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JP4677026B2 - ハイブリッド型2相永久磁石回転電機 - Google Patents

ハイブリッド型2相永久磁石回転電機 Download PDF

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JP4677026B2
JP4677026B2 JP2008307080A JP2008307080A JP4677026B2 JP 4677026 B2 JP4677026 B2 JP 4677026B2 JP 2008307080 A JP2008307080 A JP 2008307080A JP 2008307080 A JP2008307080 A JP 2008307080A JP 4677026 B2 JP4677026 B2 JP 4677026B2
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Description

本発明は巻き線極である主極の数が8個の2相式固定子とハイブリッド永久磁石式回転子を2個同軸に近接して設けそれらの永久磁石を互いに逆方向に磁化したステッピングモータ等の回転電機に関する。
小型で高トルク、低振動回転がOA機器等に使用されるステッピングモータ等の回転電機に要求されている。この問題を解決する手段の一つとして以下の先行技術がある。
日本国公開特許 平3−212149
1)ハイブリッド(以下HBと略す)の構造のステッピングモータで大きなトルクを得ようとすると、軸方向に固定子積厚を増加させてトルクを増加させるが、このときモータ径が決められているので永久磁石の磁束を出す面積も決まっているため単に磁石の厚みを増加させても磁束は増加しないため、磁石も2個使用することになりHB型回転子を2個軸方向に設ける。即ち回転子は永久磁石を挟持してその外周に均等ピッチで複数の磁歯を有した磁性体回転子を2個にて、その歯ピッチの1/2ずらして形成したHB型回転子を軸方向に非磁性円板等のスペーサを介して2個以上配置した多段回転子を用いている。しかし以下の回転子に関する問題点と固定子に関する問題点で十分大きなトルクを低振動で得ることができなかった。
2)回転子に関する問題点は上述した2段回転子間に磁気絶縁のための所定の厚さの非磁性円板(後述する図3の33)を介在させ、軸方向に同一方向に磁化するが、その非磁性円板部分はトルクを発生せずまたその付近では2つの磁気回路の隣接境界部では回転子からの鎖交磁束が方向が逆となるため弱めあう方向即ち2磁路間境界部磁界干渉現象を誘発し、高トルク化の阻害要因であった。また非磁性板の厚みが十分でないと漏洩磁束が発生してトルクが期待したほど出ない問題があった。
またアルミ等の非磁性円板の使用は回転機の価格を高くするものであった。
3)回転子を多段として固定子積み厚を増加すると永久磁石の磁束によるコギングトルクも増加してこのコギングトルクがモータ回転時の振動トルクを発生させたり位置決め精度を悪化させる問題が発生する。そこでこのコギングトルクを低減させるために回転子歯ピッチに対して固定子の主極の先端に設ける誘導子歯ピッチを一定の角度だけ異ならせてコギングトルクを減少させる先行技術の引例としてあげた「特許文献1」等の適用が考えられるが、回転子が多段の複合回転子の場合は磁気回路のバラツキや固定子の積み厚大の場合の固定子積層方向の磁気抵抗のバラツキの増大による影響、あるいは固定子の6個の誘導子歯が例えば6個とすると内側位置、中央部位置、外側部位置によるパーミアンスの相違による影響で十分な空間高調波の低減ができず、従ってコギングトルクを十分にキャンセルさせることが困難であるという固定子における問題があった。コギングトルクはパーミアンスの第4次成分の存在で発生し、部品精度バラツキ、磁気抵抗のバラツキ、アエギャップの不均一、磁性材料の磁気特性のバラツキ等に起因する。
以上のような回転子及び固定子の問題がありこれらを解決するのが課題となる。
本発明を実現するには以下の手段による。
「手段1」
外辺が四辺形を含めた多角形や環状形で連結し、ラジアル方向に8個の放射状に設けた主極の先端に6個の誘導子歯を有する固定子コアを磁性体板よりプレス打ち抜きし、90度づつ回転積層して2相式固定子とし、エアギャップを介して回転自在に設けられた50個の歯を等ピッチに有した回転子2個にて軸方向に磁化した永久磁石を互いに歯ピッチの1/2ピッチ分ずらして挟持して単位回転子とし、それを2組、単位回転子aとbとして、共通回転軸上に設けて近接させ、単位回転子aとbの近接する回転子同士は歯位置が同一であり且つ同一極性に磁化されて回転子を形成し、該2個の単位回転子により、エアギャップを介して上記の固定子とにより軸方向に分離した回転子永久磁石磁束の2つのa及びb磁路を有するハイブリッド型回転電機において、
固定子の8個の主極の各先端に設けた6個の誘導子歯ピッチは回転子歯ピッチと異なり、6個の歯を順にT1〜T6とすれば主極の中心がT3とT4のピッチαの中央で左右対称であり、T1とT2のピッチをγ、T2とT3のピッチをβとして、回転子歯ピッチをcとしたとき、α+2β+2γ<5cであり、α≠β=γまたはα≠β≠γなる不等ピッチとして、第4次平面での6個のパーミアンスベクトルをa及びb磁気回路内でそれぞれの主極内で不等ピッチ誘導子効果で各磁路内1次バランスさせ、
更にプレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分の6個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトルの重畳効果で各磁路内2次バランスさせ、更に軸方向に2分割したa及びb磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、該90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳効果による2次バランスさせた第4次成分の6個のパーミアンスベクトルをa及びbの磁路間で更に重畳しバランス効果を高める3次バランスをさせることで、第4次高調波パーミアンス成分の3重機能を有したことを手段とする回転電機。
「手段2」
手段1において、6個の歯T1〜T6に相当する歯幅をそれぞれt1〜t6としたとき、6個の歯の歯幅は主極対称線の片側のt1〜t3で少なくとも1個は異なるようにして、且つ歯幅と各歯の歯ピッチの比である、t1/α,t2/β,t3/γ の値が略0.4であるようにしたことを手段とする永久磁石式回転電機。
「手段3」
手段1乃至2において、回転子に用いる永久磁石の残留磁束密度が略0.5T以下のフェライト系永久磁石であることを手段とする永久磁石式回転電機。
「手段4」
手段1、2、3において、回転子の永久磁石は未着磁でモータとして組み立て後に、軸方向に時間差を設けて正方向着磁とその逆方向着磁をしたことを手段とする永久磁石式回転電機。
1)2個のHB回転子をお互いに軸方向で逆極性に着磁して同軸上で近接させる回転子の採用で従来技術のような漏洩磁束が少なくて異方向磁束の干渉による減少も無く、2磁路間境界部では磁束が同方向なので磁界非干渉効果が得られ、スペースの無駄もないため高トルクが得られる。
2)固定子6個の誘導子歯のピッチを隣接の歯ピッチと異ならせた不等ピッチ歯位置構成とすることで、第4次の空間高調波を消す自由度を増加させることができる。
3)更に対称な2つの誘導子歯群の中から選んだ少なくとも一対の歯幅を変えることで、磁気回路のアンバランスの影響や固定子誘導子歯位置によるパーミアンスの違いによる影響をキャンセルさせて高調波の低減効果を高めることができる。
4)あるいは2個のHB回転子をお互いに軸方向で逆極性に着磁して同軸上で近接させる回転子により軸方向に回転子の永久磁石からの磁束による磁気回路を2つの磁路を短くした短磁気回路とすることで各磁気回路の部分で磁束密度がより均一となる磁気回路長短縮効果が得られ、高調波の低減効果を高めることができる。
5)HB型ステッピングモータは固定子と回転子間のエアギャップは0.05mm程度 に設計するため僅かなエアギャップのバラツキにより回転子による上述した2つの磁気回路間の磁気抵抗はモータ長を増大させるほどバラツキができる。この場合には従来の等ピッチ誘導子方式では高調波を十分に低減できない問題があった。これに対して誘導子歯ピッチの不等ピッチ効果による自由度の高い高調波の低減効果、更にこれに加えて不等歯幅効果により2重に高調波をキャンセルさせることで2つの磁気回路間の磁気抵抗差による問題も本発明で解決できる。
6)更に歯幅比を適切に選べば回転子磁束が固定子コイルと漏洩磁束を最小にして鎖交するので高トルク化に有利である。それは内側位置小歯幅を第1のピッチで割り算した値、中間位置小歯幅を第2のピッチで割り算した値、及び、外側位置の小歯幅を第3のピッツチで割り算した値がともに0.4とするものである。この値はコンピユータによる磁場解析で得られる値である。
7)更に本発明では誘導子の数を6個の場合で述べれば、不等ピッチバーニア方式の効果により、パーミアンスの基本波成分の減少を少なくしながら第4次成分をキャンセルさせ、その主極内の6個の第4次高調波平面でのパーミアンスベクトルを1次バランスさせる。
8)固定子を珪素鋼板等の磁性板からプレス打ち抜きして90度回転積層することで無方向性珪素鋼板であっても存在する圧延方向とその直角方向での磁気抵抗の差や板圧偏差を解消して8主極間でのパーミアンスの第4次成分を均一にする2次バランスをさせることができる。更に2つの磁路間のパーミアンスベクトルの重畳平均効果の3次バランス機能を有する。
9)従来モータと同一サイズで同一トルクで価格を安くしたい場合でも本発明で軸方向で2つの磁気回路に分割構成することで短磁気回路としてフェライト磁石等の低グレード磁石が採用でき安価にできる。またフェライト磁石のB―Hカーブのフラットな傾きによる動作点の安定化により均一な磁束密度効果となるため低振動なモータとなる。B―Hカーブがフラットな傾きの場合はエアギャップ等のバラツキで多少動作点が移動しても磁束の値の変化が少なくできることによる。
以下図面によって説明する。
図1は本発明の1例である2相8主極機の固定子と特殊2段HB型回転子の組み合わせによる回転電機の軸方向から見た回転子がN極部分とS極部分の構成図及び軸を含む横断面図である。8個の巻き線極である主極の先端には6個の誘導子歯が設けられて、回転子N極と対向している主極部をN1〜N8とし、回転子S極と対向している8個の主極部をS1からS8とする。1相巻き線はN1とS1、N3とS3,N5とS5、及びN7とS7に同一コイルで巻かれて1相を形成し、残りが同様に巻かれて2相を形成している。N極側の固定子中の実線矢印はN極回転子からの磁束の流れを示し、S極側の固定子中の実線矢印はN極回転子からの磁束がS極回転子へ向かう磁束の流れを示す。回転子はエアギャップを介して回転自在に設けられた複数個の歯を等ピッチに有した回転子を2個で軸方向に磁化した永久磁石をお互いに歯ピッチの1/2ピッチ分ずらして挟持した単位回転子を2組、単位回転子aとbとした場合、共通回転軸上に設けて近接させ、単位回転子aとbの近接する回転子同士は歯位置が同一であり且つ同一極性に磁化されて回転子を形成し、この回転子の2個の単位回転子による軸方向に分離した2つの磁気回路を有するHB型回転電機を構成する。そして回転子は部品番号は省略するが軸受け及び前後ブラケットを経由して固定子と回転自在に支持されている。
図2はその軸方向の固定子部と回転子部の断面図である。1は固定子鉄心であり21,22,23、24は珪素鋼鈑等を積層した回転子である。その外周には等ピッチで50個の磁歯が設けられた場合は1.8°ステップ角のステッピングモータとなる。図2で25,26は円盤状の永久磁石でありお互いに逆極性になるように磁化するため図2では21、24がS極性に22,23がN極性に磁化される。このとき21と22及び23と24は歯ピッチの1/2ずれている。22と23は歯位置は原則として同じ位置である。21,25,22で単位回転子aを、23、26、24で単位回転子bを構成する。固定子1に示した点線矢印Φ1は単位回転子aによる磁束とその磁路、Φ2は単位回転子bによる磁束とその磁路であり、固定子1の軸方向での中央部ではΦ1、Φ2は同一方向なので干渉効果による2つの磁束の弱め合いは発生しないことが分かる。これを2磁路間境界部磁界非干渉効果と呼ぶことにする。 また回転子が1個の場合に比べて、軸方向の磁路が半減するため短縮磁路長効果が発揮でき、磁気抵抗が半減するため、磁気損失が少なくバラツキが小さい回転電機が得られる。図2の3はコイル、4は回転子軸である。同極性に磁化される回転子同士22,23は隣接でも近接でも良い。本構成では永久磁石を挟んで対抗した単位回転子の21と22間では永久磁石の外周部分では漏洩磁束はあるが、同極性に磁化された回転子同士間では漏洩磁束なく、ほとんどの磁束が固定子に向かうので磁束の無駄が極めて少なく高トルクが得られる。
図3は図2と固定子は同じで回転子のみ異なる図である。軸方向に長くして高トルクを得る場合図3に示す2段の回転子も考えられる。27、28及び29、30は回転子であり、お互いに歯ピッチの1/2ピッチずれて配置されており、図示したように軸方向に同一方向に2個の永久磁石31,32を磁化する。このため33なる非磁性の磁気絶縁体が必要になる。33を軸方向に薄くすれば28と29間で漏洩磁束が増加し、厚くすれば1との対向面積が減少するので図2と比較して同一固定子ではトルクが減少する。また2つの単位回転子27,31、28及び29、32、30による磁束Φ1とΦ2は固定子1の軸方向に中央部で方向がお互いに逆方向となるため。磁束が干渉し弱めあい、歪み、磁束の減少等の問題を起こす。このため磁束密度が不均一になり低振動化には適さない構成となる。
図13は従来の通常の2相HB型回転電機を示す図であり単位回転子1個で構成されているためこの構成で軸方向にモータ長を長くしても永久磁石の外径は変わらないので得られる永久磁石からの磁束は磁石厚みを増加してもそれほど増えず、トルクの増加は大きくは期待できない。固定子の基本的構成は図1と同じである。
図4は引例した先行技術である特許文献1の誘導子歯を等ピッチ歯とする1主極と回転子の対向する図である。特許文献1には固定子の誘導子歯ピッチを6.9°として回転子歯を50とした場合の回転子歯ピッチの機械角7.2°に対してそのピッチを0.3°狭くする例が開示されている。この場合、図4での固定子歯位置と回転子歯位置のずれ角は7.2°を電気角の360°とすれば、θ1〜θ6を電気角表示して、θ3=θ4=(0.3°/2)(360°/7.2°)=7.5°、
θ2=θ5=(0.3°+0.3°/2)(360°/7.2°)=22.5°、θ1=θ6=(0.3°+0.3+0.3°/2)(360°/7.2°)=37.5°となるため、コギングトルクを構成するパーミアンスの第4次空間高調波成分P4は次式で計算できる。
P4=cos4θ3+cos4θ2+cos4θ1+cos4θ4
+cos4θ5+cos4θ6
=2{cos30+cos90+cos150}=0 (1)
これらの6個の小歯の第4次パーミアンス成分を第4次平面で極座標スベクトル表示すれば図5となりベクトルの総和は零となる。これは図4は主極の中央線に対し回転子は線対称に位置している時のベクトルが図5のようにバランスする図となっているが、たとえば8主極の任意の1主極では、図4に対し固定子と回転子の相対位置がλ度ずれている場合はその第4次平面でのベクトルは図5に対しλ/4度だけ6個のベクトルを回転させただけのものとなるのでそれらのベクトルの総和は常に零となり、各主極8個ともそれぞれバランスしていることになる。従って主極が8個とも完全対称形であれば1主極内を吟味すればよい。理論的にはこのようにすればコギングトルクはキャンセルされ、振動も小さくなることになる。
この場合の鎖交磁束となりモータトルクとなる基本波成分は次式とる。
P1=cosθ3+cosθ2+cosθ1+cosθ4
+cosθ5+cosθ6
=2{cos7.5+cos22.5+cos37.5}/6=0.902 (2)
即ち90%がトルク成分として残ることになる。
しかしこれは6個の固定子の誘導子歯のパーミアンスが全く等しいという仮定での話である。図4で固定子の8個の主極の各先端に設けた6個の誘導子歯は中央に位置する互いに隣接する一対2個の内側位置歯と、これらの歯の各々に隣接して配置される中間位置の歯と、この中間位置の歯と隣接する外側位置の歯とでは主極中央位置から見て距離が異なり特に外側に位置する歯はその外側は空気であるため磁束の漏洩状態も異なる。このため計算値のように第4次成分は実際には零にならないという問題がある。
図6は本発明に採用される不等ピッチで不等歯幅の固定子の6個の誘導子歯を説明する図である。2相8主極式HB型ステッピングモータでは回転子歯数を50としてステッピ角度が1.8°の1回転が200ステップの回転電機が広く使用されている。その場合、8主極でその先端に誘導子歯を6個設けると固定子歯数は48個となり、回転子歯数50に近づき、この6個が限界であることになる。6個の誘導子歯の歯を図で左からT1〜T6としそれらの歯幅をt1〜t6とし、歯溝幅をU1からU5としてU3を中央に位置させる。歯ピッチは中央のT3,T4の歯幅の2つの歯によるピッチをαとしてその両サイドがβ,またその両外側のピッチがγとする。歯ピッチ、歯幅、溝幅はU3の中心線より線対象とする。従ってt1=t6、t2=t5,t3=t4, U1=U5,U2=U4 とする。
このようにすれば回転子歯溝の中心と図のようにU3の中心が一致して回転子と固定子が対向したときに回転子歯と固定子の6個の誘導子歯とのずれ角δ1〜δ3を所望の値に設定できる自由度は従来技術の固定子等ピッチ歯方式とに対してはるかに増加する。また最外側のT1,T6の歯と内側T3,T4の歯は歯幅が同じであるとそのパーミアンスは歯位置による磁気抵抗の差や漏洩磁気路差等から異なる。例えば歯から磁束の漏洩磁路は歯溝形状で変わるので最外側歯とそれ以外の歯では異なることになる。これを補正して6個の歯のパーミアンスが均一な値にするための手段が不等歯幅誘導子歯である。例えば6個が等歯幅で最外側のT1,T6の歯のパーミアンスが内側T3,T4の歯のそれよりも小さい場合は歯幅をt1=t6>t3=t4とするものである。
U1〜U3、t1〜t3, α、β、γは3個が全て異なるものでもよいが少なくとも1個が異なる必要がある。このとき歯幅比は前述したように内側位置小歯幅t3、t4を第1のピッチで割り算した値、中間位置小歯幅t2、t5を第2のピッチβで割り算した値、及び、外側位置の小歯幅t1を第3のピッチγで割り算した値がともに略0.4することが高トルク化で望ましい。即ち、t1/α=t2/β=t3/γ=0.4とする。 この値が0.4より小さ過ぎると歯の磁束の飽和が起きやすく、大き過ぎると漏洩磁束が増加する。この最適値0.4はコンピユータシミュレーション及び実験データより得られたものである。
図7は不等ピッチ誘導子歯による第4次平面でのインピーダンスベクトルをバランスさせた一例である。図6のα=6.66°、β=γ=7.02°とすれば、固定子歯T1からT6の歯の第4次のパーミアンスベクトルをそれぞれV1からV6とすれば回転子歯とのずれ角δ1からδ6は機械角で図7の( )内の値となりベクトルの総和は零となる。仮にV2とV5が他のベクトルよりその値が大きくてもキャンセルされる。さらにV1〜V3の3ベクトル内及び同じくV4〜V6内の2つの群内で個別にもキャンセルされることになる。これは不等ピッチ方式は図5の従来の方式よりバランスの自由度が増すことを意味する。また誘導子の数Nsは6の場合で示したがNs=5であれば第4次平面で5本のベクトルでキャンセルさせることになる。これを説明上第4次平面でのパーミアンスベクトルの1次バランスと呼ぶことにする。
回転子歯数が50の場合、8主極でその小歯は6個が限界であることを述べたが、8個の主極間の隙間からコイルを巻き込むためその隙間は極力大きくしてコイルの巻き作業を容易にしたい。このためには不等ピッチ誘導子歯でコギングトルクを作るパーミアンスの第4次成分を無くす歯ピッチα、β、γと回転子歯ピッチcとの間には図6から次の関係式が必要になる。
{(α+2β+2γ)/5} < c (3)
(3)式の左辺は図6の歯ピッチの平均値であり、α、β、γは回転子歯ピッチcを超えてもよいが、5個のピッチの平均値は回転子歯ピッチより小さいことが必要となる。
図7はα,β,γに相当する歯ピッチをα≠β=γとし、全てc=7.2°より小さい値の例であったが、図8は本発明の別の不等ピッチ歯位置のα≠β≠γの例であり、α=6.66°、β=6.84°、γ=7.38°>c=7.2°としたものであり、このとき対向する回転子歯とのずれ角θ1〜θ6は図8に記した値となる。この場合の第4次パーミアンス成分を計算で求めると以下となる。
P4=cos4θ3+cos4θ2+cos4θ1+cos4θ4
+cos4θ5+cos4θ6
=2{cos4×0.27×360/7.2+cos4×0.63×360/7.2
+cos4×0.45×360/7.2}
=cos54°+cos126°+ cos90°=0.5877−0.5877 =0 (4)
この場合の鎖交磁束となりモータトルクとなる基本波成分は次式とる。
P1=cosθ3+cosθ2+cosθ1+cosθ4
+cosθ5+cosθ6
=2{cos13.5°+cos31.5°+cos22.5°}/6=0.9163 (5)
即ち91.6%がトルク成分として残ることになり、従来技術の等ピッチ方式の値である(2)式の値の90%より優れておりトルクを得るのに不等ピッチ歯方式は有利である事がわかる。
図9は本発明に使用する固定子コアであり、珪素鋼板のフープ材からプレスワークで打ち抜き時、90度づつ回転積層するものである。珪素鋼板のフープ材とは主に渦電流鉄損を減少させるために珪素を数パーセント含有させた厚さ0.5mm程度の磁性体鉄板でありロール状に巻かれたものである。それから連続的に順送プレス打ち抜きで目的のコアを抜き、次にその厚みを所望の大きさまで積層して固着させて目的の品物を得るものである。図9は2相8主極の固定子コアであり、珪素鋼板のフープ材よりプレス打ち抜きにより作られる。縦方向であるZ方向が珪素鋼板フープ材の圧延方向であり、フープ材のロール巻き方向とする。珪素鋼板フープ材の横幅は順送りプレス打ち抜きでは捨てる抜きかすを少なくするために通常固定子コア外寸よりやや大きめのものを使用する。そして説明の便宜上図示した固定子コアはフープ材の縦方向のZ軸とその直角のL−R軸の直交座標を設けて説明する。8個の巻き線極であるA〜Hの主極を有する8主極の2相HB型ステッピングモータの固定子コアは積層してその厚みを所望の大きさまでして自動的にカシメ等で固着させて目的の固定子を得るものである。このとき本発明では打ち抜きした固定子コアを90度づつ回転積層させて固定子とすることで、固定子の4枚単位積層でパーミアンスが均一となり、結果として第4次パーミアンス成分が均一になり、バランスさせることでキャンセルできるため、第4次パーミアンス成分の存在で引き起こされるコギングトルクや振動の低減に極めて顕著な効果を発揮することを説明する。
90度づつ回転積層させて固定子とする第一の理由は一般に珪素鋼板フープ材の圧延方向とその直角方向での磁束の通りやすさの差のキャンセルである。
第二の理由はフープ材は圧延法で薄く引き延ばして作られるが圧延ローラの隙間の偏りが出やすくLサイドとRサイドでの厚み差が生ずる。この場合非回転で積層品とすれば積層枚数が多いほどトータル厚みはL側とR側で積算差が発生する。そのような固定子に軸受けを有するブラケットを装着すれば軸心が傾き固定子内径と回転子外径間のエアギャプが場所により不均一となり、ステッピングモータの性能を悪くする。90度回転積層はこの積算厚み偏差のキャンセルにある。また更に第三の理由は、第4次高調波パーミアンスベクトルが珪素鋼板のZ方向とR−L方向でのパーミアンスの差やR−L方向での厚み差によるバラツキの影響からキャンセルできることである。これらを次に説明する。
モータ用珪素鋼板は一般に無方向性磁性板を使用するが実際は無方向性磁性板といえども圧延方向とその直角方向でパーミアンスに差が生じる。珪素鋼板フープ材から図9の位置で固定子コアが打ち抜きされ、Z方向に磁束が通りやすくパーミアンスが大きく、L−R方向がパーミアンスが小さいとする。この場合Z方向に主極の軸方向が近い主極A,D,E,Hのパーミアンスが大きくなることになる。そしてL−R方向に主極の軸方向が近い残りの主極B,C,F,Gのパーミアンスが相対的に小さくなる。この場合、主極A部を考えると、8個の主極は対称で45度間隔配置なので主極A部の90度積層による構成は、左回転で積層するとすれば、4回90度積層で(A+C+E+G)となりこの繰り返しの構成となる。
同様に主極H部を考えると、主極H部の90度積層による構成は、4回90度積層で(H+B+D+F)となりこの繰り返しの構成となる。すると主極A部はA,D,E,Hのパーミアンスが大きい部分の内、AとEの2個を、また主極HもD,Hのパーミアンスが大きいものを2個有し、残りの2個は両方とも、B,C,F,Gのパーミアンスが小さくなる2個を有することになり、4回の回転積層での平均パーミアンスは同じ値となる。この4回転積層を単位積層として繰り返すので両者の値は同じとなる。必ずしも、この単位積層の整数倍でなくとも繰り返しを増すことで各主極のパーミアンス平均値は同値に収束する。これはその他の主極でも同じ理由で平均パーミアンスは同じとなる。第4次高調波パーミアンスの主極の誘導子による誘導子歯T1〜T6の6個のパーミアンスベクトルで第4次平面内でのバランスを考えるとき、8個の各主極とも、単位積層内はパーミアンス大と小の2枚づつの固定子コアで構成されるので各主極のパーミアンスは単位積層内では常に同一となる。もし90度回転積層しない場合は主極A,D,E,H部はパーミアンスが大きく、残りのB,C,F,Gは小さく、各主極内の6個のパーミアンスベクトルはバランスしても、8主極間では差が発生してモータ全体ではコギングトルク等が大きくあるいは騒音大になる。
次に図9のような位置で固定子コアを珪素鋼板から打ち抜く場合で厚みムラがある場合を考える。この場合、R側が厚くL側にテーパ状に厚みが薄くなるフープ材を想定しているが、説明を簡略にするために、Z軸を境として固定子の8主極のうち、R側のA,B,C,Dが板厚でE,F,G,Hより厚く、その分厚い方が、パーミアンスがより大きいとする。この場合も90度回転積層による4枚ごとの珪素鋼板積層部の単位積層内では主極A部の構成は(A+C+E+G)、H部は(H+B+D+F)となるため、そのパーミアンス平均値は同じとなり、同様にして第4次高調波パーミアンスの主極の誘導子による誘導子T1〜T6の6個と同じ数のベクトルで第4次平面でのバランスを考えるとき、8個の各主極とも、単位積層内はパーミアンス大と小の2枚づつの固定子コアで構成されるので、6個のパーミアンスベクトルの平均値は同一となる。従って主極内での第4次平面でのパーミアンスベクトルはバランスし易くなり、モータ全体でも第4次平面でのパーミアンスベクトルはバランスし易くすることになる。
図10は2相8主極で各主極の誘導子が6個の外周が略正方形の固定子コアを打ち抜く場合である。材料の無駄を少なくするために正方形の一辺長に近いフープ材から打ち抜くことを考えるとZ方向がフープ材の巻き方向となる。この場合、珪素鋼板の巻き方向がZ方向でL側が厚くR側に向かって厚みが薄くなっているとする。8個の各主極の6個の誘導子歯は図示簡略化でT1とT6のみ符号を記したが時計回りに左端からT1〜T6とする。6個の誘導子T1〜T6の第4次パーミアンスベクトルはそれぞれV1からV6とする。この場合主極AではT1からT6に向けて薄くなることになり、厳密には第4次パーミアンスベクトルの大きさもT1からT6に段々に小さくなるが、説明を簡略化するために、Z軸を境にして、第4次パーミアンスベクトルの大きさはZ軸のL側で大きく、R側で小さいとする。従って主極F,G,Hの各6個の誘導子歯の第4次パーミアンスベクトルは同じ大きさで主極B、C,Dのそれより大きく、Z軸のR側の主極B,C,Dのそれはお互いに大きさは同じとする。その場合、主極AではT1,T2,T3が同じ大きさで大きく、T4,T5,T6が同じ大きさで小さいことになる。主極EではT4,T5,T6が同じ大きさで大きく、T1,T2,T3が同じ大きさで小さいことになる。このような条件で回転積層すれば、主極A部ではA+C+E+Gが単位積層となる。主極EはT1,T2,T3が小ベクトル、T4、T5,T6が大ベクトルなので、A+Eは平均化される。C+Gも平均化されるので、主極A部ではA+C+E+Gは重畳平均化されることになる。他の主極も同様に重畳平均化される。その結果第4次平面での6個の重畳されたベクトルは点対称となりバランスする。次に上述した説明を図11を用いて第4次平面パーミアンスベクトルで説明する。図11のA、C,E,Gはそれぞれ、図10の主極A,C,E,GのT1〜T6の第4次平面パーミアンスベクトルをV1〜V6として表したものである。上述したようにZ軸を境にしてL側のパーミアンスが大、R側が小と仮定したので固定子コア1枚の主極A,C,E,Gのパーミアンスベクトルは図11となる。
もし図11の固定子コアを非回転積層とした場合は、主極Aでは図11のAのようにV1〜V3がV4〜V6より大きくなりバランスしない。主極C部は図11のCのように6個のベクトルが均一に小さい。主極Eでは図11のEのようにV1〜V3がV4〜V6より小さくくなりバランスしない。主極G部は図11のGのように6個のベクトルが均一に大きい。そして図11のA,C,E,Gの図を重畳すれば、その合成された6個のベクトルは平均化されて均一化されることが分かる。
説明の簡略からZ軸の左右でベクトルの大きさを2種類としたが、V1からV6が段々と大きさを異ならせるとしても90度積層した例えば主極Aの単位積層部ではA+Eでの6個のベクトルは同じ値に平均化されるのでA+C+E+Gも平均化される。これは90度回転積層による効果であり、他の主極部も同じである。これは珪素鋼板のパーミアンスの方向性の差を90度回転積層による単位積層効果により第4次平面内でのパーミアンスベクトルのバランスを著しく改善する効果があるもので第4次平面内でのパーミアンスベクトルの2次バランス効果となる。そしてこの効果はモータ特性の低コギングトルク化、低振動化となる。
図12はHB型回転子を2つの単位回転子で構成し近接配置して永久磁石はお互いに逆磁化させ、軸方向に2つの独立磁気回路を構成させたHB型回転電機と不等ピッチ誘導子歯の採用に加えて、90°回転積層の組み合わせによる本発明の構成による6個の誘導子歯の第4次成分パーミアンスベクトルの3次バランス効果を説明するための図であり、a磁路とb磁路別に第4次平面パーミアンスベクトルを表示した図である。高トルク化を目指して軸方向に固定子の積層厚みを増す場合、本願の手段を行えば、軸方向に2分割したa及びb磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、高効率でバラツキの少ない回転電機となることを説明する。
一般にHB型ステッピングモータは固定子と回転子間のエアギャップは0.05mm程度である。この小さいエアギャップを確保するためには固定子積層後に固定子内径をホーニング加工という円筒状砥石による内径研磨仕上げをする。しかし一般に固定子の積層厚みを増して固定子内径以上に長くした場合には回転する砥石の振れ等で内径が、例えば内径の加工始め入り口部が小さく加工終わりの奥部が大きい所謂テーパ加工が起きやすい。エアギャップが0.05mmと小さいので僅かなギャップ差が生じてもパーミアンス差として現れる。前述したような90°回転積層した固定子であっても、内径加工がテーパ化して、今図12のa磁路では内径小によるパーミアンス大、b磁路では内径大によるパーミアンス小とすれば、a及びb磁路で、第4次パーミアンスベクトルは図のようになる。このような加工の不具合が発生しても単位回転子aとbは同じ軸で固着されているので、モータ全体で見た場合は、a磁路とb磁路のパーミアンスベクトルは重畳平均化されるので、モータ間でのコギングトルク等のバラツキが少ないものとなる。プレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分の6個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトルも2つの磁路間でバランスさせる追加バランス効果の自由度の増加も期待できる。これらは2磁路効果による、第4次成分の6個のパーミアンスベクトルの3次バランス効果と呼ぶことができる。即ち本発明は第4次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有した回転電機となる。
図13の従来技術では回転子永久磁石に高価な希土類磁石を使用している。本発明ではモータを同一サイズで安価なフェライト磁石で低振動回転にて同一トルクが得られる。即ち
軸方向で2つの磁気回路に分割構成することで短磁気回路としてフェライト磁石等の残留磁束密度Brが0.5T以下の低グレード磁石が採用できる。例えば従来技術で用いる希土類のネオジム磁石1個より同一サイズのフェライト磁石2個の方が安価のためモータコストも安価となる。またフェライト磁石のB―Hカーブのフラットな傾きによる動作点の安定化により均一な磁束密度効果のため低振動なモータとなる。B―Hカーブがフラットな傾きの場合はエアギャップ等のバラツキで多少動作点が移動しても磁束の値の変化が少なくできることによる。
本発明のモータは回転子の永久磁石は未着磁でモータとして組み立て後に着磁することが品質の向上と安価になる。その着磁方法としては軸方向に時間差を設けて正方向着磁とその逆方向着磁をするものである。同時逆方向着磁では反発磁束により永久磁石へ磁化力が十分に届かないことによる。図2で説明すれば最初の磁化は永久磁石25を主に磁化することを目的としてモータ外部から必要な強さの磁界をかける。次に永久磁石26を磁化するのに必要だだけの磁界を部分的にかける。このときの磁化力は最初の磁化とは逆向きでその強さも最初のものとは適宜調整して強さが異なるものが望ましい。この時間差を設けて軸方向でお互いに逆方向に着時することで、またその磁化力を正と逆で調整することで2個の磁石をお互いに逆方向に十分に磁化することができる。このようにすれば本発明の回転電機の性能をフルに発揮した永久磁石式回転電機の提供を安価で高品質で実現できる。
本発明による回転電機は高トルクと低振動が両立して安定して得られ、生産性も良く、安価にもなるので、2相式のステッピングモータや2相交流同期電動機あるいは2相ブラシレスDCモータとして、OA機器である複写機やプリンターの用途に対し安価で高トルク低振動の回転電機の提供が可能であり、工業的に大きな寄与が期待される。その他、医療機器、FA機器、ロボット、遊戯機械、住宅設備機器への応用も大いに期待される。
本発明の回転電機の図 図1の固定子と回転子の図 従来技術の固定子と回転子の図 従来技術の固定子の図 従来技術によるベクトルバランスの図 本発明に使用する固定子と回転子の図 本発明に使用するベクトルバランスの原理図 本発明による回転子に対する固定子の位相角の図 本発明に使用する固定子コアの説明図 本発明に使用する別の固定子コアの説明図 本発明の回転電機の第4次パーミアンスベクトルのバランス原理説明図 本発明の回転電機の第4次パーミアンスベクトルバランスの原理説明図 従来の回転電機の図
符号の説明
1 :固定子
21,22、23,24、27、28、29、30 :回転子
25,26、31,32 :永久磁石
3 :コイル、
33 :非磁性板
4 :軸
A,B,C,D,E,F、G,H :主極
θ〜θ6 :固定子歯と回転子歯のずれ角
T1〜T6 :誘導子歯、
V1〜V6 :第4次パーミアンスベクトル


Claims (4)

  1. 外辺が四辺形を含めた多角形や環状形で連結し、ラジアル方向に8個の放射状に設けた主極の先端に6個の誘導子歯を有する固定子コアを磁性体板よりプレス打ち抜きし、90度づつ回転積層して2相式固定子とし、エアギャップを介して回転自在に設けられた50個の歯を等ピッチに有した回転子2個にて軸方向に磁化した永久磁石を互いに歯ピッチの1/2ピッチ分ずらして挟持して単位回転子とし、それを2組、単位回転子aとbとして、共通回転軸上に設けて近接させ、単位回転子aとbの近接する回転子同士は歯位置が同一であり且つ同一極性に磁化されて回転子を形成し、該2個の単位回転子により、エアギャップを介して上記の固定子とにより軸方向に分離した回転子永久磁石磁束の2つのa及びb磁路を有するハイブリッド型回転電機において、
    固定子の8個の主極の各先端に設けた6個の誘導子歯ピッチは回転子歯ピッチと異なり、6個の歯を順にT1〜T6とすれば主極の中心がT3とT4のピッチαの中央で左右対称であり、T1とT2のピッチをγ、T2とT3のピッチをβとして、回転子歯ピッチをcとしたとき、(α+2β+2γ)<5cであり、α≠β=γまたはα≠β≠γなる不等ピッチとして、第4次平面での6個のパーミアンスベクトルをa及びb磁気回路内でそれぞれの主極内で不等ピッチ誘導子効果で各磁路内1次バランスさせ、
    更にプレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分の6個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトルの重畳効果で各磁路内2次バランスさせ、更に軸方向に2分割したa及びb磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、該90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳効果による2次バランスさせた第4次成分の6個のパーミアンスベクトルをa及びbの磁路間で更に重畳しバランス効果を高める3次バランスをさせることで、第4次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 個の歯T1〜T6に相当する歯幅をそれぞれt1〜t6としたとき、6個の歯の歯幅は主極対称線の片側のt1〜t3で少なくとも1個は異なるようにして、且つ歯幅と各歯の歯ピッチの比である、t1/α,t2/β,t3/γ
    の値が略0.4であるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転電機。
  3. 転子に用いる永久磁石の残留磁束密度が略0.5T以下のフェライト系永久磁石であることを特徴とする請求項1又は2に記載の永久磁石式回転電機。
  4. 転子の永久磁石は未着磁でモータとして組み立て後に、軸方向に時間差を設けて正方向着磁とその逆方向着磁をしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石式回転電機。
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