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JP4634064B2 - 人工炭酸泉製造システム - Google Patents

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Description

本発明は、入浴後のあたたまり感が高く、肌感触が良好な人工炭酸泉、その製造法及び製造システムに関する。
炭酸塩と酸とを組み合せた炭酸ガス発生物を配合した浴用剤が、血行促進効果に優れ、湯冷めを惹起し難いことが知られている(特許文献1参照)。そして、更に血行促進によるあたたまり感以外に肌に対する感触を向上させるために炭酸ガス発生物に油性成分を配合した入浴剤(特許文献2参照)、炭酸ガス発生物に油性成分、非イオン界面活性剤及びカチオンポリマーを配合した入浴剤(特許文献3参照)、炭酸ガス発生物に脂肪酸エステルを60%以上含む油性成分及び非イオン界面活性剤を配合した入浴剤(特許文献4参照)、炭酸ガス発生物に特定の構造を有するアルキルフタライド及び脂肪酸エステルを配合した入浴剤(特許文献5参照)が報告されている。
一方、炭酸ガスを浴湯に直接吹き込んで人工的に炭酸泉をつくりだす手段が報告されている(特許文献6〜9参照)。
特開昭59−70609号公報 特開昭63−93711号公報 特開平2−115115号公報 特開平2−115116号公報 特開平10−167952号公報 特開平3−186268号公報 特開平6−78963号公報 特開平7−779号公報 特開平6−174297号公報
しかしながら、従来の入浴剤や炭酸ガスを吹き込んだ炭酸泉では入浴後のあたたまり感が十分でなく、更にあたたまり感が高く、肌感触の良好な人工炭酸泉が望まれていた。
そこで本発明者は、直接炭酸ガスを溶解させた炭酸泉におけるあたたまり感を向上させるべく種々検討した結果、従来は水に溶解した炭酸ガスが血行を促進すると考えられていたため、あたたまり感を向上させるためには、炭酸ガスをより高濃度に水中に溶解させることが必要とされていた。ところが、炭酸ガスは油性成分の種類により、水よりも油性成分中により分配しやすいことが判明した。そして更に検討した結果、浴湯中に油性成分を分散させ、炭酸ガスを溶解させることにより高濃度の炭酸ガスを皮膚に供給することができ、よりあたたまり感が向上することを見出した。
すなわち、本発明は、下記(A)及び(B):
(A)油性成分含有組成物
(B)炭酸ガス溶解装置
を含む人工炭酸泉製造システムを提供するものである。
また、本発明は、浴湯中に油性成分を分散し、浴湯中の炭酸ガス濃度が60ppm以上となるように炭酸ガスを投入する人工炭酸泉の製造法を提供するものである。
更に本発明は、浴湯中の油性成分濃度が0.1ppm以上であり、浴湯中の炭酸ガス濃度が60ppm以上である人工炭酸泉を提供するものである。
本発明によれば、より高濃度の炭酸ガスが浴湯中に溶解するため、入浴後のあたたまり感が極めて高く、かつ肌感触が良好である。
本発明において人工炭酸泉とは、炭酸ガスを浴湯中に60ppm以上(測定温度40℃)含有する浴湯であり、浴湯中の炭酸ガス濃度は好ましくは70ppm以上、更に好ましくは80ppm以上である。天然水においては、炭酸ガスを1000ppm以上含むものを炭酸泉というが、人体への温浴効果が現れるのは炭酸ガス濃度が60ppm以上であり、この値が大きければ大きいほどその効果も高くなるからである。
本発明に用いる油性成分は、炭酸ガスの油相/水相の分配比を1以上であれば特に制限されないが、更に1.1以上とする油性成分が好ましい。このような分配比の油性成分を浴湯に分散させることにより、その後に投入された炭酸ガスが浴湯中はもちろん、油相中により高濃度に存在することになる。これにより、従来に比べてより高濃度の炭酸ガスを皮膚に供給可能となる。より好ましい分配比は1.3以上であり、更に好ましくは1.5以上であり、特に好ましくは1.6以上であり、殊更1.7以上が好ましい。
このような油性成分としては、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール等の脂肪酸エステル類;大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等のグリセリド類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、スクアレン、ジオクチルシクロヘキサン、ブリスタン等の炭化水素油;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類;ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等の高級アルコール類;ハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラーオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等の精油;シリコーン油類が挙げられる。このうち、脂肪酸エステル類が、特に好ましい。前記分配比は、油剤を2種配合した場合には、その混合油の分配比である。従って、単独では前記分配比が1未満の油剤であっても、他の油剤と混合して分配比が1以上になれば使用できる。
これらのうち、単独で前記分配比が1.7以上の好ましい油剤としては、ホホバ油、スクアレン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソセチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル及びジオクチルシクロヘキサンが挙げられる。従って、本発明に使用する好ましい油性成分としては、これらの前記分配比が1.7以上の油剤を含有し、油性成分として前記分配比が1.1以上となるものである。
これらの油性成分は、あたたまり感及び肌感触の点から浴湯中に0.1ppm以上、更に0.1〜500ppm、更に1〜300ppm、特に10〜300ppmとなるように投入するのが好ましい。
本発明においては、油性成分は界面活性剤とともにを浴湯中に分散させるのが好ましい。
界面活性剤としてはアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤を挙げることができるが、特に非イオン界面活性剤を使用することが好ましい。
非イオン界面活性剤は、油性成分を浴湯に投入したときに、油性成分を浴湯中に均一に乳化させ、かつその油性成分又はミセル中に炭酸ガスを十分量溶解させる作用を有する。非イオン界面活性剤は1種でも良いが、2種以上用いることにより、どのような配合においても油性成分の自己乳化性を十分に発揮させることができるため好ましい。
用いられる非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上を組み合せて配合すればよいが、特にポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤と、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤を組み合せるのが特に好ましい。
これらの非イオン界面活性剤は、自己乳化性及び肌の感触の点から、浴湯中に合計で0.01〜250ppm、特に0.1〜150ppm、殊更1〜150ppmになるように投入するのが好ましい。
油性成分と炭酸ガスを浴湯中に投入する際その順序に特に制限はないが、油性成分を分散した浴湯中に、炭酸ガスを溶解させる方が好ましい。
炭酸ガス溶解方法としては、炭酸ガスボンベから炭酸ガスを浴湯中に吹き込む方法、燃焼ガスを導入し湯又は水と直接接触させることにより溶解させる方法、燃焼ガス中の炭酸ガスを吸着剤を利用して濃縮した後湯又は水に送り込む方法がある。このとき、炭酸ガスは、連続的に吹き込んでも溶解させても、加圧下で溶解させてもよい。また、薬剤反応により生じた炭酸ガスの気泡を温水中に溶解させる方法(特開平2−270158号公報)、導管を用いて循環させた温水を導管の途中に設けた分散器内においてスタティックミキサと呼ばれる攪拌器で強制的に炭酸ガスと温水とを混合させる方法(特開昭63−242257号公報)、多層複合中空糸膜溶解器を使用する方法(三菱レイヨン・エンジニアリング社製「炭酸水製造装置 MRESPA」)等がある。
薬剤反応により生じた炭酸ガスの気泡を温水中に溶解させる方法としては、装置内に炭酸ガス発生物を設置し、発生した炭酸ガスを浴湯中に投入するものが好ましい。このような炭酸ガス発生物としては、酸と炭酸塩を組み合せたものが好ましい。
酸としては、有機酸及び無機酸の何れでも使用できるが、水溶性で固体のものが好ましく、この中でも、例えばコハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸、ピロリドンカルボン酸、サリチル酸などの有機酸が特に好ましい。無機酸としてはホウ酸、メタケイ酸、無水ケイ酸等が挙げられる。また炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウムなどが好ましい。これらの酸及び炭酸塩はそれぞれから選ばれる1種又は2種以上を、別々にそのまま用いてもよいし、水溶液として用いても良い。また混合して用いることもできる。
本発明においては炭酸ガス投入により、浴湯中の炭酸ガス濃度を60ppm以上にするのが好ましい。より好ましい浴湯中の炭酸ガス濃度は70ppm以上であり、80ppm以上が更に好ましい。
浴湯中の炭酸ガス濃度を60ppm以上にするには、炭酸ガスを用いる場合は、計算量以上の炭酸ガスを湯中に吹き込めばよい。一方、炭酸ガス発生物を含有する組成物を用いる場合は、炭酸塩を5〜80質量%含有する組成物では、湯150Lあたり20〜200g程度投入すればよい。
本発明においては、油性成分は液状のまま浴湯中に分散させても良いし、炭酸泉製造システムに組み込んで人工炭酸泉と一緒に混合分散させても良い。また油性成分を、これを含む油性成分含有組成物として用いる場合には、組成物中に安定して配合し、固形状の保形性を保つ点、及び浴湯中に投入した際に油性成分の分散性を良くし、より効率的にあたたまり感を向上させる点、更に肌感触向上の点から油性成分含有組成物中に水溶性高分子を配合するのが好ましい。当該水溶性高分子としては、分子量200〜20000のポリエチレングリコール、デキストリン、炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル及び/又はヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキルで修飾された多糖類、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、及びメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等の水溶性非イオン性セルロースエーテル、カチオン化セルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のイオン性セルロース、グアーガム、ヒドロキシエチルグアーガム、メチルグアーガム、エチルグアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルグアーガム、スターチ、ヒドロキシエチルスターチ、メチルスターチ、エチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルスターチ及びヒドロキシプロピルメチルスターチが挙げられる。このうち、肌感触及び組成物を錠剤、顆粒等の固形状とした場合の保形性の点で、分子量6000〜20000のポリエチレングリコール、デキストリン、カチオン化セルロースが特に好ましい。ここでカチオン化セルロースとしては、第4級アンモニウム基含有セルロースが挙げられ、具体的には次の一般式(1)で表わされるものが好ましい。
Figure 0004634064
〔(1)式中、Aはアンヒドログルコース単位の残基を示し、aは50〜20000の整数であり、各R1は、それぞれ次の一般式(2)で表わされる置換基を示す。〕
Figure 0004634064
〔(2)式中、R2、R3は炭素数2又は3のアルキレン基、bは0〜10の整数、cは0〜3の整数、dは0〜10の整数、R4は炭素数1〜3のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基、R5、R6、R7は同じか又は異なっており、炭素数10までのアルキル基、アリール基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複素環を形成してもよい。X-は陰イオン(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、リン酸、硝酸等)を示す。〕
カチオン化セルロースのカチオン置換度は、0.01〜1、すなわちアンヒドログルコース単位あたりのcの平均値は、0.01〜1、好ましくは0.02〜0.5である。又、b+dの合計は平均1〜3である。置換度は、0.01以下では、充分でなく、又1以上でもかまわないが反応収率の点より1以下が好ましい。例えばR5、R6、R7としては全てCH3基、又は2つのCH3基などの短鎖アルキル基であり残り1つが炭素数10〜20の長鎖アルキル基であるものが好ましい。ここで用いるカチオン化セルロースの分子量は約100000〜8000000の間である。市販品としてはカチセロH−60(花王製)、カチナール(東邦化学製)、レオガード(マツモト交商製)等が挙げられる。
これらの水溶性高分子の油性成分含有組成物中の含有量は、油性成分を安定的に配合し、固形状の保形性を保つ点、あたたまり感及び肌感触の点から1〜25質量%、更に2〜20質量%、特に2.5〜20質量%、殊更5〜20質量%であるのが好ましい。
本発明の油性成分含有組成物には、更に通常浴用剤に配合されている公知の浴用剤原料を配合することができ、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸鉄、燐酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硼酸、メタ珪酸、無水珪酸等の無機塩類;ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、橙皮、トウキ、ショウキョウ末、ニンジン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ葉、オウゴン、サンシシ、ブクリョウ、ドクカツ、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、リュウノウ、サフラン、オウバクエキス、チンピ、ウイキョウ、チンピ末、カミツレ、メリッサ、ローズマリー、マロニエ、西洋ノコギリ草、アルニカ等の生薬類;エタノール、ステアリルアルコール、イソプロピルアルコール、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコール等のアルコール類;グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール類;酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、イオウ、鉱砂、湯の花、カゼイン、中性白土、サリチル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、卵黄末、イリ糠、雲母末、脱脂粉乳、殺菌防腐剤、保湿剤、金属封鎖剤、香料、色素、その他製剤上必要な成分などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の油性成分含有組成物は常法に従って製造することができ、その形態は粉末、顆粒、ブリケット錠、錠剤等の固体とすることが好ましく、特に固形状、例えばブリケット錠、又は錠剤とするのが好ましい。
このように、油性成分が分散された浴湯に炭酸ガスを投入することにより、浴湯中の炭酸ガス濃度が容易に60ppm以上になるので、この浴湯に入浴すれば優れたあたたまり感が得られ、肌感触も良好である。なお、炭酸ガスは吹き込みながら入浴してもよい。
参考例1(炭酸ガスの油相/水相への分配)
炭酸ガスの分配操作は以下の方法で行った。油剤2mLとイオン交換水8mLを15mLのスクリュー管に入れ、管底部にノズルを挿入し4分間炭酸ガスを連続注入した。注入停止後、上層に油層が形成されたら速やかに油層を採取し、炭酸ガス測定サンプルとした。次にスクリュー管底部にピペットを静かに挿入して水相を採取し、炭酸ガス測定サンプルとした。
炭酸ガス濃度の測定には、ATR−IR法を用いた。炭酸ガスのIRスペクトルは2350cm-1付近に強い吸収を示すことが知られており、この吸収は振動モードとしては、1つであるが、気体の場合、回転の遷移が重畳するため、分解能の低い設定で測定すると見かけ上、2本の吸収に分裂して観測されるが、炭酸ガスが液体に溶解した場合、回転が制限されるため、1本の吸収帯として観測され、この違いから気体と液体に溶解した炭酸ガスが識別される。
測定条件
装置:パーキンエルマー SpectrumOne/ユニバーサルATRユニット
分解能:16cm-1
スキャン回数:16回(約25秒)
大気補正機能:OFF
測定順序:油剤バックグラウンド測定→油相の測定→水のバックグラウンド測定→水相の測定
その結果、表1に示すように油性成分の種類によって、炭酸ガスの油相/水相分配比が異なる。また、油性成分の種類によっては、この分配比が1以上、更に1.1以上のものが存在することがわかる。本発明においては、これらの油剤の2種以上を混合して分配比1.1以上に調整することもできる。
Figure 0004634064
炭酸ガス発生装置により作られた人工炭酸泉(比較例1)、油性成分を含む組成物により作成した浴湯(比較例2)、油性成分を含む組成物により作成した人工炭酸泉(実施例1〜6)の効果について、下記評価方法により、温まり感と肌感触の評価をした。
〔評価方法〕
(1)入浴後の温まり感並びに肌感触の評価
20〜40才の女性合計10名のパネラーを用いて、本方法により作成した人工炭酸泉のお湯にパネラーを入浴させ、入浴後の温まり感と肌感触を下記の基準で評価し、10名の平均値を評価点とした。
<温まり感>
5:温まる
4:やや温まる
3:さら湯と同等
2:やや温まらない
1:温まらない
<肌感触>
5:しっとりする
4:ややしっとりする
3:さら湯と同等
2:あまりしっとりしない
1:しっとりしない
その結果、表2に示すように人工炭酸泉発生装置にて作成した人工炭酸泉(比較例1)の場合は、温まり感は満足できるものではなかった。また、油性成分だけの浴湯(比較例2)は、温まり感は弱く肌感触も満足できるものではなかった。これに対し、炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分を含有する浴用剤を用いて作成された人工炭酸泉の、温まり感及び肌感触はいずれも良好であった(実施例1〜5)。また、これらの人工炭酸泉と炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以下の油剤成分を配合した浴用剤と組み合わせて作成した人工炭酸泉(実施例6)は、温まり感は上昇したが炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分を配合した浴用剤よりは効果が低かった。
Figure 0004634064

Claims (4)

  1. 下記(A)及び(B):
    (A)炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分及び非イオン界面活性剤を含有する組成物、
    (B)炭酸ガスを浴湯中に吹き込む炭酸ガス溶解装置
    を含む人工炭酸泉製造システムであって、組成物(A)を浴湯に分散させ、(B)炭酸ガス溶解装置にて炭酸ガスを浴湯に吹き込んで使用するものである人工炭酸泉製造システム
  2. 非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤と、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤とを含む2種以上である請求項1記載の人工炭酸泉製造システム。
  3. (B)が浴湯中の炭酸ガス濃度を60ppm以上にするものである請求項1又は2記載の人工炭酸泉製造システム。
  4. (A)炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分が、脂肪酸エステル、グリセリド、炭酸水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、精油及びシリコーン油から選ばれる1種又は2種以上である請求項1から3のいずれか1項記載の人工炭酸泉製造システム。
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