JP4622338B2 - 酸化マグネシウム薄膜の形成方法 - Google Patents
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気相法により作製された酸化マグネシウム粉末(宇部マテリアル製、100A)10重量%と焼結助剤としてフッ化リチウムとフッ化ナトリウムをそれぞれ1重量%を、0.5重量%のアルギン酸ナトリウムを添加した水に分散させたものをボールミルにて混合分散してコーティング液を調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、5重量%の塩化カルシウム水溶液に浸せきさせてコーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。回折ピークの半値幅が小さいほどその結晶性が高いことを示す。このマグネシア薄膜の(200)ピークの半値幅は、2.56°であった。
気相法により作製された酸化マグネシウム粉末(宇部マテリアル製、100A)と水酸化マグネシウムをモル比で50:50になるように調製した粉末10重量%と焼結助剤としてフッ化リチウムとフッ化ナトリウムをそれぞれ1重量%を、0.5重量%のアルギン酸ナトリウムを添加した水に分散させたものをボールミルにて混合分散してコーティング液を調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、5重量%の塩化カルシウム水溶液に浸せきさせてコーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。このマグネシア薄膜の(200)ピークの半値幅は、2.68°であった。
酢酸マグネシウム四水和物10重量%を、0.5重量%のアルギン酸ナトリウムを添加した水に溶解させたものをコーティング液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、5重量%の塩化カルシウム水溶液に浸せきさせてコーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。このマグネシア薄膜の(200)ピークの半値幅は、1.25°であった。
硝酸マグネシウム六水和物10重量%を、0.5重量%のアルギン酸ナトリウムを添加した水に溶解させたものをコーティング液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、5重量%の塩化カルシウム水溶液に浸せきさせてコーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。このマグネシア薄膜の(200)ピークの半値幅は、2.79°であった。
エチレングリコール46重量%に硝酸マグネシウム六水和物19重量%を撹拌溶解した。この溶液にクエン酸35wt%を添加し、130℃で脱溶媒とエステル化反応で一部分縮重合したものを、コーティング溶液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、250℃大気中で処理することにより、コーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、2.73°であった。
エチレングリコール47重量%に酢酸マグネシウム四水和物16重量%を撹拌溶解した。この溶液にクエン酸37wt%を添加し、130℃で脱溶媒とエステル化反応で一部分縮重合したものを、コーティング溶液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、250℃大気中で処理することにより、コーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、1.11°であった。
エチレングリコール54重量%に水酸化マグネシウム六水和物5重量%を撹拌溶解した。この溶液にクエン酸41wt%を添加し、130℃で脱溶媒とエステル化反応で一部分縮重合したものを、コーティング溶液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、250℃大気中で処理することにより、コーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、2.85°であった。
エチレングリコール55重量%にマグネシウムエトキシド3重量%を撹拌溶解した。この溶液にクエン酸43wt%を添加し、130℃で脱溶媒とエステル化反応で一部分縮重合したものを、コーティング溶液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、250℃大気中で処理することにより、コーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、1.40°であった。
エチレングリコール53重量%にマグネシウムアセチルアセトネート6重量%を撹拌溶解した。この溶液にクエン酸41wt%を添加し、130℃で脱溶媒とエステル化反応で一部分縮重合したものを、コーティング溶液として調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、250℃大気中で処理することにより、コーティング膜を固化させた。この時点で、乾燥収縮のない膜が得られた。この状態で、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、1.80°であった。
フェノール系ノボラック樹脂に増感剤としてビスアジドを添加したネガ型光硬化型樹脂とエタノールを重量で90:10の溶液を調製した。これに、気相法により作製された酸化マグネシウム粉末(宇部マテリアル製、100A)10重量%と焼結助剤としてフッ化リチウムとフッ化ナトリウムをそれぞれ1重量%を分散させたものをボールミルにて混合分散してコーティング液を調製した。このコーティング液をガラス基板にスピンコート法によりコートした。このコーティング膜を100℃で30分予備乾燥した。その後、キセノン−水銀ランプを照射し、クラック等のない均一なコーティング膜が得られた。これを、500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。このマグネシア薄膜の(200)ピークの半値幅は、2.64°であった。
フェノール系ノボラック樹脂に増感剤としてビスアジドを添加したネガ型光硬化型樹脂とエタノールを重量で90:10の溶液を調製した。これに、硝酸マグネシウム六水和物10重量%を10重量%溶解したコーティング液を調製した。このコーティング液をガラス基板にスピンコート法によりコートした。このコーティング膜を100℃で30分予備乾燥した。その後、キセノン−ハロゲンランプを照射し、クラック等のない均一なコーティング膜が得られた。これを、500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離がなく、スコッチテープによる付着力試験でも剥離することがなく良好であった。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、2.72°であった。
気相法により作製された酸化マグネシウム粉末(宇部マテリアル製、100A)10重量%と焼結助剤としてフッ化リチウムとフッ化ナトリウムをそれぞれ1重量%を水に分散させたものをボールミルにて混合分散してコーティング液を調製した。このコーティング液をガラス基板上にスピンコート法によりコートした。このガラス基板を、大気中500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離が多く、スコッチテープによる付着力試験では容易に剥離した。得られたマグネシア薄膜の薄膜X線回折法により分析はできなかった。
2−メトキシエタノール溶液にマグネシウムエトキシド(Mg(OC2H5)2)を1重量%を溶解したゾル−ゲルコーティング液を調製した。このコーティング液をガラス基板にスピンコート法によりコートした。このコーティング膜を100℃で30分予備乾燥した後、500℃で1時間焼成した。得られた薄膜の外観は、膜割れや剥離が多く、スコッチテープによる付着力試験では容易に剥離した。得られたマグネシア薄膜の薄膜X線回折法により分析はできなかった。
多結晶マグネシア 蒸着材としてマグネシア 純度99.95%、相対密度98%の焼結ペレットを用意した。ペレットの大きさは5mmφ、1.6mmtである。このガラス基板に形成された誘電体ガラス層の上に、電子ビーム蒸着法により、膜厚が500Åのマグネシア 膜を形成した。成膜条件は到達真空度が1.0×10−4Pa、酸素ガス分圧が1.0×10−2Pa、基板温度が200℃、成膜速度が20Å/秒である。得られたマグネシア薄膜を薄膜X線回折法により分析した。その時の(200)ピークの半値幅は、1.09°であった。
Claims (2)
- 酸化マグネシウム粒子及び/または熱分解により酸化マグネシウムを形成する化合物を分散あるいは溶解させた溶液にアルギン酸塩を含有させてなる酸化マグネシウム薄膜形成用コーティング液を基体上に塗布し、該コーティング膜を塩化カルシウム水溶液に浸漬して固化し、450〜600℃で熱処理することを特徴とする、酸化マグネシウム薄膜の形成方法。
- 熱分解により酸化マグネシウムを形成する化合物が、水酸化マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、またはシュウ酸マグネシウムであることを特徴とする請求項1記載の酸化マグネシウム薄膜の形成方法。
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