズマCVD法によってゲートSiO膜23を成膜する。
【0072】
次に、ゲートSiO膜23上に、スパッタリング法によってWSi層を形成する。その後、CFガスおよびOガスを用いたRIE法によって、多結晶シリコン膜22上の略中央部分にWSi層が残るようにパターニングして、多結晶シリコン膜22上にゲートSiO膜23を介してWSiから成るゲート電極24を形成する。
【0073】
次に、ゲート電極24をマスクとして、イオンドーピング法によって、多結晶シリコン膜22にP(リン)またはB(ボロン)を注入し、ソース領域22cおよびドレイン領域22bを形成する。P(リン)が注入されるとN型MOSFETが形成され、B(ボロン)が注入されるとP型MOSFETが形成される。ゲート電極24によってマスクされたソース領域22cおよびドレイン領域22b間には、チャネル領域22aが形成される。
【0074】
次に、絶縁性基板21上の全面に、TEOSガスおよびOガスを用いたプラズマCVD法によって、層間絶縁膜であるSiO膜25を形成し、ドレイン領域22bおよびソース領域22c上のそれぞれ所定の領域にドレイン領域22bおよびソース領域22cの表面が露出するように、CFガスおよびCHFガスを用いたRIE法によって、エッチングを行いコンタクトホール26を形成する。この場合、チャンネル領域22a上のゲートSiO膜23およびゲート電極24の周囲は、SiO膜25によって被覆されている。
【0075】
次に、ドレイン領域22bおよびソース領域22c上のコンタクトホール26が形成された各開口部およびSiO膜25上には、スパッタリング法によって、Al層を成膜し、BClガスおよびClガスを用いたRIE法によって、Al層を所定の形状にパターニングし、ドレイン領域22bおよびソース領域22c上のコンタクトホール26が形成されたそれぞれの開口部、および、ゲート電極24を被覆するSiO膜25を除いたSiO膜25上にAl配線27を形成する。Al配線27は、ドレイン領域22bおよびソース領域22cとそれぞれ電気的に接続されている。
【0076】
次に、ゲート電極24を被覆するSiO膜25およびAl配線27上全体に、SiHガスとNHガスまたはNガスとを用いたプラズマCVD法によって、SiN保護膜28を形成する。最後に、SiN保護膜28の一部を、CFガスおよびCHFガスを用いたRIE法によってエッチングし、SiN保護膜28の所定の領域にAl配線27が露出するようにスルーホール29を形成する。
これにより、薄膜トランジスタ、抵抗、キャパシタ等の半導体素子から成る液晶ドライバー、半導体メモリーおよび半導体論理回路の半導体装置が作製できる。
実施形態3
図5は、図4に示す実施形態の半導体装置を用いた液晶ディスプレイ装置の要部の断面図である。
【0077】
図5に示す液晶ディスプレイ装置は、ガラス基板等の絶縁性基板21上の所定の領域には、図1に示す結晶性半導体薄膜の形成方法によって多結晶性シリコン膜22が形成されている。多結晶シリコン膜22の中央部は、チャネル領域22aが形成されており、このチャネル領域22a上には、ゲートSiO膜23を介してWSiから成るゲート電極24が形成されている。チャネル領域22aの両側には、それぞれドレイン領域22bおよびソース領域22cが形成されている。多結晶シリコン膜22の端部および絶縁性基板21上には、ゲートSiO膜23および層間絶縁膜であるSiO膜25が順番に形成されており、チャンネル領域22a上のゲートSiO膜23およびゲート電極24の周囲もSiO膜25によって被覆されている。ドレイン領域22bおよびソース領域22c上には、ゲートSiO膜23およびSiO膜25に設けられたコンタクトホール26が形成されており、それらのコンタクトホール26、および、チャンネル領域上のSiO膜25を除いたSiO膜25上にAl配線27が形成されている。Al配線27は、ドレイン領域22bおよびソース領域22cに接続されている。Al配線27およびチャンネル領域22c上のSiO膜25を被覆するようにSiO膜28が形成され、ソース領域22c側に形成されているSiO膜28の所定の領域には、Al配線27が露出するようにスルーホール29が設けられている。
【0078】
スルーホール29およびSiO膜28上には、ITO(Indium Tin Oxide)膜から成る画素電極30が形成され、スルーホール29にてAl配線27に接続されている。ITO膜から成る画素電極30は、スパッタリング法によって形成され所定の形状にパターニングされることによって、ゲート電極24、ソース領域22cおよびドレイン領域22bを有する薄膜トランジスタ(TFT)部を覆うように配置されている。画素電極30およびSiO膜28上には、SiN保護膜31および配向膜であるポリイミド膜32が順番に形成されている。SiN保護膜31は、SiHガスとNHガスまたはNガスとを用いたプラズマCVD法によって形成されており、配向膜であるポリイミド膜32は、オフセット印刷法によって形成され、表面が平坦化されている。また、配向膜であるポリイミド膜32には、液晶分子を所定の方向に配向させるためのラビング処理が施されている。
【0079】
一方、TFT部が形成された絶縁性基板21に対向するように配置されたガラス基板等の絶縁性基板41上には、所定の光を透過させるカラーフィルタ42が形成されている。カラーフィルタ42は、絶縁性基板41上に赤色、緑色、青色の各感光性樹脂薄膜の付いたフィルムを熱圧着によって転写し、さらにフォトリソグラフィによってパターニングを行い、赤色、緑色および青色のフィルムの間のスペースに、ブラックマトリックス部を同様に設けることにより形成される。カラーフィルタ42上には、スパッタリング法によってITO膜から成る対向電極43が形成されており、対向電極43上には、オフセット印刷法によって配向膜であるポリイミド膜44が形成されている。ポリイミド膜44には、ポリイミド膜44と同様に、液晶分子を所定の方向に配向させるためのラビング処理が施されている。
【0080】
そして、図5に示す液晶ディスプレイ装置は、TFT部、画素電極30等から成る半導体装置が形成された絶縁性基板21と、カラーフィルタ42、対向電極43等が形成された絶縁性基板41とをシール樹脂で貼り合わせ、絶縁性基板21および41間に液晶50が注入されている。
【0081】
続いて、図5に示す液晶ディスプレイ装置の製造方法を説明する。
【0082】
ガラス基板等の絶縁性基板21上に、図1に示す結晶性半導体薄膜の形成方法によって多結晶シリコン膜22を形成し、CFガスおよびOガスを用いたRIE法によって、多結晶シリコン膜22を所定の形状にパターニングし、島状の多結晶シリコン膜22を形成する。その後、絶縁性基板21および多結晶性シリコン膜22上には、TEOSガスおよびOガスを用いたプラズマCVD法によってゲートSiO膜24を成膜する。
【0083】
次に、ゲートSiO膜23上に、スパッタリング法によってWSi層を形成する。その後、CFガスおよびOガスを用いたRIE法によって、多結晶シリコン膜22上の略中央部分にWSi層が残るようにパターニングして、多結晶シリコン膜22上にゲートSiO膜23を介してWSiから成るゲート電極24を形成する。
【0084】
次に、ゲート電極24をマスクとして、イオンドーピング法によって、多結晶シリコン膜22にP(リン)またはB(ボロン)を注入し、ソース領域22cおよびドレイン領域22bを形成する。P(リン)が注入されるとN型MOSFETが形成され、B(ボロン)が注入されるとP型MOSFETが形成される。ゲート電極24によってマスクされたソース領域22cおよびドレイン領域22b間には、チャネル領域22aが形成される。
【0085】
次に、絶縁性基板21上の全面に、TEOSガスおよびOガスを用いたプラズマCVD法によって、層間絶縁膜であるSiO膜25を形成し、ドレイン領域22bおよびソース領域22c上のそれぞれ所定の領域にドレイン領域22bおよびソース領域22cの表面が露出するように、CFガスおよびCHFガスを用いたRIE法によって、エッチングを行いコンタクトホール26を形成する。この場合、チャンネル領域22a上のゲートSiO膜23およびゲート電極24の周囲は、SiO膜25によって被覆されている。
【0086】
次に、ドレイン領域22bおよびソース領域22c上のコンタクトホール26が形成された各開口部およびSiO膜25上には、スパッタリング法によって、Al層を成膜し、BClガスおよびClガスを用いたRIE法によって、Al層を所定の形状にパターニングし、ドレイン領域22bおよびソース領域22c上のコンタクトホール26が形成されたそれぞれの開口部、および、ゲート電極24を被覆するSiO膜25を除いたSiO膜25上にAl配線27を形成する。Al配線27は、ドレイン領域22bおよびソース領域22cとそれぞれ電気的に接続されている。
【0087】
次に、ゲート電極24を被覆するSiO膜25およびAl配線27上全体に、SiHガスとNHガスまたはNガスとを用いたプラズマCVD法によって、SiO膜28を形成し、SiO膜28の一部を、CFガスおよびCHFガスを用いたRIE法によってエッチングし、ソース領域22c側に形成されているSiO膜28の所定の領域にAl配線27が露出するようにスルーホール29を形成する。
【0088】
次に、スパッタリング法によって、ITO膜から成る画素電極30を形成し、HClとFeClを用いて、画素電極30を所定の形状にパターニングする。画素電極30は、ゲート電極24、ソース領域22cおよびドレイン領域22bを有するTFT部を覆うようにパターニングされる。その後、画素電極30およびSiO膜28上に、SiHガスとNHガスまたはNガスとを用いたプラズマCVD法によってSiN保護膜31を形成し、さらに、SiN保護膜31上にオフセット印刷法によって、配向膜であるポリイミド膜32を形成し、ポリイミド膜32上にラビング処理を行う。
【0089】
次に、TFT部が形成された絶縁性基板21と異なるガラス基板等の絶縁性基板41に、赤色、緑色、青色の各感光性樹脂薄膜の付いたフィルムを熱圧着によって転写し、フォトリソグラフィによってそのフィルムをパターニングし、さらに赤色、緑色、青色の間のスペースにブラックマトリクス部を同様に形成し、カラーフィルタ42を形成する。その後、カラーフィルタ42上に、スパッタリング法によってITO膜から成る対向電極43を形成し、さらに、対向電極43上にオフセット印刷法によって、配向膜であるポリイミド膜44を形成し、ポリイミド膜44上の表面にラビング処理を行う。
次に、カラーフィルタ42および対向電極43を形成した絶縁性基板41と、TFT部、画素電極30等から成る半導体装置が形成された絶縁性基板21とを対向するように配置しシール樹脂で貼り合わせる。この場合、2枚の絶縁性基板1および絶縁性基板25間の間隔を一定にするため、真球状のシリカを散布する。そして、絶縁性基板1および絶縁性基板25間に液晶を注入した後、偏光板を張り付け、周辺にドライバーIC等を実装して液晶ディスプレイ装置を作製する。
【0090】
次に、本発明の適用範囲について説明する。
【0091】
上記本発明の実施形態では、結晶性半導体膜を形成する基板として、ガラス基板または石英基板を用いているが、シリコン(Si)ウエハにSiO膜、SiN膜を形成し、SiO膜、SiN膜上に結晶性半導体膜を形成しも良い。
【0093】
また、上記本発明の実施形態では、非晶質シリコン膜を形成する方法として、SiHガスを用いたプラズマCVD法を用いているが、Siガスを用いた減圧CVD法、スパッタ法等の他の方法を用いてもよい。
【0094】
また、上記本発明の実施形態では、形成される半導体薄膜の膜厚を50nmとしているが、膜厚50〜150nmの範囲であれば、本発明の半導体薄膜の形成方法を適用することができる。
【0095】
また、上記本発明の実施形態では、触媒物質であるニッケル(Ni)の導入は、スパッタリング法を用いた蒸着法により導入しているが、真空蒸着法、メッキ法、イオンドーピング法、CVD法、スピンコート法等の他の方法を用いてもよい。スピンコート法を用いて触媒物質を導入する場合、触媒物質を含む溶液として、水、メタノール、エタノール、n−プロパノ−ル、アセトンからなる群から選ばれた少なくとも一種類の溶媒を含むことが望ましい。また、触媒物質として、ニッケルを用いる場合、酢酸ニッケルを上記溶媒に溶解することによって、ニッケルを絶縁基板上または非晶質シリコン膜上に塗布することができる。
【0097】
また、半導体薄膜に照射するレーザとしては、紫外光の波長域を有するエキシマレーザ、可視・紫外光の波長域を有するYAGレーザーがあるが、これらは、半導体薄膜の種類及び膜厚によって使い分けられる。例えば、紫外光の吸収係数は、シリコンに対して高いので、薄いシリコン膜を溶融させるには、紫外光の波長域を有するエキシマレーザが適している。また、可視・紫外光の吸収係数は低いので、厚いシリコン膜を溶融させるためには、可視・紫外光の波長域を有するYAGレーザが適している。上記本発明の実施形態1〜3では、膜厚50nmの薄いのシリコン膜を用いているので、エキシマレーザーが適している。
【0098】
【発明の効果】
本発明の半導体薄膜の形成方法は、絶縁性基板または絶縁膜上に非晶質半導体膜を形成し、その非晶質半導体膜上に、結晶化を促進する触媒物質を添加し、触媒物質が添加された非晶質半導体膜に第1のエネルギーを加えることによって、非晶質半導体膜を結晶性半導体薄膜に結晶成長させ、さらに、結晶性半導体薄膜に、第2のエネルギーを加えることによって、結晶性半導体薄膜の結晶性をさらに向上させた多結晶半導体膜を形成することによって、結晶成長を行う基板表面の垂直方向に特定の結晶方位の配向性を有し、結晶性が改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の結晶性シリコン膜の形成方法を説明する断面図である。
【図2】 (a)および(b)は、それぞれ本発明の参考形態1の結晶性シリコン膜の形成方法を説明する断面図である。
【図3】 本発明の参考形態2の結晶性半導体膜の形成方法を説明する断面図である。
【図4】 実施形態によって形成された多結晶シリコン膜を用いた実施形態の半導体装置の要部の断面図である。
【図5】 図4に示す実施形態の半導体装置を用いた液晶ディスプレイ装置の要部の断面図である。
【図6】 (a)〜(c)は、それぞれEBSP法により求められる逆極点図の一例である。
【図7】 結晶性シリコン膜および多結晶シリコン膜が成膜された基板表面の垂直方向の結晶の方位を0.5μmピッチで測定しプロットした逆極点図である。
【図8】 [111]晶帯面の説明図である。
【図9】 [111]晶帯面の配向比率を求めるための所定の格子面を示す図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板
12 非晶質シリコン膜
13 ニッケル薄膜
14 SiO
15 触媒物質導入領域
16 石英基板
21 ガラス基板
22 多結晶シリコン膜
23 ゲートSiO
24 WSiゲート電極
25 SiO
26 コンタクトホール
27 Al配線
28 SiN保護膜
29 スルーホール
30 画素電極
31 SiN膜
32 ポリイミド膜
41 ガラス基板
42 カラーフィルター
43 対向電極
44 ポリイミド膜
50 液晶

Claims (6)

  1. 絶縁性基板または絶縁膜上に全面にわたって非晶質シリコン膜を形成する工程と、
    該非晶質シリコン膜上の全面にわたって、結晶化を促進する触媒物質としてのNiを、1×1013atoms/cm以上、5×1013atoms/cm以下の範囲の表面濃度で添加する工程と、
    該触媒物質が添加された該非晶質シリコン膜に熱エネルギーを加えることによって、該非晶質シリコン膜を結晶性シリコン薄膜に結晶成長させる工程と、
    該結晶性シリコン薄膜に、300〜320mj/cmの範囲のエネルギー密度のエキシマレーザー光を照射することによって、該結晶性シリコン薄膜の結晶性をさらに向上させた多結晶シリコン膜を形成する工程とを包含し、
    前記絶縁性基板または絶縁膜の表面に対する垂直方向の前記多結晶シリコン膜の結晶方位が、反射電子回折パターン法による、多結晶シリコン膜の複数の測定点それぞれについての結晶方位解析により求めた[111]晶帯面に優先的に配向し、[111]晶帯面配向比率が、垂直方向を基準にして±5°の範囲内で52%を保持しており、
    該[111]晶帯面配向比率が、反射電子回折パターン法による結晶方位解析の結果、上記多結晶シリコン膜表面と<111>軸がなす角度が±5°以内の結晶方位を示す上記多結晶シリコン膜の測定点の数と、反射電子回折パターン法による結晶方位解析が行われた上記多結晶シリコン膜の測定点の全数との割合で求められることを特徴とする半導体薄膜の形成方法。
  2. 前記非晶質シリコン膜は、前記基板上に50nmの膜厚で形成される、請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  3. 前記非晶質シリコン膜には、550℃の温度で4時間にわたる熱処理によって熱エネルギーが加えられる、請求項1に記載の半導体薄膜の形成方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体薄膜の形成方法によって形成された半導体薄膜。
  5. 請求項4に記載の半導体薄膜を用いた半導体装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置を用いたディスプレイ装置。
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